JP2006220678A - 液晶光学素子および光ピックアップ装置 - Google Patents

液晶光学素子および光ピックアップ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 レーザー光の利用効率を向上させた液晶光学素子、およびそれを搭載した光ピックアップ装置を提供すること。
【解決手段】 2枚の透明基板をそれぞれ重ねて配置した複数枚の液晶パネルを構成する第1、第2の液晶パネルが、レーザー光を透過させるレーザー光用開口部を有する第1のスペーサー層を介して一体にして構成されて、これら液晶パネルに入射するレーザー光が、第1の液晶パネルと、レーザー光用開口部により形成された空気層と、第2の液晶パネルとを経由して出射する様に構成した。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ピックアップ装置に用いる液晶光学素子およびそれを搭載した光ピックアップ装置に関し、特に、レーザー光の光軸上に配置して波面収差を補償する、複数枚の液晶パネルが積層配置され、かつレーザー光の利用効率を向上させた液晶光学素子、およびそれを搭載した光ピックアップ装置に関する。
CDあるいはDVD等の光ディスクや、MO等の光磁気ディスクの情報を読み取ったり、書き込んだりするのに光ピックアップ装置が用いられている。この光ピックアップ装置は、レーザー光源から出射されたレーザー光を光ディスクに照射して、光ディスク表面のトラックに記録された情報を読み取ったり、またはトラックに情報を書きこんだりすることができる装置である。
近年、高密度記録用光ディスクの規格として、Blu−ray Disk(以下、BDと略称する)と、HD−DVDが提案された。例えば、BDにおいては、光源の波長を400nm程度とし、対物レンズの開口数(NA)を0.85程度とすることで、光ディスク面上に集光するスポット径を小さくすることにより、従来のDVDなどに比べて大きな記録密度を得ることが可能となった。
しかし、光ピックアップ装置の光源の波長が短くなり、対物レンズのNAが大きくなると、波面収差(例えばコマ収差や、球面収差、非点収差等)が増大し、それにより光学性能を悪化させるという問題が生じる。さらには、光ディスクのカバー層の厚みばらつきにより球面収差が発生する欠点がある。そのため、発生する波面収差の補正を行うために液晶光学素子が用いられる。この液晶光学素子は、素子に形成される収差補正パターンによって規定される能動領域上の液晶に所定の電圧を印加して、この液晶光学素子に入射するレーザー光の位相を局所的に進ませたり、遅らせたりすることで、このレーザー光の波面収差を補正する。これを光ピックアップ装置に搭載することで、正確にディスク情報を読み取ったり、またはディスクへ情報の書き込みを正確に行うことができるようになる。
ここで、前述した機能を有する液晶光学素子を搭載した、従来の光ピックアップ装置の構成および機能について説明する。図6は、従来の光ピックアップ装置を説明するための模式図である。
図6において、レーザー光源50から出射されたレーザー光51は、コリメートレンズ52によってP偏光の平行光とされ、偏光ビームスプリッタ53と液晶光学素子54を通過する。この液晶光学素子54により入射するレーザー光のコマ収差または球面収差を含む波面収差を補正した後、位相差板55(1/4波長板)により円偏光に変換され、対物レンズ56により光ディスク57にビームを照射する。
さらに、光ディスク57から反射されたレーザー光は、対物レンズ56を透過し、位相差板55にてS偏光に変換された後、液晶光学素子54を通過し、偏光ビームスプリッタ53にて光路を変えて集光レンズ58を通過して光検出器59に光ディスク57から反射されたレーザー光を集める。そのデータを基に、光ディスク57に記録された情報等を読み取ったり、光ディスク面に情報等の書き込みをすることができるようになる。
しかし、単に一枚の液晶パネルを搭載した光ピックアップ装置は、ある特定の偏光方向の直線偏光に対してのみ作用することとなる。したがって、レーザー光源50から光ディ
スク57までの光路(往路)の収差は補正可能であるが、光ディスク57で反射され光検出器59までの光路(復路)については往路と偏光方向が直交するため、収差は補正されない。この様に、復路に大きな収差が残っている場合には、光検出器59上でのスポットが変形してしまい正確な検出ができなくなるという問題を生じる。
そこで、往路と復路の両方の収差を補正するために、2つの液晶パネルの光軸を合わせて接着剤層を介して一体に貼り合わせることにより構成された液晶光学素子(2枚の透明基板を用いて液晶層を設けた液晶パネルを2つ積層して合計4枚の透明基板により構成された素子形態)、およびそれを備えた光ピックアップ装置が提案されている(特許文献1)。
この2つの液晶パネルは、光ピックアップ装置に搭載した際に、正確に収差補正できる様に、2つの液晶パネルのそれぞれに形成される収差補正パターンを精度良く位置合わせしてから接着させて液晶光学素子を得ている。
この構成によれば、往路のレーザー光だけでなく復路のレーザー光における収差も補正され、光検出器59には良好なスポットを得て、正確な信号検出が可能となる。
特開2002−319172号公報(第5−6頁、図3)
しかしながら、先に示した2つの液晶パネル間の全面に接着剤を満たして硬化させる手段で液晶光学素子54を形成すると、この接着剤中に気泡が混入されてしまう場合が多く好ましくない。
その気泡の混入は、脱泡処理が不十分な接着剤を用いて2つの液晶パネルを固着させた場合、または、例え十分な脱泡処理が施されていたとしても、接着剤を介して2つの液晶パネルを貼り合わせる際に、パネル界面に空気を捲き込んでしまう場合に特に起こり得る。このような気泡の混入は、上述した構成およびその製造工程を採用している限り避けられない問題である。
なお、BD用の光ピックアップ装置においては、レーザー光源50に400nm程度の短い波長のものを用いて装置を構成しているので、CD,DVD用の液晶光学素子に比べて、その気泡混入の問題がより顕著となる。
そして、気泡が混入された液晶光学素子を用いて光ピックアップ装置を構成すると、この液晶光学素子に入射されるレーザー光がこの気泡により散乱(レーザー光の利用効率が低下)してしまい、光ディスクに記録された情報の読み取り、または書き込みエラーとなってしまい装置の信頼性を低下させてしまう。
そこで、本願発明の目的は、上記課題を解決し、レーザー光の利用効率を向上させた液晶光学素子、およびそれを搭載した光ピックアップ装置を提供することである。
本発明の液晶光学素子およびそれを搭載した光ピックアップ装置は、基本的に下記記載の構成を採用するものである。
本発明の液晶光学素子は、2枚の透明基板をそれぞれ重ねて配置した複数枚の液晶パネルを構成する第1、第2の液晶パネルが、レーザー光を透過させるレーザー光用開口部を有する第1のスペーサー層を介して一体にして構成されて、これら液晶パネルに入射する
レーザー光が、第1の液晶パネルと、レーザー光用開口部により形成された空気層と、第2の液晶パネルとを経由して出射する様に構成したことを特徴とするものである。
また、本発明の液晶光学素子は、前述した第1と第2の液晶パネルの少なくとも一方のパネルの透明基板に、外部信号の入出力をするためのフレキシブルプリント基板を接続する接続領域を備え、この第1のスペーサー層が、少なくとも接続領域を含む領域であり、かつレーザー光用開口部以外の領域に形成されていることを特徴とするものである。
さらに、本発明の液晶光学素子は、前述した第1または第2の液晶パネルの外側に、レーザー光を透過させるレーザー光用開口部を有する第2のスペーサー層を介して、さらにこの第2のスペーサー層を介して位相差板が貼り合わされたことを特徴とするものである。
またさらに、本発明の液晶光学素子では、前述した第1または第2のスペーサー層が、空気層の通気を自由にする、少なくとも1つの通気用開口部を有することを特徴とするものである。
本発明の光ピックアップ装置は、レーザー光源と、レーザー光源から出射される往路のレーザー光を光ディスクに集光するための対物レンズと、光ディスクからの反射光である復路のレーザー光を受光するための光検出器と、レーザー光源と対物レンズとの間の光路中に配設した前述したいずれかにより構成された液晶光学素子とを有することを特徴とするものである。
本発明の液晶光学素子によれば、2つの液晶パネルの接合部分であり、かつレーザー光が透過する領域が空気層のみで構成されているため、従来の液晶光学素子に比べてレーザー光の利用効率を向上させることが出来る。
また、上記液晶光学素子に、他の光学部材として、例えば位相差板等を空気層を介して固着させることにより、光ピックアップ装置の組み立てや調整の簡略化、および光ピックアップ装置の小型化に寄与することができる。
さらに、本発明の液晶光学素子を光ピックアップ装置に搭載すれば、信頼性を向上させた装置とすることが出来る。
本発明の液晶光学素子は、2枚の透明性基板をそれぞれ重ねて配置した複数枚の液晶パネルを構成する第1、第2の液晶パネルが、レーザー光を透過させるレーザー光用開口部を有する第1のスペーサー層を介して一体にして構成され、これら液晶パネルに入射するレーザー光が、第1の液晶パネルと、レーザー光用開口部により形成された空気層と、第2の液晶パネルとを経由して出射する構成を採用したものである。
上述した構成を採用することにより、第1の液晶パネルと第2の液晶パネル間には空気層しか存在しないので、従来の構成のような、液晶光学素子に入射するレーザー光の気泡による散乱の問題が解消し、信頼性の高い光ヘッド装置とすることが出来る。
なお、以下の説明では、従来技術として説明をした往路、復路の両方の波面収差を補正するための複数個の液晶パネルを積層した例について示すが、本発明の液晶光学素子は、これに限定されるものではなく、例えば、往路、または復路の一方のレーザー光における複数の波面収差を、複数枚の液晶パネルにて補正する技術にも適用できる技術であること
に留意されたい。その具体的な構成例を明示して、その作用について下記実施例にて説明をする。
まず、本発明の液晶光学素子10の構成例について説明をする。図1(a)は本発明の液晶光学素子10の構成を説明する平面図であり、図1(b)は図1(a)の断面図を示している。
図1(b)に示すように、本発明の液晶光学素子10は、第1の液晶パネル11と第2の液晶パネル12とが、スペーサー層13を介して一体化された構造となっている。
そして、このスペーサー層13は、図1(a)に示すように、液晶光学素子10の中央部にレーザー光用開口部14を有する。このレーザー光用開口部14は、能動領域27(液晶が位相変調して駆動される領域を指す)のほぼ全域を含むように形成されており、図1(b)に示す様に、第1の液晶パネル11と第2の液晶パネル12との間に空気層以外存在しないようにしている。従って、この第1の液晶パネル11から出射されるレーザー光が通過する領域には、前述した空気層しか存在せず、従来の構成での接着剤に混入された気泡によるレーザー光の散乱の問題は発生することがない液晶光学素子10とすることができる。
上述したこのスペーサー層13による2つの液晶パネルの貼り合わせは、第1、第2の液晶パネル11,12を構成する透明基板21,22を、所定の間隙をもってシールで貼り合わせる技術を、第1と第2の液晶パネル11,12とを貼り合わせる技術にそのまま応用することができるという製造上の利点もある。
例えば、接着剤中にガラスや樹脂などでできたスペーサーを分散して作られたシール材料を、第1の液晶パネル11の一方の透明基板上にスクリーン印刷機やディスペンサを用いて能動領域を囲むように外周に塗布し、第2の液晶パネル12の一方の透明基板を、第1の液晶パネル11のシール材を塗布した透明基板に重ね合わせた後に、このシール材を硬化させる製造方法などで容易に製造できる。この方法により、第2の液晶パネル12は、第1の液晶パネル11を構成する透明基板上に容易に優れた平坦度を持って貼り付けることが可能となる。
また、本発明の液晶光学素子10におけるスペーサー層13には、図1(a)に示すように、スペーサー層13に通気用開口部15が設けられている。もしこの通気用開口部15を設けずに、第1の液晶パネル11と第2の液晶パネル12との間に空気が封じ込められた構成(空気層が密閉された構造)とすると、素子外部から伝わる熱により、または2つの液晶パネルを加熱して貼り付ける際に、この部分の空気層が膨張または収縮してしまうこととなる。この現象が起こると、第1、第2の液晶パネル11,12が凸形状、または凹形状となり(空気層の厚みが面内で不均一となり)、目的の波面収差補正ができなくなってしまう。つまり、素子の収差補正能力以上の収差を、素子自身で発生させてしまうことになるため、この様な作用を避けるには、この通気用開口部15を設けることが望ましい。
この様に、スペーサー層13に通気用開口部15を設ければ、空気層の通気が自由となり、空気層の膨張や収縮における第1、第2の液晶パネル11,12の変形による影響を最小限とすることができるようになる。なお、この通気用開口部15の大きさは任意であり、しかも通気用開口部15は、図に示す様にスペーサー層13の1カ所に設けても良いし、ここでは図示しないが空気の抜け易さ等を考慮して数カ所に設けてももちろん構わない。
さらに、第1と第2の液晶パネル11,12の各々に形成された信号電極部31には、能動領域27の収差補正パターンへ給電するための配線が透明電極により形成されている。そして、第1、第2の液晶パネル11,12の駆動は、信号電極部31に形成された配線と、FPC(フレキシブルプリント基板)17とをFPC接合部16にて熱圧着により接合して、外部より給電されることにより行われる。
そこで、図1に示す様に、スペーサー層13を塗布する領域を段差部の加圧部分にまで伸延させて、少なくともその領域を含む様に設けることが好ましい。この様な形態とすれば、信号電極部31とFPC17上に形成された配線とを加圧接続する際の、第1、第2の透明基板21,22の湾曲を極力防止することができる様になり、第1、第2の透明基板21,22が割れたり、信号電極部31またはFPC17上の配線を破損することはない。
さらに、光ピックアップ装置は、各種の搭載機器に対応させるため小型に設計されており、搭載する液晶光学素子10についても同様に小型化が求められている。そのために素子を構成する透明基板の厚みを出来るだけ薄型の透明基板を用いる、もしくは透明基板に薄型加工を施すなどにより、できるだけ液晶光学素子10のサイズを小さく、厚みを薄く、さらには重量を軽くしておくことが望ましい。
またさらに、第1の液晶パネル11の収差補正パターンと、第2の液晶パネル12の能動領域27に形成する収差補正パターンは、精度良く位置合わせした状態で貼り合わせることが肝要である。
もし、両パネルを貼り合わせる際に、往路の波面収差補正用として用いる第1の液晶パネル11の収差補正パターンと、復路の波面収差補正用として用いる第2の液晶パネル12の収差補正パターンがずれてしまうと、本液晶光学素子10を光ピックアップ装置に組み付ける際に、レーザー光の光軸に対して2つの収差補正パターンが必然的にずれてしまうこととなるからである。
そして、このずれがあるまま液晶光学素子10を装置に搭載すると、往路または復路のどちらか一方向について、レーザー光の波面収差の補正が十分行えなくなるため、光ディスクの情報を正確に読み取ったり、情報を正確に書き込んだりすることが出来なくなってしまい好ましくない。
次に、図1に示した第1の液晶パネル11の具体的な構成例について図2を用いて説明する。図2(a)は本発明で用いている液晶パネル11の構成を説明するための上部平面図であり、図2(b)は図2(a)のA−A断面図を示している。
図2(b)に示す液晶パネル11は、ガラス等の透明部材からなる第1の透明基板21と第2の透明基板22とがシール23を介して所定の間隙をもって貼り合わせられており、その間隙に液晶24が注入された構造を有している。
また、図2(a)に示すように、2枚の第1、第2の透明基板21,22を固定するシール23は、液晶24を注入するための液晶注入口25を有しており、当該液晶注入口25は、液晶24の注入後に封孔剤26によって封孔されている。この構成例では、この液晶注入口25を封孔する封孔剤26が液晶パネル11の能動領域27の光学特性に影響しないよう、当該液晶注入口25を第1の透明基板21と第2の透明基板22のコーナー部に寄せて形成してある。
なお、この液晶パネル11には、光ピックアップ装置の小型化を実現するために、シール23から能動領域27までの寸法をできるだけ小さく設計されている。
さらに、図2(b)に示す第1、第2の透明基板21及び22には、それぞれ収差補正用の透明電極28、および透明性の対向電極29と、その上層に図示しない配向膜が形成されている。この収差補正用の透明電極28は、コマ収差、球面収差、非点収差等の目的に応じた収差補正パターンが形成されており、そのパターンにより光ピックアップ装置にて発生する波面収差を補正することが可能となっている。この収差補正パターンが形成された領域が、図2(a)に示す液晶パネル11の能動領域27(一点鎖線で示した領域)となる。
さらに、入射したレーザー光の収差補正をするための液晶パネル11は、図2(a)に示すように、その中央部にレーザー光が入射するレーザー光径に相当する二点鎖線で示したレーザー有効径30が設定されている。ここでレーザー有効径30は、入射するレーザー光の主ビーム径の大きさに設定されている。なお、前述した能動領域27は、入射するレーザー光の位置が多少ずれても、またはレーザー光径が若干大きくなっても不具合がないように余裕を持ってレーザー有効径30よりも若干大きく形成されるのが望ましい。
またさらに、この液晶パネル11は、第2の透明基板22に設けた信号電極部31が露出する様にサイズを変えてずらして配置されて形成され、前述した収差補正パターンに外部から信号を供給できる様になっている。そして、第1の透明基板21上に形成された対向電極29から引き出された配線は、シール23内で第2の透明基板22上の配線33に電気的に接続され、当該配線33と、第2の透明基板22上の透明電極28から引き出された配線32とが、信号電極部31に配置される。
なお、第2の液晶パネルの構成は、液晶の配向方向のみが異なっており、他の構成は第1の液晶パネルと同じであるのでここでの説明は割愛する。そして、これら液晶パネルを積層させた状態で2つの液晶パネルの配向方向が直行した状態で図1に示す様に、第1、第2の液晶パネル11,12は固着される。
以上示した様に、本発明の液晶光学素子10は、第1と第2の液晶パネル11、12との間に空気層を設けてスペーサー層13にて一体化しているので、従来の液晶光学素子54に比べて、レーザー光の利用効率を向上させた形態とすることが出来る。
次に、本発明の液晶光学素子における2つの変形例について説明をする。図3は、1つ目の変形例の構成を示した図面であり、同図(a)は、この変形例の構成を示す図面であり、同図(b)は、(a)図面の断面形状を示す図面である。また、図4は、2つ目の変形例の構成を示した図面であり、同図(a)は、この変形例の構成を示す図面であり、同図(b)は、(a)図面の断面形状を示す図面である。
先に示した構成例では、第1の液晶パネル11と第2の液晶パネル12における信号電極部31を、それぞれ同じ方向になるように貼り合わせた例を示したが、1つ目の変形例では、図3に示す様に、第1の液晶パネル11と第2の液晶パネル12の信号電極部31が対向する位置から突出するように2つの液晶パネルを重ね合せた形態を示している。
この様に構成することで、信号電極部31とFPC上に設けた配線とを別の箇所で接続することができ、光ピックアップ装置へのレイアウトの選択肢が広げることができる。
また、図4に示す2つ目の変形例の様に、信号電極部31を有さない側の透明性基板同士を貼り合わせた形態としても構わない。この様に構成することで、先に示した1つ目の
変形例と同様な効果を得ることができるようになる。
次に、上述した本発明の液晶光学素子10を搭載した光ピックアップ装置について説明を行う。図5は実施例1で示した本発明の液晶光学素子10を搭載した、光ピックアップ装置の一構成例を示している。
本構成例の場合は、液晶光学素子10を、フォーカシング、およびトラッキングを行うためのアクチュエータ60の可動部上に対物レンズ56とともに搭載した構成例を示している。この構成により、トラッキング時に対物レンズ56とともに液晶光学素子10が一体に駆動させることができるので、対物レンズ56と液晶光学素子10の光軸間の位置ズレが発生し難くなり、収差補正能力を低減させることがない。
次に、本構成例における光ピックアップ装置の作用について説明をする。
レーザー光源50から光ディスク57に向かう往路のレーザー光(直線偏光)の波面収差は、まず偏光方向と配向方向が一致した第1の液晶パネル11により補正される。第2の液晶パネル12の配向方向は、往路のレーザー光の偏光方向と直交するため波面収差へは殆ど変化を与えることはない。次に位相差板55(ここでは1/4波長板)を透過してレーザー光は円偏光になり、光ディスク57で反射された復路のレーザー光は、位相差板55の機能により往路と直交した直線偏光に変換され、その波面収差は第2の液晶パネル12により補正され、光検出器59へと導かれる。
そして、本図面においては、第2の液晶パネル12における対物レンズ56側の透明基板に、第1、第2の液晶パネル11,12をスペーサー層13で貼り合わせたと同様に、液晶光学素子10に位相差板55を貼り合わせた構成を示している。
これにより、光ピックアップ装置に組込むための光学部品点数を削減でき、装置の組み立てや調整の簡略化、および光ピックアップ装置の小型化を実現できるようになる。
なお、第2の液晶パネル12と位相差板55の貼り合わせ方法は、先に示した2枚の液晶パネルの貼り合わせ方法と同じように、スペーサー層を介した接着方法を用いて形成すれば良い。この構成により、上述した気泡の発生によるレーザー光の散乱などの問題をさらに低減させて、レーザー光の利用効率がさらに向上する。
またここでも実施例1と同様に、スペーサー層には空気層の通気用開口部を設ければ、前述したと同様な効果を得ることができる。
なお、ここで用いる位相差板55の材料としては、人工水晶、ポリカーボネート、高分子液晶などの複屈折性を持つ材料を用いることができる。
本発明における液晶光学素子の構成例を示す上部平面図および断面図である。(実施例1) 本発明における液晶光学素子で用いる液晶パネルの一例を示す上部平面図および断面図である。(実施例1) 本発明における液晶光学素子の変形例を示す上部平面図および断面図である。(実施例1) 本発明における液晶光学素子の他の変形例を示す上部平面図および断面図である。(実施例1) 本発明における液晶光学素子を搭載した光ピックアップ装置の構成例を示す図面である。(実施例2) 従来の光ピックアップ装置の構成例を示した図面である。
符号の説明
10 液晶光学素子
11 第1の液晶パネル
12 第2の液晶パネル
13 スペーサー層
14 レーザー光用開口部
15 通気用開口部
16 FPC接合部
17 FPC
21 第1の透明基板
22 第2の透明基板
23 シール
24 液晶
25 液晶注入口
26 封孔剤
27 能動領域
28 透明電極
29 対向電極
30 レーザー有効径
31 信号電極部
32、33 配線
50 レーザー光源
51 レーザー光
52 コリメートレンズ
53 偏光ビームスプリッタ
55 位相差板(1/4波長板)
56 対物レンズ
57 光ディスク
58 集光レンズ
59 光検出器
60 アクチュエータ

Claims (5)

  1. 2枚の透明基板をそれぞれ重ねて配置した複数枚の液晶パネルを積層配置した液晶光学素子において、
    前記複数枚の液晶パネルを構成する第1、第2の液晶パネルは、レーザー光を透過させるレーザー光用開口部を有する第1のスペーサー層を介して一体にして構成され、
    これら液晶パネルに入射する前記レーザー光が、前記第1の液晶パネルと、前記レーザー光用開口部により形成された空気層と、前記第2の液晶パネルとを経由して出射する様に構成されていることを特徴とする液晶光学素子。
  2. 前記第1と第2の液晶パネルとの少なくとも一方のパネルの前記透明基板に、外部信号の入出力をするためのフレキシブルプリント基板を接続する接続領域を備え、
    前記第1のスペーサー層は、少なくとも前記接続領域を含む領域であり、かつ前記レーザー光用開口部以外の領域に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶光学素子。
  3. 前記第1または第2の液晶パネルの外側に、前記レーザー光を透過させるレーザー光用開口部を有する第2のスペーサー層を介して、さらに位相差板が貼り合わされていることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶光学素子。
  4. 前記第1または第2のスペーサー層は、前記空気層の通気を自由にする、少なくとも1つの通気用開口部を有することを特徴とする1から3のいずれか一項に記載の液晶光学素子。
  5. レーザー光源と、
    前記レーザー光源から出射される往路のレーザー光を光ディスクに集光するための対物レンズと、
    前記光ディスクからの反射光である復路のレーザー光を受光するための光検出器と、
    前記レーザー光源と前記対物レンズとの間の光路中に配設した、請求項1から4のいずれか一項に記載の液晶光学素子と、
    を有することを特徴とする光ピックアップ装置。
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