JP2005174585A - 導電性接合材ペースト - Google Patents

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Abstract

【課題】 固体酸化型燃料電池において、電池組み立て時の位置ずれの防止(接合強度向上、接続抵抗向上)および、次工程の作業の平易化を実現することができる導電性接合材。
【解決手段】 セラミックスを含んでなる導電性接合材粉末と、セルロース誘導体と、ビヒクルとを含んでなる導電性接合材ペースト。
【選択図】 なし

Description

本発明は、導電性接合材ペーストに関する。特には、本発明は固体電解質型燃料電池において、インターコネクタと電極とを電気的に接続する導電性接合材ペーストに関する。
固体電解質型燃料電池(SOFC)において、空気極側電極とインターコネクタを接合する材料として、空気極側接合材、電極接続用波板が用いられている(例えば、特許文献1参照)。また、燃料極側電極とインターコネクタを接合する材料として、燃料極側接合材、電極接続用波板が用いられている(例えば、特許文献2参照)。
SOFCの要部の一般的な構成として、図1に示すものが知られている。発電膜2は、イットリア安定化ジルコニアの固体電解質膜4と、その両面に形成された燃料側電極3と空気側電極5とから構成され、ディンプルタイプの形状をしている。発電膜2の燃料側電極3の側には、燃料側電極3と電気的に接続されたインターコネクタ7が設けられ、発電膜1の空気側電極5の側には、空気側電極5と電気的に接続されたインターコネクタ7aが設けられている。こうした構成のSOFCにおいて、インターコネクタ7と燃料側電極3との間、インターコネクタ7aと空気側電極5との間には一般的に導電性接合材1、6が用いられている。
これらの導電性接合材ペーストは、導電性接合材粉末をブチルカルビトール、テレピン油、ブタノール等の有機溶媒(ビヒクル)を加え、ペースト状になるように混練することにより得られる。しかし、導電性接合材を用いて、発電膜、インターコネクタを積層して、組み立てを行う際、ペーストの粘度が低いと、容易に配置がずれてしまうという問題がある。また、ペーストの粘度が低いと、組み立て後に、次工程の作業であるシール施工等が困難であるという問題点がある。
特開平11−250924号公報 特開平8−287930号公報
本発明は、固体電解質型燃料電池において、電池組み立て時の位置ずれを防止することができ、かつ接合強度が向上し、接続抵抗が低下している導電性接合材ペーストを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、導電性接合材ペーストであって、セラミックスを含む導電性接合材粉末と、セルロース誘導体と、ビヒクルとを含んでなる。
前記セルロース誘導体が、硝酸セルロースまたは酢酸セルロースであることが好ましい。
前記硝酸セルロースの硝化度が、11〜13%であることが好ましい。前記硝酸セルロースの重合度が、30〜500であることが好ましい。
前記セラミックスが、少なくともNiOを含んでなる燃料極側導電性接合材粉末であることが好ましい。前記セラミックスが、NiOと、Fe23と、TiO2と、Al23とを含んでなる燃料極側導電性接合材粉末であることがさらに好ましい。
前記セラミックスが、ランタンマンガンストロンチウム酸化物を含んでなる空気極側導電性接合材粉末であることが好ましい。
本発明は、別の形態によれば、燃料極と、固体電解質膜と、空気極とを備えた発電膜を有する固体酸化型燃料電池であって、上述のいずれかの導電性接合材ペーストを一のインターコネクタに塗布し、該インターコネクタの該導電性接合材ペーストを塗布した面に、前記発電膜を載せ、上述のいずれかの導電性接合材ペーストを別のインターコネクタに塗布し、該別のインターコネクタの該導電性接合材を塗布した面を上記発電膜に向けて、上記別のインターコネクタを載せるようにして形成されるセルを少なくとも一以上積層し、しかる後に焼付処理をしてなる固体酸化型燃料電池である。
本発明は、また別の形態によれば、燃料極と、固体電解質膜と、空気極とを備えた発電膜を有する固体酸化型燃料電池であって、上述の燃料極側導電性接合材ペーストを一のインターコネクタを塗布し、該インターコネクタの該導電性接合材ペーストを塗布した面に、前記発電膜を該発電膜の燃料極が当接するように載せ、上述の空気極側導電性接合材ペーストを別のインターコネクタに塗布し、該別のインターコネクタの該導電性接合材を塗布した面を上記発電膜の空気極に向けて、上記別のインターコネクタを載せるようにして形成されるセルを少なくとも一以上積層し、しかる後に焼付処理をしてなる固体酸化型燃料電池である。
本発明によれば、導電性接合材ペースト中の導電性物質の分散性を維持したまま、ペーストの粘度を増大させることができる。そのような粘度を増大させた導電性接合材ペーストは、電池組み立て時の位置ずれの防止、SOFCハンドリング性の向上、次工程であるシール施工等の作業の平易化を可能にする。そして、このペーストを焼付処理した導電性接合材は、接合強度が充分に大きく、接続抵抗が小さく、反りや剥離の生じないものである。本発明の導電性接合材ペーストを用いて、電池組み立て時の位置ずれを解消することができれば、組み立ての次工程として通常行われるシール施工を、組み立てと同時に行うことができる。これにより、SOFCの生産性の向上、コスト低下等につなげることができる。
以下に、本発明をさらに詳細に説明する。これらの記載は本発明を制限するものではない。
本発明の第一の実施形態は、燃料極側導電性接合材粉末と、セルロース誘導体と、ビヒクルとを含む燃料極側導電性接合材ペーストである。燃料極側導電性接合材粉末は、セラミクスと、添加剤とを含んでなる。特に、好ましいセラミクスは、NiOと、Fe23と、TiO2との組み合わせである。
本発明の第一実施形態で好ましく用いられるNiOとしては、特に限定されず、通常用いられる物を使用することができる。特には、平均粒径が、2〜3μmのものを用いることが好ましい。溶媒中で各酸化物を均一に混合するためには粒径が小さすぎると分散が困難であり、粒径が大きすぎると焼結性が悪くなるからである。本発明の第一実施形態で好ましく用いられるFe23としては、特に限定されず、通常用いられる物を使用することができる。特には、平均粒径が、0.5〜2μmのものを用いることが好ましい。溶媒中で各酸化物を均一に混合するためには粒径が小さすぎると分散が困難であり、粒径が大きすぎると焼結性が悪くなるからである。酸化チタンは、接合力を高める効果があるため、導電性接合材の構成成分として好ましく用いられる。本発明の第一実施形態で用いられるTiO2としては、特に限定されず、通常用いられる物を使用することができる。特には、平均粒径が、0.1〜1.0μmのものを用いることが好ましい。溶媒中で各酸化物を均一に混合するためには粒径が小さすぎると分散が困難であり、粒径が大きすぎると焼結性が悪くなるからである。その他に、酸化マンガン、YSZ(イットリア安定化ジルコニア)などを添加しても良い。
また、これらの化合物の混合比は、NiOが70〜92重量%、Fe23が3〜10重量%、TiO2が5〜20重量%とすることが好ましい。特には、NiOが70〜80重量%、Fe23が5〜10重量%、TiO2が10〜20重量%とすることがさらに好ましい。1250℃で高い接合強度を有するからである。
添加材としては、Al23、HfTiO4、またはZrSiO4を用いることができる。アルミナは、酸化ニッケルの還元による収縮に起因するマクロ的な収縮を抑える効果があるためである。また、HfTiO4、ZrSiO4は、還元雰囲気下においても還元されず、還元による収縮を抑制するためである。また、これらのうちの二以上を組み合わせて添加材として用いてもよく、一つの化合物のみを用いてもよい。
ここで、添加材として用いられるAl23としては、特に限定されず、通常用いられる物を使用することができる。特には、平均粒径が、5〜15μmのものを用いることが好ましい。焼結時の収縮を抑制し、且つ、還元時の収縮を抑制するからである。また、HfTiO4としては、特に限定されず、通常用いられる物を使用することができる。特には、平均粒径が、1〜15μmのものを用いることが好ましい。ZrSiO4としては、特に限定されず、通常用いられる物を使用することができる。特には、平均粒径が、1〜15μmのものを用いることが好ましい。添加材の添加量は種類によっても異なるが、焼結体の粉末の重量に対し、5〜20重量%となるように加えることが好ましい。
ビヒクルとしては、粉体を分散でき、接合後の焼付温度で蒸発させることができるものであれば特に限定されないが、好ましくは、ブチルカルビトール、テレピン油、ブタノール等が挙げられ、特に好ましくはブチルカルビトールである。ビヒクルの添加量は、ビヒクルの種類によって異なるが、燃料極側導電性接合材粉末の粉末の重量に対し、30〜50重量%となるように含むことが好ましい。
セルロース誘導体は、他の成分の分散性を低下させることなく導電性接合材ペーストの粘度を高めることができ、焼付工程で燃焼して、燃料電池として組み立てた後には残存せず、導電性を低下することもないため、好ましく用いられる。セルロース誘導体としては、硝酸セルロースまたは酢酸セルロースを用いることができる。硝酸セルロースは、特にセルロースの炭素成分が燃焼しやすいため、好ましく用いられる。硝酸セルロースの硝化度が、11〜13%であることが好ましい。硝酸セルロースの重合度が、30〜500であることが好ましい。また、硝酸セルロースは、燃料極側導電性粉末とビヒクルとの総質量に対し、1〜10重量%となるように加えることが好ましいが、セルロース誘導体の重合度、硝化度にもよるため、特定の添加量には限定されない。酢酸セルロースは、発火の危険性がなく、取り扱いが容易であるため、好ましい。酢酸セルロースのアセチル化度が、51〜55%であることが好ましい。各種溶剤への溶解性に優れるからである。
次に、燃料極側導電性接合材の製造方法につき説明する。本実施形態による導電性接合材は、次の二通りの方法で製造することができる。まず、セラミックスと、添加剤と、エタノールなどの溶媒を分散させ、スラリーとしたあと、1200〜1300℃、好ましくは、1250℃で10時間にわたって焼結する。この焼結体を、粒径が0.5〜10μmの微粒子になるまで粉砕した後、微粒子と、ビヒクルとを所定量で混合、分散させる。次いで、セルロース誘導体を添加し、ペースト状の燃料極側導電性接合材が得られる。
このとき、燃料極側導電性接合材ペーストは、回転粘度計(TV−10型粘度計、東機産業株式会社製)を用いて、混練後、10分以内に室温(約20℃)で測定した粘度が、約100〜1000Pa・Sであることが好ましい。このような粘度で、電池組み立て時の位置ずれの防止、SOFCハンドリング性の向上、シール施工等の作業の平易化が達成されるからである。
もう一つの方法として、セラミックスと添加剤と、ビヒクルとを一緒に混合し、分散させ、これに所定量のセルロース誘導体を添加して、燃料極側導電性接合材ペーストを得る方法もある。この場合も、燃料極側導電性接合材ペーストは、回転粘度計を用いて、同様の条件で測定した粘度が、100〜1000Pa・Sであることが好ましい。
本発明の第二の実施形態による導電性接合材は、空気極側導電性接合材粉末と、セルロース誘導体と、ビヒクルとを含む空気極側導電性接合材である。
空気極側導電性接合材粉末は、接合される部材である発電膜の空気極と膨張率が近似し、酸化雰囲気下でも導電性を維持できるセラミクスを含んでなる。特に、好ましいセラミクスは、ランタンマンガンストロンチウム酸化物(LSM)であるが、その他にも、ストロンチウムが15〜25mol%ドープされているプラセオジミウムマンガン酸化物の粉体、ランタンストロンチウムコバルト酸化物、ランタンストロンチウムコバルト鉄酸化物などのセラミクスを使用することができる。
ランタンマンガンストロンチウム酸化物(LSM)としては、ストロンチウムが5〜15mol%ドープされているランタンマンガン酸化物の粉体であって、粒径が1〜10μmのものを用いることができる。特には、粉体の10〜30%が1〜3μmの粒径であり、前記粉体の70〜90%が3〜10μmの粒径であることが好ましい。
セルロース誘導体としては、上記第一の実施形態で説明したのと同様ものを用いることができ、同様の添加量で加えることができるため、説明を省略する。また、ビヒクルも、上記第一の実施形態で説明したのと同様ものを用いることができ、同様の添加量で加えることができるため、説明を省略する。
本発明の第二の実施形態による導電性接合材の製造方法は、第一の実施形態と同様に、ランタンマンガンストロンチウム酸化物(LSM)と、ビヒクルとを所定量で混合、分散させた後、セルロース誘導体を添加して、回転粘度計で測定した粘度が、250〜2000Pa・Sの燃料極側導電性接合材ペーストを得ることができる。
次に、本発明の第一の形態、第二の形態に係る導電性接合材ペーストを用いた固体電解質型燃料電池と、その組み立て方法について説明する。本発明の第一の形態に係る燃料極側導電性接合材ペーストは、図1に示すような平板上のインターコネクタ7表面に塗布して用いる。導電性接合材ペーストのインターコネクタ7への塗布方法は、既知の方法が用いられ、例えばスクリーンプリント法が挙げられる。例えば、インターコネクタ7と発電膜2の燃料側電極3とをスクリーンプリント法で接合する場合には、ペースト状の導電性接合材を、スクリーンにあいた穴から印刷するスクリーンプリントの方法により、インターコネクタの平板上に100〜200μmの厚さに均一に塗布することができる。次に、インターコネクタ7の燃料極側導電性接合材ペースト1塗布面にディンプル形状の発電膜2の燃料側電極3が接するように載せる。
そして、本発明の第二の形態に係る空気極側導電性接合材ペースト6を、別の平板上のインターコネクタ7表面に、同様の方法を用いて100〜200μmの厚さに均一に塗布する。次に、インターコネクタ7の空気極側導電性接合材6ペースト塗布面に前記ディンプル形状の発電膜2の空気側電極5が接するように載せる。
図1では、固体電解質型燃料電池の要部を説明するために、一枚の発電膜2を挟んで、二枚のインターコネクタ7が積層されている電池セル単位を示したが、実際は、図中の各インターコネクタ7には、片面に燃料極側導電性接合材1ペーストが、もう一方の面に空気極側導電性接合材6ペーストが塗布され、発電膜2が積層されているものである。また、本発明においてはディンプル形状の発電膜2を用いた固体電解質型燃料電池における導電性接合材について説明したが、固体電解質型燃料電池の構成は本発明に例示したものに限定されることはなく、既知の他の電池構造において本発明の導電性接合材を用いることができる。なお、本明細書中、積層される各要素の上下方向は、特にこれに限定されるものではなく、上下を反転した場合にも本発明を適用することができる。
このような発電膜2とインターコネクタ7との積層体に空気中で熱処理を行う。熱処理において、200℃までにビヒクルが蒸発するが、その後さらにSOFCの作業温度を考慮して1000℃以上、好ましくは1200℃〜1350℃で、1〜4時間の焼付処理を行うことが好ましい。焼付処理をすることで、燃料極側導電性接合材ペースト、空気極側導電性接合材ペースト中に含まれるセルロース誘導体は燃焼し、焼付後の導電性接合材1、6中には残存しない。このように、インターコネクタ7と発電膜2とを本発明の導電性接合材で接合して得られた固体電解質型燃料電池は、耐久性が向上し、窒素雰囲気中で昇温する運転条件にも適したものとなっている。
また、通常、固体電解質型燃料電池の製造においては、上述のように焼付処理をした後、図1中、発電膜2の端部に沿って、かつ、発電膜2の両側に位置する二枚のインターコネクタ7の両方に垂直に接するようにセラミックス材料から構成されるシールを形成するシール施工が実施される。しかし、本発明の導電性接合材ペーストを用いることで位置ずれが生じなくなるため、インターコネクタ7と発電膜2の積層時に同時にシールを形成し、焼付処理することができる。これにより、固体電解質型燃料電池の製造工程を短縮することができるという利点をも有する。
[実施例1]
酸化ニッケル80g、酸化鉄10g、酸化チタン10gに、添加材としてアルミナを15g、及び、ビヒクルとしてブチルカルビトールを35g加えた。これをロールミルにより混練し、ペーストを得た。このペーストに、硝酸セルロースを加えた。具体的には、平均重合度が35〜45で、硝化度が11.5〜12.2%の硝酸セルロースバインダ(1)、平均重合度が95〜110で、硝化度が11.5〜12.2%の硝酸セルロースバインダ(2)、平均重合度が400〜480で、硝化度が11.5〜12.2%の硝酸セルロースバインダ(3)を、それぞれ、ペーストに対して、図2に示す所定量で添加して、本発明の燃料極用導電性接合材ペーストAを得た。
[実施例2]
酸化ニッケル80g、酸化鉄10g、酸化チタン10g、エタノール100mlを500mlのポット中に秤量、混合しスラリーを調製した。混合スラリーを乾燥した後、1250℃で10時間熱処理をした。熱処理後の焼結体を粉砕し、約0.5〜10μmの粒径を有する粉末を得た。次に、この酸化ニッケル、酸化鉄、酸化チタンの熱処理後粉末100gに、添加材としてアルミナを15g、及び、ビヒクルとしてブチルカルビトールを25g加えた。これをロールミルにより混練し、ペーストを得た。このペーストに、硝酸セルロースを加えた。具体的には、平均重合度が35〜45で、硝化度が11.5〜12.2%の硝酸セルロースバインダ(1)、平均重合度が95〜110で、硝化度が11.5〜12.2%の硝酸セルロースバインダ(2)、平均重合度が400〜480で、硝化度が11.5〜12.2%の硝酸セルロースバインダ(3)を、それぞれ、ペーストに対して、図3に示す所定量で添加して、本発明の燃料極用導電性接合材ペーストBを得た。
[実施例3]
ランタンマンガンストロンチウム酸化物(LSM)100gに、ビヒクルとしてブチルカルビトールを45g加えた。これをロールミルにより混練し、ペーストを得た。このペーストに、硝酸セルロースを加えた。具体的には、平均重合度が35〜45で、硝化度が11.5〜12.2%の硝酸セルロースバインダ(1)、平均重合度が95〜110で、硝化度が11.5〜12.2%の硝酸セルロースバインダ(2)、平均重合度が400〜480で、硝化度が11.5〜12.2%の硝酸セルロースバインダ(3)を、それぞれ、ペーストに対して、図4に示す所定量で添加して、本発明の空気極用導電性接合材ペーストを得た。
[実験例1]
実施例1〜3で得られた燃料極用導電性接合材ペーストA、燃料極用導電性接合材ペーストB、空気極用導電性接合材ペーストについて、回転粘度計(TV−10型粘度計、東機産業株式会社製)を用いて、混練後、10分以内に室温(約20℃)で粘度を測定した。図2に、燃料極用導電性接合材ペーストAにおける平均重合度の異なる各バインダの添加量と、測定した粘度との関係を示す。また、図3に、燃料極用導電性接合材ペーストBにおける平均重合度の異なる各バインダの添加量と、測定した粘度との関係を示す。図4に、空気極用導電性接合材ペーストにおける平均重合度の異なる各バインダの添加量と、測定した粘度との関係を示す。これらの結果より、本発明の導電性接合材ペーストは、バインダを加えていない従来のものより充分に大きい粘度を有していることがわかった。
[実験例2]
実施例1、2で得られた燃料極用導電性接合材ペーストA、燃料極用導電性接合材ペーストBを、インターコネクタの片面に100〜200μmの厚さに均一に塗布した後、ディンプル形状発電膜(燃料極/イットリア安定化ジルコニア/空気極)の燃料極側とインターコネクタの燃料極用導電接合材塗布部を接着し、1250℃で1時間焼付処理を行った。同様にして、実施例3で得られた空気極用導電性接合材ペーストを、インターコネクタの片面に100〜200μmの厚さに均一に塗布した後、ディンプル形状発電膜(燃料極/イットリア安定化ジルコニア/空気極)の空気極側とインターコネクタの空気極用導電接合材塗布部を接着し、1250℃で1時間焼付処理を行った。降温後、剥離の有無を観察した。各接合材ペーストによる発電膜とインターコネクタとの接合状況を、各接合材ペーストの混練後の粘度とともに表1に示す。なお、以下の表中、燃料極を「F極」、空気極を「O極」と表した。また、硝酸セルロースバインダを「バインダ」と表した。
Figure 2005174585
これらの結果より、粘度が上昇している本発明の導電性接合材ペーストを用いて、発電膜とインターコネクタとを接合した場合、導電性接合材と発電膜の間、および導電性接合材とインターコネクタとの間の両方とも、割れや剥離が生じていないことがわかった。
[実験例3]
実施例1で得られた燃料極用導電性接合材ペーストAを、インターコネクタの片面に、100〜200μmの厚さに均一に塗布し、実施例3で得られた空気極用導電性接合材ペーストを、このインターコネクタのもう一方の面に100〜200μmの厚さに均一に塗布した。これに対し、1250℃で1時間の焼付処理を行い、インターコネクタの反りの有無を評価した。評価条件を表2に示す。
Figure 2005174585
このような条件で評価した場合も、インターコネクタに反りはみられず、電池の組み立て、焼付後にも、本発明の導電性接合材は、充分な性能を有することがわかった。すなわち、本発明の導電性接合材ペーストは、好適な粘度を有して電池組み立ての作業性を確保し、かつ接合に好適な物性を備えたものであることがわかった。
本発明の活用例として、固体電解質型燃料電池において、燃料側電極とインターコネクタとを電気的に接合するために用いることができる。特に、導電性接合材ペーストは十分な粘度を有するため、燃料電池組み立て等において、作業性の向上を図ることができるため、燃料電池の大量生産に好適に使用できる。また、燃料電池組み立てのみならず、1000℃付近の高温、且つ、還元雰囲気下におけるセラミックス材料、もしくは、金属材料の電気的接合において、同様にして使用することができる。
本発明の燃料極導電接合材ペーストを用いた固体酸化型燃料電池の要部の概略図である。 燃料極用導電性接合材ペーストAにおける平均重合度の異なる各バインダの添加量と、測定した粘度との関係を示すグラフである。 燃料極用導電性接合材ペーストBにおける平均重合度の異なる各バインダの添加量と、測定した粘度との関係を示すグラフである。 空気極用導電性接合材ペーストにおける平均重合度の異なる各バインダの添加量と、測定した粘度との関係を示すグラフである。
符号の説明
1 燃料極側導電接合材
2 発電膜
3 燃料側電極
4 固体電解質膜
5 空気側電極
6 空気極側導電接合材
7 インターコネクタ

Claims (9)

  1. セラミックスを含んでなる導電性接合材粉末と、
    セルロース誘導体と、
    ビヒクルと
    を含んでなる導電性接合材ペースト。
  2. 前記セルロース誘導体が、硝酸セルロースまたは酢酸セルロースである請求項1に記載の導電性接合材ペースト。
  3. 前記硝酸セルロースの硝化度が、11〜13%である請求項2に記載の導電性接合材ペースト。
  4. 前記硝酸セルロースの重合度が、30〜500である請求項2または3に記載の導電性接合材ペースト。
  5. 前記セラミックスが、少なくともNiOを含んでなる燃料極側導電性接合材粉末である請求項1〜4のいずれかに記載の導電性接合材ペースト。
  6. 前記セラミックスが、NiOと、Fe23と、TiO2と、Al23とを含んでなる燃料極側導電性接合材粉末である請求項1〜4のいずれかに記載の導電性接合材ペースト。
  7. 前記セラミックスが、ランタンマンガンストロンチウム酸化物を含んでなる空気極側導電性接合材粉末である請求項1〜4のいずれかに記載の導電性接合材ペースト。
  8. 燃料極と、固体電解質膜と、空気極とを備えた発電膜を有する固体酸化型燃料電池であって、
    請求項1〜4のいずれかの導電性接合材ペーストを一のインターコネクタに塗布し、該インターコネクタの該導電性接合材ペーストを塗布した面に、前記発電膜を載せ、請求項1〜4のいずれかの導電性接合材ペーストを別のインターコネクタに塗布し、該別のインターコネクタの該導電性接合材を塗布した面を上記発電膜に向けて、上記別のインターコネクタを載せるようにして形成されるセルを少なくとも一以上積層し、しかる後に焼付処理をしてなる固体酸化型燃料電池。
  9. 燃料極と、固体電解質膜と、空気極とを備えた発電膜を有する固体酸化型燃料電池であって、
    請求項5または6の燃料極側導電性接合材ペーストを一のインターコネクタに塗布し、該インターコネクタの該導電性接合材ペーストを塗布した面に、前記発電膜を該発電膜の燃料極が当接するように載せ、請求項7の空気極側導電性接合材ペーストを別のインターコネクタに塗布し、該別のインターコネクタの該導電性接合材を塗布した面を上記発電膜の空気極に向けて、上記別のインターコネクタを載せるようにして形成されるセルを少なくとも一以上積層し、しかる後に焼付処理をしてなる固体酸化型燃料電池。
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