JP2005174615A - バスバー用プレスフィット端子および該プレスフィット端子を用いたバスバー構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 バスバーに対しプレスフィット端子を安定的に固定できるようにする。
【解決手段】 バスバー20の貫通孔20aに圧入接続される圧入部13を備えたプレスフィット端子10であって、圧入部13の外面両側にはバスバー20の板厚に対応してバスバー20を嵌入可能な嵌合凹部14を形成している。バスバー20の貫通孔21に対しプレスフィット端子10を圧入したとき、嵌合凹部14に貫通孔21の内周縁部21aが嵌入することで、外力が作用した場合においてもプレスフィット端子10を安定良く固定維持することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、バスバー用プレスフィット端子および該プレスフィット端子を用いたバスバー構造に関し、詳しくは、バスバーに直接プレスフィット端子を圧入接続した状態でプレスフィット端子の挿入位置精度と保持力の向上を図るようにするものである。
従来、自動車の電気接続箱等に内装されるバスバー1は、図4(A)(B)に示すように、導電性金属板を展開形状で所要の回路パターンに沿って打抜き加工し、その後、所要個所を垂直に折り曲げ加工して相手側接続部材との接続部となるタブ2を突設している(特許文献1)。そして、このようなバスバー1を絶縁板を介して複数積層して構成される回路体を電気接続箱のケース内に収容し、所要位置に突設されたタブ2にコネクタ、電子部品等の端子を接続するようにしている。
特開平11−187542号
しかしながら、上記構成からなるバスバー1では、所要個所に突設されるタブ2は、打抜き形成後に垂直に折り曲げ加工されるものであるため、曲げ加工前の段階で予め回路パターンの一部として所要の平面領域を必要とする。このため、バスバー1の基部となる部分はタブ2として形成される部分を避けてパターン形状を設定しなければならず、バスバー1のパターン形状が制限されると共に、全体の平面領域が大きくなるという問題がある。また、タブ2の板厚は、これに接続されるコネクタ、電子部品等の相手側端子との関係により、所要の板厚に合わせる必要があるため、バスバー1全体の板厚を任意に設定できないという問題もあった。
そこで、バスバーに貫通孔を形成すると共に、この貫通孔に対し別部材のプレスフィット端子を圧入接続することでタブを突設することも考えられる。しかしながら、プレスフィット端子は貫通孔の内周との間の接触圧のみでバスバーに対し保持されるため、バスバーの板厚が薄いことと相まってプレスフィット端子に外力が作用すると容易に傾いたり外れたりする可能性があり、またプレスフィット端子自体の圧入深さを一定に保つのも難しいという問題がある。
本発明は上記した問題に鑑みてなされたもので、バスバーに対しプレスフィット端子を所要の圧入深さで安定的に固定できるバスバー用プレスフィット端子および該プレスフィット端子を用いたバスバー構造を提供することを課題としている。
上記課題を解決するため、本発明は、バスバーの貫通孔に圧入接続される圧入部を備えたプレスフィット端子であって、
上記圧入部の外面両側には上記バスバーの板厚に対応してバスバーを嵌入可能な嵌合凹部を形成していることを特徴とするバスバー用プレスフィット端子を提供している。
上記構成によれば、バスバーの貫通孔にプレスフィット端子を圧入すると同時に貫通孔の内周縁が圧入部の両側に形成した嵌合凹部に嵌入する。このため、バスバーに対するプレスフィット端子の挿入深さを規制して所要深さに保つことができる。更に、嵌合凹部による係合作用によってプレスフィット端子に外力が作用しても、その抜け、落ち込み、傾きを防止でき、安定した固定状態を維持することができる。
また、上記両側の嵌合凹部間の寸法は上記貫通孔の内径よりも大きい寸法設定としているので、貫通孔の内周縁が両側の嵌合凹部に嵌入した状態においてもプレスフィット端子の圧入部は貫通孔の内周縁に圧接した状態を維持できるため、電気的な接続信頼性も安定的に確保することができる。
また、他の発明では、上記構成からなるプレスフィット端子を用いたバスバー構造であって、
上記バスバーの貫通孔にプレスフィット端子の圧入部を圧入すると共に、上記嵌合凹部内に貫通孔の周縁部を嵌入することでバスバーに対しプレスフィット端子を圧接接続状態で固定し、上記プレスフィット端子の端部をバスバーの平面から垂直に立ち上がったタブ部としていることを特徴とするプレスフィット端子を用いたバスバー構造を提供している。
このようなバスバー構造によれば、バスバー本体とタブ部が別部材により構成できるので、バスバーの板厚がタブ部の板厚に影響されないため、バスバーをより薄くすることも可能となり、この場合、積層されたバスバー構造体を小型化することができる。なお、バスバーに対するプレスフィット端子の固定状態は、前述のように安定的に固定維持できるため、タブ部をコネクタ、電子部品等の他部材の端子との接続部材として用いる場合においてもバスバーから直接折り曲げて突設したタブと同様に機能させることができる。
以上の説明より明らかなように、本発明のプレスフィット端子によれば、バスバーの貫通孔への圧入接続によっても、外力の影響により外れたり、傾いたりすることがなく安定した固定状態および電気的接続状態を維持することができる。
また、このプレスフィットを用いたバスバー構造の他の発明によれば、従来の折り曲げ加工による一体もののタブと同様にプレスフィット端子をバスバーのタブ部として機能させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は本発明のバスバー用プレスフィット端子10の実施形態を示し、このプレスフィット端子10は導電性金属板からなる帯状の平板から打抜き形成された棒状体からなっている。下部は、バスバー20の貫通孔21の内径dより小さい幅寸法とされ、下端部には貫通孔21への挿入を容易とするための先細りの挿入部11を形成している。一方、上部には相手側接続部材との接続に供される所定形状のタブ部12を形成している。
また、プレスフィット端子10の中間部分には、上下の領域に比し両側外方へ張り出し形成することで貫通孔21の内径dより大きい幅寸法に設定した圧入部13を形成している。本実施形態においては、圧入部13の中央部に長さ方向に向けて延びる窓部13aを形成することで圧入部13の両側部を窓部13a側に弾性変形可能としている。更に、圧入部13の外面両側には、バスバー20の板厚t1に対応する上下幅に設定したコ字状の嵌合凹部14を形成している。この嵌合凹部14にはバスバー20における貫通孔21の内周縁部21aが嵌入可能とされている。また、この嵌合凹部14における両側の内壁部14a間の幅寸法aは、貫通孔21の内径dより大きい寸法設定とし、嵌合凹部14内にバスバー20の内周縁部21aが嵌入した状態で内壁部14aと内周縁部21aとの間で圧接接続される状態としている。
次に、プレスフィット端子を用いたバスバー構造について説明する。
図2、図3に示すように、バスバー20には、タブ部12を突設すべき所要の部位に対応して貫通孔21を形成している。そして、この貫通孔21に対し、垂直方向からプレスフィット端子10の挿入部11を順次挿入すると、図2(A)に示すように、圧入部13に達した時点で圧入部13の両側外面は貫通孔21の内周縁部21aに押圧されて中心方向へ弾性変形する。更にプレスフィット端子10が貫通孔21に圧入されると、所要深さ挿入された時点で内周縁部21aが圧入部13の外面両側の嵌合凹部14内に嵌入され、中心方向へ弾性変形していた圧入部13が若干外方へ弾性復帰してこの位置でプレスフィット端子10が固定される(図2(B))。
この固定状態において、プレスフィット端子10は図2(C)に示すように、嵌合凹部14の内壁部14aが貫通孔21の内周縁部21aに圧接接続されるため、電気的接触状態も安定したものとすることができる。更に、嵌合凹部14の上下の段部14bが貫通孔21の内周縁部21aに係合するため、プレスフィット端子10はバスバー20に対し挿入または引き抜き方向、更には傾き方向の外力を受けても安定的な固定状態を維持することができる。このようにして、バスバー20に対し垂直に突設されたプレスフィット端子10のタブ部12は、コネクタ、電子部品等の相手側部材の雌端子との接続部材として利用することができる。このようなバスバー構造を、絶縁板Pを介して複数積層することで、自動車用の電気接続箱内に収容する回路構成体として用いることができる。また、バスバー20とプレスフィット端子10とが別部材から構成されるため、所要の板厚を必要とするタブ部12に比し、バスバー20の板厚を薄く設定することも可能となり、これによりバスバー20の積層構造を小型化することもできる。
なお、上記実施形態においては、プレスフィット端子10を相手側接続部材に対するタブ部12として用いる例を示したが、コネクタや電子部品の端子として直接バスバー20に圧接接続するための端子部材として用いることもできる。また、プレスフィット端子10の圧入部13として窓部13aを備えたニードルアイ形状の例を示したが、断面が分離していないソリッドタイプや、断面分離した段違いタイプ、断面形状がC型、M型、N型等のタイプ等その形状は種々選択可能である。
本発明のプレスフィット端子の実施形態を示す斜視図である。 (A)(B)は、プレスフィット端子をバスバーに圧接接続する状態を示す図、(C)は要部の拡大図である。 バスバー構成体の斜視図である。 (A)(B)は従来例を示す図である。
符号の説明
10 プレスフィット端子
12 タブ部
13 圧入部
14 嵌合凹部
20 バスバー
21 貫通孔
t1 板厚

Claims (3)

  1. バスバーの貫通孔に圧入接続される圧入部を備えたプレスフィット端子であって、
    上記圧入部の外面両側には上記バスバーの板厚に対応してバスバーを嵌入可能な嵌合凹部を形成していることを特徴とするバスバー用プレスフィット端子。
  2. 上記両側の嵌合凹部間の寸法は上記貫通孔の内径よりも大きい寸法設定としている請求項1に記載のバスバー用プレスフィット端子。
  3. 上記請求項1または請求項2に記載のプレスフィット端子を用いたバスバー構造であって、
    上記バスバーの貫通孔にプレスフィット端子の圧入部を圧入すると共に、上記嵌合凹部内に貫通孔の周縁部を嵌入することでバスバーに対しプレスフィット端子を圧接接続状態で固定し、上記プレスフィット端子の端部をバスバーの平面から垂直に立ち上がったタブ部としていることを特徴とするプレスフィット端子を用いたバスバー構造。
JP2003409553A 2003-12-08 2003-12-08 バスバー用プレスフィット端子および該プレスフィット端子を用いたバスバー構造 Abandoned JP2005174615A (ja)

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008293949A (ja) * 2007-04-27 2008-12-04 Advics:Kk プレスフィット端子およびそれを用いた液圧制御装置
DE102012021257A1 (de) 2011-12-21 2013-06-27 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Anschlusspassstück, Verbindungsstruktur für Anschlusspassstück und Verbindungsverfahren dafür
EP3316404A1 (en) * 2016-10-26 2018-05-02 Dai-Ichi Seiko Co., Ltd. Contact part and press-fit terminal

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