JPH09243920A - 走査型光学顕微鏡 - Google Patents

走査型光学顕微鏡

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JPH09243920A
JPH09243920A JP4741096A JP4741096A JPH09243920A JP H09243920 A JPH09243920 A JP H09243920A JP 4741096 A JP4741096 A JP 4741096A JP 4741096 A JP4741096 A JP 4741096A JP H09243920 A JPH09243920 A JP H09243920A
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JP
Japan
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light
sample
optical element
optical
optical system
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Withdrawn
Application number
JP4741096A
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English (en)
Inventor
Mitsunori Yamamoto
満則 山本
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH09243920A publication Critical patent/JPH09243920A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】共焦点、非共焦点の2系統の検出光学系を有し
て光路切換えの必要をなくし、且つそのいずれにおいて
も試料からの反射光を損失なく検出する。 【解決手段】レーザ光源1 の光を試料12に集束して照射
する光学系を有する対物光学系2,8,9,11と、対物光学系
で集束した光源1 からの光と試料12とを相対的に2次元
方向へ移動走査する2次元走査部4 〜7 と、光源1 と2
次元走査部との間で試料12からの反射光を分離する第1
の偏光ビームスプリッタ3 と、第1の偏光ビームスプリ
ッタ3 と試料12との間に配置された1/2波長板13と、
第1の偏光ビームスプリッタ3で分離した光を検出する
複数の光検出光学系15,16と、第1の偏光ビームスプリ
ッタ3 と光検出光学系15,16との間に配置された回転可
能な1/2波長板13と、1/2波長板13と光検出光学系
15,16との間に配置された第2の偏光ビームスプリッタ
14とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、点状光源により観
察試料を走査し、その反射光または透過光を得て上記観
察試料の画像を得る走査型光学顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】走査型光学顕微鏡は、レーザ光源等の点
状光源によって観察試料の表面を走査し、この観察試料
からの反射光または透過光を再び点状に集光してピンホ
ール開口を有する検出器に結像させて、この検出器から
の検出信号により結像の濃度情報を得るようにした顕微
鏡である。
【0003】図6は一般的な走査型光学顕微鏡の概略構
成を示すものである。同図において、点光源61から出
射された点状光は、ハーフミラー62を通過した後に収
差が補正された対物レンズ63によって観察試料64の
表面に点状結像される。
【0004】そして、この点状照明の上記試料64から
の反射光が、再び対物レンズ63を通過した後にハーフ
ミラー62で反射されて集光する。この集光位置には、
上記試料64と共役な関係でピンホール65が配置され
ており、このピンホール65を通過した上記反射光が光
検出器66に入射され、その輝度情報が検出される。
【0005】このような点状照明をラスタ走査等の2次
元走査により観察試料64の表面の測定領域全体に渡っ
て行ない、その反射光に対する光検出器66の検出信号
から画像を形成して表示することにより、観察試料64
の表面の2次元画像が得られる。
【0006】ところで、観察試料64の表面が全体に渡
って平坦であるとは限らず、例えば符号64′で示す位
置にあった場合、図中に破線で示す如くこの試料64′
からの反射光はピンホール65の位置では集光しない。
【0007】したがって、このような反射光はピンホー
ル65を通過することができず、光検出器66で検出さ
れない。これはすなわち、走査型光学顕微鏡では観察試
料64の焦点位置、つまり合焦位置に存在する試料面の
光学像のみが測定できるということである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述した如く、共焦点
光学系はその光軸方向に分解能を持つという特徴を有す
るものであるが、これは換言すれば焦点深度が非常に浅
いということになる。したがって、表面に凹凸のある試
料を観察した場合には、ある一部にしかピントが合わ
ず、使いづらいという不具合があった。
【0009】ところで、上記図5に示した構成からピン
ホール65を取り除いた状態では、共焦点光学系の特性
は失うものの、従来の光学顕微鏡と同様の画像を得るこ
とができる。このような光学系をここでは非共焦点と呼
称するものとする。
【0010】したがって、走査型光学顕微鏡において、
共焦点光学系に加えて非共焦点光学系を備えていれば、
操作性が向上することになる。このような考え方は特開
昭61−219919に開示されている。この特開昭6
1−219919では、光検出器の前に配置されたピン
ホールを移動可能とし、光路に対して挿脱することで1
つの光検出光学系により共焦点と非共焦点が実現できる
ものである。
【0011】しかるにこの特開昭61−219919で
は、光検出光学系が1系統ですむ反面、ピンホールを移
動させなければならない。光学系の設計にもよるが、ピ
ンホールの開口直径は通常数10[μm]乃至数100
[μm]のオーダーであり、このような大きさピンホー
ルを移動して再現性よく位置決めすることは難しく、移
動機構が複雑なものとなり、かつ高い精度が要求され
る。
【0012】これに対して、特願平7−289944で
は、共焦点、非共焦点用に試料からの反射光を一定の割
合で2系統に分割してそれぞれの光検出光学系に入射さ
せている。
【0013】この特願平7−289944では切換機構
を持たないために、上記特開昭61−219919で述
べたような不具合はないものの、共焦点、非共焦点の2
系統に試料からの反射光を分割するため、それぞれの光
検出光学系で該反射光を100%利用することができな
い。したがって、例えば反射光の光量が100%得られ
れば検出できる試料であっても、この特願平7−289
944では光量が不足して十分に画像を検出できなくな
る虞がある。
【0014】本発明は上記のような実情に鑑みてなされ
たもので、その目的とするところは、共焦点、非共焦点
の2系統の検出光学系を有することで光路切換えの必要
をなくし、且つそのいずれにおいても試料からの反射光
を損失なく検出することが可能な走査型光学顕微鏡を提
供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
光源及びこの光源からの光を試料に対して集束して照射
する光学系を有する対物光学系と、この対物光学系で集
束した光源からの光と上記試料とを相対的に2次元方向
へ移動走査する2次元走査手段と、上記光源と上記2次
元走査手段との間にあって、上記試料からの反射光を分
離する第1の分離光学素子と、この第1の分離光学素子
と上記試料との間に配置された第1の偏光面変換光学素
子と、上記第1の分離光学素子で分離された光を検出す
る複数の光検出光学系と、上記第1の分離光学素子と上
記複数の光検出光学系との間に配置された回転可能な第
2の偏光面変換光学素子と、この第2の偏光面変換光学
素子と上記複数の光検出光学系との間に配置された第2
の分離光学素子とを具備するようにしている。
【0016】請求項2記載の発明は、光源及びこの光源
からの光を試料に対して集束して照射する光学系を有す
る対物光学系と、この対物光学系で集束した光源からの
光と上記試料とを相対的に2次元方向へ移動走査する2
次元走査手段と、上記光源と上記試料の間に配置された
第1の偏光面変換光学素子と、上記試料を挟んで上記第
1の偏光面変換光学素子と反対側に配置された第2の偏
光面変換光学素子と、上記試料を通過した透過光を検出
する複数の光検出光学系と、上記第2の偏光面変換光学
素子と上記複数の光検出光学系との間に配置された回転
可能な第3の偏光面変換光学素子と、この第3の偏光面
変換光学素子と上記複数の光検出光学系との間に配置さ
れた分離光学素子とを具備するようにしている。
【0017】請求項3記載の発明は、光源及びこの光源
からの光を試料に対して集束して照射する光学系を有す
る対物光学系と、この対物光学系で集束した光源からの
光と上記試料とを相対的に2次元方向へ移動走査する2
次元走査手段と、上記試料からの光を検出する複数の光
検出光学系と、これら複数の光検出光学系の前方に配置
された回転可能な偏光面変換光学素子と、この偏光面変
換光学素子と上記複数の光検出光学系との間に配置され
た分離光学素子とを具備するようにしている。
【0018】この結果、請求項1乃至3記載のいずれの
発明によっても、複数の光検出光学系を有して光路切換
えの必要をなくし、且つそのいずれにおいても試料から
の反射光を損失なく検出することが可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下図面を参照して本発明の第1
の実施の形態に係る走査型光学顕微鏡を説明する。
【0020】図1はその光学系の構成を示すもので、レ
ーザ光源1から出射された直線偏光のレーザビームは、
ビームエクスパンダ2で適当なビーム径に拡大された後
に、第1の分離光学素子である偏光ビームスプリッタ3
を通過して2次元走査光学系に入射する。
【0021】この2次元走査光学系は、第1の光偏向素
子4、リレーレンズ5,6、及び第2の光偏向素子7で
構成される。第1の光偏向素子4及び第2の光偏向素子
7は、それぞれガルバノスキャナ等が用いられるもの
で、第1の光偏向素子4はX方向に、第2の光偏向素子
7はこのX方向と直交するY方向にそれぞれレーザビー
ムを偏向する。
【0022】リレーレンズ5,6は、第1の光偏向素子
4に平行光束で入射したレーザビームがこの平行光束を
保ったまま第2の光偏向素子7から出射されるようにア
フォーカル光学系を構成している。具体的には、第1の
光偏向素子4はリレーレンズ5の焦点位置に、第2の光
偏向素子7はリレーレンズ6の焦点位置にそれぞれ配置
され、リレーレンズ5とリレーレンズ6の間の距離がそ
れぞれの焦点距離の和となるように配置される。
【0023】しかるに、上記2次元走査光学系で偏向さ
れたレーザビームは、投影レンズ8、結像レンズ9、第
1の偏光面変換光学素子である1/4波長板10を順に
通過した後に、対物レンズ11によって試料12上に照
射され、この試料12上で微小なスポットに絞られたレ
ーザビームが2次元平面状に走査されることとなる。
【0024】そして、試料12の表面で反射したレーザ
ビームは、入射した光路を逆に戻って、対物レンズ1
1、1/4波長板10、結像レンズ9、投影レンズ8、
第2の光偏向素子7、リレーレンズ6,5、及び第1の
光偏向素子4を介した後に、第1の偏光ビームスプリッ
タ3で反射されて第2の偏光面変換光学素子である1/
2波長板13を通過し、第2の分離光学素子である偏光
ビームスプリッタ14に入射する。
【0025】この第2の偏光ビームスプリッタ14は、
1/2波長板13の状態によって反射光であるレーザビ
ームを共焦点光学系15と非共焦点光学系16のいずれ
かに入射させるべく分光するものである。
【0026】共焦点光学系15は、レーザビームを集光
するレンズ17、このレンズ17による集光位置に配置
されたピンホール18、及びこのピンホール18を通過
した光を検出する光検出器19で構成される。
【0027】一方、非共焦点光学系16は、第2の偏光
ビームスプリッタ14で分光されたレーザビームを全反
射するミラー20、このミラー20からのレーザビーム
を集光するレンズ21、及びこのレンズ21の集光位置
に配置された光検出器22で構成される。
【0028】次いで上記実施の形態の動作について説明
する。図2は上記図1の光学系の概略図であり、各光学
素子のレーザビームの偏光方向を示している。この図2
において、第1の偏光ビームスプリッタ3は、入射面に
平行なP偏光成分を通過させ、この入射面と垂直なS偏
光成分を反射する特性を有するものとする。したがっ
て、レーザ光源1から出射されたレーザビームの偏光方
向は第1の偏光ビームスプリッタ3を通過するように予
め調整されているものとする。
【0029】第1の偏光ビームスプリッタ3を通過した
P偏光成分のみのレーザビームは、第1の光偏向素子4
と7とを含む、2次元走査光学系、投影レンズ8、及び
結像レンズ9を介して第1の1/4波長板10に入射さ
れる。
【0030】第1の1/4波長板10は、図3に示すよ
うに光学軸OAに対して45°の傾きで直線偏光を入射
させた場合に、その直線偏光のX成分とY成分の位相を
90°ずらす性質を有しているものとする。したがっ
て、第1の1/4波長板10を通過したレーザビームは
直線偏光から円偏光に変換される。
【0031】試料12に照射されたレーザビームは、円
偏光のまま反射し、再び第1の1/4波長板10に入射
する。ここで円偏光のX成分とY成分の位相が90°ず
れるため、この第1の1/4波長板10を通過したレー
ザビームは再び直線偏光になる。但し、この直線偏光の
偏光方向は、当初に第1の1/4波長板10に入射した
際の偏光方向であるP偏光とは直交したS偏光である。
第1の偏光ビームスプリッタ3の特性は上述した通りで
あるから、試料12からの反射光であるレーザビームは
この第1の偏光ビームスプリッタ3で反射されて1/2
波長板13に入射される。
【0032】1/2波長板13は、光学軸OAに対して
45°の傾きで直線偏光が入射した場合に、該直線偏光
のX成分とY成分の位相を180°ずらす特性を有して
いるものとする。したがって、この1/2波長板13を
通過したレーザビームの偏光方向は、1/2波長板13
に入射する前の偏光方向と直交する方向となって第2の
偏光ビームスプリッタ14に至るものである。なお、直
線偏光の方向が光学軸OAと一致している場合は、偏光
方向に変化は生じない。
【0033】ここで、まず非共焦点光学系16により非
共焦点画像を得る場合について述べる。非共焦点画像を
得るためには、試料12からの反射光であるレーザビー
ムを第2の偏光ビームスプリッタ14で全反射させて非
共焦点光学系16の側に入射しなければならない。この
ため、1/2波長板13の光学軸OAが反射光のS偏光
方向と一致するように1/2波長板13を回動させる。
この状態では、1/2波長板13の前後で反射光の偏光
方向に変化は生じない。そのため、試料12からの反射
光はS偏光であるから、この反射光のレーザビームは第
2の偏光ビームスプリッタ14で全反射されて非共焦点
光学系16に入射される。この場合、試料12からの反
射光のすべてを非共焦点光学系16に導くことができる
ため、無駄な損失等のない、明るい画像として光検出器
22でその非共焦点の輝度情報を取込むことができる。
【0034】次に、共焦点光学系15により共焦点画像
を得る場合について述べる。共焦点画像を得るために
は、試料12からの反射光であるレーザビームを第2の
偏光ビームスプリッタ14を通過させて共焦点光学系1
5の側に入射しなければならない。このため、1/2波
長板13の光学軸OAが反射光のS偏光方向と45°の
傾きとなるように1/2波長板13を回動させる。この
状態では、1/2波長板13に入射する反射光のS偏光
が1/2波長板13を介してP偏光に変換される。その
ため、試料12からの反射光が第2の偏光ビームスプリ
ッタ14を通過して共焦点光学系15に全て入射され、
試料12からの反射光のすべてを共焦点光学系15に導
くことができるため、無駄な損失等のない、明るい画像
として光検出器19でその共焦点の輝度情報を取込むこ
とができる。
【0035】上記のような動作にあっては、第1の偏光
ビームスプリッタ3と第1の1/4波長板10の間にレ
ンズ等の光学素子がいくつか存在するが、これら光学素
子の表面ではレーザビームの反射が生じる。そして、こ
の反射光は、試料12からの反射光と重なって光検出器
19,22に入射してしまうことがあり、試料12の画
像のコントラストを低下させ、あるいは試料12以外の
像を生じることがあることから、迷光やゴースト光と呼
称される。
【0036】この迷光やゴースト光の偏光方向は、第1
の偏光ビームスプリッタ3を通過したP偏光がレンズ表
面等で反射されたものであるためにP偏光のままであ
り、試料12の反射光であるS偏光とは異なることか
ら、理想的には第1の偏光ビームスプリッタ3では反射
されないはずである。しかし、実際には僅かながら第1
の偏光ビームスプリッタ3で反射されてしまうため、上
述した如く試料12の画像に悪影響を及ぼすこととな
る。
【0037】このため、図2に示すように実際に第1の
偏光ビームスプリッタ3で反射される光には、試料12
からの反射光のS偏光に僅かではあるが無視できない量
の迷光のP偏光が含まれ、これらの光が1/2波長板1
3を通過して第2の偏光ビームスプリッタ14に入射さ
れる。
【0038】非共焦点画像を得る場合について図2
(A)を用いて説明する。試料12からの反射光のS偏
光方向と1/2波長板13の光学軸OAが一致するよう
に1/2波長板13を回動する。
【0039】この場合、1/2波長板13を通過した反
射光の偏光方向に変化は生じないので、第2の偏光ビー
ムスプリッタ14に入射した光のうち、試料12からの
反射光はS偏光であるから第2の偏光ビームスプリッタ
14で反射されて非共焦点光学系16の側に入射する一
方、迷光はP偏光であるから第2の偏光ビームスプリッ
タ14を通過して共焦点光学系15の側に入射する。
【0040】非共焦点画像が選択されている場合、共焦
点光学系15からの情報は無視されるので、結果として
非共焦点画像は迷光やゴースト光の影響をまったく受け
ず、コントラストのよい非共焦点画像が得られることと
なる。
【0041】次に共焦点画像を得る場合について図2
(B)を用いて説明する。試料12からの反射光のS偏
光方向に対して1/2波長板13の光学軸OAを45°
の傾きとなるように回動する。
【0042】この場合、1/2波長板13に入射した反
射光のS偏光は1/2波長板13を通過してP偏光とな
り、当然ながら迷光はS偏光となる。したがって、この
迷光は第2の偏光ビームスプリッタ14で反射されて非
共焦点光学系16の側に入射する一方、共焦点光学系1
5の側には試料12からの反射光のみが入射する。
【0043】その結果、共焦点画像が選択されている場
合、非共焦点光学系16からの情報は無視されるため、
上述した非共焦点画像を得る場合と同様に、迷光やゴー
スト光の影響をまったく受けず、コントラストのよい共
焦点画像が得られることとなる。
【0044】なお、上記実施の形態において、第1の偏
光ビームスプリッタ3の代わりにハーフミラーを使用す
ることも考えられる。この場合、例えば透過率と反射率
が共に50%のハーフミラーを使用したものとすると、
このハーフミラーへの入射光はハーフミラー通過後にそ
の光量が半分となり、試料12からの反射光もハーフミ
ラーで反射される際にその光量が半分となるため、検出
光学系に到達する光量は入射光の1/4となってしま
う。しかしながら、ハーフミラーは偏光ビームスプリッ
タと比べて安価であることから、光源の光量に充分余裕
があるときには装置のコストを削減する上で有効であ
る。
【0045】ここで、入射光の偏光方向は、第1の偏光
ビームスプリッタ3が偏光特性を有しないため、第2の
偏光ビームスプリッタ14のP偏光またはS偏光方向の
どちらか一方に一致していればよい。
【0046】上記ハーフミラーを用いた変形例において
は、さらに1/4波長板10を省略することも可能であ
る。1/4波長板10を省略すると、試料12からの反
射光と光学素子からの迷光の偏光方向が一致するため、
光学素子のコーティングが良好で迷光が少ない場合に限
られる。
【0047】(第2の実施の形態)以下図面を参照して
本発明の第2の実施の形態に係る走査型光学顕微鏡を説
明する。
【0048】なお、その光学系の構成について基本的に
は上記図1及び図2で示したものとほぼ同様であるの
で、同一部分には同一符号を用いるものとしてその図示
及び説明は省略する。
【0049】しかるに、図4は光学系の概略構成を示す
ものであり、ここでは図1及び図2の第1の偏光ビーム
スプリッタ3と第2の偏光ビームスプリッタ14(図示
せず)の間に、第2の偏光面変換光学素子として上記1
/2波長板13に代えて2枚の1/4波長板31,32
を配置するものである。
【0050】上記一方の1/4波長板31は光軸に対し
てその垂直な面で回動自在に配設されるものである。ま
た他方の1/4波長板32はそのP偏光方向あるいはS
偏光方向に光学軸を一致させて固定設置されるものであ
り、ここではS偏光方向に一致させた場合について図示
している。
【0051】上記のような動作にあって、まず非共焦点
画像を得る場合について図4(A)を用いて説明する。
試料12からの反射光のS偏光方向と1/4波長板31
の光学軸OAが一致するように1/4波長板31を回動
する。
【0052】この場合、1/4波長板31を通過した反
射光の偏光方向に変化は生じず、かつ1/4波長板32
の光学軸OAの方向もS偏光方向に一致しているため、
これら1/4波長板31,32を通過した後も試料12
からの反射光の偏光方向に変化は生じない。
【0053】このため、第2の偏光ビームスプリッタ1
4に入射した光のうち、試料12からの反射光はS偏光
であるから第2の偏光ビームスプリッタ14で反射され
て非共焦点光学系16の側に入射する一方、迷光はP偏
光であるから第2の偏光ビームスプリッタ14を通過し
て共焦点光学系15の側に入射する。
【0054】非共焦点画像が選択されている場合、共焦
点光学系15からの情報は無視されるので、結果として
非共焦点画像は迷光やゴースト光の影響をまったく受け
ず、コントラストのよい非共焦点画像が得られることと
なる。
【0055】次に共焦点画像を得る場合について図4
(B)を用いて説明する。試料12からの反射光のS偏
光方向に対して第2の1/4波長板31の光学軸OAを
45°の傾きとなるように回動する。
【0056】この場合、1/4波長板31を通過した試
料12からの反射光は右回りの円偏光となり、さらに1
/4波長板32を通過することで偏光面が変化してP偏
光となる。同時に、1/4波長板31を通過した試料1
2からの迷光は左回りの円偏光となり、さらに1/4波
長板32を通過することで偏光面が変化してS偏光とな
る。
【0057】したがって、この迷光は第2の偏光ビーム
スプリッタ14で反射されて非共焦点光学系16の側に
入射する一方、共焦点光学系15の側には試料12から
の反射光のみが入射する。
【0058】その結果、共焦点画像が選択されている場
合、非共焦点光学系16からの情報は無視されるため、
上述した非共焦点画像を得る場合と同様に、迷光やゴー
スト光の影響をまったく受けず、コントラストのよい共
焦点画像が得られることとなる。
【0059】(第3の実施の形態)以下図面を参照して
本発明を透過検出光学系に適用した場合の第3の実施の
形態に係る走査型光学顕微鏡を説明する。この実施の形
態では、細胞などの透明な試料を観察する場合に使用さ
れる。
【0060】図5はその光学系の構成について示すもの
で、基本的には上記図1で示したものとほぼ同様である
ので、同一部分には同一符号を用いるものとしてその説
明は省略する。
【0061】レーザ1から発生した直線偏光のレーザビ
ームはビームエクスパンダ2で適当なビーム径に拡大さ
れる。拡大されたレーザビームは投影レンズ8、結像レ
ンズ9、第1の1/4波長板10を通過して円偏光にな
り、対物レンズ11によって試料12上に照射される。
【0062】試料12上では微小なスポットに絞られた
レーザビームが走査される。試料12を透過したレーザ
ビームは、レンズ50、第2の1/4波長板51を通過
してミラー52で反射される。第2の1/4波長板51
を通過するとき円偏光は再び直線偏光になる。ミラー5
2で反射されたレーザビームは1/2波長板13を通過
し、第2の偏光ビームスプリッタ14に入射する。第2
の偏光ビームスプリッタ14は、1/2波長板13の状
態によって反射レーザビームを共焦点光学系15もしく
は非共焦点光学系16に入射させる。
【0063】共焦点光学系15は反射レーザビームを集
光するレンズ17と、集光位置に配置されたピンホール
18、ピンホール18を通過した光を検出する光検出器
19で構成されている。一方、非共焦点光学系16は、
ミラー20、反射レーザビームを集光するレンズ20
と、光検出器21で構成されている。
【0064】本実施の形態では、試料12の2次元画像
を得るために、試料12をXY方向に移動させる。試料
12は図示しないステージに載置されているので、この
ステージをXY方向に走査することによってレーザスポ
ットと試料12との相対的な2次元走査が行なわれる。
当然ステージはピント合わせのために光軸方向にも移動
できるようになっている。
【0065】ステージ走査を行なう理由は、レーザビー
ムを走査する場合だとピンホール18の位置のレーザス
ポットが、走査に合わせて移動するからである。しかし
ながら、レーザスポットの移動にピンホール18を追従
させる機構があれば、レーザ走査方式も使用することが
できる。
【0066】この第3の実施の形態に尾は、上記第1の
実施の形態と同様、非共焦点画像を選択する場合、共焦
点画像を選択する場合のいずれにあっても、迷光やゴー
スト光の影響をまったく受けず、コントラストのよい画
像を得ることができるものである。なお、本発明はその
趣旨を逸脱しない範囲内で種々変形して受信することが
可能である。
【0067】
【発明の効果】以上詳記した如く本発明によれば、共焦
点、非共焦点の2系統の検出光学系を有することで光路
切換えの必要をなくし、且つそのいずれにおいても試料
からの反射光を損失なく検出することが可能な走査型光
学顕微鏡を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る光学系の構成
を示す図。
【図2】同実施の形態に係る各光学素子のレーザビーム
の偏光方向を示す図。
【図3】同実施の形態に係る第1の1/4波長板の光学
軸と偏光方向の関係を示す図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る各光学素子の
レーザビームの偏光方向を示す図。
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る光学系の構成
を示す図。
【図6】一般的な走査型光学顕微鏡の概略構成を示す
図。
【符号の説明】
1…レーザ光源 2…ビームエクスパンダ 3…第1の偏光ビームスプリッタ 4…第1の光偏向素子 5,6…リレーレンズ 7…第2の光偏向素子 8…投影レンズ 9…結像レンズ 10…第1の1/4波長板 11…対物レンズ 12…試料 13…1/2波長板 14…第2の偏光ビームスプリッタ 15…共焦点光学系 16…非共焦点光学系 17,21…レンズ 18…ピンホール 19,22…光検出器 20…ミラー 31,32…1/4波長板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源及びこの光源からの光を試料に対し
    て集束して照射する光学系を有する対物光学系と、 この対物光学系で集束した光源からの光と上記試料とを
    相対的に2次元方向へ移動走査する2次元走査手段と、 上記光源と上記2次元走査手段との間にあって、上記試
    料からの反射光を分離する第1の分離光学素子と、 この第1の分離光学素子と上記試料との間に配置された
    第1の偏光面変換光学素子と、 上記第1の分離光学素子で分離された光を検出する複数
    の光検出光学系と、 上記第1の分離光学素子と上記複数の光検出光学系との
    間に配置された回転可能な第2の偏光面変換光学素子
    と、 この第2の偏光面変換光学素子と上記複数の光検出光学
    系との間に配置された第2の分離光学素子とを具備した
    ことを特徴とする走査型光学顕微鏡。
  2. 【請求項2】 光源及びこの光源からの光を試料に対し
    て集束して照射する光学系を有する対物光学系と、 この対物光学系で集束した光源からの光と上記試料とを
    相対的に2次元方向へ移動走査する2次元走査手段と、 上記光源と上記試料の間に配置された第1の偏光面変換
    光学素子と、 上記試料を挟んで上記第1の偏光面変換光学素子と反対
    側に配置された第2の偏光面変換光学素子と、 上記試料を通過した透過光を検出する複数の光検出光学
    系と、 上記第2の偏光面変換光学素子と上記複数の光検出光学
    系との間に配置された回転可能な第3の偏光面変換光学
    素子と、 この第3の偏光面変換光学素子と上記複数の光検出光学
    系との間に配置された分離光学素子とを具備したことを
    特徴とする走査型光学顕微鏡。
  3. 【請求項3】 光源及びこの光源からの光を試料に対し
    て集束して照射する光学系を有する対物光学系と、 この対物光学系で集束した光源からの光と上記試料とを
    相対的に2次元方向へ移動走査する2次元走査手段と、 上記試料からの光を検出する複数の光検出光学系と、 これら複数の光検出光学系の前方に配置された回転可能
    な偏光面変換光学素子と、 この偏光面変換光学素子と上記複数の光検出光学系との
    間に配置された分離光学素子とを具備したことを特徴と
    する走査型光学顕微鏡。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2001013079A1 (en) * 1999-08-18 2001-02-22 Swinburne University Method and apparatus for the resolution of beams of electromagnetic radiation
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