JPH0961366A - 微分干渉顕微鏡及び該顕微鏡を用いた欠陥検査装置 - Google Patents

微分干渉顕微鏡及び該顕微鏡を用いた欠陥検査装置

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JPH0961366A
JPH0961366A JP7217915A JP21791595A JPH0961366A JP H0961366 A JPH0961366 A JP H0961366A JP 7217915 A JP7217915 A JP 7217915A JP 21791595 A JP21791595 A JP 21791595A JP H0961366 A JPH0961366 A JP H0961366A
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light
polarization state
polarization
linearly polarized
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JP7217915A
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English (en)
Inventor
Tsuneyuki Hagiwara
恒幸 萩原
Yasushi Oki
裕史 大木
Yutaka Iwasaki
豊 岩崎
Jun Iwasaki
純 岩崎
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】位相シフターの欠陥と光透過性の異物を検出で
きる欠陥検査装置を得ることを目的とする。微分干渉像
のコントラストを調整することのできる微分干渉顕微鏡
を提供することを目的とする。 【解決手段】微分干渉顕微鏡の検光子を例えば偏光ビー
ムスプリッタとして、ビームスプリッタの透過光と反射
光を検出し、それらの差動出力をもって微分干渉像を得
られるようにした。さらに、検光子のアナライザ角を所
定の角度に定め、無欠陥の光透過性の物質(位相シフタ
ー)を透過する光線にπの整数倍だけ位相変化が起きる
ように、露光機の露光波長に略々等しい波長もしくは、
該基板を透過もしくは反射する際に位相シフターでπの
整数倍の位相シフトを被る波長の照明光とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は微分干渉顕微鏡及び
該顕微鏡を用いた欠陥検査装置に関するものである。特
に半導体や液晶基板の製造工程で使用される光遮光性の
回路パターンが設けられたレチクルや位相シフター付き
レチクル(光遮光性の回路パターンと位相物体の回路パ
ターンとが混在するレチクルを含む)において、回路パ
ターンや位相シフターの欠陥及びレチクルに付着した異
物(欠陥)を観察可能な微分干渉顕微鏡に関するもので
あり、またこれらのレチクル上の位相シフターの欠陥や
異物を検査する欠陥検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の位相シフター付きレチクルの欠陥
検査装置は例えばSPIE,Proceedingsseries Volume 225
4,"Photomask and X-ray Mask technology,"p.294〜301
に記載されているように位相シフターの位相量を測定
する装置であって、レチクル内の検査対象となる位相シ
フター部分を光学顕微鏡の視野内に位置させ、その視野
内のサンプリングされた1点の位相量を計るような位相
シフター付きレチクルの位相シフト量を測定する装置が
提案されていた。
【0003】したがって従来のこの種の装置では、1回
の検査ごとに、サンプリングされた1点ごとの検査結果
しか得られず検査時間が長いため、レチクル内のすべて
の位相シフターを検査することには不適当であった。ま
た、従来の欠陥検査装置では、光透過性の異物を十分な
検出感度で検出できないという問題点があった。
【0004】また、従来の微分干渉顕微鏡では微分干渉
像のコントラストの調整はできなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明ではこのような
問題点に鑑み、短時間で位相シフター付きレチクル内の
すべての位相シフターの位相差量の欠陥を検査し、加え
て露光に支障を来たす、異物などの汚染物 (欠陥) の検
出も行える、位相シフター付きレチクルの欠陥検査装置
を得ることを目的とする。
【0006】また、光透過性の異物を検出できる欠陥検
査装置を得ることを目的とする。また、微分干渉像のコ
ントラストを調整することのできる微分干渉顕微鏡を提
供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに、光透過性の物質もしくは光遮光性の物質により所
定のパターンが描画された基板の欠陥を検査する欠陥検
査装置において、前記光透過性物質においてπの整数倍
の位相シフトを被る波長もしくは、光透過性物質におい
てπの整数倍の位相シフトを被る波長もしくは、所定の
パターンの露光に使用される露光波長とほぼ等しい波長
の光であって、直線偏光の光を射出する光源系(1)
と;光源からの光を第1の偏光状態と第2の偏光状態の
2つの直線偏光の光に分離する分離光学系(16)と;
2つの直線偏光の光を集光し、基板上の異なる2点上に
2つの光スポットを形成するコンデンサレンズ(9)
と;2つの直線偏光の光の位相差を調整する位相差調整
手段(24、25)と;2つの光スポットの中間点と基
板とを相対移動する走査手段(50)と;基板からの2
つの直線偏光の光を集光する対物レンズ(6)と;対物
レンズで集光された2つの直線偏光の光を第3の偏光状
態の光に合成する合成光学系(5)と;第3の偏光状態
の光から第4の偏光状態の光と第5の偏光状態の光を選
択する偏光選択手段(11、12、71、38)第4の
偏光状態の光を光電変換し、第1の光電変換信号を出力
する第1光検出器(13、13a、13b、70)と;
第5の偏光状態の光を光電変換し、第2の光電変換信号
を出力する第2光検出器と(14、14a、14b、7
0)と;第1と第2の光電変換信号の差信号に基づい
て、基板の欠陥を検出する検出系とを備えた。
【0008】また、光透過性の物質もしくは光遮光性の
物質により所定のパターンが描画された基板の欠陥を検
査する欠陥検査装置において、光透過性物質においてπ
の整数倍の位相シフトを被る波長もしくは、所定のパタ
ーンの露光に使用される露光波長とほぼ等しい波長の光
であって、直線偏光の光を射出する光源系と;光源から
の光を第1の偏光状態と第2の偏光状態の2つの直線偏
光の光に分離する分離光学系と;2つの直線偏光の光を
集光し、基板上の所定領域を一括して照明するコンデン
サレンズと;2つの直線偏光の光の位相差を調整する位
相差調整手段と;基板からの2つの直線偏光の光を集光
する対物レンズと;対物レンズで集光された2つの直線
偏光の光を第3の偏光状態の光に合成する合成光学系
と;第3の偏光状態の光から第4の偏光状態の光と第5
の偏光状態の光を選択する偏光選択手段と;第4の偏光
状態の光を光電変換し、第1の光電変換信号を出力する
第1光検出器と;第5の偏光状態の光を光電変換し、第
2の光電変換信号を出力する第2光検出器と;第1と第
2の光電変換信号の差信号に基づいて、基板の欠陥を検
出する検出系とを備えた。
【0009】また、本発明の欠陥検査装置は結像型微分
干渉顕微鏡、若しくはレーザー走査光学系の微分干渉光
学系を応用したものであり、これらに設けられている検
光子(偏光選択手段)を例えば偏光ビームスプリッタと
して、該ビームスプリッタの透過光と反射光を同時に、
若しくは時分割して検出し、それらの差動出力をもって
微分干渉像を得られるようにした。さらに、無欠陥の光
透過性の物質(位相シフター)を透過する光線にπの整
数倍だけ位相変化が起きるように、露光機の露光波長に
略々等しい波長もしくは、該基板を透過もしくは反射す
る際に位相シフターでπの整数倍の位相シフトを被る波
長の照明光とした。そして偏光ビームスプリッタのアナ
ライザ角を最適に調整することにより、欠陥(異物)の
検出感度を最高にするとともに、無欠陥の光透過性物質
を観察するときの差動出力を零とすることができ、位相
シフターの欠陥と光透過性の異物の有無との両方を検査
できる欠陥検査装置を得ることができる。
【0010】また、光透過性の物質もしくは光遮光性の
物質により所定のパターンが描画された基板の欠陥を検
査する欠陥検査装置において、光源系からの直線偏光の
光を第1の偏光状態と第2の偏光状態の2つの直線偏光
の光に分離する分離光学系と;2つの直線偏光の光の位
相差を調整する位相差調整手段と;基板からの前記2つ
の直線偏光の光を集光する対物レンズと;対物レンズで
集光された2つの直線偏光の光を第3の偏光状態の光に
合成する合成光学系と;第3の偏光状態の光の偏光状態
を可変とするとともに、第3の偏光状態の光から第4の
偏光状態の光と第5の偏光状態の光を選択する偏光選択
手段と;第4の偏光状態の光を光電変換し、第1の光電
変換信号を出力する第1光検出器と;第5の偏光状態の
光を光電変換し、第2の光電変換信号を出力する第2光
検出器と;第1と第2の光電変換信号の差信号に基づい
て、基板の欠陥を検出する検出系とを備えた。
【0011】そして例えば偏光選択手段を偏光ビームス
プリッタとし、偏光ビームスプリッタのアナライザ角を
可変とすることにより、微分干渉像のコントラストを可
変とする微分干渉顕微鏡を使った欠陥検査装置を得るこ
とができる。また、微分干渉顕微鏡において、光源から
の光を第1の偏光状態と第2の偏光状態の2つの直線偏
光の光に分離する分離光学系と;2つの直線偏光の光を
集光し、物体を一括して照明するコンデンサレンズと;
物体を透過した2つの直線偏光の光を集光する対物レン
ズと;対物レンズで集光された2つの直線偏光の光を第
3の偏光状態の光に合成する合成光学系と;第3の偏光
状態の光の偏光状態を可変とするとともに、第3の偏光
状態の光から第4の偏光状態の光と第5の偏光状態の光
を選択する偏光選択手段と;第4の偏光状態の光を検出
する第1検出器と;第5の偏光状態の光を検出する第2
検出器と;第1検出器の出力と第2検出器の出力との差
に基づいて、物体の像を検出する検出系とを備えた。
【0012】また、微分干渉顕微鏡において、光源から
の光を第1の偏光状態と第2の偏光状態の2つの直線偏
光の光に分離する分離光学系と;2つの直線偏光の光に
よって物体を一括して照明するとともに、物体から反射
された2つの直線偏光の光を集光する対物レンズと;対
物レンズで集光された2つの直線偏光の光を第3の偏光
状態の光に合成する合成光学系と;第3の偏光状態の光
の偏光状態を可変とするとともに、第3の偏光状態の光
から第4の偏光状態の光と第5の偏光状態の光を選択す
る偏光選択手段と;第4の偏光状態の光を検出する第1
検出器と;第5の偏光状態の光を検出する第2検出器
と;第1検出器の出力と第2検出器の出力との差に基づ
いて、物体の像を検出する検出系とを備えた。
【0013】これにより微分干渉像のコントラストを可
変とする結像型微分干渉顕微鏡を得ることができた。
【0014】
【発明の実施の形態】まず、初めに本発明の原理を説明
する。 [原理]レチクル上の回路パターンによる段差は基本的に
1次元の構造であるので以下の解析では光学系を含めて
すべて1次元で行う。実際の光学系は2次元であるが、
以下の説明では1次元の仮定で全く差し支えない。
【0015】レチクル上の回路パターンによる段差とし
て、原点X=0での段差を考える。回路パターンはX=
0を除いて平坦であり、段差を示す複素振幅透過率分布
O(x)は(1)式で示される。 ここでa 及びb は複素振幅透過率の絶対値であり、Ψは
位相シフターによって生じる位相変化量である。つぎに
これらの段差位置における微分干渉像の強度をレーザ走
査光学系の微分干渉顕微鏡について求める。
【0016】なお、結像型の微分干渉顕微鏡によっても
焦点深度が異なる以外、照明系のσ値を適当に設定すれ
ば全く同一の微分干渉像が得られる。微分干渉顕微鏡に
よって被検物体を透過した2つのレーザスポットが段差
の境界をはさんでその両側に対象の位置にあるとき、2
つのレーザスポット間隔を2δとすれば、第一のスポッ
トはx=δにあり、第二のスポットはx=−δにある。
レーザスポットの振幅分布をu(x)とすれば、第一ス
ポットの回折により、
【0017】
【数1】
【0018】方向余弦α方向に回折される光の複素振幅
は次式で与えられる。
【0019】
【数2】
【0020】同様に第二スポットについてみれば は
(3)式で与えられる。レーザー光出射点から検光子
(偏光ビームスプリッタ)直前までの間の光学系が第一
スポットと第二スポットに与える位相差(これはまた回
路パターンや欠陥の無いレチクルを用いた時の検光子直
前における両スポットの位相差に等しい。)をθとし、
検光子(偏光ビームスプリッタ)の方位角(アナライザ
角)をφとすると、
【0021】
【数3】
【0022】検光子(偏光ビームスプリッタ)の透過光
強度 と反射光強度 は(4)、(5)式で示される。
【0023】
【数4】
【0024】実際にはレンズの開口数より小さい方向余
弦の回折光はすべて受光されるから、透過光全強度IT
と反射光全強度IR は(6)、(7)式のようになる。
【0025】
【数5】
【0026】
【数6】
【0027】差動出力Sは(8)式で示される。θ=π
/2として整理すると(9)式を得る。 S=IT −IR (8) S=2C{ cos2φ(a2 −b2)− sin2φ2ab sinΨ} (9) Cは物体によらない装置定数で(10)式で与えられ
る。
【0028】
【数7】
【0029】(9)式は2つのベクトルの内積と考えら
れ、(11)式に変形できる。 S=2C( cos2φ,sin 2φ)(a2 −b2 ,−2ab sinΨ) (11) 差動出力Sは、(11)式で示される2つのベクトルが
平行になるとき、すなわち、アナライザ角φが(12)
式を満たすとき最大になる。また、2つのベクトルが直
交するとき、すなわち、アナライザ角φが(12)式を
満たす角度から、π/4ずれた角度において最小にな
る。
【0030】
【数8】
【0031】本発明においては、位相物体である光透過
性の異物の検出、及び位相シフター部分の位相差不良の
検出を種たる目的にしている。位相物体である光透過性
の異物の検出に関し、(9)式において差動出力Sはφ
=π/4+nπ/2(n=0、1、2、3、…)で(1
3)式に示すように最大のゲイン(感度)になり、最も
望ましい。反対にφ=nπ/2(n=0、1、2、3、
…)のときには最も望ましくなく、位相物体の異物の検
出能力が最低になる。 Sφ=−4Cab sinΨ (13) ( φ=π/4) また、無欠陥の回路パターンの段差部分を透過照明にて
観察するとき、差動出力が最小(ゼロ)であることが望
ましい。無欠陥の回路パターンの段差を示す複素振幅透
過率分布は3つの場合が考えられる。第一にガラス部分
と位相シフター部分の境界の段差であって、これは(1
4)式で示される。第二にガラス部分とクロム遮光膜と
の境界の段差であって、(15)式で示される。第三に
クロム遮光膜と位相シフター部分の境界の段差であっ
て、(16)式で示される。 (15)、(16)式で示される場合、(13)式は自
動的にゼロとなるが、(14)式の場合、(13)式は
Ψ1 =nπ(n=0、1、2、3、…)のときにゼロと
なる。位相シフター部分での、露光波長の光に対する位
相シフト量はπの奇数倍である。したがって、露光機の
露光波長に略々等しい波長もしくは、該透明基板を透過
する際に該位相シフターでπの整数倍の位相シフトを被
る波長をもって、欠陥検査を行うことが望ましい。後述
する第1の実施の形態等では、照明光に露光波長と略々
等しい、もしくは一致する波長の光を用い、Ψ1 =πと
している。このときにアナライザ角φをπ/4とするこ
とにより、最高の検出能力を最大とし、かつ無欠陥回路
パターンを観察するとき差動出力を零とすることができ
る。
【0032】検査対象のレチクルの回路パターンがクロ
ム遮光膜のみに限定される場合には、無欠陥の回路パタ
ーンの段差を示す複素振幅透過率分布は(15)式のみ
で示される。このときはアナライザの向き( アナライザ
角) をφ=π/4としたうえで、照明光の波長は任意で
あっても良い。また、検査対象のレチクルがハーフトー
ンレチクルに限定される場合には、無欠陥の回路パター
ンの段差を示す複素振幅透過率分布は(14)式のみで
示される。このときはφ=φ1 がなるべくπ/4に近く
なるように、照明光の波長を露光機の露光波長に略々等
しい波長もしくは、該透明基板を透過する際に該位相シ
フターでπの整数倍の位相シフトを被る波長に近い波長
に選択し、アナライザの向き( アナライザ角) φ1 を式
(17)を満たすように設定しても良い。 S=2C{ cos2φ1(a1 2−b1 2) − sin2φ12a11 sinΨ1}=0 (17) 次に上述のような原理で、位相シフターの欠陥や位相物
体である光透過性の異物を検出するための具体的な装置
構成、動作について説明する。 [装置構成・動作]図1は本発明の第一実施の形態による
欠陥検査装置である。検査対象のレチクル8には、石英
の光透過部分(ガラス部分)に位相シフター部分30に
よって所定の回路パターンが描画されている。位相シフ
ター部は例えばSiO2 等やハーフトーンレチクル用の
透過率と位相を制御するような位相シフト部材である。
レーザー光源1は検査対象のレチクル8の位相シフター
部分30による位相シフト量が略々πとなる波長の単色
の光(検査光)を出射する。シフターが、例えば水銀灯
のi線(波長365nm)用のものであるとすると、レ
ーザ光源1からの光(検査光)の波長は365nm近傍
の波長(例えば365±50nm)であればよい。レー
ザ光の波長を位相シフター部分30による位相シフト量
が略々πとなる波長とすることにより、位相シフターの
欠陥とレチクル上の異物(位相物体)との両方を検出す
ることができる。また、シフターの検査のみを行う場合
は、検査光の波長はどの波長の光でもよい。レーザー光
源1からでた直線偏光レーザービームはコリメートレン
ズ2で平行光となり振動ミラー4に入射する。振動ミラ
ー4は駆動部50によりレーザービームを偏向可能であ
る。レーザビームの偏光方向は紙面内であり、振動ミラ
ー4は一次元方向にレーザービームを偏向する。駆動部
50はコンピュータ19によって制御される。振動ミラ
ー4によって反射されたレーザービームは第一リレーレ
ンズ3、第二リレーレンズ17により屈折され、ノマル
スキープリズム16を透過し、互いの偏光方向が直交す
る二つの直線偏光であって、わずかな相対角度をなす光
線に分離され進行し、コンデンサーレンズ9により屈折
され、XYステージ26に置載されたレチクル8に入射
する。ノマルスキープリズム16はコンデンサーレンズ
9の瞳位置もくしはその共役位置近傍に配置されてい
る。
【0033】これらの光線はレチクル8の回路描画面7
内でビームスポットを形成する。レチクル8上の回路描
画面7内では、ノマルスキープリズム16の働きによっ
て、わずかに位置のずれた2つのビームスポットが形成
される。これらの2つのビームスポットを形成する2つ
の光線は互いの偏光方向が直交する二つの直線偏光であ
る。2つのスポットは振動ミラー4の働きによって、回
路描画面7内をX方向に一次元走査する。同時に、XY
ステージ26はY方向にレチクル8を等速度で移動さ
せ、これらのスポットは回路描画面7内でX・Yラスタ
ースキャンを行い、所定の面積の領域内の欠陥検査を行
う。
【0034】この領域はX方向の長さが、光学系によっ
て規制されるが、Y方向には規制されないため、Y方向
に長い、長方形の領域とすることができる。したがっ
て、これよりも大きな領域(前述の所定の面積の領域よ
り大きな領域)を検査する場合には、領域がX方向に複
数個重なるように、XYステージ26によって、Y方向
の等速度のステージ移動と、X方向に沿った、ステップ
動作を交互に複数回行えば良い。
【0035】XYステージ26はモータ等からなる駆動
部27によって駆動され、コンピュータ19は駆動部2
7を制御する。また、ノマルスキープリズム16はピエ
ゾ素子等からなるアクチュエータ25によって、コンデ
ンサーレンズ9の光軸と交差する方向(例えば光軸とほ
ぼ直交する方向)に移動可能である。コンピュータ19
はアクチュエータ25を制御する。
【0036】レチクル8を透過した互いの偏光方向が直
交する二つの直線偏光のレーザビームは、対物レンズ6
で屈折され、互いの偏光方向が直交し、わずかな相対角
度をなす二つの光束となって、ノマルスキープリズム5
に到達する。これらの2つの光束は各々平行光である。
これらの平行光束はノマルスキープリズム5の働きによ
って再び一つの平行光束となり、1/4波長板10に達
する。
【0037】ノマルスキープリズム5もピエゾ素子等か
らなるアクチュエータ24によって、コンデンサーレン
ズ9の光軸(対物レンズ6の光軸)と交差する方向(例
えば光軸とほぼ直交する方向)に移動可能である。コン
ピュータ19はアクチュエータ24を制御する。1/4
波長板10直前の平行光線の偏光状態は、二つのノマル
スキープリズム16、5の挿入位置の調整によって円偏
光から直線偏光まで可変である。ここで、レチクル8の
回路描画面7上に回路パターンなどの段差などが全く無
い、平坦なガラス部分である場合に、1/4波長板10
直前の平行光線の偏光状態が直線偏光となるように、二
つのノマルスキープリズム16、5の挿入位置が調整さ
れる。このとき、二つのノマルスキープリズム16、5
の間のたがいの偏光方向が直交する二つの直線偏光のレ
ーザビームの相対的な位相差がπの整数倍となるように
調整される。また二つのノマルスキープリズム16、5
の挿入方位は、二つのプリズムの楔の方位が一致するよ
うにし、かつシャーする方向が紙面に対してπ/4の方
位とする。1/4波長板10は、直前の平行光束の直線
偏光方向、つまり紙面に平行もしくは垂直方向に対し方
位π/4で挿入されている。したがって、レチクル8の
回路描画面7上に回路パターンなどの段差などが全く無
い、平坦なガラス部分である場合に、1/4波長板10
を透過したレーザービームは円偏光となる。このレーザ
ービームは光軸を回転軸として回転自在に配置された1
/2波長板11を通過したあと、コレクターレンズ28
により屈折され、検光子の作用をする偏光ビームスプリ
ッタ12で偏光分離される。紙面に平行な直線偏光の成
分が光検出器13によって光電変換され、垂直な直線偏
光の成分が光検出器14によって光電変換される。光検
出器14は例えば、フォトマルやSPD(シリコン・フ
ォト・ダイオト)等で構成される。光検出器13、14
の配置位置は、合成光学系の後ならどこでもよい。例え
ば、対物レンズ6の瞳共役面やレチクル8の像共役面等
に配置すればよい。
【0038】1/4波長板10は、ピエゾ素子等からな
るアクチュエータ23によって、対物レンズ6の光軸を
回転軸として回転されることより前述の方位に設定され
る。1/2波長板11はピエゾ素子等からなるアクチュ
エータ22によって、対物レンズ6の光軸を回転軸とし
て回転可能である。1/2波長板11の回転角が、前述
の「原理」の項で述べたアナライザ角φの2倍に対応す
る。1/2波長板11の方位角は、検光子(偏光ビーム
スプリッタ)のアナライザ角φが略々π/4となるよう
に設定する。すなわち、アクチュエータ22は1/2波
長板11をアナライザ角φが略々π/4となるように設
定する。実際の検査に先立ち、被検査レチクルの無欠陥
の位相シフター部分を用いて、同一のゲインに調整され
た光検出器13、14の電気信号の差異が最も小さくな
るように、アクチュエータ22は1/2波長板の方位を
微調整する。この調整を行うことによって、アナライザ
角φがπ/4に設定される(換言すれば異物の検出感度
が最大となる)とともに、系に残存する残存誤差を影響
を最小にするために光検出器13、14の出力のゲイン
が微調整される。このように固定した状態の偏光ビーム
スプリッタと回転可能な1/2波長板とにより、アナラ
イザ角を可変とする偏光ビームスプリッタを構成するこ
とができる。
【0039】上記のセットアップにより実際の検査時に
は、レチクル8の回路描画面内の位相シフター部分のシ
フト量の不良、または光透過部分(ガラス部分)に付着
した位相物体の異物が存在する場合のみに、光検出器1
3、14の電気信号に差異が生じ、無欠陥の場合には差
異を生じない。光検出器13、14によって光電変換さ
れた電気信号は差動アンプ15で差動信号となり、プラ
ス側とマイナス側の二つのスライスレベルを有する2値
化回路である。ウインドウコンパレータ回路を有する信
号処理回路18に入力される。信号処理回路18は2値
化信号の値や、差動信号の値などを、コンピュータ19
に出力する。コンピュータ19はこの2値化信号に基づ
いて欠陥の有無を検出する。信号処理回路18のウイン
ドウコンパレータ回路のプラス側とマイナス側の二つの
スライスレベルは光学的なノイズ、電気的なノイズによ
って疑似欠陥を生じないレベルに設定する。コンピュー
タ19は光検出器13、14の出力値をそのまま入力で
きるようにもなっている。
【0040】コンピュータ19は検査実行中の振動ミラ
ー4とXYステージ26の同期制御を行う。前述の如く
コンピュータ19はアクチュエータ22、23、24、
25を制御し、前述の光学素子5、10、11、16を
微調整可能で、検査開始前の、セットアップが自動で可
能である。そしてコンピュータ19は差動信号や光検出
器13、14の出力値を、振動ミラー4やXYステージ
26の位置情報(例えば制御信号)と同期して記憶す
る。
【0041】コンピュータ19は欠陥のレチクル内の位
置と欠陥位置での異物の大きさを表す信号(例えば差動
信号量、光検出器13、14の出力値の大きい方か小さ
い方のどちらか一方、光検出器13、14の出力値の平
均等)を示すマップを生成し、CRTディスプレイ等の
表示部21に表示する。また、このマップに基づいて、
異物を不図示の目視系で目視観察して、シフターの欠陥
と位相物体の異物とを区別できる。外部のオペレータ
は、キーボード等のインターフェース20を介して、コ
ンピュータ19に対し検査感度、検査領域、装置の初期
設定の実行、検査の実行などを入力する。
【0042】次に本発明の第二実施の形態を説明する。
第二実施の形態と第一実施の形態の主たる違いは光検出
器13、14であって第一実施の形態では、単なる1素
子のセンサーであったが、本実施の形態では多素子の1
次元のリニアセンサーになっている。図2は第二実施の
形態の光検出器13a、14aを示す図であり、他の構
成は図1と同様なので、図示は省略する。光検出器13
a、14aは多素子の1次元のリニアセンサーであるた
め、光検出器13a、14aは被検査レチクル8のパタ
ーン描画面7と共役な面に位置し、複数の光検出素子の
配列方向はパターン描画面7上の振動ミラー4によるビ
ームスポットの1次元走査に伴うビームスポットの像の
移動方向に一致させている。また、本実施の形態におい
ては、2つの1次元リニアセンサーの位置合わせが特に
重要である。位置合わせの誤差が残留すると、誤差と等
しい大きさの疑似欠陥をパターン描画面の段差部分で発
生する。機械的に完全な位置合わせが行えない場合に
は、信号処理回路18に画像処理回路を内蔵させ、周知
の画像処理技術によって電気的な位置合わせを行う。
【0043】次に本発明の第三実施の形態を説明する。
図3は本発明の第三実施の形態による装置を示す図であ
って、前述の第一、第二実施の形態との主たる違いは照
明方法にある。前の二つの実施の形態のいずれもがレー
ザ走査型の照明光学系を有する微分干渉顕微鏡の光学系
を基礎にしているが、本実施の形態は結像型の微分干渉
顕微鏡を基礎にしている。尚、図3において、図1と同
様の部材には同様の符号を付し、その詳細説明は省略す
る。
【0044】光源33は水銀ランプであって射出する光
線は干渉フィルター34によって最適な波長が選択され
る。被検査レチクル8の位相シフターがi線用であれば
365nmの波長を選択する。すなわち、干渉フィルタ
ー34は位相シフター部分30による位相シフト量が略
々πとなる波長の単色の光を出射する。干渉フィルター
34を透過した光はコレクターレンズ35、第一リレー
レンズ3、第二リレーレンズ17を経てポラライザ38
により紙面に平行な偏波面を持つ直線偏光の光線にな
る。
【0045】この直線偏光の光線はノマルスキープリズ
ム16を経て互いに直交する偏波面を有する2つの直線
偏光に分離されて進行し、そしてコンデンサーレンズ9
で屈折される。そして2つの直線偏光の光は、レチクル
8上の対物レンズ6の視野内を照明する。互いに直交す
る偏波面を有する2つの直線偏光の光線は対物レンズ6
を経て、ノマルスキープリズム5によって再び1つの光
線に合成される。2つのノマルスキープリズムの間で与
えられる位相差が、物体による位相変調が無い場合にπ
の整数倍となるように2つのノマルスキープリズムの挿
入位置が調整される。また、二つのノマルスキープリズ
ム16、5の挿入方位は、二つのプリズムの楔の方位が
一致するようにし、かつ紙面に対してπ/4の方位とす
る。このとき、ノマルスキープリズム5を出た光線は物
体による位相変調がない場合に紙面に平行もしくは垂直
偏波面の直線偏光となる。
【0046】1/4波長板10は、直前の光線の直線偏
光方向、つまり紙面に平行もしくは垂直方向に対し方位
π/4で挿入されている。したがって、レチクル8の回
路描画面7上に回路パターンなどの段差などが全く無
い、平坦なガラス部分を透過した光線は、1/4波長板
10を透過して円偏光となる。この円偏光の光線は光軸
のまわりに回転自在に配置された1/2波長板11を通
過したあと、コレクターレンズ28により屈折され、検
光子の作用をする偏光ビームスプリッタ12で偏光分離
される。紙面に平行な直線偏光の成分が光検出器13b
によって光電変換され、垂直な直線偏光の成分が光検出
器14bによって光電変換される。
【0047】光検出器13b、14bは多素子の2次元
の撮像素子になっている。このため光検出器13b、1
4bは光検査レチクル8のパターン描画面7と共役な面
に位置する。2次元結像素子の各々素子の位置に応じ
て、異物の位置が検出される。また、本実施の形態にお
いては、2つの2次元リニアセンサーの位置合わせが特
に重要である。位置合わせの誤差が残留すると、誤差と
等しい大きさの疑似欠陥をパターン描画面の段差部分で
発生する。機械的に完全な位置合わせが行えない場合に
は、信号処理部18に画像処理回路を内蔵させ、周知の
画像処理技術によって電気的な位置合わせを行う。
【0048】1/2波長板11の回転角が「原理」の項
で述べたアナライザ角φの2倍に対応する。1/2波長
板の方位はアナライザ角φが略々π/4となるように設
定する。実際の検査に先立ち、被検査レチクルの無欠陥
の位相シフター部分の段差を観察して、同一のゲインに
調整された光検出器13b、14bの電気信号の差異が
最も小さくなるように、1/2波長板の方位を微調整す
る。
【0049】上記のセットアップにより、レチクル8の
回路描画面内の位相シフター部分のシフト量の不良、ま
たは光透過部分(ガラス部分)に付着した位相物体の異
物が存在する場合のみに、光検出器13b、14bの電
気信号に差異が生じ、無欠陥の場合には差異を生じな
い。光検出器13、14によって光電変換された電気信
号は差動アンプ15で差動信号となり、プラス側とマイ
ナス側の二つのスライスレベルを有する2値化回路であ
る、ウインドウコンパレータ回路を有する信号処理回路
18に入力される。信号処理回路18は2値化信号の値
や、差動信号の値などを、コンピュータ19に出力す
る。
【0050】信号処理回路18のウインドウコンパレー
タ回路のプラス側とマイナス側の二つのスライスレベル
は光学的なノイズ、電気的なノイズによって疑似欠陥を
生じないレベルに設定する。本実施の形態では対物レン
ズの視野内を一括して検査が可能である。回路描画面7
内の対物レンズの視野よりも大きな領域を検査する場合
には、顕微鏡の光軸を横切る方向に、XYステージ26
をステッピング動作させて、対物レンズの視野を検査領
域内でマトリックス状に位置させ、所望の面積を検査す
ることが可能である。
【0051】前述の第一、第二の実施の形態と同様に、
コンピュータ19は、駆動部27を介してXYステージ
26を移動し、アクチュエータ22、23、24、25
を制御し、前述の光学素子5、10、11、16を微調
整可能で、検査開始前のセットアップが自動で可能であ
る。また、コンピュータ19は欠陥のレチクル内の位置
と欠陥位置での差動信号量を示す、マップを生成し、表
示部21に表示する。
【0052】図4は本発明の第四実施の形態の装置構成
を示す図である。第四実施の形態の第三実施の形態に対
する主たる違いは、画像の取り込み方法にある。第三実
施の形態では、紙面に平行な直線偏光の成分と垂直な直
線偏光の光線はビームスプリッタ12によって偏光分離
されて別々の光検出器13b、14bによって光電変換
されていた。したがって、実時間的に差画像を生成し得
る。第四実施の形態では1つの光検出器70(光検出器
13b、14bを兼用した光検出器)と紙面に平行な偏
波面の直線偏光の成分を透過させるアナライザ71によ
って、紙面に平行な直線偏光の成分による画像と、垂直
な直線偏光の成分による画像を別々の時間に取り込む。
第1、第2実施の形態の紙面に平行な直線偏光の成分に
よる画像に相当する画像は1/2波長板11をアナライ
ザ角φがπ/4になるように( もしくは(17)式できまる
アナライザ角φとなるように) 設定してから取り込む。
つぎに第1、第2実施の形態の紙面に垂直な直線偏光の
成分による画像に相当する画像は1/2波長板11をア
ナライザ角φが3π/4になるように( もしくは(17)式
できまるφ+90° (π/2) となるように) 設定してから
取り込む。この結果、対物レンズ6の1つの視野内の物
体に対応する2つの画像が得られる。
【0053】これらの画像は一度、画像メモリー部39
に別々に蓄えられ、2つの画像データとなる。その後、
画像メモリー部39内で2つの画像の差画像が計算によ
って算出され、差画像信号として信号処理部18に入力
される。またアクチュエータ101でアナライザ71を
直接駆動して、アナライザ角φをπ/4と3π/4,も
しくは(17)式で決まる角度と(17)式で決まる角度に90
°を加えた角度に設定して2つの画像を得てもよい。ま
たアナライザ角φはπ/4もしくは(17)式で決まる角度
となるようにアナライザ71または1/2波長板11を
回転させて設定し、そのアナライザ角φに直交する偏光
状態の光の取り込みは、アナライザ71,または1/2
波長板11を固定したままでも可能である。このときは
ポラライザ38の方位を90°変更させて2つの画像を
得る。すなわちまずポラライザ38を紙面に平行な方位
にして、アナライザ角φをアナライザ71の方位もしく
は1/2波長板11によりπ/4もしくは(17)式の角度
に設定し、このときに得られる第1の画像をメモリーす
る。次にアナライザ角φはそのままで、ポラライザ38
をアクチュエータ102により紙面に垂直な方位にす
る。これはアナライザ角φを90°回転させるのと等価
である。ここで得られる画像を第2の画像としてメモリ
ーする。なお本実施の形態ではポラライザは紙面に平行
方向と垂直方向の90°の角度変更のみを行え、アナラ
イザ角を90°だけ増減する目的にのみ用いられる。こ
れはノルマスキープリズム16で分離された2つの光線
の振幅比を1:1に保つために重要である。
【0054】本実施の形態においてもプラス側とマイナ
ス側の二つのスライスレベルを有する2値化回路である
ウインドウコンパレータ回路を有する信号処理回路18
は、2値化信号の値や差動信号の値などをコンピュータ
19に出力する。信号処理回路18のウインドウコンパ
レータ回路のプラス側とマイナス側の二つのスライスレ
ベルは光学的なノイズ、電気的なノイズによって疑似欠
陥を生じないレベルに設定する。
【0055】コンピュータ19は、第三実施の形態と同
様に欠陥のレチクル内の位置と欠陥位置での異物の大き
さを表す信号を示すマップを生成し、表示部21に表示
する。コンピュータ19は検査実行中のπ/2波長板1
1の方位の制御やXYステージ26の駆動制御、画像蓄
積部39の制御などを行う。コンピュータ19はアクチ
ュエータ22、23、24、25を制御し、前述の光学
素子5、10、11、16を微調整可能で、検査開始前
の、セットアップが自動で可能である。本実施の形態で
は実際の検査に先立ち、被検査レチクルの無欠陥の位相
シフター部分の同一箇所の段差の像である。2つの画像
データによって計算される差画像信号が最も小さくなる
ように、1/2波長板の方位を微調整し2つの画像を取
り込むときのおのおのに対応する2つの方位角を決定す
る。
【0056】外部のオペレータは、インターフェース2
0を介して、コンピュータ19に対し検査感度、検査領
域、装置の初期設定の実行、検査の実行などを入力す
る。図5は本発明の第五実施の形態の装置構成を示す図
である。第五実施の形態と第四実施の形態との唯一の相
違点はπ/2波長板11の設置箇所にある。第一実施の
形態から第四実施ではπ/2波長板11は対物レンズ6
と光検出器(撮像素子)の間に設置されていたが、第五
実施の形態ではこれをコンデンサレンズ9と光源33の
間に設置している。本実施の形態ではアナライザ角φは
アナライザ71をアクチュエータ101により、まずπ
/4もしくは(17)式の角度に設定し、ポラライザ38の
方位,1/2波長板11の光軸軸の方位を紙面に平行と
し、第1の画像を得る。次に1/2波長板11の光軸軸
の方位を紙面に45°の方位として第2の画像を得る。
つまりポラライザ38の回転の代わりに1/2波長板1
1を回転させている。1/2波長板11はレチクル8と
光源33との間に位置するので、像ずれは生じない。ま
た前述の実施の形態は光学顕微鏡として用いることが可
能であり、第四、第五実施の形態を光学顕微鏡として用
いるときは光源からの光線は白色光も可能である。白色
光を用いるときは1/2波長板、1/4波長板は用いず
に構成した方がよい。また落射照明の光学顕微鏡にも容
易に応用可能である。
【0057】図6は本発明の第六実施の装置構成を示す
図である。第六実施の形態は落射照明方法によって装置
を構成した例である。図1と同様の部材には同様の符号
を付して、その詳細説明は省略する。本実施の形態では
反射光による欠陥検査を行っている。本実施の形態のよ
うな装置ではシフターによって与えられる検査用光源の
位相シフト量はシフターの材質によって同じi線用のも
のでも様々に変化する。従って前述の実施の形態の装置
(透過式)のように露光波長を用いてもアナライザ角を
(17)式によって決定しなければならない。すなわ
ち、本実施の形態においては、使用波長は露光波長に限
定されない。
【0058】図6において、レーザ光源1から射出する
光線は紙面に45°の方位の偏波面の直線偏光とする。
この光線はコリメートレンズ2によって平行光となって
XY走査部51で空間的に偏向される。XY走査部51
は振動ミラー等から構成され、モータ等の駆動部50に
よって、レチクル8上で紙面内1次元方向にレーザ光源
1から射出する光線を走査する。XY走査部50から射
出した光線は第1リレーレンズ52、第2リレーレンズ
53、1/2波長板62を経て、第3リレーレンズ54
によって屈折され、ハーフミラー55によって対物レン
ズ9の光軸AXに沿って反射され、ノマルスキープリズ
ム16を通過し、互いに偏光方向が直交する2つの直線
偏光であって、僅かな相対角度をなす光線に分離して進
行する。この互いに偏光方向が直交する2つの直線偏光
であって、僅かな相対角度をなす光線に分離して進行す
る2つの光は対物レンズ9によって屈折され、2値レチ
クル(振幅透過率を2通り有するレチクル)8a上にレ
ーザスポットが形成される。2値レチクル8a上ではノ
マルスキープリズム16の働きによりわずかに位置のず
れた2つのスポットが近接して形成され、これらのスポ
ットはXY走査部51の働きによってレチクル8a上を
1次元走査する。1/2波長板62は光源からの光をノ
マルスキープリズム16のシャー方向に対して正確に4
5°となるように微調整するものである。微調整された
光がノマルスキープリズム16に入射する。
【0059】2値レチクル8aで反射した光線はコンデ
ンサーレンズ(対物レンズ)6aに入射し、屈折され、
コンデンサーレンズ6aの瞳位置近傍に位置するノマル
スキープリズム16を再度通過し、ハーフミラー55を
透過し、1/4波長板10、1/2波長板11を通過
し、偏光ビームスプリッタ12に達する。偏光ビームス
プリッタ12を通過する光線は光線i1となり光軸AX
を中心としてX軸に45°の方位の直線偏光となる。偏
光ビームスプリッタ12で反射された光線は光線i2と
なり光軸AXを中心としてX軸に135°の方位の直線
偏光となる。
【0060】図6における各光学素子の光軸AXを中心
としたX軸に対する方位角は、Y軸方向を正とすると、
1/4波長板10の光学軸は0°、ノマルスキープリズ
ム16の楔の向きは0°、偏光ビームスプリッタ12の
アナライザ角(φ)は(17)式により決定する。実際
にはレチクル8aの無欠陥のシフターの段差での差動出
力が最小となるようにアクチュエータ22は1/2λ板
を回転させる。また、2値レチクル8a上に2つのビー
ム間に位相差が生じるような回路パターンなどが全くな
いときに、ノマルスキープリズム16とレチクル8aの
間で2つの光線(ノマルスキープリズム16で分離され
た2つの光線)に与えられる位相差の初期値が2πの整
数倍になるように(1/4波長板10を透過する光線が
円偏光となるように)ノマルスキープリズム16を光軸
AXを横切る方向にアクチュエータ25が位置調整す
る。アクチュエータ25はコンピュータ19によって制
御される。
【0061】光線i1はレンズ57によって屈折され、
光電変換素子59に入射する。光電変換素子59は光線
i1を光電変換し、映像信号を出力する。光線i2はレ
ンズ58によって屈折され、光電変換素子60に入射す
る。光電変換素子60は光線i2を光電変換し、映像信
号を出力する。2つの映像信号は差動アンプ15に入力
され、差動アンプ15は振幅差動信号を出力する。この
差動信号は、プラス側とマイナス側の二つのスライスレ
ベルを有する2値化回路であるウインドウコンパレータ
回路を有する信号処理回路18に入力される。信号処理
回路18は2値化信号の値や、差動信号の値などを同期
装置61に出力する。信号処理回路18の2つのスライ
スレベルは第一の実施の形態と同様にして設定する。な
おスライスレベルはインターフェース20、コンピュー
タ19を介して外部より設定可能である。同期装置61
は検査実行中のXY走査部51とXYステージ26の同
期制御を行う。XYステージ26は駆動部27によっ
て、XY走査部51による1次元走査の方向とほぼ直交
する方向に移動される。XY走査部51と駆動部27に
よりレチクル8a上の2次元領域が検査可能となる。コ
ンピュータ19は、同期装置61からのXYステージ2
6及びXY走査部の制御情報と同期して、2値化信号や
差動信号及び光電変換素子59、60からの信号を入力
し、第一の実施の形態と同様に異物マップを生成し、表
示部21に表示する。
【0062】コンピュータ19はアクチュエータ25を
制御し、ノマルスキープリズム16を微調整可能であ
り、アクチュエータ22を制御し、1/2波長板11を
微調整可能であり検査開始前のセットアップが自動で可
能である。外部のオペレータは、インターフェース20
を介して、コンピュータ19に対し、検査感度、検査領
域、装置の初期設定の実行、検査の実行などを入力す
る。
【0063】図7は本発明の第七実施の装置構成を示す
図である。第七実施の形態の装置構成は図6に示す第六
実施の形態の装置構成とほぼ同じ光学構成である。図6
と同様の部材には同様の符号を付して、その詳細説明は
省略する。本実施の形態の特徴はXY走査部51の位置
にあり、本実施の形態ではレチクル8aからの反射光が
もう一度、XY走査部51を通過するようになってい
る。すなわち、コンフォーカル顕微鏡の光学構成となっ
ている。したがって光電変換素子59、60に入射する
光線は、レチクル8a上の走査位置にかかわらず、常に
静止するので、レンズ57、58によってこれらを集光
し、集光点(レチクル8上の被検査面と共役な点)にピ
ンホール63、64を設けて不用な光(フレアーなど)
を減少させている。
【0064】図8は本発明の第八実施の装置構成を示す
図である。第八実施の形態は前述の第一実施の形態から
第七実施の形態におけるノマルスキープリズム(16、
5)を偏光ビームスプリッタ面を有するプリズムで置き
換えたものである。他の構成は図1〜図7と同様なの
で、偏光ビームスプリッタ面を有するプリズムの部分の
みを説明する。説明の便宜上、図6の装置におけるノマ
ルスキープリズム16とアクチュエータ25を図8の装
置(反射ミラーM3、プリズム81、アクチュエータ8
3、84)に置き換えることとして説明する。
【0065】図6において、光源1からの光線はハーフ
ミラー55で反射され、図8の反射ミラーM3に入射す
る。ミラーM3で反射された光線はプリズム81に入射
する。プリズム81は2つの反射平面M1、M2と偏光
ビームスプリッタ平面PBS1からなる。これらの平面
は紙面に垂直である。偏光ビームスプリッター平面PB
S1は紙面に平行な偏波面の直線偏光を透過させ、垂直
な直線偏光を反射させる。反射平面M1と偏光ビームス
プリッター平面PBS1は平行であって、反射平面M2
と偏光ビームスプリッター平面PBS1は平行から若干
(例えば数度)角度が付いている。プリズム81は回転
軸82を中心にアクチュエータ83によって回転可能
で、また紙面に平行で、かつ偏光ビームスプリッター平
面PBS1に平行な方向にもアクチュエータ83によっ
て移動可能である。アクチュエータ83もコンピュータ
19によって制御される。
【0066】プリズム81はノマルスキープリズムと全
く同様の機能を有する。つまり、入射光線を互いに直交
する偏波面であって僅かな角度(分離角度)を有する2
つの光線に分離する。2つの光線はコンデンサーレンズ
6aを経てレチクル8aに入射し、レチクル8a上で僅
かに位置のずれた2つのスポットを形成する。2つの光
線はレチクル8aによって反射され、もとの光路を遡り
再び一つの光線になってプリズム81の外に出る。
【0067】プリズム81をアクチュエータ83によっ
て回転軸80を中心に回転させると、シャー量を変化さ
せることができる。また紙面に平行で、かつ偏光ビーム
スプリッター平面PBS1に平行な方向(レンズ6aの
光軸と直交する方向)に移動させることで2つの光線の
位相差を調整できる。反射ミラーM3が常にPBS1と
平行になるようにプリズム81の回転にあわせて、反射
ミラーM3を回転軸80を中心にアクチュエータ84に
よって回転させれば、一方の光線の移動を減少させて、
他方の光線のみを移動することができる。アクチュエー
タ83、84もコンピュータ19によって制御される。
このようにプリズム81はシャー量(レチクル8a上で
のずれ量)と初期位相差量を調整でき、ノマルスキープ
リズムと同様に扱える。したがって光線分離手段以外の
構成、機能は第一実施の形態から第七実施の形態と同様
で全く問題無い。
【0068】図9は本発明の第九実施の装置構成を示す
図である。第九実施の形態は第八実施の形態の変形例で
ある。第八実施の形態との違いはやはり光線分離手段
(もしくは光線合成手段)に有る。説明の便宜上、本実
施の形態においても図6の装置におけるノマルスキープ
リズム16とアクチュエータ25を図9の装置(反射ミ
ラーM1、M2、M3、偏光ビームスプリッタPBS
1、PBS2、アクチュエータ90)に置き換えること
として説明する。
【0069】本実施の形態ではノマルスキープリズムの
代わりに二つの反射ミラーM1、M2と二つの偏光ビー
ムスプリッターPBS1、PBS2で光線分離手段(も
しくは光線合成手段)を構成している。PBS1、PB
S2の偏光ビームスプリッター平面と反射ミラーM1、
M2の反射平面は紙面に垂直であってPBS1、PBS
2の偏光ビームスプリッター平面とミラーM1の反射平
面は平行であり、ミラーM2は紙面に垂直な回転軸91
を中心にアクチュエータ90により回転可能である。ま
たアクチュエータ90により、これらの光学系全体もし
くは一部(例えばミラーのみ)をX方向に平行移動させ
ることもできる。
【0070】偏光ビームスプリッタPBS1、PBS2
は紙面に平行な偏波面の直線偏光を透過させ、紙面に垂
直な偏波面の直線偏光を透過させる。したがってミラー
M3により反射される照明光はPBS1により偏光分離
され互いに偏光方向が直交する光線OE、EOに分かれ
て、反射ミラーM1、M2に向かいそれぞれ反射され
る。光線OEは偏光ビームスプリッタPBS2を透過
し、光線EOは反射され、コンデンサーレンズ6aに向
かって進行する。光線EOは反射ミラーM2を僅かな角
度だけ回転軸91を中心に傾けることで、光線OEに対
して僅かの角度だけことなる方向でPBS2から射出す
る。したがって対物レンズを通過した後のシャー量2δ
を任意に調整可能である。また反射ミラーM2をX方向
にアクチュエータ90によって移動させることで、OE
光線OEと光線EOの初期位相差量を調整可能である。
【0071】このようにして二つの偏光ビームスプリッ
タと2枚の平面ミラーによってもノマルスキープリズム
の代用になり、全く同じ機能をさせることができる。前
述の第一から第九の実施の形態では、レチクルの回路パ
ターンはシフターによって描画されていることとした
が、クロム等の遮光の膜による回路パターン(もしくは
クロム等の遮光の膜による回路パターンとシフターとの
混在による回路パターン)が描画されたレチクル上の位
相物体である異物(半透明性の異物)も同様の方法に検
出できる。
【0072】また、対物レンズの瞳近傍に光線分離手段
(ノマルスキープリズム等)を設置可能なときは2つの
直線偏光がわずかな角度をなすものがよく、それ以外の
場所では平行に分離する装置でよい。対物レンズ等の光
学系と使用する光線分離手段(ノマルスキープリズム
等)の光学設計に応じて、設置場所を適宜選択すればよ
い。
【0073】また、上述の実施の形態でレチクルと検査
光(光源1からのレーザビーム等)との相対走査は、レ
チクルステージ26と検査光との少なくとも一方を移動
するようにしてもよい。尚、上述の第一から第五の実施
の形態において、アナライザ角の調整は、1/2λ板を
回転させることとしたが、1/2波長板を省略して、ア
クチュエータ22と同様のアクチュエータ100(図
1、図3、図6、図7参照)によって偏光ビームスプリ
ッタ12を対物レンズ6の光軸を中心軸として回転さ
せ、アナライザ角φがπ/4となるようにしてよい。ア
クチュエータ100もコンピュータ19によって制御さ
れる。
【0074】また、1/4波長板10の直前において検
査光がすでに円偏光となるように、ノマルスキプリズム
(16、5)と光軸との相対位置が調整して、1/4波
長板10を省略することもできる。また、ポラライザと
ポラライザに隣接した1/4波長板との組み合わせにお
いて、ポラライザを回転することにより、ノマルスキプ
リズム16を動かすのと同様にノマルスキプリズム16
で分離された2つの直線偏光の間の位相差を調整するこ
ともできる。
【0075】また1/2波長板は、偏光回転作用のある
旋光子として例えば磁気光学効果を用いたファラデーロ
や電気光学効果を応用した旋光子に置き換え可能であ
る。
【0076】
【発明の効果】このように本発明によれば、クロム遮光
膜による回路パターンのコンベンショナルなレチクル、
光透過性の薄膜による位相シフターのみで回路パターン
が描画されたハーフトーンレチクル、位相シフターとク
ロムパターンが混在する位相シフター付きレチクルのす
べてのレチクルにおいて、位相シフター部分の位相シフ
ト量の異常や、光透過性の位相物体の異物の付着の有無
を検査可能である。
【0077】また、これらのレチクルにおいて、位相シ
フター部分の位相シフト量の異常の有無と、光透過性の
位相物体の異物の付着の有無との両方を検査できる欠陥
検査装置を提供可能である。また微分干渉像のコントラ
ストを可変とする微分干渉顕微鏡を使った欠陥検査装置
を実現することができる。これにより不要な回路パター
ンのコントラストを最小とし、欠陥の画像のみを残して
観察することも可能となる。
【0078】また微分干渉像のコントラストを可変とす
る微分干渉顕微鏡を得ることもでき、不要な被検査物の
コントラストを最小とし、必要な被検査物の画像のみを
残して観察することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施の形態の装置構成を示す図で
ある。
【図2】本発明の第二実施の形態の光電変換素子部を示
す部分図である。
【図3】本発明の第三実施の形態の装置構成を示す図で
ある。
【図4】本発明の第四実施の形態の装置構成を示す図で
ある。
【図5】本発明の第五実施の形態の装置構成を示す図で
ある。
【図6】本発明の第六実施の形態の装置構成を示す図で
ある。
【図7】本発明の第七実施の形態の装置構成を示す図で
ある。
【図8】本発明の第八実施の形態の装置構成を示す図で
ある。
【図9】本発明の第九実施の形態の装置構成を示す図で
ある。
【符号の説明】
1、33…光源 5、16…ノマルスキープリズム 8…レチクル 10…1/4波長板 11、62…1/2波長板 12…偏光ビームスプリッタ 13、14、59、60、70…光検出器 19…コンピュータ 34…干渉フィルタ 38…ポラライザ 71…アナライザ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩崎 純 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内

Claims (35)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光透過性の物質もしくは光遮光性の物質に
    より所定のパターンが描画された基板の欠陥を検査する
    欠陥検査装置において、 前記光透過性物質においてπの整数倍の位相シフトを被
    る波長もしくは、前記所定のパターンの露光に使用され
    る露光波長とほぼ等しい波長の光であって、直線偏光の
    光を射出する光源系と;前記光源からの光を第1の偏光
    状態と第2の偏光状態の2つの直線偏光の光に分離する
    分離光学系と;前記2つの直線偏光の光を集光し、前記
    基板上の異なる2点上に2つの光スポットを形成するコ
    ンデンサレンズと;前記2つの直線偏光の光の位相差を
    調整する位相差調整手段と;前記2つの光スポットの中
    間点と前記基板とを相対移動する走査手段と;前記基板
    からの前記2つの直線偏光の光を集光する対物レンズ
    と;前記対物レンズで集光された前記2つの直線偏光の
    光を第3の偏光状態の光に合成する合成光学系と;前記
    第3の偏光状態の光から第4の偏光状態の光と第5の偏
    光状態の光を選択する偏光選択手段と;前記第4の偏光
    状態の光を光電変換し、第1の光電変換信号を出力する
    第1光検出器と;前記第5の偏光状態の光を光電変換
    し、第2の光電変換信号を出力する第2光検出器と;前
    記第1と第2の光電変換信号の差信号に基づいて、前記
    基板の欠陥を検出する検出系とを有することを特徴とす
    る欠陥検査装置。
  2. 【請求項2】前記検出系は、前記差信号を2値化し、該
    2値化された信号に基づいて前記欠陥を検査することを
    特徴とする請求項1記載の欠陥検査装置。
  3. 【請求項3】前記分離光学系と前記合成光学系との少な
    くとも一方は、複屈折性のプリズムを含むことを特徴と
    する請求項1記載の欠陥検査装置。
  4. 【請求項4】前記分離光学系と前記合成光学系との少な
    くとも一方は、偏光ビームスプリッタ面を有するプリズ
    ムを含むことを特徴とする請求項1記載の欠陥検査装
    置。
  5. 【請求項5】前記分離光学系と前記合成光学系との少な
    くとも一方は、偏光ビームスプリッタとミラーとの組み
    合わせを含むことを特徴とする請求項1記載の欠陥検査
    装置。
  6. 【請求項6】前記位相差調整手段は、前記分離光学系と
    前記合成光学系との少なくとも1つを移動可能な駆動部
    材であることを特徴とする請求項1記載の欠陥検査装
    置。
  7. 【請求項7】前記合成光学系は、複屈折性のプリズム
    と、1/4波長板とを含み、前記駆動部材は、前記複屈
    折性のプリズムの可動機構と前記1/4波長板の回転機
    構とを含むことを特徴とする請求項5記載の欠陥検査装
    置。
  8. 【請求項8】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの光
    軸を中心に回転可能な偏光ビームスプリッタであること
    を特徴とする請求項1記載の欠陥検査装置。
  9. 【請求項9】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの光
    軸を中心に回転可能なアナライザであることを特徴とす
    る請求項1記載の欠陥検査装置。
  10. 【請求項10】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能な旋光子と偏光ビームスプリッタ
    の組み合わせであることを特徴とする請求項1記載の欠
    陥検査装置。
  11. 【請求項11】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能なアナライザと前記光軸を中心に
    回転可能なポラライザの組み合わせであることを特徴と
    する請求項1記載の欠陥検査装置。
  12. 【請求項12】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能なアナライザと前記光軸を中心に
    回転可能な旋光子の組み合わせであることを特徴とする
    請求項1記載の欠陥検査装置。
  13. 【請求項13】前記回転可能なポラライザは前記第4の
    偏光状態の光を選択する際の方位角と前記第5の偏光状
    態の光を選択する際の方位角の差が90°であることを
    特徴とする請求項11に記載の欠陥検査装置。
  14. 【請求項14】前記回転可能な旋光子は前記第4の偏光
    状態の光を選択する際の方位角と前記第5の偏光状態の
    光を選択する際の方位角の差が45°であることを特徴
    とする請求項12に記載の欠陥検査装置。
  15. 【請求項15】前記回転可能なポラライザは前記基板と
    前記光源との間に位置することを特徴とする請求項11
    記載の欠陥検査装置。
  16. 【請求項16】前記回転可能な旋光子は前記基板と前記
    光源との間に位置することを特徴とする請求項12記載
    の欠陥検査装置。
  17. 【請求項17】前記偏光選択手段は、アナライザ角が可
    変の偏光ビームスプリッタを有し、前記アナライザ角を
    π/4に設定して前記欠陥の検査を行うことを特徴とす
    る請求項1記載の欠陥検査装置。
  18. 【請求項18】前記第1、第2光検出器は撮像素子を含
    むことを特徴とする請求項1記載の欠陥検査装置。
  19. 【請求項19】光透過性の物質もしくは光遮光性の物質
    により所定のパターンが描画された基板の欠陥を検査す
    る欠陥検査装置において、 前記光透過性物質においてπの整数倍の位相シフトを被
    る波長もしくは、前記所定のパターンの露光に使用され
    る露光波長とほぼ等しい波長の光であって、直線偏光の
    光を射出する光源系と;前記光源からの光を第1の偏光
    状態と第2の偏光状態の2つの直線偏光の光に分離する
    分離光学系と;前記2つの直線偏光の光を集光し、前記
    基板上の所定領域を一括して照明するコンデンサレンズ
    と;前記2つの直線偏光の光の位相差を調整する位相差
    調整手段と;前記基板からの前記2つの直線偏光の光を
    集光する対物レンズと;前記対物レンズで集光された前
    記2つの直線偏光の光を第3の偏光状態の光に合成する
    合成光学系と;前記第3の偏光状態の光から第4の偏光
    状態の光と第5の偏光状態の光を選択する偏光選択手段
    と;前記第4の偏光状態の光を光電変換し、第1の光電
    変換信号を出力する第1光検出器と;前記第5の偏光状
    態の光を光電変換し、第2の光電変換信号を出力する第
    2光検出器と;前記第1と第2の光電変換信号の差信号
    に基づいて、前記基板の欠陥を検出する検出系とを有す
    ることを特徴とする欠陥検査装置。
  20. 【請求項20】前記第1、第2光検出器は複数の素子が
    2次元方向に配列された2次元撮像素子を含むことを特
    徴とする請求項19記載の欠陥検査装置。
  21. 【請求項21】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能な偏光ビームスプリッタであるこ
    とを特徴とする請求項19記載の欠陥検査装置。
  22. 【請求項22】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能なアナライザであることを特徴と
    する請求項19記載の欠陥検査装置。
  23. 【請求項23】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能な旋光子と偏光ビームスプリッタ
    の組み合わせであることを特徴とする請求項19記載の
    欠陥検査装置。
  24. 【請求項24】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能なアナライザと前記光軸を中心に
    回転可能なポラライザの組み合わせであることを特徴と
    する請求項19記載の欠陥検査装置。
  25. 【請求項25】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能なアナライザと前記光軸を中心に
    回転可能な旋光子の組み合わせであることを特徴とする
    請求項19記載の欠陥検査装置。
  26. 【請求項26】前記回転可能なポラライザは前記第4の
    偏光状態の光を選択する際の方位角と前記第5の偏光状
    態の光を選択する際の方位角の差が90°であることを
    特徴とする請求項24に記載の欠陥検査装置。
  27. 【請求項27】前記回転可能なポラライザは前記第4の
    偏光状態の光を選択する際の方位角と前記第5の偏光状
    態の光を選択する際の方位角の差が45°であることを
    特徴とする請求項25に記載の欠陥検査装置。
  28. 【請求項28】前記回転可能なポラライザは前記基板と
    前記光源との間に位置することを特徴とする請求項24
    記載の欠陥検査装置。
  29. 【請求項29】前記回転可能な旋光子は前記基板と前記
    光源との間に位置することを特徴とする請求項25記載
    の欠陥検査装置。
  30. 【請求項30】前記第1、第2検出器は兼用であること
    を特徴とする請求項19、20、24もしくは25に記
    載の欠陥検査装置。
  31. 【請求項31】前記偏光選択手段は、前記第4の偏光状
    態の光と前記第5の偏光状態の光を時分割的に選択する
    ことを特徴とする請求項19、24もしくは25に記載
    の欠陥検査装置。
  32. 【請求項32】前記位相差調整手段は、前記基板からの
    2つの直線偏光が前記基板によって、位相変調と振幅変
    調を受けない時に、前記第3の偏光状態は円偏光となる
    ように、前記2つの直線偏光の光の位相差を調整するこ
    とを特徴とする請求項1または19記載の欠陥検査装
    置。
  33. 【請求項33】光透過性の物質もしくは光遮光性の物質
    により所定のパターンが描画された基板の欠陥を検査す
    る欠陥検査装置において、 光源系からの直線偏光の光を第1の偏光状態と第2の偏
    光状態の2つの直線偏光の光に分離する分離光学系と;
    前記2つの直線偏光の光の位相差を調整する位相差調整
    手段と;前記基板からの前記2つの直線偏光の光を集光
    する対物レンズと;前記対物レンズで集光された前記2
    つの直線偏光の光を第3の偏光状態の光に合成する合成
    光学系と;前記第3の偏光状態の光の偏光状態を可変と
    するとともに、前記第3の偏光状態の光から第4の偏光
    状態の光と第5の偏光状態の光を選択する偏光選択手段
    と;前記第4の偏光状態の光を光電変換し、第1の光電
    変換信号を出力する第1光検出器と;前記第5の偏光状
    態の光を光電変換し、第2の光電変換信号を出力する第
    2光検出器と;前記第1と第2の光電変換信号の差信号
    に基づいて、前記基板の欠陥を検出する検出系とを有す
    ることを特徴とする欠陥検査装置。
  34. 【請求項34】微分干渉顕微鏡において、 光源からの光を第1の偏光状態と第2の偏光状態の2つ
    の直線偏光の光に分離する分離光学系と;前記2つの直
    線偏光の光を集光し、前記物体を一括して照明するコン
    デンサレンズと;前記物体を透過した前記2つの直線偏
    光の光を集光する対物レンズと;前記対物レンズで集光
    された前記2つの直線偏光の光を第3の偏光状態の光に
    合成する合成光学系と;前記第3の偏光状態の光の偏光
    状態を可変とするとともに、前記第3の偏光状態の光か
    ら第4の偏光状態の光と第5の偏光状態の光を選択する
    偏光選択手段と;前記第4の偏光状態の光を検出する第
    1検出器と;前記第5の偏光状態の光を検出する第2検
    出器と;前記第1検出器の出力と前記第2検出器の出力
    との差に基づいて、前記物体の像を検出する検出系とを
    有することを特徴とする微分干渉顕微鏡。
  35. 【請求項35】微分干渉顕微鏡において、 光源からの光を第1の偏光状態と第2の偏光状態の2つ
    の直線偏光の光に分離する分離光学系と;前記2つの直
    線偏光の光によって前記物体を一括して照明するととも
    に、前記物体から反射された前記2つの直線偏光の光を
    集光する対物レンズと;前記対物レンズで集光された前
    記2つの直線偏光の光を第3の偏光状態の光に合成する
    合成光学系と;前記第3の偏光状態の光の偏光状態を可
    変とするとともに、前記第3の偏光状態の光から第4の
    偏光状態の光と第5の偏光状態の光を選択する偏光選択
    手段と;前記第4の偏光状態の光を検出する第1検出器
    と;前記第5の偏光状態の光を検出する第2検出器と;
    前記第1検出器の出力と前記第2検出器の出力との差に
    基づいて、前記物体の像を検出する検出系とを有するこ
    とを特徴とする微分干渉顕微鏡。
JP7217915A 1995-06-30 1995-08-25 微分干渉顕微鏡及び該顕微鏡を用いた欠陥検査装置 Pending JPH0961366A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001027611A (ja) * 1999-07-13 2001-01-30 Lasertec Corp 欠陥検査装置
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