JP4893210B2 - 漂白パルプの製造方法 - Google Patents

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本発明は、漂白パルプ中のヘキセンウロン酸を除去する方法に関する。さらに詳しく述べれば、漂白パルプの中のヘキセンウロン酸量を漂白薬品の増添をすることなく除去する方法に関する。
従来から、製紙用パルプの漂白には分子状塩素(C)、次亜塩素酸塩(H)、二酸化塩素(D)のような塩素系の漂白薬品が広く用いられ、特に分子状塩素は漂白作用が高い上にパルプ強度に影響を及ぼすセルロースとの反応性が低いという理由から、特に好んで用いられてきた。また、漂白効率を高めるため、C−E−H−D、C/D−E−H−E−D(C/Dは塩素と二酸化塩素の併用漂白段、Eはアルカリ抽出段)のシーケンスのように、多段でパルプ漂白を行うのが一般的であるが、最も漂白薬品の使用量の多い初段には分子状塩素を使用するのが通例となっていた。
しかしながら、これらの塩素系漂白薬品は漂白時に環境に有害な有機塩素化合物を副生することから、塩素系薬品の使用量を低減する動きが高まってきている。特に分子状塩素でパルプを漂白した際には多くの有機塩素化合物を生成することから、環境への影響を考慮し、分子状塩素を使用しない漂白方法に転換するケースが多くなってきている。分子状塩素を使用せずに漂白されたパルプはECF(エレメンタリークロリンフリー)パルプと呼ばれ、更に塩素系薬品を全く用いずに製造されたパルプはTCF(トータリークロリンフリー)と呼ばれ、環境配慮型のパルプとして認知されている。
一般に、非塩素系漂白薬品は漂白への反応選択性が低く、漂白後のパルプ強度が弱くなったり、パルプ収率が低くなったりするという欠点を持ち合わせていることから、二酸化塩素を使用するECF漂白が現在の主流となっている。しかしながら、ECF漂白においてもできるだけ二酸化塩素の使用量を低減する動きもあり、この漂白方法はライトECF漂白と呼ばれ、注目され始めている。
ECF漂白において、二酸化塩素の使用量を削減する方法としては、漂白前処理として高温酸処理を行う方法(特許文献1)、また二酸化塩素段を高温下で行う方法(特許文献2)等が知られている。しかしながら、いずれの方法も多大な熱エネルギーを要したり、パルプ収率を損なったりといった問題点があった。
二酸化塩素の使用量を削減する別の方法としては、多段漂白前のアルカリ酸素漂白を進める方法(例えば特許文献3)や後段のアルカリ抽出段に添加する過酸化水素量を増やす方法等が知られている。しかしながら、アルカリ酸素漂白やアルカリ性下での過酸化水素漂白ではパルプ中のヘキセンウロン酸を分解できないことから、これらの漂白を進めてかつ二酸化塩素の使用量を低減した場合には、漂白後のパルプにヘキセンウロン酸が多量に残留してしまい、場合によってはパルプの熱湿褪色性が悪化するという問題を生じる恐れがあった。
無機ペルオキシ酸、例えばモノ過硫酸を用いて、二酸化塩素の使用量を削減する試みもいくつか知られている。アルカリ酸素漂白後のパルプに対し、キレート剤処理、アルカリ性過酸化水素漂白を順次行い、その後モノ過硫酸処理を行う方法が開示されている(特許文献4)。また、アルカリ酸素漂白後のパルプにモノ過硫酸処理をした後、アルカリ性過酸化水素漂白を行う方法も開示されている(特許文献5)。また、アルカリ酸素漂白後のパルプに対し、モノ過硫酸を行った後、過酸化水素を添加したアルカリ抽出を行い、その後、D-P-Dシーケンスで漂白する方法も知られている(特許文献6)。しかしながら、無機ペルオキシ酸は総じて反応性が低いために、十分に反応させ、効果を得るためには処理温度を高くしたり、処理時間を長くしたりする必要があるといった問題点があった。
無機ペルオキシ酸の反応効率を挙げる方法として、いくつかの方法が提案されている。無機ペルオキシ酸処理時にオキシドリダクターゼを共存させる方法(特許文献7)や無機ペルオキシ酸処理時にピリジンなどの有機物を共存させる方法(特許文献8)が開示されているが、いずれの方法も有機物を用いているために、無機ペルオキシ酸処理後の排水中のCOD負荷が増えてしまうという問題点があった。
無機ペルオキシ酸の反応効率を挙げる方法として、モリブデンなどのある種の遷移金属を共存させる方法も知られている(非特許文献1)。また、IV族、V族、VI族元素の酸素酸またはそれらの塩を無機ペルオキシ酸処理時に添加する方法も開示されている(特許文献9)。また、活性化遷移金属とヘテロ原子をともに無機ペルオキシ酸処理時に添加すること方法も開示されている(特許文献10)。
特表平10−508346号公報 特表2004−522008号公報 特開2000−154487号公報 特表平8−507332号公報 特表平10−500178号公報 特表平6−505063号公報 特表平9−503257号公報 特表2000−505844号公報 特開平8−158284号公報 特許第3772991号公報 Kubelka V., Francis R. C., Dence C. W.: Journal of Pulp and Paper Science, Vol.18, No.3 (1992) P118-114
本発明は、漂白パルプ中のヘキセンウロン酸を除去する方法に関し、漂白パルプの中のヘキセンウロン酸量を漂白薬品の増添をすることなく除去することを課題とする。
本発明者等は、蒸解、アルカリ酸素漂白後のパルプにモノ過硫酸を用いた処理から始まる多段漂白をする方法について種々検討した結果、モノ過硫酸処理時にIV族、V族、VI族元素のイオンを共存させ、かつ、処理pHを2〜4で行うことで、その後の多段漂白処理時に、漂白薬品の増添をすることなくヘキセンウロン酸量が大きく減少することを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本願は以下の発明を包含する。
(1)リグノセルロース物質から得られたヘキセンウロン酸を含む製紙用化学パルプパルプをモノ過硫酸で処理し、その後多段漂白処理して漂白パルプを製造する方法であって、モノ過硫酸処理時に、IV族、V族、VI族元素のイオンを共存させ、かつ、処理pHが2〜4であるヘキセンウロン酸含有量の少ない漂白パルプの製造方法。
(2)前記多段漂白段が、IV族、V族、VI族元素のイオンを共存させたモノ過硫酸処理、酸性での処理段、アルカリ性での処理段がこの順番で連続した処理から始まる(1)記載のヘキセンウロン酸含有量の少ない漂白パルプの製造方法。
(3)前記酸性の処理段が、オゾン段、もしくは二酸化塩素段、もしくはオゾン/二酸化塩素段である(1)又は(2)記載のヘキセンウロン酸含有量の少ない漂白パルプの製造方法。
(4)前記アルカリ性の処理段が、アルカリ抽出段、酸素添加アルカリ抽出段、酸素過酸化水素添加アルカリ抽出段である(2)記載のヘキセンウロン酸含有量の少ない漂白パルプの製造方法。
(5)前記、IV族、V族、VI族元素がモリブデンである(1)〜(4)のいずれかに記載のヘキセンウロン酸含有量の少ない漂白パルプの製造方法。
(6)前記、モノ過硫酸による処理の温度が50〜70℃である(1)〜(5)のいずれかに記載のヘキセンウロン酸含有量の少ない漂白パルプの製造方法。
本発明によれば、蒸解、アルカリ酸素漂白後のパルプの多段漂白をする際の初段モノ過硫酸処理時にIV族、V族、VI族元素のイオンを共存させることで、モノ過硫酸段以降の処理段におけるヘキセンウロン酸の除去が進むため、漂白後のパルプに残留するヘキセンウロン酸は極めてわずかとなり、モノ過硫酸処理時にIV族、V族、VI族元素を添加しない場合と同一漂白薬品使用量であっても漂白パルプの熱湿褪色性が悪化する危険性もない。さらに、副次的効果として、漂白パルプの粘度が向上する。
本発明で用いられるリグノセルロース物質は、ヘキセンウロン酸を生成するメチルグルクロン酸を多く含有する広葉樹材に好適であるが、針葉樹材でもよく、竹や麻のような非木材と呼ばれるものでもよく、さらにこれらの混合物でもよく、特に限定されるものではない。本発明に使用されるパルプを得るための蒸解法としては、クラフト蒸解、ポリサルファイド蒸解、ソーダ蒸解、アルカリサルファイト蒸解等の公知の蒸解法を用いることができるが、パルプ品質、エネルギー効率等を考慮すると、クラフト蒸解法、または、ポリサルファイド蒸解が好適に用いられる。
例えば、広葉樹材100%のリグノセルロースをクラフト蒸解する場合、クラフト蒸解液の硫化度は5〜75%、好ましくは15〜45%、有効アルカリ添加率は絶乾木材質量当たり5〜30質量%、好ましくは10〜25質量%、蒸解温度は130〜170℃で、蒸解方式は、連続蒸解法あるいはバッチ蒸解法のどちらでもよく、連続蒸解釜を用いる場合は、蒸解液を多点で添加する修正蒸解法でもよく、その方式は特に問わない。
蒸解に際して、使用する蒸解液に蒸解助剤として、公知の環状ケト化合物、例えばベンゾキノン、ナフトキノン、アントラキノン、アントロン、フェナントロキノン及び前記キノン系化合物のアルキル、アミノ等の核置換体、或いは前記キノン系化合物の還元型であるアントラヒドロキノンのようなヒドロキノン系化合物、さらにはディールスアルダー法によるアントラキノン合成法の中間体として得られる安定な化合物である9,10−ジケトヒドロアントラセン化合物等から選ばれた1種或いは2種以上が添加されてもよく、その添加率は通常の添加率であり、例えば、木材チップの絶乾質量当たり0.001〜1.0質量%である。
本発明では、公知の蒸解法により得られた未漂白化学パルプは洗浄、粗選及び精選工程を経て、公知のアルカリ酸素漂白法により脱リグニンされる。本発明に使用されるアルカリ酸素漂白法は、公知の中濃度法あるいは高濃度法がそのまま適用できるが、現在汎用的に用いられているパルプ濃度が8〜15質量%で行われる中濃度法が好ましい。
前記中濃度法によるアルカリ酸素漂白法において、アルカリとしては苛性ソーダあるいは酸化されたクラフト白液を使用することができ、酸素ガスとしては、深冷分離法からの酸素、PSA(Pressure Swing Adsorption)からの酸素、VSA(Vacuum Swing Adsorption)からの酸素等が使用できる。前記酸素ガスとアルカリは中濃度ミキサーにおいて中濃度のパルプスラリーに添加され混合が十分に行われた後、加圧下でパルプ、酸素及びアルカリの混合物を一定時間保持できる反応塔へ送られ、脱リグニンされる。酸素ガスの添加率は、絶乾パルプ質量当たり0.5〜3質量%、アルカリ添加率は0.5〜4質量%、反応温度は80〜120℃、反応時間は15〜100分、パルプ濃度は8〜15質量%であり、この他の条件は公知のものが適用できる。本発明では、アルカリ酸素漂白工程において、上記アルカリ酸素漂白を連続して複数回行い、できる限り脱リグニンを進め、重金属の含有量を減らしておくのが好ましい実施形態である。アルカリ酸素漂白が施されたパルプは次いで洗浄工程へ送られる。洗浄後のパルプは、無機ペルオキシ酸処理段へ送られる。
モノ過硫酸の製造法としては、過硫酸(マーシャル酸)の分解によるものや、濃硫酸と濃過酸化水素を混合する方法などが知られており、その製造法に制限は無いが、好適には、高濃度の過酸化水素と高濃度の硫酸を混合してモノ過硫酸を製造する方法が用いられる。具体的には、20質量%〜70質量%、好ましくは35質量%〜60質量%濃度の過酸化水素水に80質量%〜98%質量%、好ましくは93質量%〜96質量%の濃硫酸を滴下、混合する方法が好適である。前記硫酸と過酸化水素の混合モル比は1:1〜5:1であり、好ましくは2:1〜4:1である。過酸化水素、硫酸共に、質量%の低いものを用いるとモノ過硫酸の製造効率が低下するため適さない。また、質量%が高すぎると、発火等の危険性が大きくなるため適さない。さらに、硫酸と過酸化水素の混合モル比が1:1〜5:1から外れる場合にもモノ過硫酸の製造効率が低下するため適さない。
本発明のモノ過硫酸による処理では、処理pHは2〜4である。処理時間は1分〜5時間であり、好ましくは10分〜200分である。処理温度は20℃〜90℃、好ましくは50℃〜70℃である。パルプ濃度は5〜30%であり、好ましくは8〜15%である。
本発明のモノ過硫酸よる処理では、モノ過硫酸の添加率は絶乾パルプ質量当たり0.01〜2質量%であり、好ましく0.1〜1質量%である。なお、モノ過硫酸添加率は、酸素脱リグニン後の洗浄後に未洗浄分として持ち込まれるアルカリ成分の量によって決定される。モノ過硫酸が硫酸と過酸化水素の好ましい混合比率にて製造されている場合、持ち込まれるアルカリ成分が少ない場合には、少ない添加率にすることでモノ過硫酸溶液のみの添加でpHを調製するための補助薬品を添加することなく処理pHを適正な範囲にすることが可能となる。逆に、持ち込まれるアルカリ成分が多い場合には、モノ過硫酸添加率を上げることでpHを調製するための補助薬品を添加することなく処理pHを適正な範囲にすることが可能となる。ただし、モノ過硫酸による処理効果をより大きくしたい場合には、モノ過硫酸の添加率を上げ、それによって低下するpHを公知のアルカリを添加することで調製することも可能である。
本発明のモノ過硫酸による処理時のIV族、V族、VI族元素の添加率は元素そのものの質量として対パルプ1.0〜0.00001%であり、好適には0.5〜0.0001%である。IV族、V族、VI族元素は、触媒として働くが、添加率が0.00001%より低くなると触媒効果が極めて小さくなるため適さない。逆に、添加率を1.0%より大きくしても触媒効果の増大は認められないので適さない。
本発明のモノ過硫酸よる処理では、特に処理pHが重要である。本発明での処理pHは2〜4の範囲で行う。モノ過硫酸段そのものでのヘキセンウロン酸の分解作用はpH3付近で最大となり、pHが3から外れると徐々にその作用は低下していくため、ヘキセンウロン酸の分解を十分にするためには、pHを3付近にする必要がある。一方、セルロースの分解はモノ過流酸と重金属の反応で生じるラジカルによって起こるが、pHが2より小さい場合には、この反応の頻度が多くなり、セルロースの分解が進むので適さない。また、pHが4より大きくなると反応溶液中へのIV族、V族、VI族元素の溶解度が低下し、添加の効果が薄れるため適さない。
本発明のモノ過硫酸による処理後のパルプは、好適には洗浄される。これは、モノ過硫酸による処理時に分解され溶出したパルプ中の成分が漂白段に持ち越されることで、二酸化塩素などの漂白試薬と反応し浪費されてしまう可能性があるからである。また、本発明では洗浄段で使用される洗浄機の種類、台数等は特に限定されるものではないが、洗浄効率が高いという理由で、プレスタイプのものが好適に使用される。パルプは洗浄後、後段の多段漂白工程へ送られる。
本発明の多段漂白工程はモノ過硫酸段(Px段)で始まること以外に制限はないが、好適にはモノ過硫酸段の後段には、二酸化塩素段(D段)もしくはオゾン段(Z段)もしくはオゾン/二酸化塩素段(Z/D段)の少なくともいずれか一つ以上処理段とアルカリ抽出段(E段)もしくは酸素添加アルカリ抽出段(Eo段)もしくは酸素過酸化水素添加アルカリ抽出段(Eop段)のうち少なくともいずれか一つ以上との組み合わせである。効果的な多段漂白工程としては、例えばPx−D−E−D、Px−Z−E−D、Px−Z/D−E−D、Px−D−Eo−D、Px−Z−Eo−D、Px−Z/D−Eo−D、Px−D−Eop−D、Px−Z−Eop−D、Px−Z/D−Eop−Dが挙げられる。中でも、モノ過流酸段(Px段)の後段に二酸化塩素段(D)を行う組み合わせにはモノ過流酸段(Px段)でのヘキセンウロン酸の除去効果があるため好ましい。
本発明に使用される二酸化塩素漂白条件、オゾン漂白条件、オゾン/二酸化塩素漂白条件、アルカリ抽出条件、酸素添加アルカリ抽出条件、酸素過酸化水素添加アルカリ抽出条件は、特に限定されるものではなく、全て公知の条件を使用することができる。例えば、二酸化塩素段では、二酸化塩素添加率は絶乾パルプ質量当たり0.1〜3質量%であり、反応温度は30〜80℃、反応時間は5〜180分、反応pHは2.0〜6.0であり、pH調整用に公知のアルカリおよび酸を使用することができる。パルプ濃度に関しては特に限定されるものではないが、操作性の点から好適には8〜15質量%で行われる。
オゾン段は、オゾン添加率は絶乾パルプ質量当たり0.1〜1質量%であり、反応温度は20〜80℃、反応時間は0.5〜60分、反応pHは2.0〜6.0であり、pH調整用に公知のアルカリおよび酸を使用することができる。パルプ濃度に関しては特に限定されるものではないが、好適には3〜40質量%で行われる。
オゾン/二酸化塩素漂白段は、オゾン添加率は絶乾パルプ質量当たり0.1〜1質量%であり、オゾン添加後、二酸化塩素を添加するまでの反応温度は20〜80℃、反応時間は0.5〜60分、反応pHは2.0〜6.0、である。続く二酸化塩素の添加率は絶乾パルプ質量当たり0.1〜2質量%であり、二酸化塩素添加後の反応温度は30〜80℃、反応時間は5〜180分反応pHは2.0〜6.0であり、pH調整用に公知のアルカリおよび酸を使用することができる。パルプ濃度に関しては特に限定されるものではないが、操作性の点から好適には8〜15質量%で行われる。
アルカリ抽出段は、アルカリ添加率は絶乾パルプ質量当たり0.5〜3質量%、反応温度は60〜120℃、反応時間は15〜120分、パルプ濃度は8〜15質量%、pHは10.5〜12.0であり、pH調整用に公知のアルカリおよび酸を使用することができる。パルプ濃度に関しては特に限定されるものではないが、操作性の点から好適には8〜15質量%で行われる。
酸素添加アルカリ抽出段では、前記アルカリ抽出段の条件にさらに酸素ガスが添加される。酸素ガスの添加率は、絶乾パルプ質量当たり0.1〜3質量%である。
酸素過酸化水素添加アルカリ抽出段では、前記酸素添加アルカリ抽出段の条件にさらに過酸化水素が添加される。過酸化水素の添加率は、絶乾パルプ質量当たり0.05〜2質量%である。
以下に実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、勿論本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下に示す実施例、比較例においては、特に示さない限り、モノ過硫酸の製造、パルプのカッパー価の測定、過マンガン酸カリウム価(K価)の測定、白色度の測定、粘度の測定、ヘキセンウロン酸量の測定の評価をそれぞれ以下の方法で行った。なお、実施例及び比較例における薬品の添加率は絶乾パルプ質量当たりの質量%示す。
1.モノ過硫酸の製造
市販の50質量%過酸化水素水68.02g中に市販の96%硫酸300.24gを添加し、モノ過硫酸を製造した。製造したモノ過硫酸の濃度は、415g/lであった。
2.パルプのカッパー価の測定
カッパー価の測定は、JIS P 8211に準じて行った。
4.パルプ粘度の測定
パルプ粘度の測定は、J.TAPPI No.44法に準じて行った。
5.パルプ白色度の測定
漂白パルプを離解後、JIS P 8209に従って坪量60g/mのシートを作製し、JIS P 8148に従ってパルプの白色度を測定した。
6.パルプのヘキセンウロン酸量の測定
完全洗浄したパルプを絶乾質量で5gとり、全水分量が150mlになるように超純水を加えた後、蟻酸0.0564g、蟻酸ナトリウム0.0208gを加えよく攪拌する。攪拌後、全量を耐圧容器に移し、110℃で5時間処理し、ヘキセンウロン酸を酸加水分解する。処理後ろ過を行い、濾別された溶液中に存在するヘキセンウロン酸の酸加水分解物である2−フラン酸と5−カルボキシ−2−フランアルデヒドをHPLCにて定量し、そのモル量の合計から元のヘキセンウロン酸量を求めた。
実施例1
ユーカリ材70%とアカシア材30%からなる混合木材チップを絶乾2700g採取し、液比4、絶乾チップ質量当たり有効アルカリ17%、蒸解液の硫化度25%、蒸解温度160℃、蒸解時間120分の条件下で実験用間接加熱式オートクレーブを用いてクラフト蒸解し、その後廃液とパルプを分離し、パルプを10カットのスクリーンプレートを備えたフラットスクリーンで精選して白色度38.9%、カッパー価18.2、パルプ粘度43.3mPa・s、ヘキセンウロン酸量39.2mmol/BDkgpulpの未漂白クラフトパルプを絶乾1296gを得た。
前記未漂白クラフトパルプの絶乾質量70.0gを採取し、絶乾パルプ質量当たり苛性ソーダを2.0%添加し、次いでイオン交換水で希釈してパルプ濃度を10%に調整し、間接加熱式オートクレーブに入れ、50m高の塔状反応容器中でアップフローの状態でアルカリ酸素漂白することを想定し、99.9%の市販の圧縮酸素ガスを注入してゲージ圧力を1MPaとし、毎分0.01MPaの割合でゲージ圧力が減少するようにガスを抜きつつ、50分間反応させた。反応終了後、ゲージ圧力が0.05MPa以下になるまで減圧し、パルプをオートクレーブから取り出し、イオン交換水7リットルを用いて洗浄、脱水した。白色度51.3%、カッパー価9.4、パルプ粘度が23.3mPa・s、ヘキセンウロン酸量38.9mmol/BDkgpulpのパルプを得た。
前記アルカリ酸素漂白後のクラフトパルプを絶乾質量で60g採取し、プラスチック袋に入れ、イオン交換水を用いてパルプ濃度を10%に調整した後、絶乾パルプ質量当たり0.28%のモノ過硫酸と0.5%のモリブデン酸アンモニウム4水和物(モリブデン元素単体では0.3%相当)を添加し、温度が60℃の恒温水槽に60分間浸漬してモノ過硫酸処理(Px処理)を行った。モノ過硫酸処理時のパルプスラリーのpHは3.0であった。得られたパルプをイオン交換水で3%に希釈した後、ブフナーロートで脱水、洗浄した。白色度55.0%、カッパー価8.4、パルプ粘度が21.8mPa・s、ヘキセンウロン酸量34.2mmol/BDkgpulpのパルプを得た。
前記モノ過硫酸処理後のパルプを絶乾質量で55g採取し、プラスチック袋に入れ、イオン交換水を用いてパルプ濃度を10%に調整した後、絶乾パルプ質量当たり0.6%の二酸化塩素を添加し、温度が60℃の恒温水槽に60分間浸漬してD1段処理を行った。処理終了時のパルプスラリーのpHは2.2であった。得られたパルプをイオン交換水で3%に希釈した後、ブフナーロートで脱水、洗浄した。白色度69.0%、カッパー価5.1、パルプ粘度が20.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量21.5mmol/BDkgpulpのパルプを得た。
前記D1段後のパルプを絶乾質量で50g採取し、プラスチック袋に入れ、イオン交換水を加えてパルプ濃度を10%に調整した後、絶乾パルプ質量当たり苛性ソーダを1.0%、過酸化水素0.3%を添加してよく混合した後、ステンレス製2リットル容の間接加熱式オートクレーブに移し、ゲージ圧力が0.15MPaとなるように純度が99.9%の市販の圧縮酸素ガスで加圧し、70℃で20分間反応させた。その後、パルプスラリーをオートクレーブから取り出し、プラスチック袋に再度移した後、温度が70℃の恒温水槽に70分間浸漬し、E/OP段の抽出を行った。処理終了時のパルプスラリーのpHは11.5であった。得られたパルプをイオン交換水で3%に希釈した後、ブフナーロートで脱水、洗浄した。白色度79.4%、カッパー価4.1、パルプ粘度が17.7mPa・s、ヘキセンウロン酸量12.2mmol/BDkgpulpのパルプを得た。
前記E/OP段後のパルプを絶乾質量で45g採取し、プラスチック袋に入れ、イオン交換水を用いてパルプ濃度10%に調整した後、絶乾パルプ質量当たり二酸化塩素を0.2%と苛性ソーダを0.05%添加し、温度が70℃の恒温水槽に180分間浸漬し、D2段の漂白を行った。D2段終了時のパルプスラリーのpHは5.5であった。得られたパルプをイオン交換水で3%に希釈した後、ブフナーロートで脱水、洗浄した。白色度86.0%、カッパー価2.9、パルプ粘度が19.1mPa・s、ヘキセンウロン酸量8.9mmol/BDkgpulpのパルプを得た。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例2
実施例1において、モノ過硫酸処理時に硫酸を絶乾パルプ質量当たり0.6%添加してモノ過硫酸処理時のpHを2.0に変え、かつD1段での二酸化塩素添加率を0.65%に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は54.8%、カッパー価は8.5、パルプ粘度は19.7mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.6mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は68.8%、カッパー価は5.1、パルプ粘度は18.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は22.0mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は79.1%、カッパー価は4.2、パルプ粘度は15.5mPa・s、ヘキセンウロン酸量は12.7mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.9%、カッパー価は3.0、パルプ粘度は17.0mPa・s、ヘキセンウロン酸量は9.3mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例3
実施例1において、モノ過硫酸処理時に硫酸を絶乾パルプ質量当たり2.0%添加してモノ過硫酸処理時のpHを1.5に変え、かつD1段での二酸化塩素添加率を0.7%に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。なお、なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は54.1%、カッパー価は8.7、パルプ粘度は15.1mPa・s、ヘキセンウロン酸量は35.1mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は68.2%、カッパー価は5.2、パルプ粘度は14.3mPa・s、ヘキセンウロン酸量は22.6mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は78.6%、カッパー価は4.3、パルプ粘度は11.9mPa・s、ヘキセンウロン酸量13.3mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.6%、カッパー価は3.2、パルプ粘度は13.1mPa・s、ヘキセンウロン酸量は9.7mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例4
実施例1において、モノ過硫酸処理時に苛性ソーダを絶乾パルプ質量当たり0.2%添加してモノ過硫酸処理時のpHを4.0に変え、かつD1段での二酸化塩素添加率を0.65%に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は55.1%、カッパー価は8.4、パルプ粘度は21.9mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.5mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は69.2%、カッパー価は5.1、パルプ粘度は20.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は21.6mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は79.3%、カッパー価は4.2、パルプ粘度は17.6mPa・s、ヘキセンウロン酸量は12.4mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.9%、カッパー価は3.0、パルプ粘度は19.0mPa・s、ヘキセンウロン酸量は9.1mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例5
実施例1において、モノ過硫酸処理時に苛性ソーダを絶乾パルプ質量当たり0.4%添加してモノ過硫酸処理時のpHを4.5に変え、かつD段での二酸化塩素添加率を0.7%に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は55.2%、カッパー価は8.6、パルプ粘度は22.1mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.9mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は69.4%、カッパー価は5.2、パルプ粘度は20.3mPa・s、ヘキセンウロン酸量は22.5mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は79.4%、カッパー価は4.3、パルプ粘度は17.8mPa・s、ヘキセンウロン酸量は13.4mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.8%、カッパー価は3.3、パルプ粘度は19.1mPa・s、ヘキセンウロン酸量は10.3mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例6
実施例1において、モノ過硫酸処理時の処理温度を70℃に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は54.9%、カッパー価は8.4、パルプ粘度は20.5mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.1mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は68.9%、カッパー価は5.1、パルプ粘度は19.0mPa・s、ヘキセンウロン酸量は21.2mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は79.3%、カッパー価は4.2、パルプ粘度は17.1mPa・s、ヘキセンウロン酸量は12.1mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.8%、カッパー価は2.9、パルプ粘度は18.3mPa・s、ヘキセンウロン酸量は8.8mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例7
実施例1において、モノ過硫酸処理時の処理温度を75℃に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は54.3%、カッパー価は8.8、パルプ粘度は15.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.2mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は68.1%、カッパー価は5.4、パルプ粘度は14.4mPa・s、ヘキセンウロン酸量は21.3mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は78.8%、カッパー価は4.4、パルプ粘度は12.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は12.3mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.4%、カッパー価は3.3、パルプ粘度は13.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は9.0mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例8
実施例1において、モノ過硫酸処理時の処理温度を50℃に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は54.7%、カッパー価は8.4、パルプ粘度は22.0mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.4mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は68.7%、カッパー価は5.2、パルプ粘度は20.4mPa・s、ヘキセンウロン酸量は21.7mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は79.1%、カッパー価は4.2、パルプ粘度は18.0mPa・s、ヘキセンウロン酸量は12.3mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.6%、カッパー価は3.0、パルプ粘度は19.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は9.1mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例9
実施例1において、モノ過硫酸処理時の処理温度を45℃に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は53.2%、カッパー価は8.7、パルプ粘度は22.1mPa・s、ヘキセンウロン酸量は35.3mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は67.2%、カッパー価は5.2、パルプ粘度は20.3mPa・s、ヘキセンウロン酸量は22.8mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は77.6%、カッパー価は4.4、パルプ粘度は18.1mPa・s、ヘキセンウロン酸量は13.8mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は84.9%、カッパー価は3.3、パルプ粘度は19.3mPa・s、ヘキセンウロン酸量は10.2mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例10
実施例1において、D1段処理をZ/D段処理に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。Z/D段処理条件は、Z部分はオゾン添加率0.3%、温度45℃、パルプ濃度10%、ゲージ圧3.5kg/mになるように加圧し、中濃度ミキサーを用いて1200rpmで30秒、600rpmで2分攪拌し処理した。D部分は二酸化塩素添加率0.2%、温度55℃、パルプ濃度10%で30分間の処理を行った。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は55.0%、カッパー価は8.4、パルプ粘度は21.9mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.1mmol/BDkgpulpであり、Z/D段処理後のパルプの白色度は70.1%、カッパー価は4.4、パルプ粘度は18.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は19.3mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は79.5%、カッパー価は3.5、パルプ粘度は15.5mPa・s、ヘキセンウロン酸量は10.8mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は86.2%、カッパー価は2.3、パルプ粘度は16.9mPa・s、ヘキセンウロン酸量は6.1mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例11
実施例1において、D1段処理をZ段処理に変更した以外は、実施例1と同様の操作を行った。Z段処理条件は、オゾン添加率0.6%、温度45℃、パルプ濃度10%、ゲージ圧3.5kg/mになるように加圧し、中濃度ミキサーを用いて1200rpmで30秒、600rpmで2分攪拌し処理した。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は55.1%、カッパー価は8.4、パルプ粘度は21.9mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.0mmol/BDkgpulpであり、Z段処理後のパルプの白色度は67.2%、カッパー価は4.1、パルプ粘度は15.4mPa・s、ヘキセンウロン酸量は17.1mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は78.4%、カッパー価は2.6、パルプ粘度は12.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は8.5mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.9%、カッパー価は1.5、パルプ粘度は13.9mPa・s、ヘキセンウロン酸量は2.9mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例12
実施例1において、E/OP段をE段に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行った。E段のアルカリ添加率は実施例1と同じである。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は54.8%、カッパー価は8.5、パルプ粘度は19.7mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.6mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は68.8%、カッパー価は5.1、パルプ粘度は18.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は22.0mmol/BDkgpulpであり、E段処理後のパルプの白色度は69.3%、カッパー価は4.3、パルプ粘度は17.7mPa・s、ヘキセンウロン酸量は12.9mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は82.5%、カッパー価は2.1、パルプ粘度は18.3mPa・s、ヘキセンウロン酸量は9.4mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例13
実施例1において、E/OP段をE/O段に変えた以外は、実施例1と同様の操作を行った。E/O段のアルカリ添加率、酸素添加率はともに実施例1と同じである。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は54.8%、カッパー価は8.5、パルプ粘度は19.7mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.6mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は68.8%、カッパー価は5.1、パルプ粘度は18.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は22.0mmol/BDkgpulpであり、E/O段処理後のパルプの白色度は71.1%、カッパー価は4.0、パルプ粘度は17.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は12.8mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は83.1%、カッパー価は1.9、パルプ粘度は17.9mPa・s、ヘキセンウロン酸量は9.3mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例14
実施例1において、モノ過硫酸処理時に添加する金属イオンをチタンにした以外は、実施例1と同様の操作を行った。チタン源として、チタン酸ナトリウムを用い、対パルプ0.63%(チタン元素量としては0.3%)添加した。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は54.9%、カッパー価は8.5、パルプ粘度は19.6mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.8mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は68.7%、カッパー価は5.1、パルプ粘度は18.0mPa・s、ヘキセンウロン酸量は22.1mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は78.9%、カッパー価は4.3、パルプ粘度は15.3mPa・s、ヘキセンウロン酸量は12.9mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.7%、カッパー価は3.0、パルプ粘度は16.8mPa・s、ヘキセンウロン酸量は9.2mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
実施例15
実施例1において、モノ過硫酸処理時に添加する金属イオンをバナジウムにした以外は、実施例1と同様の操作を行った。バナジウム源として、硫酸バナジルを用い、対パルプ0.96%(バナジウム元素量としては0.3%)添加した。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は55.0%、カッパー価は8.5、パルプ粘度は19.6mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.9mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は68.7%、カッパー価は5.2、パルプ粘度は18.1mPa・s、ヘキセンウロン酸量は22.0mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は78.8%、カッパー価は4.2、パルプ粘度は15.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は12.8mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.8%、カッパー価は3.1、パルプ粘度は16.7mPa・s、ヘキセンウロン酸量は9.1mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
比較例1
実施例1において、モノ過硫酸処理のモリブデン添加をしなかったこと以外は、実施例1と同様の操作を行った。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は55.2%、カッパー価は8.4、パルプ粘度は21.8mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.2mmol/BDkgpulpであり、D1段処理後のパルプの白色度は69.3%、カッパー価は5.1、パルプ粘度は20.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は21.5mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は79.5%、カッパー価は4.4、パルプ粘度は17.7mPa・s、ヘキセンウロン酸量は19.8mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.8%、カッパー価は3.4、パルプ粘度は17.5mPa・s、ヘキセンウロン酸量は14.3mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
比較例2
実施例10において、モノ過硫酸処理のモリブデン添加をしなかったこと以外は、実施例10と同様の操作を行った。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は55.3%、カッパー価は8.4、パルプ粘度は21.9mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.1mmol/BDkgpulpであり、Z/D段処理後のパルプの白色度は70.0%、カッパー価は4.4、パルプ粘度は18.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は19.3mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は79.1%、カッパー価は3.9、パルプ粘度は15.5mPa・s、ヘキセンウロン酸量は18.8mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は86.0%、カッパー価は2.7、パルプ粘度は15.3mPa・s、ヘキセンウロン酸量は12.5mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
比較例3
実施例11において、モノ過硫酸処理のモリブデン添加をしなかったこと以外は、実施例11と同様の操作を行った。なお、モノ過硫酸処理後のパルプの白色度は55.3%、カッパー価は8.4、パルプ粘度は21.9mPa・s、ヘキセンウロン酸量は34.0mmol/BDkgpulpであり、Z段処理後のパルプの白色度は63.5%、カッパー価は4.1、パルプ粘度は15.4mPa・s、ヘキセンウロン酸量は17.1mmol/BDkgpulpであり、E/OP段処理後のパルプの白色度は78.2%、カッパー価は3.3、パルプ粘度は12.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は15.9mmol/BDkgpulpであり、漂白パルプの白色度は85.5%、カッパー価は2.0、パルプ粘度は12.2mPa・s、ヘキセンウロン酸量は8.8mmol/BDkgpulpであった。
モノ過硫酸処理条件(pH、モリブデン元素の添加率、処理温度)と各段処理後パルプの性状(白色度、カッパー価、粘度、ヘキセンウロン酸量)を表1に示した。
Figure 0004893210
Figure 0004893210
表1、表2の実施例1〜9と比較例1を比較することから明らかなように、リグノセルロース物質を蒸解して得られる未漂白パルプをアルカリ酸素漂白し、Px-D1-E/OP-D2のシーケンスにて漂白を行う際、モノ過硫酸処理時にモリブデン化合物を添加することによって、モノ過硫酸処理単独ではモリブデンの有無に関わらずほぼ同量しかヘキセンウロン酸は減少していないが、完成パルプにおいては大きく減少することがわかる。また、実施例10と比較例2を比較することから明らかなように、Px-Z/D-E/OP-D2のシーケンスでも完成パルプ中のヘキセンウロン酸量は減少しており、モリブデン添加効果があることがわかる。また、実施例11と比較例3を比較することから明らかなように、Px-Z-E/OP-D2のシーケンスでも漂白パルプ中のヘキセンウロン酸量は減少しており、モリブデン添加効果があることがわかる。さらに、実施例1と実施例12、13を比較することから明らかなように、E/OP段をE段またはE/O段に変えても、漂白パルプのヘキセンウロン酸量は変わらず、モリブデン添加効果があることがわかる。また、実施例1と実施例14、15を比較することから明らかなようにモリブデンだけでなくチタンやバナジウムのようなIV族、V族、VI族の遷移金属を用いれば効果があることがわかる。さらに、実施例1、2、4と実施例3、5を比較することから明らかなように、モノ過硫酸処理時のpHが低くなると完成パルプの粘度が下がりすぎて適さないこと、モノ過硫酸処理時のpHが高すぎると完成パルプのヘキセンウロン酸量が増えてしまって適さないことがわかり、結果、モノ過硫酸処理において適したpHは2〜4であることがわかる。実施例1、6、8と実施例7、9を比較することから明らかなように、モノ過硫酸処理時の処理温度が低くなると完成パルプ中のヘキセンウロン酸量が増えてしまって適さないこと、モノ過硫酸処理時の処理温度が高くなると完成パルプの粘度が下がりすぎてしまい適さないことがわかり、結果、モノ過硫酸処理において適した温度は50℃〜70℃であることがわかる。また、実施例1と比較例1、実施例10と比較例2、実施例11と比較例3を比較することから明らかなように、モリブデンを添加することの副次的効果として、完成パルプの粘度が向上することがわかる。

Claims (6)

  1. リグノセルロース物質から得られたヘキセンウロン酸を含む製紙用化学パルプをモノ過硫酸で処理し、その後多段漂白処理して漂白パルプを製造する方法であって、モノ過硫酸処理時に、IV族、V族及びVI族元素のイオンから選ばれる1種以上を共存させ、かつ、処理pHが2〜4であることを特徴とする漂白パルプの製造方法。
  2. 前記多段漂白段が、IV族、V族及びVI族元素のイオンから選ばれる1種以上を共存させたモノ過硫酸処理、酸性での処理段、アルカリ性での処理段がこの順番で連続した処理から始まることを特徴とする請求項1記載の漂白パルプの製造方法。
  3. 前記酸性の処理段が、オゾン段、もしくは二酸化塩素段、もしくはオゾン/二酸化塩素段であることを特徴とする請求項1または2記載の漂白パルプの製造方法。
  4. 前記アルカリ性の処理段が、アルカリ抽出段、酸素添加アルカリ抽出段、酸素過酸化水素添加アルカリ抽出段であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の漂白パルプの製造方法。
  5. 前記、IV族、V族及びVI族元素のイオンから選ばれる1種以上がモリブデンのイオンであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の漂白パルプの製造方法。
  6. 前記、モノ過硫酸による処理の温度が50〜70℃であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の漂白パルプの製造方法。
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