JP2653853B2 - 周期性パターンの検査方法 - Google Patents

周期性パターンの検査方法

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  • Manufacture Of Electron Tubes, Discharge Lamp Vessels, Lead-In Wires, And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カラーテレビ用ブラウン管に用いられるシ
ャドウマスク、カラー撮像装置用色分解フィルタ、液晶
表示パネル用カラーフィルタ、電子管に用いられるメッ
シュ状電極、VDTフィルタ、濾過装置用メッシュ用フィ
ルタ、ロータリーエンコーダ、リニアエンコーダ、IC用
フォトマスクなど一定の光学的性質、形状をもつ単位
(以下単位パターン)が1次元方向、或いは2次元方向
に規則的に繰り返し配列されている工業製品、或いは単
位パターンがその光学的性質、形状及び1次元方向、2
次元方向の配列ピッチが徐々に変化しながら繰り返し配
列されている工業製品のキズ、ピンホール、黒点、ゴミ
などの欠陥やムラ、透過率、またパターンを有しないガ
ラス、着色したフィルムなどを自動的に検査する周期性
パターンの検査方法に関する。
〔従来の技術〕
従来、単位パターンが周期的に繰り返し配列されてい
る工業製品の欠陥検査は、目視または顕微鏡観察により
行われているのが通例であるが、このような方法では多
数の製品を検査するためには多大の人手を必要とし、ま
た官能検査であるために検査精度及び信頼性に欠けるこ
とから、さまざまな検査方法が提案されている。
例えば、等ピッチ配列の周期性パターンをもつ工業製
品に関しては、配列単位及び欠陥の形状を十分に解像す
るような顕微鏡撮影装置によって得られらビデオ信号を
調べてパターン認識を行うか、或いは欠陥のないパター
ンを同様に撮影して得られた信号と比較する等の手段に
より欠陥を検出している。
次に、第4図〜第6図により周期性パターンを能率良
く、高精度に検査するために従来提案されている方法に
ついて説明する。
第5図に示すような周期的な開口を単位パターン51と
して持つパターンの開口面積の異常を検知するため、直
流電源49で点灯される白熱ランプ48と拡散板47で構成さ
れる透過照明部により被検査パターン46を照明し、TVカ
メラ41で検査領域を撮影する。画像処理装置42はTVカメ
ラの出力信号をA/D変換してデジタル画像データとし、
フレームメモリ、及び演算器により画面の加算、減算を
含む各種の画像処理を高速で行う。制御装置43は画像処
理装置42、及びXYステージ50と駆動機構45で構成される
パターン移動機構を制御してパターンの移動を行う。な
お、第5図において52、53は欠陥をもった単位パターン
である。
第4図においてTVカメラ41によるビデオ信号の単位開
口による変化が無視できる撮影条件、例えば1画素に対
応するパターン面積に単位開口11が10個程度入るように
し、パターンを移動変化させる方向がTVカメラ41の走査
線方向で、パターンの変位距離が画素ピッチの整数倍と
なっている場合について第6図により説明する。
パターンの欠陥がある所を通る直線上の光透過率分布
は、例えば第6図(a)に示すようになり、第5図の53
で示すような開口面積が正常なパターン51よりも大きい
欠陥、即ち白欠陥による光透過率の変化54や、第5図の
52で示すように開口面積が正常なパターン51よりも小さ
い欠陥、即ち黒欠陥による光透過率の変化55が検出され
る。また、第6図(a)の場合と同じ線上を走査したビ
デオ信号を示すと第6図(b)のようになり、パターン
の照明ムラ、撮像面の感度ムラ等による緩やかな信号変
化(シェーディング)とビデオ信号処理装置で発生する
ランダムノイズ、及び光学系に付着したゴミなどによる
信号の局部的な変化56が現れる。
このようなビデオ信号を複数フレームを加算すること
により、加算回路をNとしたときランダムノイズ成分の
比率を にまで減少することができる(第6図(c))。次に、
パターンを変位させて同様の画面加算処理をした場合、
第6図(d)に示すように、パターンの移動と共にパタ
ーン上の欠陥による信号も移動しているが、撮像系のシ
ェーディングや光学系のゴミ等による信号56の位置は変
化していない。そこで、第6図(c)で示すデータから
第6図(d)に示すデータを減算すると、両データに含
まれるシェーディングやゴミなどによる信号56は消去さ
れ、パターンの光透過率変化による信号と低減されたラ
ンダムノイズ成分だけが残り、この結果、欠陥による信
号はパターンの移動量に応じた画素数離れた位置でその
近傍の平均値に対する値の差がほぼ同じで、符号が反転
して現れ、反転する順序は欠陥の種類(白欠陥、黒欠
陥)によって逆転する。
以上のような処理をした画像データは欠陥部のみ明る
さが局部的に変化しているため、モニタで観察すれば容
易に欠陥として認識することができ、また欠陥部での周
囲に対する明暗の反転の順序で欠陥の種類を識別するこ
ともできる。
次に色分解フィルタの周期性パターンについての従来
の検査方法について説明する。
第7図は色分解フィルタの例を示す図、第8図は従来
の色分解フィルタの周期性パターンを検査する方法を説
明するための図である。
色分解フィルタとしては、例えば第7図に示すように
ガラス等の透明基板上にR、G、B、又はY、M、C等
の色調をもつストライプ状(第7図(a))、又はドッ
ト状(第7図(b),(c))の微小要素を単位パター
ンとして1次元、または2次元的に周期的に配列したパ
ターンをもつフィルタである。
第8図において、ランプ61からの放射光はレンズ62で
ピンホール板63上に集光され、ピンホールを通過した光
がレンズ64により平行光となり、色分解フィルタ65を照
明する。この色分解フィルタ65を透過した平行光は、色
分解フィルタの周期性パターンによって回折し、対物レ
ンズ66の後焦点面上に回折パターンを形成する。この回
折パターンに対応した遮光部を有する空間フィルタ67に
よって正常パターン部を透過した平行光は阻止され、こ
れに対して欠陥部はパターンの周期性に反するため、光
を散乱する効果を有し、そのため空間フィルタ67を透過
して結像する。従って、接眼レンズ68から観察すると、
暗視野中に欠陥部のみが輝点として観察され、欠陥を検
出することができる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、第4図〜第6図に示す従来の欠陥検出
方法は、高精度の撮像装置や検出回路が必要となり、そ
のため装置が高価となってしまうという問題があり、ま
た第8図に示す方法では、周期性パターン部の外周部が
強調されてしまうため、外周近傍の欠陥検出が困難とな
り、またフィルタのパターン毎に空間フィルタパターン
を用意する必要がある等の欠点があった。
本発明は上記問題点を解決するためのもので、簡単な
構成であると共に、周期性パターン部の外周部が強調さ
れることがなく、かつ任意の周期性パターンの欠陥を検
出できる周期性パターンの検査方法を提供することを目
的とする。
〔課題を解決するための手段〕
そのために本発明は、単位パターンが周期的に繰り返
し配列された周期性パターンの欠陥を検査する方法にお
いて、同一光路長の二光路でレンズを共有する共通光路
型二光線干渉計のシェア量を単位パターンの配列ピッチ
またはその整数倍に一致させた光学系によって得られる
像に基づいて検査すること、干渉部が偏光型共通光路光
線干渉計であること、シェア量が変更可能な干渉計を用
いることを特徴とする。
〔作用〕
本発明は、共通光路型二光線干渉計のシェア量を試料
の単位パターンの配列ピッチまたはその整数倍に一致さ
せ、試料の透過光または反射光を干渉させ、試料上の対
応する2点で光の強度、位相の相違が生じたときに得ら
れる輝点を検出することにより欠陥検出を行うものであ
り、試料或いは装置は静止状態のまま検出することがで
き、また欠陥部以外は干渉する2光線が互いにキャンセ
ルされてしまうので、パターンの周辺部が強調されるよ
うなことがなく、さらにシェア量を可変とすることによ
り任意の周期性パターンの検査を行うことが可能とな
る。
〔実施例〕
以下、実施例を図面に基づき説明する。
第1図は本発明の周期性パターンの検査方法の一実施
例を示す図、図中、1はポラライザ、2、5はウォラス
トンプリズム、3、4はレンズ、6はアナライザ、7は
被検査パターン、8は欠陥、9は位相物質である。
第1図(a)において、ポラライザ1、ウォラストン
プリズム2、レンズ3、4、ウォラストンプリズム5、
アナライザ6で偏光型共通光路二光線干渉計を構成して
いる。なお、説明の便宜上光源は単色光源とする。
図示しない光源からの平行光を照射し、ポラライザ1
を通して得られた直線偏光光8をウォラストンプリズム
2に照射する。ウォラストンプリズム2は入射面に平行
な光学軸を有する2つの楔型複屈折結晶板2a、2bを貼り
合わせたものであり、結晶板2bへの入射光は、結晶板2b
の光学軸に対して例えば45゜の角度で入射する。その結
果、主断面に平行な偏光面を有する異常光線と、主断面
に垂直な偏光面を有する常光線とに分かれ、進行方向が
θの角度をもって出射する。この2光線の交点を前側焦
点位置とするレンズ3により、2光線は互いに平行でシ
ェア(横ずれ)量Spの光線となって被検査繰り返しパタ
ーン7を通過する。この場合、シェア量Spは、パターン
の繰り返しピッチと同一かその整合倍になるようにして
おく。そして、パターン7によって強度、位相分布が変
化した2光線はレンズ4によって集光する。このままで
は2光線の進行方向は異なるので、レンズ4の後側焦点
位置に配置されたウォラストンプリズム2と同様のウォ
ラストンプリズム5によって進行方向を合致させ、さら
に偏光面がポラライザ1と直交するアナライザ6によっ
て同一平面内で変更する2光線の成分を取り出して両者
を干渉させる。
次に、2光線の各部での状態を第1図(b)により説
明すると、ポラライザ1を通過した直線偏光Sは、ウォ
ラストンプリズム2とレンズ3により光軸と直交する方
向にSpだけずれた2つの光線となり、周期開口をもつ試
料7により強度分布が変化し、レンズ4とウォラストン
プリズム5によってSpだけ元に戻されてアナライザ6に
よって干渉することになる。この場合、試料に欠陥がな
ければ、シェア量Spと繰り返しピッチが一致しているの
で干渉する2光線は位相、強度ともに同一であり、アナ
ライザがポラライザと直交関係に配置されているので、
両者は打ち消し合って暗くなる。一方、遮光性の欠陥8
または遮光部のピンホールなどがあると、位相は一致し
ていても光の振幅が異なるために完全に消去されず、ま
た開口部に透明物質9がある場合には、振幅は一致して
いても位相が変化するため同様に消去されず、輝点とし
て観測されることになる。
シェア量は、ウォラストンプリズム2による分離角θ
とレンズ3の焦点距離によって決定されるので、レンズ
3にズームレンズを用いればシェア量をレンズの焦点距
離変化によって調整することができ、種々の配列ピッチ
の試料に対応することが可能である。
また上記実施例では試料が透明である透過型について
説明したが、試料が不透明なものでもよく、その場合は
第2図に示すように反射型微分干渉計を使用する。
第2図は反射型微分干渉計を用いた本発明の他の実施
例を示す図で、図中、21は集光レンズ、22はポラライ
ザ、23はハーフミラー,24はノマルスキープリズム、25
は対物レンズ、26は試料、27はアナライザ、28は常光
線、29は異常光線である。
本実施例では、図示しない単色光源からの光を集光レ
ンズ21、ポラライザ22を通して直線偏光とし、ハーフミ
ラー23で反射させ、ノマルスキープリズムに入射させる
と、常光線28と異常光線29との2つの直線偏光が得られ
る。そして、2つの直線偏光が交わる点に対物レンズ25
の後側焦点を一致させると、試料表面に互いにコヒーレ
ントで偏光面が直交する2光速を落射させたことにな
る。これらが試料面で反射された後、再びノマルスキー
プリズムに入射し、一般に楕円偏光となってプリズムを
出る。これをハーフミラー23を通してポラライザ22と直
交関係にあるアナライザ27で同一偏光成分を取り出して
干渉させると、試料表面の凹凸による光路差があれば、
第1図の場合と同様に輝点として検出することができ
る。なお、偏光プリズムとしてはノマルスキープリズム
でなくウォラストンプリズムを用いてもよいことは言う
までもない。
なお、上記各実施例において、便宜上使用する光は単
色光として説明したが、本発明は白色光によっても可能
であり、その場合、波長の整数倍の光路差に相当する2
光線はアナライザを通過する時に互いに干渉で打ち消し
あい、残りの波長を加え合わせた干渉色が得られる。そ
のため分光強度の変化も検出することができることにな
り、着色した周期パターンの欠陥も検査することができ
る。
また2つの光線のシェア量を得る方法として、第3図
に示すような光学軸を直交させた2つの複屈折体を貼り
合わせたサバール板を使用することも可能である。図
中、31はサバール板、31aは第1の複屈折体、31bは第2
の複屈折体である。
第3図(a)において、第1の複屈折体31aの表面に
垂直に、かつ光学軸に斜めに入射した光は互いに直交す
る2つの偏光、即ち常光線32、異常光線33となる。常光
線32は真っ直ぐ進み、異常光線33はスネルの法則に逆ら
って斜めに進行する。第1の複屈折体31aを通過した光
は第2の複屈折体32bに入射するが、その光学軸は第1
の複屈折体に対して90゜異なっているので、常光線32は
異常光線35となって斜めに進行し、異常光線33は常光線
34となって真っ直ぐに進行する。結果として図示するよ
うに全く平行な2つの光線となり、しかも2つの光線に
対して光路差を無くすことも可能である。こうして、所
定のシェア量の2光線を得ることができる。
また、第3図(b)に示すように2つのサバール板3
6、37を楔型に形成し、光軸に対して垂直方向に両者を
相対的に移動可能とすることによりシェア量を可変とす
ることもできる。
〔発明の効果〕
以上のように本発明によれば、周期性パターンの単位
パターン配列ピッチ、またはその整数倍のシェア量に二
光線干渉を行うようにしたので、試料上の対応する2点
で光の強度、位相に相違が生ずれば干渉によって周囲と
明るさが異なり、明るさの変化だけに着目して欠陥検出
を行うことができるの。そのため、試料或いは装置は静
止状態のまま検出可能であり、また欠陥部以外は干渉す
る2光線は互いにキャンセルされてしまうため、パター
ンの周辺部が強調されるようなことがなく、さらにシェ
ア量を可変とすることにより任意のパターンの検査を行
うことが可能となる。そして照明光が単色光でない場合
は、分光強度の変化も検出することができるので、着色
した周期パターンの欠陥も検査することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の周期性パターンの検査方法の一実施例
を示す図、第2図は本発明の他の実施例を示す図、第3
図はサバール板の構成を示す図、第4図は従来の周期性
パターンの検査方法を説明するための図、第5図は周期
性パターンとその欠陥を説明するための図、第6図は従
来の欠陥検出方法を説明するための図、第7図は色分解
フィルタの例を示す図、第8図は従来の色分解フィルタ
の欠陥検出方法を説明するための図である。 1……ポラライザ、2、5……ウォラストンプリズム、
3、4……レンズ、6……アナライザ、7……被検査パ
ターン。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】単位パターンが周期的に繰り返し配列され
    た周期性パターンの欠陥を検査する方法において、同一
    光路長の二光路でレンズを共有する共通光路型二光線干
    渉計のシェア量を単位パターンの配列ピッチまたはその
    整数倍に一致させた光学系によって得られる像に基づい
    て検査することを特徴とする周期性パターンの検査方
    法。
  2. 【請求項2】干渉部が偏光型共通光路二光線干渉計であ
    ることを特徴とする請求項1記載の周期性パターンの検
    査方法。
  3. 【請求項3】シェアー量が変更可能な干渉計を用いるこ
    とを特徴とする請求項1記載の周期性パターンの検査方
    法。
  4. 【請求項4】光源として白色光源を用いたことを特徴と
    する請求項1記載の周期性パターンの検査方法。
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