JP4459472B2 - 光検出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、多分割ホトダイオードを備えた光検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の多分割ホトダイオードを備えた光検出器は特開平8−37501号公報に記載されている。この光検出器においては、1つのホトダイオードを2つに分割し、分割されたホトダイオードの出力をアンプで増幅して加算することにより、個々のアンプ毎に対応するホトダイオードの接合容量を低減すると共に、加算によって全体としては十分な光信号強度を確保している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
通常、受光素子であるフォトダイオードを分割すると受光面の周辺部が増えて周辺に伴なう容量が新たに発生する。そのため、分割して低容量化をはかった効果がこの余分な容量によって低下してしまう。
【0004】
更に、受光面の分離部分や周辺部分は空乏層が十分に広がらない領域ができて、そこで発生する光電変換信号の電子・正孔キャリアが非常に応答の遅い拡散成分として検出される。これは高速応答を主旨とする目的に大きな支障をきたす。
【0005】
また、フォトダイオードを分割して複数のアンプで電圧変換することにより、フォトダイオードとアンプの間はパッケージを介して配線されるか、直接ワイヤーでパッド間を接続するかなどであるが、いづれにしてもパッド容量が複数倍されて加算されるため、余分な容量が大きくなり、高速化が妨げられる。
【0006】
本件は、このような受光素子の分割化に伴なう問題を解決して検出器の高速化を達成するための手法を考案したものである。
【0007】
この問題の解決の手段として本願発明者らは、素子の分解能を向上可能な多分割ホトダイオードを特開平11−46010号公報において提案してきた。この多分割ホトダイオードは、N型半導体領域を共通のカソードとし、N型半導体内に形成された複数のP型半導体領域をそれぞれのアノードとする複数のホトダイオードを備えており、PN接合界面から広がる空乏層によって、各P型半導体領域を分離している。
【0008】
このような構造においては、P型半導体領域分離用のアイソレーション層が不要となるため、分割に伴なう素子周辺の容量が抑えられるとともに、素子自体を小型化することができ、その分解能を向上させることができる。
【0009】
したがって、N型半導体領域を共通のカソードとし、前記N型半導体内に形成された第1及び第2P型半導体領域をそれぞれのアノードとする第1及び第2ホトダイオードを備え、第1及び第2P型半導体領域にそれぞれ電気的に接続されたアンプの出力を加算する光検出器を作製すれば、高速、高利得、高分解能の光検出器を提供することができるものと考えられる。
【0010】
しかしながら、このような光検出器においては、ホトダイオード周囲のカソードとその内側のアノードとの間で接合容量が存在する。この受光部周辺に伴なう容量を小さくすることで、ホトダイオードの容量を一層小さくすることができるため、高速化のために改良する余地がある。
【0011】
また、周辺のN型カソード層内で発生するキャリアは空乏層の外で発生して拡散して移動するキャリア成分になるので、例えば周辺のN型カソード層を広くとる必要がある場合は、やはり遅延成分として検出する可能性を有している。
【0012】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、ホトダイオードの大面積化を必要とするため受光部の分割を行いアンプの加算による手法において、分割部や受光周囲の容量増加を阻止し、周囲で受光した非常に応答の遅い拡散成分を吸収し、分割化からのパッド容量増加がない、本来の高速化を達成できる光検出器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述の課題を解決するため、本発明に係る光検出器は、N型半導体領域を共通のカソードとし、N型半導体領域内に形成された第1及び第2P型半導体領域をそれぞれのアノードとする第1及び第2ホトダイオードを備え、第1及び第2P型半導体領域にそれぞれ電気的に接続されたアンプの出力を加算する光検出器において、第1及び第2P型半導体領域全体の周囲を囲むようにN型半導体領域内に形成されたダミー用P型半導体領域を備え、ダミー用P型半導体領域は、その電位がアンプの入力側と同電位に設定されるよう前記アンプと同一構造のアンプに接続されていることを特徴とする。
【0014】
本光検出器によれば、N型半導体領域を共通のカソードとし、N型半導体領域内に形成された第1及び第2P型半導体領域をそれぞれのアノードとする第1及び第2ホトダイオードを備えているので、カソードとアノードとの間から広がる空乏層によってP型半導体領域が分離されるため、P型半導体領域を分離するため拡散などのPN接合アイソレーションが不要となり、低容量化と高分解能を達成することができる。
【0015】
また、第1及び第2P型半導体領域にそれぞれ電気的に接続されたアンプの出力を加算するので、P型半導体領域全体の面積を維持することで入射光量を確保しつつ、個々のP型半導体領域とN型半導体領域との間の接合容量を低減することで高速化を達成することができる。
【0016】
更に、P型半導体領域全体の周囲をN型半導体領域内に形成されたダミー用P型半導体領域が存在するため、周辺のN型層との間の接合容量が除外される。P型半導体領域とダミー用P型半導体領域の間は、入射信号光に対して電位が同相で変化するため相互間の容量発生は小さく、周辺容量の発生が抑えられる。
【0017】
また、受光面の周囲で発生する光電変換キャリアが非常に応答の遅い拡散成分として検出されても、ダミーで吸収されてしまうので、信号検出部には高速信号のみが検出される。
【0018】
なお、P型半導体領域全体とダミー用P型半導体領域の間には拡散などのアイソレーション領域がないのでアノード・カソード間逆バイアスが不充分で空乏化されていないと電気的に絶縁されず、電位差を生じた場合は電流が流れるため、ダミー用P型半導体領域の電位をアンプの入力側と同電位に設定することが好ましい。但し通常はホトダイオードに逆バイアスを印加して空乏化された状態で動作させるため、電位差が生じても問題は起こらない。
【0019】
上述のように、本発明では、ダミー用P型半導体領域は、その電位が上記アンプの入力側と同電位に設定されるようアンプと同一構造のアンプに接続される。
【0020】
更に、本光検出器は、N型半導体領域を共通のカソードとし、前記N型半導体領域内に形成された第1及び第2P型半導体領域をそれぞれのアノードとする第1及び第2ホトダイオードを備え、前記第1及び第2P型半導体領域にそれぞれ電気的に接続されたアンプの出力を加算する光検出器において、前記第1及び第2P型半導体領域全体の周囲を囲むように前記N型半導体領域内に形成されたダミー用P型半導体領域を備え、第1、第2及びダミー用P型半導体領域内に光が入射可能であって、N型半導体領域内に光が入射不可能なように、前記N型半導体領域上に形成された遮光膜を更に備えることが好ましい。但し、本件ではダミーホトダイオードが周辺に入射した光の応答の遅い信号成分を吸収できるため、遮光ができない場合でも、高速応答が損なわれることがない。
【0021】
この場合、遮光及びダミーの吸収によってN型半導体領域における不要なキャリアの発生を抑制することができると共に、第1、第2及びダミー用P型半導体領域には、光が入射可能であるので、第1、第2P型半導体領域とダミー用P型半導体領域においては、同位相でキャリアが発生し、各アンプの入力側の電位が同位相で変動するため、これら第1、第2及びダミー用半導体領域の間に発生する容量は小さくなり、アノード・カソード間の受光部周辺に発生する容量が抑えられる。
【0022】
また、フォトダイオードを分割して複数のアンプで電圧変換することにより、パッド容量が複数倍されて加算されるため、ハイブリッドでは余分な容量が大きくなり、高速化を抑制する。よって、受光面を分割加算してPDの容量を低減する本件の手法の場合は、分割PDとアンプが同一基板上に存在するモノリシック型が望ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態に係る光検出器について説明する。同一要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0024】
図1は実施形態に係る光検出器の斜視図、図2は図1に示した光検出器の回路図、図3は図1に示した光検出器のIII−III矢印縦断面図である。
【0025】
本光検出器10は、P型半導体基板1s上の所定領域内に形成されたN型半導体領域1nを共通のカソードPDcとし、N型半導体領域1n内に分割して形成された複数のP型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4Aを、それぞれのアノードとする複数のホトダイオードPD1、PD2、PD3、PD4を備えている。
【0026】
P型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4Aは、アンプA1、A2、A3、A4に電気的に接続されている。各アンプA1、A2、A3、A4は、オペアンプの入出力端子間に負帰還がかかるようにトランスインピーダンスフィードバック抵抗Rfを設けたものであり、PD1、PD2、PD3、PD4からの入力電流は、当該アンプで電流/電圧変換される。
【0027】
アンプA1、A2、A3、A4の出力は、加算器ADDによって加算され、加算された出力はアンプAによって更に増幅されて出力される。なお、本例では、4つのホトダイオードPD1、PD2、PD3、PD4、すなわち、4分割ホトダイオードを示すが、これは2分割、3分割又は5分割以上のホトダイオードであってもよい。
【0028】
本光検出器は、P型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4A全体の周囲を囲むようにN型半導体領域1n内に形成されたダミー用P型半導体領域PDDAを備えている。
【0029】
上述のように、本光検出器は、N型半導体領域1nを共通のカソードPDCとし、N型半導体領域1n内に形成されたP型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4AをそれぞれのアノードとするホトダイオードPD1、PD2、PD3、PD4を備えている。したがって、カソードPDCとアノードPD1A、PD2A、PD3A、PD4Aとの間から広がる空乏層によってP型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4Aが分離されるため、P型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4Aを分離するための特殊なアイソレーションが不要となり、分割部の容量が増えることなく高分解能を達成できる。
【0030】
なお、本例では、N型半導体領域1n内にI型半導体領域1iがあり、このI型半導体領域1i内にP型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4Aが分離して形成されている。
【0031】
なお、図示の状態における接合容量の総和は、ハイブリッド型では各P型面内に分布する容量の和+受光部周辺容量+電極パッドの容量となり、本例ではホトダイオードとアンプをモノリシックで構成することにより、パッド数が増えること無く、全体の容量は各P型領域の面内に分布する容量の和のみとなり、受光部周辺に発生する容量が抑えられ、電極パッドの容量が除去される。
【0032】
個々の接合容量Cjは、P型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4Aの形成面積が大きくなるほど増加し、信号の伝達速度が低下する。本例では、個々の接合容量Cjは分割によって減少しており、また、P型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4Aにそれぞれ電気的に接続されたアンプA1、A2、A3、A4の出力は、加算器ADDによって加算されるので、入射光量を確保しつつ、個々のP型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4AとN型半導体領域1nとの間の接合容量Cjを低減し、高速化を達成している。以下、詳説する。
【0033】
光検出器であるホトダイオード/アンプの応答周波数を高速化するには、アンプのGB積を高めると同時に、ホトダイオードやその他の寄生容量を小さくする必要がある。そこで、ホトダイオードを分割することにより容量も分割化して個々のアンプ出力を高速化することができる。しかしアンプ高速化に反してトランスインピーダンスアンプのフィードバック抵抗に伴なう雑音が増加する。分割数に応じた雑音の合計で雑音が増えるわけであるが、この意味を含めると、通常はある範囲で検出器の高速化と雑音がトレードオフの関係になって分割方式も調整が必要になる。
【0034】
然るに、本件では高い周波数帯域を意図した発案であり、アンプの雑音は特に広帯域でしばしばKTC雑音が支配的になる。このKTC雑音の場合、アンプの入力容量に支配的なフォトダイオード容量が雑音に1次で寄与するため、分割して容量が減っただけ個々の雑音が低下し、それらの雑音を合計する場合二乗和の平方根となるため、結局KTC雑音は分割した方が単純に分割数分の1を平方根しただけ小さくできる。よってKTC雑音が支配的な高周波信号が対象の場合は、PDの分割によって高速化とともに雑音面でも有利となる。
【0035】
一方、このKTC雑音は、前述のようにホトダイオードの容量が大きいと増加するため、例えばPD周辺に発生する容量やパッドなどの容量が加わるとこれも雑音に寄与することになり、分割しても容量の増加分だけ低速化、雑音増加になってしまう。
【0036】
ホトダイオードの分割によって周辺などの余分な容量を伴なわないようにするためには、分割を拡散などのPN接合アイソレーションでなく空乏層でおこなうこと、及び周辺のカソード部分との間の容量を抑えることによって、実効的に受光面のみに分布する容量のみが分割ホトダイオード・アンプに伴なう容量になる。
【0037】
さらに分割PDとそれぞれを電流電圧変換するアンプをモノリシックで形成することによって、パッド数の増加をなくし、パッド容量を伴なわないようにすることが重要になる。
【0038】
更に、本光検出器は、ダミー用P型半導体領域PDDA内に光が入射可能であって、N型半導体領域1n内に光が入射不可能なように、N型半導体領域1n上に形成された遮光膜SLDを更に備えている。
【0039】
この場合、遮光によってN型半導体領域1nにおける不要なキャリアの発生を抑制することができると共に、P型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4A、PDDAには、光が入射可能であるので、P型半導体領域PD1A、PD2A、PD3A、PD4A、PDDAにおいては、同位相でキャリアが発生し、各アンプの入力側の電位が同位相で変動するため、これらの間に発生する容量が抑えられ、ホトダイオードが低容量化されて高速な光検出を行うことができる。
【0040】
図4は、図3に示した光検出器ホトダイオードの1つ(PD1とする)と、当該ホトダイオードの後段に接続されるアンプに用いられるトランジスタNPNと、ダミー用ホトダイオードPDDを含む半導体構造を詳細に示す当該半導体構造の縦断面図である。
【0041】
P型半導体基板1s上には、2層からなるI型エピタキシャル半導体層1i1、1i2が形成されており、これらは図3に示したI型半導体領域1iを構成している。ここで、I型とは1×1015/cm3以下のキャリア濃度を有する半導体を意味し、本例ではp型である。
【0042】
P型半導体基板1sと下側エピタキシャル半導体層1i1との間には、高不純物濃度(5×1015〜5×1019/cm3)のN型の埋込半導体層1n1が形成され、N型の埋込半導体層1n1は、かかるN型の埋込半導体層1n1の周囲から基板表面に向けて連続して延びる高不純物濃度のN型半導体層1n2、不純物濃度1×1015〜3×1016/cm3のN型半導体層1n3と共に、図3に示したN型半導体領域1nを構成している。
【0043】
上側エピタキシャル半導体層1i2の表面側には、P型半導体領域PD1A、PD4Aが形成されており、ダミー用P型半導体領域PDDAが形成されており、このP型半導体、I型のエピタキシャル半導体1i2、1i1、N型半導体1nがそれぞれPINホトダイオードを形成している。
【0044】
上側エピタキシャル半導体層1i2と下側エピタキシャル半導体層1i1の界面には、不純物濃度5×1015〜5×1019/cm3の高濃度N型半導体領域n1が形成され、この上に不純物濃度1×1015〜3×1016/cm3のN型半導体領域n2が形成され、N型半導体領域n2内に、N型、P型、N型半導体領域が、図示の如くNPN型バイポーラトランジスタ(NPN)のエミッタE、ベースB、コレクタCを構成している。
【0045】
上側エピタキシャル半導体層1i2におけるNPN型バイポーラトランジスタNPNの形成領域を含む表面領域には、P型不純物が添加され、このP型不純物添加領域p1内にトランジスタNPNは形成されている。
【0046】
ホトダイオード部のカソードを構成するN型半導体層1n2、1n3と、NPN型バイポーラトランジスタとの間には、アイソレーション用のP型半導体層IS1が形成されており、P型半導体層IS1は半導体基板1sの表面からP型不純物添加領域p1内迄延びている。なお、P型不純物添加領域p1の上には、チャネルストッパとしての高濃度P型半導体領域IS2が離隔して形成されている。各半導体層上には図示の如く電極eが設けられており、基板表面は2層の絶縁層(保護膜)ILTによって覆われ、さらに、その上に遮光膜SLDが形成されている。
【0047】
ホトダイオード部に光λνが入射すると、エピタキシャル半導体層1i1、1i2内においてキャリアが発生し、逆バイアス状態の電界に導かれ、これはホトダイオードPD1、PD4の出力電流として外部に取り出される。ホトダイオードPD1の出力電流は、アンプA1の入力を構成するトランジスタのベースBに入力され、当該アンプによって電流電圧変換される。
【0048】
なお、P型半導体基板1sの厚みは数100μm、下側エピタキシャル半導体層1i1の厚みは10μm前後、上側エピタキシャル半導体層1i2の厚みは数μm、P型領域PD1A〜PD4A、PDDAの深さは0.2μm前後、ホトダイオードの受光面積(領域PD1A〜PD4Aの面積の総和)は、直径に換算して0.4〜0.8mm、ダミー用P型半導体領域(外部周辺アノード)PDDAの幅は数μm〜10数μm程度である。
【0049】
また、プラスチック光ファイバ(POF:直径500μm〜1mm)からの光を入射光λνとする場合、これを提供するためPOFに光学的に結合したレーザダイオードの波長を650nmとすると、I型のエピタキシャル半導体層1i1、1i2の厚みは10μm程度とすることが好ましく、この厚みが更に大きくなるとアノード/カソード間の分離が困難となる。
【0050】
厚さ10μmのエピタキシャル半導体層1i1、1i2の場合、受光径0.4mmとすると、接合容量に伴なう端子間容量は、およそ2pFとなり、受光径0.8mmでは、その4倍となる。
【0051】
上述の実施形態においては、分割型ホトダイオードを用いているので、PDの容量を低減し、高速・低雑音受信を可能としている。なお、ホトダイオードとアンプは、モノシリックに形成してもよいが、ハイブリッドであってもよい。また、上記では、半導体としてSiが適当であるが、これはSiGe等の化合物半導体を用いてもよい。更に、NPN型バイポーラトランジスタの代わりに、或いはこれに加えてCMOS電界効果トランジスタを用いることもできる。
【0052】
なお、上述の光検出器は、100Mbps〜500Mbpsの高速通信に適用することができる。
【0053】
【発明の効果】
以上、説明したように、本発明の光検出器は高精度の光検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係る光検出器の斜視図である。
【図2】図1に示した光検出器の回路図である。
【図3】図3は図1に示した光検出器のIII−III矢印縦断面図である。
【図4】図3に示した光検出器ホトダイオードの1つ(PD1とする)と、当該ホトダイオードの後段に位置するアンプに用いられるトランジスタNPNと、ダミー用ホトダイオードPDDを含む半導体構造を詳細に示す当該半導体構造の縦断面図である。
【符号の説明】
1i1…下側エピタキシャル半導体層、1i2…上側エピタキシャル半導体層、1n…N型半導体領域、1s…P型半導体基板、1i…I型半導体領域、1n1…N型埋込半導体層、10…光検出器、A、A1、A2、A3、A4、AD…アンプ、ADD…加算器、B…ベース、C…コレクタ、E…エミッタ、PD1〜PD4…ホトダイオード、PD1A〜PD4A…アノード(P型半導体領域)、PDD…ダミー用ホトダイオード、PDDA…ダミー用P型半導体領域、PDc…カソード、SLD…遮光膜、Rf…トランスインピーダンスフィードバック抵抗、e…電極、λν…入射光。

Claims (3)

  1. N型半導体領域を共通のカソードとし、前記N型半導体領域内に形成された第1及び第2P型半導体領域をそれぞれのアノードとする第1及び第2ホトダイオードを備え、前記第1及び第2P型半導体領域にそれぞれ電気的に接続されたアンプの出力を加算する光検出器において、
    前記第1及び第2P型半導体領域全体の周囲を囲むように前記N型半導体領域内に形成されたダミー用P型半導体領域を備え
    前記ダミー用P型半導体領域は、その電位が前記アンプの入力側と同電位に設定されるよう前記アンプと同一構造のアンプに接続されていることを特徴とする光検出器。
  2. N型半導体領域を共通のカソードとし、前記N型半導体領域内に形成された第1及び第2P型半導体領域をそれぞれのアノードとする第1及び第2ホトダイオードを備え、前記第1及び第2P型半導体領域にそれぞれ電気的に接続されたアンプの出力を加算する光検出器において、
    前記第1及び第2P型半導体領域全体の周囲を囲むように前記N型半導体領域内に形成されたダミー用P型半導体領域を備え
    前記第1、第2及びダミー用P型半導体領域内に光が入射可能であって、前記N型半導体領域内に光が入射不可能なように、前記N型半導体領域上に形成された遮光膜を更に備えることを特徴とする光検出器。
  3. 前記第1、第2ホトダイオードとアンプが同一基板上に形成されたモノリシック型であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光検出器。
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