JP2005200798A - 製紙用パルプの漂白方法 - Google Patents

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【課題】本発明は製紙用パルプの漂白方法に関し、更に詳細には、オゾンと二酸化塩素を用いて漂白する際の漂白効率を向上させ、かつパルプ強度を低下させる事のない漂白パルプの製造方法に関するものである。
【解決手段】ケミカルパルプを製造する際に、セルロース質繊維材料のパルプをパルプ濃度6〜15質量%の中濃度でオゾン、二酸化塩素の順に漂白する方法において、オゾン漂白後、洗浄することなく二酸化塩素を添加し、かつ該二酸化塩素を添加する直前あるいは同時、または直後に蒸気を添加して、オゾン漂白時よりも二酸化塩素漂白を高い温度で行なう。
【選択図】なし

Description

本発明は製紙用パルプの漂白方法に関し、更に詳細には、オゾンと二酸化塩素を用いて漂白する際の漂白効率を向上させ、かつパルプ強度を低下させる事のない漂白パルプの製造方法に関するものである。
従来、製紙用パルプを漂白する方法としては、C(元素状塩素)−E(アルカリ抽出)−H(次亜塩素酸ナトリウム)−D(二酸化塩素)等の多段漂白法があり、主として塩素系薬品が使用されてきたが、塩素とパルプ中の有機物との反応により生成される環境に有害なダイオキシン等の有機塩素化合物が問題となり、酸素を用いた漂白段を初段に用い、塩素系漂白薬品を減少させる方法が採用されてきた。更に近年では元素状塩素を用いないECF(Elemental Chlorine Free)漂白や、塩素系薬品を全く使用しないTCF(Totally Chlorine Free)漂白が実用化されてきており、酸素、オゾン、過酸化水素等の酸素系薬品は有効な漂白薬品となっている。
塩素系薬品に比べてオゾンによるパルプの漂白は、オゾンのリグニンとの高い反応性に加えて、塩素系漂白と異なり、漂白過程で有機塩素化合物を生成しないといった利点がある。
このため、オゾン漂白は早くから注目されていたが、オゾンは製造コストが高く、その強い酸化力のためパルプ繊維を痛めやすい等の欠点があり、これらがオゾン漂白実用化阻害の大きな要因となっていた。しかしながら、近年、オゾン発生装置の性能向上によりオゾン製造コストが大幅に低下し、また漂白方法も改善されたことにより、パルプ濃度6〜15質量%でオゾン漂白を行なう中濃度オゾン漂白法、あるいはパルプ濃度38〜42質量%でオゾン漂白を行なう高濃度オゾン漂白法が注目されるようになってきている。
中濃度オゾン漂白法の漂白条件は古くから研究されており、例えば特開平3−152286号公報(特許文献1参照)では、パルプ濃度7〜15質量%、温度40℃〜70℃、pH2〜3、圧力1〜15バールでオゾン漂白する条件が開示されている。しかしながら、上記したようにオゾンはパルプ繊維を痛めやすいために、実質的に添加率が制限され、パルプに対して高い品質、特に白色度、強度が要求される場合、二酸化塩素とを組み合わせる技術が広く用いられている。例えば、特開平3−263687号公報(特許文献2)には、二酸化塩素を添加し次いでオゾンを添加する方法が開示されている。しかしながら、オゾンの前に二酸化塩素漂白をしたパルプはリグニンが少なくなり、セルロースの保護効果が小さくなるため、セルロースがオゾンの攻撃を受けやすくなり、強度低下が大きくなるという問題点がある。また、特開平4−289288号公報(特許文献3)には、パルプを同一の工程において、任意の順序で二酸化塩素とオゾンにより漂白し、またその添加地点の間で洗浄を行なわない漂白方法が開示されている。しかし、この方法はオゾン漂白と二酸化塩素漂白を同一条件で漂白することを前提としており、漂白温度を二酸化塩素漂白に適した条件とするためにオゾン漂白前に加温しなければならず、オゾン漂白が高温下で行なわれ、オゾン漂白が効率的に行なわれないという問題点があった。
特開2001−316993号公報(特許文献4)には、オゾン漂白に続く二酸化塩素漂白に送られるパルプの圧力をポンプで増大させて二酸化塩素がオゾン漂白工程に逆流することを防ぐことで排水中の活性塩素を減少させる方法が開示されている。しかしながらこの条件ではオゾンおよび二酸化塩素漂白の漂白効率を向上させることは出来ない。
特開2002−069879号公報(特許文献5)には、中濃度オゾン漂白後、希釈水を添加してパルプ濃度6質量%以下の低濃度にしてから二酸化塩素漂白を行なうことで、パルプ表面のオゾンで低分子化されたリグニンを水溶液中に遊離させて繊維内部に残るオゾン未反応のリグニンと二酸化塩素を反応しやすくし、二酸化塩素の脱リグニン選択性を改善させる方法が開示されている。しかしながら、二酸化塩素漂白を低濃度で行なうと二酸化塩素の反応性が著しく低下し、添加した二酸化塩素が消費されなくなるため、二酸化塩素の添加率が制限されるといった問題点がある。希釈水に高温水を用いれば二酸化塩素漂白時の温度が上がり反応性が高くなるものの、希釈によるマイナス効果と相殺されてしまう上、エネルギー的に不利である。
特開平3−152286号公報 特開平4−263687号公報 特開平4−289288号公報 特開2001−316993号公報 特開2002−069879号公報
本発明の目的は、塩素系薬品を軽減し、かつ従来技術と比較してより効率的な製紙用パルプの漂白方法を提供することにある。
本発明者らは、同一の工程において、最初オゾンを添加し、次いで中間洗浄をおこなわずに二酸化塩素を添加して漂白を行なう(ZD漂白)際、パルプ濃度が6〜15質量%の中濃度領域でオゾン漂白後に蒸気を添加して加温し、続く二酸化塩素漂白をオゾン漂白よりも高い温度で行なうことで、ZD漂白の効率が大幅に向上することを見出し、本発明に到った。
本発明は以下の発明を包含する。
(1)ケミカルパルプを製造する際に、セルロース質繊維材料のパルプをパルプ濃度6〜15質量%の中濃度でオゾン、二酸化塩素の順に漂白する方法において、オゾン漂白後、洗浄することなく二酸化塩素を添加し、かつ該二酸化塩素を添加する直前あるいは同時、または直後に蒸気を添加して、オゾン漂白時よりも二酸化塩素漂白を高い温度で行なうことを特徴とする製紙用パルプの漂白方法。
(2)オゾン漂白時のパルプスラリー温度が20℃以上45℃未満であり、二酸化塩素漂白時のパルプスラリー温度が40〜80℃であり、かつ二酸化塩素漂白をオゾン漂白時よりも5℃以上高い温度で行なうことを特徴とする(1)記載の製紙用パルプの漂白方法。
(3)該オゾン漂白を加温せずに行なうことを特徴とする(1)または(2)記載の製紙用パルプの漂白方法。
(4)オゾン漂白前にパルプを加温することなく酸性溶液に浸し、1〜120分処理した後、洗浄を行ない、その後加温することなく該オゾン漂白を行なうことを特徴とする(1)〜(3)いずれかに記載の製紙用パルプの漂白方法。
(5)オゾン漂白におけるオゾン添加率が対パルプあたり0.2〜0.7質量%であることを特徴とする(1)〜(4)いずれかに記載の製紙用パルプの漂白方法。
(6)二酸化塩素漂白における二酸化塩素添加率が対パルプあたり0.1〜2.0質量%であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の製紙用パルプの漂白方法。
(7)オゾン漂白後、二酸化塩素を添加する直前あるいは同時または直後にアルカリを添加して、二酸化塩素漂白後のpHを3.0〜5.5の範囲とすることを特徴とする(1)〜(6)のいずれかに記載の製紙用パルプの漂白方法。
本発明で使用される原料パルプとしては、木材チップを修正連続蒸解法(Modified Continuous Cooking) 、拡大修正連続蒸解法(Extended Modified Continuous Cooking)、全缶等温蒸解法(Isothermal Cooking)、Lo-Solids蒸解法、スーパーバッチ蒸解法、Compact蒸解法、KOBUDOMARI蒸解法等のクラフト蒸解(ポリサルファイド法を含む)、またはサルファイト蒸解等の蒸解法により得られた化学パルプを使用することができる。更に、本発明に使用される木材チップは、特に限定されるものではなく、アスペン、ブナ、アカシア、ユーカリ、マングローブ等の広葉樹材、マツ、トウヒ、ダグラスファー等の針葉樹材が好ましいが、バガス、ケナフ、エスパルト草、イネ、アシ等の草本植物由来のリグノセロース材料にも適用できることはいうまでもない。
本発明において、公知の蒸解法によって得られた未晒パルプは、カッパー価6〜16、好ましくは8〜14となるように酸素漂白されることが好ましい。この処理工程でのパルプのカッパー価が16を越えると、その後の漂白工程でいたずらに薬品を消費し、反対に6未満の場合は、漂白前の段階でパルプの強度ならびに収率が著しく低下するため好ましくない。
酸素漂白を経たパルプは、好ましくはオゾン漂白前にpH2.5以下で1〜120分間酸処理される。酸処理は必要があれば加温してもよいが、オゾン漂白温度が低い程オゾンとパルプの反応性が良好となるため、オゾン漂白に持ち込まれるパルプスラリー温度を考慮すると加温せずに酸処理を行なうことが好ましい。酸処理工程で溶出する重金属を除去するために酸処理後のパルプは公知の洗浄機を用いて洗浄し、本漂白工程に供給される。
本発明では、最初にオゾンを添加し、次いで中間洗浄をおこなわずに、二酸化塩素を添加して漂白を行なう(ZD漂白)際、パルプ濃度6〜15質量%の中濃度領域でオゾン漂白をした後に蒸気を添加して加温し、続く二酸化塩素漂白をオゾン漂白よりも高い温度で行なう。オゾン漂白時のパルプ濃度が6%未満の場合は、オゾンが水中の不純物と反応しやすくなり漂白効率が低下するため適当ではない。また、パルプ濃度が15質量%を超える場合、パルプ濃度を高めるためにオゾン漂白前にプレス洗浄機を導入する必要があり、コスト的に不利となる。二酸化塩素漂白濃度が6%未満の場合は二酸化塩素の反応性が著しく低下し、添加した二酸化塩素が消費されなくなり、二酸化塩素の添加率が制限されるため適当ではない。蒸気を用いてパルプ濃度を下げることなく加温することで、比較的低温でも二酸化塩素が反応出来る上、随伴水に奪われる熱量が少なくてすみ、エネルギー負荷を大きく軽減することが出来る。蒸気の代わりに高温水を用いる場合は、パルプ濃度が下がり、昇温の効果が希釈で相殺される上、随伴水の温度を上げるために多大な熱量が必要となるため適当ではない。
オゾン漂白時のパルプスラリー温度は好ましくは20℃以上45℃未満である。オゾンとパルプとの漂白効率は低温ほど良好となるが、温度20℃未満とするためには冷却に多大なエネルギーがかかる上、続く二酸化塩素漂白を好適な温度とするために必要な蒸気量が増加しコスト的に不利となり、温度45℃以上ではオゾンの自己分解が促進され、漂白効率が低下するため好ましくない。本発明ではオゾン漂白時にパルプスラリーを加温する必要は特にない。オゾンの反応効率を高めるために、冷却機などでパルプスラリーを冷却することも可能である。
二酸化塩素漂白時の適切なパルプスラリー温度は反応時間によって異なり、好ましくは40〜80℃である。二酸化塩素とパルプとの反応性はオゾンより低く、温度を適切な温度に調節する必要があり、二酸化塩素漂白をオゾン漂白より5℃以上高い温度で行なうことが好ましい。温度40℃未満ではパルプと反応しきれずに二酸化塩素が溶液中に残存し、漂白効率が低下し、温度80℃を超えると漂白後の白色度が低下するため好ましくない。
本発明では、オゾン漂白で添加したオゾンの10〜99%が反応した後に、二酸化塩素および蒸気を添加して二酸化塩素漂白を行なう。オゾン漂白時のオゾン添加率は対パルプあたり0.2〜0.7質量%が好ましい。オゾン添加率0.2質量%未満では十分な漂白効果が得られず、0.7質量%を超えるとパルプ強度低下が顕著となるため好ましくない。二酸化塩素漂白時の二酸化塩素添加率は0.1〜2.0質量%が好ましい。二酸化塩素添加率0.1質量%未満では十分な漂白効果が得られず、2.0質量%を超えると漂白効率が低下するため好ましくない。添加する蒸気はパルプスラリーに与える熱量によって異なるが、コスト的に0.1〜0.5MPaの低圧蒸気が好ましく、0.6〜1.6MPaの中圧蒸気を用いてもよい。
オゾン漂白時のpHは一般的にpH2.0〜4.0、好ましくはpH2.0〜3.0の範囲で行なわれる。pH2.0未満ではpH調整用の酸が大量に必要となるためコスト的に不利であり、pH3.0を超えるとオゾンの自己分解が起こり、漂白効率が低下するため好ましくない。二酸化塩素漂白時のpHは好ましくはpH3.0〜5.5の範囲であり、二酸化塩素添加時にアルカリを添加してこのpHに調整することが好ましい。二酸化塩素漂白後のpHが3.0未満あるいは5.5を超える場合はいずれも二酸化塩素後のパルプ白色度が低下するため好ましくない。
本発明のオゾン・二酸化塩素漂白(以下、ZDと略す)後の漂白シーケンスは、ECF漂白であれば特に限定されないが、例えば、ZD−E−D、ZD−Eo−D、ZD−E−D−P、ZD−Eo−D−P、ZD−E−D−D、ZD−Eo−D−D、ZD−E−P−D等のシーケンスが挙げられる。さらにそれぞれの前段で酸素脱リグニン(O)や酸処理(A)を組み合わせることが出来る。(E)はアルカリ抽出段、(Eo)は酸素で強化されたアルカリ抽出段である。そのほか(D)は二酸化塩素段を示しており、(P)は過酸化水素段を示す。また、各段間の(−)は洗浄工程を表す。さらに、上記のシーケンスに薬品の減添及びパルプ品質の改良を目的として漂白工程の一部に酵素処理(Ez)段を設けても良く、D段の二酸化塩素段を分割添加(dnD、DND、dED等)しても良い。
本発明で用いたパルプのカッパー価測定方法、パルプ白色度測定方法、パルプ粘度測定方法は次の通りである。
カッパー価測定方法
パルプのカッパー価は、JIS P 8211に準じて測定した。
パルプ白色度測定方法
パルプの白色度は、JIS P 8212に準じて測定した。
パルプ粘度測定方法
パルプの粘度は、JIS P 8215に準じて測定した。
次に、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれによりなんら限定されるものではない。尚、実施例および比較例中の薬品添加率は特に断らない限り対パルプ質量%を表す。
実施例1
針葉樹材をクラフト蒸解した未晒パルプを、洗浄、酸素漂白を行ないカッパー価12.4のパルプを得た。このパルプをパルプ濃度3.5質量%に希釈し、硫酸を添加してpH2.5に調整した後、40℃で10分間酸処理を行ない、洗浄した。以下の実施例、比較例ではこのパルプを用いた。
このパルプをパルプ濃度10質量%、オゾン添加率0.3%、反応温度30℃、反応時間2分、終pH2.8でオゾン漂白を行なった後、中間洗浄を行なわずにアルカリ、二酸化塩素、低圧蒸気(0.25MPa、約127℃)の順に添加し、二酸化塩素添加率0.6%、反応温度60℃、反応時間30分、終pH4.0の条件で二酸化塩素漂白を行なった。この時の漂白条件および結果を表1に示した。
実施例2
実施例1のオゾン漂白時の反応温度を40℃とし、二酸化塩素漂白時の反応温度を50℃、反応時間を60分とした以外は同一の条件で漂白した。この時の漂白条件および結果を表1に示した。
実施例3
実施例1の二酸化塩素漂白時の薬品添加順を低圧蒸気、アルカリ、二酸化塩素の順とした以外は同一の条件で漂白した。この時の漂白条件および結果を表1に示した。
比較例1
実施例1の二酸化塩素漂白時の反応温度を30℃とした以外は同一の条件で漂白した。この時の漂白条件および結果を表1に示した。
比較例2
実施例1のオゾン漂白時の反応温度を60℃とした以外は同一の条件で漂白した。この時の漂白条件および結果を表1に示した。
比較例3
実施例1のオゾン漂白時の温度を60℃とし、二酸化塩素漂白時の温度を30℃とした以外は同一の条件で漂白した。この時の漂白条件および結果を表1に示した。
比較例4
実施例1の二酸化塩素漂白時に希釈水を添加し、パルプ濃度を3.5%とした以外は同一の条件で漂白した。この時の漂白条件および結果を表1に示した。
比較例5
実施例1においてオゾンと二酸化塩素を同時に添加した以外は同一の条件で漂白した。この時の漂白条件および結果を表1に示した。
Figure 2005200798
表1の実施例1〜2と比較例1〜3より、オゾン漂白時の温度より二酸化塩素漂白時の温度を高くすることで、粘度を下げることなく漂白効率が大幅に向上していることが解る。実施例1と比較例4より、二酸化塩素漂白時のパルプ濃度を中濃度に保つことで良好な漂白効率が得られることも解る。実施例1と比較例5より、オゾン漂白と二酸化塩素漂白とを順次行なうことで良好に漂白できることも解る。このように本発明では強度を保ちながら高白色度なパルプが得られ、効率の良い製紙用パルプのオゾン漂白に好適である。

Claims (7)

  1. ケミカルパルプを製造する際に、セルロース質繊維材料のパルプをパルプ濃度6〜15質量%の中濃度でオゾン、二酸化塩素の順に漂白する方法において、オゾン漂白後、洗浄することなく二酸化塩素を添加し、かつ該二酸化塩素を添加する直前あるいは同時、または直後に蒸気を添加して、オゾン漂白時よりも二酸化塩素漂白を高い温度で行なうことを特徴とする製紙用パルプの漂白方法。
  2. オゾン漂白時のパルプスラリー温度が20℃以上45℃未満であり、二酸化塩素漂白時のパルプスラリー温度が40〜80℃であり、かつ二酸化塩素漂白をオゾン漂白時よりも5℃以上高い温度で行なうことを特徴とする請求項1記載の製紙用パルプの漂白方法。
  3. 該オゾン漂白を加温せずに行なうことを特徴とする請求項1または2記載の製紙用パルプの漂白方法。
  4. オゾン漂白前にパルプを加温することなく酸性溶液に浸し、1〜120分処理した後、洗浄を行ない、その後加温することなく該オゾン漂白を行なうことを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の製紙用パルプの漂白方法。
  5. オゾン漂白におけるオゾン添加率が対パルプあたり0.2〜0.7質量%であることを特徴とする請求項1〜4いずれかに記載の製紙用パルプの漂白方法。
  6. 二酸化塩素漂白における二酸化塩素添加率が対パルプあたり0.1〜2.0質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の製紙用パルプの漂白方法。
  7. オゾン漂白後、二酸化塩素を添加する直前あるいは同時または直後にアルカリを添加して、二酸化塩素漂白後のpHを3.0〜5.5の範囲とすることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の製紙用パルプの漂白方法。

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