JPH09274137A - リレー変倍光学系および該光学系を備えた顕微鏡 - Google Patents
リレー変倍光学系および該光学系を備えた顕微鏡Info
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- JPH09274137A JPH09274137A JP8353025A JP35302596A JPH09274137A JP H09274137 A JPH09274137 A JP H09274137A JP 8353025 A JP8353025 A JP 8353025A JP 35302596 A JP35302596 A JP 35302596A JP H09274137 A JPH09274137 A JP H09274137A
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Abstract
ことのできる、簡素な構成のリレー変倍光学系。 【解決手段】 一次像からの光を集光するための前方レ
ンズ群G0と、前方レンズ群G0からの光を受けて二次
像を変倍するための変倍レンズ系(G1〜G3)と、変
倍レンズ系からの光を集光して二次像を形成するための
後方レンズ群G4とを備えている。高倍端から低倍端へ
の変倍に際して、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2
との間隔および第2レンズ群G2と第3レンズ群G3と
の間隔が変化する。そして、第2レンズ群G2が所定の
条件式(1)および(2)を満足する。
Description
よび該光学系を備えた顕微鏡に関し、特に顕微鏡におい
て一次像からの光に基づいて二次像を形成するリレー変
倍光学系に関する。
装置や測定装置などでは、対物レンズによる一次像から
の光がリレー光学系を介して接眼レンズの焦点面やテレ
ビカメラの撮像面などに二次像として再結像するものが
知られている。
系のリレー系を簡素な構成のもとでズームレンズ化しよ
うとすると、一次像と二次像との位置関係を崩すことな
く一定に保ちながら、リレー光学系の射出瞳と入射瞳と
の関係をほぼ一定に保つことが困難となる。つまり、一
次像と二次像との位置関係を一定に保ちながら像倍率を
変更するために、リレー光学系内のあるレンズを光軸方
向へ積極的に移動させると、このレンズの移動に伴って
光学系の射出瞳の位置が大きく変化する。このため、リ
レー光学系により形成される二次像を接眼レンズなどを
用いて拡大観察する場合、像倍率の変更に伴ってアイポ
イント位置が変化する。その結果、観察光の一部がケラ
レ(遮られ)て観察像の劣化を招いたり、像倍率を変更
する毎に目の位置をずらさなければならず、像の観察が
非常に煩雑になるという不都合があった。
る二次像との間に2つのダイクロイックミラー等を配置
することにより各波長毎の3つの二次像を形成し、各二
次像の位置にそれぞれ配置された3つの撮像素子を有す
る3管式TVカメラを用いて画像検出する場合、リレー
光学系の射出瞳の変動により上記2つのダイクロイック
ミラーに入射する主光線の傾きまたはテレセントリシテ
ィが変化すると、上記2つのダイクロイックミラーの波
長分別特性が変化して、光電的に画像検出される像の周
辺部で色むらが発生するといった不都合があった。
のであり、変倍に伴う射出瞳位置の変化を小さく抑える
ことのできる、簡素な構成のリレー変倍光学系および該
光学系を備えた顕微鏡を提供することを目的とする。
に、本発明の第1発明では、一次像からの光に基づいて
二次像を形成するリレー変倍光学系において、前記一次
像からの光を集光するための前方レンズ群と、該前方レ
ンズ群からの光を受けて前記二次像を変倍するための変
倍レンズ系と、該変倍レンズ系からの光を集光して前記
二次像を形成するための後方レンズ群とを備え、前記変
倍レンズ系は、前記一次像側から順に、正の屈折力を有
する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群
と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、高倍端
から低倍端への変倍に際して、前記第1レンズ群と前記
第2レンズ群との間隔および前記第2レンズ群と前記第
3レンズ群との間隔が変化し、前記一次像の軸上物点か
らの軸上光線が前記リレー変倍光学系を介して前記二次
像上に結像する時に、前記軸上光線に対する高倍端での
前記第2レンズ群の倍率をβ2Hとし、前記軸上光線に対
する低倍端での前記第2レンズ群の倍率をβ2Lとし、前
記リレー変倍光学系の入射瞳位置からの主光線が前記リ
レー変倍光学系を介して前記リレー変倍光学系の射出瞳
位置に結像する時に、前記主光線に対する高倍端での前
記第2レンズ群の倍率をβ'2H とし、前記主光線に対す
る低倍端での前記第2レンズ群の倍率をβ'2L とすると
き、 −1<β2L かつ β2H<−1 1<β'2L かつ β'2H <1 の条件を満足することを特徴とするリレー変倍光学系を
提供する。
レー変倍光学系の変倍比をZとするとき、 −1.25<β2L・Z1/2 <−0.8 0.8<β'2L ・β'2H <1.25 の条件を満足する。
を集光して前記被観察物体の一次像を形成するための対
物光学系と、該対物光学系により形成された前記一次像
からの光に基づいて二次像を形成するためのリレー変倍
光学系と、前記二次像を観察するための観察部とを備え
た顕微鏡において、前記リレー変倍光学系は、前記一次
像からの光を集光するための前方レンズ群と、該前方レ
ンズ群からの光を受けて前記二次像を変倍するための変
倍レンズ系と、該変倍レンズ系からの光を集光して前記
二次像を形成するための後方レンズ群とを有し、前記変
倍レンズ系は、前記一次像側から順に、正の屈折力を有
する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群
と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、高倍端
から低倍端への変倍に際して、前記第1レンズ群と前記
第2レンズ群との間隔および前記第2レンズ群と前記第
3レンズ群との間隔が変化し、前記一次像の軸上物点か
らの軸上光線が前記リレー変倍光学系を介して前記二次
像上に結像する時に、前記軸上光線に対する高倍端での
前記第2レンズ群の倍率をβ2Hとし、前記軸上光線に対
する低倍端での前記第2レンズ群の倍率をβ2Lとし、前
記リレー変倍光学系の入射瞳位置からの主光線が前記リ
レー変倍光学系を介して前記リレー変倍光学系の射出瞳
位置に結像する時に、前記主光線に対する高倍端での前
記第2レンズ群の倍率をβ'2H とし、前記主光線に対す
る低倍端での前記第2レンズ群の倍率をβ'2L とすると
き、 −1<β2L かつ β2H<−1 1<β'2L かつ β'2H <1 の条件を満足することを特徴とする顕微鏡を提供する。
察部は、前記二次像を拡大観察するための接眼光学系を
有する。あるいは、前記観察部は、前記二次像を画像検
出するための光電変換素子と、該光電変換素子からの出
力信号に基づいて前記二次像を画像表示するための画像
表示系とを有する。
系の基本構成を説明する図である。図1のリレー変倍光
学系は、たとえば顕微鏡の対物レンズにより形成された
一次像からの光に基づいて接眼レンズの焦点面に二次像
を形成するための光学系である。このリレー変倍光学系
は、一次像側から順に、正屈折力のコリメートレンズ群
G0と、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第
2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群G3と、正
屈折力の結像レンズ群G4とから構成されている。
像からの光を集光するための前方レンズ群を構成してい
る。また、第1レンズ群G1〜第3レンズ群G3は、前
方レンズ群G0からの光を受けて二次像を変倍するため
の変倍レンズ系を構成し、変倍に際して第1レンズ群G
1と第2レンズ群G2との間隔および第2レンズ群G2
と第3レンズ群G3との間隔が変化する。さらに、結像
レンズ群G4は、変倍レンズ系G1〜G3からの光を集
光して二次像を形成するための後方レンズ群を構成して
いる。
レー変倍光学系の入射瞳位置からの主光線がリレー変倍
光学系を介してリレー変倍光学系の射出瞳位置に結像す
る様子を示している。換言すれば、破線で示す光線は、
主光線の結像関係によってリレー変倍光学系の瞳の共役
関係を示している。また、図1において実線で示す光線
は、一次像の軸上物点からの軸上光線がリレー変倍光学
系を介して二次像上に結像する様子を示している。換言
すれば、実線で示す光線は、一次像の軸上物点からの光
線の結像関係によってリレー変倍光学系の像の共役関係
を示している。
からの軸上光線がリレー変倍光学系を介して二次像上に
結像する時の上記軸上光線に対する第2レンズ群G2の
倍率を、「第2レンズ群G2の像共役における倍率」と
いう。また、一次像の軸上物点からの軸上光線がリレー
変倍光学系を介して二次像上に結像する時の上記軸上光
線を、「像共役に関する光線」という。一方、リレー変
倍光学系の入射瞳位置からの主光線がリレー変倍光学系
を介してリレー変倍光学系の射出瞳位置に結像する時の
上記主光線に対する第2レンズ群G2の倍率を、「第2
レンズ群G2の瞳共役における倍率」という。また、リ
レー変倍光学系の入射瞳位置からの主光線がリレー変倍
光学系を介してリレー変倍光学系の射出瞳位置に結像す
る時の上記主光線を、「瞳共役に関する光線」という。
一次像側から順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負
屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の第3レンズ群
G3とを有するズームレンズである。正負正の3群構成
のズームレンズでは、第2レンズ群G2の像共役におけ
る倍率を変化させることにより変倍を行う。したがっ
て、本発明のリレー変倍光学系を設計する上で、変倍に
伴う第2レンズ群G2の像共役における倍率の変化が重
要なファクターである。また、第2レンズ群G2の瞳共
役における倍率の変化が、瞳の共役関係の変倍に伴う変
化に最も影響を及ぼす。
(2)を満足する。 −1<β2L かつ β2H<−1 (1) 1<β'2L かつ β'2H <1 (2) ここで、 β2H :高倍端での第2レンズ群G2の像共役における
倍率 β2L :低倍端での第2レンズ群G2の像共役における
倍率 β'2H :高倍端での第2レンズ群G2の瞳共役における
倍率 β'2L :低倍端での第2レンズ群G2の瞳共役における
倍率
系における低倍端、中倍状態および高倍端での像共役に
関する光線を示す図である。図2において、(a)の低
倍端では第2レンズ群G2の像共役における倍率β2Lは
−1よりも大きく、(b)の中倍状態では第2レンズ群
G2の像共役における倍率β2Mは−1であり、(c)の
高倍端では第2レンズ群G2の像共役における倍率β2H
は−1よりも小さい。すなわち、条件式(1)を満足す
ることは、第2レンズ群G2の像共役における倍率が−
1に等しくなる中倍状態が存在することに他ならない。
リレー変倍光学系を実現するための条件を規定してい
る。条件式(1)において−1<β2Lの条件を満足しな
い場合、リレー変倍光学系の倍率が高倍側にシフトして
しまい、低倍化が困難になる。一方、条件式(1)にお
いてβ2H<−1の条件を満足しない場合、低倍化には有
利であるが、変倍レンズ群(第1レンズ群G1および第
3レンズ群G3)の変倍に伴う移動量が大きくなり、リ
レー変倍光学系が大型化してしまう。
ム配置を高倍端と低倍端との中間に位置させるために、
次の条件式(3)を満足することが望ましい。 −1.25<β2L・Z1/2 <−0.8 (3) ここで、 Z:リレー変倍光学系の変倍比(ズーム比)
系における低倍端、中倍状態および高倍端での瞳共役に
関する光線を示す図である。図3において、(a)の低
倍端では第2レンズ群G2の瞳共役における倍率β'2L
は1よりも大きく、(b)の中倍状態では第2レンズ群
G2の瞳共役における倍率β'2M は1であり、(c)の
高倍端では第2レンズ群G2の瞳共役における倍率β'2
H は1よりも小さい。すなわち、条件式(2)を満足す
ることは、第2レンズ群G2の瞳共役における倍率が1
に等しくなる中倍状態が存在することに他ならない。
係の変化を抑えるための条件を規定している。上述した
ように、瞳の共役関係に最も影響を及ぼすのが第2レン
ズ群G2である。したがって、第2レンズ群G2の瞳共
役における倍率が変倍領域の全体に亘って1の近傍にな
るように構成すれば、変倍における瞳の共役関係の変化
を少なくすることができる。
満足しない場合、第2レンズ群G2の瞳共役における倍
率が変倍領域の全体に亘って1よりも小さくなるので、
変倍における瞳の共役関係の変化が大きくなってしま
う。一方、条件式(2)においてβ'2H <1の条件を満
足しない場合、第2レンズ群G2の瞳共役における倍率
が変倍領域の全体に亘って1よりも大きくなるので、変
倍における瞳の共役関係の変化が大きくなってしまう。
いて第2レンズ群G2の瞳共役における倍率のバランス
をとるために、次の条件式(4)を満足することが望ま
しい。 0.8<β'2L ・β'2H <1.25 (4) 条件式(4)を満足することによって、低倍端での第2
レンズ群G2の瞳共役における倍率β'2L と高倍端での
第2レンズ群G2の瞳共役における倍率β'2Hとのバラ
ンスをとって、変倍における瞳の共役関係の変化をさら
に小さく抑えることができる。
して説明する。図4は、本発明の第1実施例にかかるリ
レー変倍光学系の構成を概略的に示す図である。なお、
図4において、(a)は低倍端を、(b)は第2レンズ
群G2の像共役における倍率β2Mが−1になる中倍状態
を、(c)は高倍端をそれぞれ示している。また、図4
中の実線は一次像と二次像との像共役に関する光線を、
図4中の破線は入射瞳と射出瞳との瞳共役に関する光線
をそれぞれ示している。
どにより形成された一次像からの光に基づいて、接眼レ
ンズの焦点面やTVカメラの撮像面などに二次像を形成
するための光学系であって、一次像側から順に、正屈折
力のコリメートレンズ群G0と、正屈折力の第1レンズ
群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の
第3レンズ群G3と、結像レンズ群G4とから構成され
ている。
像からの光線を平行光束に変換する。また、第1レンズ
群G1〜第3レンズ群G3はアフォーカルな変倍レンズ
系を構成し、変倍に際して第1レンズ群G1および第3
レンズ群G3が光軸に沿って移動する。さらに、結像レ
ンズ群G4は、変倍レンズ系G1〜G3を介して変倍さ
れた平行光束に基づいて、二次像を形成する。なお、図
4のリレー変倍光学系は物体側にテレセントリックな光
学系であって、その入射瞳位置は無限遠にある。
掲げる。表(1)において、F0〜F4は、レンズ群G
0〜G4の焦点距離をそれぞれ表している。また、D0
〜D5は、一次像とコリメートレンズ群G0の主点位置
との軸上間隔、コリメートレンズ群G0の主点位置と第
1レンズ群G1の主点位置との軸上間隔、第1レンズ群
G1の主点位置と第2レンズ群G2の主点位置との軸上
間隔、第2レンズ群G2の主点位置と第3レンズ群G3
の主点位置との軸上間隔、第3レンズ群G3の主点位置
と結像レンズ群G4の主点位置との軸上間隔、および結
像レンズ群G4の主点位置と二次像との軸上間隔をそれ
ぞれ表している。さらに、βはリレー変倍光学系の倍率
を、Zはリレー変倍光学系の変倍比を、ENTPは入射
瞳距離(一次像から入射瞳までの軸上間隔)を、EXT
Pは射出瞳距離(二次像から射出瞳までの軸上間隔)を
それぞれ表している。
Pが、低倍端では∞であり、中倍状態では7200であ
り、高倍端では∞となっている。すなわち、第1実施例
では、無限遠の入射瞳に対して、変倍に伴う射出瞳の位
置変化が非常に小さく抑えられていることがわかる。し
たがって、第1実施例のリレー変倍光学系をたとえば顕
微鏡に適用すると、顕微鏡の光学系を小型化することが
できるだけでなく、接眼光学系を介して二次像を目視観
察するときのアイポイント位置の変動を小さく抑えるこ
とができるため、二次像の観察がし易くなる。
ー変倍光学系の構成を概略的に示す図である。なお、図
5において、(a)は低倍端を、(b)は第2レンズ群
G2の像共役における倍率β2Mが−1になる中倍状態
を、(c)は高倍端をそれぞれ示している。また、図5
中の実線は一次像と二次像との像共役に関する光線を、
図5中の破線は入射瞳と射出瞳との瞳共役に関する光線
をそれぞれ示している。
どにより形成された一次像からの光に基づいて、接眼レ
ンズの焦点面やTVカメラの撮像面などに二次像を形成
するための光学系であって、一次像側から順に、正屈折
力のコリメートレンズ群G0と、正屈折力の第1レンズ
群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、正屈折力の
第3レンズ群G3と、結像レンズ群G4とから構成され
ている。
像からの光線を平行光束に変換する。また、第1レンズ
群G1〜第3レンズ群G3はアフォーカルな変倍レンズ
系を構成し、変倍に際して第2レンズ群G2および第3
レンズ群G3が光軸に沿って移動する。さらに、結像レ
ンズ群G4は、変倍レンズ系G1〜G3を介して変倍さ
れた平行光束に基づいて、二次像を形成する。なお、図
5のリレー変倍光学系は物体側にテレセントリックな光
学系であって、入射瞳は無限遠にある。
掲げる。表(2)において、F0〜F4は、レンズ群G
0〜G4の焦点距離をそれぞれ表している。また、D0
〜D5は、一次像とコリメートレンズ群G0の主点位置
との軸上間隔、コリメートレンズ群G0の主点位置と第
1レンズ群G1の主点位置との軸上間隔、第1レンズ群
G1の主点位置と第2レンズ群G2の主点位置との軸上
間隔、第2レンズ群G2の主点位置と第3レンズ群G3
の主点位置との軸上間隔、第3レンズ群G3の主点位置
と結像レンズ群G4の主点位置との軸上間隔、および結
像レンズ群G4の主点位置と二次像との軸上間隔をそれ
ぞれ表している。さらに、βはリレー変倍光学系の倍率
を、Zはリレー変倍光学系の変倍比を、ENTPは入射
瞳距離(一次像から入射瞳までの軸上間隔)を、EXT
Pは射出瞳距離(二次像から射出瞳までの軸上間隔)を
それぞれ表している。
Pが、低倍端では∞であり、中倍状態では1900であ
り、高倍端では∞となっている。すなわち、第2実施例
においても、無限遠の入射瞳に対して、変倍に伴う射出
瞳の位置変化が非常に小さく抑えられていることがわか
る。したがって、第2実施例のリレー変倍光学系をたと
えば顕微鏡に適用すると、顕微鏡の光学系を小型化する
ことができるだけでなく、接眼光学系を介して二次像を
目視観察するときのアイポイント位置の変動を小さく抑
えることができるため、二次像の観察がし易くなる。
鏡の構成を概略的に示す図である。第3実施例の顕微鏡
は、第1実施例のリレー変倍光学系を備えた目視観察型
の顕微鏡である。なお、図6において、(a)は低倍端
を、(b)は第2レンズ群G2の像共役における倍率β
2Mが−1になる中倍状態を、(c)は高倍端をそれぞれ
示している。また、図6中の実線は一次像と二次像との
像共役に関する光線を、図6中の破線は入射瞳と射出瞳
との瞳共役に関する光線をそれぞれ示している。
を落射照明するための落射照明系ISを備えている。落
射照明系ISから射出された照明光は、ハーフミラーH
Mで反射された後、第1対物レンズGobを介して標本1
を落射照明する。第1対物レンズGobの物体側(標本
側)焦点面に位置決めされた標本1からの反射光は、第
1対物レンズGobを介して平行光束となり、第1対物レ
ンズGobの像側(ハーフミラー側)焦点面に位置決めさ
れた開口絞り2を介して、ハーフミラーHMに入射す
る。ハーフミラーHMを透過した光は、第2対物レンズ
Gtで集光され、ミラーM1で反射された後、標本1の
一次像を形成する。
2対物レンズGtは、被観察物体である標本1からの光
を集光してその一次像を形成するための対物光学系を構
成している。そして、開口絞り2の位置は、第1対物レ
ンズGobの射出瞳位置であり、リレー変倍光学系と第2
対物レンズとの合成系(Gt、G0〜G4)の入射瞳位
置である。一次像からの光は、リレー変倍光学系(G0
〜G4)で集光され、ミラーM2で反射された後、標本
1の二次像を形成する。二次像からの光は、接眼レンズ
Geを介して平行光束となり、観察者のアイポイントE
Pに達する。こうして、観察者は、接眼レンズGeを介
して、標本1の二次像を拡大観察することができる。
掲げる。表(3)において、Fob、FtおよびFeは、
第1対物レンズGob、第2対物レンズGtおよび接眼レ
ンズGeの焦点距離をそれぞれ表している。また、Dob
は標本1と第1対物レンズGobの主点位置との軸上間隔
を、Dotは第1対物レンズGobの主点位置と第2対物レ
ンズGtの主点位置との軸上間隔を、Dtは第2対物レ
ンズGtの主点位置と一次像との軸上間隔を、D6は二
次像と接眼レンズGeの主点位置との軸上間隔を、De
は接眼レンズGeの主点位置とアイポイントEPとの軸
上間隔をそれぞれ表している。
は、レンズ群G0〜G4の焦点距離をそれぞれ表してい
る。また、D0〜D5は、一次像とコリメートレンズ群
G0の主点位置との軸上間隔、コリメートレンズ群G0
の主点位置と第1レンズ群G1の主点位置との軸上間
隔、第1レンズ群G1の主点位置と第2レンズ群G2の
主点位置との軸上間隔、第2レンズ群G2の主点位置と
第3レンズ群G3の主点位置との軸上間隔、第3レンズ
群G3の主点位置と結像レンズ群G4の主点位置との軸
上間隔、および結像レンズ群G4の主点位置と二次像と
の軸上間隔をそれぞれ表している。さらに、βはリレー
変倍光学系の倍率を、Zはリレー変倍光学系の変倍比
を、ENTPは入射瞳距離(一次像から入射瞳までの軸
上間隔)を、EXTPは射出瞳距離(二次像から射出瞳
までの軸上間隔)をそれぞれ表している。
主点位置からアイポイントEPまでの距離Deが、低倍
端では25であり、中倍状態では24.9であり、高倍
端では25となっている。すなわち、第3実施例の顕微
鏡では、変倍に際してアイポイントの位置がほとんど変
化することがないので、接眼レンズを介した二次像の目
視観察がし易くなり、作業効率が向上する。
概略的に示す図である。第1変形例は第3実施例と類似
の構成を有するが、第1変形例では接眼レンズによる目
視観察に加えて画像表示による画像観察が可能である点
が第3実施例と相違する。すなわち、第1変形例では、
目視観察と画像観察とが可能な顕微鏡に第1実施例のリ
レー変倍光学系を適用している。図7では、第3実施例
の構成要素と同じ機能を有する要素に図6と同じ参照符
号を付している。以下、第3実施例との相違に着目して
第1変形例を説明する。
(G0〜G4)を介した光が、ハーフミラーHM2に入
射する。ハーフミラーHM2で反射された光は、接眼レ
ンズGeの前側焦点面に標本1の二次像を形成する。一
方、ハーフミラーHM2を透過した光は、検出器Dのよ
うな光電変換素子の検出面に標本1の二次像を形成す
る。二次像を画像検出した検出器Dの出力は、CRTの
ような画像表示装置3に供給される。こうして、画像表
示装置3は、検出器Dからの出力信号に基づいて標本1
の二次像を画像表示する。このように、第1変形例で
は、観察者は、接眼レンズGeを介して標本1の二次像
を目視観察するとともに、画像表示装置3を介して標本
1の二次像を画像観察することができる。
概略的に示す図である。第2変形例は第3実施例と類似
の構成を有するが、第2変形例では2つのダイクロイッ
クミラーの作用によって3つの色の二次像を形成し、こ
れら3つの色の二次像を合成してカラー画像として表示
している点が第3実施例と相違する。すなわち、第2変
形例では、3管式TVカメラによる画像観察が可能な顕
微鏡に第1実施例のリレー変倍光学系を適用している。
図8では、第3実施例の構成要素と同じ機能を有する要
素に図6と同じ参照符号を付している。以下、第3実施
例との相違に着目して第2変形例を説明する。
(G0〜G4)を介した光が、第1ダイクロイックミラ
ーDM1に入射する。第1ダイクロイックミラーDM1
は、たとえばR(赤色)の光を反射しその他の光を透過
させる特性を有する。したがって、第1ダイクロイック
ミラーDM1で反射された光は、撮像素子D1の撮像面
に赤色の二次像を形成する。第1ダイクロイックミラー
DM1を透過した光は、第2ダイクロイックミラーDM
2に入射する。第2ダイクロイックミラーDM2は、た
とえばB(青色)の光を反射しG(緑色)の光を透過さ
せる特性を有する。したがって、第2ダイクロイックミ
ラーDM2で反射された光は、撮像素子D3の撮像面に
青色の二次像を形成する。一方、第2ダイクロイックミ
ラーDM2を透過した光は、撮像素子D2の撮像面に緑
色の二次像を形成する。
した三色の撮像素子D1〜D3の出力は、CRTのよう
な画像表示装置3に供給される。こうして、画像表示装
置3は、撮像素子D1〜D3からの出力信号に基づいて
標本1の二次像をカラー画像として表示する。このよう
に、第2変形例の顕微鏡では、3管式TVカメラにより
標本1の二次像をカラーで画像観察することができる。
ここで、変倍に際してリレー変倍光学系の射出瞳がほと
んど変動しないので、2つのダイクロイックミラーDM
1およびDM2に入射する主光線の傾きまたはテレセン
トリシティがほとんど変化することがない。したがっ
て、第2変形例の顕微鏡では、光電的に画像検出される
像の周辺部で色むらが発生することなく良好なカラー画
像を得ることができる。
構成にもかかわらず、一次像と二次像との位置関係を崩
すことなく、変倍に伴うリレー変倍光学系の射出瞳の位
置の変化を比較的小さく抑えることが可能となる。した
がって、本発明のリレー変倍光学系を顕微鏡に適用する
場合、顕微鏡の光学系を小型化することができる。さら
に、例えば接眼光学系を介して二次像を目視観察すると
きのアイポイント位置の変動を小さく抑えることができ
るため、二次像の観察がし易くなり、顕微鏡等を用いた
作業の効率を向上させることができる。また、3管式T
Vカメラ等を用いてリレー変倍光学系により構成される
二次像を画像検出する場合、光電的に画像検出される像
の周辺部で色むらが発生することなく良好な画像を得る
ことができる。
る図である。
る低倍端、中倍状態および高倍端での像共役に関する光
線を示す図である。
る低倍端、中倍状態および高倍端での瞳共役に関する光
線を示す図である。
の構成を概略的に示す図である。
の構成を概略的に示す図である。
略的に示す図である。
図である。
図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 一次像からの光に基づいて二次像を形成
するリレー変倍光学系において、 前記一次像からの光を集光するための前方レンズ群と、
該前方レンズ群からの光を受けて前記二次像を変倍する
ための変倍レンズ系と、該変倍レンズ系からの光を集光
して前記二次像を形成するための後方レンズ群とを備
え、 前記変倍レンズ系は、前記一次像側から順に、正の屈折
力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レ
ンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、 高倍端から低倍端への変倍に際して、前記第1レンズ群
と前記第2レンズ群との間隔および前記第2レンズ群と
前記第3レンズ群との間隔が変化し、 前記一次像の軸上物点からの軸上光線が前記リレー変倍
光学系を介して前記二次像上に結像する時に、前記軸上
光線に対する高倍端での前記第2レンズ群の倍率をβ2H
とし、前記軸上光線に対する低倍端での前記第2レンズ
群の倍率をβ2Lとし、前記リレー変倍光学系の入射瞳位
置からの主光線が前記リレー変倍光学系を介して前記リ
レー変倍光学系の射出瞳位置に結像する時に、前記主光
線に対する高倍端での前記第2レンズ群の倍率をβ'2H
とし、前記主光線に対する低倍端での前記第2レンズ群
の倍率をβ'2L とするとき、 −1<β2L かつ β2H<−1 1<β'2L かつ β'2H <1 の条件を満足することを特徴とするリレー変倍光学系。 - 【請求項2】 前記リレー変倍光学系の変倍比をZとす
るとき、 −1.25<β2L・Z1/2 <−0.8 0.8<β'2L ・β'2H <1.25 の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載のリ
レー変倍光学系。 - 【請求項3】 前記リレー変倍光学系の変倍に際して、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群および前記第3レ
ンズ群のうちの少なくとも2つのレンズ群が光軸に沿っ
て移動することを特徴とする請求項1または2に記載の
リレー変倍光学系。 - 【請求項4】 被観察物体からの光を集光して前記被観
察物体の一次像を形成するための対物光学系と、該対物
光学系により形成された前記一次像からの光に基づいて
二次像を形成するためのリレー変倍光学系と、前記二次
像を観察するための観察部とを備えた顕微鏡において、 前記リレー変倍光学系は、前記一次像からの光を集光す
るための前方レンズ群と、該前方レンズ群からの光を受
けて前記二次像を変倍するための変倍レンズ系と、該変
倍レンズ系からの光を集光して前記二次像を形成するた
めの後方レンズ群とを有し、 前記変倍レンズ系は、前記一次像側から順に、正の屈折
力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レ
ンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群とを有し、 高倍端から低倍端への変倍に際して、前記第1レンズ群
と前記第2レンズ群との間隔および前記第2レンズ群と
前記第3レンズ群との間隔が変化し、 前記一次像の軸上物点からの軸上光線が前記リレー変倍
光学系を介して前記二次像上に結像する時に、前記軸上
光線に対する高倍端での前記第2レンズ群の倍率をβ2H
とし、前記軸上光線に対する低倍端での前記第2レンズ
群の倍率をβ2Lとし、前記リレー変倍光学系の入射瞳位
置からの主光線が前記リレー変倍光学系を介して前記リ
レー変倍光学系の射出瞳位置に結像する時に、前記主光
線に対する高倍端での前記第2レンズ群の倍率をβ'2H
とし、前記主光線に対する低倍端での前記第2レンズ群
の倍率をβ'2L とするとき、 −1<β2L かつ β2H<−1 1<β'2L かつ β'2H <1 の条件を満足することを特徴とする顕微鏡。 - 【請求項5】 前記観察部は、前記二次像を拡大観察す
るための接眼光学系を有することを特徴とする請求項4
に記載の顕微鏡。 - 【請求項6】 前記観察部は、前記二次像を画像検出す
るための光電変換素子と、該光電変換素子からの出力信
号に基づいて前記二次像を画像表示するための画像表示
系とを有することを特徴とする請求項4に記載の顕微
鏡。 - 【請求項7】 前記リレー変倍光学系の変倍比をZとす
るとき、 −1.25<β2L・Z1/2 <−0.8 0.8<β'2L ・β'2H <1.25 の条件を満足することを特徴とする請求項4乃至6のい
ずれか1項に記載の顕微鏡。 - 【請求項8】 前記リレー変倍光学系の変倍に際して、
前記第1レンズ群、前記第2レンズ群および前記第3レ
ンズ群のうちの少なくとも2つのレンズ群が光軸に沿っ
て移動することを特徴とする請求項4乃至7のいずれか
1項に記載の顕微鏡。
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