JP2005188553A - ケース構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 トルク伝達カップリングが配置される空間の容量拡大を可能とする。
【解決手段】 デフキャリア9とデフキャリア9に突き当て用のフランジ83,91及び締結用の突部87,95で取り付けられるキャリアカバー7とからなり、デフキャリア9に、リヤデファレンシャル装置3を収容支持し、キャリアカバー7に、トルク伝達カップリング1を収容支持し、リヤデファレンシャル装置3及びトルク伝達カップリング1間のトルク伝達を行うドライブピニオンシャフト17を回転支持するキャリアケース10構造において、デフキャリア9とキャリアカバー7との間に、区画壁75を設け、区画壁75に、ドライブピニオンシャフト17の回転支持を行う軸受ハウジング77を設け、軸受ハウジング77外周で内外周共に閉断面構造に形成されキャリアカバー7内に開放された内部空間78を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、自動車のデファレンシャル装置の収容支持等に供されるケース構造に関する。
従来のこの種のケース構造としては、例えば図9に示すキャリアケースがある。図9は、従来のトルク伝達カップリングをキャリアケースに支持した構造を示す断面図である。図9のように、キャリアケース201は、デフキャリア203の結合部204にキャリアカバー205の結合部206を合わせ結合した構成となっている。
前記キャリアカバー205内に、トルク伝達カップリング207が支持されている。前記デフキャリア203内には、図外のリヤデファレンシャル装置が収容支持されている。トルク伝達カップリング207とリヤデファレンシャル装置との間のトルク伝達は、ドライブピニオンシャフト208で行われる。
前記トルク伝達カップリング207は、カップリングケース209と中空のシャフト211とが同軸上に配置され、カップリングケース209とシャフト211との間に駆動トルク伝達用の摩擦式の多板のメインクラッチ213が設けられている。
前記カップリングケース209の一部である磁性ロータ227の端部とデフキャリア203との間には、オイルシール231が設けられている。オイルシール231により、キャリアケース201内がカップリング空間233とデフギヤ空間235とに区画されている。
前記トルク伝達カップリング207のカップリングケース209は、その内部にオイルが封入され、端部237がキャリアカバー205にベアリング239で回転自在に支持されている。カップリングケース209の端部237には、フランジ部材239がボルト241によって締結結合されている。フランジ部材239は、図外のプロペラシャフトに連結される。
前記トルク伝達カップリング207のシャフト211は、端部243が前記ドライブピニオンシャフト208に結合されている。ドライブピニオンシャフト208は、前記デフキャリア203側にテーパローラベアリング245で支持されている。ドライブピニオンシャフト208は、そのドライブピニオンギヤが前記リヤデファレンシャル装置のリングギヤに噛み合わされている。
トルク伝達の際にプロペラシャフト側からフランジ部材239にトルク入力があると、電磁石225の働きに起因してメインクラッチ213が締結されているときカップリングケース209を介してシャフト211にトルクが伝達される。シャフト211からはドライブピニオンシャフト208、リヤデファレンシャル装置を介して左右の後輪へトルク伝達が行われる。メインクラッチ213が締結されていないときはプロペラシャフトからドライブピニオンシャフト208へのトルク伝達は行われない。すなわち、電磁石225を通電制御することでプロペラシャフトからドライブピニオンシャフト208へのトルク伝達を制御することができる。
前記トルク伝達時には、キャリアカバー205内でトルク伝達カップリング207の内部に配置された各部がオイルにより潤滑され、デフキャリア203内でデファレンシャル装置及びドライブピニオンシャフト208の各部がギヤオイルにより潤滑される。
しかし、従来のようなキャリアケース201の構造では、ドライブピニオンシャフト208を支持するテーパーローラーベアリング245の外周においてデフキャリア203の外側は外部空間となっており、トルク伝達カップリング207をキャリアケース201の先端に結合するキャリアカバー205内に配置されていた。
このため、外部との干渉を回避してスペース的な影響を少なくするために、キャリアカバー205全体の外周径が図9のように制約され、その分キャリアカバー205とトルク伝達カップリング207との間に形成されるカップリング空間209の容量が小さくなり、放熱性が低いという問題があった。
特開平11−153159号公報
解決しようとする問題点は、キャリアカバー側のカップリング等のトルク伝達機構が配置される空間の容量が小さく、放熱性に影響する点である。
本発明は、キャリアカバー側のトルク伝達機構が配置される空間容量を拡大して放熱性を向上させ得る構造とするために、ケース本体とケースカバーとの間を区画する区画壁を設け、前記区画壁に、前記回転部材の回転支持を行う軸支持部を設け、前記軸支持部の外周で内外周共に閉断面構造に形成され前記ケースカバー内に開放された内部空間を設けたことを最も主要な特徴とする
本発明のケース構造は、トルク伝達カップリング外周側のケース部分が拡径することを抑制した上でトルク伝達カップリングが配置される空間容量を増大し、放熱性を向上させ得る構造とするため、ケース本体とケースカバーとの間を区画する区画壁を設け、前記区画壁に、前記回転部材の回転支持を行う軸支持部を設け、前記軸支持部の外周で内外周共に閉断面構造に形成され前記ケースカバー側に開放された内部空間を設けたので、軸支持部の外周を外部空間とせず、内部空間を有効に形成することができる。
従って、前記内部空間によりケースカバー側の空間容量を増大し、第2のトルク伝達機構側の放熱特性を向上させることができ、第2のトルク伝達機構の温度上昇による機能特性低下を抑制することができる。
前記内部空間を、筒状に形成した場合は、ケース構造を内部空間の内外周で二重構造にすることができ、軽量でありながらケースの強度を向上させることができる。
前記結合部を、前記軸支持部の先端部よりも前記ケース本体側に位置するように設定した場合は、組み付け時にケース本体に対して軸支持部を突出させることができ、軸支持部に対する回転部材の組み付け性を向上することができる。
前記区画壁が、前記ケース本体側に膨出して前記内部空間を拡大する凹部を部分的に有する場合は、凹部によりケースカバー内の容量をさらに拡大することができる。
前記第1のトルク伝達機構が、デファレンシャル装置であり、前記第2のトルク伝達機構が、入力トルクを伝達するトルク伝達カップリングであり、前記回転部材が、前記トルク伝達カップリングから前記デファレンシャル装置へのトルク伝達を行うピニオンシャフトである場合は、前記放熱性の向上によりトルク伝達カップリングの伝達トルク特性の低下を抑制することができる。
前記第1のトルク伝達機構が、トランスファー装置であり、前記第2のトルク伝達機構が、出力トルクを伝達するトルク伝達カップリングであり、前記回転部材が、前記トランスファー装置から前記トルク伝達カップリングへトルク伝達を行う出力軸である場合は、前記放熱性の向上によりトルク伝達カップリングの伝達トルク特性の低下を抑制することができる。
ケースカバー側に収容されるトルク伝達機構の配置空間容量を増大し放熱性を向上させ得る構造にするという目的を、部品点数を増大することなく実現した。
図1〜図4は本発明の実施例1に係り、図1はトルク伝達カップリングの配置を示す四輪駆動車のスケルトン平面図、図2はトルク伝達カップリングの取り付け状態を示す拡大断面図であり、上ほぼ左半分は拡大縦断面図、その他は拡大横断面図、図3は要部の拡大断面図、図4はトルク伝達カップリングの一部を断面にした側面図である。
図1のように、第2のトルク伝達機構としてのトルク伝達カップリング1は、横置きフロントエンジン、フロントドライブベース(FFベース)の四輪駆動車の第1のトルク伝達機構としてのリヤデファレンシャル装置3とプロペラシャフト5との間に配置されている。
前記トルク伝達カップリング1は、ケースカバーとしてのキャリアカバー7内に配置されている。従って、ケースカバー側に、第2のトルク伝達機構が収容された構成となっている。キャリアカバー7は、ケース本体としてのデフキャリア9に取り付けられ、デフキャリア9と共にケースであるキャリアケース10を構成している。
前記トルク伝達カップリング1は、一端側の回転軸11が前記キャリアカバー7の一端ボス部13から突出して等速ジョイント15に結合されると共に、他端側の回転部材であるドライブピニオンシャフト17がデファレンシャル装置であるリヤデファレンシャル装置3に連動連結されている。従って、前記ドライブピニオンシャフト17は、第1、第2のトルク伝達機構間のトルク伝達を行う構成となっており、動力伝達ギヤとしてのドライブピニオンギヤ18を備えている。
前記リヤデファレンシャル装置3は、前記デフキャリア9に回転自在に支持されている。従って、ケース本体側に第1のトルク伝達機構を収容した構成となっている。
前記リヤデファレンシャル装置3のリングギヤ19は、前記ドライブピニオンギヤ18に噛み合っている。リヤデファレンシャル装置3は、左右のアクスルシャフト21,23を介して、左右の後輪25,27に連動連結されている。
前記回転軸11は、前記等速ジョイント15を介してプロペラシャフト21,23に接続されている。プロペラシャフト5は、等速ジョイント28を介してトランスファー装置29の出力軸31に連動連結されている。出力軸31は、トランスファ29内において、傘歯車33,35、伝動軸37、平歯車39,41に連動構成されている。平歯車41は、フロントデファレンシャル装置43のデフケース45に連動構成されている。
前記フロントデファレンシャル装置43のリングギヤ47には、内燃機関としてのエンジン49の出力がトランスミッション51を介して入力されるようになっている。前記フロントデファレンシャル装置43は、左右のアクスルシャフト53,55を介して、左右の前輪57,59に連動連結されている。
従って、エンジン49の出力トルクは、トランスミッション51からフロントデファレンシャル装置43のリングギヤ47に伝達され、フロントデファレンシャル装置43から左右のアクスルシャフト53,55を介して左右の前輪57,59に伝達される。
また、フロントデファレンシャル装置43のデフケース45から、トランスファ29の平歯車41,39、伝動軸37、傘歯車35,33、出力軸31を介して、プロペラシャフト5へトルク伝達が行われる。プロペラシャフト5からは、トルク伝達カップリング1の回転軸11にトルク伝達が行われる。
前記トルク伝達カップリング1が、トルク伝達可能状態となっていれば、ドライブピニオンシャフト17からドライブピニオンギヤ18を介して、リヤデファレンシャル装置3のリングギヤ19にトルク伝達が行われる。リヤデファレンシャル装置3からは、左右のアクスルシャフト21,23を介して左右の後輪25,27にトルク伝達が行われる。
従って、トルク伝達カップリング1がトルク伝達状態に制御されていれば、左右の前輪57,59、左右の後輪25,27によって四輪駆動状態で走行することができる。
前記トルク伝達カップリング1がトルク遮断状態となっているときは、左右の後輪21,23へのトルク伝達は行われず、左右の前輪57,59へのトルク伝達によって二輪駆動状態での走行を行うことができる。
前記キャリアケース10及び該キャリアケース10に支持されるトルク伝達カップリング1、リヤデファレンシャル装置3、及びその周辺の詳細は図2〜図4のようになっている。
前記キャリアケース10のデフキャリア9とキャリアカバー7との間に、区画壁75が設けられている。区画壁75は、本実施例においてデフキャリア9の一側に一体に設けられている。但し、区画壁75をキャリアカバー7側に一体に設け、或いはデフキャリア9とキャリアカバー7との間の第三の部材として構成することもできる。この場合、第三の部材を、デフキャリア9とキャリアカバー7との何れか内周側に設けた締結用フランジ部に締結固定するか、デフキャリア9とキャリアカバー7との後述するボルト97による締結を利用して共締めすることもできる。
前記区画壁75には、軸支持部として軸受ハウジング77が一体に設けられている。軸受ハウジング77は、キャリアカバー7のプロペラシャフト5側の端壁8に対向するようにキャリアカバー7内側に突出している。前記軸受ハウジング77は、筒状、例えば先端部が基端部に対して若干小径になる段突きのテーパー形状に形成され、上面側に軸方向の全長に渡るオイルガイド溝76が設けられている。
前記軸受ハウジング77の外周に、デフキャリア9側に膨出して内部空間78が設けられている。内部空間78は、軸受ハウジング77とキャリアカバー7と区画壁75とで囲まれている。キャリアカバー7は、円周状に凹んだ部分を持つ筒状、例えば先端部が基端部に対して若干小径になるテーパー形状に形成され、前記軸受ハウジング77の外側を覆っている。従って、内部空間78は、軸受ハウジング77及びキャリアカバー7により内外周共に閉断面構造に形成され、筒状、例えば若干のテーパを有するほぼ円筒状に形成されている。内部空間78は、キャリアカバー7内に開放されている。但し、上述した閉断面構造は内外周共にデフキャリア9によって形成することもできる。
前記区画壁75の上部側等には、さらにデフキャリア9側に膨出した凹部79が周方向で部分的に設けられている。但し、凹部79を周回状に設けることも可能である。凹部79は、デフキャリア9側に膨出形成され、前記内部空間78に連続し、内部空間78を拡大している。凹部79の底部80は、内部空間78側へ若干下降傾斜するように形成されている。凹部79の奥側上部にブリーザ81が取り付けられている。
前記デフキャリア9には、前記区画壁75側において外周囲に、結合部として突き当て用のフランジ83及び締結用の突部85が設けられている。フランジ83は周回状に設けられ、突部85は所定間隔で複数、例えば4個所に設けられている。フランジ83及び突部85に渡ってその端面に合わせ面87が設けられている。合わせ面87は、前記軸受ハウジング77の先端部よりもデフキャリア9側に位置し、軸受ハウジング77の基部に軸方向の位置が対応して設定されている。合わせ面87の内周側において、区画壁75にはスペーサ支持用の突条部89が周回状に設けられている。
前記キャリアカバー7は、全体が筒状に形成され、一端側に端壁8が設けられ、他端側は開放形状となっている。端壁8には、前記ボス部13が延出形成されている。キャリアカバー7の他端側外周部には、結合部として突き当て用のフランジ91及び締結用の突部93が設けられている。フランジ91は周回状に設けられ、突部93は前記デフキャリア9の突部85に対応して周方向に例えば4個所に設けられている。フランジ91及び突部93に渡ってその端面に合わせ面95が設けられている。
前記キャリアカバー7は、その合わせ面95が前記デフキャリア9の合わせ面87に突き当てられ、ボルト97によって突部93をデフキャリア9の突部85に締結することによってデフキャリア9に取り付けられている。但し、合わせ面95の位置については、デフキャリア9をキャリアカバー7の端壁8側まで延出して端壁8外周側に設けることも可能である。
前記キャリアカバー7内は、前記デフキャリア9の凹部79に連通し前記ブリーザ81を介して外部との通気が可能となっている。キャリアカバー7は、軸受ハウジング77の周囲すなわち後述する軸受周囲を覆い、デフキャリア9に対し区画される構成となっている。
前記デフキャリア9内に、前記リヤデファレンシャル装置3が収容されている。リヤデファレンシャル装置3は、デフケース61内に左右のサイドギヤ63,65、ピニオンギヤ67を備えている。サイドギヤ63,65とピニオンギヤ67とは噛み合っており、ピニオンギヤ67はピニオンシャフト69によってデフケース61に回転自在に支持されている。
前記リングギヤ19は、ボルト69によってデフケース61に締結固定されている。デフケース61は、ボールベアリング71,73によってデフキャリア9に回転自在に支持されている。
前記回転軸11は、キャリアカバー7のボス部13にシールベアリング99を介して回転自在に支持されている。シールベアリング99の外周において、キャリアカバー7側に切欠101が設けられている。回転軸11の外端部には、フランジ部材103がスプライン係合によって取り付けられている。フランジ部材103は、ナット105により回転軸11に固定されている。フランジ部材103とキャリアカバー7のボス部13との間には、シール107が設けられている。シール107には、前記切欠101を介しキャリアカバー7内のオイルが流通するようになっている。シール107の外側は、ダストカバー109で覆われている。ダストカバー109は、前記フランジ部材103に固定されている。
前記回転軸11の内端部側には、スチール系の磁性ロータ111が一体に設けられている。磁性ロータ111には、ステンレス系の非磁性リング113が周回状に一体的に設けられている。磁性ロータ111の内周側において回転軸11端面に凹部115が設けられている。
前記ドライブピニオンシャフト17は、前記軸受ハウジング77に軸受として一対の間隔をおいて配置されたテーパーローラベアリング117,119によって回転自在に支持されている。テーパーローラベアリング117,119間には、シールスライドリング121が設けられている。テーパーローラベアリング117,119間において、シールスライドリング121と軸受ハウジング77との間にオイルシール123が設けられている。このオイルシール123及び区画壁75により、前記キャリアカバー7はデフキャリア9に対し区画され、カップリング空間124とデフギヤ空間126とが形成されている。カップリング空間124には、潤滑剤として例えばトランスミッションオイルが収容され、デフギヤ空間126には、潤滑剤として例えばギヤオイルが収容される。但し、トルク伝達カップリング1の内部で図9の従来構造ように独自の潤滑環境を形成するように別のオイルを封入することもできる。
前記トルク伝達カップリング1は、前記回転軸11及びドライブピニオンシャフト17の他に、クラッチ部125を備え、前記キャリアカバー7内に収容配置されている。クラッチ部125は、クラッチハブ127及びカップリングケース129と、メインクラッチ131と、電磁石133とを備えている。
前記クラッチハブ127及びカップリングケース129は、内外回転部材を構成している。前記メインクラッチ131は、電磁力に起因した締結力により前記クラッチハブ127及びカップリングケース129間のトルク伝達を行う摩擦係合部を構成し、本実施形態において摩擦多板クラッチで構成されている。
前記クラッチハブ127は、小径部135及び大径部139からなる段付きの円筒状に形成されている。クラッチハブ127は、前記小径部135が前記ドライブピニオンシャフト17の端部にスプライン嵌合によって回転係合し、連動回転可能となっている。小径部135は、ブッシュ136を介して磁性ロータ111の内周面に嵌合し、相互に相対回転自在に支持する構成となっている。
前記ドライブピニオンシャフト17の端部には、締結具としてナット137が締結されている。ナット137の締結によってクラッチハブ127の小径部135がテーパーローラベアリング117に対して締結されている。この締結によって、テーパーローラベアリング117,119に予圧(プリロード)が付与される構成となっている。
前記クラッチハブ127の大径部139は、前記軸受ハウジング77の外周で前記内部空間78内に入り込むように配置され、軸受ハウジング77に回転軸芯に沿った方向でオーバーラップする。大径部139には、外周面に雄スプライン140が設けられ、且つ半径方向に貫通する油孔141が設けられている。油孔141は、周方向に複数及び回転軸心に沿った方向に複数設けられている。クラッチハブ127には、小径部135と大径部139との中間部において、回転軸心に沿った方向の油孔143が設けられている。クラッチハブ127の大径部139には、その大径部139の雄スプライン140にメインクラッチ131のインナープレートがスプライン係合している。
前記カップリングケース129は、アルミパイプ材等によって円筒形状に形成されている。カップリングケース129の内周面には、雌スプライン145が設けられている。雌スプライン145に、前記メインクラッチ131のアウタープレートがスプライン係合している。カップリングケース129には、前記油孔141に対応して油孔147が貫通形成されている。油孔147は、回転軸心に沿った方向及び周方向に複数形成されている。カップリングケース129の一端側内周に受圧ストッパ149が設けられている。受圧ストッパ149は、メインクラッチ131の押圧力を受ける。
前記磁性ロータ111は、前記カップリングケース129の他端側にスプライン係合している。カップリングケース129の他端側内周には、磁性ロータ111に隣接してストッパ151が設けられている。
前記電磁石133は、ボルト153によってキャリアカバー7内に固定されている。電磁石133は、リード線155を介してコネクタ157に接続されている。コネクタ157は、グロメット159を介してキャリアカバー7に支持されている。電磁石133は、コネクタ157がコントローラに接続されることによって、通電制御が行われるようになっている。電磁石133は、前記磁性ロータ111に対し内外周のエアギャップをもって配置されている。電磁石133は、凹部115内に収容されたナット137の外周に配置されている。
前記磁性ロータ113と前記メインクラッチ131との間には、パイロットクラッチ161、カム機構163が設けられている。
前記パイロットクラッチ161のアウタープレートは、前記カップリングケース129の雌スプライン145にスプライン係合している。パイロットクラッチ161に隣接して、アーマチャ165が設けられている。アーマチャ165は、前記電磁石133の磁力によって引き付けられ、パイロットクラッチ161を磁性ロータ111に対し締結する構成となっている。
前記カム機構163は、カムプレート167、押圧プレート169、カムボール171からなっている。カムプレート167は、前記クラッチハブ127の小径部135外周面に相対回転自在に支持されている。カムプレート167の背面は、ニードルベアリング173を介して磁性ロータ111側に支持されている。カムプレート167の外周に、前記パイロットクラッチ161のインナープレートがスプライン係合している。
前記押圧プレート169は、その外周部が前記メインクラッチ131の端部に対向し、カム機構163の作用によってメインクラッチ131を締結する。押圧プレート169は、クラッチハブ127の小径部135外周面にスプライン係合している。押圧プレート169には、油孔174が設けられている。油孔174は、クラッチハブ127の油孔143に対向している。
前記カムボール171は、前記カムプレート167及び押圧プレート169のカム面間に介設されている。
前記キャリアカバー7には、図4のようにその底部にドレン口175が設けられ、端面側の上下中間部にフィラー口177が設けられている。ドレン口175には、ドレンプラグ179が着脱可能に取り付けられ、フィラー口177にはフィラープラグ181が着脱可能に取り付けられている。ドレン口175は、キャリアカバー7内からオイルを排出するために設けられ、フィラー口177はキャリアカバー7内にオイルを供給するために設けられている。
前記トルク伝達カップリング1の組付順序は以下の通りである。
前記デフキャリア9の軸受ハウジング77に、一対のテーパーローラベアリング117,119を介しドライブピニオンシャフト17を支持する。このとき、軸受ハウジング77がデフキャリア9の合わせ面87よりも突出しているため、軸受ハウジング77に対するドライブピニオンシャフト17の支持を容易に行うことができる。
このドライブピニオンシャフト17が支持されている状態において、ドライブピニオンシャフト17の回転軸芯が上下方向となるようにデフキャリア9をセットする。
前記ドライブピニオンシャフト17に対してクラッチハブ127をスプライン係合させる。ナット137を締め込んで、クラッチハブ127をテーパーローラベアリング117に対して締結し、クラッチハブ127の固定を行うと共に、テーパーローラベアリング117,119に対しプリロードを付与する。
次いで、馬蹄形状のU字スペーサ183(図3破線図示)をデフキャリア9の突条部89に乗せるように配置し、その上からカップリングケース129を当接させるように配置する。この状態で、メインクラッチ131、カム機構163、ニードルベアリング173、アーマチャ165、パイロットクラッチ161を組み付ける。
次いで、磁性ロータ111及び回転軸11を組み付ける。カップリングケース129にストッパ151を取付た後、前記スペーサ83を横方向から抜き取る。
次いで、電磁石133を固定したキャリアカバー7を組み付け、その合わせ面95をデフキャリア9側の合わせ面87に突き合わせ、突部93を突部85にボルト97によって締結し、デフキャリア9に対しキャリアカバー7を固定する。
次いで、回転軸11の端部にフランジ部材103を、シール107、ダストカバー109と共に取り付け、ナット105で締結してフランジ部材103を回転軸11に固定する。
次に作用を説明する。
前記電磁石133が通電制御されておらずメインクラッチ131が締結されていないとき、トルク伝達カップリング1はトルク伝達状態にはない。このとき、プロペラシャフト5から回転軸11にトルクが伝達されても、回転軸11から磁性ロータ111、カップリングケース129へと伝達されたトルクは、メインクラッチ131で遮断され、回転軸11からドライブピニオンシャフト17へトルク伝達が行われることはない。従って、前記のように前輪57,59での二輪駆動走行を行うことができる。
前記電磁石133が通電制御されると、電磁石133と磁性ロータ111との間のエアギャップを介して、電磁石133、磁性ロータ111、アーマチャ165間に磁束ループが形成され、アーマチャ165は磁性ロータ111側へ引き付けられる。この引きつけで、アーマチャ165はパイロットクラッチ161側へ移動し、磁性ロータ111とアーマチャ165との間でパイロットクラッチ161が締結される。
この締結によって、磁性ロータ111、カップリングケース129、パイロットクラッチ161を介しカムプレート167にトルクが伝達され、ドライブピニオンシャフト17側と一体的に回転する押圧プレート169との間に相対回転が起こる。この相対回転によりカムボール171がカムプレート167及び押圧プレート169のカム面に乗り上げる。この乗り上げによって、カムプレート167、押圧プレート169間の間隔が広がり、カムプレート167がニードルベアリング173を介して磁性ロータ111側で反力を受け、押圧プレート169がメインクラッチ131を締結する。
この締結によって、回転軸11、磁性ロータ111、カップリングケース129へと伝達されたトルクは、メインクラッチ131、クラッチハブ127を介してドライブピニオンシャフト17へ伝達され、前記のように前輪57,59、後輪25,27での四輪駆動走行を行うことができる。
走行中、キャリアカバー7内のオイルは、その遠心力によってテーパーローラベアリング117側からクラッチハブ127の油孔141を通って、メインクラッチ131を潤滑する。前記オイルは、さらにカップリングケース129の油孔147を通って、その外周側に至る。カップリングケース129の外周側のからは、凹部79等へ至り、底部80及び軸受ハウジング77の外周面の傾斜等にガイドされて内周のテーパーローラベアリング117側に至る。このようなオイルの循環によりメインクラッチ131等を充分に潤滑することができる。
また、オイルは油孔143,174を通ってカム機構163側にも至り、カム機構163やパイロットクラッチ161周辺の充分な潤滑を行わせることができる。
前記キャリアカバー7内へのオイルの供給は、前記フィラープラグ181を取り外し、フィラー口177から容易に行うことができる。キャリアカバー7内から潤滑オイルを排出するときは、ドレンプラグ179を取り外し、ドレン口175から容易に行うことができる。従って、キャリアカバー7内のオイルの交換を極めて容易に行うことができ、装置の耐久性を向上させることができる。
前記トルク伝達カップリング1は、キャリアカバー7内に収容配置され、キャリアカバー7は外部に露出しているため放熱効果が高く、トルク伝達カップリング1の耐久性を向上させることができる。
前記メインクラッチ131、パイロットクラッチ161、電磁石133等の発熱は、前記内部空間78によるキャリアカバー7内の空間容量の増大により空間内へ充分に発散すると共に、キャリアカバー7及びデフキャリア9に伝達され、外部空間又はデフキャリア9側の空間に放熱(熱交換)させることができる。従って、トルク伝達カップリング1自体の温度上昇を抑制することができ、熱によるトルク伝達特性、本実施例においてはさらにトルク伝達制御特性の低下を抑制し、的確なトルク伝達制御特性を得ることができる。
前記キャリアカバー7内の空間容量は、前記凹部79により拡大されているため、空間容量がさらに増大し、トルク伝達カップリング1自体の温度上昇をより確実に抑制することができる。
前記キャリアカバー7は、外部に露出しているため、外部との熱交換が促進され、前記キャリアカバー7内の大きな容量の空間から外部へ的確且つ迅速に放熱することができる。
車輌牽引時等においては、回転が停止している回転軸11側に対し、後輪25,27側からの回転力の伝達によってドライブピニオンシャフト17が回転し、メインクラッチ131において摺動回転が起こり発熱することがある。この発熱があってもキャリアカバー7内の空間容量によってキャリアカバー7内の圧力上昇を抑制することができる。さらに、一定以上の圧力はブリーザ81から外部に抜けるので、キャリアカバー7内の圧力上昇を効果的に抑制することができ、圧力上昇による不具合を防止することができる。
前記キャリアカバー7内の空間容量を増大するための内部空間78と軸受ハウジング77とキャリアカバー7の一部とが、半径方向でオーバーラップし、その配置容積を軸方向で共用しているから、内部空間78を形成しながらキャリアケース110の全長が長くなるのを抑制することができる。
前記内部空間78を、筒状に形成したため、内部空間78の内外周でキャリアケース10を軸受ハウジング77及びキャリアカバー7の二重構造にすることができ、キャリアケース10の強度を向上させることができる。
前記メインクラッチ131は、テーパーローラベアリング117及びオイルシール123の外周で前記内部空間78内に位置し、電磁石133はナット137の外周に位置し、且つパイロットクラッチ161及びカム機構163はメインクラッチ131及び電磁石133間においてドライブピニオンシャフト17の外周に位置するため、配置容積の共有によってキャリアカバー7内に殆ど無駄な空間が発生せず、全体をコンパクトにし、重量軽減を図ることもできる。また、トルク伝達カップリング1の配置、取り回しのレイアウトの自由度が広がる。
前記ドライブピニオンシャフト17と回転軸11との間の回転軸心に沿った方向の長さを極めて短くすることができ、プロペラシャフト5をその分長くすることによって、取付角度を小さくし、回転振動等の抑制を図ることができる。
前記テーパーローラベアリング117,119は、前記軸受ハウジング部77に間隔を置いて設けられ、該テーパーローラベアリング117,119間に、オイルシール123を設け、キャリアカバー7は、前記軸受ハウジング部77周囲を覆うため、デフキャリア9内とキャリアカバー7内とを確実に区画して別種のオイルを用いることができながら、オイルシール123の特別な設置スペースを必要としない。しかも、間隔を置いたテーパーローラベアリング117,119によりドライブピニオンシャフト17を確実に支持し、振動等の発生を抑制することができる。
図5,図6は、本発明の実施例2に係り、図5は図2に対応し、トルク伝達カップリング1Aの取付状態を示す拡大断面図であり、上ほぼ左半分は拡大縦断面図、その他は拡大横断面図、図6は要部の拡大断面図である。尚、実施例1と対応する構成部分には同符号を付して説明する。
図5,図6のように、本実施例でも軸受ハウジング77とキャリアカバー7と区画壁75とで囲まれた内部空間78が設けられている。
また、本実施例のトルク伝達カップリング1Aは、ドライブピニオンシャフト17Aの端部に、ナット137を貫通状態で締結し、ドライブピニオンシャフト17Aの端部185にクラッチハブ127をスプライン嵌合によって回転係合させている。
前記ナット137は、クラッチ部125Aのクラッチハブ127を締結することはなく、テーパーローラベアリング117,119のプリロードのみを付与する構成となっている。
前記ドライブピニオンシャフト17Aの端部185と回転軸11Aとの間には、オイル空間187が設けられている。またナット137とクラッチハブ127の大径部139内面との間には、充分なオイル空間189が形成され、メインクラッチ131とデフキャリア9の区画壁75との間にも充分なオイル空間191が設けられている。
本実施例においても、内部空間78の存在などにより、実施例1とほぼ同様な作用効果を奏することができる。
また、メインクラッチ131がテーパーローラベアリング117及びナット137の外周に位置し、全体的に回転軸心に沿った方向の長さを短くすることができる。
前記ドライブピニオンシャフト17Aの端部に、ナット137を貫通状態で締結し、前記端部185に、前記クラッチハブ127を回転係合させたため、テーパーローラベアリング117及びナット137とメインクラッチ131との占有容積を供用することができ、充分なオイル空間187,189,191を確保しながら全長を確実に短くすることができる。
また本実施例では、オイル空間187,189,191を充分に取ることによって、テーパーローラベアリング117、メインクラッチ131、カム機構163、パイロットクラッチ161等を充分に潤滑することができる。
組付けに際しては、ナット137の締結によってテーパーローラベアリング117,119にプリロードを付与した状態で、ドライブピニオンシャフト17Aを組み付ける。
一方、キャリアカバー7A側においては、電磁石133、回転軸11A及び磁性ロータ111、カップリングケース129、パイロットクラッチ161、カム機構163、クラッチハブ127、メインクラッチ131の順に組込み、サブアッセンブリする。このサブアッセンブリしたキャリアカバー7A側を、ドライブピニオンシャフト17Aに組込み、クラッチハブ127をドライブピニオンシャフト17Aの端部185にスプライン係合させ、キャリアカバー7Aをボルト97によってデフキャリア9側に締結する。これによってデフキャリア9側に対してトルク伝達カップリング1Aの組込みを完了させることができる。
従って、メインクラッチ131、電磁石133、パイロットクラッチ161、カム機構163、クラッチハブ127、カップリングケース129等の組付、交換、部品管理等を極めて容易に行うことができる。
図7,図8は本発明の実施例3に係り、図7は図2に対応し、トルク伝達カップリング1Bの取付状態を示す拡大断面図であり、上ほぼ左半分は拡大縦断面図、その他は拡大横断面図、図8は要部の拡大断面図である。尚、実施例2と対応する構成部分には同符号を付して説明する。
図7,図8のように、本実施例でも軸受ハウジング77Bとキャリアカバー7Bと区画壁75とで囲まれた内部空間78Bが設けられている。
また、本実施例では、実施例2に対し、クラッチ部125Bのメインクラッチ131Bと電磁石133Bとの配置位置を変更したものである。従って、カップリングケース129Bは、回転軸11Bと一体に構成され、磁性ロータ111Bはカップリングケース129Bの端部に後付けで一体的に取り付けられる。
前記電磁石133Bは、前記内部空間78Bに一部は入り込むように配置され、デフキャリア9側の軸受ハウジング77B外周面に固定して取り付けられている。クラッチハブ127Bは、大径部137Bにメインクラッチ131Bのインナープレートがスプライン係合し、小径部135Bがドライブピニオンシャフト17Bの端部185にスプライン係合している。クラッチハブ127Bの端部内周は、回転軸11Bに対しボールベアリング193によって相対回転自在に支持されている。
従って、電磁石133Bの通電制御によってアーマチャ165が引き付けられパイロットクラッチ161が締結されると、カムプレート167が回転軸11B、カップリングケース129B側と共に回転し、ドライブピニオンシャフト17B側と一体的に回転する押圧プレート169との間に相対回転が起こる。この相対回転により、前記同様、カム機構163が働き磁性ロータ111B側に対する反力として押圧プレート169とカップリングケース129Bの端壁195との間でメインクラッチ131Bを締結することができる。この締結により前記同様、回転軸11Bからメインクラッチ131Bを介し、ドライブピニオンシャフト17Bへトルク伝達を行うことができる。なお、電磁石133Bとカップリングケース129Bとの間にベアリングを介して相互の支持関係を構成しても良い。この場合には電磁石133B及びカップリングケース129B相互間を透過する磁力線が安定する。また、設計次第では、電磁石133Bを軸受けハウジング77Bの外周面に固定することなく径方向の位置決めが完了し、回転方向の位置決めのみでよい。
本実施例においても、内部空間78の存在などにより、実施例1とほぼ同様な作用効果を奏することができる。
また本実施例では、電磁石133Bがテーパーローラベアリング117及びナット137の外周に配置されているため、トルク伝達カップリング1Bの回転軸心に沿った方向の長さを短くして、全体的にコンパクトに形成し、重量軽減を図ることができる。
また、トルク伝達カップリング1Bの長さを短くすることによって、前記同様、プロペラシャフト5側の長さをその分長くすることができ、取付角を小さくして、回転振動等の抑制を図ることができる。
前記トルク伝達カップリング1Bの組付けは、実施例2のトルク伝達カップリング1Aと同様に行うことができる。すなわち、キャリアカバー7B側においては、回転軸11B及びカップリングケース129B、クラッチハブ127B、メインクラッチ131B、カム機構163、パイロットクラッチ161、磁性ロータ111Bをこの順に組込み、サブアッセンブリする。デフキャリア9側の軸受けハウジング77B外周に電磁石133Bを取付る。前記サブアッセンブリしたキャリアカバー7B側を、ドライブピニオンシャフト17Bに組込み、クラッチハブ127Bをドライブピニオンシャフト17Bの端部185にスプライン係合させ、キャリアカバー7Bをボルト97によってデフキャリア9側に締結する。これによってデフキャリア9側に対してトルク伝達カップリング1Bの組込みを完了させることができる。
従って、メインクラッチ131B、電磁石133B、パイロットクラッチ161、カム機構163、クラッチハブ127B、カップリングケース129B等の組付、交換、部品管理等を極めて容易に行うことができる。
尚、上記実施例では、軸受の外周で内部空間にクラッチ部の少なくとも一部を配置する構成にしたが、クラッチ部全体を配置する構成にすることも可能である。クラッチ部の構成は、上記実施例に限らず、電磁力に起因した摩擦係合により入出力回転部材間のトルク伝達を行うものであればよく、その一部に流体の剪断抵抗によってトルク伝達を行うものが付加されているものでもよい。
前記第1のトルク伝達機構は、歯車を用いたリヤデファレンシャル装置に限らず、クラッチ板等を用いたもの、デファレンシャル装置以外のもの等に適宜変更することができる。
前記トルク伝達カップリングは、図1のように、トランスファー装置29の出力側にトルク伝達カップリング1Cとして設け、或いはその他の駆動系に設けることも可能である。トランスファー装置29の出力側に設ける場合は、第1のトルク伝達機構は、トランスファー装置29内の歯車機構であり、前記第2のトルク伝達機構は、電磁力に起因した摩擦係合によりトルク出力するトルク伝達カップリング1Cであり、前記回転部材は、前記トランスファー装置29から前記トルク伝達カップリング1Cへトルク出力を行う出力軸31である。また、ケース本体はトランスファーケースであり、ケースカバーはトランスファーケースに上記同様な結合部で取り付けられトルク伝達カップリング1Cを収容するカバーとなる。
なお、上述した各実施例のキャリアカバー7,7A,7Bは、外側の閉断面構造を有する筒状部分と端壁8との別部材にて一体的に結合しても良い。
また、車両レイアウトは、FFベース車両に限らず、FRベース、ミッドシップをベース車両としても良い。
さらに、トルク伝達カップリングは、オイルポンプ式、ロータリーブレード式、ビスカス式等、機構を限定するものではなく、単なる断続噛み合い式でも良い。
トルク伝達カップリングの配置を示す四輪駆動車のスケルトン平面図である(実施例1)。 トルク伝達カップリングの取り付け状態を示す拡大断面図であり、上ほぼ左半分は拡大縦断面図、その他は拡大横断面図である(実施例1)。 要部の拡大横断面図である(実施例1)。 トルク伝達カップリングの一部を断面にした側面図である(実施例1)。 トルク伝達カップリングの取り付け状態を示す拡大横断面図であり、上ほぼ左半分は拡大縦断面図、その他は拡大横断面図である(実施例2)。 要部の拡大横断面図である(実施例2)。 トルク伝達カップリングの取り付け状態を示す拡大横断面図であり、上ほぼ左半分は拡大縦断面図、その他は拡大横断面図である(実施例3)。 要部の拡大横断面図である(実施例3)。 トルク伝達カップリングの取り付け状態を示す拡大横断面図である(従来例)。
符号の説明
1,1A,1B トルク伝達カップリング(第2のトルク伝達機構)
3 リヤデファレンシャル装置(第1のトルク伝達機構)
7,7A,7B キャリアカバー(ケースカバー)
9 デフキャリア(ケース本体)
10 キャリアケース(ケース)
17 ドライブピニオンシャフト(回転部材)
29 トランスファー装置(第1のトルク伝達機構)
31 出力軸(回転部材)
75 区画壁
77,77B 軸受ハウジング(軸支持部)
78,78B 内部空間
79 凹部
83,91 突き当て用のフランジ(結合部)
87,95 締結用の突部(結合部)
131,131B メインクラッチ(摩擦係合部)
133,133B 電磁石

Claims (6)

  1. ケース本体と該ケース本体に結合部で取り付けられるケースカバーとからなり、前記ケース本体側に、第1のトルク伝達機構を収容し、前記ケースカバー側に、第2のトルク伝達機構を収容し、前記第1,第2のトルク伝達機構間のトルク伝達を行う回転部材を回転支持するケース構造において、
    前記ケース本体とケースカバーとの間を区画する区画壁を設け、
    前記区画壁に、前記回転部材の回転支持を行う軸支持部を設け、
    前記軸支持部の外周側で内外周共に閉断面構造に形成され前記ケースカバー側に開放された内部空間を設けたことを特徴とするケース構造
  2. 請求項1記載のケース構造であって、
    前記内部空間を、筒状に形成したことを特徴とするケース構造。
  3. 請求項1又は2記載のケース構造であって、
    前記結合部を、前記軸支持部の先端部よりも前記ケース本体側に位置するように設定したことを特徴とするケース構造。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載のケース構造であって、
    前記区画壁は、前記ケース本体側に膨出して前記内部空間を拡大する凹部を有することを特徴とするケース構造。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載のケース構造であって、
    前記第1のトルク伝達機構は、デファレンシャル装置であり、前記第2のトルク伝達機構は、入力トルクを伝達するトルク伝達カップリングであり、前記回転部材は、前記トルク伝達カップリングから前記デファレンシャル装置へのトルク伝達を行うピニオンシャフトであることを特徴とするケース構造。
  6. 請求項1〜4の何れかに記載のケース構造であって、
    前記第1のトルク伝達機構は、トランスファー装置であり、前記第2のトルク伝達機構は、出力トルクを伝達するトルク伝達カップリングであり、前記回転部材は、前記トランスファー装置から前記トルク伝達カップリングへトルク伝達を行う出力軸であることを特徴とするケース構造。
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