JP3771312B2 - 塗料組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、深絞り加工性と硬度とのバランスに優れ、密着性、衛生性及び耐アルコール性に優れた塗膜を形成できる塗料組成物、特に缶内面用に適した塗料組成物及びこの塗料組成物の硬化塗膜を缶内面に有する塗装金属缶に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】
従来、高加工性を必要とする缶内外面、蓋内外面、キャップ内外面用塗料としては、アミノ−アルキド樹脂、アミノ−ポリエステル樹脂、ビニル−アミノ樹脂、ビニルオルガノゾル等の樹脂系の塗料が使用されている。
【0003】
しかしながら、アミノ−アルキド樹脂又はアミノ−ポリエステル樹脂系の塗料から得られる塗膜は、深絞り加工性と硬度とのバランスをとることが難しく、またビニル−アミノ樹脂又はビニルオルガノゾルの樹脂系の塗料から得られる塗膜は、缶内面に使用するには衛生性、耐アルコール性に問題を有している。
【0004】
そこで本発明者らは、深絞り加工性と硬度とのバランスに優れ、且つ密着性、衛生性及び耐アルコール性に優れた塗膜を形成でき、缶内面にも使用できる塗料組成物を得るべく鋭意研究の結果、樹脂成分として特定のポリエステル樹脂に、液状エポキシ樹脂及びアミノ樹脂を所定量配合してなる塗料によって上記目的を達成できることを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明は、1.(a)数平均分子量10,000〜100,000、静的ガラス転移温度40〜100℃、水酸基価1〜15mgKOH/g、酸価10以下のポリエステル樹脂100重量部に対して、(b)分子量1,000以下のエポキシ樹脂1〜20重量部及び(c)アミノ樹脂1〜20重量部を樹脂成分として含有し、且つ実質的に顔料を含有しないことを特徴とする缶被覆用塗料組成物を提供するものである。また本発明は、2.金属板上又は金属板を加工した缶の内面に乾燥膜厚で3〜18μmの範囲に塗装される項1記載の塗料組成物を提供するものである。
【0006】
さらに本発明は、3.上記項1記載の塗料組成物の硬化塗膜が金属缶内面に形成されてなる塗装金属缶であって、該塗膜がガラス転移温度40〜90℃を有し、且つ20%エタノール水溶液の量と缶内面の塗膜面積との比率が100ml/100cm2 となる割合にて、20%エタノール水溶液で加圧下にて100℃で60分間塗膜を抽出した後の該塗装金属缶が、エリクセン深絞り率40%において該塗膜の剥離が認められず、該抽出後の抽出液における波長200〜300nmの範囲の紫外線の最大吸収率が2%以下であることを特徴とする缶内面用塗膜を有する塗装金属缶を提供するものである。
【0007】
【作用】
本発明組成物における(a)成分であるポリエステル樹脂は、水酸基を含有するポリエステル樹脂であり、オイルフリーポリエステル樹脂、油変性アルキド樹脂、また、これらの樹脂の変性物、例えばウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性アルキド樹脂、エポキシ変性ポリエステル樹脂、エポキシ変性アルキド樹脂などのいずれであってもよい。
【0008】
上記オイルフリーポリエステル樹脂は、主に多塩基酸と多価アルコールとのエステル化物である。多塩基酸としては、例えばアジピン酸、イソフタル酸、テレフタル酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、トリメリット酸などを挙げることができる。これらの多塩基酸は単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。多価アルコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコールなどを挙げることができる。これらの多価アルコールは単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。両成分のエステル化反応は、公知の方法によって行うことができる。
【0009】
上記オイルフリーポリエステル樹脂は、上記エステル化反応において、多塩基酸のかわりに多塩基酸の低級アルキルエステル(例えばメチルエステル、エチルエステルなど)を用い、エステル交換反応を行うことによっても得ることができる。両成分のエステル交換反応は、公知の方法によって行うことができる。
【0010】
アルキド樹脂は、上記オイルフリーポリエステル樹脂の酸成分及びアルコール成分に加えて、油脂肪酸を公知の方法で反応せしめたものであって、油脂肪酸としては、例えばヤシ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、トール油脂肪酸、脱水ヒマシ油脂肪酸、キリ油脂肪酸などを挙げることができる。
【0011】
ウレタン変性ポリエステル樹脂は、上記オイルフリーポリエステル樹脂、又は上記オイルフリーポリエステル樹脂の製造の際の、酸成分及びアルコール成分を反応させて得られるオイルフリーポリエステル樹脂を、ポリイソシアネート化合物と公知の方法で反応せしめたものである。ウレタン変性アルキド樹脂は、上記アルキド樹脂、又は上記アルキド樹脂製造の際の各成分を反応させて得られるアルキド樹脂を、ポリイソシアネート化合物と公知の方法で反応せしめたものである。ウレタン変性ポリエステル樹脂、ウレタン変性アルキド樹脂を製造する際に使用するポリイソシアネート化合物としては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、2,4,6−トリイソシアナトトルエンなどが挙げられる。
【0012】
エポキシ変性ポリエステルは、前記オイルフリーポリエステル樹脂、又は前記オイルフリーポリエステル樹脂製造の際の酸成分及びアルコール成分を反応させて得られるオイルフリーポリエステル樹脂を、エポキシ化合物と公知の方法で反応せしめたものである。エポキシ変性アルキド樹脂は、前記アルキド樹脂、又は前記アルキド樹脂製造の際の各成分を反応させて得られるアルキド樹脂を、ポリイソシアネート化合物と公知の方法で反応せしめたものである。
【0013】
エポキシ変性ポリエステル樹脂、エポキシ変性アルキド樹脂を製造する際に使用するエポキシ化合物としては、ブチルグリシジルエーテル、オクチルグリシジルエーテル、ラウリン酸グリシジル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ブタンジオールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリセリンテトラグリシジルエーテル等の脂肪族エポキシ化合物;ジシクロペンタジエンジオキサイド、エポキシシクロヘキセンカルボン酸エチレングリコールジエステル等の脂環族エポキシ化合物;ポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるエポキシ化合物、フタル酸ジグリシジルエステル、トリグリシジルイソシアヌレート等の芳香族又は複素環式エポキシ化合物等が挙げられる。
【0014】
上記ポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるエポキシ化合物の製造に用いうるポリフェノール化合物としては、例えばビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−プロパン、4,4′−ジヒドロキシベンゾフェノン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,1−イソブタン、ビス(4−ヒドロキシ−tert−ブチル−フェニル)−2,2−プロパン、ビス(2−ヒドロキシナフチル)メタン、1,5−ジヒドロキシナフタレン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、テトラ(4−ヒドロキシフェニル)−1,1,2,2−エタン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、フェノールノボラック、クレゾールノボラック等が挙げられる。
【0015】
ポリフェノール化合物とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるエポキシ化合物の市販品としては、例えばシェル化学社製の、エピコート1001、同1004、同1007等を挙げることができる。
【0016】
上記ポリエステル樹脂は、得られる塗膜の加工性、塗膜硬度、耐アルコール性等の観点から、数平均分子量10,000〜100,000、ガラス転移温度40〜100℃、水酸基価1〜15mgKOH/g 、酸価10以下であることが必要であり、数平均分子量15,000〜40,000、ガラス転移温度(Tg点)40〜100℃、水酸基価3〜10mgKOH/g 、酸価5以下であることが好ましい。数平均分子量が10,000未満では加工性が劣り、一方、100,000を超えると得られる塗料の粘度が高くなり取扱いが困難となる。Tg点が40℃未満では得られる塗膜の硬度が低くなり、一方、100℃を超えると得られる塗膜の加工性が劣化する。また水酸基価及び酸価が上記範囲を外れると加工性と硬度とのバランスがとれなくなる。
【0017】
本発明において、ガラス転移温度(Tg)は、示差熱分析(DSC)によるものであり、また数平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)によって、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定したものである。
【0018】
本発明組成物における(b)成分であるエポキシ樹脂は、分子量1,000以下であり、分子中に少なくとも1個、好ましくは2個以上のエポキシ基を有するものであって、エポキシ当量が100〜500の範囲であることが好ましい。
【0019】
上記エポキシ樹脂(b)としては、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ノボラック型など種々のエポキシ樹脂を挙げることができ、具体例としては、エピコート828、エピコート834、エピコート1001、エピコート154〔以上、いずれも油化シェルエポキシ(株)製〕、アラルダイト502、アラルダイト6005〔以上、いずれもチバ社製〕、ダウ332、ダウ331〔以上、いずれもダウ ケミカル社製〕などを挙げることができる。
【0020】
本発明組成物における(c)成分であるアミノ樹脂としては、メラミン、尿素、ベンゾグアナミン、アセトグアナミン、ステログアナミン、スピログアナミン、ジシアンジアミドなどのアミノ成分とホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンツアルデヒドなどのアルデヒド成分との反応によって得られるメチロール化アミノ樹脂が挙げられる。このメチロール化アミノ樹脂のメチロール基を炭素原子数1〜6の低級アルコールによってエーテル化したものも上記アミノ樹脂に包含される。
【0021】
上記アミノ樹脂としては、メチロール化メラミン樹脂のメチロール基の一部又は全部を、メチルアルコールによってエーテル化したメチルエーテル化メラミン樹脂、ブチルアルコールによってブチルエーテル化したブチルエーテル化メラミン樹脂、あるいはメチルアルコールとブチルアルコールとの両者によってエーテル化したメチルエーテルとブチルエーテルとの混合エーテル化メラミン樹脂が好ましい。上記ブチルアルコールとしてはイソブチルアルコール、n−ブチルアルコールが好ましい。
【0022】
上記メラミン樹脂の具体例としては、例えばユーバン20SE、同225〔以上、いずれも三井東圧(株)製〕、スーパーベッカミンJ820−60、同L−117−60、同L−109−65、同47−508−60、同L−118−60、同G821−60〔以上、いずれも大日本インキ化学工業(株)製〕などのブチルエーテル化メラミン樹脂;サイメル300、同303、同325、同327、同350、同730、同736、同738〔いずれも三井サイテック(株)製〕、メラン522、同523〔いずれも日立化成(株)製〕、ニカラックMS001、同MX430、同MX650〔三和ケミカル(株)製〕、スミマールM−55、同M−100、同M−40S〔住友化学(株)製〕、レジミン740、同747〔いずれもモンサント社製〕などのメチルエーテル化メラミン樹脂;サイメル232、同266、同XV−514、同1130〔いずれも三井サイテック(株)製〕、ニカラックMX500、同MX600、同MS95〔いずれも三和ケミカル(株)製〕、レジミン753、同755〔いずれもモンサント社製〕、スミマールM−66B〔住友化学(株)製〕などのメチルエーテルとブチルエーテルとの混合エーテル化メラミン樹脂などを挙げることができる。
【0023】
本発明組成物において、ポリエステル樹脂(a)、エポキシ樹脂(b)及びアミノ樹脂(c)の配合割合は、ポリエステル樹脂(a)100重量部に対して、(b)、(c)各成分が固形分比で下記範囲となる割合である。
【0024】
エポキシ樹脂(b):1〜20重量部、好ましくは5〜15重量部、
アミノ樹脂(c):1〜20重量部、好ましくは3〜10重量部。
【0025】
ポリエステル樹脂(a)100重量部に対して、エポキシ樹脂(b)の配合量が1重量部未満では得られる塗膜の付着性が十分でなくなり、20%エタノール水で抽出後のエリクセン深絞りによって塗膜の側面部に剥離が生じ、一方、配合量が20重量%を超えると得られる塗膜の20%エタノール水による抽出量が多くなり衛生性が悪化する。
【0026】
ポリエステル樹脂(a)100重量部に対して、アミノ樹脂(c)の配合量が1重量部未満では、得られる塗膜の硬化が十分でなくなり塗膜硬度、耐アルコール性が低下し、一方、配合量が20重量%を超えると、得られる塗膜の加工性が低下し、20%エタノール水による抽出後のエリクセン深絞りによって側面部に塗膜の剥離が生じる。
【0027】
本発明組成物の形態は特に限定されるものではないが、通常、上記(a)、(b)、(c)各成分が有機溶剤中に溶解ないしは分散されてなるものである。上記有機溶剤としては、上記(a)、(b)、(c)各成分を溶解ないしは分散させることができる有機溶剤が使用される。具体例として例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶剤、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル系溶剤、エタノール、ブタノールなどのアルコール系溶剤、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのエーテルアルコール系溶剤などを挙げることができ、これらは単独で、あるいは2種以上を混合して使用することができる。
【0028】
本発明組成物は、上記成分以外に、塗料用として公知の消泡剤、塗面調整剤等の添加剤;硬化触媒等を含有していてもよい。
【0029】
本発明組成物は、金属板上又は金属板を加工した缶の内面に塗装し、焼き付けることによって缶内面用として適した塗膜を形成することができる。
【0030】
上記金属板としては、飲料缶、缶詰用缶、蓋、キャップに用いることができる金属板であればいずれも使用することができ、例えばアルミニウム板、ティンフリースチール板、ブリキ板などを挙げることができる。
【0031】
本発明組成物は、ロールコータ塗装、スプレー塗装などの公知の塗装方法によって塗装することができ、塗装膜厚は特に限定されるものではないが、乾燥膜厚で3〜18μm 、さらには3〜10μm の範囲であることが好ましい。塗膜の焼付条件は、通常、約90〜330℃の温度で約5秒〜約30分間程度である。
【0032】
上記のようにして、金属板上又は金属板を加工した缶、蓋、キャップの内外面に、本発明組成物からの硬化塗膜を形成することができる。本発明組成物は特に缶内面用に適しており、本発明組成物から得られる缶内面塗膜がガラス転移温度40〜90℃を有し、且つ20%エタノール水溶液の量と塗膜面積との比率が100ml/100cm2 となる割合にて、20%エタノール水溶液で加圧下にて100℃で60分間塗膜を抽出した後の該塗装金属缶が、エリクセン深絞り率40%において該塗膜の剥離が認められず、該抽出後の抽出液における波長200〜300nmの範囲の紫外線の最大吸収率が2%以下であることが好ましい。缶内面用に用いる場合には、本発明組成物から得られる硬化塗膜が上記条件を満足するように本発明組成物の組成などを適宜調整することが好適である。
【0033】
【発明の効果】
本発明組成物によって、深絞り加工性と硬度とのバランスに優れ、密着性、衛生性及び耐アルコール性に優れた塗膜を形成できるので、缶内外面、蓋内外面、キャップ内外面用塗料として適している。本発明組成物の硬化塗膜は、ガラス転移温度40〜90℃を有し、且つ20%エタノール水溶液で塗膜を抽出した後の該塗装金属缶が、エリクセン深絞り率40%において該塗膜の剥離が認められず、該抽出後の抽出液における波長200〜300nmの範囲の紫外線の最大吸収率が2%以下であることができるので缶内面用として特に適している。
【0034】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明する。なお、以下、「部」及び「%」はいずれも重量基準によるものとする。
【0035】
ポリエステル樹脂溶液の製造
製造例1
テレフタル酸49.8部、イソフタル酸49.8部、ヘキサヒドロテレフタル酸34.4部、アジピン酸28.5部、ネオペンチルグリコール99.8部、トリメチロールプロパン6.8部及び重縮合触媒を仕込み、加熱、撹拌し、生成する水を除去しながらエステル化反応を行い、数平均分子量25,000、水酸基価10mgKOH/g 、酸価1.0、Tg点60℃の樹脂を得た。得られた樹脂をメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=50/50の混合溶剤にて希釈して固形分30%のポリエステル樹脂溶液Aを得た。
【0036】
製造例2
フタル酸37.7部、イソフタル酸66.4部、ヘキサヒドロフタル酸46.2部、トリメリット酸6.7部、エチレングリコール12.4部、ネオペンチルグリコール78.8部、トリメチロールプロパン6.8部及び重縮合触媒を仕込み、加熱、撹拌し、生成する水を除去しながらエステル化反応を行い、数平均分子量15,000、水酸基価5.0mgKOH/g 、酸価2.0、Tg点80℃の樹脂を得た。得られた樹脂をメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=50/50の混合溶剤にて希釈し固形分30%のポリエステル樹脂溶液Bを得た。
【0037】
製造例3
日本合成(株)製のポリエステル樹脂「TP−220」(数平均分子量16,000、水酸基価7.0mgKOH/g 、酸価1以下、Tg点70℃)をメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=50/50の混合溶剤にて希釈し固形分30%のポリエステル樹脂溶液Cを得た。
【0038】
製造例4
東洋紡績(株)製のポリエステル樹脂「バイロン103」(数平均分子量22,000、水酸基価5mgKOH/g 、酸価2以下、Tg点45℃)をメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=50/50の混合溶剤にて希釈し固形分30%のポリエステル樹脂溶液Dを得た。
【0039】
製造例5(比較用)
ユニチカ(株)製のポリエステル樹脂「ユニチカ エリーテルUE−3300」(数平均分子量8,000、水酸基価18mgKOH/g 、酸価1以下、Tg点45℃)をメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=50/50の混合溶剤にて希釈し固形分30%のポリエステル樹脂溶液Eを得た。
【0040】
製造例6(比較用)
ユニチカ(株)製のポリエステル樹脂「ユニチカ エリーテルUE−3230」(数平均分子量20,000、水酸基価5.0mgKOH/g 、酸価1以下、Tg点3℃)をメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=50/50の混合溶剤にて希釈し固形分30%のポリエステル樹脂溶液Fを得た。
【0041】
製造例7(比較用)
荒川化学(株)製のポリエステル樹脂「アラキードKA−1027U」(数平均分子量10,000、水酸基価20mgKOH/g 、酸価3、Tg点15℃)をメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=50/50の混合溶剤にて希釈し固形分30%のポリエステル樹脂溶液Gを得た。
【0042】
上記製造例1〜7で得た固形分30%の各ポリエステル樹脂溶液を用いて各実施例及び比較例の塗料を得た。
【0043】
実施例1
容器中で、下記の組成配合にて均一に撹拌して固形分30%の塗料を得た。
【0044】
Figure 0003771312
(*1)サイメル303:三井サイテック(株)製、メチルエーテル化メラミン樹脂、固形分約100%。
【0045】
(*2)エピコート828:油化シェルエポキシ(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、分子量約350、エポキシ当量約190。
【0046】
(*3)ソルベッソ100:エッソ石油社製、高沸点芳香族炭化水素系溶剤。
【0047】
(*4)Nacure5225:(ネイキュア5225)米国キング インダストリイズ社製、ドデシルベンゼンスルホン酸系硬化触媒。
【0048】
実施例2
容器中で、下記の組成配合にて均一に撹拌して固形分30%の塗料を得た。
【0049】
Figure 0003771312
(*5)エピコート154:油化シェルエポキシ(株)製、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、分子量約500、エポキシ当量約174。
【0050】
実施例3
容器中で、下記の組成配合にて均一に撹拌して固形分30%の塗料を得た。
【0051】
Figure 0003771312
(*6)サイメル325:三井サイテック(株)製、メチルエーテル化メラミン樹脂、固形分約80%。
【0052】
実施例4
実施例3において、組成配合に、さらに硬化触媒として、Nacure5225を0.5部加える以外は実施例3と同様に行い固形分30%の塗料を得た。
【0053】
実施例5
容器中で、下記の組成配合にて均一に撹拌して固形分30%の塗料を得た。
【0054】
Figure 0003771312
(*7)50%エピコート1001:油化シェルエポキシ(株)製、「エピコート1001」(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、分子量約900、エポキシ当量約490)をメチルエチルケトンに溶解させた固形分50%の溶液。
【0055】
Figure 0003771312
容器中で、上記組成配合にて均一に撹拌して固形分30%の塗料を得た。
【0056】
Figure 0003771312
容器中で、上記組成配合にて均一に撹拌して固形分30%の塗料を得た。
【0057】
比較例2
Figure 0003771312
容器中で、上記組成配合にて均一に撹拌して固形分30%の塗料を得た。
【0058】
Figure 0003771312
容器中で、上記組成配合にて均一に撹拌して固形分30%の塗料を得た。
【0059】
比較例4
実施例2において、7.5部のエピコート154のかわりに、エピコート1004(*8)7.5部をシクロヘキサノン7.5部に溶解してなる50%エピコート1004溶液15部を使用し、ソルベッソ100の量を24.5部から17部に変更する以外は実施例2と同様に行い固形分30%の塗料を得た。
【0060】
(*8)エピコート1004:油化シェルエポキシ(株)製、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、分子量約1400、エポキシ当量約950。
【0061】
比較例5
実施例2において、ポリエステル樹脂溶液Bのかわりにポリエステル樹脂溶液Gを使用する以外は実施例2と同様に行い固形分30%の塗料を得た。
【0062】
試験塗板の作成
上記実施例及び比較例で得た塗料を厚さ0.25mmの#5052アルミニウム板に乾燥膜厚が12μm となるように塗装し、風速18m/秒の熱風で、素材到達最高温度(PMT)が270℃となる条件で、30秒間焼付けて試験塗板を得た。得られた試験塗板について下記の試験を行った。試験結果を後記表1に示す。
(1)塗膜外観:試験塗板の塗膜外観を目視観察した。異常の認められないものを○と表示した。
【0063】
(2)密着性:JIS K−5400 8.5.2(1990)碁盤目テープ法に準じて、試験塗板の塗膜面に1.5mm×1.5mmのマス目を100個作成し、その表面の粘着セロハンテープを貼着し、急激に剥した後のマス目部の塗膜の状態を評価した。
【0064】
○:剥離が認められない
△:わずかに剥離が認められる
×:著しい剥離が認められる。
【0065】
(3)深絞り加工性:絞り率40%の深絞り加工機を使用し、試験塗板の加工側面部にクロスカットを入れ、深絞り加工を行った。ついで20%エタノール水溶液中で加圧下にて100℃で60分間浸漬処理を行った。浸漬処理前後における加工側面部の塗膜の剥離状態を目視観察した。評価は下記基準に従って行った。
○:剥離が認められない
△:わずかに剥離が認められる
×:著しい剥離が認められる。
【0066】
(4)塗膜硬度:試験塗板の塗膜に、JIS K−5400 8.4.2(1990)に規定する鉛筆引っかき試験を行った。評価はやぶれ法で行った。
【0067】
(5)衛生性:塗装面積100cm2 の試験塗板を、100ccの20%エタノール水溶液である抽出液中で加圧下にて100℃で60分間浸漬処理を行った際の、浸漬処理による塗膜減量(%)を測定した。また浸漬処理後の抽出液の波長200〜300nmの紫外線の吸収率を日立製作所製、U−3200 Spectro Photometer(スペクトロフォトメータ)で測定し、その吸収率の最大値を記載した。
【0068】
【表1】
Figure 0003771312

Claims (4)

  1. (a)数平均分子量10,000〜100,000、静的ガラス転移温度40〜100℃、水酸基価1〜15mgKOH/g、酸価10以下のポリエステル樹脂100重量部に対して、(b)分子量1,000以下のエポキシ樹脂1〜20重量部及び(c)アミノ樹脂1〜20重量部を樹脂成分として含有し、且つ実質的に顔料を含有しないことを特徴とする缶被覆用塗料組成物。
  2. アミノ樹脂(c)が、メチルエーテル化メラミン樹脂、ブチルエーテル化メラミン樹脂及びメチルエーテルとブチルエーテルとの混合エーテル化メラミン樹脂から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の塗料組成物。
  3. 金属板上又は金属板を加工した缶の内面に乾燥膜厚で3〜18μmの範囲に塗装される請求項1又は2に記載の塗料組成物。
  4. 請求項1又は2に記載の塗料組成物の硬化塗膜が金属缶内面に形成されてなる塗装金属缶であって、該塗膜がガラス転移温度40〜90℃を有し、且つ20%エタノール水溶液の量と塗膜面積との比率が100ml/100cm2 となる割合にて、20%エタノール水溶液で加圧下にて100℃で60分間塗膜を抽出した後の該塗装金属缶が、エリクセン深絞り率40%において該塗膜の剥離が認められず、該抽出後の抽出液における波長200〜300nmの範囲の紫外線の最大吸収率が2%以下であることを特徴とする缶内面用塗膜を有する塗装金属缶。
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