JP2005189315A - 投影光学系及びそれを用いた撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】投影光学系1は、物体側から順に、物体側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズ要素を含む第1群GFと、中間像位置11を介して、両凸形状のレンズ要素を含む第2群GBとを有し、全系の倍率が次の条件式を満足する。
1<β<2
ただし、βは全系の倍率である。
投影光学系1と、顕微鏡本体に対して着脱自在に接続可能な第1の接続部と電子撮像装置又は任意の光学ユニットを着脱自在に接続可能な第2の接続部とが設けられたユニット本体部とを有することで、撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニットが構成される。
【選択図】 図1
Description
また、現在、コンシューマー市場で主流になっている電子撮像素子は、低価格化が進んでいる。そのため、撮像装置全体の価格も低下し、よりユーザが購入し易い状況となってきている。
さらに、上記の電子撮像素子は低価格化と同時に高感度化が進んでいる。
しかるに、顕微鏡に特許文献1、2に記載のような倍率が2倍以上の投影レンズを用いるとともに、上記のような電子撮像素子を用いた場合には、次のような問題が生じる。
これに対し、一眼レフ型の電子撮像装置の撮像面は、例えば、従来の35mm銀塩フィルムや中判フィルムを使用した場合の撮影面に比べて小型化されているものが多い。
しかし、特許文献1、2に記載のような従来の投影レンズは倍率が2倍以上で構成されている。これでは、一般に35mm判銀塩フィルムよりも受光面寸法が小さい電子撮像素子が使われることが多い一眼レフ型の電子撮像装置に従来のような倍率が2倍以上の投影光学系を用いると、なおのこと撮影される画像の倍率が銀塩フィルムで撮影する場合に比べて高くなり、撮影範囲が狭くなる。
1<β<2
ただし、βは全系の倍率である。
例えば、偏光解消素子は、第2の接続アダプタユニット内における光路分割素子の物体側とカメラ側の2箇所にそれぞれ配置する。このようにすれば、物体側に設けた偏光解消素子で、顕微鏡本体の鏡筒内の光路分割素子と第2の接続アダプタユニット内の光路分割素子との間で生じる偏光特性の劣化を解消することができる。また、カメラ側に設けた偏光解消素子で、第2の接続アダプタユニット内の光路分割素子とカメラのハーフミラー(露出計)により生じる偏光特性の劣化を解消することができる。
このように構成すれば、跳ね上げミラー部分における偏光特性の劣化は全く発生しないしないため、跳ね上げミラーよりもカメラ側あるいは顕微鏡側のどちらかの偏光解消素子が不要となりコスト低減につながるほか、光分割素子等を介さないより明るい像について、光路切り替え部材を介して光路を目視観察光学系側に切り替えることによって目視観察でのフレーミングとピント合わせを行った後に、光路切り替え部材を介して光路を撮像装置側に切り替えることによって撮像装置での撮像を行なうことができる。
図1は本発明の実施例1にかかる撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニットの光学構成を示す光軸に沿う断面図である。
実施例1のアダプタユニットは、物体側から順に、投影光学系1とプリズムボックス部光学系2を有している。図中、10は投影光学系の顕微鏡鏡筒胴付位置、11は投影光学系の中間像位置、12はプリズムボックス部光学系の胴付位置、13は電子撮像装置のマウント面、14は電子撮像装置のCCD受光面(撮像面)である。
投影光学系1は、物体側から順に、前群GFと、後群GBとを有し、かつ、全体で1.2倍の倍率を有して構成されている。
前群GFは、物体側から順に、両凸レンズL11と両凹レンズL12とを接合し、1つのレンズ要素で物体側に凸面を向けたメニスカス形状となっている接合レンズで構成されている。なお、本発明においてレンズ要素とは、単レンズや、接合レンズ等、空気間隔を挟まないひとかたまりの光学部材をいう。
後群GBは、物体側から順に、両凸レンズL13と、両凸レンズL14と両凹レンズL15との接合レンズで構成されている。
光分割素子P22は、2方向に光路を形成することが可能な光分割面P22aを備えた光学部材であればどのようなものを用いてもよい。例えば、ダイクロイックミラー、ビームスプリッタ、ハーフミラー、又はダイクロイックミラー面もしくはハーフミラー面を有するプリズム等で構成できる。
実施例1の撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニットは、第1のユニット3と、第2のユニット4とを有して構成されている。
第1のユニット3は、鏡筒部31と図1に示した投影光学系1を有して構成されている。鏡筒部31の一端部には、顕微鏡本体に対して着脱自在に接続可能な第1の接続部31aが設けられている。鏡筒部31の他端部には、電子撮像装置又はプリズムボックス部を着脱自在に接続可能な第2の接続部31bが設けられている。
プリズムボックス部41の一端部には、第1のユニット3に対して着脱自在に接続可能な第1の接続部41aが設けられている。プリズムボックス部41の他端部には、電子撮像装置(カメラ)を着脱自在に接続可能な第2の接続部41bが設けられている。
そして、第1のユニット3は、固定ビスを介して顕微鏡本体に固定され、第2のユニット4は、固定ビスを介して第1のユニット3に固定されている。
本変形例の撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニットは、図2のアダプタユニットにおける投影光学系1を備えた第1のユニット3の鏡筒部31と第2のユニット4のプリズムボックス部41とが一体的に形成され、顕微鏡本体に対して1つのアダプタユニットとして構成されている。その他の光学構成及び作用効果は図2の構成と同様である。
β(倍率):1.2
r1=∞(鏡筒胴付位置) d1=26.21
r2=28.31 d2=7.44 nd2=1.49 νd2=70.2
r3=-71.97 d3=4.61 nd3=1.79 νd3=44.2
r4=140.15 d4=34.63
r5=∞(中間像位置) d5=72.38
r6=37.32 d6=3.80 nd6=1.50 νd6=81.5
r7=-32.47 d7=1.00
r8=35.19 d8=4.00 nd8=1.50 νd8=81.5
r9=-21.71 d9=1.83 nd9=1.74 νd9=52.6
r10=55.80 d10=3.84
r11=∞(プリズムボックス部光学系胴付位置)
実施例2のアダプタユニットでは、投影光学系1が、実施例1のアダプタユニットと異なり、物体側から順に、前群GFと、後群GBとを有し、かつ、全体で1.6倍の倍率を有して構成されている。
後群GBは、物体側から順に、両凸レンズL13と、物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL14’と物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL15’との接合レンズと、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL16と物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL17との接合レンズとで構成されている。
なお、撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニットの全体構成は、図2又は図3で示した実施例1とほぼ同様に構成されている。
数値データ2
β(倍率):1.6
r1=∞(鏡筒胴付位置) d1=38.01
r2=39.46 d2=11.78 nd2=1.49 νd2=70.2
r3=301.32 d3=15.92
r4=∞ d4=3.47 nd4=1.69 νd4=31.1
r5=60.57 d5=12.77
r6=∞(中間像位置) d6=13.7
r7=54.29 d7=5.85 nd7=1.49 νd7=70.2
r8=-54.29 d8=31.35
r9=-14.45 d9=5.44 nd9=1.57 νd9=50.8
r10=-87.05 d10=8.46 nd10=1.72 νd10=43.7
r11=-21.96 d11=0.79
r12=25.52 d12=3.63 nd12=1.81 νd12=25.4
r13=13.70 d13=4.20 nd13=1.59 νd13=61.1
r14=227.34 d14=3.99
r15=∞(プリズムボックス部光学系胴付位置)
実施例3のアダプタユニットでは、第2の接続アダプタユニットとしてのプリズムボックス部光学系2が、実施例1、2で示した構成と異なり、物体側から順に、第1の偏光解消板B21と、光切り替え素子P22’を有するとともに、光切り替え素子P22’で切り替えられた他の光路上に配置された目視観察光学系24で構成されている。
光切り替え素子P22’は、2方向に光路を切り替えることが可能な光学部材であればどのようなものを用いてもよい。例えば、跳ね上げミラーで構成することができる。
実施例3の場合、跳ね上げミラー部分における偏光特性の劣化は全く発生しないしない。このため、光切り替え素子P22’よりもカメラ側には図1、図4で示した実施例1、2のような偏光解消素子B23は設けていない。
投影光学系1は、図1で示した実施例1と同様に構成されている。
また、撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニットの全体構成は、図2又は図3で示した実施例1とほぼ同様に構成されている。
また、撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニットにNDフィルタを着脱可能に構成することができる。このように構成すれば、カメラ内の光学素子と本発明のアダプタユニット内の光学系あるいは顕微鏡本体の光学系や標本との間の多重反射によってフレアが発生した場合にもフレアを低減することができる。
2 プリズムボックス部光学系
3 第1のユニット
4 第2のユニット
10 投影光学系の顕微鏡鏡筒胴付位置
11 投影光学系の中間像位置
12 プリズムボックス部光学系の胴付位置
13 電子撮像装置のマウント面
14 電子撮像装置のCCD受光面(撮像面)
24 目視観察光学系
31 鏡筒部
31a 第1の接続部
31b 第2の接続部
41 プリズムボックス部
41a 第1の接続部
41b 第2の接続部
GF 前群
GB 後群
L11 両凸レンズ
L11’ 物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ
L12 両凹レンズ
L12’ 物体側が平面で像側が凹面の平凹レンズ
L13 両凸レンズ
L14 両凸レンズ
L14’ 物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズ
L15 両凹レンズ
L15’ 物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズ
L16 物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズ
L17 物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ
B21 第1の偏光解消素子
P22 光分割光学素子
P22a 光分割面
P22’ 光切り替え光学素子
B23 第2の偏光解消素子
Claims (6)
- 物体側から順に、物体側に凸面を向けたメニスカス形状のレンズ要素を含む第1群と、中間像位置を介して、両凸形状のレンズ要素を含む第2群とを有し、全系の倍率が次の条件式を満足することを特徴とする投影光学系。
1<β<2
ただし、βは全系の倍率である。 - 請求項1に記載の投影光学系と、顕微鏡本体に対して着脱自在に接続可能な第1の接続部と電子撮像装置又は任意の光学ユニットを着脱自在に接続可能な第2の接続部とが設けられたユニット本体部とを有することを特徴とする撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニット。
- 顕微鏡本体に一体的に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の投影光学系。
- 物体側から順に、少なくとも1つの偏光解消素子と、光路分割光学素子と、目視観察光学系を有し、請求項1に記載の投影光学系と前記電子撮像装置との間に配置される第2の接続アダプタユニットを有し、
前記第2の接続アダプタユニットは、一端部が請求項2に記載の撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニットに対して着脱可能に取り付けられ又は一体的に固定され、他端部が電子撮像装置を着脱自在に接続可能であることを特徴とする撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニット。 - 物体側から順に、少なくとも1つの偏光解消素子と、光路切り替え光学素子と、目視観察光学系を有し、請求項1に記載の投影光学系と前記電子撮像装置との間に配置される第2の接続アダプタユニットを有し、
前記第2の接続アダプタユニットは、一端部が請求項2に記載の撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニットに対して着脱可能に取り付けられ又は一体的に固定され、他端部が電子撮像装置を着脱自在に接続可能であることを特徴とする撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニット。 - 前記第2の接続アダプタユニットが、接続される前記電子撮像装置の撮像素子の大きさに応じた任意の倍率の目視観察光学系に交換可能に構成されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の撮像装置接続用顕微鏡アダプタユニット。
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