JP2005193533A - 断熱効果を有する金属缶及びその製造法 - Google Patents
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Abstract
【課題】容易に製造でき、且つ内容物が熱くても容易に掴むことのできる金属缶を提供すること。
【解決手段】缶の外面側が下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された金属缶であって、該下塗り塗膜層が微小気泡を有しており、且つ該上塗り塗膜層がちぢみ模様を有していることを特徴とする断熱効果を有する金属缶、及びその製造法。
【選択図】なし。
【解決手段】缶の外面側が下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された金属缶であって、該下塗り塗膜層が微小気泡を有しており、且つ該上塗り塗膜層がちぢみ模様を有していることを特徴とする断熱効果を有する金属缶、及びその製造法。
【選択図】なし。
Description
本発明は、断熱効果を有する金属缶及びその製造法に関する。
特に冬場において、コーヒー等の飲料缶は、自動販売機、駅の売店等で温めて販売されることが多い。しかしながら、これらの温められた缶を素手で直接持つには温度が高すぎることが多く、取り落としたり、火傷したりするという問題がある。
紙コップの場合には、近年不織布等をコップ外面に貼り付けたり、巻き付けたりしたものが多く採用されるようになってきたが、金属缶の場合には、製造工程が複雑になること、缶の容積が増えること、缶に直接又は缶にラミネートもしくは巻き付けられたフィルムに印刷された文字や図柄が見えなくなってしまうなどの問題があり、あまり普及していない。
上記問題を解決するため、発泡インキを用いたり、断熱性ラベルや断熱テープを用いて缶外面に部分的に断熱性のある部分を作る方法が開示されている(例えば、特許文献1、特許文献2等参照。)。しかしながら、これらの方法は、上記問題を多少改善はしているが、断熱された部分を選択して持つ必要があり、取り扱いにくいという問題が残る。
また、紙や不織布を用いた断熱性のある缶ホルダーも種々開発されているが、使用後の缶ホルダーの廃棄の問題やコストの問題がある(例えば、特許文献3、特許文献4等参照。)。
特開2001−55277号公報
特開2000−46287号公報
特開平9−66972号公報
特開平9−95370号公報
本発明の目的は、容易に製造でき、且つ内容物が熱くても容易に掴むことのできる断熱性に優れた金属缶及びその製造法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、缶の外面側に、下塗り塗膜層として微小気泡を有する熱伝導性の低い層を設け、且つ上塗り塗膜層としてちぢみ模様を有する層を設けることにより、下塗り塗膜の断熱効果と共に、上塗り塗膜の指と接触する面積を減少でき、又塗膜と指との間に薄い空気層を形成できる効果により、熱い缶の素手での取り扱い易さが格段に改善されることを見出し、これに基づき本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の断熱効果を有する金属缶に係るものである。
1.缶の外面側が下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された金属缶であって、該下塗り塗膜層が微小気泡を有しており、且つ該上塗り塗膜層がちぢみ模様を有していることを特徴とする断熱効果を有する金属缶。
2.下塗り塗膜層の厚さが、硬化膜厚として、10〜50μmであり、上塗り塗膜層の厚さが、硬化膜厚として、10〜50μmである上記項1に記載の金属缶。
3.下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された缶の外面側と、缶の内面側との間の熱伝導率が、0.05kcal/mh℃以下である上記項1又は2に記載の金属缶。
4.下塗り塗膜層が、中空微粒子及び/又は熱膨張性微粒子を塗料固形分中1〜30重量%の範囲内で含有する焼付硬化型下塗り塗料組成物(A)より形成されたものである上記項1〜3のいずれか一項に記載の金属缶。
5.上塗り塗膜層が、水酸基含有有機樹脂(a)、アミノ樹脂(b)、スルホン酸化合物(c)及び沸点30〜250℃の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)を含有する焼付硬化型上塗り塗料組成物(B)より形成されたものである上記項1〜4のいずれか一項に記載の金属缶。
6.焼付硬化型上塗り塗料組成物(B)中の水酸基含有有機樹脂(a)とアミノ樹脂(b)との含有比率が、両成分の合計固形分に対する重量%で、(a)成分/(b)成分=60/40〜95/5の範囲内である上記項5に記載の金属缶。
7.焼付硬化型塗料組成物(B)が、水酸基含有有機樹脂(a)とアミノ樹脂(b)との合計固形分量100重量部に対して、スルホン酸化合物(c)0.1〜4重量部と、該スルホン酸化合物(c)1モルに対して沸点30〜250℃の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)を1.5〜40モル量とを含有するものである上記項5又は6に記載の金属缶。
8.焼付硬化型塗料組成物(B)が、さらに潤滑剤(e)を含有するものである上記項5〜7のいずれか一項に記載の金属缶。
9.潤滑剤(e)が、ポリエチレン系ワックス、カルナバワックス及びラノリンワックスからなる群から選ばれる少なくとも1種のワックスである上記項8に記載の金属缶。
10.(1)金属板の缶の外面となる側に、中空微粒子及び/又は熱膨張性微粒子を塗料固形分中1〜30重量%の範囲内で含有する焼付硬化型下塗り塗料組成物(A)を塗装し、焼付けて、微小気泡を有する下塗り塗膜層を形成する工程、
(2)水酸基含有有機樹脂(a)、アミノ樹脂(b)、スルホン酸化合物(c)及び沸点30〜250℃の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)を含有する焼付硬化型上塗り塗料組成物(B)を塗装し、焼付けて、ちぢみ模様を有する上塗り塗膜層を形成する工程、次いで、
(3)下塗り塗膜層及び上塗り塗膜層が形成された金属板を缶状に成形加工する工程を有することを特徴とする断熱効果を有する金属缶の製造法。
(2)水酸基含有有機樹脂(a)、アミノ樹脂(b)、スルホン酸化合物(c)及び沸点30〜250℃の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)を含有する焼付硬化型上塗り塗料組成物(B)を塗装し、焼付けて、ちぢみ模様を有する上塗り塗膜層を形成する工程、次いで、
(3)下塗り塗膜層及び上塗り塗膜層が形成された金属板を缶状に成形加工する工程を有することを特徴とする断熱効果を有する金属缶の製造法。
本発明の金属缶によれば、金属缶の外面側に、下塗り塗膜層として微小気泡を有する熱伝導性の低い皮膜層を設け、且つ上塗り塗膜層としてちぢみ模様を有する皮膜層を設けたことにより、以下のような顕著な効果が得られる。
(1)内容物が熱くても容易に掴むことのできる断熱性に優れた金属缶が提供される。即ち、熱い缶の素手での取り扱い易さが格段に改善される。
このような効果は、下塗り塗膜層の微小気泡による断熱効果と、上塗り塗膜層のちぢみ模様による缶と指との接触面積を減少でき、又塗膜と指との間に薄い空気層を形成できることによる断熱効果とが、相乗的に作用するためと考えられる。また、かかる断熱効果に加えて、上塗り塗膜がちぢみ模様塗膜であることから、缶がすべりにくくなり強い力で押さえなくても缶を持つことができるという効果によるものと考えられる。
(2)下塗り塗膜層及び上塗り塗膜層を、金属板の缶の外面となる側に形成後、缶状に成形加工するという簡便な方法により、容易に製造することができる。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の金属缶は、缶の外面側に下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層を有する金属缶であって、該下塗り塗膜層が微小気泡を有する皮膜よりなり、該上塗り塗膜層がちぢみ模様を有する皮膜からなるものである。
下塗り塗膜層
本発明の金属缶においては、缶の外面側に接して、微小気泡を有する下塗り塗膜層が形成されている。下塗り塗膜中に微小気泡を有することにより、該塗膜の熱伝導性を低く抑えることができる。
本発明の金属缶においては、缶の外面側に接して、微小気泡を有する下塗り塗膜層が形成されている。下塗り塗膜中に微小気泡を有することにより、該塗膜の熱伝導性を低く抑えることができる。
ここで、微小気泡とは、通常、孔径0.1〜100μm程度、好ましくは0.2〜50μm程度の気泡であり、球状又はそれを塗膜面に垂直の方向から押しつぶしたような形状をしたものである。
また、微小気泡の含有割合としては、通常、下塗り塗膜の断面における空隙面積の比率(百分率)として、5〜50%程度であるのが好ましい。空隙面積がこの範囲内であれば、十分な断熱効果が得られ、塗膜強度の低下も殆ど無い。空隙面積の比率は、7〜40%程度であるのがより好ましい。空隙面積の比率は、下塗り塗膜断面の電子顕微鏡写真から、一定の断面積(例えば、膜厚×塗膜断面の長さ)中の空隙面積を測定し、空隙面積の百分率を算出して求めることができる。
上記微小気泡を有する塗膜は、中空微粒子及び/又は熱膨張性微粒子を含有する焼付硬化型の下塗り塗料組成物(A)を塗装することにより得ることができる。
中空微粒子及び/又は熱膨張性微粒子の含有量としては、下塗り塗料組成物(A)の塗料固形分中1〜30重量%、特に3〜20重量%の範囲内であることが、製缶加工に耐える塗膜の強度と付着性とを維持しつつ有効な断熱性を得るためには好ましい。
中空微粒子又は熱膨張性微粒子の平均粒子径は、0.1〜50μm程度であることが好ましい。平均粒子径がこの範囲内であれば、十分な断熱効果が得られ、塗装作業性の低下や塗面に凹凸が生じることによる外観低下も殆ど無い。平均粒子径は、0.2〜30μm程度であることがより好ましい。
中空微粒子は、粒子中に、空隙を有する微粒子であり、この空隙がそのまま塗膜中の気泡となり、断熱性の向上に寄与する。また、中空微粒子中の空隙は、該粒子中に1個又は2個以上含まれており、粒子中に空隙容積として30〜60容積%程度であるのが適当である。中空微粒子としては、無機材料系微粒子であっても有機樹脂系微粒子であってもよい。
無機材料系微粒子の材質としては、例えば、ガラス、セラミック、シリカなどが挙げられる。また、有機樹脂系微粒子の材質としては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;ポリアクリロニトリル、ポリメチルメタクリレートなどのアクリル樹脂;ポリ弗化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンなどの弗素樹脂;ナイロン11、ナイロン12などのポリアミド樹脂;ポリ塩化ビニル樹脂;ポリ塩化ビニリデン樹脂;ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂などのアミノ樹脂;ポリウレタン樹脂;フェノール樹脂;シリコン樹脂;ポリエステル樹脂;エポキシ樹脂;ポリスチレン:セルロースなどの樹脂が挙げられる。
中空微粒子としては、市販品を使用できる。市販品の具体例としては、無機材料系の中空ガラスビーズや中空セライトとして、例えば日本フェライト社製の商品名「Filite200/7」、「Filite300/7」、富士シリシア化学社製の商品名「フジバルーンS−35」、「フジバルーンS−40」、「フジバルーンS−45」、「フジバルーンH−30」、「フジバルーンH−35」、「フジバルーンH−40X」、東芝バロティーニ社製の商品名「Q−Ce1570」等が挙げられる。また、有機樹脂系の中空微粒子としては、例えばガンツ化成社製の商品名「ガンツパールGMH−850」(ポリメタクリル酸樹脂系、平均粒子径約8μm、内孔径約6μm)、JSR社製の商品名「SX866(A)」(スチレン−アクリル樹脂系、平均粒子径約0.3μm、内孔径約0.2μm)等が挙げられる。
また、熱膨張性微粒子は、例えばマイクロカプセルのように粒子内に閉じ込められた溶剤等の揮散成分が焼付によって膨張揮散して、結果として塗膜中に適度の大きさの微小気泡が形成されるものであり、この微小気泡が断熱性の向上に寄与する。熱膨張性微粒子の材質としては、上記中空微粒子の有機樹脂系微粒子の材質で挙げた樹脂等が用いられる。
熱膨張性微粒子としては、市販品を使用できる。市販品の具体例としては、例えば日本フェライト社製の商品名「エクスパンセルDU」、「エクスパンセルWU」、松本油脂製薬社製の商品名「マツモトマイクロスフェアーF−30」、「マツモトマイクロスフェアーF−50」、「マツモトマイクロスフェアーF−80」などを挙げることができる。
焼付硬化型の下塗り塗料組成物(A)は、上記中空微粒子及び/又は熱膨張性微粒子を含有するものであれば特に限定されるものではなく、有機溶剤型塗料、水系塗料、無溶剤型塗料等のいずれであってもよい。また、焼付硬化型の下塗り塗料組成物(A)に使用される樹脂成分は、特に限定されるものではなく、缶外面塗料用樹脂としてそれ自体既知の樹脂成分を使用することができる。
上記下塗り塗料組成物(A)の樹脂成分としては、エポキシ樹脂−アミノ樹脂系、エポキシ樹脂−ポリカルボン酸系、水酸基含有アクリル樹脂−アミノ樹脂系、水酸基含有ポリエステル樹脂−アミノ樹脂系、水酸基含有アクリル樹脂−ポリイソシアネート化合物系、水酸基含有ポリエステル樹脂−ポリイソシアネート化合物系、エポキシ樹脂とアクリル樹脂との付加物、塩化ビニルゾルなどを挙げることができる。これらの樹脂系の内、コストと塗膜性能のバランスの点から特に水酸基含有ポリエステル樹脂−アミノ樹脂系及び水酸基含有アクリル樹脂−アミノ樹脂系が好ましい。
上記水酸基含有ポリエステル樹脂は、多塩基酸成分と多価アルコール成分とのエステル化物からなるものである。該エステル化物は、それ自体既知である、これらの両成分のエステル化又はエステル交換反応によって得ることができ、例えば、多塩基酸成分と多価アルコール成分とを180〜250℃程度の温度で重縮合させる方法によって得ることができる。
上記多塩基酸成分としては、例えば無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、コハク酸、フマル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、無水マレイン酸、イタコン酸、ダイマー酸などから選ばれる1種以上の二塩基酸及びこれらの酸の低級アルキルエステル化物が主として用いられ、必要に応じて安息香酸、クロトン酸、p−t−ブチル安息香酸などの一塩基酸、無水トリメリット酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、無水ピロメリット酸などの3価以上の多塩基酸などが併用される。
多価アルコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオール、1,4−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA、ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物などの二価アルコールが主に用いられ、さらに必要に応じてグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールを併用することができる。これらの多価アルコールは単独で、又は2種以上を混合して使用することができる。
また、前記多塩基酸成分と多価アルコール成分とから水酸基含有ポリエステル樹脂を得た後、このポリエステル樹脂の水酸基に、マレイン酸、無水マレイン酸、無水フタル酸、無水トリメリット酸などの多塩基酸を反応させることによって樹脂中にカルボキシル基を導入したポリエステル樹脂であってもよい。
上記水酸基含有アクリル樹脂は、水酸基含有モノマー及びこのモノマーと共重合可能なその他のモノマーからなるモノマー混合物を、ラジカル重合開始剤の存在下に溶液重合法等の常法によって共重合させることによって得ることができる。
上記水酸基含有モノマーとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルアリルエーテルなどを挙げることができる。
上記水酸基含有モノマーと共重合可能なその他のモノマーとしては、例えば(メタ)アクリル酸;スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、α−クロルスチレン等のビニル芳香族化合物;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸の炭素数1〜24のアルキルエステル又はシクロアルキルエステル;酢酸ビニル、塩化ビニル、ビニルエ−テル、アクリロニトリル、メタクリロニトリルなどが挙げられ、さらにこれらのモノマーの1種及び/又は2種以上のモノマーの重合体で、片末端に重合性不飽和基を有する、いわゆるマクロモノマーも共重合可能なモノマーとして挙げることができる。
本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、「アクリレート又はメタアクリレート」を意味する。
上記水酸基含有ポリエステル樹脂や水酸基含有アクリル樹脂の硬化剤であるアミノ樹脂としては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分とホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒド等のアルデヒド成分との反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂が挙げられる。このメチロール化アミノ樹脂のメチロール基を炭素原子数1〜6の低級アルコールによってエーテル化したものも上記アミノ樹脂に包含される。
上記アミノ樹脂としては、メチロール化メラミン樹脂もしくはメチロール化ベンゾグアナミン樹脂のメチロール基の一部又は全部を、低級アルコールによってエーテル化した低級アルキルエーテル化メラミン樹脂又は低級アルキルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂が好ましい。上記エーテル化に使用する低級アルコールとしては、メチルアルコール、エチルアルコール、イソブチルアルコール、n−ブチルアルコールが好ましく、これらのアルコールは単独で又は2種以上を混合してエーテル化に使用できる。
下塗り塗料組成物(A)は、前記中空微粒子及び/又は熱膨張性微粒子と前記樹脂成分以外に、さらに必要に応じて通常缶外面用塗料に用いられる種々の添加剤(消泡剤、潤滑剤、レベリング剤、硬化触媒等)、顔料、つや消し剤、有機溶剤等を含有することができる。
上塗り塗膜層
本発明の金属缶においては、缶の外面側に形成された微小気泡を有する下塗り塗膜層上に、ちぢみ模様を有する上塗り塗膜が形成されている。上塗り塗膜がちぢみ模様を有することにより断熱効果を向上せしめることができ、又滑りにくくすることができる。
本発明の金属缶においては、缶の外面側に形成された微小気泡を有する下塗り塗膜層上に、ちぢみ模様を有する上塗り塗膜が形成されている。上塗り塗膜がちぢみ模様を有することにより断熱効果を向上せしめることができ、又滑りにくくすることができる。
本発明において、「ちぢみ模様」とは、塗膜表面に細かな凹凸が連続的に形成されている状態を意味する。この塗膜表面の凹凸は、塗膜の硬化過程において、塗膜表面が先に硬化し、塗膜内部が後から硬化することにより形成されるもので、通常、塗膜表面に「しわ」状に形成されている。
ちぢみ模様を有する上塗り塗膜層は、例えば、水酸基含有有機樹脂(a)、アミノ樹脂(b)、スルホン酸化合物(c)及び沸点30〜250℃程度の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)を含有する焼付硬化型上塗り塗料組成物(B)を塗装することにより、好適に形成することができる。
上記水酸基含有有機樹脂(a)としては、水酸基含有ポリエステル樹脂、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有エポキシ樹脂等を挙げることができるが、ちぢみ模様の形成し易さとちぢみ模様の均一性の点から、水酸基含有ポリエステル樹脂や水酸基含有アクリル樹脂が好ましい。水酸基含有ポリエステル樹脂及び水酸基含有アクリル樹脂としては、前記下塗り塗膜層の説明において挙げた水酸基含有ポリエステル樹脂及び水酸基含有アクリル樹脂を好適に使用することができる。
上記水酸基含有有機樹脂(a)と組み合わせる硬化剤としてのアミノ樹脂(b)は、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミド等のアミノ成分と、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒド等のアルデヒド成分との反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂;該メチロール化アミノ樹脂のメチロール基の一部又は全部を、メタノール、n−ブタノール、イソブタノール等によってエーテル化したアミノ樹脂などが挙げられる。
アミノ樹脂(b)としては、ちぢみ模様塗膜を安定して形成できる点から、アミノ樹脂の中でも特に平均1〜2核体程度の低核体のメチルエーテル化メラミン樹脂及びメチルエーテルとブチルエーテルとの混合エーテル化メラミン樹脂から選ばれる少なくとも1種の樹脂をメラミン樹脂中の80重量%以上含有するものであることが好適である。
エーテル化メラミン樹脂としては、市販品を使用できる。市販品の具体例としては、例えば、商品名「サイメル300」、「サイメル303」、「サイメル325」、「サイメル327」、「サイメル350」、「サイメル730」、「サイメル736」、「サイメル738」(以上、いずれも三井サイテック社製)、商品名「メラン522」、「メラン523」(以上、いずれも日立化成社製)、商品名「ニカラックMS001」、「ニカラックMX430」、「ニカラックMX650」(以上、いずれも三和ケミカル社製)、商品名「スミマールM−55」、「スミマールM−100」、「スミマールM−40S」(以上、いずれも住友化学社製)などのメチルエーテル化メラミン樹脂;商品名「サイメル232」、「サイメル266」、「サイメルXV−514」、「サイメル1130」(以上、いずれも三井サイテック社製)、商品名「ニカラックMX500」、「ニカラックMX600」、「ニカラックMS35」、「ニカラックMS95」(以上、いずれも三和ケミカル社製)、商品名「スミマールM−66B」(住友化学社製)などのメチルエーテルとブチルエーテルとの混合エーテル化メラミン樹脂;商品名「ユーバン20SE」、「ユーバン225」(以上、いずれも三井東圧社製)、商品名「スーパーベッカミンJ820−60」、「スーパーベッカミンL−117−60」、「スーパーベッカミンL−109−65」、「スーパーベッカミン47−508−60」、「スーパーベッカミンL−118−60」、「スーパーベッカミンG821−60」(以上、いずれも大日本インキ化学工業社製)などのブチルエーテル化メラミン樹脂などを挙げることができる。
水酸基含有有機樹脂(a)とアミノ樹脂(b)との配合比率は、ちぢみ模様塗膜を安定に形成させるため、両成分の合計固形分に対する重量%で、(a)成分が60〜95重量%程度で、(b)成分が40〜5重量%程度の範囲であるのが好ましい。また、(a)成分が70〜93重量%程度で、(b)成分が30〜7重量%程度の範囲であるのがより好ましい。
焼付硬化型塗料組成物(B)中には、上記水酸基含有有機樹脂(a)とアミノ樹脂(b)との反応を促進するための硬化触媒としてスルホン酸化合物(c)を含有する。
スルホン酸化合物(c)としては、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸などが挙げられ、これらは単独で、又は2種以上混合して使用できる。これらのうち、塗料の安定性、反応促進効果、得られる塗膜の物性などの点から、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸が好適である。
焼付硬化型塗料組成物(B)に含まれる沸点30〜250℃程度の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)は、上記スルホン酸化合物(c)に組み合わせることにより、スルホン酸化合物(c)の硬化触媒作用を一時的に抑えるものであり、焼付時に塗膜表面から揮発することにより、塗膜表層部で硬化触媒作用が発揮され、一方塗膜内部ではアミンが残留して硬化触媒作用が抑えられる。このようにして、塗膜の表面と内部との間で硬化速度に差を生ぜしめ、塗膜にちぢみ模様を形成させることができる。
上記第2級アミン又は第3級アミン代表例としては、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジアリルアミン、ジアミルアミン、ジn−ブチルアミン、ジイソブチルアミン、ジsec−ブチルアミン、N−エチル−1,2−ジメチルプロピルアミン、N−メチルヘキシルアミン、ジn−オクチルアミン、ピペリジン、2−ピペコリン、3−ピペコリン、4−ピペコリン、2,4−ルペチジン、2,6−ルペチジン、3,5−ルペチジン、3−ピペリジンメタノールなどの第2級アミン;トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリアリルアミン、N−メチルジアリルアミン、N−メチルモルホリン、N,N,N´,N´−テトラメチル−1,2−ジアミノエタン、N−メチルピペリジン、ピリジン、4−エチルピリジンなどの第3級アミン;N−メチルピペラジンなどの第2級及び第3級アミノ基を有するアミンなどを挙げることができ、これらの1種を又は2種以上の混合物を使用できる。これらのうち、ジアルキルアミン、特にジイソプロピルアミン、ジn−プロピルアミン、ジn−ブチルアミン、ジイソブチルアミンなどが低臭であること及び美しい均一なちぢみ模様を形成できることから、好適である。
スルホン酸化合物(c)と第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)の添加量としては、水酸基含有有機樹脂(a)とアミノ樹脂(b)との合計固形分量100重量部に対して、スルホン酸化合物(c)が0.1〜5重量部程度、特に0.2〜3重量部程度であり、該スルホン酸化合物(c)1モルに対して沸点30〜250℃の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)を1.5〜40モル量程度、特に3〜30モル量程度であるのが、ちぢみ模様の安定な形成の面から好ましい。
焼付硬化型塗料組成物(B)には、金属缶の成形加工時や搬送時の傷の発生を抑えるため潤滑剤(e)を含有せしめることができる。潤滑剤(e)は、得られる皮膜の動摩擦係数を調整することができるものであり、潤滑剤(e)の軟化点として30℃以上程度、好ましくは33〜150℃程度の範囲内にあるものが適している。
潤滑剤(e)としては、例えば、ポリオール化合物と脂肪酸とのエステル化物である脂肪酸エステルワックス、シリコン系ワックス、フッ素系ワックス、ポリオレフィンワックス、動物系ワックス、植物系ワックスなどのワックス類を挙げることができるが、中でもポリエチレン系ワックス、カルナバワックス及びラノリンワックスから選ばれる少なくとも1種のワックスが、好ましい。
潤滑剤(e)は1種で又は2種以上組み合わせて用いることができ、その添加量は、水酸基含有有機樹脂(a)とアミノ樹脂(b)との合計固形分量100重量部に対して0.1〜10重量部程度、特に0.5〜2重量部程度の範囲内が適している。
焼付硬化型塗料組成物(B)には、さらにちぢみ模様を安定に形成させるためちぢみ模様調整剤(f)を添加することができる。
該ちぢみ模様調整剤(f)としては、例えば平均粒子径10μm以下程度のシリカ微粉末、平均粒子径2〜70μm程度の有機樹脂微粒子、直径2〜50μm程度で長さ30μm〜5mm程度の有機樹脂繊維、平均粒子径2〜70μm程度の無機質ガラス微粒子、直径2〜50μm程度で長さ10μm〜5mm程度の無機質繊維などを挙げることができる。
ちぢみ模様調整剤(f)の添加量としては、水酸基含有有機樹脂(a)とアミノ樹脂(b)との合計固形分量100重量部に対して1〜30重量部程度、特に2〜15重量部程度の範囲内が適している。
焼付硬化型塗料組成物(B)は、着色顔料を含有しないクリヤー塗料として使用することができ、又着色顔料を含有する着色塗料としても使用することができる。
上記着色顔料としては、塗料分野で通常使用されている着色顔料を、いずれも使用することができる。具体的には、例えば、シアニンブルー、シアニングリーン、アゾ系赤色顔料、キナクリドン系赤色顔料、ベンツイミダゾロン系黄色顔料、イソインドリノン系黄色顔料、イソインドリン系黄色顔料、キノフタロン系黄色顔料等の有機着色顔料;チタン白、チタンイエロー、ベンガラ、カーボンブラック、黄鉛及び各種焼成顔料などの無機着色顔料;アルミニウ粉、銅粉、ニッケル粉、酸化チタン被覆マイカ粉、酸化鉄被覆マイカ粉及び光輝性グラファイトなどの光輝性顔料を挙げることができ、これらの1種を又は2種以上を使用することができる。
また、焼付硬化型塗料組成物(B)は、必要に応じて、塗料用としてそれ自体既知の消泡剤、レベリング剤、シリカ微粉末、樹脂微粒子などの添加剤を含有していてもよい。
焼付硬化型塗料組成物(B)は、塗装適性の面などから、通常、有機溶剤型塗料組成物として使用するのが、好ましい。
有機溶剤型塗料組成物の媒体として用いる有機溶剤としては、上記水酸基含有有機樹脂(a)、アミノ樹脂(b)などを溶解ないし分散できるものをいずれも使用できる。具体的には、例えば、トルエン、キシレン、高沸点石油系炭化水素などの炭化水素系溶剤;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン系溶剤;酢酸エチル、酢酸ブチル、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル系溶剤;メタノール、エタノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤;エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール系溶剤などを挙げることができ、これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
金属缶の製造
本発明の金属缶は、例えば、(1)金属板の缶の外面となる側に、中空微粒子及び/又は熱膨張性微粒子を塗料固形分中1〜30重量%の範囲内で含有する焼付硬化型下塗り塗料組成物(A)を塗装し、焼付けて、微小気泡を有する下塗り塗膜層を形成する工程、
(2)水酸基含有有機樹脂(a)、アミノ樹脂(b)、スルホン酸化合物(c)及び沸点30〜250℃の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)を含有する焼付硬化型上塗り塗料組成物(B)を塗装し、焼付けて、ちぢみ模様を有する上塗り塗膜層を形成する工程、次いで、
(3)下塗り塗膜層及び上塗り塗膜層が形成された金属板を缶状に成形加工する工程を有することを特徴とする断熱効果を有する金属缶の製造法により、好適に製造することができる。
本発明の金属缶は、例えば、(1)金属板の缶の外面となる側に、中空微粒子及び/又は熱膨張性微粒子を塗料固形分中1〜30重量%の範囲内で含有する焼付硬化型下塗り塗料組成物(A)を塗装し、焼付けて、微小気泡を有する下塗り塗膜層を形成する工程、
(2)水酸基含有有機樹脂(a)、アミノ樹脂(b)、スルホン酸化合物(c)及び沸点30〜250℃の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)を含有する焼付硬化型上塗り塗料組成物(B)を塗装し、焼付けて、ちぢみ模様を有する上塗り塗膜層を形成する工程、次いで、
(3)下塗り塗膜層及び上塗り塗膜層が形成された金属板を缶状に成形加工する工程を有することを特徴とする断熱効果を有する金属缶の製造法により、好適に製造することができる。
上記金属板としては、飲料缶、缶詰用缶、蓋、キャップ等に用いることができる金属板であればいずれも使用することができ、例えばアルミニウム板、ティンフリースチール板、ブリキ板等を挙げることができる。また、金属板は、予め、常法により、各種の表面処理が施されていてもよい。
上記金属缶の製造法における焼付硬化型下塗り塗料組成物(A)及び焼付硬化型上塗り塗料組成物(B)は、前記の通りである。
また、上記金属缶の製造法において、下塗り塗膜層形成工程(1)終了後に、必要に応じて、下塗り塗膜上に商品名、内容物、各種デザイン等を印刷してもよい。この場合には、この印刷面上に、上塗り塗膜形成工程(2)が行われることになる。
上記製造法において、下塗り塗料組成物及び上塗り塗料組成物は、ロールコータ塗装、スプレー塗装等の公知の塗装方法によって塗装することができる。
各塗料組成物の塗布量は、特に限定されるものではないが、下塗り塗料組成物を硬化膜厚として、10〜50μm程度、特に15〜25μm程度、上塗り塗料組成物を硬化膜厚として、10〜50μm程度、特に15〜25μm程度となる量塗装することが好ましい。下塗り塗料組成物及び上塗り塗料組成物の焼付条件は、それぞれ、通常、約90〜330℃の温度で約5秒〜約30分間程度である。
缶の内面側については、特に限定はなく、被覆されていなくても、被覆されていてもよい。好ましくは、缶の内面側は、耐食性、断熱性等を向上せしめる点から、各種の缶内面用塗料組成物の塗膜、又はポリエチレンテレフタレート等のフィルムで被覆されているのが望ましい。
かくして得られた金属缶の外面を構成する下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された金属板の熱伝導率は0.05kcal/mh℃以下程度であることが好ましく、0.04kcal/mh℃以下程度であることがより好ましい。該金属板の熱伝導率は下記方法で測定した。
下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された金属板の熱伝導率の測定方法
本発明において、下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された缶の外面側と、缶の内面側との間の熱伝導率は、このように被覆された金属缶を切り開いて得た下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された缶外面を有する金属板を用いて測定することもできるが、通常は、缶に成形する前の下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された金属板(以下、単に「被覆金属板」と言うことがある。)を用いて、次のようにして、容易に測定することができる。
本発明において、下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された缶の外面側と、缶の内面側との間の熱伝導率は、このように被覆された金属缶を切り開いて得た下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された缶外面を有する金属板を用いて測定することもできるが、通常は、缶に成形する前の下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された金属板(以下、単に「被覆金属板」と言うことがある。)を用いて、次のようにして、容易に測定することができる。
図1は、熱伝導率の測定装置を、模式的に図示した側面図である。
サンプルである下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された金属板1は、鉄製丸鋼2と銅製放熱板3の間に挟み込む。また、温度センサーを図1のA、B、Eの3箇所に取り付ける。Cは、上記被覆金属板1の非被覆面と鉄製丸鋼2との接触面であり、缶の内面側に相当する。Dは、上記被覆金属板1の被覆面と銅製放熱板3との接触面であり、缶の外面側に相当する。ここで、BとCの間隔は5mm、DとEの間隔は5mm、及びAとBの間隔は50mmとなるようにする。また、鉄製丸鋼2やサンプルである該被覆金属板1の周囲は、断熱性の高いガラス繊維や石綿などで覆い、銅製放熱板3以外からの外部への放熱を防止している。
次に、鉄製丸鋼2を外部ヒーターで下部より一定熱量で加熱する。平衡状態になった時点でのA、B及びEの温度をそれぞれTc1、Tc2及びTc5とする。
2点間の伝熱量Qは、下記式(1)
Q=(λ/L)×Δt (1)
(但し、λ:熱伝導率(kcal/mh℃)、L:2点間の距離(m)、Δt:2点間の温度差(℃))で表される。
Q=(λ/L)×Δt (1)
(但し、λ:熱伝導率(kcal/mh℃)、L:2点間の距離(m)、Δt:2点間の温度差(℃))で表される。
A、B及びEの温度の値Tc1、Tc2及びTc5、鉄及び銅の熱伝導率、各点間の距離から、下記方法によりCにおける温度(Tc3)及びDにおける温度(Tc4)を算出し、下記によりサンプルである上記被覆金属板1の熱伝導率を求めることができる。
即ち、Tc1からTc2への伝熱量Qは、上記(1)式を基に、下記式(2)
Q=(λ1/0.05)×(Tc1−Tc2) (2)
(ここで、λ1は鉄の熱伝導率(kcal/mh℃)、0.05はAとBの間の距離(m)である。)で求められる。
Q=(λ1/0.05)×(Tc1−Tc2) (2)
(ここで、λ1は鉄の熱伝導率(kcal/mh℃)、0.05はAとBの間の距離(m)である。)で求められる。
平衡状態では伝熱量Qは一定であることから、上記(1)式を基に、Tc3及びTc4はそれぞれ下記式(3)及び(4)
Q=(λ1/0.005)×(Tc2−Tc3) (3)
(ここで、λ1は鉄の熱伝導率(kcal/mh℃)、0.005はBとCの間の距離(m)である。)
Q=(λ2/0.005)×(Tc4−Tc5) (4)
(ここで、λ2は銅の熱伝導率(kcal/mh℃)、0.005はCとDの間の距離(m)である。)から求められる。
Q=(λ1/0.005)×(Tc2−Tc3) (3)
(ここで、λ1は鉄の熱伝導率(kcal/mh℃)、0.005はBとCの間の距離(m)である。)
Q=(λ2/0.005)×(Tc4−Tc5) (4)
(ここで、λ2は銅の熱伝導率(kcal/mh℃)、0.005はCとDの間の距離(m)である。)から求められる。
従って、サンプルである上記被覆金属板1の熱伝導率λSは、(1)式を基に、下記式(5)
λS=Q×LS/(Tc3−Tc4) (5)
(ここで、LSはサンプルである樹脂被覆金属板の厚み(m)である。)から求めることができる。
λS=Q×LS/(Tc3−Tc4) (5)
(ここで、LSはサンプルである樹脂被覆金属板の厚み(m)である。)から求めることができる。
以下、合成例、製造例、実施例及び比較例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、以下、「部」及び「%」は、原則として重量基準による。
水酸基含有ポリエステル樹脂の合成
合成例1
加熱装置、攪拌機、還流装置、水分離器、精留塔、温度計等を備えた通常のポリエステル樹脂製造装置を用い、反応槽に無水フタル酸740部、イソフタル酸498部、アジピン酸145部、ネオペンチルグリコール735部、および1,6−ヘキサンジオール236部を仕込み加熱した。原料が融解後、攪拌を開始し、反応温度を230℃まで昇温させ、230℃に2時間保持して生成する縮合水は精留塔を通じて系外へ留去した。
合成例1
加熱装置、攪拌機、還流装置、水分離器、精留塔、温度計等を備えた通常のポリエステル樹脂製造装置を用い、反応槽に無水フタル酸740部、イソフタル酸498部、アジピン酸145部、ネオペンチルグリコール735部、および1,6−ヘキサンジオール236部を仕込み加熱した。原料が融解後、攪拌を開始し、反応温度を230℃まで昇温させ、230℃に2時間保持して生成する縮合水は精留塔を通じて系外へ留去した。
ついで、反応槽にキシロールを90部添加し溶剤縮合法に切り替えて反応を続け、酸価が5mgKOH/gに達した時点で反応を終了し冷却した。冷却後キシロールを1414部加えて固形分60%のポリエステル樹脂溶液a1を得た。得られた樹脂は、水酸基価が79mgKOH/gで、数平均分子量が約1,300であった。
塗料組成物の製造
製造例1〜5
下記表1に示す配合組成にて塗料化を行い、下塗り塗料組成物A1〜A5を得た。
製造例1〜5
下記表1に示す配合組成にて塗料化を行い、下塗り塗料組成物A1〜A5を得た。
(注1)サイメル303:商品名、三井サイテック社製、低分子量メチルエーテル化メラミン樹脂(平均1.7核体)。
(注2)NACURE 5225:商品名、米国キングインダストリイズ社製、硬化触媒、ドデシルベンゼンスルホン酸の2級アミン等モル中和物溶液。
(注3)SX866(A):商品名、JSR社製、スチレン−アクリル樹脂系中空微粒子、平均粒子径約0.3μm、内孔径約0.2μm。
(注4)マツモトマイクロスフェアーF−80VD:商品名、松本油脂製薬社製、ポリ塩化ビニリデン/アクリルニトリル樹脂系熱膨張性微粒子、平均粒子径約10μm。
製造例6〜9
下記表2に示す配合組成にて塗料化を行い、上塗り塗料組成物B1〜B4を得た。使用原料として用いたカルナバワックスの軟化点は83℃で、ポリエチレンワックスの軟化点は113℃である。
下記表2に示す配合組成にて塗料化を行い、上塗り塗料組成物B1〜B4を得た。使用原料として用いたカルナバワックスの軟化点は83℃で、ポリエチレンワックスの軟化点は113℃である。
(注5)サイリシア446:商品名、富士シリシア化学社製、無定型シリカ微粉末、平均粒子径約4.5μm。
(注6)オルガソール2002EX−D:商品名、仏国アト・シミー社製、ナイロン12の樹脂微粒子、平均粒子径約10μm。
試験用被覆金属板の製造及び評価
実施例1〜6及び比較例1〜5
厚さ約0.2mmのブリキ板に、上記で得られた各下塗り塗料組成物を塗装し、焼付け硬化し、次いで上塗り塗料組成物を塗装し、焼付け硬化した。各塗料組成物は、それぞれバーコータにて硬化塗膜として20μmになるように塗布した。但し、比較例1〜3においては、硬化膜厚として40μmになるように塗布した。また、焼付けは、それぞれ、コンベア式熱風乾燥機にて、200℃で10分間の条件で行った。
実施例1〜6及び比較例1〜5
厚さ約0.2mmのブリキ板に、上記で得られた各下塗り塗料組成物を塗装し、焼付け硬化し、次いで上塗り塗料組成物を塗装し、焼付け硬化した。各塗料組成物は、それぞれバーコータにて硬化塗膜として20μmになるように塗布した。但し、比較例1〜3においては、硬化膜厚として40μmになるように塗布した。また、焼付けは、それぞれ、コンベア式熱風乾燥機にて、200℃で10分間の条件で行った。
得られた各被覆金属板について、下記試験方法に従って各種試験を行った。
試験方法
熱伝導率:測定は前記「被覆金属板の熱伝導率の測定方法」に従って行った。
熱伝導率:測定は前記「被覆金属板の熱伝導率の測定方法」に従って行った。
接触可能時間:被覆金属板を塗装面が上側になるようにして60℃に加熱したホットプレート上に30秒間置き、その後人差し指で塗装板を約1kgの荷重で押え接触可能時間(秒)を測定した。人差し指で1kgの荷重は、ホットプレートを秤の上に置き、目盛りが1kgになるまで、指で押さえることにより、決めた。
接触可能時間の評価基準は、○が5秒以上を、△が3秒以上5秒未満を、×が3秒未満を、それぞれ示す。
製缶性:被覆金属板を製缶加工し、加工後の缶を目視にて下記基準により評価した。
○:塗膜にクラックがなく、製缶性が良好である、
△:塗膜に僅かにクラックが認められ、製缶性がやや不良である、
×:塗膜にクラックが多数発生しており、製缶性が不良である。
△:塗膜に僅かにクラックが認められ、製缶性がやや不良である、
×:塗膜にクラックが多数発生しており、製缶性が不良である。
下塗り塗膜断面における空隙面積(%):下塗り塗膜の断面を電子顕微鏡(倍率:3,000倍)で撮影し、得られた写真から、塗膜断面の長さ100μm当たりの断面積を算出し(膜厚×100μm)、この断面中の空隙面積を測定し、塗膜断面積に対する空隙面積の百分率を算出した。
試験結果を、表3及び表4に示す。
1 被覆金属板
2 鉄製丸鋼
3 銅製放熱板
A 温度センサー(Tc1)
B 温度センサー(Tc2)
C 被覆金属板1の非被覆面と鉄製丸鋼2との接触面(缶の内面側)
D 被覆金属板1の被覆面と銅製放熱板3との接触面(缶の外面側)
E 温度センサー(Tc5)
2 鉄製丸鋼
3 銅製放熱板
A 温度センサー(Tc1)
B 温度センサー(Tc2)
C 被覆金属板1の非被覆面と鉄製丸鋼2との接触面(缶の内面側)
D 被覆金属板1の被覆面と銅製放熱板3との接触面(缶の外面側)
E 温度センサー(Tc5)
Claims (10)
- 缶の外面側が下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された金属缶であって、該下塗り塗膜層が微小気泡を有しており、且つ該上塗り塗膜層がちぢみ模様を有していることを特徴とする断熱効果を有する金属缶。
- 下塗り塗膜層の厚さが、硬化膜厚として、10〜50μmであり、上塗り塗膜層の厚さが、硬化膜厚として、10〜50μmである請求項1に記載の金属缶。
- 下塗り塗膜層と上塗り塗膜層の2層で被覆された缶の外面側と、缶の内面側との間の熱伝導率が、0.05kcal/mh℃以下である請求項1又は2に記載の金属缶。
- 下塗り塗膜層が、中空微粒子及び/又は熱膨張性微粒子を塗料固形分中1〜30重量%の範囲内で含有する焼付硬化型下塗り塗料組成物(A)より形成されたものである請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属缶。
- 上塗り塗膜層が、水酸基含有有機樹脂(a)、アミノ樹脂(b)、スルホン酸化合物(c)及び沸点30〜250℃の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)を含有する焼付硬化型上塗り塗料組成物(B)より形成されたものである請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属缶。
- 焼付硬化型上塗り塗料組成物(B)中の水酸基含有有機樹脂(a)とアミノ樹脂(b)との含有比率が、両成分の合計固形分に対する重量%で、(a)成分/(b)成分=60/40〜95/5の範囲内である請求項5に記載の金属缶。
- 焼付硬化型塗料組成物(B)が、水酸基含有有機樹脂(a)とアミノ樹脂(b)との合計固形分量100重量部に対して、スルホン酸化合物(c)0.1〜4重量部と、該スルホン酸化合物(c)1モルに対して沸点30〜250℃の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)を1.5〜40モル量とを含有するものである請求項5又は6に記載の金属缶。
- 焼付硬化型塗料組成物(B)が、さらに潤滑剤(e)を含有するものである請求項5〜7のいずれか一項に記載の金属缶。
- 潤滑剤(e)が、ポリエチレン系ワックス、カルナバワックス及びラノリンワックスからなる群から選ばれる少なくとも1種のワックスである請求項8に記載の金属缶。
- (1)金属板の缶の外面となる側に、中空微粒子及び/又は熱膨張性微粒子を塗料固形分中1〜30重量%の範囲内で含有する焼付硬化型下塗り塗料組成物(A)を塗装し、焼付けて、微小気泡を有する下塗り塗膜層を形成する工程、
(2)水酸基含有有機樹脂(a)、アミノ樹脂(b)、スルホン酸化合物(c)及び沸点30〜250℃の第2級アミン及び/又は第3級アミン(d)を含有する焼付硬化型上塗り塗料組成物(B)を塗装し、焼付けて、ちぢみ模様を有する上塗り塗膜層を形成する工程、次いで、
(3)下塗り塗膜層及び上塗り塗膜層が形成された金属板を缶状に成形加工する工程を有することを特徴とする断熱効果を有する金属缶の製造法。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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