JP2005203741A - 光半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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Yoshitaka Iwai
誉貴 岩井
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Abstract

【課題】 高受光感度化及び高速動作が可能な受光素子部並びに半導体レーザチップを搭載した発光素子部を1つの基板上に形成できるようにする。
【解決手段】 光半導体装置は、P型を有する半導体基板1と、その上に形成されたP- 型エピタキシャル層2と、その上に形成されたN型を有するカソード表面層16と、P- 型エピタキシャル層2及びカソード表面層16により形成された受光素子部220と、半導体基板1及びP- 型エピタキシャル層2における受光素子部220を除く領域に選択的に形成された溝部からなるマイクロミラー領域23と、溝部の底面上に保持された半導体レーザチップ25とを有している。半導体基板1及びP- 型エピタキシャル層2の間における受光素子部220の下側には、半導体基板1及びP- 型エピタキシャル層2よりも不純物濃度が高いP+ 型アノード埋め込み層1aが選択的に形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、受光素子と半導体レーザ素子とが1つの基板上に形成された光半導体装置及びその製造方法に関する。
発光素子及び受光素子は、光信号と電気信号との相互変換を行なう素子であり、種々の分野で用いられている。なかでもCD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスク分野において、光ディスク上に記録されている信号を読み書きする光ピックアップ装置の主要なデバイスである。
近年、高性能化及び高集積化の要請により、受光素子であるフォトダイオードと、バイポーラトランジスタ、抵抗及び容量等の各種電子素子が1つの基板上に形成されるようになり、いわゆる光電子集積回路(Opto-Electronic Integrated Circuit:OEIC)装置として構成される。さらなる小型化及び高集積化に対応して、OEIC装置には発光素子である半導体レーザ素子と、該半導体レーザ素子から出力されるレーザ光の光路を変更するマイクロミラーが搭載されたOEIC装置も広く用いられている。この種のOEIC装置は、一般に、バイポーラトランジスタの製造方法に従って形成される。また、このOEIC装置は、高受光感度、高速動作及び低ノイズ特性を有する受光素子と、高速及び高精度のバイポーラトランジスタとの混載が要求されている。
以下、従来の光半導体装置について図面を参照しながら説明する。
図10は従来例に係る光半導体装置いわゆるOEIC装置の模式的な断面構成を示している。図10に示すように、P型で低不純物濃度のシリコンからなる半導体基板101には、その主面上にN型エピタキシャル層102が形成されている。
半導体基板101及びN型エピタキシャル層102には、NPNバイポーラトランジスタからなるトランジスタ部200と、PINフォトダイオードからなる受光素子部220と、半導体レーザチップ125を含む発光素子部240とが形成されて、OEIC装置が構成されている。
トランジスタ部200は、2層ポリシリコン自己整合型のNPNトランジスタであって、高濃度のN型のエミッタ領域106、該エミッタ領域106の下側に形成されたP型のべース領域107、該べース領域107の下側に形成されたN型エピタキシャル層102からなるコレクタ領域108、該コレクタ領域108の下側に形成された高濃度のN型のコレクタ埋め込み領域109、エミッタ領域106の上に形成されたエミッタ電極110、べース領域107の周縁部と電気的に接続されたべース電極111及びコレクタ埋め込み領域109の上に形成され該コレクタ埋め込み領域109の端部と電気的に接続されたコレクタ電極112により構成されている。
受光素子部220は、N型エピタキシャル層102からなるカソード層115、該カソード層115の上部に形成された高濃度でN型のカソード表面層116、該カソード表面層116の周辺部に形成された高濃度のN型のカソードコンタクト層117及び該カソードコンタクト層117の上に形成されたカソード電極118により構成されている。
トランジスタ部200及び受光素子部220には、素子間を電気的に絶縁分離する分離酸化膜113が形成されており、局部熱酸化されてなるいわゆるLOCOSによって形成されている。分離酸化膜113の下側には、高濃度のP+ 型分離層114が形成される。
受光素子部220においては、半導体基板101における受光素子部220の周縁部に位置するP+ 型分離層114はアノードの一部として機能し、P+ 型分離層114の上に形成された高濃度のP型のアノードコンタクト層119を介在させてアノード電極120と電気的に接続されている。また、アノード領域はカソード層115の下側に位置する低濃度のP型の半導体基板101であり、P+ 型分離層114及びアノードコンタクト層119を介してアノード電極120から電流として外部に取り出される。受光面であるカソード表面層116の上には、入射光122のカソード表面層116での反射を低減するための反射防止膜121が設けられている。
発光素子部240には、N型エピタキシャル層102と半導体基板101の上部とをそれぞれ異なる異方性エッチングにより掘り込んで形成された溝部からなるマイクロミラー領域123が設けられている。溝部の底面上には、半導体レーザチップ125がレーザ下部電極128、レーザ配線127及び保護膜126を介在させて固着されている。レーザ配線127は溝部の底面上から壁面上を通って溝部の外部に引き出されている。ここで、保護膜126は、トランジスタ部200及び受光素子部220の上面をも覆うように形成されている。
図10に示すように、半導体レーザチップ125の側端面から出射されたレーザ光129は、マイクロミラー領域123の表面で反射されて、半導体基板101の主面に対してほぼ垂直な方向に出力される。
以下、前記のように構成されたOEIC装置の動作を説明する。
半導体レーザチップ125に閾値以上の電流を印加すると誘導放出が起こって発振し、コヒーレントなレーザ光129が半導体基板101の主面に対して平行な方向に出力される。ここで、マイクロミラー領域123が基板面に対して45°の角度をなしている場合には、出射されたレーザ光129はマイクロミラー領域123の表面で反射して基板面に対して垂直な方向に立ち上がる。この反射されたレーザ光129は、例えば光ディスク等に照射され、その反射光の一部が入射光122となって、受光素子部220に入射される。
受光素子部220に入射された入射光122は、カソード層115とアノードである半導体基板101とによって吸収され、電子正孔対が発生する。このとき、受光素子部220に逆バイアス電圧を印加すると、不純物濃度が低い半導体基板101側に空乏層が拡がり、拡がった空乏層及びその近傍で発生した電子正孔対のうち、電子はカソードコンタクト層117に、正孔はアノードコンタクト層119に拡散とドリフトとによって、それぞれ分離されて到達し、その結果、光電流が発生する。この発生した光電流を受けて、NPNトランジスタ、抵抗素子及び容量素子等により形成された電子回路によって、所定の増幅及び信号処理がなされた後に出力され、光ディスクの記録又は再生信号となる。
特開2001−102676号公報
前述したように、近年、CD及びDVDに使用されている光ピックアップ用受光素子を内蔵する光半導体装置においては、光ディスクの高速駆動化及び記録される信号の高密度化に伴い、高受光感度化、高速化及び小型化が強く要望されている。
しかしながら、前記従来の光半導体装置は、入射光により生成される光電流は、上述したように拡散電流成分とドリフト電流成分とに大きく分けられ、そのうち拡散電流は少数キャリアの空乏層の端部までの拡散に支配されるため、空乏層内の電界によるドリフト電流成分と比べて応答速度が遅く、フォトダイオードである受光素子部220の周波数特性を低下させる要因となっている。
特に、CDに使用される赤外光は、シリコンに対する吸収係数が小さく、半導体基板101の深い位置にまで光が到達し、その深い位置で発生したキャリアが電流に寄与する結果、高速化するのが困難であるため、高受光感度化及び高速化を図りたい受光素子部220及び発光素子部240を1つの半導体基板101上に一体化して形成できないという問題がある。
本発明は、前記従来の問題を解決し、高受光感度化及び高速動作が可能な受光素子部並びに半導体レーザチップを搭載した発光素子部を1つの基板上に形成できるようにすることを目的とする。
本願発明者は、前記従来の目的を達成すべく図11に示すような構造を持つ光半導体装置を作製した。以下、この構成を持つ光半導体装置を参考例として説明する。
図11は本発明の参考例に係る光半導体装置の模式的な断面構成を示している。図11において、図10に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付すことにより説明を省略する。
図11に示すように、参考例に係る光半導体装置は、不純物濃度が低いP型シリコンからなる半導体基板101におけるP+ 型分離層114の下方の領域に、不純物濃度が半導体基板101よりも3桁以上、すなわち103 倍以上高い濃度を有するP型のアノード埋め込み層101aが全面的に形成されている。また、アノード埋め込み層101aの上には、半導体基板101と同程度の低い不純物濃度を有するP- 型エピタキシャル層103が形成されている。
従って、トランジスタ部200及び受光素子部220は、P- 型エピタキシャル層103とその上に成長したN型エピタキシャル層102に形成されており、発光素子部240の溝部は、N型エピタキシャル層102、P- 型エピタキシャル層103及びアノード埋め込み層101aに跨って形成される。
このように、半導体基板101とアノード埋め込み層101aとの不純物の濃度差を3桁以上とすると、半導体基板101で吸収された光により発生したキャリヤは、濃度勾配により生じるポテンシャルバリアによって拡散が阻害されて再結合するため、電流(光電流)に寄与しなくなる。空乏層の端部がアノード埋め込み層101aにまで達するように、P- 型エピタキシャル層103の厚さを選択すると、光電流はほとんどドリフト電流のみが支配的となるため高速化が可能となる。
さらに、発生した正孔はP- 型エピタキシャル層103からアノード埋め込み層101a、P+ 型分離層114及びアノードコンタクト層119を介して移動するが、アノード埋め込み層101aは高濃度層であるため、該アノード埋め込み層101aを設けない場合と比べてシリーズ抵抗が小さくなるので高速応答が可能となる。
また、N型エピタキシャル層102は、トランジスタ部200を構成するNPNバイポーラトランジスタのコレクタ領域108となるため、不純物濃度を低濃度化することはできず、従って、カソード層115を空乏化することはできない。このため、N型エピタキシャル層102の表面付近においてそのほとんどが吸収される短波長の光に対して受光感度と周波数特性とが共に向上するように、カソード表面層116の濃度をカソード層115の濃度以上に設定し、その濃度傾斜を利用して光電効率の高効率化を図っている。この高効率化ために必要な濃度差を3桁以上としている。
以上の構成により、本発明の参考例に係る光半導体装置は、受光素子部220の受光感度に寄与する低不純物濃度部(P- 型エピタキシャル層103)と受光素子部220の表面(カソード表面層116)とにおける不純物濃度差を利用して、実効的な空乏層領域を十分に確保することができるため、トランジスタ部200の動作特性を低下させることなく、光吸収長の短い光に対しても、周波数特性及び受光感度の向上並びに低容量化を実現できる。
ところで、本参考例に係る光半導体装置は、発光素子部240に溝部として設けられたマイクロミラー領域123に出射光129を反射させて基板面に垂直な方向に光路を変更するため、マイクロミラー領域123の表面に対して高精度の平坦性が要求される。
しかしながら、マイクロミラー領域123となる溝部を形成する際には、一般に異方性のウェットエッチングが用いられる。この異方性ウェットエッチングのエッチング溶液には、例えば水酸化カリウム(KOH)水溶液が用いられるが、P+ 型のアノード埋め込み層101aとP- 型エピタキシャル層103との間には不純物濃度に大きな差があるため、濃度差に起因して該アノード埋め込み層101aとP- 型エピタキシャル層103とにエッチングレートの差が生じる。このエッチングレートの差によって、溝部の壁面からなるマイクロミラー領域123には、横筋が発生したり、さらにはアノード埋め込み層101a内の不純物が起点となる結晶欠陥に起因したピットが発生したりする。これらの横筋やピットによって出射光129が乱反射したり、また、反射光の立ち上り角度が変動したりするおそれがある。
そこで、本願発明者は、参考例に対して種々の考察を行なった結果、光半導体装置を、高速動作可能なトランジスタ部、高受光感度化及び高速動作が可能な受光素子部並びに半導体レーザチップを搭載した発光素子部を1つの基板上に形成できるようにするには、アノード埋め込み層101aが必要な受光素子部220の下方にのみ選択的に形成して、発光素子部240の溝部の壁面からなるマイクロミラー領域123に、アノード埋め込み層101aが露出しない構成とする。
具体的に、本発明に係る光半導体装置は、第1導電型を有する第1の半導体領域と、第1の半導体領域の上に形成され、第1導電型を有する第2の半導体領域と、第2の半導体領域の上に形成され、第2導電型を有する第3の半導体領域と、第2の半導体領域及び第3の半導体領域により形成された受光素子部と、第1の半導体領域及び第2の半導体領域における受光素子部を除く領域に選択的に形成された溝部からなるマイクロミラーと、溝部の底面上に保持された半導体レーザ素子とを備え、第1の半導体領域及び第2の半導体領域の間における受光素子部の下側には、第1の半導体領域及び第2の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層が選択的に形成されていることを特徴とする。
本発明の光半導体装置によると、第1の半導体領域及び第2の半導体領域の間における受光素子部の下側には、第1の半導体領域及び第2の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層が選択的に形成されているため、受光素子部の受光感度に寄与する第2の半導体領域と受光素子部の第3の半導体領域との不純物濃度差を利用して、実効空乏層領域を十分に確保することができるので、光吸収長の短い光に対しても、周波数特性及び受光感度の向上並びに低容量化を実現できる。その上、マイクロミラーの形成領域である溝部には埋め込み層が露出しないため、埋め込み層と第2の半導体領域との不純物の濃度差に起因したエッチングレートの差による横筋及び結晶欠陥によるピットの発生が防止されるので、平坦性に優れるマイクロミラーを形成することができる。
本発明の光半導体装置において、第2の半導体領域は、エピタキシャル成長により形成されていることが好ましい。
本発明の光半導体装置において、第3の半導体領域は、エピタキシャル成長により形成されていることが好ましい。
本発明に係る第1の光半導体装置は、第2の半導体領域及び第3の半導体領域における受光素子部及び溝部を除く領域に形成されたトランジスタをさらに備えていることが好ましい。
本発明に係る第1の光半導体装置の製造方法は、第1導電型を有する第1の半導体領域における受光素子形成部に対してイオン注入により、第1の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層を選択的に形成する工程と、埋め込み層が形成された第1の半導体領域の上に、エピタキシャル成長により、埋め込み層よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2の半導体領域を形成する工程と、第2の半導体領域の上部に第2導電型を有する第3の半導体領域を形成する工程と、第2の半導体領域及び第3の半導体領域における受光素子形成部に、第2の半導体領域及び第3の半導体領域からなる受光素子を形成する工程と、第1の半導体領域及び第2の半導体領域における受光素子部を除く領域に対して異方性エッチングを選択的に行なって溝部を形成することにより、溝部の壁面からなるマイクロミラーを形成する工程と、形成された溝部の底面上に、あらかじめ用意されたチップ状の半導体レーザ素子を固着する工程とを備えていることを特徴とする。
第1の光半導体装置の製造方法によると、第1導電型を有する第1の半導体領域における受光素子形成部に対してイオン注入により、第1の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層を選択的に形成し、続いて、埋め込み層が形成された第1の半導体領域の上に、埋め込み層よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2の半導体領域を形成し、さらに、第2の半導体領域の上部に第2導電型を有する第3の半導体領域を形成する。その後、受光素子部を除く領域に対して異方性エッチングを選択的に行なって溝部を形成するため、溝部の壁面にマイクロミラーを形成する第1の半導体領域よりも不純物濃度が高い埋め込み層が溝部に露出することがない。従って、本発明に係る光半導体装置を実現することができる。
本発明に係る第2の光半導体装置の製造方法は、第1導電型を有する第1の半導体領域における受光素子形成部に対してイオン注入により、第1の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層を選択的に形成する工程と、埋め込み層が形成された第1の半導体領域の上にエピタキシャル成長により、埋め込み層よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2の半導体領域を形成する工程と、第2の半導体領域の上に、エピタキシャル成長により第2導電型を有する第3の半導体領域を形成する工程と、第2の半導体領域及び第3の半導体領域における受光素子形成部に、第2の半導体領域及び第3の半導体領域からなる受光素子を形成する工程と、第1の半導体領域及び第2の半導体領域における受光素子部を除く領域に対して異方性エッチングを選択的に行なって溝部を形成することにより、溝部の壁面からなるマイクロミラーを形成する工程と、形成された溝部の底面上に、あらかじめ用意されたチップ状の半導体レーザ素子を固着する工程とを備えていることを特徴とする。
このように、第2の光半導体装置の製造方法は、第1の製造方法における第2導電型を有する第3の半導体領域をエピタキシャル成長させて形成する構成である。
本発明に係る第3の光半導体装置の製造方法は、第1導電型を有する第1の半導体領域の上に、エピタキシャル成長により第1導電型の第2の半導体領域を形成する工程と、第1の半導体領域と第2の半導体領域との界面及びその近傍の受光素子形成部に対してイオン注入により、第1の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層を選択的に形成する工程と、第2の半導体領域の上部に第2導電型を有する第3の半導体領域を形成する工程と、第2の半導体領域及び第3の半導体領域における受光素子形成部に、第2の半導体領域及び第3の半導体領域からなる受光素子を形成する工程と、第1の半導体領域及び第2の半導体領域における受光素子部を除く領域に対して異方性エッチングを選択的に行なって溝部を形成することにより、溝部の壁面からなるマイクロミラーを形成する工程と、形成された溝部の底面上に、あらかじめ用意されたチップ状の半導体レーザ素子を固着する工程とを備えていることを特徴とする。
このように、第3の光半導体装置の製造方法は、第1の半導体領域の上に、第2の半導体領域をエピタキシャル成長により形成した後、形成された第1の半導体領域と第2の半導体領域との界面及びその近傍の受光素子形成部に対して、第1の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層を選択的に形成する構成である。
本発明に係る第4の光半導体装置の製造方法は、第1導電型を有する第1の半導体領域の上に、エピタキシャル成長により第1導電型の第2の半導体領域を形成する工程と、第1の半導体領域と第2の半導体領域との界面及びその近傍の受光素子形成部に対してイオン注入により、第1の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層を選択的に形成する工程と、第2の半導体領域の上にエピタキシャル成長により、第2導電型を有する第3の半導体領域を形成する工程と、第2の半導体領域及び第3の半導体領域における受光素子形成部に、第2の半導体領域及び第3の半導体領域からなる受光素子を形成する工程と、第1の半導体領域及び第2の半導体領域における受光素子部を除く領域に対して異方性エッチングを選択的に行なって溝部を形成することにより、溝部の壁面からなるマイクロミラーを形成する工程と、形成された溝部の底面上に、あらかじめ用意されたチップ状の半導体レーザ素子を固着する工程とを備えていることを特徴とする。
このように、第4の光半導体装置の製造方法は、第3の製造方法における第2導電型を有する第3の半導体領域をエピタキシャル成長させて形成する構成である。
第1〜第4の光半導体装置の製造方法は、第2の半導体領域及び第3の半導体領域における受光素子部及び溝部を除く領域にトランジスタを選択的に形成する工程をさらに備えていることが好ましい。
本発明に係る光半導体装置及びその製造方法によると、受光素子における高受光感度化及び高速化を実現できる高濃度の埋め込み層を受光素子部にのみ選択的に設けるため、マイクロミラーの表面に不純物濃度の差に起因する横筋や結晶欠陥の発生を防止することができるので、光学特性を犠牲にすることなく、高速動作可能で且つ高受光感度を有する受光素子と半導体レーザ素子とを1つの基板上に形成することができる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置(OEIC装置)の模式的な断面構成を示している。図1に示すように、P型で低不純物濃度のシリコン(Si)からなる半導体基板1の主面上には、例えば厚さが約10μmで不純物濃度が約1×1014cm-3の低濃度のP- 型エピタキシャル層2が形成されている。
半導体基板1及びP- 型エピタキシャル層2には、PINフォトダイオードからなる受光素子部220と、半導体レーザチップ25を含む発光素子部240とが形成されて、OEIC装置が構成されている。
受光素子部220は、P- 型エピタキシャル層2の上部に厚さが例えば0.1μmのN型のカソード表面層16と、半導体基板1とP- 型エピタキシャル層2との間に形成され、厚さが例えば4μmで不純物濃度が少なくとも約1×1017cm-3の高濃度のP+ 型アノード埋め込み層1aと、カソード表面層16の周辺部に形成されたカソードコンタクト層17と、該カソードコンタクト層17の上に形成されたカソード電極118とを有している。さらに、受光素子部220は、カソードコンタクト層17の周辺部に互いに間隔をおいて形成されたLOCOS等からなる2重の分離酸化膜13と、互いに隣接する分離酸化膜13同士の間に形成されたアノードコンタクト層19と、P- 型エピタキシャル層2におけるアノードコンタクト層19の下側に形成され、アノードの一部として機能する高濃度のP+ 型分離層14と、アノードコンタクト層19の上に形成されたアノード電極20とを有している。
発光素子部240は、P- 型エピタキシャル層2と半導体基板1の上部とをそれぞれ異なる異方性エッチングにより掘り込んで形成された溝部からなるマイクロミラー領域23が設けられている。溝部の底面上には、半導体レーザチップ25がレーザ下部電極28、レーザ配線27及び保護膜26を介在させて固着されている。レーザ配線27は溝部の底面上から壁面上を通って溝部の外部に引き出されている。ここで、保護膜26は、酸化シリコン又は窒化シリコン等からなり、受光素子部220の上面をも覆うように形成されている。
以下、前記のように構成された光半導体装置の動作を説明する。
半導体レーザチップ25に閾値以上の電流を印加すると誘導放出が起こって発振し、コヒーレントなレーザ光29が半導体基板1の主面に対して平行な方向に出力される。ここで、マイクロミラー領域23が基板面に対して45°の角度をなしている場合には、出射されたレーザ光29はマイクロミラー領域23の表面で反射して基板面に対して垂直な方向に立ち上がる。この反射されたレーザ光29は、例えば光ディスク等に照射され、その反射光の一部が入射光22となって、受光素子部220に入射される。
受光素子部220に入射された入射光22は、カソード表面層16とアノードであるP- 型エピタキシャル層2とによって吸収され、電子正孔対が発生する。このとき、受光素子部220に逆バイアス電圧を印加すると、不純物濃度が低いP- 型エピタキシャル層2側に空乏層が拡がり、拡がった空乏層及びその近傍で発生した電子正孔対のうち、電子はカソードコンタクト層17に、正孔はアノードコンタクト層19に拡散とドリフトとによって、それぞれ分離されて到達し、その結果、光電流が発生する。すなわち光信号が電気信号として変換されて出力される。
第1の実施形態の特徴として、半導体基板1とP- 型エピタキシャル層2における受光素子部220にのみP+ 型アノード埋め込み層1aを選択的に設けているため、半導体基板1とP+ アノード埋め込み層1aとの不純物濃度の濃度差を3桁以上に設定すると、半導体基板1で発生したキャリヤは、濃度勾配により生じるポテンシャルバリアによって拡散が阻害されて再結合するため、光電流には寄与しなくなる。従って、ドリフト電流のみが支配的となるので動作の高速化が可能となる。
このとき、厚さが約10μmで不純物濃度が約1×1014cm-3の低濃度のP- 型エピタキシャル層2は完全に空乏化されると共に、赤色及び赤外光に対する光の吸収率が80%以上となるため、赤から赤外の波長に対して高速で且つ高感度のフォトダイオードを実現することができる。
さらに、P+ 型アノード埋め込み層1aを発光素子部240には設けない構成であるため、半導体基板1とP- 型エピタキシャル層2との間には不純物濃度の濃度差がなく、その上、いずれも低濃度である。このため、マイクロミラー領域23を形成する際の異方性エッチング工程において、不純物濃度の濃度差に起因するエッチングレートの差が生じなくなるので、ミラー表面に生じる横筋やP+ 型アノード埋め込み層1a中の高濃度不純物が起点となる結晶欠陥によるピットの発生が防止される。その結果、平坦性に優れたマイクロミラー領域23を形成することができる。
(第1の実施形態の第1製造方法)
以下、前記のように構成された光半導体装置の第1製造方法について図面を参照しながら説明する。図2(a)〜図2(f)は本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置の第1製造方法を示す工程順の断面構成を示している。
まず、図2(a)に示すように、P- 型シリコンからなる半導体基板1の主面上に、酸化シリコンからなる保護酸化膜35を形成し、その後、リソグラフィ法により、保護酸化膜35上における発光素子部240をマスクするレジストパターン36を形成する。続いて、形成したレジストパターン36をマスクとして、半導体基板1に対して保護酸化膜35を介して例えばP型不純物であるボロン(B)イオンをイオン注入することにより、半導体基板1の発光素子部240を除く領域にP+ 型アノード埋め込み層1aを選択的に形成する。ここで、ボロンイオンの注入ドーズ量は例えば5×1014cm-2とし、加速エネルギーは30keVとしている。
次に、図2(b)に示すように、アッシング等により、レジストパターン36を除去し、続いて、例えば温度が1100℃程度で30分程度の熱処理を行なって、注入されたボロンイオンを活性化する。その後、フッ酸を主成分とするエッチング溶液又はフルオロカーボンを主成分とするエッチングガスを用いたエッチングにより保護酸化膜35を除去する。続いて、化学的気相堆積(chemical vapor deposition:CVD)法により、P+ アノード埋め込み層1aが形成された半導体基板1の主面上に、厚さが10μm程度のP- 型エピタキシャル層2を成長により形成する。
次に、図2(c)に示すように、通常のフォトダイオードの形成工程により、P- 型エピタキシャル層2の上部における、受光素子部220にはフォトダイオード素子を形成すると共に、発光素子部240には分離酸化膜13を形成する。
ここで、フォトダイオードは、まず、P- 型エピタキシャル層2の上部で且つ受光素子部220の周縁部に、イオン注入法によりP型の不純物であるボロンイオンを約1×1017cm-3〜1×1018cm-3の濃度に選択的に注入して、P+ 型分離層14を形成する。
続いて、LOCOSからなる分離酸化膜13を、発光素子部240においてはP- 型エピタキシャル層2の上部の全面に形成し、一方、受光素子部220においては、P- 型エピタキシャル層2の上部で且つP+ 型分離層14の上側に互いに間隔をおいて2重に形成する。
続いて、P- 型エピタキシャル層2の上における分離酸化膜13同士の間に、P型のポリシリコン層を選択的に形成し、このポリシリコン層からの固層拡散により、P- 型エピタキシャル層2の上部の分離酸化膜13同士の間に、P型のアノードコンタクト層19を形成する。
続いて、P- 型エピタキシャル層2の上にN型のポリシリコン層を選択的に形成し、このポリシリコン層からの固層拡散により、N型のカソードコンタクト層17を形成する。続いて、P- 型エピタキシャル層2の上部における内側の分離酸化膜13に囲まれた領域に、N+ 型のカソード表面層16をヒ素(As)又はリン(P)イオンを用いたイオン注入法により形成する。
続いて、N型のポリシリコン層の上にはカソード電極18を形成し、P型のポリシリコン層の上にはアノード電極20をそれぞれ形成する。ここで、各電極18及び20の構成する材料には、例えばチタン(Ti)を主成分とする金属層とアルミニウム(Al)を主成分とする金属層からなる積層構造を用いることができる。続いて、少なくともカソード表面層16の上に、例えば酸化シリコンからなる反射防止膜21を形成し、反射防止膜21の上に保護膜26をCVD法により形成する。
次に、図2(d)に示すように、発光素子部240に形成された分離酸化膜13に対してその溝部形成領域を選択的にエッチング除去する。これにより、分離酸化膜13における発光素子部240に含まれる領域には、溝部形成領域を開口する開口パターンが形成される。続いて、発光素子部240に残存し且つ開口パターンを有する分離酸化膜13をマスクとし、水酸化カリウム(KOH)の水溶液等のアルカリ系水溶液を用いて、P- 型エピタキシャル層2及びP- 型の半導体基板1に対して異方性のウェットエッチングを行なうことにより溝部を形成し、形成された溝部の壁面にマイクロミラー領域23を形成する。ここで、アルカリ系水溶液に対するシリコンのエッチングレートは、シリコンの面方位のうち(111)面が最も遅いため、この(111)面がマイクロミラー領域23のミラー面となる。ところで、シリコンからなる半導体基板1の主面の面方位が(100)面である場合には、公知のように溝部の壁面の底面に対する角度は54.7°となる。従って、半導体基板1の主面の面方位として、(100)面から9.7°だけ傾斜した傾斜基板、いわゆるオフ基板を用いると、溝部の壁面の底面に対する角度は45°となる。これにより、半導体基板1の主面に対して45°の角度を有するマイクロミラー領域23を得られるため、基板面に平行な方向に出射されるレーザ光の光路を基板面に対して垂直な方向に変更することができる。
次に、図2(e)に示すように、CVD法により、溝部からなるマイクロミラー領域23が形成された発光素子部240の露出面を覆うように保護膜26を形成する。その後、蒸着法又はスパッタ法により、溝部の底面から該溝部の外部にまで延びるように、例えば金(Au)を主成分とするレーザ配線27を形成する。続いて、蒸着法、スパッタ法又は電界めっき法等により、溝部の底面上で且つレーザ配線27の上にレーザ下部電極28を選択的に形成する。
次に、図2(f)に示すように、半導体レーザチップ25をレーザ下部電極28の上にボンディングして、第1の実施形態に係る光半導体装置を得る。
(第1の実施形態の第2製造方法)
以下、第1の実施形態に係る光半導体装置の第2製造方法について図3(a)〜図3(d)を参照しながら説明する。第2製造方法は、P- 型エピタキシャル層2を半導体基板1の主面上に形成した後、P+ 型アノード埋め込み層1aを形成する構成である。
まず、図3(a)に示すように、CVD法により、半導体基板1の主面上に厚さが10μm程度のP- 型エピタキシャル層2を成長により形成する。
次に、図3(b)に示すように、P- 型エピタキシャル層2の上に、酸化シリコンからなる保護酸化膜35を形成し、その後、リソグラフィ法により、保護酸化膜35上における発光素子部240をマスクするレジストパターン36を形成する。続いて、形成したレジストパターン36をマスクとして、半導体基板1に対して保護酸化膜35及びP- 型エピタキシャル層2を介して例えばP型不純物であるボロン(B)イオンをイオン注入することにより、半導体基板1及びP- 型エピタキシャル層2の間で且つ発光素子部240を除く領域にP+ 型アノード埋め込み層1aを選択的に形成する。ここで、ボロンイオンの注入ドーズ量は例えば5×1014cm-2とし、加速エネルギーは2MeVとしている。その後、レジストパターン36をアッシング等により除去し、続いて、ボロンイオンが注入された半導体基板1に対して、例えば温度が1100℃程度で30分程度の熱処理を行なって、ボロンイオンを活性化する。
次に、図3(c)に示すように、保護酸化膜35を除去した後、P- 型エピタキシャル層2における受光素子部220には分離酸化膜13を選択的に形成すると共に、P- 型エピタキシャル層2における発光素子部240には分離酸化膜13を全面的に形成する。
次に、図3(d)に示すように、受光素子部220にフォトダイオードを形成し、続いて、発光素子部240に溝部からなるマイクロミラー領域23を、発光素子部240に残存する分離酸化膜13をマスクとしたエッチングにより形成する。この後は、第1製造方法と同様に、溝部の底面上に半導体レーザチップ25をボンディングして、第1の実施形態に係る光半導体装置を得る。
(第2の実施形態)
以下、本発明の第2の実施形態について図面を用いて説明する。
図4は本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置(OEIC装置)の模式的な断面構成を示している。図4において、図1に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付すことにより説明を省略する。第2の実施形態に係る光半導体装置は、P- 型エピタキシャル層2の上に、N型エピタキシャル層3を設ける構成である。
従って、受光素子部220を構成するフォトダイオードにおけるカソードは、N型エピタキシャル3によるカソード層15と該カソード層15の上部に形成されたカソード表面層16とから構成される。ここでは、カソード表面層16の不純物濃度をカソード層3の不純物濃度の3桁以上、すなわち103 倍以上に設定することにより、光電変換効率の高効率化を図れるため、カソード層15の表面付近で吸収された入射光22に対する受光感度と周波数特性とを向上することができる。
また、第1の実施形態と同様に、P+ 型アノード埋め込み層1aを発光素子部240には設けないため、半導体基板1とP- 型エピタキシャル層2との間には不純物濃度の濃度差がなく且ついずれも低濃度である。このため、マイクロミラー領域23を形成する際のアルカリ溶液による異方性のエッチング工程において、不純物濃度の濃度差に起因するエッチングレートの差が生じなくなるので、ミラー面に生じる横筋やP+ 型アノード埋め込み層1a中の高濃度不純物が起点となる結晶欠陥によるピットの発生が防止される。その結果、平坦性に優れたマイクロミラー領域23を形成することができる。
(第2の実施形態の第1製造方法)
以下、前記のように構成された光半導体装置の第1製造方法について図面を参照しながら説明する。図5(a)〜図5(g)は本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置の第1製造方法を示す工程順の断面構成を示している。
まず、図5(a)に示すように、第1の実施形態の第1製造方法と同様に、P- 型シリコンからなる半導体基板1の主面上に、酸化シリコンからなる保護酸化膜35を形成し、続いて、保護酸化膜35上における発光素子部240をマスクするレジストパターン36を形成する。続いて、形成したレジストパターン36をマスクとして、半導体基板1に対して保護酸化膜35を介して例えばP型不純物であるボロン(B)イオンをイオン注入することにより、半導体基板1の発光素子部240を除く領域にP+ 型アノード埋め込み層1aを選択的に形成する。
次に、図5(b)に示すように、レジストパターン36を除去し、続いて、例えば温度が1100℃程度で30分程度の熱処理を行なって、注入されたボロンイオンを活性化する。続いて、保護酸化膜35を除去した後、CVD法により、P+ アノード埋め込み層1aが形成された半導体基板の主面上に、厚さが10μm程度のP- 型エピタキシャル層2を成長により形成する。
次に、図5(c)に示すように、P- 型エピタキシャル層2の上部における受光素子部220の周縁部に、アノードの一部として機能する高濃度のP+ 型分離層14をイオン注入法により選択的に形成する。続いて、CVD法により、例えば厚さが約1.0μmでN型不純物である例えばリン(P)イオンが約1×1016cm-3の濃度で導入されたN型エピタキシャル層3を成長により形成する。
次に、図5(d)に示すように、N型エピタキシャル層3における受光素子部220には分離酸化膜13を選択的に形成すると共に、N型エピタキシャル層3における発光素子部240には分離酸化膜13を全面的に形成する。その後、第1の実施形態と同様にして、受光素子部220にフォトダイオードを形成する。
次に、図5(e)に示すように、KOH等を含むアルカリ性のエッチング溶液を用いた異方性のウェットエッチングを、発光素子部240に残存する分離酸化膜13を溝部形成用のマスクとしてP- 型エピタキシャル層2及び半導体基板1の上部に対して行なうことにより、発光素子部240に溝部からなるマイクロミラー領域23を形成する。
次に、図5(f)に示すように、溝部の底面上からN型エピタキシャル層3の上面に延びるレーザ配線27と、該レーザ配線27上における溝部の底面上部分にレーザ下部電極28を選択的に形成する。
次に、図5(g)に示すように、レーザ下部電極28の上に半導体レーザチップ25をボンディングして、第2の実施形態に係る光半導体装置を得る。
(第2の実施形態の第2製造方法)
以下、第2の実施形態に係る光半導体装置の第2製造方法について図6(a)〜図6(e)を参照しながら説明する。第2製造方法は、P- 型エピタキシャル層2を半導体基板1の主面上に形成した後、P+ 型アノード埋め込み層1a及びN型エピタキシャル層3を形成する構成である。
まず、図6(a)に示すように、CVD法により、半導体基板1の主面上に厚さが10μm程度のP- 型エピタキシャル層2を成長により形成する。
次に、図6(b)に示すように、P- 型エピタキシャル層2の上に、酸化シリコンからなる保護酸化膜35を形成し、その後、リソグラフィ法により、保護酸化膜35上における発光素子部240をマスクするレジストパターン36を形成する。続いて、形成したレジストパターン36をマスクとして、半導体基板1に対して保護酸化膜35及びP- 型エピタキシャル層2を介して例えばP型不純物であるボロン(B)イオンをイオン注入することにより、半導体基板1及びP- 型エピタキシャル層2の間で且つ発光素子部240を除く領域にP+ 型アノード埋め込み層1aを選択的に形成する。ここで、ボロンイオンの注入ドーズ量は例えば5×1014cm-2とし、加速エネルギーは2MeVとしている。その後、レジストパターン36をアッシング等により除去し、続いて、ボロンイオンが注入された半導体基板1に対して、例えば温度が1100℃程度で30分程度の熱処理を行なって、ボロンイオンを活性化する。
次に、図6(c)に示すように、P- 型エピタキシャル層2の上部における受光素子部220の周縁部に、アノードの一部として機能する高濃度のP+ 型分離層14をイオン注入法により選択的に形成する。続いて、CVD法により、例えば厚さが約1.0μmでN型不純物である例えばリン(P)イオンが約1×1016cm-3の濃度で導入されたN型エピタキシャル層3を成長により形成する。
次に、図6(d)に示すように、N型エピタキシャル層3における受光素子部220には分離酸化膜13をP+ 型分離層14の上にその一部を覆うように選択的に形成する。このとき、N型エピタキシャル層3における発光素子部240には分離酸化膜13を全面的に形成する。その後、第1の実施形態と同様にして、受光素子部220にフォトダイオードを形成する。
次に、図6(e)に示すように、P- 型エピタキシャル層2及び半導体基板1の上部の発光素子部240に対して、該発光素子部240に残存する分離酸化膜13をマスクとした異方性のエッチングを行なうことにより、P- 型エピタキシャル層2及び半導体基板1の上部に溝部を形成してマイクロミラー領域23を得る。この後は、第1製造方法と同様に、溝部の底面上に半導体レーザチップ25をボンディングして、第2の実施形態に係る光半導体装置を得る。
(第3の実施形態)
以下、本発明の第3の実施形態について図面を用いて説明する。
図7は本発明の第3の実施形態に係る光半導体装置(OEIC装置)の模式的な断面構成を示している。図7において、図4に示す構成部材と同一の構成部材には同一の符号を付すことにより説明を省略する。第3の実施形態に係る光半導体装置は、第2の実施形態に係る光半導体装置を構成するP- 型エピタキシャル層2及びN型エピタキシャル基板3からなるエピタキシャル基板に形成された受光素子部220及び発光素子部240に、NPNバイポーラトランジスタからなるトランジスタ部200を付加する構成である。
トランジスタ部200が付加されることにより、受光素子部220のフォトダイオードからの出力信号がNPNトランジスタ、さらには図示しない抵抗素子及び容量素子等によって構成される電子回路に入力され、入力された信号が電子回路により増幅され且つ信号処理された後に出力されて、光ディスクの記録や再生信号となる。
トランジスタ部200は、2層ポリシリコン自己整合型のNPNバイポーラトランジスタであって、P- 型エピタキシャル層2及びN型エピタキシャル層3における受光素子部220に対して発光素子部240と反対側に位置する分離酸化膜13の外側に形成されている。
トランジスタ部200の具体的な構成は、N型エピタキシャル層3の上部に固層拡散により選択的に形成された高濃度のN型のエミッタ領域6、該エミッタ領域6の下側に形成されたP型のべース領域7、該べース領域7の下側に形成されたN型エピタキシャル層3からなるコレクタ領域8、該コレクタ領域8の下側に形成された高濃度のN型のコレクタ埋め込み領域9、エミッタ領域6の上に形成されたエミッタ電極10、べース領域7の周縁部と電気的に接続されたべース電極11及びコレクタ埋め込み領域9の上にその端部と電気的に接続されたコレクタ電極12により構成されている。ここで、2層ポリシリコン自己整合型とは、例えば、P型のベース領域7とベース電極11との間にはP型のポリシリコン層を介在させて、該ポリシリコン層からN型エピタキシャル層3の上部にP型不純物を固層拡散させてN型エピタキシャル層3の上部にP型のベースコンタクト層を形成する。また、N型のコレクタ埋め込み領域9とコレクタ電極12との間にはN型のポリシリコン層を介在させて、該ポリシリコン層からN型エピタキシャル層3の上部にN型不純物を固層拡散させてN型エピタキシャル層3の上部にN型のコレクタコンタクト層を形成する構成をいう。
このように、第3の実施形態においては、トランジスタ部200と受光素子部220とを1つの半導体基板1上に形成しているため、受光素子部220の電子回路との間の配線距離が第1及び第2の実施形態と比較して短くなる。その結果、寄生容量やインダクタンスの低減が可能となるため、光半導体装置における周波数特性が向上して高速化に対して有利となる。また、トランジスタ部200、受光素子部220及び発光素子部240を一体化できるため、光半導体装置を小型化することができる。
また、第1の実施形態と同様に、P+ 型アノード埋め込み層1aを発光素子部240に設けないため、半導体基板1とP- 型エピタキシャル層2との間には不純物濃度の濃度差がなく且ついずれも低濃度である。このため、マイクロミラー領域23を形成する際のアルカリ溶液による異方性のエッチング工程において、不純物濃度の濃度差に起因するエッチングレートの差が生じなくなるので、ミラー面に生じる横筋やP+ 型アノード埋め込み層1a中の高濃度不純物が起点となる結晶欠陥によるピットの発生が防止される。その結果、平坦性に優れたマイクロミラー領域23を形成することができる。
(第3の実施形態の第1製造方法)
以下、前記のように構成された光半導体装置の第1製造方法について図面を参照しながら説明する。図8(a)〜図8(g)は本発明の第3の実施形態に係る光半導体装置の第1製造方法を示す工程順の断面構成を示している。
まず、図8(a)に示すように、第1の実施形態の第1製造方法と同様に、P- 型シリコンからなる半導体基板1の主面上に、酸化シリコンからなる保護酸化膜35を形成し、続いて、保護酸化膜35上における発光素子部240をマスクするレジストパターン36を形成する。続いて、形成したレジストパターン36をマスクとして、半導体基板1に対して保護酸化膜35を介して例えばP型不純物であるボロン(B)イオンをイオン注入することにより、半導体基板1の発光素子部240を除く領域にP+ 型アノード埋め込み層1aを選択的に形成する。
次に、図8(b)に示すように、レジストパターン36及び保護酸化膜35を順次除去した後、CVD法により、P+ アノード埋め込み層1aが形成された半導体基板の主面上に、厚さが10μm程度のP- 型エピタキシャル層2を成長により形成する。その後、P- 型エピタキシャル層2を形成した半導体基板1に対して、例えば温度が1100℃程度で30分程度の熱処理を行なって、注入されたボロンイオンを活性化する。
次に、図8(c)に示すように、P- 型エピタキシャル層2におけるトランジスタ部200のP+ 型分離層14の間の領域に対して例えばN型不純物であるヒ素(As)イオンを選択的にイオン注入することにより、トランジスタ部200におけるP- 型エピタキシャル層2のP+ 型分離層14の間の領域に、コレクタ埋め込み領域9を形成する。ここで、ヒ素イオンの注入ドーズ量は例えば1×1016cm-2とし、加速エネルギーは40keVとしている。続いて、P- 型エピタキシャル層2の上部における受光素子部220の周縁部に、アノードの一部として機能する高濃度のP+ 型分離層14をイオン注入法により選択的に形成する。ここでは、トランジスタ部200と受光素子部220との境界部分に位置するP+ 型分離層14は、トランジスタ部200と受光素子部220とに共有される。続いて、CVD法により、例えば厚さが約1.0μmでN型不純物である例えばリン(P)イオンが約1×1016cm-3の濃度で導入されたN型エピタキシャル層3を成長により形成する。
次に、図8(d)に示すように、N型エピタキシャル層3におけるトランジスタ部200及び受光素子部220には分離酸化膜13を選択的に形成すると共に、N型エピタキシャル層3における発光素子部240には分離酸化膜13を全面的に形成する。その後、トランジスタ部200においてNPNトランジスタを形成し、且つ、受光素子部220においてフォトダイオードを形成する。例えば、NPNトランジスタは、P型のベース領域7をN型エピタキシャル層3の上部に選択的に形成し、その後、N型エピタキシャル層3のベース領域7の上側の一部にN型のエミッタ領域6を選択的に形成する。その後は、エミッタ電極10、ベース電極11及びコレクタ電極12をそれぞれ形成する。また、受光素子部220におけるフォトダイオードは第1の実施形態と同様にして形成する。
次に、図8(e)に示すように、KOH等を含むアルカリ性のエッチング溶液を用いた異方性のウェットエッチングを、発光素子部240に残存する分離酸化膜13を溝部形成用のマスクとしてP- 型エピタキシャル層2及び半導体基板1の上部に対して行なうことにより、発光素子部240に溝部からなるマイクロミラー領域23を形成する。
次に、図8(f)に示すように、溝部の底面上からN型エピタキシャル層3の上面に延びるレーザ配線27と、該レーザ配線27上における溝部の底面上部分にレーザ下部電極28を選択的に形成する。
次に、図8(g)に示すように、レーザ下部電極28の上に半導体レーザチップ25をボンディングして、第3の実施形態に係る光半導体装置を得る。
(第3の実施形態の第2製造方法)
以下、第3の実施形態に係る光半導体装置の第2製造方法について図9(a)〜図9(e)を参照しながら説明する。第2製造方法は、P- 型エピタキシャル層2を半導体基板1の主面上に形成した後、P+ 型アノード埋め込み層1a及びN型エピタキシャル層3を形成する構成である。
まず、図9(a)に示すように、CVD法により、半導体基板1の主面上に厚さが10μm程度のP- 型エピタキシャル層2を成長により形成する。
次に、図9(b)に示すように、P- 型エピタキシャル層2の上に、酸化シリコンからなる保護酸化膜35を形成し、その後、リソグラフィ法により、保護酸化膜35上における発光素子部240をマスクするレジストパターン36を形成する。続いて、形成したレジストパターン36をマスクとして、半導体基板1に対して保護酸化膜35及びP- 型エピタキシャル層2を介して例えばP型不純物であるボロン(B)イオンをイオン注入することにより、半導体基板1及びP- 型エピタキシャル層2の間で且つ発光素子部240を除く領域にP+ 型アノード埋め込み層1aを選択的に形成する。ここで、ボロンイオンの注入ドーズ量は例えば5×1014cm-2とし、加速エネルギーは2MeVとしている。その後、レジストパターン36をアッシング等により除去し、続いて、ボロンイオンが注入された半導体基板1に対して、例えば温度が1100℃程度で30分程度の熱処理を行なって、ボロンイオンを活性化する。
次に、図9(c)に示すように、P- 型エピタキシャル層2におけるトランジスタ部200のP+ 型分離層14の間の領域に対して例えばN型不純物であるヒ素(As)イオンを選択的にイオン注入することにより、トランジスタ部200におけるP- 型エピタキシャル層2のP+ 型分離層14の間の領域に、コレクタ埋め込み領域9を形成する。ここで、ヒ素イオンの注入ドーズ量は例えば1×1016cm-2とし、加速エネルギーは40keVとしている。続いて、P- 型エピタキシャル層2の上部における受光素子部220の周縁部に、アノードの一部として機能する高濃度のP+ 型分離層14をイオン注入法により選択的に形成する。ここでは、トランジスタ部200と受光素子部220との境界部分に位置するP+ 型分離層14は、トランジスタ部200と受光素子部220とに共有される。続いて、保護酸化膜35を除去した後、CVD法により、P- 型エピタキシャル層2の上に、例えば厚さが約1.0μmでN型不純物である例えばリン(P)イオンが約1×1016cm-3の濃度で導入されたN型エピタキシャル層3を成長により形成する。
次に、図9(d)に示すように、N型エピタキシャル層3におけるトランジスタ部200及び受光素子部220には分離酸化膜13を選択的に形成すると共に、N型エピタキシャル層3における発光素子部240には分離酸化膜13を全面的に形成する。その後、トランジスタ部200においてNPNトランジスタを形成し、且つ、受光素子部220にフォトダイオードを形成する。
次に、図9(e)に示すように、発光素子部240に溝部からなるマイクロミラー領域23を、発光素子部240に残存する分離酸化膜13をマスクとしたエッチングにより形成する。この後は、第1製造方法と同様に、形成された溝部の底面上に半導体レーザチップ25をボンディングして、第3の実施形態に係る光半導体装置を得る。
なお、本発明に係る第1〜第3の各実施形態において、半導体基板1にシリコンを用いたが、必ずしもシリコンに限定されず、例えば長波長領域で広く用いられているゲルマニウムからなる半導体基板又は化合物半導体からなる基板であってもよい。
また、各実施形態においては、受光素子部220にPINフォトダイオードを用いたが、本発明は、通常のPN型フォトダイオード、アバランシェフォトダイオード又はフォトトランジスタであっても適用できることはいうまでもない。
本発明に係る光半導体装置及びその製造方法は、光学特性を犠牲にすることなく、高速動作可能で且つ高受光感度を有する受光素子と半導体レーザ素子とを1つの基板上に形成できるという効果を有し、受光素子と半導体レーザ素子とが混載される光半導体装置及びその製造方法等に有用である。
本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置を示す模式的な構成断面図である。 (a)〜(f)は本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置の第1製造方法を示す工程順の構成断面図である。 (a)〜(d)は本発明の第1の実施形態に係る光半導体装置の第2製造方法を示す工程順の構成断面図である。 本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置を示す模式的な構成断面図である。 (a)〜(g)は本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置の第1製造方法を示す工程順の構成断面図である。 (a)〜(e)は本発明の第2の実施形態に係る光半導体装置の第2製造方法を示す工程順の構成断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る光半導体装置を示す模式的な構成断面図である。 (a)〜(g)は本発明の第3の実施形態に係る光半導体装置の第1製造方法を示す工程順の構成断面図である。 (a)〜(e)は発明の第3の実施形態に係る光半導体装置の第2製造方法を示す工程順の構成断面図である。 従来の光半導体装置を示す模式的な構成断面図である。 本発明の参考例に係る光半導体装置を示す模式的な構成断面図である。
符号の説明
1 半導体基板
1a P+ 型アノード埋め込み層
2 P- 型エピタキシャル層
3 N型エピタキシャル層
6 エミッタ領域
7 べース領域
8 コレクタ領域
9 コレクタ埋め込み領域
10 エミッタ電極
11 べース電極
12 コレクタ電極
13 分離酸化膜
14 P+ 型分離層
15 カソード層
16 カソード表面層
17 カソードコンタクト層
18 カソード電極
19 アノードコンタクト層
20 アノード電極
21 反射防止膜
22 入射光
23 マイクロミラー領域(溝部)
25 半導体レーザチップ
26 保護膜
27 レーザ配線
28 レーザ下部電極
29 出射光
200 トランジスタ部
220 受光素子部
240 発光素子部

Claims (9)

  1. 第1導電型を有する第1の半導体領域と、
    前記第1の半導体領域の上に形成され、第1導電型を有する第2の半導体領域と、
    前記第2の半導体領域の上に形成され、第2導電型を有する第3の半導体領域と、
    前記第2の半導体領域及び第3の半導体領域により形成された受光素子部と、
    前記第1の半導体領域及び第2の半導体領域における前記受光素子部を除く領域に選択的に形成された溝部からなるマイクロミラーと、
    前記溝部の底面上に保持された半導体レーザ素子とを備え、
    前記第1の半導体領域及び第2の半導体領域の間における前記受光素子部の下側には、前記第1の半導体領域及び第2の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層が選択的に形成されていることを特徴とする光半導体装置。
  2. 前記第2の半導体領域は、エピタキシャル成長により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光半導体装置。
  3. 前記第3の半導体領域は、エピタキシャル成長により形成されていることを特徴とする請求項2に記載の光半導体装置。
  4. 前記第2の半導体領域及び第3の半導体領域における前記受光素子部及び溝部を除く領域に形成されたトランジスタをさらに備えていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光半導体装置。
  5. 第1導電型を有する第1の半導体領域における受光素子形成部に対してイオン注入により、前記第1の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層を選択的に形成する工程と、
    前記埋め込み層が形成された前記第1の半導体領域の上に、エピタキシャル成長により、前記埋め込み層よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2の半導体領域を形成する工程と、
    前記第2の半導体領域の上部に第2導電型を有する第3の半導体領域を形成する工程と、
    前記第2の半導体領域及び第3の半導体領域における前記受光素子形成部に、前記第2の半導体領域及び第3の半導体領域からなる受光素子を形成する工程と、
    前記第1の半導体領域及び第2の半導体領域における前記受光素子部を除く領域に対して異方性エッチングを選択的に行なって溝部を形成することにより、前記溝部の壁面からなるマイクロミラーを形成する工程と、
    形成された前記溝部の底面上に、あらかじめ用意されたチップ状の半導体レーザ素子を固着する工程とを備えていることを特徴とする光半導体装置の製造方法。
  6. 第1導電型を有する第1の半導体領域における受光素子形成部に対してイオン注入により、前記第1の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層を選択的に形成する工程と、
    前記埋め込み層が形成された前記第1の半導体領域の上にエピタキシャル成長により、前記埋め込み層よりも不純物濃度が低い第1導電型の第2の半導体領域を形成する工程と、
    前記第2の半導体領域の上に、エピタキシャル成長により第2導電型を有する第3の半導体領域を形成する工程と、
    前記第2の半導体領域及び第3の半導体領域における前記受光素子形成部に、前記第2の半導体領域及び第3の半導体領域からなる受光素子を形成する工程と、
    前記第1の半導体領域及び第2の半導体領域における前記受光素子部を除く領域に対して異方性エッチングを選択的に行なって溝部を形成することにより、前記溝部の壁面からなるマイクロミラーを形成する工程と、
    形成された前記溝部の底面上に、あらかじめ用意されたチップ状の半導体レーザ素子を固着する工程とを備えていることを特徴とする光半導体装置の製造方法。
  7. 第1導電型を有する第1の半導体領域の上に、エピタキシャル成長により第1導電型の第2の半導体領域を形成する工程と、
    前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との界面及びその近傍の受光素子形成部に対してイオン注入により、前記第1の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層を選択的に形成する工程と、
    前記第2の半導体領域の上部に第2導電型を有する第3の半導体領域を形成する工程と、
    前記第2の半導体領域及び第3の半導体領域における前記受光素子形成部に、前記第2の半導体領域及び第3の半導体領域からなる受光素子を形成する工程と、
    前記第1の半導体領域及び第2の半導体領域における前記受光素子部を除く領域に対して異方性エッチングを選択的に行なって溝部を形成することにより、前記溝部の壁面からなるマイクロミラーを形成する工程と、
    形成された前記溝部の底面上に、あらかじめ用意されたチップ状の半導体レーザ素子を固着する工程とを備えていることを特徴とする光半導体装置の製造方法。
  8. 第1導電型を有する第1の半導体領域の上に、エピタキシャル成長により第1導電型の第2の半導体領域を形成する工程と、
    前記第1の半導体領域と前記第2の半導体領域との界面及びその近傍の受光素子形成部に対してイオン注入により、前記第1の半導体領域よりも不純物濃度が高い第1導電型の埋め込み層を選択的に形成する工程と、
    前記第2の半導体領域の上にエピタキシャル成長により、第2導電型を有する第3の半導体領域を形成する工程と、
    前記第2の半導体領域及び第3の半導体領域における前記受光素子形成部に、前記第2の半導体領域及び第3の半導体領域からなる受光素子を形成する工程と、
    前記第1の半導体領域及び第2の半導体領域における前記受光素子部を除く領域に対して異方性エッチングを選択的に行なって溝部を形成することにより、前記溝部の壁面からなるマイクロミラーを形成する工程と、
    形成された前記溝部の底面上に、あらかじめ用意されたチップ状の半導体レーザ素子を固着する工程とを備えていることを特徴とする光半導体装置の製造方法。
  9. 前記第2の半導体領域及び第3の半導体領域における前記受光素子部及び溝部を除く領域にトランジスタを選択的に形成する工程をさらに備えていることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の光半導体装置の製造方法。
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