JP2004349432A - 光電子集積回路 - Google Patents

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Yoshitaka Iwai
誉貴 岩井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

【課題】同一半導体基板上に発光素子と受光素子を混載する光電子集積回路において、受光素子の高受光感度化・高速化の両立と光電流の信号処理を高速化することを目的とする。
【解決手段】アノード埋め込み層30のミラー領域5における表面露出部上にアノード埋め込み電極32を形成することにより、アノード埋め込み層30からアノード埋め込み電極32通って外部に取り出される光電流が発生し、受光素子のシリーズ抵抗を低減できるため、p型エピタキシャル層31の膜厚を厚くして受光素子の受光感度を高めながら、光電流はシリーズ抵抗の低いアノード埋め込み電極32を流れるため、CR積で決定する周波数特性が向上し、高速応答が可能となる。また、npnトランジスタ3とpinフォトダイオード4を一体化させる構造にすることにより、配線距離を短くすることが可能となり、寄生容量やインダクタンスを低減するとが可能となる。その結果、周波数特性が向上し高速化を図れると共に、一体化構造のため小型化することができる。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光電子集積回路に係り、特に受光素子と半導体発光素子が同一基板上に混載された光電子集積回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
発光素子および受光素子は、光信号と電気信号の相互変換を行う素子であり、様々な分野で用いられている。中でもCDやDVD等の光ディスク分野において、光ディスク上に記録されている信号を読み書きする光ピックアップ装置のキーデバイスである。
【0003】
近年、高性能化・高集積化の要請により、受光素子であるフォトダイオードと、バイポーラトランジスタ、抵抗、容量等の各種電子素子を同一基板上に混載したいわゆる光電子集積回路(以下OEICと称す)として構成されており、さらなる小型化・高集積化に対応して、上記のOEICに発光素子である半導体発光素子と、レーザ光立ち上げ用のマイクロミラーを一体化したOEICも広く用いられている。
【0004】
この種のOEICは一般に、バイポーラトランジスタの製造方法に従って形成される。また、このOEICにおいては、高受光感度・高速・低ノイズ特性を有した受光素子と、高速・高精度のバイポーラトランジスタとの混載が要求されている。
【0005】
以下、従来の光電子集積回路について、図5,図6を用いて説明する。
図5は第一の従来の光電子集積回路の概略断面図、図6は第二の従来の光電子集積回路の概略断面図であり、半導体基板としてシリコン基板、バイポーラトランジスタとしてnpnトランジスタ、受光素子としてpinフォトダイオード、発光素子として半導体発光素子が同一基板上に構成されたOEICを例示するものである。
【0006】
図5において、1は低濃度p型のシリコン基板、2はシリコン基板1上に形成されたn型エピタキシャル層、3はシリコン基板1上に形成された2層ポリシリコン自己整合型のnpnトランジスタ、4はシリコン基板1上に形成されたpinフォトダイオード、5はシリコン基板1上に形成されたミラー領域である。
【0007】
npnトランジスタ3において、6は高濃度n型のエミッタ領域、7はエミッタ領域6の下部に形成されたp型のベース領域、8はベース領域7の下部に形成されたn型エピタキシャル層2からなるコレクタ領域、9はコレクタ領域8の下部に形成された高濃度n型のコレクタ埋め込み領域、10はエミッタ電極、11はベース電極、12はコレクタ電極である。エミッタ領域6、ベース領域7、コレクタ領域8に流れる電流はそれぞれ、エミッタ電極10、ベース電極11、コレクタ電極12から外部に取り出される。
【0008】
13はnpnトランジスタ3とフォトダイオード4間を電気的に絶縁分離する分離酸化膜であり、局部熱酸化膜いわゆるLOCOSによって形成される。分離酸化膜13の下には、高濃度p型の分離層14が形成される。
【0009】
フォトダイオード4において、15はn型エピタキシャル層2からなるカソード層、16はカソード層15上に形成された高濃度n型のカソード表面層、17はカソード表面層16の周辺に形成された高濃度n型のカソードコンタクト層、18はカソードコンタクト層17上に形成されたカソード電極である。
【0010】
19は分離層14上に形成された高濃度p型のアノードコンタクト層、20はアノードコンタクト層19上に形成されたアノード電極である。アノード領域はカソード層15下部の低濃度p型のシリコン基板1の領域であり、分離層14とアノードコンタクト層19を介してアノード電極20から電流として外部に取り出される。21はカソード表面層16上部の受光面で、しばしば入射光22の界面での反射を低減するために反射防止膜が設けられる。
【0011】
ミラー領域5において、23、24はそれぞれシリコン基板1およびn型エピタキシャル層2を異方性エッチングにより形成されたマイクロミラーとミラー底面、25は半導体発光素子、26はnpnトランジスタ3やフォトダイオード4の素子上およびマイクロミラー23上に形成された保護膜、27は保護膜26上のうちミラー底面24上部からn型エピタキシャル層2まで選択的に形成されたレーザ下部配線、28はレーザ下部配線27のうちミラー底面24上に選択的に形成されたレーザ下部電極であり、半導体発光素子25はレーザ下部電極28上にボンディングされて設置される。29は半導体発光素子25から発光した出射光である。
【0012】
以上のように構成されたOEICについて、以下その動作を説明する。
半導体発光素子25に閾値以上の電流を印加すると誘導放出が起こり発振し、コヒーレントな出射光29が水平方向に出力される。マイクロミラー24が水平方向に対し45°の角度を成している場合、出射光29はマイクロミラー24表面で反射し垂直方向に立ち上る。この出射光29は光ディスク等に当たり、その反射光がフォトダイオード4の入射光22となる。
【0013】
受光面21から入射光22が入射すると、カソード層15とアノードであるシリコン基板1で吸収され、電子と正孔の対が発生する。この時、フォトダイオード4に逆バイアスを印加すると、低不純物濃度であるシリコン基板1側に空乏層が広がり、空乏層近傍で発生した電子と正孔の対のうち、電子はカソード層15からカソードコンタクト層17に、正孔は分離層14を経由してアノードコンタクト層19に、拡散またはドリフトすることにより、それぞれ分離されて到達する光電流が発生する。この光電流を受けて、npnトランジスタ3や抵抗素子や容量素子により形成された電子回路により、増幅や信号処理されて出力され、光ディスクの記録や再生信号となる(例えば、特開平05−315699号公報)。
【0014】
しかしながら、この構造では、光電流は上述のように拡散電流成分とドリフト電流成分に大きく分けられるが、拡散電流は少数キャリアの空乏層端までの拡散に支配されるため、空乏層内の電界によるドリフト電流成分に比べて応答速度が遅く、フォトダイオード4の周波数特性を低下させる要因となっていた。特にCDで使用されている赤外光においては、シリコンに対する吸収係数が小さいためシリコン基板1の深くまで光が到達し、深い所で発生したキャリアが電流に寄与するため、高速動作するのが困難であるという問題点があった。
【0015】
この問題を解決する方法として、第二の従来構造の光電子集積回路が考えられる。
以下、従来の第二の光電子集積回路について図6を用いて説明する。
【0016】
図6において、30はシリコン基板1上に形成された高濃度p型のアノード埋め込み層、31は第1のアノード埋め込み層30上に形成された低濃度p型エピタキシャル層である。
【0017】
シリコン基板1とアノード埋め込み層30との濃度差を3桁以上にすると、シリコン基板1内で吸収した光により発生したキャリアは、濃度勾配による生じるポテンシャルバリアのため拡散が阻害され再結合し、電流には寄与しなくなる。空乏層端がアノード埋め込み層30まで達するように、p型エピタキシャル層31の膜厚を選択すると、光電流はほとんどドリフト電流のみが支配的となり高速化が可能となる。さらに、吸収された正孔はp型エピタキシャル層31からアノード埋め込み層30、分離層14、アノードコンタクト層19を介して移動するが、アノード埋め込み層30は高濃度層であるため、第一の従来例に比べて、シリーズ抵抗は小さくなり周波数特性は向上する。
【0018】
また、n型エピタキシャル層2は、npnトランジスタ3のコレクタ領域8となるため低濃度化はできず、カソード層15を空乏化することはできない。従って表面付近でほとんど吸収される短波長の光に対して受光感度と周波数特性を向上するために、カソード表面層16の濃度をカソード層15の濃度以上に選定し、その濃度傾斜を利用して光電効率の高効率化を図ることが可能である。そのために必要な濃度差を3桁以上とする。
【0019】
以上の構成により、受光素子の受光感度に寄与する低不純物濃度部と受光素子表面の不純物濃度差を利用して実効的な空乏層領域を十分に確保し、バイポーラトランジスタの特性を低下させずに、受光素子の周波数特性と受光感度を確保していた。
【0020】
【特許文献1】
特開平5−315699号公報
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
近年、CD・DVDに使用されている光ピックアップ用光電子集積回路では、光ディスクの高速化・高集積化に伴い、高受光感度化、高速化、小型化が要望されている。
【0022】
しかしながら従来の構成では、長波長光(特に赤外光)に対して高受光感度化を実現するためには、p型エピタキシャル層31の膜厚を厚くする必要がある。その結果、分離層14とアノード埋め込み層30が離れて、その間にp型エピタキシャル層31が挿入される。p型エピタキシャル層31は空乏層を広げるためには低濃度である必要があり、そのため抵抗成分は大きい。その結果、フォトダイオード4のシリーズ抵抗が大きくなり、周波数特性はCR積で決定されるため低下し、高速のトランジスタと高受光感度・高速の受光素子の両立ができないという問題点があった。
【0023】
本発明の光電子集積回路は、上記従来例の問題点を解決するもので、受光素子の高受光感度化と光電流の応答速度の高速化を図ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明の請求項1記載の光電子集積回路は、同一半導体基板上に第1の導電型のエピタキシャル層を有する前記半導体基板のエッチング面に形成されたマイクロミラーで出射光を反射して出力する半導体発光素子および入射光を受光する受光素子とを形成する光電子集積回路であって、前記マイクロミラーが形成されないエッチング面に、前記受光素子のアノード電極に接続するアノード埋め込み電極を有し、前記受光素子で発生した光電流が前記アノード埋め込み電極を経てアノード電極に流れることを特徴とする。
【0025】
請求項2記載の光電子集積回路は、同一半導体基板上に第1の導電型のエピタキシャル層とその上層に第2のエピタキシャル層とを有する前記半導体基板のエッチング面に形成されたマイクロミラーで出射光を反射して出力する半導体発光素子および入射光を受光する受光素子とを形成する光電子集積回路であって、前記マイクロミラーが形成されないエッチング面に、前記受光素子のアノード電極に接続するアノード埋め込み電極を有し、前記受光素子で発生した光電流が前記アノード埋め込み電極を経てアノード電極に流れることを特徴とする。
【0026】
請求項3記載の光電子集積回路は、請求項1または請求項2のいずれかに記載の光電子集積回路において、前記受光素子に接続されるトランジスタを前記半導体基板上に形成することを特徴とする。
【0027】
請求項4記載の光電子集積回路は、請求項1または請求項2または請求項3のいずれかに記載の光電子集積回路において、前記マイクロミラーの底面の位置が前記半導体基板の高不純物濃度埋め込み層の不純物濃度がピークとなる深さとなるように前記マイクロミラーを形成することを特徴とする。
【0028】
請求項5記載の光電子集積回路は、請求項1または請求項2または請求項3または請求項4のいずれかに記載の光電子集積回路において、前記半導体基板の高不純物濃度埋め込み層の前記アノード埋め込み電極に接する領域に前記埋め込み層と同一の導電型で高不純物濃度からなるアノード埋め込みコンタクト層を形成することを特徴とする。
【0029】
請求項6記載の光電子集積回路は、請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5のいずれかに記載の光電子集積回路において、前記半導体発光素子に接続されるレーザ下部配線と前記アノード埋め込み電極を同一の材料で形成し、両者を同一工程で形成することを特徴とする。
【0030】
以上の構造により、受光素子の高受光感度化と光電流の応答速度の高速化を図ることができる。
【0031】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
以下に本発明の実施の形態1について図1を用いて説明する。
【0032】
図1は本発明の実施の形態1における光電子集積回路の概略断面図であり、半導体基板としてシリコン基板、受光素子としてpinフォトダイオード、発光素子としての半導体発光素子が同一基板上に構成されている。
【0033】
1は低濃度p型のシリコン基板、2はn型エピタキシャル層、4はpinフォトダイオード、5はミラー領域、13は分離酸化膜、14は高濃度p型の分離層、15はn型のカソード層、16は高濃度型n型のカソード表面層、17は高濃度n型のカソードコンタクト層、18はカソード電極、19は高濃度p型のアノードコンタクト層、20はアノード電極、21は受光面、22は入射光、23はマイクロミラー、24はミラー底面、25は半導体発光素子、26は保護膜、27はレーザ下部配線、28はレーザ下部電極、29は出射光、30は高濃度p型のアノード埋め込み層、31は低濃度p型エピタキシャル層である。
【0034】
32はアノード埋め込み層30がミラー領域5の領域で表面に露出した部分に接するように形成されたアノード埋め込み電極であり、そのアノード埋め込み電極32はn型エピタキシャル層2の上部まで延在して形成され、アノード電極20と接続されている。
【0035】
次に、光電子集積回路の製造方法について簡単に説明する。
まず、低濃度p型のシリコン基板1の主面に高濃度p型のアノード埋め込み層30を拡散し、その後、アノード埋め込み層30を拡散したシリコン基板1主面の全域に低濃度p型のエピタキシャル層31を堆積する。そして、堆積したp型エピタキシャル層31の所定個所に高濃度p型の分離層14を形成した後、p型エピタキシャル層31の更にその上にn型エピタキシャル層2を堆積し、堆積したn型エピタキシャル層2の所定個所に分離酸化層13を形成してから、n型エピタキシャル層2の所定個所にp型のカソードコンタクト層19や、n型のカソードコンタクト層17、高濃度n型のカソード表面層16を形成する。ミラー領域5は、必要な拡散処理を行った後、エピタキシャル層を含むシリコン基板の表面の所定個所をエッチング処理することにより、傾斜面を有した凹部を形成し、表面に保護膜を形成した後、レーザ下部電極28やアノード埋め込み電極32を形成している。
【0036】
そして、半導体発光素子である半導体発光素子25のチップは、シリコン基板1に施す拡散処理とは全く別の拡散処理で個別に作り込まれ、完成した半導体発光素子のチップ(半導体発光素子25)はレーザ下部配線27の上に半導体発光素子25のレーザ下部電極28がそれと接触するように載置される。
【0037】
なお、カソード層15は、n型エピタキシャル層2の所定領域を分離酸化層13で包囲して周囲の半導体素子と絶縁分離することによって構成され、フォトダイオードはカソード層15とp型エピタキシャル層31との接合部分で構成される。
【0038】
以上のように構成された本実施の形態の光電子集積回路について、以下動作について説明する。
基本的な動作は図5および図6の説明と同様である。半導体発光素子25から出射光29が水平方向に出力され、マイクロミラー23により垂直方向に立ち上り、光ディスク等に当たり、その反射光が入射光22となる。
【0039】
入射光22が受光面21から入射すると、カソード層15とアノードである低濃度p型エピタキシャル層31で吸収され、電子と正孔の対が発生し、拡散とドリフトによりそれぞれ分離されて、電子はカソードコンタクト層17に、正孔はアノード埋め込み層30、p型エピタキシャル層31、分離層14、アノードコンタクト層19という経路(経路A)と、アノード埋め込み層30、アノード埋め込み電極32の経路(経路B)で、外部に取り出され光電流が発生する。
【0040】
ここで経路Aと経路Bを比較すると、経路Aではp型エピタキシャル層31が低濃度であるためシリーズ抵抗が高くなるが、経路Bでは高濃度のアノード埋め込み層30とアノード電極20とがp型エピタキシャル層31を介さずに直接的に接続されているため、寄生のシリーズ抵抗が小さく、経路Bを流れる電流が支配的になり、経路Aの電流は僅かである。従って、この実施形態のフォトダイオード4は、それに付随するトータルのシリーズ抵抗を、図6における第二の従来例に比べて小さくすることができる。したがって、p型エピタキシャル層31の膜厚を厚くして受光素子の受光感度を高めながら、光電流はシリーズ抵抗の低いアノード埋め込み電極32を流れるため、CR積で決定される周波数特性が向上し、受光信号に対する高速応答が可能となる。
【0041】
また、シリコン基板1とアノード埋め込み層30との濃度差を3桁以上にすると、シリコン基板1内で発生したキャリアは、濃度勾配により生じるポテンシャルバリアのため再結合し、電流には寄与しなくなる。従ってドリフト電流のみが支配的となり高速化が可能となる。
【0042】
また、カソード表面層16の濃度をカソード層15の1000倍以上にすることにより、光電効率の高効率化を図り、表面付近で吸収された光に対する受光感度と周波数特性を向上することができる。
【0043】
なお、上述した実施形態のn型のカソード層15は、n型エピタキシャル層2の所定部分を分離酸化層13で包囲して形成した事例で説明したが、イオン注入法により形成したn型ウエル層であっても構わない。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について図2を用いて説明する。
【0044】
図2は本発明の実施の形態2における光電子集積回路の概略断面図である。
図2において、3はnpnトランジスタ、6はエミッタ領域、7はベース領域、8はコレクタ領域、9はコレクタ埋め込み領域、10はエミッタ電極、11はベース電極、12はコレクタ電極である。
【0045】
ここで、アノード埋め込み電極32は実施の形態1と同様にn型エピタキシャル層2の上部まで延在して形成され、アノード電極20と接続されており、光電流はシリーズ抵抗の低いアノード埋め込み電極32を流れるため、CR積で決定される周波数特性が向上し、受光信号に対する高速応答が可能となる。
【0046】
この実施形態においては、図1の実施の形態1に対しnpnトランジスタ3が加わった構造であり、pinフォトダイオード4の出力が直接、npnトランジスタ3や抵抗素子や容量素子により形成された電子回路入力され、増幅や信号処理されて出力され、光ディスクの記録や再生信号となる。
【0047】
したがって、この構造では、受光信号に対する高速応答が可能としながら、npnトランジスタ3とpinフォトダイオード4を一体化されているため、配線距離を短くすることが可能となり、寄生容量やインダクタンスを低減することが可能となる。その結果、光電流の信号処理を高速化することができる。また、一体化構造のため小型化することができる。
【0048】
また、以上に記載の光電子集積回路に対して、アノード埋め込み層30の不純物濃度がピークとなる深さにミラー底面24を形成することにより、コンタクト抵抗を小さくすることでき、フォトダイオード4のシリーズ抵抗をより低減することできる。
【0049】
図3は本発明のミラー領域における表面からの深さと不純物濃度を示す図である。
図3において、33はアノード埋め込み層30の不純物濃度ピークであり、ミラー底面24がその深さが不純物濃度ピーク33の深さと一致するようにミラー領域を形成している。
【0050】
この実施形態において、アノード埋め込み電極32はアノード埋め込み層30の不純物濃度が不純物濃度ピーク33となる位置で接しているため、コンタクト用拡散層を別途設けなくても、オーミック接触を確保することができる。また、ミラー底面24のアノード埋め込み層30とアノード埋め込み電極32との接触面積を大きくすることが可能であり、コンタクト抵抗を小さくすることができる。その結果、フォトダイオード4のシリーズ抵抗がより低減され、受光素子の動作速度を高速化することができる。
【0051】
さらに、以上に記載の光電子集積回路に対して、アノード埋め込み層30とアノード埋め込み電極32の界面に高濃度p型のアノード埋め込みコンタクト層を形成することにより、コンタクト抵抗をさらに小さくすることでき、フォトダイオードのシリーズ抵抗をより低減することできる。
【0052】
図4は本発明におけるアノード埋め込み層とアノード埋め込み電極の界面に高濃度p型のアノード埋め込みコンタクト層を形成した光電子集積回路の概略断面図である。
【0053】
図4において、34はアノード埋め込み層30とアノード埋め込み電極32の界面に形成された高濃度p型のアノード埋め込みコンタクト層であり、不純物注入等によりアノード埋め込み層30よりも高濃度に形成される。
【0054】
アノード埋め込み電極32は高濃度のアノード埋め込みコンタクト層34と接しているため、上記実施形態(図3を参照)に比べてオーミック電極がより形成しやすくなり、コンタクト抵抗が更に小さくなる。その結果フォトダイオード4のシリーズ抵抗が更に低減でき、受光素子の高速化を実現できる。
【0055】
なお、本実施の形態において、アノード埋め込み電極32はレーザ下部配線27と同一の材料を用いてもよい。この場合、レーザ下部配線27とアノード埋め込み電極32は同一工程で形成することが可能となり、工程および構造を簡略化することができる。
【0056】
なお、本実施の形態において、npnトランジスタのコレクタやpinフォトダイオードカソードとして、n型のエピタキシャル層を用いたが、拡散層で形成したいわゆるエピフリー構造のOEICにおいても適用可能であることは言うまでもない。
【0057】
また、本実施の形態において、シリコン基板を用いたが、必ずしもシリコン基板に限定されるものではなく、例えば、長波長域で広く用いられているゲルマニウム基板や、化合物半導体であってもよい。
【0058】
また本発明では、受光素子としてpinフォトダイオードを用いたが、通常のpn型フォトダイオード、アバランシェフォトダイオード、フォトトランジスタについても適用が可能であることは言うまでもない。
【0059】
【発明の効果】
本発明の光電子集積回路は、アノード埋め込み層のミラー領域における表面露出部上にアノード埋め込み電極を形成することにより、アノード埋め込み層からアノード埋め込み電極通って外部に取り出される光電流が発生し、受光素子のシリーズ抵抗を低減できるため、p型エピタキシャル層の膜厚を厚くして受光素子の受光感度を高めながら、光電流はシリーズ抵抗の低いアノード埋め込み電極を流れるため、CR積で決定する周波数特性が向上し、高速応答が可能となる。
【0060】
また、npnトランジスタとpinフォトダイオードを一体化させる構造にすることにより、配線距離を短くすることが可能となり、寄生容量やインダクタンスを低減することが可能となる。その結果、周波数特性が向上し高速化を図れると共に、一体化構造のため小型化することができる。
【0061】
また、アノード埋め込み層の不純物濃度がピークとなる深さにミラー底面を形成することにより、コンタクト抵抗を小さくすることができ、フォトダイオードのシリーズ抵抗をより低減することができる。
【0062】
さらに、アノード埋め込み層とアノード埋め込み電極の界面に高濃度p型のアノード埋め込みコンタクト層を形成することにより、コンタクト抵抗をさらに小さくすることができ、フォトダイオードのシリーズ抵抗をより低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における光電子集積回路の概略断面図
【図2】本発明の実施の形態2における光電子集積回路の概略断面図
【図3】本発明のミラー領域における表面からの深さと不純物濃度を示す図
【図4】本発明におけるアノード埋め込み層とアノード埋め込み電極の界面に高濃度p型のアノード埋め込みコンタクト層を形成した光電子集積回路の概略断面図
【図5】第一の従来の光電子集積回路の概略断面図
【図6】第二の従来の光電子集積回路の概略断面図
【符号の説明】
1 シリコン基板
2 n型エピタキシャル層
3 npnトランジスタ
4 フォトダイオード
5 ミラー領域
6 エミッタ領域
7 ベース領域
8 コレクタ領域
9 コレクタ埋め込み領域
10 エミッタ電極
11 ベース電極
12 コレクタ電極
13 分離酸化層
14 分離層
15 カソード層
16 カソード表面層
17 カソードコンタクト層
18 カソード電極
19 コンタクト層
20 アノード電極
21 受光面
22 入射光
23 マイクロミラー
24 ミラー底面
25 半導体発光素子
26 保護膜
27 レーザ下部配線
28 レーザ下部電極
29 出射光
30 アノード埋め込み層
31 p型エピタキシャル層
32 アノード埋め込み電極
34 アノード埋め込みコンタクト層

Claims (6)

  1. 同一半導体基板上に第1の導電型のエピタキシャル層を有する前記半導体基板のエッチング面に形成されたマイクロミラーで出射光を反射して出力する半導体発光素子および入射光を受光する受光素子とを形成する光電子集積回路であって、
    前記マイクロミラーが形成されないエッチング面に、前記受光素子のアノード電極に接続するアノード埋め込み電極を有し、前記受光素子で発生した光電流が前記アノード埋め込み電極を経てアノード電極に流れることを特徴とする光電子集積回路。
  2. 同一半導体基板上に第1の導電型のエピタキシャル層とその上層に第2のエピタキシャル層とを有する前記半導体基板のエッチング面に形成されたマイクロミラーで出射光を反射して出力する半導体発光素子および入射光を受光する受光素子とを形成する光電子集積回路であって、
    前記マイクロミラーが形成されないエッチング面に、前記受光素子のアノード電極に接続するアノード埋め込み電極を有し、前記受光素子で発生した光電流が前記アノード埋め込み電極を経てアノード電極に流れることを特徴とする光電子集積回路。
  3. 前記受光素子に接続されるトランジスタを前記半導体基板上に形成することを特徴とする請求項1または請求項2のいずれかに記載の光電子集積回路。
  4. 前記マイクロミラーの底面の位置が前記半導体基板の高不純物濃度埋め込み層の不純物濃度がピークとなる深さとなるように前記マイクロミラーを形成することを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3のいずれかに記載の光電子集積回路。
  5. 前記半導体基板の高不純物濃度埋め込み層の前記アノード埋め込み電極に接する領域に前記埋め込み層と同一の導電型で高不純物濃度からなるアノード埋め込みコンタクト層を形成することを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4のいずれかに記載の光電子集積回路。
  6. 前記半導体発光素子に接続されるレーザ下部配線と前記アノード埋め込み電極を同一の材料で形成し、両者を同一工程で形成することを特徴とする請求項1または請求項2または請求項3または請求項4または請求項5のいずれかに記載の光電子集積回路。
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