JP2006023371A - 走査型レーザ顕微鏡及び受光素子 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 レーザ光源11と、レーザ光源11から出射されたレーザ光を2次元走査する2次元走査機構13と、2次元走査されたレーザ光を観察試料Sに集光する対物レンズ18と、観察試料Sからの反射光あるいは蛍光を受光して電気信号として出力する第1受光素子31とを有して、第1受光素子31の受光面近傍に、反射光あるいは蛍光を拡散させる第1光拡散用光学素子32が配置されている。
【選択図】 図1
Description
この走査型レーザ顕微鏡100は、図7に示すように、レーザ光源101と偏光ビームスプリッタ(以下、PBSと省略する)102と、2次元走査機構103と、瞳投影レンズ104と、第1結像レンズ105と、1/4波長板106と、対物レンズの瞳107と、対物レンズ108と、第2結像レンズ109と、共焦点光学系受光部110とによって構成されている。なお、図7において、レーザ光の光路は、この2次元走査機構103にて偏向された場合の光路を示している。
また、受光素子としてPINフォトダイオードを用いた場合であっても、スポット光を受光することにより、検出効率の線形性が劣化し、正確なIZカーブを描くことができなくなる。これにより、観察画像の画質が劣化し、上で説明したオートフォーカス機能などが機能せず、観察試料の正確な高さデータを求めることができなくなる。
したがって、相対距離が焦点位置にあったときの第1受光素子からの出力信号が減衰することを回避し、ピントがあったときの観察画像の明度が向上するので、高画質な観察画像を提供することができる。
また、観察試料のピント位置をIZカーブのピーク位置から自動的に調整する機能であるオートフォーカス機能を用いることができ、相対距離の焦点位置からのずれ量を正確に求めることができる。
この発明にかかる走査型レーザ顕微鏡では、光路上の任意の位置で発生したフレア光を、絞り装置で除去し、第2受光素子で検出することを抑制する。これにより、第2受光素子から出力された電気信号に含まれるフレア光成分が減少し、より急峻なIZカーブを描くことで非共焦点光学系による観察画像のS/N比が向上する。したがって、より高画質な観察画像を提供することができる。
この発明にかかる走査型レーザ顕微鏡では、上述と同様に、フレア光を絞り装置で除去し、第2受光素子で検出することを抑制するので、より急峻なIZカーブを描くことで、非共焦点光学系による観察画像のS/N比が向上する。したがって、高画質な観察画像を提供することができる。
この発明にかかる受光素子では、上述と同様に、受光する光が受光面上でスポット光とならず、受光面積が増大する。これにより、受光面の各部位における検出感度の不均一性や検出効率の線形性の劣化の影響を低減することができる。したがって、正確なIZカーブを描くことができる。
また、観察試料のピント位置をIZカーブのピーク位置から自動的に調整する機能であるオートフォーカス機能を用いた場合、相対距離の焦点位置からのずれ量を正確に求めることができる。
本実施形態による走査型レーザ顕微鏡1は、レーザ光源11と、レーザ光源11から出射されたレーザ光の光軸L1、または観察試料Sからの反射光あるいは蛍光である観察光の光軸L2に沿って間隔をあけて順に配置された、偏光ビームスプリッタ(以下、PBSと省略する)12と、2次元走査機構13と、瞳投影レンズ14と、第1結像レンズ15と、1/4波長板16と、対物レンズの瞳17と、対物レンズ18と、第2結像レンズ19と、ハーフミラー20と、共焦点光学系受光部21と、非共焦点光学系受光部22とによって構成されている。
そして、観察光の光軸L2に沿って、レーザ光の光軸L1と同様に対物レンズ18からPBS12が配置されており、PBS12から順に、第2結像レンズ19、ハーフミラー20、共焦点光学系受光部21及び非共焦点光学系受光部22が配置されている。
なお、図1において、レーザ光の光路は、この2次元走査機構13にて偏向された場合の光路を示している。
非共焦点光学系受光部22は、第2受光面36Aを有する第2受光素子36と、第2受光面36Aと隣接して配置された第2光拡散用光学素子37とを備えている。
第1及び第2受光素子31、36には、例えば電子増倍管やPIN(p-intrinsic-n)フォトダイオードが用いられている。
また、第1及び第2光拡散用光学素子32、37には、例えばフロスト型拡散板(摺りガラス)、オパール光拡散ガラス、ポリエステルやポリカーボネイトなどを用いた光拡散フィルタが用いられている。
また、非共焦点光学系受光部22に入射した観察光は、上述した共焦点光学系受光部21と同様に、第2光拡散用光学素子37で拡散される。そして、第2受光素子36は、第2光拡散用光学素子37で拡散された観察光を第2受光面36Aで受光する。
第1及び第2受光素子31、36は、第1及び第2受光面31A、36Aで受光した観察光を電気信号に変換して出力する。そして、例えばモニタなどの表示装置に、この電気信号の強度から2次元走査機構13による走査範囲の観察画像を輝度情報に変換して表示する。したがって、対物レンズ18によって観察試料S上でレーザ光が最も集光されたとき、つまりピントがあったときに観察画像が最も明るく表示される。
また、非共焦点光学系受光部22では相対位置が集光位置から多少ずれた場合であっても第2受光面36Aにおいて観察光の光束径が第2受光面36Aよりも小さければ第2受光面36Aで受光することができるので、深度の深い観察を行うことができる。
また、観察試料のピント位置をIZカーブのピーク位置から自動的に調整する機能であるオートフォーカス機能を用いた場合、相対距離の焦点位置からのずれ量を正確に求めることができる。
第2の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第1の実施形態における走査型レーザ顕微鏡1の第1及び第2受光面31A、36Aの近傍にそれぞれ第1及び第2光拡散用光学素子32、37が配置されているのに対して、第2の実施形態における走査型レーザ顕微鏡40には第1及び第2光拡散用光学素子32、37が設けられておらず、第2受光面36Aの近傍にフレア光を除去する開口絞り41が配置されていることである。
この開口絞り41には、例えば直径数ミリの円形の開口が形成されている。
また、非共焦点光学系受光部43に入射した観察光は、開口絞り41に至り、上述した共焦点光学系受光部42と同様に、第2光拡散用光学素子37で拡散される。ここで、開口絞り41によって観察光のフレア光が除去される。そして、第2受光素子36は、第2光拡散用光学素子37で拡散された観察光を第2受光面36Aで受光する。
図4において符号44は相対位置が集光位置と一致しているときの観察光の光束を示し、符号45は相対距離が集光位置とずれているときの観察光の光束を示し、符号46はフレア光の光束を示している。ここで、相対距離が集光位置とずれている場合であっても開口絞り41の開口を通過した光束が第2受光面36Aで受光されるので、その分の焦点深度を有する観察画像を得ることができる。
非共焦点光学系受光部43で得られる観察画像のS/N比は、相対距離が集光位置と一致したときに開口絞り41が設けられていない場合で(a+d)/(c+d)となり、開口絞り41が設けられている場合でa/cとなる。開口絞り41によってフレア光が除去されることで、より急峻なIZカーブを描くことができ、非共焦点光学系で得られる観察画像のS/N比が向上する。
したがって、開口絞り41の開口径を調節することによって、フレア光を除去できる量が変わり、図5のdの量が変わるため、観察画像のS/N比を適宜設定することができる。
第3の実施形態と第1の実施形態との異なる点は、第3の実施形態における走査型レーザ顕微鏡50には第2受光面36Aの近傍にフレア光を除去する開口絞り41が配置されていることである。
すなわち、走査型レーザ顕微鏡50は、共焦点光学系受光部21と、第2受光素子36と第2光拡散用光学素子37と開口絞り41とを有する非共焦点光学系受光部51とを備えている。
したがって、ピントがあったときの観察画像の明度と、非共焦点光学系で得られる観察像のS/N比が向上するので、より高画質な観察画像が得られる。
第1の実施形態において、走査型レーザ顕微鏡が共焦点光学系受光部と非共焦点光学系受光部との2つの受光部を備えているが、非共焦点光学系受光部及びハーフミラーを設けず、共焦点光学系のみを備える構造であってもよい。
また、第1及び第3の実施形態において、光拡散用光学素子が各受光素子の受光面と隣接するように配置されたが、光拡散用光学素子が各受光素子の受光面に接着されてもよい。
また、開口絞りは、フレア光を引き起こさない程度に遮光された部材であればよく、例えば金属を加工したものであっても黒塗り処理を施したものや、遮光布、黒い紙を用いてもよい。さらに、開口絞りが円形の開口を有しているが、開口形状は任意であり、多角形やスリット状などであってもよい。
そして、開口絞りが配置される位置は、光学系で発生したフレア光を除去することができればよく、例えば図3における第2結像レンズの直後である点P1や、PBSの直後である点P2や、PBSの直前である点P3であってもよい。また、開口絞りが光軸に沿って移動可能であってもよい。
さらに、開口絞りの開口形状が可変であってもよい。このようにすることで、観察者が、非共焦点光学系受光部による観察画像の焦点深度や、観察画像のS/N比を適宜変更することができる。
11 レーザ光源
13 2次元走査機構
31 第1受光素子
31A 第1受光面
32 第1光拡散用光学素子
36 第2受光素子
36A 第2受光面
37 第2光拡散用光学素子
41 開口絞り(絞り装置)
Claims (4)
- レーザ光源と、
該レーザ光源から出射されたレーザ光を2次元走査する2次元走査機構と、
2次元走査されたレーザ光を観察試料に集光する対物レンズと、
前記観察試料からの反射光あるいは蛍光を受光する第1受光素子とを有する走査型レーザ顕微鏡において、
前記第1受光素子の受光面近傍に、前記反射光あるいは蛍光を拡散させる光拡散用光学素子が配置されていることを特徴とする走査型レーザ顕微鏡。 - 第2受光素子を有する非共焦点光学系を備え、
該非共焦点光学系の光路上に、フレア光を除去する絞り装置が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の走査型レーザ顕微鏡。 - レーザ光源と、
該レーザ光源から出射されたレーザ光を2次元走査する2次元走査機構と、
2次元走査されたレーザ光を観察試料に集光する対物レンズと、
前記観察試料からの反射光あるいは蛍光を受光する第1受光素子を有する走査型レーザ顕微鏡において、
第2受光素子を有する非共焦点光学系を備え、
該非共焦点光学系の光路上に、フレア光を除去する絞り装置が設けられていることを特徴とする走査型レーザ顕微鏡。 - 受光面で光を受光する受光素子であって、
前記受光面近傍に、受光する光を拡散させる光拡散用光学素子が配置されていることを特徴とする受光素子。
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2004
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