JP2005202270A - 複合型光学装置およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】略矩形形状の第1の透明基板と第2の透明基板を、第1の開口部を有する第1の枠状シールを介して貼り合わせ、その第1の開口部から液晶を注入してなる液晶光学素子と、第1の透明基板の表面に、少なくとも1つの第2の開口部を有する第2の枠状シールを介して一体に貼り合わせた位相差板とを具備し、液晶光学素子と位相差板とを接合する第2の枠状シールにより形成される間隙に空気層を密閉して、第2の開口部を封孔する構成とした複合型光学装置とする。
【選択図】 図1
Description
図13は、背景技術における光ピックアップ装置の構成と、各部材の機能を合わせて説明するための模式図である。
ここで示す光ピックアップ装置は、レーザー光を出射するためのレーザー光源1と、このレーザー光2を平行光とするコリメートレンズ4と、収差を補正するための液晶光学素子5と、この液晶光学素子5の後段に配し、直線偏光を円偏光とする為の位相差板6と、この円偏光をディスク8に集光させるための対物レンズ7と、ディスク8とを有し、このディスク8からの反射光を光検出器10で受光できるように構成されている。
学素子が別体として構成されており、レーザー光源から出射されるレーザー光の光軸からずれないように配置する必要がある。レーザー光の光軸から各部材がずれてしまうと、非点収差等が発生してしまい、ディスクへの書き込みまたはディスクの情報の読み取りエラーが生じてしまうからである。
本発明の複合型光学装置は、略矩形形状の第1の透明基板と第2の透明基板を、第1の開口部を有する第1の枠状シールを介して貼り合わせ、その第1の開口部から液晶を注入
してなる液晶光学素子と、第1の透明基板の表面に、少なくとも1つの第2の開口部を有する第2の枠状シールを介して一体に貼り合わせた、位相差板とを具備し、液晶光学素子と位相差板とを接合する第2の枠状シールにより形成される間隙に空気層を密閉させて、第2の開口部を封孔する構成としたことを特徴とする。
だ複数個のセルを切り出す短冊状セル基板形成工程と、この短冊状セル基板における複数個のセルに、液晶を同時に注入して封孔する短冊状液晶光学素子形成工程とを有することを特徴とする。
図1の符号101は、光ピックアップ装置の主にディスクにより発生する波面収差を補正するための液晶光学素子である。この液晶光学素子101は、ガラスなどの透明部材からなる透明基板300と、この透明基板300よりも長辺方向のサイズが大きな透明基板310とを、第1の枠状シール45を介して、矩形形状の透明基板310の対向する位置にそれぞれ第1の張出部54と第2の張出部55を有するように一体に固定されている。この透明基板300および透明基板310によりできた間隙には、第1の張出部54に設けた第1の開口部(液晶注入口)304から、液晶65が注入され、第1の開口部304が、第1の封孔剤49により封孔されている。以下この封孔形態を、段差封孔と称して説明をする。
さらに、この液晶光学素子101には、略直角となるように第1の側面50と第2の側面51とが精度良く形成されている。この第1の側面50および第2の側面52は、光ピックアップ装置に組み込む際の基準端面となり、これにより液晶光学素子の光軸合わせが行われるため、各側面の端面精度はできるだけ精度良く形成することが重要である。
透明電極パターン30が形成されており、第1の枠状シール45、第2の枠状シール60は、ともに収差補正で用いる透明電極パターン30を隠さない位置にそれぞれ形成されている。ここでは、第1の枠状シール45および第2の枠状シール60は、異なるパターンで、矩形形状の透明基板300の異なる表面にそれぞれ形成されている。
ここで示す広帯域位相差板は、背景技術(図13を参照)で示した光ピックアップ装置のレーザー光源1から例えばCD用の波長655nm、およびDVD用の波長795nmの異なる波長が出射され、この両波長に対して共にλ/4位相差板として機能するようにした位相差板のことを指し、これを搭載することで、例えばCD/DVD兼用の多波長対応の光ピックアップ装置とすることができる。
所定の波長に対してλ/4の位相差板として機能する位相差板に、本実施例では複屈折性を有する異方性結晶である水晶板を使用する。ここで用いる位相差板は、高精度に両面を研磨された2枚の水晶板201,202を、光軸を所定の角度で接着剤203により貼り合わせて配置(例えばλ/2位相差板とλ/4位相差板の光軸を40°〜70°の角度で重ね合せて配置)した構成となっている。
この第2の構成例は、ガラス等の透明部材からなる2枚の固定基板204,205の間に2枚の位相差フィルム206、207を、所定の角度で光軸をずらして配置し、これを接着剤203を介してサンドイッチした構成を示している。
図4に示す様に、第3の構成例は、ガラス等の透明部材からなる1枚の固定基板208に2枚の位相差フィルム209、210を接着剤203を介して重ね合わせた構成を示している。前述した第2の構成例は、平坦度の良いガラス製の固定基板204,205の表面のみが露出するため透過波面収差の良いものが得られる。それに対して、この第3の構
成例は、第2の構成例に比べて面精度は劣るが、部品点数および加工の工数が減少し、コスト面で有利である。
図5から図7は、ライン状に配置した複数個の液晶光学素子を有する短冊状液晶光学素子の製造方法の一例を示す図面である。本発明の複合型光学装置は、光学部品として高精度な基準側面を持ち、小型の液晶光学素子を製造するため段差封孔法を採用している。
及び断面図が記載されており、スクライブ法によって、透明電極パターン30に接続された引出電極36を露出させるために、透明基板A300の下部を切り落として(ハーフスクライブ)、第2の張出部55を形成する工程を示している。
図8(a)は、短冊状液晶光学素子の透明基板A300に第2の枠状シール60を形成した状態を示している。
程は、実施例1と同様にして行うことができる。
図12に示したピックアップ装置では、偏光ビームスプリッター3と位相差板6を一体化させた構成例を示している。光ピックアップ装置において、特段の収差補正を要さない場合(液晶光学素子を配置する必要がない場合)には、本実施例の構成により光ピックアップ装置を更に小型にすることができる。
2 レーザー光
3 偏向ビームスプリッター
4 コリメートレンズ
5 液晶光学素子
6 位相差板
7 対物レンズ
8 ディスク
9 集光レンズ
10 光検出器
11 枠状シール
12 封孔剤
30 透明電極パターン
45 第1の枠状シール
49 第1の封孔剤
50 第1の側面
51 第2の側面
54 第1の張出部
55 第2の張出部
60 第2の枠状シール
61 第2の開口部
62 位相差板
63 第2の封孔剤
65 液晶
101〜103 液晶光学素子
300,310 透明基板
301,302,303 マーク
304 第1の開口部
401〜407、501 切断予定線
411〜471 切り込み
Claims (14)
- 略矩形形状の第1の透明基板と第2の透明基板を、第1の開口部を有する第1の枠状シールを介して貼り合わせ、その第1の開口部から液晶を注入してなる液晶光学素子と、前記第1の透明基板の表面に、少なくとも1つの第2の開口部を有する第2の枠状シールを介して一体に貼り合わせた位相差板とを具備し、
前記液晶光学素子と前記位相差板とを接合する前記第2の枠状シールにより形成される間隙に空気層を密閉して、前記第2の開口部を封孔する構成としたことを特徴とする複合型光学装置。 - 前記液晶光学素子における前記第1の透明基板よりも前記第2の透明基板を突出させて、その突出した辺の段差部にて、前記第1の開口部を封孔する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の複合型光学装置。
- 前記第1および第2の開口部を、前記第1の透明基板の対向する辺にそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の複合型光学装置。
- 前記第1および第2の開口部を、前記第1の透明電極の同一の辺にそれぞれ設けたことを特徴とする請求項1または2に記載の複合型光学装置。
- 前記開口部を設けた側の前記第1の透明基板における端辺と、前記位相差板の端辺とを揃えて配設したことを特徴とする請求項4に記載の複合型光学装置。
- 前記第1および前記第2の開口部を、前記第1の透明基板の表面から見て、それぞれ異なる箇所に配設したことを特徴とする請求項4または5に記載の複合型光学装置。
- 前記位相差板は、複屈折性を有する水晶板であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の複合型光学装置。
- 前記位相差板は、少なくとも1枚の複屈折性を有する平板を、2枚の透明性の固定基板にて接着剤を介して狭持した構成であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の複合型光学装置。
- 前記位相差板は、少なくとも1枚の複屈折性を有する平板を、透明性の固定基板の少なくとも一方の面に配設した構成であることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の複合型光学装置。
- 前記平板は、水晶板、有機薄膜、または高分子液晶のいずれかであることを特徴とする請求項8または9に記載の複合型光学装置。
- 前記位相差板は、水晶板、有機薄膜、または高分子液晶から選ばれる複数層を積層して配置してなることを特徴とする請求項8または9に記載の複合型光学装置。
- 液晶光学素子と、この液晶光学素子に位相差板を一体に貼り合わせた複合型光学装置の製造方法において、
第1の開口部を有する第1の枠状シールを、第1、第2の透明基板を介して貼り合わせ、そこで形成される間隙に、前記第1の開口部から液晶を封入する液晶光学素子形成工程と、
前記第1の透明基板の表面に、第2の開口部を有する第2の枠状シールを形成する第2の枠状シール形成工程と、
前記第2の枠状シールを介して位相差板を貼り合わせる位相差板貼り合わせ工程と、
前記第2の開口部を封孔して、前記位相差板と前記液晶光学素子の間に空気を密閉する複合型光学装置形成工程と、
を有することを特徴とする複合型光学装置の製造方法。 - 前記液晶光学素子の形成工程は、
前記第1または第2の透明基板の一方の面に、前記第1の枠状シールをマトリックス状に複数個設けた後に、前記第1、第2の透明基板の他方の透明基板を前記第1の枠状シールを介して貼り合わせ、複数個のセルを同時に形成する一体基板形成工程と、
この一体基板からライン状に並んだ複数個のセルを切り出す短冊状セル基板形成工程と、
この短冊状セル基板における複数個のセルに、液晶を同時に注入して封孔する短冊状液晶光学素子形成工程と、
を有することを特徴とする請求項12に記載の複合型光学装置の製造方法。 - 前記第2の枠状シール形成工程と、前記位相差板貼り合わせ工程と、前記複合型光学装置形成工程を、短冊状の基板形状のまま短冊状複合型光学装置を形成し、その後にライン状に並んだ個々の複合型光学装置を分離する複合型光学装置分離工程と、
をさらに有することを特徴とする請求項13に記載の複合型光学装置の製造方法。
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2004
- 2004-01-19 JP JP2004010210A patent/JP2005202270A/ja active Pending
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