JP2005189028A - 二次電池の入出力可能電力推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】二次電池の入出力可能電力推定装置において、大電流域での内部抵抗値と充放電している電流域で推定した内部抵抗値との差異により入出力可能電流の推定値に誤差が生じる問題を解決する。
【解決手段】請求項1の(数1)式に基づき二次電池の最大可能電圧または最小可能電圧と開路電圧と内部抵抗から入力可能電流または出力可能電流を推定する入出力可能電流推定手段1を備え、最大可能電圧と入力可能電流から入力可能電力を推定し、最小可能電圧と出力可能電流から出力可能電力を推定する装置であって、請求項1の(数2)式に基づき電流を変数とする関数で内部抵抗を設定する内部抵抗設定手段4を備え、入出力可能電流推定手段1は(数2)式を(数1)式に代入して得られる請求項1の(数3)式に基づき、最大可能電圧または最小可能電圧と開路電圧から入力可能電流または出力可能電流を推定するように構成した。
【選択図】図1

Description

本発明は、二次電池に入出力可能な電力を推定する技術に関する。
下記特許文献1に記載のバッテリーパワー演算装置においては、電池から供給される電流Iおよび端子電圧Vに基づいて、電池の放電特性を表すI−V直線の式(V=R×I+V)を演算し、その傾きから電池の内部抵抗Rを算出し、切片から電池の開路電圧(電流遮断時の端子電圧であり、開放電圧や起電力とも言う)Vを算出する。そして電流Iおよび電池温度Tに基づいて電池寿命を保証するための最小可能電圧値Vminを演算し、上記I−V直線の式にVminを代入して最大電流値maxを求め、出力可能電力Pを、P=Vmin×Imaxから算出するものである。
特開平9−171063号公報
二次電池の内部抵抗Rや開路電圧Vは、電流Iに応じて充放電している最中に時々刻々と変化する特徴がある。上記特許文献1においては、放電中の2点間で電流Iおよび端子電圧Vを計測して、I−V直線を算出するという構成になっており、I−V直線から求まる内部抵抗Rや開路電圧Vは2点間で変化しないことを前提にしている。しかし、実際には上記のように内部抵抗Rや開路電圧Vは時々刻々と変化するので、特許文献1の方法では出力可能電力の推定精度が低くなる、という問題があった。
特に、出力可能電力を放電する最大電流値のように、電流(正:充電、負:放電の両方を含む)が非常に大きい領域では、通常時に充放電している電流域での内部抵抗値とは大きく異なる場合がある。しかしながら、特許文献1では、内部抵抗は電流に依存せず一定として、充放電している電流域で推定した内部抵抗値を用いて最大電流値を算出するという構成になっているため、電流が大きい電流域での内部抵抗値と、充放電している電流域で推定した内部抵抗値の差異により、算出した最大電流値と実際値には誤差が生じるという問題点があった。なお、放電電流と充電電流とは符号が逆になるので、充電と放電の両方について電流の大きさ、つまり電流の絶対値を以下、電流振幅と表現する。
本発明は、上記のごとき問題を解決するためになされたものであり、実際の二次電池の特性に良く対応して、二次電池に入出力可能な電力を精度良く推定することのできる二次電池の入出力可能電力推定装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明においては、請求項1記載の(数1)式に基づき、二次電池の最大可能電圧Vmaxまたは最小可能電圧Vminと開路電圧Vと内部抵抗Kとから入力可能電流Iinまたは出力可能電流Ioutを推定する入出力可能電流推定手段を備え、前記最大可能電圧と前記入力可能電流とから入力可能電力Pinを推定し、前記最小可能電圧と前記出力可能電流とから出力可能電力Poutを推定する二次電池の入出力可能電力推定装置であって、請求項1記載の(数2)式に基づき、電流を変数とする関数で前記内部抵抗を設定する内部抵抗設定手段を備え、前記入出力可能電流推定手段は、前記(数2)式を前記(数1)式に代入して得られる下記(数8)式(=請求項1の数3式)に基づき、前記最大可能電圧または前記最小可能電圧と前記開路電圧とから前記入力可能電流または前記出力可能電流を推定するように構成している。
V=F(I)×I+V …(数8)
本発明においては、電流を変数とする関数で内部抵抗を設定する内部抵抗設定手段を備え、上記(数8)式を用いて入力可能電流または前記出力可能電流を推定するように構成しているので、内部抵抗特性が電流振幅に依存する電池であっても、電流振幅が大きい電流域での実際の内部抵抗値と、充放電中の内部抵抗推定値との差異によって入出力可能電力推定値と実際値に誤差が生じるという問題を解決し、二次電池に入出力可能な電力を精度良く推定することが出来るという効果がある。
また、電流振幅と内部抵抗の関係が、入力側(充電時)と出力側(放電時)とで異なる場合でも、入力側関係を用いて入力可能電力を推定し、出力側関係を用いて出力可能電力を推定する構成であるため、正確に入出力可能電力を推定できるという効果がある。
図1は、本発明の実施例を機能ブロックで表した図であり、(a)は全体のブロック図、(b)は開路電圧と内部抵抗を推定するパラメータ演算部のブロック図である。
まず、図1(a)において、入出力可能電流推定手段1は、最大可能電圧Vmax、最小可能電圧Vmin、開路電圧Vおよび内部抵抗Kを入力し、入力可能電流値Iinと出力可能電流値Ioutを算出する。
上記の最大可能電圧Vmaxと最小可能電圧Vminは、電池保護のための使用範囲の限界値であり、予め定めた固定値である。また、開路電圧Vは後述する図1(b)で推定した値を用いる。また、内部抵抗Kは、上記と同様に図1(b)で推定した内部抵抗推定値K'と、電流Iの関数として算出した値とを動作状態に応じて切り替えて用いる。なお、劣化度合や温度に応じて与えられる値を用いてもよい。
入力可能電力推定手段2は、最大可能電圧Vmaxと入力可能電流値Iinから入力可能電力値Pinを推定する。また、出力可能電力推定手段3は、最小可能電圧Vminと出力可能電流値Ioutから出力可能電力値Poutを推定する。
内部抵抗設定手段4は、入力可能電流Iinまたは出力可能電流Ioutの絶対値が所定値(例えば図4のc、c、cなど)以下の場合には、上記の内部抵抗推定値K'に基づいて設定した内部抵抗Kを出力し、入力可能電流Iinまたは出力可能電流Ioutの絶対値が所定値より大きい場合には、電流Iの絶対値に基づいて設定した内部抵抗Kを出力する。つまり電流振幅と内部抵抗の関係式を用いて内部抵抗の値を補正する。そして入出力可能電流推定手段1は、最大可能電圧Vmaxまたは最小可能電圧Vminと開路電圧Vと上記の補正した後の内部抵抗とに基づいて入力可能電流Iinまたは出力可能電流Ioutを再度推定する。
そして入力可能電力推定手段2は、最大可能電圧Vmaxと再度推定された入力可能電流値Iinから入力可能電力値Pinを推定する。また、出力可能電力推定手段3は、最小可能電圧Vminと再度推定された出力可能電流値Ioutから出力可能電力値Poutを推定する。なお、上記の各演算内容は詳細を後述する。
次に、図1(b)は、上記の演算に用いる開路電圧Vと内部抵抗推定値K'を推定するパラメータ演算部を示す。5はパラメータθ(k)推定手段であり、電流I(k)検出手段7と端子電圧V(k)検出手段8で検出した電流、電圧を用いて、開路電圧V(k)をオフセット項とする電池モデルにおける各パラメータ(内部抵抗を含む:詳細後述)を一括推定する。また、6は開路電圧V(k)演算手段であり、上記電流、電圧および各パラメータに基づいて開路電圧V(k)を演算する。なお、7は電池から充放電される電流を検出する電流I(k)検出手段、8は電池の端子電圧を検出する端子電圧V(k)検出手段である。この図1(b)で求めた開路電圧Vと内部抵抗推定値K'を図1(a)の演算に用いる。なお、上記の各演算内容は詳細を後述する。
図2は、実施例の具体的な構成を示すブロック図である。この実施例は、二次電池でモータ等の負荷を駆動したり、モータの回生電力で二次電池を充電するシステムに、入出力可能電力推定装置を設けた例を示す。
図2において、10は二次電池(単に電池とも言う)、20はモータ等の負荷、30は電池の入出力可能電力を推定するバッテリーコントローラ(電子制御ユニット)で、プログラムを演算するCPUやプログラムを記憶したROMや演算結果を記憶するRAMから成るマイクロコンピュータと電子回路等で構成される。40は電池から充放電される電流を検出する電流計、50は電池の端子電圧を検出する電圧計、60は電池の温度を検出する温度計であり、それぞれバッテリーコントローラ30に接続される。上記のバッテリーコントローラ30は、前記図1の入出力可能電流推定手段1、入力可能電力推定手段2、出力可能電力推定手段3、内部抵抗設定手段4、パラメータθ(k)推定手段5および開路電圧V(k)演算手段6の部分を含む。また、電流計40は電流I(k)検出手段7に、電圧計50は端子電圧V(k)検出手段8に、それぞれ相当する。
(実施例1)
本実施例では、二次電池の電流、電圧を用いて、開路電圧V(k)をオフセット項とする電池モデルにおける各パラメータ(詳細後述)を一括推定することにより、開路電圧V(k)と内部抵抗推定値K'(以下、特に断らない場合は内部抵抗Kと記す)を推定する場合について説明する。
本実施例においては、下記(数9)式または(数10)式に示す電池モデルを用いた適応デジタルフィルタに計測した電流Iと電圧Vを入力し、(数9)式または(数10)式中のパラメータ(内部抵抗Kを含む)を一括推定し、上記電流Iと電圧Vと上記パラメータ推定値とを用いて開路電圧Vを推定する。
Figure 2005189028
Figure 2005189028
(数9)式、(数10)式において、sはラプラス演算子、A(s)、B(s)、C(s)はsの多項式(nは次数)、但し、a≠0、b≠0、c≠0
なお、(数10)式は、(数9)式において右辺第1項と第2項の分母が同一の場合に相当する。
実際の演算は下記のようにして行う。まず、本実施例で用いる「電池モデル」を説明する。
図3は、実施例1における二次電池の等価回路モデルを示す図である。この等価回路モデルは、前記(数10)式のように右辺第1項と第2項の分母が同一の場合に相当する。この等価回路モデルは、正極、負極を特に分離していないリダクションモデル(一次)であるが、実際の電池の充放電特性を比較的正確に示すことが可能である。
図3において、モデル入力は電流I[A](正値:充電、負値:放電)、モデル出力は端子電圧V[V]であり、V[V]は開路電圧(起電力または開放電圧とも言う)、Kは内部抵抗、T〜Tは時定数である。この電池モデルは、下記(数11)式で表現できる。なお、sはラプラス演算子である。
Figure 2005189028
(数11)式は前記(数10)式において、
A(s)=T・s+1
B(s)=K・(T・s+1)
と置いたものである。
リチウムイオン電池のように、開路電圧の収束が比較的速い電池の場合は、(数11)式に示すように、右辺第1項と右辺第2項の分母は、同じ時定数Tで表現できる。
図4は、電池の内部抵抗Kと電流振幅の特性を模式化した図であり、横軸は電流振幅(充放電電流の絶対値)、縦軸は内部抵抗値を示す。図4は温度、SOC(充電率)同一条件で、電流振幅だけを変化させた場合における内部抵抗特性であり、特性1〜3は温度が異なる場合の特性である。
図4において、劣化の度合いが進むと特性は上方に移行し、また、温度が低いほど特性が上方に移行する。
図4において注目すべき点は、温度が特性1相当の場合でも、電流振幅c以下で内部抵抗がd一定と言うことではなく、SOCが異なれば一定幅(図中上下矢印)で変化する。
以下、(数11)式の電池モデルから適応デジタルフィルタまでの導出を、最初に説明する。
開路電圧Vは、電流Iに可変な効率hを乗じた値を、ある初期状態から積分した値と考えれば、(数12)式で書ける。
Figure 2005189028
(数12)式を(数11)式に代入すれば(数13)式になり、整理すれば(数14)式になる。安定なローパスフィルタGlp(s)を(数14)式の両辺に乗じて、整理すれば(数15)式になる。
Figure 2005189028
Figure 2005189028
lp(s)・(T・s+s)・V
=Glp(s)・(K・T・s+K・s+h)・I …(数15)
実際に計測可能な電流Iや端子電圧Vに、ローパスフィルタやバンドパスフィルタを処理した値を、下記(数16)式のように定義する。(数16)式の時定数pは、Glp(s)の応答性を決める定数である。
Figure 2005189028
(数16)式を用いて(数15)式を書き直せば、(数17)式になる。更に変形すれば、(数18)式になる。
・V+V=K・T・I+K・I+h・I …(数17)
Figure 2005189028
(数18)式は、計測可能な値と未知パラメータの積和式になっているので、一般的な適応デジタルフィルタの標準形(数19)式と一致する。
y=ω・θ …(数19)
但し、(数19)式において、
y=V、ω=[V、I、I、I
θ=[−T、K・T、K、h]
である。
従って、電流Iと端子電圧Vにフィルタ処理した信号を、適応デジタルフィルタ演算に用いることで、未知パラメータベクトルθを推定できる。
本実施例では、単純な「最小二乗法による適応フィルタ」の論理的な欠点(一度推定値が収束すると、その後パラメータが変化しても再度正確な推定ができないこと)を改善した「両限トレースゲイン方式」を用いる。
Figure 2005189028
但し、λ、λ、γ、γは初期設定値で、0<λ<1、0<λ<∞とする。また、P(0)は十分大きな値、θ(0)は非ゼロな十分小さな値を初期値とする。trace{P}は行列Pのトレースを意味する。
以上が、電池モデルから適応デジタルフィルタまでの導出である。
図7および図8は、バッテリコントローラのマイクロコンピュータが行う処理のフローチャートであり、同図のルーチンは一定周期T毎に実施される。例えば、I(k)は今回の値、I(k−1)は1回前の値を意味する。
ステップS10では、電流I(k)、端子電圧V(k)を計測する。
ステップS20では、二次電池の遮断リレーの判断する。バッテリコントローラは二次電池の遮断リレーの制御も行っており、リレー遮断時(電流I=0)はステップS30へ進む。リレー締結時はステップS40へ進む。
ステップS30では、端子電圧V(k)を端子電圧初期値V_iniとして記億する。
ステップS40では、端子電圧の差分値△V(k)を算出する。
△V(k)=V(k)−V_ini
これは、適応デジタルフィルタ内の推定パラメータの初期値を約0としているので、推定演算開始時に推定パラメータが発散しないように、入力を全て0とするためである。リレー遮断時はステップS30を通るので、I=0かつ△V(k)=0なので、推定パラメータは初期状態のままである。
ステップS50では、電流I(k)と端子電圧差分値△V(k)に、(数21)式に基づきローパスフィルタ、バンドパスフィルタの処理を施し、I〜IおよびV〜Vを算出する。なお、この際、(数20)式のパラメータ推定アルゴリズムの推定精度を良くするために、観測ノイズを低減するようローパスフィルタGlp(s)の応答性を遅く設定する。ただし電池の応答特性よりは速くする。(数21)式の時定数pは、Glp(s)の応答性を決める定数である。
Figure 2005189028
ステップS60では、ステップS50で算出したI〜IおよびV〜Vを(数20)式に代入し、パラメータ推定値θ(k)を算出する。
ただし、
y=V
ωT=[V、I、I、I
θT=[−T、K・T、K、b]
である。ここで上記のように内部抵抗Kの推定値(前記の内部抵抗推定値K')が求められる。
ステップS70では、ステップS60で算出したパラメータ推定値θ(k)の中からT、K・T、Kと、(数21)式で算出したI〜IおよびV〜Vを(数22)式に代入する。(数22)式は前記の電池モデル(数11)式を変形し、ローパスフィルタGlp(s)を両辺に乗じた式であり、△Vを開路電圧Vの代用とする。開路電圧Vは変化が緩やかなので、Glp(s)・Vで代用できる。ただし、ここで求まるのは推定演算開始時からの開路電圧推定値の変化分△V(k)であるため、後段のステップS80で初期値を加算する。
=(T・s+1)・V−K・(T・s+1)・I
ΔV=Glp(s)・V
=Glp(s)・{(T・s+1)・V−K・(T・s+1)・I}
=V+T・V−K・T・I−K・I …(数22)
ステップS80では、ステップS70で算出した△V(k)に開路電圧初期値すなわち端子電圧初期値V_iniを加算して、開路電圧推定値V(k)を(数23)式から算出する。
(k)=△V(k)+V_ini …(数23)
ステップS90では、図9に示す開路電圧と充電率の相関マップを用いて、ステップS80で算出したV(k)から充電率SOC(k)を算出する。図9のVLはSOC=0%に、VHはSOC=100%に相当する開路電圧である。図示の最大可能電圧Vmaxと最小可能電圧Vminは、電池保護のための使用範囲の限界値であり固定値とする。
ステップS100では、入力可能電流値Iin、出力可能電流値Ioutを算出する。電池モデル(数11)式において、過渡特性を無視した(数24)式は、定常的な電池モデルを意味する。
入力可能電流値は最大可能電圧Vmaxに到達する電流値であるから、最大可能電圧Vmaxと、ステップS60で算出した内部抵抗推定値Kと、ステップS80で算出した開路電圧推定値V(k)を(数24)式に代入して求めた(数25)式から入力可能電流値Iinを算出する。
また、出力可能電流値Ioutは最小可能電圧Vminに到達する電流値であるから、最小可能電圧Vminと、ステップS60で算出した内部抵抗の推定値K(以下、推定値の場合はKと表示)と、ステップS80で算出した開路電圧推定値V(k)を(数24)式に代入して求めた(数26)式から出力可能電流値Ioutを算出する。なお、最大可能電圧Vmaxと最小可能電圧Vminは、固定値とする。
V=K・I+V …(数24)
in=(Vmax−V )/K …(数25)
|Iout|=(V −Vmin)/K …(数26)
ただし、文字の右上の添字*は推定値であることを示す。以下同じ。
図7のステップ100から図8のステップ110へ続く。
ステップS110では、ステップS60で算出した内部抵抗推定値から、図4の電流振幅と内部抵抗特性の内、どれに属するかを決める。ここでは、内部抵抗推定値が図4の一定値d〜dに最も近い特性i(i=1〜3)を選ぶ。つまり内部抵抗推定値が変化しない領域(前記入力可能電流または出力可能電流の絶対値が前記所定値より小さい領域)内に存在するときは内部抵抗推定値と一定値(数6式のb)とを比較して決める。なお、内部抵抗推定値の直近間平均が、一定値d〜dに最も近い特性を選んでも良い。また、仮に温度が特性1相当だとしても、内部抵抗推定値は必ずしもd1ではないため、図14に示すように、差分だけ内部抵抗特性を上下移動する。決定した内部抵抗特性は、(数27)式および(数28)式に示すようになる。
a=a
c=c }…(数27)
b=K−a・c

K=a・I+b …(数28)
ステップS120では、入力可能電流値Iinと、ステップS110で決定した電流振幅基準値cを比較する。Iin≦cの場合はステップS130へ進む。Iin>cの場合はステップS140へ進む。
ステップS130では、内部抵抗が一定の電流域(図4で 0≦Iin≦c の範囲)であるから、ステップS100で算出した入力可能電流値Iinを用いて、(数29)式から入力可能電力推定値Pinを算出する。
in=Iin・Vmax
={(Vmax−V )/K}・Vmax …(数29)
ステップS140では、内部抵抗が非一定の電流域(図4で Iin>c の範囲)であるから、実際の内部抵抗値がステップS100で用いた推定値より小さいため、ステップS100で算出した入力可能電流値Iinでは誤差が生じる。そのためステップS110で決定した内部抵抗特性(数27式および数28式)を(数24)式に代入し、(数30)式とする。そして最大可能電圧Vmaxと、ステップS80で算出した開路電圧推定値V(k)を(数30)式に代入して求めた(数31)式を用いて、入力可能電流値Iin(数31式のIの解)を改めて算出する。(数31)式は二次方程式であり、解法は公知技術を用いる。
上記のようにして求めた入力可能電流値Iinと前記のVmaxとを(数32)式に代入し、入力可能電力推定値Pinを算出する。
V=(a・I+b)・I+V …(数30)
a・I+b・I+V −Vmax=0 …(数31)
in=Iin・Vmax …(数32)
ステップS150では、出力可能電流値Ioutと、ステップS110で決定した電流振幅基準値cを比較する。Iout≦cの場合はステップS160へ進む。Iout>cの場合はステップS170へ進む。
ステップS160では、内部抵抗が一定の電流域であるから、ステップS100で算出した出力可能電流値Ioutを用いて、(数33)式から出力可能電力推定値Poutを算出する。
out=|Iout|・Vmin
={(V −Vmin)/K}・Vmin …(数33)
ステップS170では、内部抵抗が非一定の電流域であるから、実際の内部抵抗値がステップS100で用いた推定値より小さいため、ステップS100で算出した出力可能電流値Ioutでは誤差が生じる。そのためステップS110で決定した内部抵抗特性(数27式および数28式)を(数24)式に代入し、(数30)式とする。そして最小可能電圧VminとステップS80で算出した開路電圧推定値V(k)を(数30)式に代入して求めた(数34)式から出力電流値Iout(数34式のIの解)を改めて算出する。(数34)式は二次方程式であり、解法は公知技術を用いる。
上記のようにして求めた出力可能電流値Ioutと前記のVminとを(数35)式に代入し、出力可能電力推定値Poutを算出する。
a・I+b・I+V −Vmin=0 …(数34)
out=Iout・Vmin …(数35)
ステップS180では、次回演算に必要な数値を保存して、今回演算を終了する。
実施例1では、以上のようにして入力可能電力推定値Pinと出力可能電力推定値Poutを算出する。
実施例1においては、入力可能電流または出力可能電流の絶対値つまり電流振幅が所定値(例えば図4のc、c、cなど)より大きいときは、電流振幅と内部抵抗の関係式を用いて内部抵抗の値を補正し、その補正後の内部抵抗を用いて入出力可能電力を推定する構成であるため、内部抵抗特性が電流振幅に依存する電池であっても、電流振幅が大きい電流域での実際の内部抵抗値と、充放電中の内部抵抗推定値との差異によって入出力可能電力推定値と実際値に誤差が生じるという問題を解決し、二次電池に入出力可能な電力を精度良く推定することが出来るという効果がある。
また、電流振幅と内部抵抗の関係が一定の範囲と、非一定の範囲とで内部抵抗特性が大きく異なる電池であっても、上記の関係が一定の範囲では充放電中の内部抵抗推定値から入出力可能電力を推定し、非一定の範囲では、電流振幅と内部抵抗の関係式を用いて入出力可能電力を推定する構成であるため、充放電の電流振幅の範囲によって入出力可能電力推定値に誤差が生じることもないという効果がある。
また、電流振幅と内部抵抗の関係式が充電側と放電側で同一の構成である場合には、推定演算が簡単になるという効果がある。
また、電流振幅と内部抵抗の関係が一定の範囲で、内部抵抗の一定値と内部抵抗推定値の差異を用いて、(数6)式を上下移動する構成であるため、切片bが固定値である場合よりも、図14に示す矢印のように上下移動して正確に補正することが出来るという効果がある。
また、電流振幅と内部抵抗の関係式を(数28)式のように簡易な一次式とする構成の場合には、簡単に入出力可能電力を推定できるという効果がある。
また、二次電池の電流Iと端子電圧Vと開路電圧Vの関係を、(数8)式のような伝達関数で近似する構成であるため、最小二乗法等の適応デジタルフィルタ(公知の推定アルゴリズム)を適用することが可能になり、その結果、式中のパラメータ(多項式A(s)、B(s)の係数)を一括推定することが可能になる。そして推定したパラメータを(数8)式に代入することで、開路電圧Vの推定値を容易に算出できる。これら未知パラメータはSOCや温度や劣化度などに影響され、時々刻々と変化することが分かっているけれども、適応デジタルフィルタにより精度良く逐次推定できる。そして、適応デジタルフィルタにより推定した内部抵抗と開路電圧Vを用いる構成であるため、内部抵抗推定値と開路電圧推定値が正確であり、入出力可能電力も正確に推定できるという効果がある。
(実施例2)
実施例2は、図5、図6に示すように、充電側と放電側で異なる内部抵抗特性を個別に持ち、入力可能電力推定には充電側特性を、出力可能電力推定には放電側特性を用いる場合を示す。なお、図5は放電側特性を示し、各特性における添字hは放電側であることを示す。また、図6は充電側特性を示し、各特性における添字jは充電側であることを示す。
以下、実施例2の演算内容を前記図7および図8に示したフローチャートを用いて説明する。
図7のステップS10〜ステップS100は実施例1と同じであるが、図8の各ステップの内容が異なっている。
まず、図8のステップS110では、充電側と放電側とで、ステップS60で算出した内部抵抗推定値から、図5、図6の内部抵抗特性の内、どれに属するかを決める。例えば内部抵抗推定値が、放電側の一定値d1h〜d3hに最も近い特性i(i=1〜3)を選ぶ。また、仮に温度が特性1相当だとしても、内部抵抗推定値は必ずしもd1hおよびd1jではないため、差分だけ内部抵抗特性を上下移動する。決定した内部抵抗特性は、(数36)式、(数37)式および(数38)式になる。添え字hは放電側を、添え字jは充電側を意味する。
a=aih
c=cih }…(数36) 放電側
b=K−a・c

a=aij
c=cij }…(数37) 充電側
b=K−a・c

K=a・I+b …(数38)
ステップS120では、入力可能電流値Iinと、ステップS110で決定した電流振幅基準値c(数37式)を比較する。Iin≦cの場合、ステップS130へ進む。Iin>cの場合、ステップS140へ進む。
ステップS130では、内部抵抗が一定の電流域であるから、ステップS100で算出した入力可能電流値Iinを用いて、(数39)式から入力可能電力推定値Pinを算出する。
in=Iin・Vmax
={(Vmax−V )/K}・Vmax …(数39)
ステップS140では、内部抵抗が非一定の電流域であるから、実際の内部抵抗値がステップS100で用いた推定値より小さいため、ステップS100で算出した入力可能電流値Iinでは誤差が生じる。そのためステップS110で決定した充電側内部抵抗特性(数37式および数38式)を、ステップS100の(数24)式に代入し、(数40)式とする。そして最大可能電圧Vmaxと、ステップS80で算出した開路電圧推定値V(k)を(数40)式に代入して求めた(数41)式から入力可能電流値Iinを改めて算出する。つまり(数41)式のIの解を入力可能電流値Iinとする。ただし、(数41)式中のa、bは、充電側内部抵抗特性(数37式)の値である。(数41)式は二次方程式であり、解法は公知技術を用いる。
そして上記のようにして求めた入力可能電流値Iinと前記最大可能電圧Vmaxとを(数42)式に代入し、入力可能電力推定値Pinを算出する。
V=(a・I+b)・I+V …(数40)
a・I+b・I+V −Vmax=0 …(数41)
in=Iin・Vmax …(数42)
ステップS150では、出力可能電流値Ioutと、ステップS110で決定した電流振幅基準値c(数36式)を比較する。Iout≦cの場合はステップS160へ進む。Iout>cの場合はステップS170へ進む。
ステップS160では、内部抵抗が一定の電流域であるから、ステップS100で算出した出力可能電流値Ioutを用いて、(数43)式から出力可能電力推定値Poutを算出する。
out=|Iout|・Vmin
={(V −Vmin)/K}・Vmin …(数43)
ステップS170では、内部抵抗が非一定の電流域であるから、実際の内部抵抗値がステップS100で用いた推定値より小さいため、ステップS100で算出した出力可能電流値Ioutでは誤差が生じる。そのためステップS110で決定した放電側内部抵抗特性(数36式および数38式)を、ステップS100の(数24)式に代入し、(数44)式とする。そして最小可能電圧Vminと、ステップS80で算出した開路電圧推定値V(k)を(数44)式に代入して求めた(数45)式から出力電流値Ioutを改めて算出する。ただし、(数45)式中のa、bは、放電側内部抵抗特性(数36式)の値である。(数45)式は二次方程式であり、解法は公知技術を用いる。
上記のようにして求めた出力可能電流値Ioutと前記最小可能電圧Vminとを(数46)式に代入し、出力可能電力推定値Poutを算出する。
V=(a・I+b)・I+V …(数44)
a・I+b・I+V −Vmin=0 …(数45)
out=Iout・Vmin …(数46)
ステップS180では、次回演算に必要な数値を保存して、今回演算を終了する。
実施例2においては、図13に示すように、電流振幅と内部抵抗の関係が、入力側(充電時)と出力側(放電時)とで異なる場合でも、入力側関係を用いて入力可能電力を推定し、出力側関係を用いて出力可能電力を推定する構成であるため、正確に入出力可能電力を推定できるという効果がある。
(実施例3)
実施例3は、電流振幅と内部抵抗の関係が一定部分と非一定部分から成る場合において、内部抵抗推定値が一定部分から変化を始める境界点がcからc’に変更された場合の補正を行う場合を示す。
図15に示すように、内部抵抗推定値が一定部分から変化を始める境界点がcからc’に変更された場合、内部抵抗推定値と電流振幅の履歴を監視する(つまり内部抵抗推定値が変化を開始するときの入力可能電流または出力可能電流の絶対値と図15のcとを比較する)ことで、電流振幅と内部抵抗の関係式を左右移動する。つまり左右移動が必要な場合だけ、図7のステップS100の直後に電流振幅と内部抵抗の関係式を、(数47)式から(数48)式に補正するステップを設ける(図示省略)。
K=a・I+b …(数47)
K=a・I+b+a・(c−c') …(数48)
実施例3においては、図15に示すように実際に計測した新境界点を用いるので、境界点cが固定値である場合よりも正確に(数6)式を補正することができるという効果がある。
(実施例4)
実施例4は、図16に示すように、内部抵抗推定値と電流振幅の履歴を監視することで、電流振幅と内部抵抗の関係式の傾きが変更されたことを検出する。その方法は、電流振幅c付近と、それ以上の電流振幅での内部抵抗推定値から算出し、初期値aから変更されたことを検出する。つまり図16においては、内部抵抗推定値が変化を開始した後の電流振幅に対する内部抵抗推定値の変化量と図16のaとを比較しており、傾きがaからa'に変更された場合、ステップS100の直後に電流振幅と内部抵抗の関係式を、(数49)式から(数50)式に補正するステップを設ける(図示省略)。
K=a・I+b …(数49)
K=a'・I+b+c・(a−a') …(数50)
実施例4においては、(数6)式の傾きaを補正する構成であるため、図16に示すように実際の計測点から傾きa'を算出できるので、傾きaが固定値である場合よりも正確に(数6)式を補正することができるという効果がある。
(実施例5)
実施例5は、実施例3または実施例4において、電流振幅と内部抵抗との関係が非一定部分の範囲内に所定時間以上継続して存在する場合に、前記の補正を行うように構成したものである。
上記のように、電流振幅と内部抵抗との関係が非一定の範囲に所定時間継続する場合に、電流振幅と内部抵抗の関係式を左右移動する補正や傾きaを補正するように構成すれば、推定遅れによる影響を低減した上で、図15、図16に示すように実際の計測点からa'やc’を算出できるので、実施例3、4よりも更に正確に(数6)式を補正することができるという効果がある。
以下、本発明と従来例(前記特許文献1)との効果の差異をシミュレーション結果で説明する。
図10は従来例に基づいた入出力可能電力推定のシミュレーション結果を示す図、図11は本発明の実施例1に基づいた入出力可能電力推定のシミュレーション結果を示す図、図12は上記図10、図11における入出力可能電力推定のシミュレーションに用いた電流振幅と内部抵抗特性を示す図である。
このシミュレーションにおいては、図12に示すように、シミュレーションの差異を顕著にするため、電流振幅c(例えば100A)以上の場合だけ内部抵抗が変化する場合を例示した。
図10に示すように、従来例において、充放電中の電流と端子電圧の計測値から算出する内部抵抗推定値は、充放電中の電流振幅(±50A以内)が図12のc以下であるため、真値dに収束している。従来例は、この内部抵抗推定値から入力可能電流を算出する。電流振幅c以下では図12に示すように内部抵抗が一定であるため、真値に一致している。しかし、電流振幅c以上では図12に示すように実際の内部抵抗が減少しているにも係わらず、充放電中の内部抵抗推定値を用いて算出するため、入力可能電流の推定値は真値から乖離する。したがってこの入力可能電流から算出した入力可能電力推定値も、真値と誤差を生じる。
出力可能電流も同様に、図12の電流振幅c以下では真値に一致しているが、電流振幅c以上では真値から乖離する。したがって、この出力可能電流から算出する出力可能電力推定値も、真値と誤差を生じる。
図11に示すように、本発明の実施例1においては、充放電中の電流と端子電圧の計測値から算出する内部抵抗推定値は、充放電中の電流振幅(±50A以内)が図12のc以下であるため、真値dに収束している。入力可能電流に関しては、電流振幅c以下では図12に示すように内部抵抗が一定であるため、この内部抵抗推定値から算出しても真値に一致している。
電流振幅c以上では図12に示すように実際の内部抵抗が減少しているが、本発明においては、充放電中の内部抵抗推定値は使わず、図12の特性を用いて入力可能電流を改めて算出する構成であるため、入力可能電流は真値に一致している。したがって、この入力可能電流から算出する入力可能電力推定値も、真値と誤差を生じない。
出力可能電流も同様に、電流振幅c以下でも以上でも、真値に一致している。したがって、この出力可能電流から算出する出力可能電力推定値も、真値と誤差を生じない。
本発明の実施例を機能ブロックで表した図であり、(a)は全体のブロック図、(b)は開路電圧と内部抵抗を推定するパラメータ演算部のブロック図。 実施例の具体的な構成を示すブロック図。 実施例1における二次電池の等価回路モデルを示す図。 電池の内部抵抗Kと電流振幅の特性を模式化した図。 放電側における電池の内部抵抗Kと電流振幅の特性を模式化した図。 充電側における電池の内部抵抗Kと電流振幅の特性を模式化した図。 バッテリコントローラのマイクロコンピュータが行う処理のフローチャートの一部。 バッテリコントローラのマイクロコンピュータが行う処理のフローチャートの他の一部。 開路電圧と充電率の相関マップ。 従来例に基づいた入出力可能電力推定のシミュレーション結果を示す図。 本発明の実施例1に基づいた入出力可能電力推定のシミュレーション結果を示す図。 図10、図11における入出力可能電力推定のシミュレーションに用いた電流振幅と内部抵抗特性を示す図。 充電側特性と放電側特性とが異なる場合の電流振幅と内部抵抗との関係の一例を示す図。 電流振幅と内部抵抗との関係における補正方法を示す図。 電流振幅と内部抵抗との関係における補正方法を示す図。 電流振幅と内部抵抗との関係における補正方法を示す図。
符号の説明
1…入出力可能電流推定手段 2…入力可能電力推定手段
3…出力可能電力推定手段 4…内部抵抗補正手段
5…パラメータθ(k)推定手段 6…開路電圧V(k)演算手段
7…電流I(k)検出手段 8…端子電圧V(k)検出手段
10…二次電池 20…負荷
30…バッテリーコントローラ 40…電流計
50…電圧計 60…温度計

Claims (11)

  1. 下記(数1)式に基づき、二次電池の最大可能電圧または最小可能電圧と開路電圧と内部抵抗とから入力可能電流または出力可能電流を推定する入出力可能電流推定手段と、
    前記最大可能電圧と前記入力可能電流とから入力可能電力を推定し、前記最小可能電圧と前記出力可能電流とから出力可能電力を推定する入出力可能電力推定手段と、を備えた二次電池の入出力可能電力推定装置であって、
    下記(数2)式に基づき、電流を変数とする関数で前記内部抵抗を設定する内部抵抗設定手段を備え、
    前記入出力可能電流推定手段は、前記(数2)式を前記(数1)式に代入して得られる下記(数3)式に基づき、前記最大可能電圧または前記最小可能電圧と前記開路電圧とから前記入力可能電流または前記出力可能電流を推定することを特徴とする二次電池の入出力可能電力推定装置。
    V=K×I+V …(数1)
    K=F(I) …(数2)
    V=F(I)×I+V …(数3)
    ただし、I:電流、V:端子電圧、K:内部抵抗、F(I):電流に対する内部抵抗の関係式(放電側と充電側とで任意)
  2. 前記内部抵抗設定手段は、前記(数2)式を下記(数4)式に示すように、充電側と放電側とで同一とすることを特徴とする請求項1に記載の二次電池の入出力可能電力推定装置。
    K=G(|I|) …(数4)
    ただし、|I|:電流の絶対値、G(|I|):電流の絶対値に対する内部抵抗の関係式(充電側と放電側とで同一)
  3. 前記内部抵抗設定手段は、電流の絶対値と内部抵抗との特性変化に基づいて、前記の電流を変数とする関数を補正することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の二次電池の入出力可能電力推定装置。
  4. 二次電池の動作状態に基づいて前記内部抵抗推定値を予め推定する内部抵抗推定手段を備え、
    前記内部抵抗設定手段は、前記(数2)式を下記(数5)式に示すように、電流の絶対値が所定値以下のときは前記内部抵抗推定値を前記内部抵抗とし、電流の絶対値が所定値より大きいときは電流を変数とする関数として電流の絶対値が大きくなるほど前記内部抵抗推定値より小さくなる値を前記内部抵抗とする、ことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の二次電池の入出力可能電力推定装置。
    K=内部抵抗推定値(電流の絶対値≦所定値)
    …(数5)
    K=F(I) (電流の絶対値>所定値)
  5. 前記内部抵抗設定手段は、電流の絶対値が所定値より大きいときの前記(数5)式を下記(数6)式として、電流の絶対値が大きくなるほど前記内部抵抗推定値より小さくなる値を前記内部抵抗とすることを特徴とする請求項4に記載の二次電池の入出力可能電力推定装置。
    K=a×I+b …(数6)
    ただし、I:電流、a:電流を変数とする関数の傾き
    b:電流を変数とする関数の切片
  6. 前記内部抵抗設定手段は、電流の絶対値を横軸、内部抵抗を縦軸としたグラフにおいて、一定の内部抵抗と内部抵抗推定値との差だけ前記(数6)式の関係を縦軸方向に平行移動させるようにbの値を変更する補正を行うことを特徴とする請求項5に記載の二次電池の入出力可能電力推定装置。
  7. 前記内部抵抗設定手段は、電流の絶対値を横軸、内部抵抗を縦軸としたグラフにおいて、電流の絶対値と内部抵抗の関係が一定範囲の境界点を算出し、初期値と算出した境界点との差に応じて前記(数6)式の関係を横軸方向に平行移動させる補正を行うことを特徴とする請求項5に記載の二次電池の入出力可能電力推定装置。
  8. 前記内部抵抗設定手段は、電流の絶対値と内部抵抗推定値との特性の変化に基づいて、前記(数6)式の傾きを表すaの値を補正することを特徴とする請求項5に記載の二次電池の入出力可能電力推定装置。
  9. 前記内部抵抗設定手段は、電流の絶対値と内部抵抗との関係が一定部分と非一定部分から成る場合に、電流の絶対値と内部抵抗との関係が前記非一定部分の範囲内に所定時間以上継続して存在する場合に、前記の補正を行うことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の二次電池の入出力可能電力推定装置。
  10. 前記入出力可能電流推定手段は、前記(数1)式に基づき、前記最大可能電圧または前記最小可能電圧と前記開路電圧と前記内部抵抗とから第1入力可能電流または第1出力可能電流を推定し、
    前記第1入力可能電流推定値の絶対値が所定値以下のとき、
    前記入出力可能電力推定手段は、前記第1入力可能電流推定値を前記入力可能電流として、前記第1入力可能電流推定値と前記最大可能電圧とから入力可能電力を推定し、
    前記第1入力可能電流推定値の絶対値が所定値より大きいとき、
    前記内部抵抗設定手段は、前記(数5)式に基づいて内部抵抗を設定し、
    前記入出力可能電流推定手段は、前記(数5)式に基づく内部抵抗と、前記最大可能電圧と前記開路電圧とから第2入力可能電流を推定し、
    前記入出力可能電力推定手段は、前記第2入力可能電流推定値を前記入力可能電流として、前記第2入力可能電流推定値と前記最大可能電圧とから入力可能電力を推定し、
    前記第1出力可能電流推定値の絶対値が所定値以下のとき、
    前記入出力可能電力推定手段は、前記第1出力可能電流推定値を前記出力可能電流として、前記第1出力可能電流推定値と前記最小可能電圧とから出力可能電力を推定し、
    前記第1出力可能電流推定値の絶対値が所定値より大きいとき、
    前記内部抵抗設定手段は、前記(数5)式に基づいて内部抵抗を設定し、
    前記入出力可能電流推定手段は、前記(数5)式に基づく内部抵抗と、前記最小可能電圧と前記開路電圧とから第2出力可能電流を推定し、
    前記入出力可能電力推定手段は、前記第2出力可能電流推定値を前記出力可能電流として、前記第2出力可能電流推定値と前記最小可能電圧とから出力可能電力を推定する、ことを特徴とする請求項4乃至請求項9の何れかに記載の二次電池の入出力可能電力推定装置。
  11. 前記内部抵抗設定手段は、下記(数7)式に示す電池モデルを用いた適応デジタルフィルタに、二次電池の電流Iおよび端子電圧Vの計測値を入力して、前記(数7)式中の各パラメータ(多項式A(s)、B(s)、C(s)の係数)を一括推定することで、内部抵抗を推定し、前記電流および端子電圧の計測値と前記パラメータ推定値を前記(数7)式に代入して、開路電圧Vを算出する演算手段を備え、前記の推定した内部抵抗と開路電圧を前記各演算における内部抵抗および開路電圧の推定値として用いることを特徴とする請求項1乃至請求項10の何れかに記載の二次電池の入出力可能電力推定装置。
    Figure 2005189028
    ただし、sはラプラス演算子、A(s)、B(s)、C(s)はsの多項式(nは次数)であり、a≠0、b≠0、c≠0
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