JPH0961367A - 欠陥検査装置 - Google Patents

欠陥検査装置

Info

Publication number
JPH0961367A
JPH0961367A JP7217916A JP21791695A JPH0961367A JP H0961367 A JPH0961367 A JP H0961367A JP 7217916 A JP7217916 A JP 7217916A JP 21791695 A JP21791695 A JP 21791695A JP H0961367 A JPH0961367 A JP H0961367A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
signal
polarization
difference
polarization state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7217916A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuneyuki Hagiwara
恒幸 萩原
Yutaka Iwasaki
豊 岩崎
Yasushi Oki
裕史 大木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP7217916A priority Critical patent/JPH0961367A/ja
Publication of JPH0961367A publication Critical patent/JPH0961367A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】位相シフターの欠陥と光透過性の異物を検出で
きる欠陥検査装置を得ることを目的とする。 【解決手段】透過型と反射型の2つの微分干渉顕微鏡系
を設ける。透過型の微分干渉顕微鏡の検光子を例えば偏
光ビームスプリッタとして、ビームスプリッタの透過光
と反射光を検出し、それらの差動出力S1を得る。反射
型も同様にして差動出力S2を得る。信号S1とS2の
論理和もしくは論理積、又は信号S1とS2の差に基づ
いて欠陥を検出する。さらに検光子のアナライザ角を調
整可能とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は欠陥検査装置に関
し、特に半導体や液晶基板の製造工程で使用される光遮
光性の回路パターンが設けられたレチクルに付着した異
物(欠陥)を検出する欠陥検査装置や位相シフター付き
レチクル(光遮光性の回路パターンと位相物体の回路パ
ターンとが混在するレチクルを含む)の位相シフターの
欠陥及びシフター付きレチクルに付着した異物を検出す
る欠陥検査装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の位相シフター付きレチクルの欠陥
検査装置は例えばSPIE,Proceedingsseries Volume 225
4,"Photomask and X-ray Mask technology,"p.294〜301
に記載されているように位相シフターの位相量を測定
する装置であって、レチクル内の検査対象となる位相シ
フター部分を光学顕微鏡の視野内に位置させ、その視野
内のサンプリングされた1点の位相量を計るような位相
シフター付きレチクルの位相シフト量を測定する装置が
提案されていた。
【0003】したがって従来のこの種の装置では、1回
の検査ごとに、サンプリングされた1点ごとの検査結果
しか得られず検査時間が長いため、レチクル内のすべて
の位相シフターを検査することには不適当であった。ま
た、従来の欠陥検査装置では、光透過性の異物を十分な
検出感度で検出できないという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明ではこのような
事情に鑑み、短時間で位相シフター付きレチクル内のす
べての位相シフターの位相差量の欠陥を検査し、加えて
露光に支障を来たす、異物などの汚染物 (欠陥) の検出
も同時に行える、位相シフター付きレチクルの欠陥検査
装置を得ることを目的とする。
【0005】また、光透過性の異物を検出できる欠陥検
査装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この課題を解決するため
に本発明では、基板上の欠陥を検査する欠陥検査装置に
おいて、光源からの第1の光線を基板に向ける光学系
と;第1の光線を第1の偏光状態と第2の偏光状態の2
つの直線偏光の光に分離する分離光学系と;2つの直線
偏光の光の位相差を調整する位相差調整手段と;2つの
直線偏光の光線を集光する第1対物レンズと;基板から
透過方向に発生する少なくとも第1と第2の偏光状態の
光を屈折する第2対物レンズと;第2対物レンズを通過
した第1と第2の偏光状態の光を合成し、第4の偏光状
態の光とする合成光学系と;基板で反射され、第1対物
レンズを介して分離光学系に再び入射することで合成さ
れた第3の偏光状態の光から第5の偏光状態の光と第6
の偏光状態の光とを選択する第1偏光選択手段と;第4
の偏光状態の光から第7の偏光状態の光と第8の偏光状
態の光とを選択する第2偏光選択光学系と;第5の偏光
状態の光線を光電変換する第1光電変換素子と;第6の
偏光状態の光線を光電変換する第2光電変換素子と;第
7の偏光状態の光線を光電変換する第3光電変換素子
と;第8の偏光状態の光線を光電変換する第4光電変換
素子と;第1光電変換素子からの光電変換信号と、第2
光電変換素子からの光電変換信号の信号強度の差である
第1差信号を生成する第1差動回路と;第3光電変換素
子からの光電変換信号と、第4光電変換素子からの光電
変換信号の信号強度の差である第2差信号を生成する第
2差動回路と;第1差信号と第2差信号とに基づいて第
3差信号を選択する選択回路と;選択回路で選択された
信号に基づいて欠陥を検出する検出回路とを備えた。
【0007】また、基板上の欠陥を検査する欠陥検査装
置において、透過微分象と反射微分象を独立に検出する
顕微鏡ユニットと;透過微分象と反射微分象を独立に光
電変換し、透過微分信号と反射微分信号を生成する光電
変換系と;透過微分信号と反射微分信号の内どちらか一
方、もしくは該2つの信号の差を誤差信号として選択す
る選択回路と;選択回路で選択された誤差信号に基づい
て、欠陥を検出する検出回路とを備えた。
【0008】
【発明の実施の形態】まず、始めに本発明の原理を説明
する。 〔原理〕本発明は落射照明による観察と透過照明による
観察との両方の観察系を有する。図4に本発明の光学系
の照明部分のうちの落射照明部分を示す。
【0009】各々の光学素子近傍に表示した直交座標
(Y1 、Y1 )〜(X5 、Y5 )は対物レンズOの光軸
AXに対し直交し、かつ同じ方位とする。また以下では各
座標軸に対する方位を、単にX軸、Y軸に対する方位と
呼ぶ。簡単のため以下の説明では主光線のみを用いる。
照明系の光軸AXO に沿って進行する光線iOO はX軸(X
1 軸)に対して方位角φ0 =45°の偏波面の直線偏光の
レーザー光線で、ハーフミラーHM1によって光軸AXに沿
って、ノマルスキープリズムW2に向けて反射される。
レーザー光線はノマルスキープリズムW2と対物レンズ
Oによって物体面S(X 2 、Y2 座標の平面)上で2δ
シャーした照明光EOと照明光OEになる。照明光EOはY2
軸に平行な偏波面の直線偏光、照明光OEはX2 軸に平行
な偏波面の直線偏光となる。
【0010】物体面S上の被検査レチクルにより照明光
は対物レンズOに向かって反射され、反射された光線は
対物レンズO、ノマルスキープリズムW2により再び1
つの光線になる。物体が位相差の無い完全な鏡面である
場合に、物体とノマルスキープリズムW2の間で、照明
光EOと照明光OEに与えられる位相差がπの整数倍になる
ようにノマルスキープリズムW2を光軸AXを横切る方向
に位置調整する。
【0011】ノマルスキープリズムW2により再び1つ
になった光線は、ハーフミラーHM1、1/4波長板Q1
を通過し、偏光ビームスプリッタ PBS1に至る。1/4
波長板Q1は、光学軸である早い軸ne とこれに直交す
る遅い軸no を有する。遅い軸no の方位はX軸に平
行、早い軸ne の方位はY軸に対して平行に合わせてい
る。したがってX軸に平行な偏波面の成分にY軸に平行
な偏波面の成分に対して -π/2の位相差を与える。
【0012】ビームスプリッタ PBS1に達した光線のう
ち、X軸に対しφ1 の方位に平行な偏波面の成分は透過
し、光線IT1となり、X軸に対しφ1 +π/2の方位に平
行な偏波面の成分は反射され光線IR1となってAX1に沿
って進行する。次に透過照明の顕微鏡部分について図5
で説明する。物体面S上の被検査レクチルを透過した照
明光EOと照明光OEは、対物レンズO2、ノマルスキープ
リズムW1により再び1つの光線i0になる。
【0013】2つのノマルスキープリズムW1、W2の
間で二つの光線に与えられる位相差がπの整数倍になる
ようにノマルスキープリズムW1、W2を光軸AXを横切
る方向に位置調整する。この光線は点A、点A’を経
て、1/4波長板Q2を通過し、偏光ビームスプリッタ
PBS2に至る。
【0014】1/4波長板Q2は、光学軸である早い軸
e とこれに直交する遅い軸nO を有する。遅い軸nO
の方位はX軸に平行、早い軸ne の方位はY軸に対して
平行に合わせている。したがってX軸に平行な偏波面の
成分にY軸に平行な偏波面の成分(すなわち光線OE)に
対して−π/2の位相差を与える。ビームスプリッタ PBS
2に達した光線のうち、X軸に対しφ2 の方位に平行な
偏波面の成分は透過し、光線IT2となり、X軸に対しφ
2 +π/2の方位に平行な偏波面の成分は反射され光線I
R2となってAX2に沿って進行する。
【0015】つぎに段差位置における光線IT1、光線I
R1、光線IT2、光線IR2による微分干渉像の強度を求め
る。本光学系では一度に落射微分干渉像と透過微分干渉
像が得られるがこれらは物体を表す関数が反射率分布か
透過率分布かの違いと、アナライザ角がφ1 かφ2 かの
違いでしかない。したがって以下の議論では照明方法の
違いを考えずに行う。
【0016】レチクル上の回路パターンによる段差は基
本的に1次元の構造であるので以下の解析では光学系を
含めてすべて1次元で行う。実際の光学系は2次元であ
るが、以下の議論では1次元の仮定で全く差し支えな
い。レチクル上の回路パターンによる段差として、原点
X=0での段差を考える。回路パターンはX=0を除い
て平坦であり、段差を示す複素振幅透過率分布o(X) は
(1)式で示される。これは透過照明と落射照明の2つ
の場合が有るが、定数a、b、及びψの値が変わるだけ
である。 ここでψは物体の段差によって生じる位相変化量であ
る。つぎにこれらの段差位置における微分干渉像の強度
をレーザ走査光学系の微分干渉顕微鏡について求める。
なお、結像型の微分干渉顕微鏡によっても焦点深度が異
なる以外、照明系のσ値を適当に設定すれば全く同一の
微分干渉像が得られる。
【0017】微分干渉顕微鏡によって被検物体を透過し
た2つのレーザスポットが段差の境界をはさんでその両
側に対象の位置にあるとき、2つのレーザポット間隔を
2δとすれば、第一のスポットはx=δにあり、第二の
スポットはx=−δにある。レーザスポットの振幅分布
をu(x)とすれば、第一スポットの回折により、
【0018】
【数1】
【0019】
【数2】
【0020】レーザー光出射点から検光子(偏光ビーム
スプリッタ)直線までの間に光学系が第一スポットと第
二スポットに与える位相差(これはまた回路パターンや
欠陥の無いレチクルを用いた時の検光子直前における両
スポットの位相差に等しい。)をθとし、検光子(偏光
ビームスプリッタ)の方位角(アナライザ角)をφとす
ると、
【0021】
【数3】
【0022】
【数4】
【0023】実際にはレンズの開口数より小さい方向余
弦の回折光はすべて受光されるから、透過光全強度IT
と反射光全強度IR は(6)、(7) 式のようになる。
【0024】
【数5】
【0025】
【数6】
【0026】差動出力Sは(8)式で示される。θ=π
/2として整理すると(9)式を得る。 S=IT −IR (8) S=2C{ cos2φ(a2 −b2)− sin2φ2ab sinΨ} (9) Cは物体によらない装置定数で(10)式で与えられる
【0027】
【数7】
【0028】(9)式は2つのベクトルの内積と考えら
れ、(11)式に変形できる。 S=2C( cos2φ,sin 2φ)(a2 −b2 ,−2ab sinΨ) (11) 差動出力Sは、(11)で示される2つのベクトルが平行
になるとき、すなわち、アナライザ角φが(12)式を満
たすとき最大になる。また、2つのベクトルが直交する
とき、すなわち、アナライザ角φが(12)式を満たす角
度から、π/4ずれた角度において最小になる。
【0029】
【数8】
【0030】ここで落射照明による物体の反射率を(1
3)式で示し、透過照明による、物体の反射率を(14)
式で示すと(12)式に対応して(15)、(16)式を得
る。
【0031】
【数9】
【0032】したがって(15)式(16)式のアナライザ
角に設定して、透過照明と落射照明によって得られる2
つの差動出力を適当なスライスレベルで2値化すれば位
相テフトレチクルの位相シフター部の位相シフト量の欠
陥や光透過性の異物(位相物体)などの汚染物の検出が
同時に行える。実際に定数a1 、b1 、Ψ1 、a2 、b
2 、Ψ2 が未知であっても、無欠陥部分での各々の差動
出力がゼロとなるように、アナライザ角φ1 、φ2 を実
験的に定めれば良い。
【0033】透過照明の差動出力をS1 、反射照明の差
動出力をS2 として、これらのアナライザ角φ1 、φ2
より(17)式で定義する。 S1 =S(φ=φ1 ),S2 =S(φ=φ2 ) (17) そして2つの差動出力から誤差信号Eを求める。 E1=MAX ( |S 1 |, |S 2 |) (18) E2=MIN ( |S 1 |, |S 2 |) (19) E3= S1- k3S2 (20) E4=|S 1 | - k4 |S 2 | (21) 本発明の第一実施の形態ではこれらの2つの差動出力の
2値化信号の論理和または論理積をもって欠陥の検出を
行う。このため信号選択手段を有する。信号選択手段は
2つの差動出力の絶対値の大きい方をMAX ( |S 1 |,
|S 2 |) で示せば、誤差信号E1 は(18)式で示され、
これを適当なスライスレベルで2値化すれば、論理和に
よる欠陥検出が行える。信号選択手段は2つの差動出力
の絶対値の小さい方をMIN ( |S 1 |, |S 2 |) で示
せば、誤差信号E2 は(19)式で示され、これを適当なス
ライスレベルで2値化すれば、論理積による欠陥検出が
行える。
【0034】本発明の第二実施の形態ではこれらの2つ
の差動出力の差をもって欠陥の検出を行う。このため2
次差動増幅器を有する。2次差動増幅器は2つの差動出
力の差である(20)式の誤差信号E3 もしくは2つの差動
出力の絶対値の差である(21)式の誤差信号E4 を出力す
る。これのどちらか一方を選択し、プラス側とマイナス
側に2つのスライスレベルを有するウインドウコンパレ
ータをもって適当なスライスレベルで2値化する。第二
実施の形態は電気的、光学的な誤差により系に残留する
ノイズによって2つの差動出力に現れる疑似欠陥成分、
つまり無欠陥の回路パターンの段差部分で、本来発生し
ないはずであるが現実には発生してしまうノイズを相殺
することができる。従って第二実施の形態はこのような
ノイズが実用上支障をきたす場合に最適である。また位
相欠陥、異物によって生じる位相差は透過、落射で異な
るのでこのような欠陥まで相殺されることはない。定数
3 、k4 は疑似欠陥による2次差動出力(誤差信号)
3 、E4 の信号強度が最小となるように設定する。
尚、定数k3 、k4 は差動出力S1 や差動出力S1 の絶
対値|S1 |に乗ずるようにしてもよい。 〔装置構成・動作〕図1は本発明の第1実施例である。
詳細な光学素子の方位などは「原理」の項で既に説明し
た通りである。
【0035】光源1はレーザー光源であってこの波長の
選択は、位相シフターの欠陥検査だけでなく異物の検出
についても所望の感度を得る場合に重要である。透過照
明によって、より高い感度で異物を検出したければ、被
検査レチクルの位相シフターでπの整数倍の位相差を被
る波長が望ましい。例えばレチクルの設計された露光波
長に近い波長が望ましい。
【0036】また落射照明によって、より高い感度で異
物を検出したければ、被検査レチクルの位相シフターや
クロム膜の段差部分でπの整数倍の位相差を被る波長が
望ましい。光源1を射出する光線は紙面に45°の方位の
偏波面の直線偏光とする。この光線はコリメータレンズ
2によって平行光となってXY走査部26で空間的に偏向さ
れ、第1リレーレンズ4、第2リレーレンズ5を経て、
リレーレンズ7によって屈折され、ハーフミラー3によ
って光軸AXに沿って反射され、ノマルスキープリズム13
を通過し互いの偏光方向が直交する2つの直線偏光であ
って、僅かな相対角度をなす光線に分離して進行する。
これらの2つの光は平行光である。そしてこの2つの直
線偏光の光は対物レンズ10によって屈折され、2値レチ
クル( 振幅透過率を2 種類有するレチクル) 8上でレー
ザースポットを形成する。ノマルスキープリズム13は対
物レンズ10の瞳位置近傍に配置されている。
【0037】2値レチクル8上ではノマルスキープリズ
ム13の働きによりわずかに位置のずれた2つのスポット
が近接して成形され、これらのスポットはXY走査部26の
働きによって物体9上を例えばX方向に1次元走査す
る。2値レチクル8で反射した光線は対物レンズ10に入
射し、屈折され、対物レンズ10の瞳位置近傍に位置する
ノマルスキープリズム13を再度通過する。レチクル8で
反射した2つの直線偏光の光はノマルスキープリズム13
によって1つの平行光束に合成される。ノマルスキープ
リズム13を通過した光線は、ハーフミラー3を透過し、
1/4波長板36、1/2波長板43を通過し、偏光ビーム
プリッタ14に達する。偏光ビームスプリッタ14を透過す
る光線は光線IT1となりX軸に45°の方位の直線偏光と
なる。偏光ビームスプリッタ14で反射される光線は光線
R1となりX軸に 135°の方位の直線偏光となる。これ
らの差動出力から、振幅微分像が得られる。
【0038】コンピュータ20によって制御されるアクチ
ュエータ40によって1/2波長板43は対物レンズ10の光
軸を回転軸として回転可能である。1/2波長板43の回
転角が「原理」の項で述べたアナライザ角φ1 の回転角
の2倍に相当する。アクチュエータ40は、1/2波長板
43を回転し、1/2波長板43のアナライザ角φ1 が位相
シフターの欠陥や異物(位相物体)がないときに差動信
号が最小となるように、1/2波長板43を位置決めす
る。これにより偏光ビームスプリッタ14を固定として、
アナライザ角を可変とする偏光ビームスプリッタ(検光
子)を構成できる。
【0039】また、2値レチクル8上に2つのビーム間
に位相差を生じるような回路パターンなどが全くないと
きに、2つのノマルスキープリズム13とレチクル8の間
で二つの光線に与えられる位相差の初期値が2πの整数
倍になるようにノマルスキープリズム13を光軸AXを横切
る方向にアクチュエータ41によって位置調整する。アク
チュエータ41はコンピュータ20によって制御される。
【0040】2値レチクル8を透過した光束は集光レン
ズ42、ノマルスキープリズム6を通過し1つの平行光束
に合成され、1/4波長板11、1/2波長板44を通過
し、偏光ビームスプリッタ27に達する。偏光ビームスプ
リッタ27を透過する光線は光線IT2となりX軸に45°の
方位の直線偏光となる。偏光ビームプリッタ27で反射さ
れる光線は光線I R2となりX軸に 135°の方位の直線偏
光となる。これらの差動出力から、振幅微分像が得られ
る。
【0041】コンピュータ20によって制御されるアクチ
ュエータ39によって1/2波長板44は集光レンズ42の光
軸を回転軸として回転可能である。1/2波長板の回転
角が「原理」の項で述べたアナライザ角φ1 の回転角の
2倍に相当する。アクチュエータ39は、1/2波長板44
を回転し、1/2波長板44のアナライザ角φ1 が位相シ
フターの欠陥や異物(位相物体)がないときに差動信号
が最小となるように、1/2波長板44を位置決めする。
これにより偏光ビームスプリッタ27を固定として、アナ
ライザ角を可変とする偏光ビームスプリッタ(検光子)
を構成できる。
【0042】図1における各光学素子の光軸AXを中心と
したX軸に対する方位角はY軸方向を正とすると、1/
4波長板11、1/4波長板36の光学軸は0°、ノマルス
キープリズム6、ノマルスキープリズム13の楔の向きは
0°にする。なお、これらは図2、3と同じである。ま
た、2値レチクル8上に2つのビーム間に位相差を生じ
るような回路パターンなどが全くないときに、二つのノ
マルスキープリズム6とノマルスキープリズム13の間で
二つの光線に与えられる位相差の初期値が2πの整数倍
になるように、ノマルスキープリズム6を光軸AXを横切
る方向(例えば光軸に直交する方向)にアクチュエータ
23によって位置調整する。アクチュエータ23はコンピュ
ータ20によって制御される。
【0043】すなわち2値レチクル8上に2つのビーム
間に位相差を生じるような回路パターンなどが全くない
ときに、1/4波長板11に入射する光が円偏光となる
ようにノマルスキープリズム6の位置を調整する。この
調整はノマルスキープリズム13をアクチュエータ41によ
って移動させるようにしてもよい。また、ノマルスキー
プリズム13とレチクル8との間で二つの光線に与えられ
る位相差の初期値が2πの整数倍になるように、ノマル
スキープリズム13を光軸AXを横切る方向(例えば光軸に
直交する方向)にアクチュエータ41によって、同様に位
置調整する。アクチュエータ41はコンピュータ20によっ
て制御される。
【0044】光線IT1はレンズ15によって屈折され、光
電変換素子17により光電変換される。光電変換素子17は
1次元もしくは2次元の撮像素子であり、映像信号を出
力する。光線IR1はレンズ16によって屈折され、光電変
換素子18により光電変換される。光電変換素子18は1次
元もしくは2次元の撮像素子であり、映像信号を出力す
る。
【0045】光線IT2はレンズ29によって屈折され、光
電変換素子31により光電変換される。光電変換素子31は
1次元もしくは2次元の撮像素子であり映像信号を出力
する。光線IR2はレンズ28によって屈折され、光電変換
素子30により光電変換される。光電変換素子31は1次元
もしくは2次元の撮像素子であり映像信号を出力する。
【0046】2つのペアの映像信号は差動増幅器19、差
動増幅器32に入力され、差動増幅器19は振幅差動信号S
2を出力する。差動増幅器32は振幅差動信号S1を出力
する。これらの差動信号S1、S2は信号選択回路24に
入力される。信号選択回路24は二つの差動信号の内、絶
対値の大きい方かもしくは小さい方の出力を常に出力す
る。この出力は2値化回路を有する信号処理回路33に入
力される。信号処理回路33は信号選択回路24の出力であ
る誤差信号E1 、E2 ((18)、(19)式参照) の2値化信
号を生成し、これと2つの差動信号(S1、S2)の値
等を同期装置34に出力する。信号処理回路33の2値化回
路のスライスレベルは光学的なノイズ、電気的なノイズ
によって疑似欠陥を生じないレベルに設定する。なおス
ライスレベルはインターフェース22とコンピュータ2
0を介して外部より設定可能である。
【0047】同期装置34は検査実行中のXY走査部26とX
−Yステージ37の同期制御を行う。XY走査部26はアクチ
ュエータ25を介して駆動されレーザ光をレチクル8上で
X方向に移動することにより、レチクル8上にX方向に
延びた帯状の照射領域(光走査線)を形成する。X−Y
ステージ37はアクチュエータ38を介してY方向に駆動さ
れる。レーザ光の走査と、X−Yステージ37の移動によ
り、レチクル8上の2次元領域が検査される。
【0048】コンピュータ20は、信号処理回路33からの
2値化信号と2つの差動信号(S1、S2)の値等をXY
走査部26とX−Yステージ37の位置情報( 例えば制御信
号)と同期して取り込む。コンピュータ20は2値化信号
に基づいて欠陥の有無を検出する。コンピュータ20は欠
陥のレチクル内の位置と欠陥位置における欠陥( 異物)
の大きさ情報( 2つの差動信号の内選択された信号量、
もしくは2つの差動信号の内大きい方の差動信号等) を
示すマップを生成し、表示部21に表示する。
【0049】コンピュータ20はアクチュエータ23、アク
チュエータ41を制御し、前述のノマルスキープリズム
6、ノマルスキープリズム13を微調整可能で、検査開始
前のセットアップ(初期調整)が自動で可能である。こ
のセットアップには無欠陥で回路パターンの無いレチク
ルが用いられる。この初期調整は検査対象レチクル毎に
行う必要はない。
【0050】コンピュータ20はアクチュエータ40、39を
制御し、透過、反射の2つの差動信号の出力の各々が最
小となるように1/2波長板43、44の方位を検査レチク
ル毎に検査レチクルの無欠陥部分を使って自動で調整す
る。オペレータはインターフェース22を介してコンピュ
ータ20に対し、2つの検査モードの内のいずれかの検査
モード(2つの差動信号の内大きい方を使うか小さい方
を使うかのいずれかの検査モード)、検査感度、検査領
域、装置の初期設定の実行、検査の実行などを入力す
る。
【0051】検査モードの選択はオペレータが自由に選
べる。例えば、クロム付きレチクルのガラス部分の異物
のみを特に検出したい場合は、2つの差動信号のうち小
さい方(E2 )を選択する。光電変換素子は映像信号を
出力するものに限らず、フォトマル等のセンサでもよ
く、その配置位置も対物レンズ10( 集光レンズ42) の瞳
共役位置に設けてよよい。
【0052】光電変換素子はかならずしも、レチクル8
と共役な位置( 結像関係となる位置) に設ける必要はな
く、その種類もフォトマル等のセンサでもよい。また、
上述の実施例ではアナライザ角の設定は、1/2波長板
を回転することとしたが、アクチュエータ39、40と同様
のアクチュエータ50、51を偏光分離スプリッタ27、14に
設け、偏光分離スプリッタ27、14を集光レンズ42や対物
レンズ10の光軸を回転軸として回転することより、偏光
分離スプリッタ27、14のアナライザ角を位相シフターの
欠陥や異物(位相物体)がないときに差動信号が最小と
なるように設定するようにしてもよい。
【0053】また、光源1を例えば水銀ランプ等にし
て、所定の波長の光を選択する波長フィルタ、ポラライ
ザを第1リレーレンズ4の前に設け、レチクル8を一括
照明するようにし、1次元または2次元の撮像素子等の
光電変換素子から画像信号を得るようにしてもよい。ま
た、レチクル8を一括して照明する場合、光電変換素子
17、18を兼用として画像メモリを設け、光電変換素子3
0、31を兼用として画像メモリを設ける。また偏光ビー
ムスプリッタ14、27の代わりにアナライザを2つ設
け、アクチュエータでアナライザを直接駆動して、アナ
ライザ角φをπ/4に設定して2つの画像を得てもよ
い。またアナライザ角φはπ/4となるようにアナライ
ザまたは1/2波長板43、44を回転させて設定し、
そのアナライザ角φに直交する偏光状態の光の取り込み
は、アナライザ,または1/2波長板11を固定したま
までも可能である。このときはポラライザの方位を90
°変更させて2つの画像を得る。すなわちまずポラライ
ザを紙面に平行な方位にして、アナライザもしくは1/
2波長板43(44)の回転により、アナライザ角φを
π/4の角度に設定する。このときに得られる第1の画
像をメモリーする。次にアナライザ角φはそのままで、
ポラライザをアクチュエータにより紙面に垂直な方位に
する。これはアナライザ角φを90°回転させるのと等
価である。ここで得られる画像を第2画像としてメモリ
ーする。なお本実施の形態ではポラライザは紙面に平行
方向と垂直方向の90°の角度変更のみを行え、アナラ
イザ角を90°だけ増減する目的にのみ用いられる。こ
れはノルマスキープリズム13で分離された2つの光線
の振幅比を1:1に保つために重要である。
【0054】また光源1とハーフミラー3の間に1/2
波長板43を設置してもよい。この場合アナライザをア
クチュエータにより、回転させてアナライザ角φを所定
の角度に設定する。ポラライザの方位,1/2波長板の
光軸軸の方位を紙面に平行とし、第1の画像を得る。次
に1/2波長板の光軸軸の方位を紙面に45°の方位と
して第2の画像を得る。つまりポラライザの回転の代わ
りに1/2波長板を回転させている。1/2波長板はレ
チクル8と光源1との間に位置するので、像ずれは生じ
ない。
【0055】次に本発明の第二実施の形態を説明する。
本実施の形態と第一実施の形態とは、第一実施の形態の
信号選択回路24の役割と信号処理回路33の構成が異なる
点のみである。第二実施の形態における信号選択回路24
は2つの差動信号S1、S2の差によって欠陥の検出を
行う。このため本実施の形態による信号選択回路24は2
次差動増幅器を有する。2つの差動信号(S1、S2)
は信号選択回路24内の2次差動増幅器に入力される。2
次作動増幅器は2つの差動信号(S1、S2)の差動出
力である(20)式の誤差信号E3 または2つの差動信号
(S1、S2)の絶対値の差動出力である(21)式の誤差
信号E4 を出力する。信号選択回路24は誤差信号E3
4 とのどちらかを選択し、選択された誤差信号を信号
処理回路33に出力する。信号処理回路33はプラス側とマ
イナス側の2つのスライスレベルを有する2値化回路
(ウインドウコンパレータ回路)を有する。信号処理回
路33は誤差信号(E3 、E4 )の2値化信号を生成し、
2つの差動信号(S1、S2)の値、誤差信号E3 、E
4 の値などを同期装置34に出力する。
【0056】本実施の形態は電気的、光学的な誤差によ
り系に残留するノイズによって、2つの差動出力に現れ
る疑似欠陥成分、つまり無欠陥の回路パターンの段差部
分で、本来発生しないはずであるが、現実には発生する
場合に最適である。本実施の形態によればこのようなノ
イズを相殺することができる。(20)、(21)式の定数
k 3 、K 4 は疑似欠陥による二次差動出力( 誤差信号E
3 、E4 )の信号強度が最小となるように設定する。こ
の設定はオペレータがインターフェース22、コンピュー
タ20を介して、信号処理回路24内の第二差動増幅器に入
力される差動信号S1、S2の相対的な信号強度を調整
することにより行う。
【0057】コンピュータ20は第一実施の形態と同様
に、2値化信号に基づいて欠陥を検出したり、マップの
表示を行ったりする。検査モードの設定や検査感度、検
査領域、装置の初期設定の実行、検査の実行なども第一
実施の形態と同様に行う。図2は本発明の第三実施の装
置構成を示す図である。第三実施の形態は前述の第一実
施の形態から第二実施の形態におけるノマルスキープリ
ズム(6、13)を偏光ビームスプリッタ面を有するプ
リズムで置き換えたものである。他の構成は同様なの
で、偏光ビームスプリッタ面を有するプリズムの部分の
みを説明する。説明の便宜上、図1の装置におけるノマ
ルスキープリズム13とアクチュエータ41を図2の装
置(反射ミラーM3、プリズム81、アクチュエータ8
3)に置き換えることとして説明する。
【0058】図2において、光源1からの光線はハーフ
ミラー3で反射され、図2の反射ミラーM3に入射す
る。ミラーM3で反射された光線はプリズム81に入射
する。プリズム81は2つの反射平面M1、M2と偏光
ビームスプリッタ平面PBS1からなる。これらの平面
は紙面に垂直である。偏光ビームスプリッター平面PB
S1は紙面に平行な偏波面の直線偏光を透過させ、垂直
な直線偏光を反射させる。反射平面M1と偏光ビームス
プリッター平面PBS1は平行であって、反射平面M2
と偏光ビームスプリッター平面PBS1は平行から若干
(例えば数度)角度が付いている。プリズム81は回転
軸82を中心にアクチュエータ83によって回転可能
で、また紙面に平行で、かつ偏光ビームスプリッター平
面PBS1に平行な方向にもアクチュエータ83によっ
て移動可能である。アクチュエータ83もコンピュータ
20によって制御される。
【0059】プリズム81はノマルスキープリズムと全
く同様の機能を有する。つまり、入射光線を互いに直交
する偏波面であって僅かな角度(分離角度)を有する2
つの光線に分離する。2つの光線は対物レンズ10を経
てレチクル8に入射し、レチクル8上で僅かに位置のず
れた2つのスポットを形成する。2つの光線はレチクル
8によって反射され、もとの光路を遡り再び一つの光線
になってプリズム81の外に出る。
【0060】プリズム81をアクチュエータ83によっ
て回転軸80を中心に回転させると、シャー量を変化さ
せることができる。また紙面に平行で、かつ偏光ビーム
スプリッター平面PBS1に平行な方向(レンズ10の
光軸と直交する方向)に移動させることで2つの光線の
位相差を調整できる。反射ミラーM3が常にPBS1と
平行になるようにプリズム81の回転にあわせて、反射
ミラーM3を回転軸80を中心にアクチュエータ84に
よって回転させれば、一方の光線の移動を減少させて、
他方の光線のみを移動することができる。アクチュエー
タ83、84もコンピュータ20によって制御される。
このようにプリズム81はシャー量(レチクル8上での
ずれ量)と初期位相差量を調整でき、ノマルスキープリ
ズムと同様に扱える。したがって光線分離手段以外の構
成、機能は第一実施の形態から第二実施の形態と同様で
全く問題無い。同様にノマルスキープリズム6とアクチ
ュエータ23も図2の装置(反射ミラーM3、プリズム
81、アクチュエータ83、84)に置き換え可能であ
る。
【0061】図3は本発明の第四実施の装置構成を示す
図である。第四実施の形態は第三実施の形態の変形例で
ある。第三実施の形態との違いはやはり光線分離手段
(もしくは光線合成手段)に有る。説明の便宜上、本実
施の形態においても図1の装置におけるノマルスキープ
リズム13とアクチュエータ25を図3の装置(反射ミ
ラーM1、M2、M3、偏光ビームスプリッタPBS
1、PBS2、アクチュエータ90)に置き換えること
として説明する。
【0062】本実施の形態ではノマルスキープリズムの
代わりに二つの反射ミラーM1、M2と二つの偏光ビー
ムスプリッターPBS1、PBS2で光線分離手段(も
しくは光線合成手段)を構成している。PBS1、PB
S2の偏光ビームスプリッター平面と反射ミラーM1、
M2の反射平面は紙面に垂直であってPBS1、PBS
2の偏光ビームスプリッター平面とミラーM1の反射平
面は平行であり、ミラーM2は紙面に垂直な回転軸91
を中心にアクチュエータ90により回転可能である。ま
たアクチュエータ90により、これらの光学系全体もし
くは一部(例えばミラーのみ)をX方向に平行移動させ
ることもできる。
【0063】偏光ビームスプリッタPBS1、PBS2
は紙面に平行な偏波面の直線偏光を透過させ、紙面に垂
直な偏波面の直線偏光を透過させる。したがってミラー
M3により反射される照明光はPBS1により偏光分離
され互いに偏光方向が直交する光線OE、EOに分かれ
て、反射ミラーM1、M2に向かいそれぞれ反射され
る。光線OEは偏光ビームスプリッタPBS2を透過
し、光線EOは反射され、対物レンズ10に向かって進
行する。光線EOは反射ミラーM2を僅かな角度だけ回
転軸91を中心に傾けることで、光線OEに対して僅か
の角度だけことなる方向でPBS2から射出する。した
がって対物レンズを通過した後のシャー量2δを任意に
調整可能である。また反射ミラーM2をX方向にアクチ
ュエータ90によって移動させることで、OE光線OE
と光線EOの初期位相差量を調整可能である。
【0064】このようにして二つの偏光ビームスプリッ
タと2枚の平面ミラーによってもノマルスキープリズム
の代用になり、全く同じ機能をさせることができる。同
様にノマルスキープリズム6とアクチュエータ23も図
3の装置(反射ミラーM1、M2、M3、偏光ビームス
プリッタPBS1、PBS2、アクチュエータ90)に
置き換え可能である。
【0065】また、前述の実施の形態では位相差の調整
機構をノマルスキープリズムを光軸を横切る方向に出し
入れする機構で構成したが、回転可能なポラライザとこ
のポラライザに近接して設けた1/4波長板との構成と
してもよい。この構成においてポラライザを回転するこ
とによりノマルスキープリズムを移動するのと同様にノ
マルスキープリズムで分離された2つの光束の間の位相
差を調整することができる。また、ノマルスキープリズ
ムを移動することによって、1/4波長板36(11)に入射
する光を円偏光とすれば、1/4波長板36(11)を省略す
ることもできる。 また、目視観察系を設け、欠陥の検
出結果( 欠陥の検出位置情報等) に基づいて、欠陥を観
察し、異物か位相シフターの欠陥かを観察するようにし
てもよい。 また1/2波長板は、偏光回転作用のある
旋光子として例えば磁気光学効果を用いたファラデーロ
や電気光学効果を応用した旋光子に置き換え可能であ
る。
【0066】上述した各実施の形態において、対物レン
ズの瞳近傍に光線分離手段(ノマルスキープリズム等)
を設置可能なときは2つの直線偏光がわずかな角度をな
すものがよく、それ以外の場所では平行に分離する装置
でよい。対物レンズ等の光学系と使用する光線分離手段
(ノマルスキープリズム等)の光学設計に応じて、設置
場所を適宜選択すればよい。
【0067】また、上述の実施の形態でレチクルと検査
光(光源1からのレーザビーム等)との相対走査は、レ
チクルステージ37と検査光との少なくとも一方を移動
するようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】このように本発明によれば、クロム遮光
膜による回路パターンのコンベンショナルなレチクル、
光透過性の薄膜による位相シフターのみで回路パターン
が描画されたハーフトーンレチクル、位相シフターとク
ロムパターンが混在する位相シフター付きレチクルのす
べてのレチクルにおいて、位相シフター部分の位相シフ
ト量の異常や、光透過性の位相物体の異物の付着の有無
を検査可能である。
【0069】また、これらのレチクルにおいて、位相シ
フター部分の位相シフト量の異常の有無と、光透過性の
位相物体の異物の付着の有無との両方を検査できる装置
を提供可能である。また、透過による差動信号と反射に
よる差動信号の各々を、位相シフターの欠陥や異物(位
相物体)がないときに差動信号が最小となるよう光学的
に構成することが可能となる。また、透過による差動信
号と反射による差動信号との両方の信号を用いて欠陥を
検査することにより検出精度を向上させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施の形態の装置構成を示す図で
ある。
【図2】本発明の第三実施の形態の装置構成を示す図で
ある。
【図3】本発明の第四実施の形態の装置構成を示す図で
ある。
【図4】本発明の原理説明図
【図5】本発明の原理説明図
【符号の説明】
1 ─光源 6 、13─ノマルスキープリズム 11、36─1/4 波長板 43、44─1/2 波長板 17、18、30、31─光電変換素子

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上の欠陥を検査する欠陥検査装置にお
    いて、 光源からの第1の光線を前記基板に向ける光学系と;前
    記第1の光線を第1の偏光状態と第2の偏光状態の2つ
    の直線偏光の光に分離する分離光学系と;前記2つの直
    線偏光の光の位相差を調整する位相差調整手段と;前記
    2つの直線偏光の光線を集光する第1対物レンズと;前
    記基板から透過方向に発生する少なくとも前記第1と第
    2の偏光状態の光を屈折する第2対物レンズと;前記第
    2対物レンズを通過した前記第1と第2の偏光状態の光
    を合成し、第4の偏光状態の光とする合成光学系と;前
    記基板で反射され、前記第1対物レンズを介して前記分
    離光学系に再び入射することで合成された第3の偏光状
    態の光から第5の偏光状態の光と第6の偏光状態の光と
    を選択する第1偏光選択手段と;前記第4の偏光状態の
    光から第7の偏光状態の光と第8の偏光状態の光とを選
    択する第2偏光選択手段と;前記第5の偏光状態の光線
    を光電変換する第1光電変換素子と;前記第6の偏光状
    態の光線を光電変換する第2光電変換素子と;前記第7
    の偏光状態の光線を光電変換する第3光電変換素子と;
    前記第8の偏光状態の光線を光電変換する第4光電変換
    素子と;前記第1光電変換素子からの光電変換信号と、
    前記第2光電変換素子からの光電変換信号の信号強度の
    差である第1差信号を生成する第1差動回路と;前記第
    3光電変換素子からの光電変換信号と、前記第4光電変
    換素子からの光電変換信号の信号強度の差である第2差
    信号を生成する第2差動回路と;前記第1差信号と前記
    第2差信号とに基づいて第3差信号を選択する選択回路
    と;前記選択回路で選択された信号に基づいて前記欠陥
    を検出する検出回路とを有することを特徴とする欠陥検
    査装置。
  2. 【請求項2】前記選択回路は前記第1差信号と前記第2
    差信号の内、絶対値の大きい方もしくは小さい方を前記
    第3差信号として選択するか、もしくは前記第1、第2
    差信号の差である誤差信号を前記第3差信号として選択
    し、 前記検出回路は、前記選択回路で選択された第3差信号
    を所定の閾値と比較することを特徴とする請求項1記載
    の装置。
  3. 【請求項3】前記分離光学系と前記合成光学系との少な
    くとも一方は、複屈折性プリズムであることを特徴とす
    る請求項1記載の装置。
  4. 【請求項4】前記分離光学系と前記合成光学系との少な
    くとも一方は、偏光ビームスプリッタ面を有するプリズ
    ムを含むことを特徴とする請求項1記載の欠陥検査装
    置。
  5. 【請求項5】前記分離光学系と前記合成光学系との少な
    くとも一方は、偏光ビームスプリッタとミラーとの組み
    合わせを含むことを特徴とする請求項1記載の欠陥検査
    装置。
  6. 【請求項6】前記位相差調整手段は、前記基板からの2
    つの直線偏光が前記基板によって、位相変調と振幅変調
    を受けない時に、前記第3の偏光状態は円偏光となるよ
    うに、前記2つの直線偏光の光の位相差を調整すること
    を特徴とする請求項1記載の欠陥検査装置。
  7. 【請求項7】前記位相差調整機構は、前記分離光学系と
    前記合成光学系との少なくとも一方を、前記第1、第2
    対物レンズの光軸と交差する方向に移動する移動機構で
    あることを特徴とする請求項1記載の装置。
  8. 【請求項8】前記合成光学系は、複屈折性のプリズム
    と、1/4波長板とを含み、前記駆動部材は、前記複屈
    折性のプリズムの可動機構と前記1/4波長板の回転機
    構とを含むことを特徴とする請求項8記載の欠陥検査装
    置。
  9. 【請求項9】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの光
    軸を中心に回転可能な偏光ビームスプリッタであること
    を特徴とする請求項1記載の欠陥検査装置。
  10. 【請求項10】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能なアナライザであることを特徴と
    する請求項1記載の欠陥検査装置。
  11. 【請求項11】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能な旋光子と偏光ビームスプリッタ
    の組み合わせであることを特徴とする請求項1記載の欠
    陥検査装置。
  12. 【請求項12】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能なアナライザと前記光軸を中心に
    回転可能なポラライザの組み合わせであることを特徴と
    する請求項1記載の欠陥検査装置。
  13. 【請求項13】前記偏光選択手段は、前記対物レンズの
    光軸を中心に回転可能なアナライザと前記光軸を中心に
    回転可能な旋光子の組み合わせであることを特徴とする
    請求項1記載の欠陥検査装置。
  14. 【請求項14】前記回転可能なポラライザは前記第4の
    偏光状態の光を選択する際の方位角と前記第5の偏光状
    態の光を選択する際の方位角の差が90°であることを
    特徴とする請求項12に記載の欠陥検査装置。
  15. 【請求項15】前記回転可能な旋光子は前記第4の偏光
    状態の光を選択する際の方位角と前記第5の偏光状態の
    光を選択する際の方位角の差が45°であることを特徴
    とする請求項13に記載の欠陥検査装置。
  16. 【請求項16】前記回転可能なポラライザは前記基板と
    前記光源との間に位置することを特徴とする請求項12
    記載の欠陥検査装置。
  17. 【請求項17】前記回転可能な旋光子は前記基板と前記
    光源との間に位置することを特徴とする請求項13記載
    の欠陥検査装置。
  18. 【請求項18】前記第1、第2光検出器は撮像素子を含
    むことを特徴とする請求項1記載の欠陥検査装置。
  19. 【請求項19】前記第1対物レンズは前記2つの直線偏
    光の光線を集光し、前記基板内の所定領域内で2つの被
    照射点を形成するとともに、前記2つの被照射点と前記
    基板とを相対移動させる走査装置を更に有することを特
    徴とする請求項1記載の欠陥検査装置。
  20. 【請求項20】基板上の欠陥を検査する欠陥検査装置に
    おいて、 透過微分象と反射微分象を独立に検出する顕微鏡ユニッ
    トと;前記透過微分象と反射微分象を独立に光電変換
    し、透過微分信号と反射微分信号を生成する光電変換
    系;前記透過微分信号と反射微分信号の内どちらか一
    方、もしくは該2つの信号の差を誤差信号として選択す
    る選択回路と;前記選択回路で選択された誤差信号に基
    づいて、前記欠陥を検出する検出回路とを有することを
    特徴とする欠陥検査装置。
  21. 【請求項21】前記選択回路は、前記透過微分信号と反
    射微分信号の内、絶対値の大きい方、もしくは小さい方
    を選択することを特徴とする請求項20記載の装置。
JP7217916A 1995-08-25 1995-08-25 欠陥検査装置 Pending JPH0961367A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7217916A JPH0961367A (ja) 1995-08-25 1995-08-25 欠陥検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7217916A JPH0961367A (ja) 1995-08-25 1995-08-25 欠陥検査装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0961367A true JPH0961367A (ja) 1997-03-07

Family

ID=16711755

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7217916A Pending JPH0961367A (ja) 1995-08-25 1995-08-25 欠陥検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0961367A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101871880A (zh) * 2010-06-30 2010-10-27 中国科学院上海光学精密机械研究所 四通道时分复用大气偏振图景检测系统和检测方法
WO2015159641A1 (ja) * 2014-04-18 2015-10-22 株式会社日立ハイテクノロジーズ 欠陥観察方法及びその装置
CN109655457A (zh) * 2017-10-11 2019-04-19 住友化学株式会社 缺陷检查装置、缺陷检查方法及膜的制造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101871880A (zh) * 2010-06-30 2010-10-27 中国科学院上海光学精密机械研究所 四通道时分复用大气偏振图景检测系统和检测方法
WO2015159641A1 (ja) * 2014-04-18 2015-10-22 株式会社日立ハイテクノロジーズ 欠陥観察方法及びその装置
US10436576B2 (en) 2014-04-18 2019-10-08 Hitachi High-Technologies Corporation Defect reviewing method and device
CN109655457A (zh) * 2017-10-11 2019-04-19 住友化学株式会社 缺陷检查装置、缺陷检查方法及膜的制造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5764363A (en) Apparatus for observing a surface using polarized light
JP3610837B2 (ja) 試料表面の観察方法及びその装置並びに欠陥検査方法及びその装置
JP5352111B2 (ja) 欠陥検査方法及びこれを用いた欠陥検査装置
KR100571439B1 (ko) 광학적 검사 방법 및 장치
US5430548A (en) Method and apparatus for pattern detection
TWI402498B (zh) 影像形成方法及影像形成裝置
KR920007196B1 (ko) 이물질 검출방법 및 그 장치
JP2007033433A (ja) 欠陥検査装置およびその方法
US5963316A (en) Method and apparatus for inspecting a surface state
KR20020019073A (ko) 가변 각도 설계를 이용하는 광학 검사 방법 및 장치
JPH095252A (ja) マスクの異物検査装置
KR20190027390A (ko) 큰 입자 모니터링 및 레이저 전력 제어를 이용한 표면 결함 검사
JPH11304715A (ja) パターン欠陥検査装置及びレーザ顕微鏡
JP5571969B2 (ja) 欠陥検査方法及びその装置
JPH1097053A (ja) パターン欠陥検査装置
JP3918840B2 (ja) 欠陥検査方法及びその装置
JP2004144764A (ja) 欠陥検査方法及びその装置
JPH0961367A (ja) 欠陥検査装置
JPH10282007A (ja) 異物等の欠陥検査方法およびその装置
WO2021199340A1 (ja) 欠陥検査装置及び欠陥検査方法
US10801967B2 (en) Mask inspection apparatus, switching method, and mask inspection method
JPH0961366A (ja) 微分干渉顕微鏡及び該顕微鏡を用いた欠陥検査装置
JP2653853B2 (ja) 周期性パターンの検査方法
JPH09281401A (ja) 物体検査装置
JPH0961368A (ja) 欠陥検査装置