JP2005181719A - 液晶パネルブロック - Google Patents

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Toshio Hirano
俊夫 平野
Hajime Ishii
元 石井
Mitsuru Hayakawa
充 早川
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Abstract

【課題】 液晶パネルの熱歪み及び外力による変形や歪みを十分に防止する。
【解決手段】 画像表示装置において光源からの光束によって照明され、この照明光束を変調して画像表示を行う液晶パネルブロック6(7,8)であって、金属基板の片面上に画素電極を有する半導体基板、液晶層、共通ガラス電極基板を積層した液晶パネル20と、金属基板の他面に接合し、液晶パネル20が発生する熱を外部に放熱する放熱部材21と、接合された放熱部材21と液晶パネル20とを保持し、画像表示装置に固定する保持部材28,35と、を備え、金属基板と放熱部材21とは、熱伝導率140〜180(W/m・°C)、熱膨張率20×10−7〜70×10−7/C°の材料によって形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像表示装置にておいて光源からの光束により照明され、この照明光束を変調して画像表示を行う液晶パネルブロックに関する。
従来、液晶表示素子(LCD)などの空間光変調素子を用いた画像表示装置が提案されている。この画像表示装置は、高解像度及び高コントラスト比の表示画像が得られることから、種々の構成の装置が開発され、また、商品化されている。
このような画像表示装置としては、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の3原色に対応された3枚の液晶パネルを空間光変調素子として用い、光源から発せられた光束によってこれら液晶パネルを照明し、これら液晶パネルによって変調された照明光を投射レンズによってスクリーンに投射して画像表示を行う投射型の画像表示装置(プロジェクタ)が提案されている。
このような画像表示装置においては、液晶パネル内において歪みが生じ、この歪みに起因して複屈折が生ずると、この複屈折の影響がスクリーン上に投射される画像においてシェーディングとして現れてしまう。すなわち、このような液晶パネル内における複屈折が生ずると、著しく表示画像の品位が損なわれることとなる。
したがって、このような画像表示装置においては、液晶パネルの歪みを防止することが重要であり、歪みを生じない材料の選択や構造の設定が重要である。
例えば、特許文献1には、液晶パネルの歪みを防止するための液晶パネルブロックの構造が記載されている。この特許文献1に記載の技術においては、液晶パネルをコバールと称される枠状のベース部材により保持し、液晶パネルの動作時に発生する熱をベース部材内に設置されるペルチェ素子によって冷却し、さらに、このペルチェ素子を放熱部材(ヒートシンク)で冷却するようにしている。
特開2003−177382号公報
ところで、前述のような従来の液晶パネルブロックにおいては、液晶パネルを保持するベース部材(コバール)の熱膨張率は、液晶パネルを構成する材料の熱膨張率と略々等しい値となっている。しかし、このベース部材は、熱伝導率が低い材料により形成されており、このベース部材の熱伝導率は、液晶パネルを構成する材料の熱伝導率の約1/9である。
そのため、液晶パネルにおいて発生した熱を外部へ放熱させようとする場合においては、ベース部材が熱抵抗となって十分な放熱ができない虞がある。液晶パネルにおいて発生した熱が十分に外部に放熱されないと、液晶パネルの機能低下が生ずる可能性がある。
したがって、従来の液晶パネルブロックにおいては、ペルチェ素子を用いた強制冷却により、液晶パネルの温度コントロールを行うことが必要となっていた。
ところが、ペルチェ素子による液晶パネルの温度コントロールは、常に液晶パネル面の温度を監視しながら、ペルチェ素子の駆動、非駆動を切換えることによって行われ、液晶パネルの温度をある一定の温度範囲内におさめるというコントロールしかできない。すなわち、液晶パネルの温度は、ある一定の幅をもった温度範囲内において変動することとなる。そのため、液晶パネルの十分な温度コントロールができずに、熱歪みに起因して表示画像においてシェーディングが発生してしまう虞があった。
一方、外力によって生ずる液晶パネルの変形や歪みは、液晶パネルブロックの剛性と密接に関係している。板状の部材の剛性は、材料力学によれば、板厚の二乗に比例する。したがって、液晶パネルをベース部材を介して保持する放熱部材は、可能な限り厚くしたほうが高剛性となり、外力によって生ずる液晶パネルの変形や歪みを防止することができる。
ところが、前述のようにペルチェ素子を用いて液晶パネルの温度コントロールを行う場合には、液晶パネルの背後にペルチェ素子を設けなければならないため、このペルチェ素子の厚み分だけ、放熱部材の肉厚を薄くしなければならない。すなわち、ペルチェ素子を用いることによって、放熱部材の剛性は低下することとなり、放熱部材が剛性不足となって外力による液晶パネルの変形や歪みを十分に防止できなくなり、表示画像においてシェーディングが発生してしまう虞れがあった。
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、液晶パネルの熱歪み及び外力による変形や歪みを十分に防止することができるようになされた液晶パネルブロックを提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明に係る液晶パネルブロックは、画像表示装置において光源からの光束によって照明され、この照明光束を変調して画像表示を行う液晶パネルブロックであって、金属基板の片面上に画素電極を有する半導体基板、液晶層、共通ガラス電極基板を積層した液晶パネルと、前記金属基板の他面に接合し、前記液晶パネルが発生する熱を外部に放熱する放熱部材と、前記接合された放熱部材と液晶パネルとを保持し、前記画像表示装置に固定する保持固定部材と、を備え、前記金属基板と前記放熱部材とは、熱伝導率140〜180(W/m・°C)、熱膨張率20×10−7〜70×10−7/C°の材料によって形成されている。
この液晶パネルブロックにおいては、液晶パネルの金属基板と放熱部材とが、熱膨張率及び熱伝導率が互いに略々等しい材料によって形成されており、放熱部材は、液晶パネルの温度が上昇しても、この液晶パネルの金属基板に整合して熱膨張するので、液晶パネルにおいて熱膨張による歪の発生が抑えられる。
また、本発明に係る液晶パネルブロックは、上記液晶パネルブロックにおいて、放熱部材は、ヤング率が206Gpa以上の材料により形成されているとともに、空冷用のフィンを備えていることを特徴とするものである。
この液晶パネルブロックにおいては、放熱部材が、ヤング率が高く、かつ、熱伝導率が高い材料により形成されているため、従来のようなペルチェ素子等を用いた強制冷却が不要となり、このペルチェ素子の厚さに相当する分、放熱部材の肉厚を厚くして高剛性とすることができ、液晶パネルの外力による変形や歪みを十分に防止することができる。
本発明に係る液晶パネルブロックにおいては、液晶パネルの金属基板と放熱部材とが、熱膨張率及び熱伝導率が互いに略々等しい材料によって形成されており、放熱部材は、液晶パネルの温度が上昇しても、この金属基板に整合して熱膨張するので、液晶パネルにおいて熱膨張による歪の発生が抑えられる。
したがって、本発明では、液晶パネルの熱膨張に由来する表示画像におけるシェーディングを抑制することができる。
また、本発明に係る液晶パネルブロックにおいては、放熱部材が、ヤング率が高く、かつ、熱伝導率が高い材料により形成されているため、従来のようなペルチェ素子等を用いた強制冷却が不要となる。そのため、この液晶パネルブロックにおいては、このペルチェ素子の厚さに相当する分、放熱部材の肉厚を厚くして高剛性とすることができ、液晶パネルの外力による変形や歪みを十分に防止することができる。
したがって、本発明では、液晶パネルの外力による変形や歪みに由来する表示画像におけるシェーディングを抑制することができる。
なお、液晶パネルは、画素電極を有する半導体基板、液晶層、共通ガラス電極基板を積層して構成し、液晶パネルの半導体基板と放熱部材とを、熱膨張率及び熱伝導率が互いに略々等しい材料で形成することもできる。
以下、本発明に係る液晶パネルブロックの実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
〔画像表示装置の構成〕
図1は、本発明に係る液晶パネルブロックが使用される画像表示装置の構成を示す平面図である。
この画像表示装置においては、図1に示すように、例えば、キセノンアークランプの如く可視光帯域の光を含んで発光する光源1から発せられた光束は、コールドミラー2を経て、波長選択性を有する第1のダイクロイックミラー3に入射する。この第1のダイクロイックミラー3は、G(緑色)光及びB(青色)光を反射し、R(赤色)光を透過させる。
第1のダイクロイックミラー3を透過したR(赤色)光は、コールドミラー5を経て、第1の偏光ビームスプリッタ9に入射される。
一方、第1のダイクロイックミラー3により反射されたG(緑色)光及びB(青色)光は、第2のダイクロイックミラー4に入射される。この第2のダイクロイックミラー4は、G(緑色)光を反射し、B(青色)光を透過させる。
第2のダイクロイックミラー4において反射されたG(緑色)光は、第2の偏光ビームスプリッタ10に入射される。そして、第2のダイクロイックミラー4を透過したB(青色)光は、第3の偏光ビームスプリッタ11に入射される。
各偏光ビームスプリッタ9,10,11において、各色光は、各偏光ビームスプリッタ9,10,11の偏光反射面に対するS偏光成分が偏光反射面により反射され、各色に対応された空間光変調素子である第1乃至第3の液晶パネルブロック6,7,8に入射される。
これら液晶パネルブロック6,7,8に入射した各色光は、これら液晶パネルブロック6,7,8の液晶パネルにおいて外部から供給される画像信号に応じて偏光変調されて反射される。これら液晶パネルブロック6,7,8の液晶パネルは、反射型液晶表示素子である。これら液晶パネルブロック6,7,8からの反射光束は、対応する偏光ビームスプリッタ9,10,11に再入射し、変調されて偏光反射面に対するP偏光となった成分が偏光反射面を透過して、各偏光ビームスプリッタ9,10,11より出射し、光合成ダイクロイックプリズム12に3方向より入射する。
この光合成ダイクロイックプリズム12において、3方向の面から入射された各色光は、合成され、残る一方の面から出射されて、投射レンズ13に入射される。この投射レンズ13は、入射光をスクリーン14上に投射して結像させ、画像表示を行う。
〔液晶パネルブロックの構成〕
次に、前述の画像表示装置の要部となる本発明に係る液晶パネルブロック6,7,8の構成について説明する。
なお、以下の説明においては、液晶パネルブロック6,7,8を代表するものとして一の液晶パネルブロック6について説明するが、他の液晶パネルブロック7,8についても同様の構成を有している。
図2は、本実施の形態における液晶パネルブロックの構成を示す分解斜視図である。
この液晶パネルブロック6(7,8)は、液晶パネル20と放熱部材21を含む第1のユニット30と、波長板34を含む第2のユニット40とを有して構成される。
図3は、液晶パネルブロックにおける第1のユニットの構成を示す斜視図である。
第1のユニット30は、図3に示すように、液晶パネル20が前面部に接着されて固定される放熱部材21と、液晶パネル20の有効ドット以外に光束に入射しないようにする遮光板26とを有している。
液晶パネル20は、金属基板の片面上のシリコン単結晶の如き半導体基板上に複数の液晶セルを有する液晶層を形成し、共通ガラス電極基板を積層した反射型液晶パネルである。この液晶パネル20には、この液晶パネル20に画像信号を供給するためのフレキシブル電極24が接続されている。この液晶パネル20は、フレキシブル電極24を介して印加される画像信号に応じた電圧により各液晶セルが制御され、表面に画像が表示される。
遮光板26は、液晶パネル20の有効ドット領域に対応した開口部を有しており、この開口部に石英製のプロテクトガラス27が嵌められて固定されている。また、この遮光板26の前面部には、はんだ付けの部材となるリング状のソルダリングベース28が取り付けられている。
液晶パネル20は、前述したスクリーン14に投射する画像を表面において表示するので、この表面に塵や埃が付着すると、投射される画像の品位が劣化する。そのため、第1のユニット30は、図2に示すように、液晶パネル20の表面に対する塵や埃の侵入を防止するための枠状の第1の防塵部材25をこの液晶パネル20と遮光板26との間に有している。
図4は、放熱部材21の構成を示す正面図、側面図及び背面図である。
放熱部材21は、いわゆる金属基複合材と称される金属とセラッミックスの複合材料からなり、図4に示すように、前面部が略々矩形の平坦な面となっており、後面側には空冷用のフィン21cが設けられた部材である。ここで、金属基複合材とは、例えば、アルミ合金、または、金属シリコンをマトリックス材とし、その中に各種セラミックス強化材を複合化させた材料である。
この放熱部材21の平坦な前面部の略々中央には、液晶パネル20を接着するための液晶パネル接着部21aが設けられている。この液晶パネル接着部21aの一側部には、この液晶パネル接着部21aより突出した段差部分21bが設けられている。この段差部分21bは、液晶パネル接着部21aに保持される液晶パネル20の板厚に略々等しい突出量となっており、フレキシブル電極24を支持することにより、このフレキシブル電極24を接続したときに液晶パネル20にストレスがかからないようになっている。
ところで、液晶パネル20は、歪みを生ずると、光弾性常数による複屈折を発生する性質を有しており、このような複屈折が生ずると、液晶パネル20上の画像が劣化し投射される表示画像においていわゆるシェーディングが生じる。このような場合には、この実施の形態においては、液晶パネル20がR、G、Bの各色光にそれぞれ対応されているので、色シェーディングが生じる。
この液晶パネル20は、放熱部材21の液晶パネル接着部21aに接着されて保持されるため、歪みを生ずるか否かは、放熱部材21の剛性と密接に関係する。すなわち、他の構成部品の組み込み等により放熱部材21に変形や歪みが生ずると、この放熱部材21の液晶パネル接着部21aに接着されている液晶パネル20に対する応力が不均一になり、この液晶パネル20に歪みが生じ、表示画像において色シェーディングが発生することとなる。
この実施の形態における放熱部材21は、遮光板26が組み付けられたソルダリングベース28を、小ネジによって取り付ける構造になっている。このソルダリングベースは、例えば、ステンレスからなる板厚1mm程度の板材によって形成されており、放熱部材21の変形や歪みを生じさせない構造となっている。したがって、この液晶パネルブロックにおいては、表示画像における色シェーディングは、液晶パネル接着部21aの初期平坦度を管理することによって防止することができる。
そして、この液晶パネルブロックにおいて、液晶パネル20は、照明光束が前面部に照射されることにより高温となるが、放熱部材21の液晶パネル接着部21aの背面側に設けられたフィン21cを、例えば、シロッコファンなどを用いて空冷することにより、温度コントロールを行うことができる。
本実施の形態では、金属基複合材からなる放熱部材21と、液晶パネル20の金属基板とは、略々等しい熱膨張率を有しており、放熱部材21の温度が上昇したとき、互いに整合して熱膨張する。また、放熱部材21と、液晶パネル20の金属基板とは、略等しい熱伝導率を有する。
ここで、液晶パネル20の金属基板と放熱部材21が、熱膨張率20×10−7〜70×10−7/°C、熱伝導率140〜180(W/m・°C)の材料で効果があった。
具体的に、本実施の形態では、前記金属基複合材を以下の2材料で実施した。
(1)ヤング率280Gpa、熱伝導率175(W/m・°C)、熱膨張率28×10−7/°C
(2)ヤング率265Gpa、熱伝導率172(W/m・°C)、熱膨張率62×10−7/°C
なお、液晶パネル20には、必ずしも金属基板を設けてシリコン単結晶面の如き半導体層を裏打ちする必要はない。液晶パネル20が金属基板を備えない場合には、液晶パネル20のシリコン単結晶面と放熱部材21との整合が必要になる。
このような液晶パネルブロックにおいて、金属基複合材からなる放熱部材21と、シリコン単結晶上に形成された液晶パネル20とは、略々等しい熱膨張率を有しており、放熱部材21の温度が上昇したとき、互いに整合して熱膨張する。すなわち、液晶パネル20の裏面部は、シリコン単結晶面からなり、熱膨張率は、32×10−7/°C程度である。そして、放熱部材21の熱膨張係数は、28×10−7/°C乃至62×10−7/°C程度である。
したがって、液晶パネル20が金属基板を備えるかどうかにかかわらず、この液晶パネルブロックにおいては、液晶パネル20の熱歪みは極めて小さく抑えられる。すなわち、この液晶パネルブロックにおいては、熱膨張に起因する表示画像における色シェーディングは、良好に抑制される。
なお、金属基板を備えない液晶パネル20に対しては、放熱部材21は、熱伝導率が、液晶パネル20を構成するシリコン単結晶の熱伝導率と同等以上に優れている。シリコン単結晶の熱伝導率が150W/m°C程度であるのに対し、放熱部材21をなす金属基複合材の熱伝導率は、175W/m°C程度である。
したがって、この放熱部材21においては、液晶パネル20が金属基板を備えるかどうかにかかわらず、例えば、ペルチェ素子等による強制冷却手段を用いることなく、前述したように、背面部に設けた放熱フィン21cを空気冷却するだけで、液晶パネル20からの十分な放熱が可能となる。
すなわち、この液晶パネルブロックにおいては、放熱部材21の熱膨張率及び熱伝達率が、液晶パネル20の熱膨張率及び熱伝導率に対してそれぞれ極めて近いことによって、これら液晶パネル20及び放熱部材21は、熱結合的には、略々一体の部材とみなすことができ、ペルチェ素子等によらない空冷による温度コントロールが可能となっており、また、これら液晶パネル20と放熱部材21との間で生じる熱による歪みも解消できる。
さらに、放熱部材21のヤング率は、265Gpa乃至280Gpaと、鋼材のヤング率(206Gpa)を超える高ヤング率となっている。そして、この放熱部材21においては、部材の強度を左右する板厚も、ペルチェ素子を必要としないことにより、十分に厚くすることができる。
液晶パネル20は、高密度のICであり、かつ、液晶が封じこめてあり、極めて高い平坦度が要求され、外力に起因する変形や歪みに対しても強い構造が必須となるが、この液晶パネルブロックにおいては、放熱部材21に直接接着されていることにより、このような変形や歪みを生じにくい構造となっている。
したがって、この液晶パネルブロックにおいては、外力に起因する液晶パネル20の変形や歪による複屈折が減少し、表示画像における色シェーディングが良好に抑制される。
なお、従来の液晶パネルブロックにおいて使用されていたコバールと比較すると、このコバールのヤング率が152Gpaであるのに対し、約280Gpaである放熱部材21のヤング率は、約1.8倍剛性が高いことになる。そして、このコバール及びペルチェ素子の厚さに相当する分、板厚を厚くすることを考慮すると、本発明における放熱部材21、従来の液晶パネルブロックにおける放熱部材21に比較して、約7.4倍の剛性を有していることとなる。
そして、この液晶パネルブロックの第1のユニット30おいては、遮光板26は、ソルダリングベース28に対してネジ止めされ、このソルダリングベース28が放熱部材21に対してネジ止め固定される。したがって、この第1のユニット30においては、第1の防塵部材25、遮光板26及びプロテクトガラス27によって囲まれた間隙内に液晶パネル20を保持する防塵構造が構成されている。
すなわち、液晶パネル20は、放熱部材21と遮光板26との間隙に配置されるが、遮光板26の開口部にはプロテクトガラス27が嵌められており、放熱板21と遮光板26との間には第1の防塵部材25が配置されるので、密閉された空隙内に位置することとなる。すなわち、液晶パネル20が配置された間隙内に塵や埃が入り込む余地がないようになっている。
このように、第1のユニット30が構成している防塵構造によって、液晶パネル20は、塵や埃の侵入から保護されている。したがって、この液晶パネルブロックを塵や埃の存在する場所で使用しても、これら塵や埃が液晶パネル20に与える影響は小さい。
図5は、液晶パネルブロックにおける第2のユニットの構成を示す斜視図である。
第2のユニット40は、図5に示すように、遮光板26を介して液晶パネル20に対向し液晶パネル20に入射する光束と液晶パネル20で反射された光束の偏光状態を制御する波長板34と、この波長板34を保持しこの波長板34とともに回転摺動可能となされた波長板ホルダ33と、この波長板ホルダ33と遮光板26との間に配置され遮光板26に対して固定される第2の防塵部材31とを有して構成される。
波長板ホルダ33の前面部には、波長板ホルダプレート32と、PBSベースアセンブリ35とが配置されている。波長板ホルダプレート32及びPBSベースアセンブリ35は、波長板ホルダ33を回転可能に支持している。
すなわち、波長板ホルダ33は、波長板ホルダ32及びPBSベースアセンブリ35に支持されることにより、光軸回りに回転方向に摺動できるようになされている。したがって、波長板34も、この波長板34を保持している波長板ホルダ33とともに回転摺動可能となっている。この波長板34の回転角度は、液晶パネル20に入射する照明光束の偏光状態を調整するために設定される。
第2の防塵部材31は、波長板ホルダプレート32に対して、粘着材、または、接着剤によって固定されている。この実施の形態においては、第2の防塵部材31が波長板ホルダプレート32に対して固定され、波長板34とともに回転方向に摺動されることがないので、摺動による塵や埃を発生させることがない。
PBSベースアセンブリ35は、第1のユニット30及び第2のユニット40を含む液晶パネルブロックを偏光ビームスプリッタに対して固定するための部材である。すなわち、このPBSベースアセンブリ35は、図1に示した画像表示装置において、液晶パネルブロック6,7,8を、偏光ビームスプリッタ9,10,11に取り付ける役割を果たす。
図6は、液晶パネルブロックの構成を切断して示す斜視図である。
図7は、液晶パネルブロックの構成を示す斜視図である。
第1のユニット30と第2のユニット40とは、図6に示すように、ソルダリングベース28とPBSベースアセンブリ35とを半田付けすることによって接続される。これらソルダリングベース28とPBSベースアセンブリ35との接続によって、第2のユニット40の第2の防塵部材31、波長板ホルダプレート32、波長板ホルダ33及び波長板34は、これらソルダリングベース28とPBSベースユニット35とに挟まれて固定される。
また、このようにして第1のユニット30と第2のユニット40とが接続されると、遮光板26及びプロテクトガラス27と波長板34との間の間隙は、ソルダリングベース28と波長板ホルダ33との間に挟まれる第2の防塵部材31により密閉され、塵や埃が入り込むことがない防塵構造となされる。
したがって、この液晶パネルブロックにおいては、塵や埃に対して敏感である液晶パネル20やプロテクトガラス27などの光学素子は、第2のユニット40との間の防塵構造によって、塵や埃の侵入から保護されている。したがって、第1のユニット30と第2のユニット40とを接続した状態では、塵や埃の存在する場所で使用しても、塵や埃が液晶パネル20やプロテクトガラス27などの光学素子に与える影響は小さい。
また、この液晶パネルブロックは、液晶パネル20を有する第1のユニット30と波長板34を有する第2のユニット40とから構成されているので、例えば液晶パネル20と波長板34の組み合わせを変更する場合には、第1のユニット30と第2のユニット40とのそれぞれについて、ユニットごとに容易に交換を行うことができる。
なお、液晶パネルブロック全体の組立や、第1のユニット30と第2のユニット40との取り外しは、クリーンベンチもしくはクリーンルームにて行なう。第1のユニット30と第2のユニット40の接続を取り外す際も、第1のユニット30は、剛性の高い放熱部材21を備えているため、外力による影響を受けるとがなく、液晶パネル20の平坦度を損なうことがない。
前述のような構成を有する本発明に係る液晶パネルブロックは、放熱性及び剛性に優れており、この液晶パネルブロックを備えた画像表示装置においては、液晶パネルの歪みによる色シェーディングが抑制され、高品位の画像を表示することができる。
本発明は、前述の実施の形態に限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、本発明に係る晶パネルブロックは、前述したような、光源からの光束をR、G、Bの各色光に分離して用いる画像表示装置に限定されず、他の方式の画像表示装置にも適用することができる。
本発明に係る液晶パネルブロックを用いて構成された画像表示装置の構成を示す平面図である。 前記液晶パネルブロックの構成を示す分解斜視図である。 前記液晶パネルブロックにおける第1のユニットの構成を示す斜視図である。 前記液晶パネルブロックにおける放熱部材の構成を示す正面図、側面図及び背面図である。 前記液晶パネルブロックにおける第2のユニットの構成を示す斜視図である。 前記液晶パネルブロックの構成を切断して示すを斜視図である。 前記液晶パネルブロックの構成を示す斜視図である。
符号の説明
6,7,8 液晶パネルブロック
20 液晶パネル
21 放熱部材
24 フレキシブル電極
25 第1の防塵部材
26 遮光板
27 プロテクトガラス
28 ソルダリングベース
30 第1のユニット
31 第2の防塵部材
32 波長板ホルダプレート
33 波長板ホルダ
34 波長板
35 PBSベースアセンブリ
40 第2のユニット

Claims (2)

  1. 画像表示装置において光源からの光束によって照明され、この照明光束を変調して画像表示を行う液晶パネルブロックであって、
    金属基板の片面上に画素電極を有する半導体基板、液晶層、共通ガラス電極基板を積層した液晶パネルと、
    前記金属基板の他面に接合し、前記液晶パネルが発生する熱を外部に放熱する放熱部材と、
    前記接合された放熱部材と液晶パネルとを保持し、前記画像表示装置に固定する保持固定部材と、
    を備え、
    前記金属基板と前記放熱部材とは、熱伝導率140〜180(W/m・°C)、熱膨張率20×10−7〜70×10−7/C°の材料によって形成されている
    ことを特徴とする液晶パネルブロック。
  2. 前記放熱部材は、ヤング率が206Gpa以上の材料により形成されているとともに、空冷用のフィンを備えていることを特徴とする請求項1記載の液晶パネルブロック。
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