JP2005183172A - 放電ランプ - Google Patents

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Shigeo Suzuki
重夫 鈴木
Keiji Watabe
勁二 渡部
Yoshiyuki Tomikawa
義行 富川
Tsunenari Saito
恒成 斎藤
Yasunobu Tawa
靖展 多和
Teruo Yajima
輝夫 矢島
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Abstract


【課題】 エミッタの保持性能に優れ長寿命に資することができる放電ランプを提供する。
【解決手段】 本発明に係る冷陰極形式の放電ランプは、ガラス管(2)の両端内側に電極(5)が封着され、電極は金属又は金属化合物の2層が圧延されて一体化された複合体(20)を有し、前記複合体の第2の層(22)は第1の層(21)よりも耐スパッタリング性能と電子放射性能に優れ、前記第2の層が主な放電面とされる。上記より、2層間の耐スパッタリング性能と電子放射性能の関係が規定された複合体を放電電極に採用し、第2の層を主な放電面とするから、その構成上、基体に焼結定着したエミッタに比べて剥離や飛散しがたい放電電極となる。電子放射性能の高い第2の層は第1の層に比べて高融点故に加工性が劣るが、第2の層に比べて第1の層の厚さが厚いので電極自体の加工性は比較的良好に保たれる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、OA機器の原稿照明光源や液晶ディスプレイのバックライト等として使用される冷陰極型並びに熱陰極型の放電ランプに関し、例えば冷陰極蛍光ランプ若しくは希ガス放電ランプに適用して有効な技術に関するものである。
液晶ディスプレイのバックライト光源などには細管型の冷陰極放電ランプが利用され、情報機器の走査用光源などには細管型の熱陰極放電ランプが利用されている。放電ランプの細管化は小型化並びにランプ効率の向上という観点より促進されており、特に高輝度を要する光源には熱陰極形式が採用される。この種の放電ランプには、蛍光放電ランプ、キセノンの紫外発光を利用した希ガス放電ランプなどがある。
熱陰極と冷陰極の何れの陰極形式においても、耐スパッタリング性の向上とともに点灯時の初期的な電子放射を促進し、或いは放電維持のために放電電極には電子放射物質としてのエミッタが設けられている。エミッタは電子衝撃やイオン衝撃によって経時的に壊散して徐々に減少する。また、細管化による放電電極の小型化に従って保有可能なエミッタ量が少なくなる。
冷陰極ではエミッタとしてLaBを付加したり、特許文献1に記載のアルミン酸バリウムやアルミン酸リチウムを使用することができる。熱陰極では特許文献2に記載の如くフィラメントコイルを三重巻(トリプルコイル)とすることによってそこに充填するエミッタ量を増やすことができる。
特開平11−111216号公報
特開平05−258728号公報
本発明者は放電電極における耐スパッタリング性の向上及びエミッタの保持性能並びに保有量の観点よりエミッタが消耗し尽くされるのを抑えることについて検討した。これによれば、放電面にタングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム及びカーボンを配置して耐スパッタリング性を保持することが必要であるが、これらの材料は加工性に難があり、またコストが高い。またLaB等のエミッタを冷陰極に付加するとき、それらの微粉末をスラリー状にして、円筒状カップの内面や外面に塗布し、焼結するという構成では、エミッタの剥離や飛散を緩和するには不十分であることが明らかにされた。更に、ホロー陰極を構成するために円筒状カップ内面にエミッタを均一且つ強固に塗布して固定するのはそれ自体容易ではなく、その形成が不適当であれば所要の寿命を得ることができず、エミッタ層の形成を良好にしようとすればコストアップになってしなう。また、熱陰極のフィラメントに代表されるようにそれをダブルコイル又はトリプルコイルとして充填可能なエミッタ量を増やそうとしても、ランプの管径が8mm以下の細管ではコイルの線径やコイル長に限界を生じ、エミッタの充填量を増やすこともできずその保持性能も悪くなることが明らかにされた。熱陰極の寿命においてコイルの長さが決定的な要因となるのは、長さによってエミッタの充填量が決まり、点灯時間の経過とともにエミッタがコイルから熱蒸発によって失われるからである。
本発明の目的は、エミッタの保持性能に優れ長寿命に資することができる放電ランプを提供することにある。
〔1〕本発明に係る冷陰極形式の放電ランプは、内面に蛍光体被膜を形成したガラス管内に放電媒体が封入され、前記ガラス管の両端内側に電極が封着され、前記電極は金属又は金属化合物の2層が圧延されて一体化された複合体を有し、前記複合体の第2の層は第1の層よりも耐スパッタリング性能と電子放射性能に優れ、前記第2の層が主な放電面とされる。上記より、2層間の耐スパッタリング性能と電子放射性能の関係が規定された複合体を放電電極に採用し、第2の層を主な放電面とするから、その構成上、基体に焼結定着したエミッタに比べて剥離や飛散しがたい放電電極となる。電子放射性能の高い第2の層は第1の層に比べて高融点故に加工性が劣るが、第2の層に比べて第1の層の厚さが厚いので電極自体の加工性は比較的良好に保たれる。
本発明の一形態として、前記複合体の第1の層はニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種から成り、前記第2の層はタングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム及びカーボンの内の少なくとも1種から成る。別の形態では、前記複合体の第1の層はニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム、及び銅の内の少なくとも1種から成り、前記第2の層はタングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム及びカーボンの内の少なくとも1種を含有するニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種である。更に別の形態では、前記複合体の第1の層は、ニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種から成り、第2の層はほう化物(LaB、CeB、DyB)、バリウムタングステン酸塩(BaWO、BaWO、BaCaWO)、バリウム複合酸化物(BaAl、BaZrO、BaTiO、BaTa10)、希土類金属酸化物(Y、La、Ce、Dy、Nd)、金属酸化物(ThO、MgO、Al)、金属炭化物(ZrC、TiC、MoC、WC、TaC)及び金属窒化物(ZrN、TiN、MoN、WN、TaN)の内の少なくとも1種がニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種の金属に含有されている。
本発明の別の観点による放電ランプは、内面に蛍光体被膜を形成したガラス管内に放電媒体が封入され、前記ガラス管の両端内側に電極が封着され、前記電極は基体金属にその一方の面から機械的に埋め込まれた電子放射性化合物を有し、前記電子放射性化合物の侵入面が主な放電面とされる。これによれば、電子放射性化合物は基体金属に埋め込まれており、加熱によって表面から電子を放出するが、基体金属によって保護されているので、蒸発及びスパッタリングに強く、電子放射性化合物の消耗が極めて少ない。
具体的な一形態として、前記電子放射性化合物は少なくとも前記基体金属の表面から10μmの厚みで存在する。このとき、前記基体金属はニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種の金属であり、また、前記電子放射性化合物は、ほう化物(LaB、CeB、DyB)、バリウムタングステン酸塩(BaWO、BaWO、BaCaWO)、バリウム複合酸化物(BaAl、BaZrO、BaTiO、BaTa10)、希土類金属酸化物(Y、La、Ce、Dy、Nd)、金属酸化物(ThO、MgO、Al)、金属炭化物(ZrC、TiC、MoC、WC、TaC)及び金属窒化物(ZrN、TiN、MoN、WN、TaN)の内の少なくとも1種である。
上記夫々の観点による本発明の更に具体的な形態では、前記電極は、板状、円筒状又は棒状とされ、面積当たりのランプ電流が5×10−4A/cm〜4×10−1A/cmの範囲とされることにより、安定した放電を確保することができる。上記放電ランプの点灯動作中に放電ランプは80℃以上400℃以下の温度に維持されることが望ましい。温度80℃以下では2次電子放出の助長効果が十分でなく、400℃を超えると熱電子放出が出現して放電輝点が現われ、複合体中の金属化合物の消耗が早くなり好ましくない。
また、前記電極はランプ排気工程の前あるいは排気工程中に、真空、不活性ガス、水素、窒素・水素混合ガスのいずれか選択された雰囲気の中で600℃〜900℃の範囲で加熱処理することにより、また、前記電極はランプ排気工程中に希ガスあるいは水素を含む希ガス放電による表面処理工程を経て生成されることにより、活性な電極を実現してランプの長寿命に資することができる。600℃以下では清浄が不十分になり、900℃を超えると、複合体中の基体金属の一部が軟化するので好ましくない。
〔2〕本発明に係る熱陰極形式の放電ランプは、ガラス管内に放電用ガスが封入され、前記ガラス管の両端に電極が封着され、前記電極はリボン状発熱体とカソード基板を有する。前記カソード基板は、基体金属にその一方の面から機械的に埋め込まれた電子放射性化合物を有し、前記電子放射性化合物の侵入面が主な放電面とされ、前記リボン状発熱体は外部より電力が供給されて発熱する熱で前記カソード基板を加熱して電子を放出させる。電子放射性化合物は基体金属に埋め込まれており、加熱によって表面から電子を放出するが、基体金属によって保護されているので、蒸発及びスパッタリングに強く、タングステンコイルに電子放射性化合物を充填した電極構造に比べて、電子放射性化合物の消耗が極めて少ない。
本発明の具体的な一形態として、前記電子放射性化合物は少なくとも前記基体金属の表面から10μmの厚みで存在する。また、前記基体金属はニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種の金属である。前記電子放射性化合物は、ほう化物(LaB、CeB、DyB)、バリウムタングステン酸塩(BaWO、BaWO、BaCaWO)、バリウム複合酸化物(BaAl、BaZrO、BaTiO、BaTa10)、希土類金属酸化物(Y、La、Ce、Dy、Nd)、金属酸化物(ThO、MgO、Al)、金属炭化物(ZrC、TiC、MoC、WC、TaC)及び金属窒化物(ZrN、TiN、MoN、WN、TaN)の内の少なくとも1種である。前記リボン状発熱体は、前記ガラス管のガラス封着用線を介して外部導入線と接続されている。前記リボン状発熱体は、ニッケル・クロム合金、ニッケル・クロム・鉄合金、鉄・クロム・アルミニウム合金、ニッケル・モリブデン合金、及びニッケル・タングステン合金の内から選ばれた少なくとも一つの発熱材料から成る。
本発明によれば、冷陰極と熱陰極共にエミッタの保持性能に優れ、耐スパッタ性能の向上した長寿命に資することができる放電ランプを実現することができる。
図1には本発明の一例に係る冷陰極蛍光ランプ1が示される。ガラス管2の内面には蛍光体被膜3が形成され、放電媒体4が封入され、ガラス管2の両端にはステム7を介して電極5が封着されている。電極5は内部導入線6を介して外部リード線8に接続される。放電媒体4は一般的には10KPaのネオンとアルゴンの混合ガスと水銀である。ガラス管2の外径は1.4〜4mmで、長さは用途に応じ、30mmから1500mmである。外部リード線8を介して電力を印加すると、両端の電極5の間に放電が発生して、水銀が励起され、発生した紫外線により蛍光体から可視光線が外部に放射される。
ランプ点灯中、電極5は絶えず放電のイオンで叩かれ、電極材料が飛散する、いわゆるスパッタリング現象が起きる。スパッタリングによって飛散した電極材料は管内の水銀と結合して、点灯時間の経過とともに水銀が消耗し、やがて水銀蒸気密度が低下して、ランプからの光量が減衰する。冷陰極蛍光ランプの輝度減衰は、蛍光体被膜の劣化が若干あるが、主たる要因はこの水銀消耗である。
一方、冷陰極蛍光ランプの放電は冷状態の電極5が陰極サイクルのとき入射する陽イオンによる2次電子放出で維持されている。従って2次電子を取り出すために、陰極前面に高電位の陰極降下部が存在する。この陰極降下部は発光には寄与しなく、電力の損失となる。省電力のためには発光に寄与しない電力損失を減らすことが必要である。
図2乃至図5には前記電極の数種類の構造が例示される。図2は板状電極と呼ぶもので、例えば幅1.2mm長さ6mmの電極板10を2枚、内部導入線6に溶接してある。図3はカップ電極と呼ぶもので、有底の電極カップ11を内部導入線6に溶接してある。図4はパイプ電極と呼ぶもので、電極パイプ13を内部導入線6の先端に挿入してかしめるか、あるいは金属パイプ13の端部をあらかじめ細く絞り、その後内部導入線6に挿入して溶接されている。図5は棒状電極と呼ぶもので、電極棒15を内部導入線6に溶接してある。図1には図3のカップ電極が代表的に示されている。従来、内部導入線6の材料はコバール、電極板10はニッケルメッキ鉄板にジルコニウム・アルミニウムゲッタを一面に、他の面にチタン・水銀合金を焼結させたものが、電極カップ11および電極パイプ13はニッケル、電極棒15はタングステンがしばしば使用されてきた。本発明では、2層の複合体20、あるいは必要に応じて3層の複合体20を用いて電極5が構成されている。複合体20の基本的な構成は図6A及び図6Bに示される。
複合体20は第1の層21と第2の層22から成り、第2の層22は第1の層21よりも耐スパッタリング性能と電子放射性能に優れ、電極5において前記第2の層22が主な放電面とされる。例えば複合体20を成形して図3の電極カップ11を生成するときは第2の層22が内側に配置される。また3層の複合体20では、第1の層21の両側に第2の層22が設けられる。この場合、放電面を増加させて、ランプの電流容量を増加させることができる。
例えば第1の層21は、ニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム、銅が使用される。第2の層22は、ほう化物(LaB、CeB、DyB)、バリウムタングステン酸塩(BaWO、BaWO、BaCaWO)、バリウム複合酸化物(BaAl、BaZrO、BaTiO、BaTa10)、希土類金属酸化物(Y、La、Ce、Dy、Nd)、金属酸化物(ThO、MgO、Al)、金属炭化物(ZrC、TiC、MoC、WC、TaC)、金属窒化物(ZrN、TiN、MoN、WN、TaN)の少なくとも1種の電子放射性化合物が粒状態でニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム、銅の少なくとも1種の基体金属に埋め込まれて構成される。
具体例として、第1の層21をニッケルとし、第2の層22をニッケルにタングステン酸バリウム(BaWO)を埋め込んだ構成について説明する。複合体20は、ニッケル金属粉末とタングステン酸バリウム粉末を混合し、焼結させた後圧延して薄板とし、これをニッケル板と貼り合わせてクラッド材として構成される。さらにこれを0.2mmの板厚に圧延し、この板材を加工して、外径1.7mm、長さ5mmの電極カップ11に成形される。なお、第2の層22は電極カップ11の内面に配設されている。タングステン酸バリウムは上記加工工程によってニッケル金属の中に機械的に埋め込まれており、ニッケル金属の中に粒子状で介在する。また上記のようにタングステン酸バリウムを含んだ第2の層22は第1の層21のニッケル板の上に積層されているので、結果としてニッケル板の表層にタングステン酸バリウム粒子が偏析したものとして作成されている。タングステン酸バリウムの表層濃度は、タングステン酸バリウムの混合量、圧延の度合い等によって所望の濃度に調整できる。また、最表面にはタングステン酸バリウムの粒子が現れているが、必要に応じて表面研磨しても良い。同様にしてLaB、Y、MgO、ZrCなどを用いて上記と同様に複合体20による電極カップ11を製作することができる。
上記電極カップ11の底部に直径0.6mmのコバール製内部導入線6を溶接し、これをステム7を介して外径2.6mm、長さ234mmのガラス管2の両端に封着して放電ランプが構成される。ガラス管2内に水銀とネオン・アルゴン混合ガスを10KPaの圧力で封入して、冷陰極蛍光ランプ1が製作される。
図7にこれらのランプのランプ電流に対して縦軸にランプ電圧低下率(%)を示した。ランプ電圧低下率は従来のニッケルのみの電極カップを用いたランプ電圧に比較した本発明のランプのランプ電圧低下の割合(%)で表示した。図において、傾向線L1は上記BaWO複合体カップを有するランプ、傾向線L2はLaB複合体カップを有するランプ、傾向線L3はY複合体カップを有するランプ、傾向線L4はMgO複合体カップを有するランプ、傾向線L5はZrC複合体カップを有するランプについての特性である。いずれのランプも電流が大きくなると、ランプ電圧が低くなり、本発明による複合体20を用いた電極5は従来のニッケル電極に比較して3〜20%のランプ電圧の低下を示す。すなわち、本発明の電極を使用したランプでは、3〜20%の省電力効果が得られる。本発明のこの効果は、複合体20によって製作した電極カップ11からの電子放出が大きくなり、放電の陰極降下電圧が低下して、電力利用効率が上昇したことによる。これらのランプの点灯試験を実施したところ、10000時間を経過しても本発明のランプのランプ電圧は安定に低い状態が保たれており、本発明の電極による省電力効果が保たれている。
本発明になる電極において大きな省電力効果が得られ、かつ長時間点灯においてもランプ電圧が安定しているのは、電子放射性化合物としてのエミッタが第2の層22の金属中及び表面に粒子状態で適度に埋め込まれていること、この複合体20がランプ点灯中80℃以上400℃以下となるように駆動制御したことによる。その結果、電極カップ11の内面における電子放射が良好に保たれる。複合体20の温度を上記に保つことにより、複合体20の表面が清浄となり、2次電子の放出が容易となり、かつ温度効果で2次電子放出が助長されるからである。上記温度が80℃以下では2次電子放出の助成効果が十分でなく、またこの温度が400℃を越えると、熱電子放出が出現して放電輝点が現れ、複合体20中の金属化合物の消耗が早くなり、好ましくない。また、金属化合物粒子は金属に堅く囲まれているので、放電イオンの衝突による飛散消耗が極めて少なく、従って電極の電子放出が長時間に渡って良好に保持される。
上記の構成では、第1の層21であるニッケル板に、第2の層22として、タングステン酸バリウムを含むニッケル薄板を積層したが、第1の層であるニッケル板を使用せず、タングステン酸バリウムを含む薄板をそのまま圧延して所望の板厚に加工し、これを電極カップに加工することができ、これによって得られるランプ特性は上記と同様であることは云うまでもない。
上記第1の層21のニッケルに対して、第2の層にニッケルにBaWO以外のバリウムタングテン酸塩(BaWO、BaCaWO)、LaB6以外のほう化物(CeB、DyB)や、バリウム複合酸化物(BaAl、BaZrO、BaTiO、BaTa10)、さらにY以外の希土類金属酸化物(La、Ce、Dy、Nd)、MgO以外の金属酸化物(ThO、Al)、ZrC以外の金属炭化物(TiC、MoC、WC、TaC)、金属窒化物(ZrN、TiN、MoN、WN、TaN)の少なくとも1種を含有した複合体を使用した電極においても、上記と同様な結果を得ることができる。さらに、上記説明では第1の層21にニッケル、第2の層の母体金属(基体金属)にニッケルを用いたが、ニッケル以外のステンレス、鉄、アルミニウム、銅を用いても同様な結果が得られるのは勿論である。またこれらの金属は混合したものでも良く、当然ながら少量のコバルト、マンガン、シリコンなど他の元素を含有したものを使用しても本発明の効果が得られるのは自明である。なお、上記で示した金属化合物では、しばしばその化合物組成が化学量論比からずれることがあるが、そのような物質も本発明の範囲に入るものである。また上記説明では、2層構成の複合体20を代表的に説明したが、ニッケルの上にモリブデンを積層し、さらにその反対側にエミッタを含む複合体を積層した3層構造とすることも可能である。本発明における複合体の層構成はランプの種類、大きさ、ランプ電流、寿命等によって2層ないし多層とし、必要な性能を実現するようにすればよい。
また、上記実施例の複合体の製法ではまず金属と金属化合物の混合・焼結後、これを薄板とし、さらに他の金属板に貼り合わせてクラッド材とする方法を示したが、本発明では複合体の製法はこれに限定されるものでなく、例えば金属化合物を溶射法あるいはスプレイ法などによって金属板に膜形成し、これを圧延して所望の板厚とすることで、上記と同様に金属の中に粒状の金属化合物が埋め込まれ、かつそれが表層に偏析したものを製作することができる。例えば、ニッケル板にほう化ランタンを溶射により成膜し、これを所望の厚みの板状に圧延する。ほう化ランタンはニッケル板の中に埋め込まれるが、表面にもほう化ランタンの粒子が現れており、電子放射性能が確保される。即ち、上記方法によりほう化ランタンはニッケル金属の中に埋め込まれるとともにニッケル表面にも存在しているので、電子放射性能が良好である。複合体20を製作する方法としては、上記以外に例えばモリブデン粉末やタングステン粉末をニッケル板にスプレイ法で塗布し、これを圧延しても良く、またタングステン酸バリウムをニッケルに焼結させ、これを圧延して薄板に加工しても同様なものができる。
基体金属に対する電子放射性化合物の層厚は10μm以上とする。上述の如く本発明における電極5は耐スパッタリング性に優れていることは明らかであるが、ランプの放電のイオン衝撃により電極全体が徐々に消耗することは避けられない。但し、電極5は電子放射性能が良好であるから、複合体20における電子放射性化合物の層厚が10μm以上あれば、ランプの長寿命を確保できる。また、上記複合体20の最表面には電子放射性化合物の粒子の一部が露出している状態となるが、この粒子の表面存在割合は基体金属に対して10〜85%が適当である。この値が10%以下であると、電子放射性能が十分得られなく、また85%以上では電子放射性化合物の飛散が多くなり、寿命上好ましくない。
放電ランプ1の電極面積当たりのランプ電流を5×10−4A/cm〜4×10−1A/cmの範囲とする。複合体20による電極5では、ランプの放電の熱入力によって電極がある程度加熱された状態の時、電子の放出が増加することが見られるものである。一般的に冷陰極放電の場合、放電を維持する電子は陽イオン衝突による2次電子によって供給される。複合体20による電極5では、2次電子に熱的効果があることを示すものである。上記電流密度が5×10−4A/cmより小さいと、この熱効果が小さく、電子放出の増加は見られない。また上記密度が4×10−1A/cmを越えると、放電輝点の形成が起き、複合体20の消耗が大となるので好ましくない。
複合体20で構成される電極5は、ランプ排気工程の前あるいは排気工程中に真空、不活性ガス、水素、窒素・水素混合ガスの何れか選択された雰囲気の中で600℃〜900℃の範囲の加熱処理が行なわれる。複合体20が放電面を形成するから、複合体20の表面状態が活性であることが重要である。ここでは、真空、不活性ガス、水素等の雰囲気の中で600℃から900℃の範囲の加熱処理を行うことにより、表面に吸着した水分、炭酸ガス、炭化水素等を除去し、清浄表面にするものである。この加熱処理温度が600℃より低いと、表面の清浄が不十分であり、ランプの放電開始電圧が高くなったりする。また加熱処理温度が900℃を越えると、複合体20の基体金属の一部が軟化するので、好ましくない。
また、本発明の電極においては、ランプ排気工程中に希ガスあるいは水素を含む希ガス放電による表面処理工程を行なうものである。本発明の電極では電子放射性化合物は金属に強固に囲まれているので、電子放射性化合物の剥離はなく、長寿命であるが、初期では金属最表面における電子放射性化合物の粒子が水分を吸着したり、金属で薄く覆われていたりして、不活性状態であることがある。このとき管内に希ガスあるいは水素を含む希ガスを導入して、両端の電極に高周波電圧を印加して放電させ、金属の最表面を薄く除去することによって、電子放射性の優れた本発明の効果を実現できる。封入ガス圧は10KPa前後、放電電流は定格電流乃至その2倍の電流、時間は例えば10秒である。
上記実施例においてランプのガラス管は単管であったが、これを二重管とすることができる。二重管とすることで、管の保温性がよくなり、低電力で高輝度が得られるので、さらに省電力を達成できる。
図8には本発明の別の例に係る熱陰極蛍光ランプ31が示される。32はガラス管であり、その内面に蛍光体被膜33が形成され、ガラス管32の両端にはステム37を介して電極35が封着され、管内には放電媒体34としてアルゴンと水銀が封入されている。電極35はリボン状発熱体38とカソード基板39を有し、前記カソード基板39は、基体金属にその一方の面から電子放射性化合物が圧延などの手段にて機械的に埋め込まれて成り、前記電子放射性化合物の侵入面が主な放電面とされる。図8において放電面は電極35の正面である。前記リボン状発熱体38は外部リード40を介し外部より電力が供給されて発熱する熱で前記カソード基板39を加熱して電子を放出させる。例えば、カソード基板39はリボン状発熱体38に支持されている。図9には前記電極35の斜視図が示される。
カソード基板39は金属と金属化合物の複合体であり、例えば第1の層41と第2の層42からなる。第1の層41はニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム、銅の少なくとも1種から成る。第2の層42は、ほう化物(LaB、CeB、DyB)、バリウムタングステン酸塩(BaWO、BaWO、BaCaWO)、バリウム複合酸化物(BaAl、BaZrO、BaTiO、BaTa10)、希土類金属酸化物(Y、La、Ce、Dy、Nd)、金属酸化物(ThO、MgO、Al)、金属炭化物(ZrC、TiC、MoC、WC、TaC)、金属窒化物(ZrN、TiN、MoN、WN、TaN)等の金属化合物の少なくとも1種の電子放射性化合物が、ニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム、銅の少なくとも1種の基体金属に上記同様に機械的に埋め込まれて成る。またリボン状発熱体38は、ニッケル・クロム合金、ニッケル・クロム・鉄合金、鉄・クロム・アルミニウム合金、ニッケル・モリブデン合金、ニッケル・タングステン合金などの発熱材料から選ばれた材料で成る。
具体例では、カソード基板39は厚み0.05mm、径2.0mmの円板であり、ニッケルを第1の層41とし、BaWOを含有したニッケルを第2の層42として積層してある。発熱体38は、幅1.5mm厚み0.05mm長さ10mmのニッケル・クロム合金板をコの字型に成形し、これに上記カソード基板39を溶接した。この発熱体38の他方の端部をガラス封着用デュメット線を介して外部リード線40に接続した。この電極35を用いて外径6.5mm長さ590mmの蛍光ランプ31を製作した。さらにカソード基板39として、ニッケル板の第一層41に、LaBを含有したニッケル、さらにYを含有したニッケルなどを第二層42として積層した電極を使用して同様にランプを製作することも可能である。
図10には熱陰極放電ランプ31の寿命特性が示される。各ランプの光束維持率(%)を点灯時間(H)に対してプロットしてある。図において、傾向線Aはカソード基板39にBaWOを含有したニッケル複合体、傾向線BはLaBを含有したニッケル複合体、CはYを含有したニッケル複合体を夫々使用したランプである。また傾向線Dは上記従来のタングステンコイルを使用したランプの特性である。この従来のタングステンコイルを使用したランプは同様に管径6.5mm長さ590mm、アルゴンと、水銀を封入してある。電極はタングステントリプルコイルで、50μmの主線に10μmの副線を巻きつけ、これを二重に巻き回し、その間にエミッタが充填されている。エミッタは蛍光ランプに一般的に使用されている(BaSrCa)COに2%のZrOを混合したものを使用した。なお、ランプは100mAで連続点灯し、本発明および従来品ともいずれの場合も点灯中電極に常時電流を流し、電極温度を約800℃に保った。図から本発明の電極は従来品に比較して寿命特性が優れていることが明白である。
寿命特性が優れているのは以下の理由による。従来のタングステンコイルにおいては、エミッタがコイル間隙に充填されており、ランプ点灯中エミッタが蒸発および放電によるスパッタリングを受けて次第に消耗し、エミッタが涸れ,寿命終了となった。これに対し本発明のランプ31においては、エミッタはニッケル金属の中に埋め込まれており、加熱によって表面から電子を放出するが、金属によって保護されているので蒸発およびスパッタリングに強く、エミッタの消耗が極めて少ない。また、従来のタングステンコイルにおいては、寿命末期にコイル断線を起こし、コイル断線後、放電がニッケルリード線やステムのガラス部に直接当たり、ランプ端部の過熱を引き起こすことがあった。しかし本発明のランプ31においては、エミッタの消耗が少ないため、断線は起きることなく、過熱の虞はない。
上記の具体例では、カソード基板39は円板状としたが、他の形状、例えば短冊状、楕円状など種々の形状をとってもよい。また、上記ではカソード基板39をコの字状のリボン状発熱体38で支持する方法を示したが、カソード基板39と発熱体38の接続方法はこれにこだわるものでなく、例えば発熱体38を2個のL字状に形成し、その端でカソード基板39を支持するなど他の発熱体の付設手段を取ることができる。また、上記の例では、カソード基板39をニッケルとニッケルにBaWO、LaB、Yなどを含有したニッケルとの複合体から成るものについて示したが、これら以外に、ほう化物(CeB、DyB)、バリウムタングステン酸塩(BaWO、BaCaWO)、バリウム複合酸化物(BaAl、BaZrO、BaTiO、BaTa10)、希土類金属酸化物(La、Ce、Dy、Nd)、金属酸化物(ThO、MgO、Al)、金属炭化物(ZrC、TiC、MoC、WC、TaC)、金属窒化物(ZrN、TiN、MoN、WN、TaN)などをニッケルに含有させた各種複合体によっても上記の例と同様な結果が得られる。また、第1の層および第2の層のニッケルに代えて、ステンレス、鉄、アルミニウム、銅を使用してもよい。上記の構成では、第1の層41に第2の層42を積層固定したが、第1の層41を使用せず、タングステン酸バリウム等を含む薄板をそのまま圧延して所望の板厚に加工し、これをカソード基板39に加工することができ、これによって得られる熱陰極放電ランプの特性は上記と同様であることは云うまでもない。
更に、上記発熱体はリボン状にしてコの字型に成形したが、本発明はこれにとらわれるものでなく、強度や熱伝導を考慮して、リボンを半円状にしたり、カソード基板との接続近くで板幅を細めたりすることができる。また、発熱体としてニッケル・クロム合金以外に、ニッケル・クロム・鉄合金、鉄・クロム・アルミニウム合金、ニッケル・モリブデン合金、ニッケル・タングステン合金を使用しても同様な結果が得られることは明白である。また、上記の例では電極を管径6.5mmの蛍光ランプに適用した例を示したが、さらに細いランプ、例えば管径4.0mmの蛍光ランプやネオンやキセノンを封入した希ガス放電ランプなど種々の放電管に適用できることはいうまでもない。
以上本発明者によってなされた発明を実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明はそれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明の一例に係る冷陰極蛍光ランプの正面断面図である。 冷陰極蛍光ランプにおける電極の板状電極構造を例示する正面断面図である。 冷陰極蛍光ランプにおける電極のカップ電極構造を例示する正面断面図である。 冷陰極蛍光ランプにおける電極のパイプ電極構造を例示する正面断面図である。 冷陰極蛍光ランプにおける電極の棒状電極構造を例示する正面断面図である。 2層の複合体の基本的な構成を示す断面図である。 3層の複合体の基本的な構成を示す断面図である。 図1のランプのランプ電流に対して縦軸にランプ電圧低下率(%)を示した特性図である。 本発明の別の例に係る熱陰極蛍光ランプの正面断面図である。 熱陰極蛍光ランプにおける電極35の斜視図である。 熱陰極放電ランプの寿命特性を示す特性図である。
符号の説明
1 例陰極蛍光ランプ
2 ガラス管
3 蛍光体被膜
4 放電媒体
5 電極
10 電極板
11 電極カップ
13 金属パイプ
15 電極棒
20 複合体
21 第1の層
22 第2の層
31 熱陰極蛍光ランプ
32 ガラス管
33 蛍光体被膜
34 放電媒体
35 電極
38 リボン状発熱体
39 カソード基板
41 第1の層
42 第2の層

Claims (16)

  1. 内面に蛍光体被膜を形成したガラス管内に放電媒体が封入され、前記ガラス管の両端内側に電極が封着され、前記電極は金属又は金属化合物による2層が圧延され一体化された複合体を有し、前記複合体の第2の層は第1の層よりも耐スパッタリング性能と電子放射性能に優れ、前記第2の層が主な放電面とされることを特徴とする放電ランプ。
  2. 前記複合体の第1の層はニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種から成り、
    前記複合体の第2の層はタングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム及びカーボンの内の少なくとも1種から成ることを特徴とする請求項1記載の放電ランプ。
  3. 前記複合体の第1の層はニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム、及び銅の内の少なくとも1種から成り、
    前記複合体の第2の層はタングステン、モリブデン、タンタル、ニオブ、チタン、ジルコニウム及びカーボンの内の少なくとも1種を含有するニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1記載の放電ランプ。
  4. 前記複合体の第1の層は、ニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種から成り、
    前記複合体の第2の層はほう化物(LaB、CeB、DyB)、バリウムタングステン酸塩(BaWO、BaWO、BaCaWO)、バリウム複合酸化物(BaAl、BaZrO、BaTiO、BaTa10)、希土類金属酸化物(Y、La、Ce、Dy、Nd)、金属酸化物(ThO、MgO、Al)、金属炭化物(ZrC、TiC、MoC、WC、TaC)及び金属窒化物(ZrN、TiN、MoN、WN、TaN)の内の少なくとも1種がニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種の金属に含有されていることを特徴とする請求項1記載の放電ランプ。
  5. 内面に蛍光体被膜を形成したガラス管内に放電媒体が封入され、前記ガラス管の両端内側に電極が封着され、前記電極は基体金属にその一方の面から機械的に埋め込まれた電子放射性化合物を有し、前記電子放射性化合物の侵入面が主な放電面とされることを特徴とする放電ランプ。
  6. 前記電子放射性化合物は少なくとも前記基体金属の表面から10μmの厚みで存在することを特徴とする請求項5記載の放電ランプ
  7. 前記基体金属はニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種の金属であり、
    前記電子放射性化合物は、ほう化物(LaB、CeB、DyB)、バリウムタングステン酸塩(BaWO、BaWO、BaCaWO)、バリウム複合酸化物(BaAl、BaZrO、BaTiO、BaTa10)、希土類金属酸化物(Y、La、Ce、Dy、Nd)、金属酸化物(ThO、MgO、Al)、金属炭化物(ZrC、TiC、MoC、WC、TaC)及び金属窒化物(ZrN、TiN、MoN、WN、TaN)の内の少なくとも1種であることを特徴とする請求項6記載の放電ランプ。
  8. 前記電極は、板状、円筒状又は棒状の構造を成し、面積当たりのランプ電流が5×10−4A/cm〜4×10−1A/cmの範囲とされることを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項記載の放電ランプ。
  9. 前記電極は放電ランプの点灯動作中に80℃以上400℃以下にされることを特徴とする請求項8記載の放電ランプ。
  10. 前記電極はランプ排気工程の前あるいは排気工程中に、真空、不活性ガス、水素、窒素・水素混合ガスのいずれか選択された雰囲気の中で600℃〜900℃の範囲で加熱処理されていることを特徴とする請求項1乃至9の何れか1項記載の放電ランプ。
  11. 前記電極はランプ排気工程中に希ガスあるいは水素を含む希ガス放電による表面処理工程を経て生成されていることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1項記載の放電ランプ。
  12. ガラス管内に放電用ガスが封入され、前記ガラス管の両端に電極が封着され、
    前記電極はリボン状発熱体とカソード基板を有し、
    前記カソード基板は、基体金属にその一方の面から機械的に埋め込まれた電子放射性化合物を有し、前記電子放射性化合物の侵入面が主な放電面とされ、
    前記リボン状発熱体は外部より電力が供給されて発熱する熱で前記カソード基板を加熱して電子を放出させることを特徴とする放電ランプ。
  13. 前記電子放射性化合物は少なくとも前記基体金属の表面から10μmの厚みで存在することを特徴とする請求項12記載の放電ランプ。
  14. 前記基体金属はニッケル、ステンレス、鉄、アルミニウム及び銅の内の少なくとも1種の金属であり、
    前記電子放射性化合物は、ほう化物(LaB、CeB、DyB)、バリウムタングステン酸塩(BaWO、BaWO、BaCaWO)、バリウム複合酸化物(BaAl、BaZrO、BaTiO、BaTa10)、希土類金属酸化物(Y、La、Ce、Dy、Nd)、金属酸化物(ThO、MgO、Al)、金属炭化物(ZrC、TiC、MoC、WC、TaC)及び金属窒化物(ZrN、TiN、MoN、WN、TaN)の内の少なくとも1種であることを特徴とする請求項13記載の放電ランプ。
  15. 前記リボン状発熱体は、前記ガラス管のガラス封着用線を介して外部導入線と接続されていることを特徴とする請求項14記載の放電ランプ。
  16. 前記リボン状発熱体は、ニッケル・クロム合金、ニッケル・クロム・鉄合金、鉄・クロム・アルミニウム合金、ニッケル・モリブデン合金、及びニッケル・タングステン合金の内から選ばれた少なくとも一つの発熱材料から成ることを特徴とする請求項15記載の放電ランプ。
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