JP2005178043A - 印刷システム、印刷方法、および、プログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 媒体にインクを吐出するインク吐出部と、前記媒体に吐出されたインクにより形成されるパターンを検出するセンサと、ユーザーが指示を入力するためのユーザーインターフェイスとを備え、互いに異なる複数の対象を調整可能であり、前記インク吐出部は、前記対象を調整するためのパターンを形成可能である印刷システムにおいて、前記ユーザーインターフェイスを介してユーザーから指示が入力されたとき、前記インク吐出部は、それぞれの前記対象を調整するための前記パターンをそれぞれ形成し、前記センサにより前記パターンをそれぞれ検出し、前記各パターンの検出結果に基づいて、前記複数の対象をそれぞれ調整することを特徴とする。
【選択図】 図14
Description
このような印刷システムにあっては、前記センサは、前記媒体に吐出されたインクにより形成されるパターンに光を照射する発光部と、前記パターンからの反射光を検出する受光部とを備えた光学センサであるので、前記パターンをより正確に検出することが可能となる。
このような印刷システムにあっては、前記インク吐出部は、複数のノズルを有し、前記対象の1つは、前記ノズルの目詰まりであるので、前記ノズルの目詰まりを調整することが可能となる。
このような印刷システムにあっては、前記ノズルの目詰まりを調整するためのパターンは、複数のブロックから形成され、各ブロックは、前記ノズルのうち特定のノズルから吐出されるインクによって形成されるので、各ノズルの目詰まりを調整することが可能となる。
このような印刷システムにあっては、前記インク吐出部のクリーニング処理を行うことによって、前記ノズルの目詰まりを調整するので、前記ノズルの目詰まりを確実に除去することが可能となる。
このような印刷システムにあっては、前記ノズルの目詰まりの調整は、前記ノズルの目詰まり以外の前記対象を調整する前に行われるので、各ノズルの目詰まりを優先的に調整することが可能となる。
このような印刷システムにあっては、前記インク吐出部は、インクを吐出しながら移動可能であり、前記対象の1つは、移動する前記インク吐出部からインクを吐出するタイミングであるので、前記インク吐出部からインクを吐出するタイミングを調整することが可能となる。
このような印刷システムにあっては、前記タイミングを調整するためのパターンは、複数の補正用パターンから形成され、各補正用パターンは、移動する前記インク吐出部が往路において吐出したインクによって形成される第1ドット列群と、移動する前記インク吐出部が復路において吐出したインクによって形成される第2ドット列群とを備えるので、移動する前記インク吐出部の往路、および、復路において吐出されるインクの吐出タイミングを調整することが可能となる。
このような印刷システムにあっては、前記第1ドット列群は、前記インク吐出部の移動方向に所定ピッチで形成された複数のドット列を有し、前記第2ドット列群は、前記第1ドット列群のドット列と同じピッチで形成された複数のドット列を有し、各補正用パターンの前記第1ドット列群と前記第2ドット列群とのずれ量は、所定差分ずつであるので、第1ドット列群のドット列と第2ドット列群のドット列とが前記インク吐出部の移動方向に関して最も揃った補正用パターンを選択して、前記インク吐出部からインクを吐出するタイミングを調整することが可能となる。
このような印刷システムにあっては、前記タイミングを調整するためのパターンは、前記ずれ量の所定差分が小さい微調整用のパターンと、前記微調整用のパターンの前記所定ピッチよりも、前記ずれ量の所定差分が大きい粗調整用のパターンを備え、前記粗調整用のパターンによって決定されたずれ量に基づいて、前記微調整用のパターンを作成するので、短時間かつ高精度で、第1ドット列群のドット列と第2ドット列群のドット列とが前記インク吐出部の移動方向に関して最も揃った補正用パターンを選択して、前記インク吐出部からインクを吐出するタイミングを調整することが可能となる。
このような印刷システムにあっては、前記媒体の搬送量を調整するためのパターンは、インク吐出部の搬送方向上流側の部分から吐出されるインクによって形成される第1パターンと、インク吐出部の搬送方向下流側の部分から吐出されるインクによって前記第1パターンの前記搬送方向上流側に隣接して形成される第2パターンとから構成される境界部を複数有するので、前記境界部をセンサで検出することによって、前記媒体の搬送量を調整することが可能となる。
このような印刷システムにあっては、複数の前記境界部は、それぞれの前記第1パターンと前記第2パターンとの間隔が異なるように形成されるので、前記媒体の搬送量を調整するための最適のパターンを選択することが可能となる。
また、ユーザーからの指示を入力するユーザーインターフェイスを介して、ユーザーから指示が入力されたときに、媒体にインクを吐出するインク吐出部から前記媒体にインクを吐出して、互いに異なる複数の対象を調整するためのパターンをそれぞれ形成し、センサによって前記パターンをそれぞれ検出し、前記各パターンの検出結果に基づいて前記複数の対象をそれぞれ調整することを特徴とする印刷方法も実現可能である。
このようにして実現された印刷方法は、従来方法よりも優れた方法となる。
また、ユーザーインターフェイスに、ユーザーからの指示を受けさせる機能と、印刷装置に、ユーザーインターフェイスを介して、ユーザーから指示が伝えられたときに、媒体にインクを吐出するインク吐出部から前記媒体にインクを吐出して、互いに異なる複数の対象を調整するためのパターンをそれぞれ形成する機能と、センサによって前記パターンをそれぞれ検出し、前記各パターンの検出結果に基づいて前記複数の対象をそれぞれ調整する機能とを実現させるためのプログラムも実現可能である。
このようにして実現されたプログラムは、従来方法よりも優れたプログラムとなる。
次に、印刷システム(コンピュータシステム)の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、以下の実施形態の記載には、コンピュータプログラム、および、コンピュータプログラムを記録した記録媒体等に関する実施形態も含まれている。
<プリンタドライバについて>
図2は、プリンタドライバが行う基本的な処理の概略的な説明図である。既に説明された構成要素については、同じ符号を付しているので、説明を省略する。
コンピュータ110では、コンピュータに搭載されたオペレーティングシステムの下、ビデオドライバ112やアプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116などのコンピュータプログラムが動作している。ビデオドライバ112は、アプリケーションプログラム114やプリンタドライバ116からの表示命令に従って、例えばユーザーインターフェース等を表示装置120に表示する機能を有する。アプリケーションプログラム114は、例えば、画像編集などを行う機能を有し、画像に関するデータ(画像データ)を作成する。ユーザーは、アプリケーションプログラム114のユーザーインターフェースを介して、アプリケーションプログラム114により編集した画像を印刷する指示を与えることができる。アプリケーションプログラム114は、印刷の指示を受けると、プリンタドライバ116に画像データを出力する。
図3は、プリンタドライバのユーザーインターフェースの説明図である。このプリンタドライバのユーザーインターフェースは、ビデオドライバ112を介して、表示装置に表示される。ユーザーは、入力装置130を用いて、プリンタドライバの各種の設定を行うことができる。
<インクジェットプリンタの構成について>
図4は、本実施形態のプリンタの全体構成のブロック図である。また、図5は、本実施形態のプリンタの全体構成の概略図である。また、図6は、本実施形態のプリンタの全体構成の横断面図である。以下、本実施形態のプリンタの基本的な構成について説明する。
なお、本実施形態では、検出器群50には光学センサ55が含まれる。光学センサ55は、キャリッジ31に取り付けられている。光学センサ55は、発光部から紙に照射された光の反射光を受光部が検出することにより、紙上に形成されたパターンを検出する。この光学センサ55の構成については、後で図13を参照して詳しく説明する。
次に、図7を参照して、ロータリー式エンコーダについて説明する。図7は、ロータリー式エンコーダ52の検出部の説明図である。
スケールは、所定の間隔毎にスリットが設けられており、搬送ローラ23側に設けられている。つまり、スケールは、搬送ローラ23が回転すると、一緒に回転する。本実施形態では、搬送ローラ23が印刷用紙Pを1/1440インチ分の搬送を行うように回転すると、搬送ローラはスケールのスリット間隔分だけ回転する。
検出部は、スケールと対向して設けられており、プリンタ本体側に固定されている。
図8Aおよび図8Bに示す通り、搬送モータ22の正転時および反転時のいずれの場合であっても、パルスENC−AとパルスENC−Bとは、位相が90度ずれている。搬送モータ22が正転しているとき、すなわち、印刷用紙Pが搬送方向に搬送されているときは、図8Aに示す通り、パルスENC−Aは、パルスENC−Bよりも90度だけ位相が進んでいる。一方、搬送モータ22が反転しているとき、すなわち、印刷用紙Pが搬送方向とは逆方向に搬送されているときは、図8Bに示す通り、パルスENC−Aは、パルスENC−Bよりも90度だけ位相が遅れている。各パルスの1周期Tは、搬送ローラ23がスケール521のスリットの間隔(例えば、1/1440インチ(1インチ=2.54cm))分だけ回転する時間に等しい。
図9は、印刷時の処理のフロー図である。以下に説明される各処理は、コントローラ60が、メモリ63内に格納されたプログラムに従って、各ユニットを制御することにより実行される。このプログラムは、各処理を実行するためのコードを有する。
搬送処理については、後で図10を参照して詳しく説明する。
図10は、印刷用紙の搬送の流れを説明するためのフロー図である。以下に説明されるプリンタ1(または搬送ユニット20)の各種の動作は、コントローラ60のメモリ63内に格納されたプログラムによって実現される。また、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
次に、ロータリー式エンコーダのパルス信号のエッジを検出する(S203)。すなわち、まず、パルスENC−AまたはENC−Bについて、立ち上がりエッジまたは立ち下りエッジを検出する。本実施形態では、1個のエッジを検出することは、搬送ローラが1/1440インチで印刷用紙Pを搬送することを意味する。
ロータリー式エンコーダのパルス信号のエッジを検出したら、カウンタの値を減算する(S204)。つまり、カウンタの値がXのときに、パルス信号のエッジを検出したら、カウンタの値をX−1に設定する。
そして、カウンタの値がゼロになるまで、S202〜S204の動作を繰り返す(S205)。最初にカウンタに設定された値のパルス数を検出するまで、搬送モータ22を駆動する。これにより、搬送ユニット20は、最初にカウンタに設定された値に応じた搬送量で、印刷用紙Pを搬送方向に搬送できる。
図11は、キャリッジの下面の構成の説明図である。キャリッジの下面には、ヘッド41が設けられている。
ヘッド41の下面には、イエローインクノズル群Yと、マゼンタインクノズル群Mと、シアンインクノズル群Cと、マットブラックインクノズル群MBkと、フォトブラックインクノズル群PBkと、レッドインクノズル群Rと、バイオレットインクノズル群Vが、形成されている。各ノズル群は、各インクを吐出するための吐出口であるノズルを複数個(本実施形態では180個)備えている。
各ノズル群のノズルは、下流側のノズルほど若い番号が付されている(♯1〜♯180)。つまり、ノズル♯1は、ノズル♯180よりも搬送方向の下流側に位置している。各ノズルには、各ノズルを駆動してインク滴を吐出させるための駆動素子としてピエゾ素子が設けられている。
次に、ヘッド41の駆動について図12を参照して説明する。図12は、ヘッドユニット40(図4)内に設けられた駆動信号発生部の構成を示すブロック図である。
図12において、駆動信号発生部は、複数のマスク回路204と、原駆動信号発生部206と、駆動信号補正部230とを備えている。
<光学センサについて>
図13は、光学センサ55の構成の説明図である。図中の左右方向がキャリッジ移動方向であり、図中の紙面垂直方向が搬送方向である。
この光学センサ55は、印刷用紙上に形成されたパターンを検出するためのセンサである。光学センサ55を利用したパターンの検出については、後述する。
次に、ユーザーが画質改善ボタン80を選択した後に、プリンタ1によって実行される処理について、図14を参照して説明する。図14は、ユーザーが画質改善ボタン80を選択した後に、プリンタ1によって実行される処理について説明するための説明図である。
ステップS302において、プリンタ1は、各色の色インクがノズルから適正に吐出されているか否かの吐出検査を実行する。ステップS302において実行される吐出検査については、後で、図15乃至図21を参照して詳しく説明する。
ステップS302において、吐出検査が実行された後、ステップS303の処理に進む。
ステップS304において、プリンタ1は、印刷時における印刷用紙Pの搬送量を決定する媒体搬送量決定処理を実行する。ステップS304において実行される媒体搬送量決定処理については、後で、図25乃至図28A、および、図28Bを参照して詳しく説明する。
ステップS304において、媒体搬送量決定処理が実行された後、画質を改善するための一連の処理は、終了する。
次に、具体例について、画質の低下が、印刷画像に部分的に薄い部分が生じた場合を例にとって説明する。このような場合、プリンタの機能にあまり詳しくないユーザーは、印刷画像に部分的に薄い部分が生じた原因を特定することができない。すなわち、ユーザーは、印刷画像に部分的に薄い部分が生じた理由がノズルに目詰まりが発生したことに起因するのか、目標搬送量よりも多い搬送量で搬送機構が印刷用紙を搬送し、バンドパターン間に隙間が生じたことに起因するのか特定することができない。
しかしながら、本実施の形態においては、ユーザーが画質低下の原因を特定できなくとも、画質改善ボタン80を選択するのみで、プリンタに画質を改善する処理を実行させることができる。
プリンタ1は、前述した各色の色インクがノズルから適正に吐出されているか否かを検査することができる。この吐出検査にあっては、実際にノズルから色インクを吐出して紙上に所定の検査用パターンを形成して行う。そして、検査の結果、ノズルに目詰まり等の吐出不良が発見された場合には、ノズルをクリーニングする処理を実行する。
まず、検査用パターンを印刷する紙の種類を判断する。本実施形態では、紙の種類が普通紙なのか光沢紙なのかを判断する(S401)。検査用パターンを印刷する紙は、検査後に印刷される紙の種類と等しいことが望ましい。なお、紙の種類の判別方法は、後で詳しく説明する。
次に、媒体に向けて色インクを吐出して所定の検査用パターンを形成する(S402)。なお、ここで形成される検査用パターンについては、後で詳しく説明する。
次に、形成された検査用パターンを検査する(S403)。この検査においては、キャリッジに搭載された光学センサ55を用いて行われる。なお、光学センサ55を用いた検査用パターンの検査については、後で詳しく説明する。
紙の種類の判別方法として、以下の2種類が考えられる。但し、紙の種類の判別方法は、これらに限られるものではなく、他の方法であっても良い。要するに、プリンタが、検査用パターンを紙に印刷するときに、その紙の種類に関する情報を取得していればよいのである。
前述のプリンタドライバの設定において説明したとおり、ユーザーは、プリンタドライバの設定画面上から、印刷に用いられる印刷用紙を選択することができる。そして、プリンタドライバの設定の際に、ユーザーが普通紙を選択していれば、通常、プリンタが給紙する紙の種類は、普通紙である。また、プリンタドライバの設定の際に、ユーザーが光沢紙を選択していれば、通常、プリンタが給紙する紙の種類は、光沢紙である。そして、プリンタドライバで設定された紙の種類に関する情報(紙種情報)は、コンピュータからプリンタへ印刷データが送信される際に、印刷データと共に送信される。プリンタは、コンピュータから送信された情報により、紙種情報を取得することができる。
紙の種類が異なれば、光の反射率が異なる。例えば、普通紙と光沢紙とでは、同じ光量の光が表面に入射しても、反射光の光量が異なる。そのため、プリンタは、光学センサ55の位置まで紙を搬送し、光学センサ55を用いて、紙に反射された反射光の光量に基づいて、紙の種類を判別することができる。この場合、プリンタは、光学センサ55の出力結果と紙の種類との関係を示す参照テーブルを予めメモリに記憶し、光学センサ55の出力結果をキーとして参照テーブルを参照し、紙の種類を判別する。
<検査用パターンについて>
図16は、色インクを吐出するノズルの吐出検査に用いる検査用パターン群70の全体概念図である。図17Aは、検査用パターン群70を構成する検査用パターン71の説明図である。図17Bは、色インクを吐出しないノズルが存在する場合の検査用パターンの一例である。図18は、色インクの検査用パターン71の構成の説明図である。図19は、検査用パターン71を構成するブロックパターンBLの説明図である。
図20は、検査用パターン71の1行目の11個のブロックパターンの形成方法の説明図である。同図は、1回のドット形成処理(S103:図9参照)にて形成されるドット列(図19のキャリッジ移動方向に並ぶ56個のドット列)を示している。また、同図の左側の番号はノズル番号を示しており、ノズル番号の位置は、ブロックパターンBLに対する各ノズルの位置を示している。
そして、34回目のドット形成処理にて、検査対象領域72の1行目の11個のブロックパターンが完成する。
図21Aは、色インクの検査用パターン71の検査の説明図である。図21Bは、不吐出ノズルがない場合の光学センサ55の検査結果の説明図である。図21Cは、不吐出ノズルがある場合の光学センサ55の検査結果の説明図である。図中の丸印SPは、光学センサ55の検出スポットを示している。
光学センサ55の第1受光部552は、受光した光量が多いほど高い電圧を出力し、受光した光量が少ないと低い電圧を出力する。
光学センサ55の第1受光部552を用いて拡散反射光にて検査が行われるため、検出スポットSP内に色インクにより形成されたパターンが存在する場合、第1受光部552が受光する光量が減少し、光学センサ55の出力電圧が低くなる。一方、検出スポットSP内に色インクにより形成されたパターンがない場合、第1受光部552が受光する光量が増加し、光学センサ55の出力電圧が高くなる。
したがって、コントローラは、所定の閾値V1を予め設定し、検査用パターン71の検査中(検出スポットSPが検査用パターン71を横切る間)に光学センサ55の出力電圧が閾値V1を越えるか否かを検出できれば、不吐出ノズルの存在を検出することができる。なお、閾値V1に関する情報は、予めメモリに記憶されている。また、光学センサ55の出力電圧が閾値V1を何回越えたかをカウントすれば、不吐出ノズルが何個存在するかを検出することができる。
プリンタ1は、キャリッジ移動の往路におけるキャリッジ移動方向のドット形成位置と、復路におけるキャリッジ移動方向のドット形成位置とのずれを補正する目的で、ノズルからインクを吐出して印刷用紙にテストパターンTPを印刷する。
このようなテストパターンTPを用いて前記補正量を決定する手順を、図23に示すフロー図、および、図24に示す参考例のテストパターンの概念図を参照しつつ説明する。
図25は、媒体搬送量の決定手順を説明するためのフロー図である。以下に説明されるプリンタの各種の動作は、プリンタ内のメモリ63に格納されたプログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
図26は、前述のS601における搬送量補正用のテストパターンの印刷方法の説明図である。但し、図中の左側に描かれた長方形は、印刷用紙Pに対するヘッド41の相対的な位置を示すものであって、印刷用紙Pに印刷されるものではない。また、ヘッド41を表す長方形の中の数字は、何回目のパスにおけるヘッドの相対位置かを示している。例えば、図中のヘッド41Cは、3回目のパスにおけるヘッドの相対位置を示している。なお、「パス」とは、ヘッド41がキャリッジ移動方向に沿って移動してインクを吐出する動作(ドット形成処理)を意味する。この図ではヘッド41が印刷用紙Pに対して移動しているように見えるが、この図はヘッド41と印刷用紙Pとの相対位置を示したものであって、実際には印刷用紙Pが搬送方向に搬送されることによって両者の相対位置が移動している。
次に、図28A、および、図28Bを参照して、光学センサ55が搬送量補正用のテストパターンを検出する方法について説明する。図28Aは、光学センサ55が図27に示される左側の搬送量補正用のテストパターンを検出する方法について説明するための説明図である。図28Bは、光学センサ55が図27に示される右側の搬送量補正用のテストパターンを検出する方法について説明するための説明図である。
そして、図25のステップS602において、プリンタ1は、媒体搬送量の補正値を+Cとして、媒体搬送量を決定する。媒体搬送量が決定した後、画質を改善するための一連の処理は、終了する。
以上、一実施形態に基づき、本発明に係るプリンタ等の印刷装置について説明したが、上記の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更または改良され得るとともに、本発明には、その等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に係る印刷装置に含まれるものである。
また、本実施形態において、ハードウェアによって実現されていた構成の一部または全部をソフトウェアによって置き換えてもよく、逆に、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアによって置き換えてもよい。
また、被印刷体は、印刷用紙Pの他に、布やフィルムなどであってもよい。
本発明の液体としては、前述したインク、例えば染料インクや顔料インクに限定されるものではなく、例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、加工液、遺伝子溶液等を含む(水も含む)を適用することもできる。また、液体の成分については、溶媒として水の他に溶剤など、液体を構成するものを含む。
媒体については、前述した用紙として、普通紙やマット紙、カット紙、光沢紙、ロール紙、用紙、写真用紙、ロールタイプ写真用紙等をはじめ、これらの他に、OHPフィルムや光沢フィルム等のフィルム材や布材、金属板材などであっても構わない。すなわち、印刷対象となり得るものであれば、どのような媒体であっても構わない。
そして、調整の対象がノズルの目詰まりである場合、パターンは、複数のブロックから形成され、各ブロックは、ノズルのうち特定のノズルから吐出されるインクによって形成されていた。しかしながら、ノズルの目詰まりを調整できるのであれば、パターンは、上述した形態に限るものではない。
20 搬送ユニット、21 給紙ローラ、22 搬送モータ、23 搬送ローラ、
24 プラテン、25 排紙ローラ、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、32 キャリッジモータ、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、51 リニア式エンコーダ、52 ロータリー式エンコーダ、
521 スケール、522 検出部、522A 発光ダイオード、
522B コリメータレンズ、522C 検出処理部、522D フォトダイオード、
522E 信号処理回路、522Fa コンパレータ、522Fb コンパレータ、
53 紙検出センサ、55 光学センサ、551 発光部、552 第1受光部、
553 第2受光部、
60 コントローラ、61 インターフェース部、62 CPU、63 メモリ、
64 ユニット制御回路、
70 検査用パターン群、71 検査用パターン、72 検査対象領域、
73 非検査対象領域、731 搬送方向上部検査マージン、
732 搬送方向下部検査マージン、733 キャリッジ移動方向左部検査マージン、
734 キャリッジ移動方向右部検査マージン、
80 画質改善ボタン
100 印刷システム、112 ビデオドライバ、114 アプリケーションプログラム、116 プリンタドライバ、110 コンピュータ、120 表示装置、
130 入力装置、130A キーボード、130B マウス、
140 記録再生装置、140A フレキシブルディスクドライブ装置、
140B CD−ROMドライブ装置、
204 マスク回路、206 原駆動信号発生部、230 駆動信号補正部、
P 印刷用紙
Claims (16)
- 媒体にインクを吐出するインク吐出部と、前記媒体に吐出されたインクにより形成されるパターンを検出するセンサと、ユーザーが指示を入力するためのユーザーインターフェイスとを備え、
互いに異なる複数の対象を調整可能であり、
前記インク吐出部は、前記対象を調整するためのパターンを形成可能である印刷システムにおいて、
前記ユーザーインターフェイスを介してユーザーから指示が入力されたとき、
前記インク吐出部は、それぞれの前記対象を調整するための前記パターンをそれぞれ形成し、
前記センサにより前記パターンをそれぞれ検出し、
前記各パターンの検出結果に基づいて、前記複数の対象をそれぞれ調整する
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項1に記載の印刷システムにおいて、
前記センサは、前記媒体に吐出されたインクにより形成されるパターンに光を照射する発光部と、前記パターンからの反射光を検出する受光部とを備えた光学センサである
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項1または請求項2に記載の印刷システムにおいて、
前記インク吐出部は、複数のノズルを有し、
前記対象の1つは、前記ノズルの目詰まりである
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項3に記載の印刷システムにおいて、
前記ノズルの目詰まりを調整するためのパターンは、複数のブロックから形成され、各ブロックは、前記ノズルのうち特定のノズルから吐出されるインクによって形成される
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項4に記載の印刷システムにおいて、
前記インク吐出部のクリーニング処理を行うことによって、前記ノズルの目詰まりを調整する
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項3乃至請求項5に記載の印刷システムにおいて、
前記ノズルの目詰まりの調整は、前記ノズルの目詰まり以外の前記対象を調整する前に行われる
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項1または請求項2に記載の印刷システムにおいて、
前記インク吐出部は、インクを吐出しながら移動可能であり、
前記対象の1つは、移動する前記インク吐出部からインクを吐出するタイミングである
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項7に記載の印刷システムにおいて、
前記タイミングを調整するためのパターンは、複数の補正用パターンから形成され、
各補正用パターンは、
移動する前記インク吐出部が往路において吐出したインクによって形成される第1ドット列群と、
移動する前記インク吐出部が復路において吐出したインクによって形成される第2ドット列群と
を備える
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項8に記載の印刷システムにおいて、
前記第1ドット列群は、前記インク吐出部の移動方向に所定ピッチで形成された複数のドット列を有し、
前記第2ドット列群は、前記第1ドット列群のドット列と同じピッチで形成された複数のドット列を有し、
各補正用パターンの前記第1ドット列群と前記第2ドット列群とのずれ量は、所定差分ずつである
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項8または請求項9に記載の印刷システムにおいて、
前記タイミングを調整するためのパターンは、前記ずれ量の所定差分が小さい微調整用のパターンと、前記微調整用のパターンの前記所定ピッチよりも、前記ずれ量の所定差分が大きい粗調整用のパターンを備え、
前記粗調整用のパターンによって決定されたずれ量に基づいて、前記微調整用のパターンを作成する
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項1または請求項2に記載の印刷システムにおいて、
前記媒体を搬送するための搬送部をさらに備え、前記対象の1つは、前記搬送部が前記媒体を搬送する搬送量である
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項11に記載の印刷システムにおいて、
前記媒体の搬送量を調整するためのパターンは、インク吐出部の搬送方向上流側の部分から吐出されるインクによって形成される第1パターンと、インク吐出部の搬送方向下流側の部分から吐出されるインクによって前記第1パターンの前記搬送方向上流側に隣接して形成される第2パターンとから構成される境界部を複数有する
ことを特徴とする印刷システム。 - 請求項12に記載の印刷システムにおいて、
複数の前記境界部は、それぞれの前記第1パターンと前記第2パターンとの間隔が異なるように形成される
ことを特徴とする印刷システム。 - 媒体にインクを吐出するインク吐出部と、前記媒体に吐出されたインクにより形成されるパターンを検出するセンサと、ユーザーが指示を入力するためのユーザーインターフェイスとを備え、
互いに異なる複数の対象を調整可能であり、
前記インク吐出部は、前記対象を調整するためのパターンを形成可能である印刷システムにおいて、
前記ユーザーインターフェイスを介してユーザーから指示が入力されたとき、
前記インク吐出部は、それぞれの前記対象を調整するための前記パターンをそれぞれ形成し、
前記センサにより前記パターンをそれぞれ検出し、
前記各パターンの検出結果に基づいて、前記複数の対象をそれぞれ調整し、
前記センサは、前記媒体に吐出されたインクにより形成されるパターンに光を照射する発光部と、前記パターンからの反射光を検出する受光部とを備えた光学センサであり、
前記インク吐出部は、複数のノズルを有し、
前記対象の1つは、前記ノズルの目詰まりであり、
前記ノズルの目詰まりを調整するためのパターンは、複数のブロックから形成され、各ブロックは、前記ノズルのうち特定のノズルから吐出されるインクによって形成され、
前記インク吐出部のクリーニング処理を行うことによって、前記ノズルの目詰まりを調整し、
前記ノズルの目詰まりの調整は、前記ノズルの目詰まり以外の前記対象を調整する前に行われ、
前記インク吐出部は、インクを吐出しながら移動可能であり、
前記対象の1つは、移動する前記インク吐出部からインクを吐出するタイミングであり、
前記タイミングを調整するためのパターンは、複数の補正用パターンから形成され、
各補正用パターンは、
移動する前記インク吐出部が往路において吐出したインクによって形成される第1ドット列群と、
移動する前記インク吐出部が復路において吐出したインクによって形成される第2ドット列群と
を備え、
前記第1ドット列群は、前記インク吐出部の移動方向に所定ピッチで形成された複数のドット列を有し、
前記第2ドット列群は、前記第1ドット列群のドット列と同じピッチで形成された複数のドット列を有し、
各補正用パターンの前記第1ドット列群と前記第2ドット列群とのずれ量は、所定差分ずつであり、
前記タイミングを調整するためのパターンは、前記ずれ量の所定差分が小さい微調整用のパターンと、前記微調整用のパターンの前記所定ピッチよりも、前記ずれ量の所定差分が大きい粗調整用のパターンを備え、
前記粗調整用のパターンによって決定されたずれ量に基づいて、前記微調整用のパターンを作成し、
前記媒体を搬送するための搬送部をさらに備え、前記対象の1つは、前記搬送部が前記媒体を搬送する搬送量であり、
前記媒体の搬送量を調整するためのパターンは、インク吐出部の搬送方向上流側の部分から吐出されるインクによって形成される第1パターンと、インク吐出部の搬送方向下流側の部分から吐出されるインクによって前記第1パターンの前記搬送方向上流側に隣接して形成される第2パターンとから構成される境界部を複数有し、
複数の前記境界部は、それぞれの前記第1パターンと前記第2パターンとの間隔が異なるように形成される
ことを特徴とする印刷システム。 - ユーザーからの指示を入力するユーザーインターフェイスを介して、ユーザーから指示が入力されたときに、媒体にインクを吐出するインク吐出部から前記媒体にインクを吐出して、互いに異なる複数の対象を調整するためのパターンをそれぞれ形成し、センサによって前記パターンをそれぞれ検出し、前記各パターンの検出結果に基づいて前記複数の対象をそれぞれ調整する
ことを特徴とする印刷方法。 - ユーザーインターフェイスに、
ユーザーからの指示を受けさせる機能と、
印刷装置に、
ユーザーインターフェイスを介して、ユーザーから指示が伝えられたときに、媒体にインクを吐出するインク吐出部から前記媒体にインクを吐出して、互いに異なる複数の対象を調整するためのパターンをそれぞれ形成する機能と、
センサによって前記パターンをそれぞれ検出し、前記各パターンの検出結果に基づいて前記複数の対象をそれぞれ調整する機能と
を実現させるためのプログラム。
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