JP4460690B2 - 走査型レーザ顕微鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、走査型レーザ顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な走査型レーザ顕微鏡について図2を用いて説明する。同図はその光学系の構成を示すもので、等価的に点光源と考えられるレーザ光源1からの直線偏光の特性を持つ光ビーム2は、偏光ビームスプリッタ(PBS)3を通過して第1の光偏向器4に入射する。
【0003】
この光偏向器4は、対物レンズ14の瞳13と共役な位置に配置する。第1の光偏向器4が偏向を行なっていない場合、光ビーム2は光軸6に沿って進む。また、第1の光偏向器4が偏向を行なっている場合、すなわち光ビーム2を走査する場合、光偏向器4が瞳位置に設けられているので、光ビーム2の方向は軸外主光線7と一致し、光ビーム2の中心も軸外主光線7と一致する。
【0004】
次に、これらの光ビーム2は瞳伝送レンズ8,9を通って瞳位置に配置された第2の光偏向器5に入射する。第2の光偏向器5が二次元走査のうちY方向の走査を行なうとすると、上記第1の光偏向器4はX方向の走査を行なうこととする。
【0005】
光偏向器4,5により二次元的に走査された光ビームは、瞳投影レンズ10及び結像レンズ11により1/4波長板12を介して対物レンズ14の瞳13に入射させられる。
【0006】
そして、これらの光ビーム2は対物レンズ14によって試料15上に回折によって制限される点状の光を生じる。光偏向器4,5からなる走査機構はXYの二次元走査をすることにより上記点状の光が試料15を二次元走査するもので、直線偏光の特性を持つ光ビーム2は、上記1/4波長板12を通過することで円偏光に変換される。
【0007】
しかして、試料15から反射された円偏光の特性を持つ光ビーム2は、1/4波長板12で再び、直線偏光に変換されるが、その特性により入射光ビームと試料15からの光、例えば反射光ビームは互いに直交する直線偏光の特性をもつ。
【0008】
試料15から反射された反射光ビームは、対物レンズ14とその瞳13を通り、上述した如く1/4波長板12を介してさらに結像レンズ11を通り、一旦結像する。この結像面が通常の光学顕微鏡で像を観察する面である。そして、さらに反射光ビームは瞳投影レンズ10により第2の光偏向器5に戻ってくる。
【0009】
このように反射光ビームは、試料15に入射した時と全く同じ経路を逆に通って偏光ビームスプリッタ3に戻るもので、反射光ビームは光ビーム2に対して上述した如く1/4波長板12を2度通過しているために、その直線偏光方向が直交しているので、偏光ビームスプリッタ3により反射されて検出ビーム16となる。なお、反射光ビームが光偏向器5,4を通過して戻ってきているので、軸外を走査しても検出ビーム16は動かない。
【0010】
検出ビーム16は、集光レンズ17によって点状に絞られ、点状に絞られた位置にピンホール18を設けて、その後方の検出器19で検出するもので、こうすることにより、通常の顕微鏡よりフレアを少なくすることができ、高解像度の画像を得ることができる。なお、ピンホール18を設けずとも、通常の画像が得られることは言うまでもない。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記図2のような構成において、例えば、瞳伝送レンズ8のレンズ表面で反射されたフレア光のほとんどは偏光ビームスプリッタ3を再び透過するものの、そのごく一部は偏光ビームスプリッタ3で反射されて検出ビーム16に重畳し得る。特にレンズ中心付近で反射されたフレア光は、検出ビーム16とほぼ同一軸上を通るので、ピンホール18を通過し検出器19で検出されてしまい、結果として得られる画像の画質を劣化させるという不具合を生じる。これは、偏光ビームスプリッタ3の直線偏光の分離特性を示す消光比により左右されるが、この消光比を良くするには技術的、価格的に限界があり、上記フレア光が検出器19に到達してしまうのを完全に除去することは困難である。
【0012】
本発明は上記のような実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、光ビームを試料上に走査して画像を得る走査型レーザ顕微鏡において、高価な部材等を用いることなく、レンズ面反射等によるフレア光の影響を排除することが可能な走査型レーザ顕微鏡を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の走査型レーザ顕微鏡は、レーザ光源と、前記レーザ光源から発せられる光ビームを試料上に集光する対物レンズと、前記対物レンズからの集光した光で試料上を走査する走査機構と、前記試料からの光を分離する第1の偏光ビームスプリッタ及び1/4波長板と、前記第1の偏向ビームスプリッタで分離された前記試料からの光を検出して画像信号を出力する検出器と、前記検出器から出力された画像信号に基づく画像を表示するモニタとを備えた走査型レーザ顕微鏡であって、前記第1の偏光ビームスプリッタから前記検出器までの光路上に、フレア光を除去するための、前記第1の偏光ビームスプリッタと同等程度の消光比とする第2の偏光ビームスプリッタを配置したこと、を特徴とする。
【0014】
以上のように、本発明の走査型レーザ顕微鏡では、第1の偏光ビームスプリッタから検出器までの光路上にフレア光を除去するための第2の偏光ビームスプリッタを配置することにより、フレア光の大部分を偏光ビームスプリッタで透過させ、検出器に対してフレア光を除去した試料からの光を導くようにすることができる。
【0015】
したがって、例えばn個の偏光ビームスプリッタの各消光比が、それぞれ“1/m”であるとすると、n個の偏光ビームスプリッタで連続して反射されるフレア光は“1/mn "となり、簡単で安価な構成としながら、最終的に得られる画像でのフレア光の影響を、画質を劣化しないレベルまで減少させることができる。
また、第2の偏光ビームスプリッタは、第1の偏光ビームスプリッタと同等程度の消光比のもので良く、これを光路上に配置するだけでフレア光の発生を抑止した画像を簡易に得ることができるため、顕微鏡としても比較的安価な構成としながら、フレア光の影響を排除したものとすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の一形態に係る走査型レーザ顕微鏡について図面を参照して説明する。
【0017】
図1はその光学系の構成を示すもので、基本的には上記図2に示したものと同様であるので、同一部分には同一符号を付してその説明は省略する。
【0018】
しかして、偏光ビームスプリッタ3で反射して得られる検出ビーム16は、さらに第2の偏光ビームスプリッタ(PBS)20により一方向の直線偏光成分が反射され、それから上記集光レンズ17により集光されて、ピンホール18を介して検出器19に結像される。
【0019】
上記のような構成とすれば、瞳伝送レンズ8のレンズ表面で反射されたフレア光は、偏光ビームスプリッタ3で大部分が通過するものの、そのごく一部が反射されて検出ビーム16と共に第2の偏光ビームスプリッタ20に至る。
【0020】
そして、この第2の偏光ビームスプリッタ20で検出ビーム16をさらに反射させることにより、検出ビーム16と共に入射されたフレア光はこの偏光ビームスプリッタ20によりごく一部が透過され、透過により排除しきれなかったフレア光は検出ビーム16と共にこの偏光ビームスプリッタ20で反射される。
【0021】
ここで、第1の偏光ビームスプリッタ3と第2の偏光ビームスプリッタ20の消光比をそれぞれ仮に1/500とすれば、2つの偏光ビームスプリッタで連続して反射されるフレア光の光量は、“1/(2.5×105 )(=(1/5002 )”となる。
【0022】
このように、n個の偏光ビームスプリッタの各消光比がそれぞれ“1/m”であるとすると、n個の偏光ビームスプリッタで連続して反射されるフレア光は“1/mn ”となり、最終的に得られる画像でのフレア光の影響を、画質を劣化しないレベルにまで減少させることができることがわかる。
【0023】
加えて、上記偏光ビームスプリッタ20は偏光ビームスプリッタ3と同等程度の消光比のもので良く、これを光路上に配置するだけでフレア光の発生を抑止した画像を簡易に得ることができるため、顕微鏡としても比較的安価な構成としながら、フレア光の影響を排除したものとすることができる。
【0024】
なお、上記実施の形態は上記図1に示した構成に限定するものではなく、本発明はその要旨を逸脱しない範囲内で種々変形して実施することが可能であるものとする。
【0025】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、第1の偏光ビームスプリッタから検出器までの光路上にフレア光を除去するための第2の偏光ビームスプリッタを配置することにより、フレア光の大部分を偏光ビームスプリッタで透過させ、検出器に対してフレア光を除去した試料からの光を導くようにすることができる。
【0026】
したがって、例えばn個の偏光ビームスプリッタの各消光比が、それぞれ“1/m”であるとすると、n個の偏光ビームスプリッタで連続して反射されるフレア光は“1/mn ”となり、簡単で安価な構成としながら、最終的に得られる画像でのフレア光の影響を、画質を劣化しないレベルまで減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態に係る走査型レーザ顕微鏡の光学系の構成を示す図。
【図2】一般的な走査型レーザ顕微鏡の光学系の構成を示す図。
【符号の説明】
1…レーザ光源
2…光ビーム
3…偏光ビームスプリッタ(PBS)
4…第1の光偏向器
5…第2の光偏向器
6…光軸
7…軸外主光線
8,9…瞳伝送レンズ
10…瞳投影レンズ
11…結像レンズ
12…1/4波長板
13…(対物レンズの)瞳
14…対物レンズ
15…試料
16…検出ビーム
17…集光レンズ
18…ピンホール
19…検出器
20…偏光ビームスプリッタ(PBS)
Claims (1)
- レーザ光源と、
前記レーザ光源から発せられる光ビームを試料上に集光する対物レンズと、
前記対物レンズからの集光した光で試料上を走査する走査機構と、
前記試料からの光を分離する第1の偏光ビームスプリッタ及び1/4波長板と、
前記第1の偏向ビームスプリッタで分離された前記試料からの光を検出して画像信号を出力する検出器と、
前記検出器から出力された画像信号に基づく画像を表示するモニタと
を備えた走査型レーザ顕微鏡であって、
前記第1の偏光ビームスプリッタから前記検出器までの光路上に、フレア光を除去するための、前記第1の偏光ビームスプリッタと同等程度の消光比とする第2の偏光ビームスプリッタを配置したこと、
を特徴とする走査型レーザ顕微鏡。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP27450499A JP4460690B2 (ja) | 1999-09-28 | 1999-09-28 | 走査型レーザ顕微鏡 |
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JP2001100103A5 JP2001100103A5 (ja) | 2005-11-04 |
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-
1999
- 1999-09-28 JP JP27450499A patent/JP4460690B2/ja not_active Expired - Fee Related
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