JP2005174491A - 光ピックアップ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1,第2光記録媒体の基板厚さの異なりによって生じる球面収差を補正する。【解決手段】位相光学素子20は、第1レーザー光Lの基準波長λ1と同じ値の波長を設計波長λとして第1,第2の位相関数によって第1,第2の位相関数曲線をそれぞれ求めた上で、一方の面の内周領域に第1の位相関数曲線に基づいて内周側階段状位相差パターン部20a1を輪帯状に形成し、且つ、内周側階段状位相差パターン部より外側の外周領域に第2の位相関数曲線に基づいて外周側階段状位相差パターン部20a2を輪帯状に形成すると共に、内周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略1λの位相差に相当する高さに設定する一方、外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略mλ(但し、mは0を含まない自然数)の位相差に相当する高さもしくは各段ごとにmの値を変化させて略mλの位相差に相当する高さに設定した。
【選択図】図1

Description

本発明は、波長が異なる第1,第2レーザー光を用いて基板厚さが異なる第1,第2光記録媒体を選択的に記録又は再生する際に、開口数(NA)が0.75以上である一つの対物レンズと、この対物レンズを用いた時に第1,第2光記録媒体の基板厚さの異なりによって生じる球面収差を補正するための位相光学素子とを少なくとも備えた光ピックアップ装置に関するものである。
一般的に、円盤状の光ディスクやカード状の光カードなどの光記録媒体は、映像情報とか音声情報やコンピュータデータなどの情報信号を透明基板上で螺旋状又は同心円状に形成したトラックに高密度に記録し、且つ、記録済みのトラックを再生する際に所望のトラックを高速にアクセスできることから多用されている。
この種の光記録媒体となる光ディスクとして例えばDVD(Digital Versatile Disc)などは既に市販されているが、最近になって光ディスクに対してより一層高密度化を図るために、DVDよりも情報信号を超高密度に記録又は再生できるBlu−ray Discの開発が盛んに行われている。
上記したDVDは、波長が650nm前後のレーザー光を開口数(NA)が0.6程度の対物レンズで絞って得たレーザービームを照射して、レーザービーム入射面から略0.6mm隔てた位置にある信号面上に情報信号を記録又は再生している。この際、DVDの記録容量はディスク基板の直径が12cmの時に片面で4.7GB(ギガバイト)程度である。
一方、上記したBlu−ray Discは、波長が450nm以下のレーザー光を開口数(NA)が0.75以上の対物レンズで絞って得たレーザービームを照射して、レーザービーム入射面から略0.1mm隔てた位置にある信号面上に情報信号を記録又は再生できるように開発が進められている。この際、Blu−ray Discの記録容量はディスク基板の直径が12cmの時に片面で25GB(ギガバイト)前後である。
ところで、Blu−ray Discの開発が進むにつれて、一つの対物レンズを用いて記録密度が超高密度であるBlu−ray Discと、このBlu−ray Discよりも記録密度が低いDVDとを下位互換性を確保して記録又は再生できる光ピックアップ装置が開発されている(例えば、特許文献1及び非特許文献1)。
また、Blu−ray Discに対して色収差を補正できる光ピックアップ装置も開発されている(例えば、特許文献2及び特許文献3)。
更に、一般的な光ディスクに対して色収差を補正できる光ピックアップ装置も開発されている(例えば、特許文献4)。
特開2002−236253号公報(第57−58頁、第31図) 特開2003−272213号公報(第5−6頁、第2図) 特開2003−270525号公報(第6頁、第3図) 特開平6−82725号公報(第2頁、第1図) Phase Shift Element for Blu-ray Disc / DVD Compatibility, Katsuhiro Koike et. al., Technical digest for ODS 2003, WA6
図18は従来例1の光ピックアップ装置の光学系を模式的に示した図、
図19は従来例2の光ピックアップ装置の光学系を模式的に示した図、
図20は従来例3の光ピックアップ装置の光学系を模式的に示した図、
図21は従来例4の光ピックアップ装置の光学系を模式的に示した図、
図22は従来例5の光ピックアップ装置の光学系を模式的に示した図である。
まず、図18に示した従来例1の光ピックアップ装置110は、上記した特許文献1に開示されているものであり、特許文献1を参照して簡略に説明すると、従来例1の光ピックアップ装置110では、透明基板の厚さが0.1mmである第1光ディスク(例えば青色レーザー使用の次世代高密度光ディスク)101と、透明基板の厚さが0.6mmである第2光ディスク(例えばDVD)102とが選択的に適用可能に構成されている。
上記した従来例1の光ピックアップ装置110内には、第1光ディスク(例えば次世代高密度光ディスク)101に対応して波長が400nm程度の第1レーザー光(青色レーザー光)を出射する第1半導体レーザー111と、第2光ディスク(例えばDVD)102に対応して波長が650nm程度の第2レーザー光(赤色レーザー光)を出射する第2半導体レーザー112と、第1,第2ビームスプリッタ113,114と、1次元アクチュエータ115によって光軸方向に移動可能なコリメータ116と、1/4波長板117と、絞り118と、2次元アクチュエータ119によって第1,第2レーザー光を第1,第2光ディスク上に結像するために開口数NAが0.7以上で少なくとも1面上に回折輪帯レンズが形成された対物レンズ120と、第1,第2光ディスク101,102からの戻り光を検出するためのシリンドリカルレンズ121及び光検出器122とを備えている。
そして、第1,第2半導体レーザー111,112から出射した各発散光束は、2個の第1,第2ビームスプリッタ113,114,コリメータ116,1/4波長板117,絞り118を介して、第1,第2光ディスク101,102の情報記録面101a,102a上にそれぞれ選択的に集光され、各スポットを形成する。この際、第1,第2光ディスク101,102の基板厚さに誤差がある場合とか、第1,第2半導体レーザー111,112の製造誤差により各発振波長に誤差がある場合とか、集光光学系を構成するレンズに厚さの誤差がある場合に発生する球面収差をコリメータ116の移動により補正している。
更に、対物レンズ120は、第1半導体レーザー111からの光束に対して像側開口数NA1内で回折限界内となるように集光させるので、高密度な第1光ディスク101を再生でき、一方、第2半導体レーザー112からの光束に対して像側開口数NA2内で回折限界内となるように集光させるので、第2光ディスク102を再生できる。また、第2半導体レーザー112からの光束を第2光ディスク102の情報記録面102a上に集光させる際、対物レンズ120の少なくとも1面上に形成された回折輪帯レンズの作用により、像側開口数NA1からNA2の領域を通過する光束をフレア成分とするので、第2半導体レーザー112からの光束を、NA1で決定される絞り118をすべて通過させても、像側開口数NA1からNA2の領域を通過する光束は第2光ディスク102の情報記録面102a上にスポットを結ばないため、NA1とNA2との開口切り替え手段を設ける必要がないように構成されている。
次に、図19に示した従来例2の光ピックアップ装置130は、上記した非特許文献1に開示されているものであり、非特許文献1を参照して簡略に説明すると、従来例2の光ピックアップ装置130では、レンズホルダ131内に、位相光学素子(PSE:Phase Shift Element)132と、開口数(NA)が0.85である対物レンズ133とが取り付けられており、405nmの波長に対応したBlu−ray Discと、650nmの波長に対応したDVDとを選択的に適用可能に構成されており、位相光学素子132でBlu−ray DiscとDVDとの基板厚さの異なりによって生じる球面収差を補正できるようになっている。
ここで、上記した位相光学素子(PSE:Phase Shift Element)132は、内周に階段状位相差パターン部132aが形成され、この階段状位相差パターン部132aの外周に平坦部132bが形成されている。
そして、Blu−ray Discに対して波長が405nmの第1レーザー光を位相光学素子132の階段状位相差パターン部132aと平坦部132bとをそのまま透過させて対物レンズ133によりBlu−ray Disc上に集光させる一方、DVDに対して波長が650nmの第2レーザー光を位相光学素子132の階段状位相差パターン部132aのみを透過させてこの階段状位相差パターン部132aで球面収差を補正しながら対物レンズ133によりDVD上に集光させている。
次に、図20に示した従来例3の光ピックアップ装置140は、上記した特許文献2に開示されているものであり、特許文献2を参照して簡略に説明すると、従来例3の光ピックアップ装置140では、凹レンズ141Aと凸レンズ141Bとからなるビームエキスパンダー141と、凹レンズ142Aと凸レンズ142Bと凹レンズ142Cとを貼り合わせて形成されて色収差補正手段となるトリプレット142と、開口数が0.7以上である対物レンズ143とで構成されており、波長が403nm前後のレーザー光Lに対応したBlu−ray Disc101に対して球面収差と色収差とを補正できるようになっている。
ここで、上記したビームエキスパンダー141は、2枚のレンズ141A,141Bの間隔を調整することで光の平行度を変化させて、対物レンズ143の球面収差を補正している。また、上記したトリプレット142は、対物レンズ143の色収差により生じる焦点方向の誤差成分を補正している。
次に、図21に示した従来例4の光ピックアップ装置150は、上記した特許文献3に開示されているものであり、特許文献3を参照して簡略に説明すると、従来例4の光ピックアップ装置150では、凹レンズ151Aとフレネルレンズ151Bとからなるビームエキスパンダー151と、開口数が0.7以上である対物レンズ152とで構成されており、波長が405nm前後のレーザー光Lに対応したBlu−ray Disc101に対して球面収差と色収差とを補正できるようになっている。
ここで、上記したビームエキスパンダー151は、2枚のレンズ151A,151Bの間隔を調整することで光の平行度を変化させて、対物レンズ152の球面収差を補正している。また、ビームエキスパンダー151中のフレネルレンズ151Bは、アナログ的なブレーズ151Ba(又は階段状のブレーズ)が形成されており、凹レンズ151Aに対して凸レンズとしての機能を有するものであって、その焦点距離は対物レンズ152の色収差により生じる焦点方向の誤差成分を補正できるようになっている。
次に、図22に示した従来例5の光ピックアップ装置160は、上記した特許文献4に開示されているものであり、特許文献4を参照して簡略に説明すると、従来例5の光ピックアップ装置160では、光入射端面161a,光出射端面161bの少なくとも一方に、光軸に対して垂直な平面を同心円状の輪帯として階段状に形成した色収差補正素子161と、対物レンズ162とで構成されており、光ディスク103に対して単一の色収差補正素子161で色収差を補正できるようになっている。
ところで、上記した従来例1の光ピックアップ装置110では、開口数NAが0.7以上で少なくとも1面上に回折輪帯レンズが形成された対物レンズ120によって、透明基板の厚さが0.1mmである第1光ディスク101と、透明基板の厚さが0.6mmである第2光ディスク102とを選択的に適用可能に構成されているものの、対物レンズ120の少なくとも1面上に形成した回折輪帯レンズはピッチが狭くなり、対物レンズ120の加工が困難であり、レンズ性能に悪影響を及ぼす危険性がある。
また、上記した従来例2の光ピックアップ装置130では、位相光学素子132と、開口数NAが0.85である対物レンズ133とで405nmの波長に対応したBlu−ray Discと、650nmの波長に対応したDVDとを選択的に適用可能に構成されているものの、位相光学素子132の内周に形成した階段状位相差パターン部132aで第2レーザー光に対して球面収差が補正されるものの、内周に形成した階段状位相差パターン部132aと外周に形成した平坦部132bとをそのまま透過する第1レーザー光では、波長誤差が生じた時に外周が平坦であるためにBlu−ray Discへの球面収差補正が甘くなってしまう。
また、上記した従来例3の光ピックアップ装置140では、ビームエキスパンダー141と、トリプレット142と、開口数が0.7以上である対物レンズ143とで、Blu−ray Disc101に対して球面収差及び色収差の補正が可能なものの、Blu−ray Disc101とDVD(図示せず)とを下位互換性を確保して記録又は再生することに対して考慮されていない。また、色収差補正手段となるトリプレット142は、光学全体で軸上色収差を過剰に補正出来るように設計する必要があるため、貼り合わせ面の曲率半径が小さくなり、加工が難しい。更に、ビームエキスパンダー141により球面収差を補正する場合に、ビームエキスパンダー141の間隔を変化させれば良いものの、球面収差の補正に要する時間がかなりかかってしまう。
また、上記した従来例4の光ピックアップ装置150では、ブレーズを有するビームエキスパンダー151だけで球面収差及び色収差の補正が可能であるので、従来例3よりも部品点数を削減してもBlu−ray Disc101に対して同等の性能が得られるものの、Blu−ray Disc101とDVD(図示せず)とを下位互換性を確保して記録又は再生することに対して考慮されていない。また、ビームエキスパンダー151中のフレネルレンズ151Bにアナログ的なブレーズ151Ba(又は階段状のブレーズ)を形成する時にピッチが狭くなり加工が難しい。
また、上記した従来例5の光ピックアップ装置160では、階段状に形成した色収差補正素子161により光ディスク103に対して色収差を補正できるので、超高密度なBlu−ray Discにも適用可能であるものの、Blu−ray DiscとDVDとを下位互換性を確保して記録又は再生することに対して考慮されていない。
そこで、一つの対物レンズを用いて記録密度が超高密度である第1光記録媒体(例えば、Blu−ray Disc)と、この第1光記録媒体よりも記録密度が低い第2光記録媒体(例えば、DVD)とを下位互換性を確保して記録又は再生でき、波長変化が生じた場合の球面収差の変動が少なく、且つ、Blu−ray Discに対して同時に用いられる色収差補正素子の設計を製造しやすい方向へ導き、更に、素子数の増加を伴わない光ピックアップ装置が望まれている。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、第1の発明は、第1光記録媒体と、前記第1光記録媒体よりも記録密度が低く且つ前記第1光記録媒体よりも基板厚さが厚い第2光記録媒体と、前記第1,第2光記録媒体の各信号面を組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを選択的に記録又は再生する光ピックアップ装置において、
前記第1光記録媒体に対応して波長が450nm以下の第1レーザー光を出射させる第1レーザー光源と、
前記第2光記録媒体に対応して前記第1レーザー光よりも波長が長い第2レーザー光を出射させる第2レーザー光源と、
第1光記録媒体用として開口数(NA)が0.75以上に設定され、且つ、互いに対向する各面のうち少なくとも一方の面が非球面に形成されて、前記第1,第2レーザー光を前記第1,第2光記録媒体の各信号面に集光させる対物レンズと、
前記第1,第2レーザー光源側と前記対物レンズとの間に設けられ、且つ、前記第1,第2光記録媒体の基板厚さの異なりによって生じる球面収差を補正するための位相光学素子とを少なくとも備え、
前記位相光学素子は、前記第1レーザー光の基準波長λ1と同じ値の波長を設計波長λとして第1,第2の位相関数によって第1,第2の位相関数曲線をそれぞれ求めた上で、一方の面の内周領域に前記第1の位相関数曲線に基づいて内周側階段状位相差パターン部を輪帯状に形成し、且つ、前記内周側階段状位相差パターン部より外側の外周領域に前記第2の位相関数曲線に基づいて外周側階段状位相差パターン部を輪帯状に形成すると共に、前記内周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略1λの位相差に相当する高さに設定する一方、前記外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略mλ(但し、mは0を含まない自然数)の位相差に相当する高さもしくは各段ごとにmの値を変化させて略mλの位相差に相当する高さに設定したことを特徴とする光ピックアップ装置である。
また、第2の発明は、上記した第1の発明の光ピックアップ装置において、
前記第2の位相関数に、前記第1の位相関数が作る波面の平均値に近く且つ前記設計波長λの略整数倍の位相差を付加することで、前記位相光学素子の前記外周側階段状位相差パターン部の全体高さと、前記内周側階段状位相差パターン部の全体高さとの間にオフセットを与え、このことにより、前記第1レーザー光の基準波長近傍で波長が変化した時の前記内周側階段状位相差パターン部を出射した光の平均波面と、前記外周側階段状位相差パターン部を出射した光の波面との間の位相差を減少させたことを特徴とする光ピックアップ装置である。
また、第3の発明は、上記した第1又は第2の発明の光ピックアップ装置において、 前記位相光学素子は、前記外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略mλ=略1λに設定した場合に、前記外周側階段状位相差パターン部と対向して前記第2レーザー光に対して前記対物レンズへの開口数(NA)を制限するための第2レーザー光用開口制限部を他方の面に形成したことを特徴とする光ピックアップ装置である。
また、第4の発明は、上記した第1〜第3のいずれかの発明の光ピックアップ装置において、
前記第1レーザー光源側と前記位相光学素子との間に、色収差を補正する色収差補正素子を配置したことを特徴とする光ピックアップ装置である。
更に、第5の発明は、上記した第4の発明の光ピックアップ装置において、
前記色収差補正素子が、前記第1レーザー光に対してのみ作用するように配置したことを特徴とする光ピックアップ装置である。
以上詳述した本発明に係る光ピックアップ装置において、請求項1記載によると、とくに、第1,第2光記録媒体1,2に対応して第1,第2レーザー光をそれぞれ出射させる第1,第2レーザー光源と、開口数が0.75以上である対物レンズと、第1,第2光記録媒体の基板厚さの異なりによって生じる球面収差を補正するための位相光学素子とを少なくとも備えた際、位相光学素子は、第1レーザー光の基準波長λ1と同じ値の波長を設計波長λとして第1,第2の位相関数によって第1,第2の位相関数曲線をそれぞれ求めた上で、一方の面の内周領域に第1の位相関数曲線に基づいて内周側階段状位相差パターン部を輪帯状に形成し、且つ、内周側階段状位相差パターン部より外側の外周領域に第2の位相関数曲線に基づいて外周側階段状位相差パターン部を輪帯状に形成すると共に、内周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略1λの位相差に相当する高さに設定する一方、外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略mλ(但し、mは0を含まない自然数)の位相差に相当する高さもしくは各段ごとにmの値を変化させて略mλの位相差に相当する高さに設定したため、内周側階段状位相差パターン部で第2レーザー光L2に対する球面収差を補正でき、且つ、外周側階段状位相差パターン部で第1レーザー光L1に対して色収差に関する補正ができるので、これにより第1,第2記録媒体に対して性能の良い位相光学素子を有した光ピックアップ装置を提供することができる。
また、請求項2記載によると、請求項1記載の光ピックアップ装置において、第2の位相関数に、第1の位相関数が作る波面の平均値に近く且つ設計波長λの略整数倍の位相差を付加することで、位相光学素子の外周側階段状位相差パターン部の全体高さと、内周側階段状位相差パターン部の全体高さとの間にオフセットを与え、このことにより、第1レーザー光の基準波長近傍で波長が変化した時の内周側階段状位相差パターン部を出射した光の平均波面と、外周側階段状位相差パターン部を出射した光の波面との間の位相差を減少させたため、これにより第1レーザー光L1に対して光学系で発生する波面収差を改善することができる。
また、請求項3記載によると、請求項1又は請求項2記載の光ピックアップ装置において、位相光学素子は、外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略mλ=略1λに設定した場合に、外周側階段状位相差パターン部と対向して第2レーザー光に対して対物レンズへの開口数(NA)を制限するための第2レーザー光用開口制限部を他方の面に形成したため、内周側階段状位相差パターン部及び外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを共に略1λに設定した場合に、第2レーザー光の対物レンズへの開口数(NA)を制限する際に第2レーザー光用開口制限部により第2レーザー光を遮光することができる。
また、請求項4記載によると、請求項1〜請求項3のうちいずれか1項記載の光ピックアップ装置において、第1レーザー光源側と位相光学素子との間に、色収差を補正する色収差補正素子を配置したため、凹レンズと凸レンズと凹レンズとを貼り合わせて形成した色収差補正素子の貼り合わせ面の半径を大きく設定できるので、色収差補正素子の製作が容易となると共に、第1,第2記録媒体に対して性能の良い光ピックアップ装置を提供できる。
更に、請求項5記載によると、請求項4記載の光ピックアップ装置において、色収差補正素子が第1レーザー光に対してのみ作用するように配置したため、上記した請求項4の効果が得られる他に第1記録媒体を良好に記録又は再生することができる。
以下に本発明に係る光ピックアップ装置の一実施例を図1乃至図17を参照して詳細に説明する。
本発明に係る光ピックアップ装置は、一つの対物レンズを用いて記録密度が超高密度である第1光記録媒体(例えば、Blu−ray Disc)と、この第1光記録媒体よりも記録密度が低い第2光記録媒体(例えば、DVD)とを下位互換性を確保して記録又は再生する際に、次世代光ディスク規格の第1光記録媒体に対応して設計し且つ開口数(NA)が0.75以上である対物レンズと、第1光記録媒体に対して色収差を補正するための色収差補正素子と、第1,第2光記録媒体の基板厚さの異なりによって生じる球面収差を補正するための位相光学素子とを少なくとも備え、位相光学素子を設けることで色収差補正素子の設計を製造しやすい方向へ導き、且つ、後述するように第1の位相関数によって求めた第1の位相関数曲線に基づいて内周側階段状位相差パターン部を輪帯状に形成し、且つ、第2の位相関数によって求めた第2の位相関数曲線に基づいて外周側階段状位相差パターン部を輪帯状に形成した位相光学素子で第1,第2光記録媒体への球面収差を相殺するか又は減じるように補正できることを特徴とするものである。
図1は本発明に係る光ピックアップ装置の全体構成を示した図である。
図1に示した如く、本発明に係る光ピックアップ装置10は、基準波長λ1が450nm以下の第1レーザー光L1により情報信号を基板厚さが薄い信号面1bに超高密度に記録又は再生する第1光記録媒体1と、基準波長λ2が第1レーザー光L1の基準波長λ1より長く650nm前後の第2レーザー光L2により情報信号を前記した第1光記録媒体1の信号面1bよりも基板厚さが厚い信号面2bに高密度に記録又は再生する第2光記録媒体2と、第1,第2レーザー光L1,L2のいずれかが入射するレーザービーム入射面を共通化し且つ第1,第2光記録媒体1,2の各信号面1b,2bを組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを選択的に適用可能に開発したものである。
尚、ここでの図示を省略するものの、第1,第2光記録媒体1,2の各信号面1b,2bを組み合わせた組み合わせ型光記録媒体は合計のディスク基板厚さが略1.2mmに形成されるものであるが、以下の説明では第1,第2光記録媒体1,2の個々について詳述し、組み合わせ型光記録媒体の場合はその応用であるので説明を省略する。
また、以下の説明では、第1,第2光記録媒体1,2として、円盤状の光ディスクに適用した場合について説明するが、これに限ることなく、カード状の光記録媒体であっても良い。
そして、上記した第1,第2光記録媒体1,2は、光ディスク駆動装置5内に回転自在に設けたスピンドルモータ6の軸に固着したターンテーブル7上に選択的に装着されるようになっている。
ここで、上記した第1光記録媒体となるBlu−ray Disc1は、次世代光ディスク規格に基づいてレーザービーム入射面1aと信号面1bとの間のディスク基板厚さd1が略0.05mm〜0.15mmに薄く設定されて、この上に補強板(図示せず)を貼り合せて合計厚さが厚く形成されており、この合計厚さは例えば略1.2mmである。尚、以下の説明では、第1光記録媒体をBlu−ray Disc1と記す。
また、上記した第2光記録媒体となるDVD(Digital Versatile Disc)2は、DVD規格に基づいてレーザービーム入射面2aと信号面2bとの間のディスク基板厚さd2がBlu−ray Disc1よりも厚く0.6mmに設定されて、この上に補強板(図示せず)を貼り合せて合計厚さが略1.2mmに形成されている。尚、以下の説明では、第2光記録媒体をDVD2と記す。
尚、この実施例では、Blu−ray Disc1,DVD2の各ディスク基板厚さd1,d2が、例えば0.1mm,0.6mmにそれぞれ設定されているものとする。
また、Blu−ray Disc1のレーザービーム入射面1a又はDVD2のレーザービーム入射面2aの下方には、本発明に係る光ピックアップ装置10がBlu−ray Disc1又はDVD2の径方向に移動自在に設けられている。
上記した本発明に係る光ピックアップ装置10内には、Blu−ray Disc1に対応して基準波長λ1が450nm以下の第1レーザー光L1を出射するための第1レーザー光源(以下、青色半導体レーザーと記す)11と、DVD2に対応して基準波長λ2が650nm前後の第2レーザー光L2を出射するためにDVD用集積デバイス30内の第2レーザー光源(以下、赤色半導体レーザーと記す)31とが設けられている。
尚、この実施例では、青色半導体レーザー11から出射される第1レーザー光L1の基準波長λ1は例えば408nmに設定され、また、赤色半導体レーザー31から出射される第2レーザー光L2の基準波長λ2は例えば655nmに設定されているものとする。
まず、Blu−ray Disc1に対応する青色半導体レーザー11側について説明すると、青色半導体レーザー11から出射した第1レーザー光L1は直線偏光の発散光であり、この発散光が回折格子(グレーティング)12に入射され、この回折格子12内に形成された凹凸状格子(図示せず)のピッチと傾斜の角度に応じて0次回折光と±1次回折光とからなる3本のビーム(以下、3ビームと記す)に分離された後に、3ビームが偏光ビームスプリッタ13に入射される。
尚、この実施例では、回折格子12により3ビームを生成しているが、回折格子12を設けない構成もあり、この場合には青色半導体レーザー11から出射した第1レーザー光L1を1ビームのままで偏光ビームスプリッタ13に直接入射させれば良い。
上記した偏光ビームスプリッタ13は、回折格子12からの3ビームを透過させ、且つ、後述するBlu−ray Disc1からの反射光を反射させて略90°方向を転じさせるために偏光性を有する半透過反射誘電体多層膜13aが膜付けされている。
この後、偏光ビームスプリッタ13内の半透過反射誘電体多層膜13aを透過した第1レーザー光L1による3ビームは、コリメーターレンズ14で平行光に変換されて、球面収差補正手段15に入射される。
上記した球面収差補正手段15は、Blu−ray Disc1のディスク基板厚さd1のバラツキとか、青色半導体レーザー11から出射した第1レーザー光L1の波長誤差などに伴って青色半導体レーザー11とBlu−ray Disc1の信号面1bとの間に配置された光学系によって発生する球面収差を補正するものであり、青色半導体レーザー11側に設けた凹レンズ(負レンズ)15Aと、後述の対物レンズ21側に設けた凸レンズ(正レンズ)15Bと、凸レンズ15Bを光軸方向に沿って変位させるアクチュエータ15Cとから構成されている。そして、凸レンズ15Bをアクチュエータ15Cによって凹レンズ15Aに対して光軸方向に変位させ、凹レンズ15Aと凸レンズ15Bとの間隔を制御して、対物レンズ21に入射する3ビームの平行度を調整して、対物レンズ21の倍率誤差による球面収差を発生させて他の球面収差と相殺することで球面収差が零になるように補正するものである。尚、凹レンズ(負レンズ)15Aを凸レンズ15Bに対して光軸方向に変位させる方法でも良い。
尚、球面収差補正手段として、この実施例では凹レンズ15Aと凸レンズ15Bとアクチュエータ15Cとの組み合わせを用いたが、これに代えて液晶素子などを用いた波面変調素子を適用することも可能である。
この後、球面収差補正手段15を通った第1レーザー光L1による3ビームは、波長板16を透過する際に、第1レーザー光L1による3ビームに対して、波長板の進相軸と遅相軸に対応する偏光成分に、略1/4波長(90°)の位相差を与えて円偏光に変換した後に、色収差補正素子17に入射する。
上記した色収差補正素子17は、凹レンズ17Aと凸レンズ17Bと凹レンズ17Cとを貼り合わせて形成されており、第1レーザー光L1に対して色収差を補正する機能を有している。
尚、この実施例では、上記したような色収差補正素子17を用いているが、これに代えて先に図22を用いて従来例5で述べたような光入射端面,光出射端面の少なくとも一方に、光軸に対して垂直な平面を同心円状の輪帯として階段状に形成した色収差補正素子を適用しても良い。また、この同心円上の輪帯は屈折面(曲面)の上に形成しても良い。
尚更に、第1レーザー光L1の基準波長λ1が408nmであれば色収差が発生しないために、Blu−ray Disc1に対して色収差を測定する場合には、第1レーザー光L1の波長が例えば411nmである青色半導体レーザー11を用いて測定すれば良い。
そして、色収差補正素子17を通過した第1レーザー光L1による3ビームは、ダイクロイックプリズム18を通過する。このダイクロイックプリズム18は、青色半導体レーザー11から出射した第1レーザー光L1を透過させる一方、赤色半導体レーザー31から出射した第2レーザー光L2に対して反射させて略90°方向を転じさせるために波長選択性を有する半透過反射ダイクロイック膜18aが膜付けされている。
この後、ダイクロイックプリズム18内の半透過反射ダイクロイック膜18aを透過した第1レーザー光L1による3ビームは、レンズホルダ19内の下方部位に取り付けた位相光学素子20を平行光のままで直進してレンズホルダ19内の上方部位に取り付けた対物レンズ21に入射し、この対物レンズ21で絞り込んだ第1レーザービーム(3ビーム)がBlu−ray Disc1のレーザー入射面1aから入射して信号面1bに集光される。
この際、上記した位相光学素子20は、後述するように第1の位相関数により求めた第1の位相関数曲線に基づいて上面(一方の面)側の内周領域に輪帯状に形成した内周側階段状位相差パターン部20a1と、第2の位相関数により求めた第2の位相関数曲線に基づいて内周側階段状位相差パターン部20aより外側の外周領域に輪帯状に形成した外周側階段状位相差パターン部20a2とからなるものであり、且つ、レンズホルダ19内で対物レンズ21と光軸を一致させて取り付けられている。そして、青色半導体レーザー11から出射した第1レーザー光L1に対して位相光学素子20の内周側階段状位相差パターン部20a1と、外周側階段状位相差パターン部20a2とを平行光のまま透過させた後に、第1レーザー光L1を対物レンズ21に入射させている。
尚、上記した位相光学素子20は、実施例の要部を構成するものであり、この位相光学素子20の形状と、位相光学素子20による第1レーザー光L1に対する動作については後で詳述する。
また、上記した対物レンズ21は、Blu−ray Disc用として開口数が0.75以上に設定され、且つ、互いに対向する面21a,21bのうち少なくとも一方の面が非球面に形成されているものであるが、この実施例では開口数(NA)が0.85で
アプラナートな特性、又は、アプラナートに近い特性を持った単玉レンズを用いている。尚、ここで言うアプラナートとは、軸上の球面収差を完全に補正しつつ正弦条件(軸外でコマ収差を発生しない条件)を満足したものである。
また、レンズホルダ19の外周にはフォーカスコイル22とトラッキングコイル23とが一体的に取り付けられ、且つ、レンズホルダ19の外周に固着させた不図示の複数本のサスペンションワイヤを介してレンズホルダ19と一体に位相光学素子20と対物レンズ21とがBlu−ray Disc1のフォーカス方向とトラッキング方向とに制御されている。
尚、後述するDVD2の場合にも、位相光学素子20と対物レンズ21とがレンズホルダ19と一体となってDVD2のフォーカス方向とトラッキング方向とに制御されるものである。
この後、対物レンズ21で絞り込んだ第1レーザービーム(3ビーム)をBlu−ray Disc1のレーザービーム入射面1aから入射させて信号面1b上に集光し、第1レーザービームによって信号面1bへの再生、記録、または消去が行われる。
更にこの後、Blu−ray Disc1の信号面1bで反射された第1レーザービームによる戻りの第1反射光は、上記とは逆に対物レンズ21に再入射して、位相光学素子20,ダイクロイックプリズム18,色収差補正素子17,波長板16,球面収差補正手段15,コリメーターレンズ14を順に通過して、偏光ビームスプリッタ13内の偏光性を有する半透過反射誘電体多層膜13aで反射されて略90°方向を転じた後にシリンドリカルレンズ24を介して第1光検出器25に集光する。そして、第1光検出器25でBlu−ray Disc1の信号面1bを再生した時のトラッキングエラー信号,フォーカスエラー信号,メインデータ信号を検出している。
次に、DVD2に対応する赤色半導体レーザー31側について説明すると、DVD2を記録又は再生する場合には、Blu−ray Disc1を記録又は再生する際に用いた球面収差補正手段15及び色収差補正素子17を用いない光学系になっている。
尚、球面収差補正手段15と色収差補正素子17は、上記ではBlu−ray Disc1を記録又は再生する光学系のみに配置されているが、これに限らず、DVD2を記録又は再生する場合でも、その両者15,17を含んだ光学系として構成することも可能である。この場合には第2レーザー光L2に対して収差が小さくなるように球面収差補正手段15を成業するか、又は、球面収差補正手段15及び色収差補正素子17に入射する第2レーザー光L2の平行度を適切に設定して収差を小さくすれば良い。
ここで、DVD用集積デバイス30は、赤色半導体レーザー31と、赤色半導体レーザー31の右方に設置した第2光検出器32とが不図示の半導体基板上に一体化されており、且つ、赤色半導体レーザー31の上方にホログラム素子33が設置されている。
尚、この実施例ではDVD用集積デバイス30を用いているが、これに限ることなく、図示を省略するが赤色半導体レーザーからの第2レーザー光をビームスプリッタで分離させる構成でも良い。
ここで、赤色半導体レーザー31から出射した第2レーザー光L2は直線偏光の発散光であり、この発散光がホログラム素子33を通過する。この後、ホログラム素子33を通過した第2レーザー光L2は、コリメータレンズ34で平行光となり、この平行光が第2レーザー光用の位相板35を透過して円偏光となる。この際、第2レーザー光用の位相板35は第2レーザー光L2が透過する時に、その進相軸と遅相軸の間に(λ2)/4の位相差を与えて円偏光に変換するものである。
更に、位相板35を通った第2レーザー光L2は、ダイクロイックプリズム18内の波長選択性を有する半透過反射ダイクロイック膜18aで反射されて略90°光線方向を転じた後、第2レーザー光L2に対して位相光学素子20により対物レンズ21への開口数(NA)が0.6相当になるように開口を制限させると共に、位相光学素子20の内周側階段状位相差パターン部20a1のみを略平行光の状態で透過させて球面収差を補正しながら対物レンズ21に入射させている。
尚、位相光学素子20による第2レーザー光L2に対する動作については後で詳述する。
この後、対物レンズ21で絞り込んだ第2レーザービームをDVD2のレーザービーム入射面2aから入射させて信号面2b上に集光し、第2レーザービームによってDVD2の信号面2bへの再生、記録、または消去が行われる。
更にこの後、DVD2の信号面2bで反射された第2レーザービームによる戻りの第2反射光は、上記とは逆に対物レンズ21に再入射し、位相光学素子20を経てダイクロイックプリズム18内の半透過反射ダイクロイック膜18aで反射されて略90°光線方向を転じた後、第2レーザー光用の位相板35,コリメータレンズ34を順に通過して、ホログラム素子33によって回折されて、第2光検出器32に集光する。そして、第2光検出器32でDVD2の信号面2bを再生した時のトラッキングエラー信号,フォーカスエラー信号,メインデータ信号を検出している。
ここで、実施例における主要な光学系の仕様を順に説明する。
まず、対物レンズ21の仕様を下記の表1に示す。
Figure 2005174491
次に、色収差補正素子17と、位相光学素子20と、対物レンズ21と、Blu−ray Disc1及びDVD2とを含む各光学面形成部材の一覧について下記の表2に示す。
Figure 2005174491
また、表2中に示した色収差補正素子,位相光学素子,対物レンズに用いた各材料の各波長に対する屈折率を下記の表3に示す。
Figure 2005174491
次に、表2の第6面(位相光学素子20の内周側階段状位相差パターン部20a1)を作製する際に用いる第1の位相関数Φ(h)を下記の数1に示す。
Figure 2005174491
また、上記した第1の位相関数Φ(h)中の位相関数係数A〜Aの一例を下記の表4に示す。
Figure 2005174491
次に、表2の第6面(位相光学素子20の外周側階段状位相差パターン部20a2)を作製する際に用いる第2の位相関数Φ’(h)を下記の数2に示す。
Figure 2005174491
また、上記した第2の位相関数Φ’(h)中の位相関数係数A’〜A’の一例を下記の表5に示す。
Figure 2005174491
次に、対物レンズ21において、レーザー光源側である表2の第7面(対物レンズ21中で位相光学素子20と対向する面21a)と、Blu−ray Disc1又はDVD2と対向する面である表2の第8面(21b)とを非球面に形成する際、下記する数3の多項式を用いて非球面を表すものとする。
Figure 2005174491
上記した数3の多項式を用いた時に、対物レンズ21の面21a(第7面)を非球面に形成するための非球面係数B〜B12の一例を下記の表6に示す。
Figure 2005174491
また、上記した数3の多項式を用いた時に、対物レンズ21の面21b(第8面)を非球面に形成するための非球面係数B〜B10の一例を下記の表7に示す。
Figure 2005174491
以下、先に表2で示した各光学面形成部材について順を追って、先に説明した図1と、新たな図2〜図9とを用いて説明する。
図2は図1に示した位相光学素子を拡大して示した縦断面図、
図3は位相光学素子の内周側階段状位相差パターン部を作製する際に用いられる第1の位相関数Φ(h)により求めた内周側位相関数曲線(第1の位相関数曲線)を説明するための図、
図4は位相光学素子を作製する際に用いられる第2の位相関数Φ’(h)により求めた外周側位相関数曲線(第2の位相関数曲線)を説明するための図、
図5は図3(又は図4)で得られた内周側位相関数曲線(又は外周側位相関数曲線)に基づいて位相光学素子の内周側階段状位相差パターン部(又は外周側階段状位相差パターン部)を形成する状態を説明するための図、
図6は位相光学素子の内周側階段状位相差パターン部及び外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを共に略1λの位相差に相当する高さに設定した場合を模式的に示した図、
図7は位相光学素子の内周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略1λの位相差に相当する高さに設定し、且つ、外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略2λの位相差に相当する高さに設定した場合を模式的に示した図、
図8は位相光学素子の内周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略1λの位相差に相当する高さに設定し、且つ、外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを非周的位相構造に形成した場合を模式的に示した図、
図9は位相光学素子の内周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略1λの位相差に相当する高さに設定し、且つ、外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを非周的位相構造に形成すると共に外周側階段状位相差パターン部の全体高さを図8の場合よりも低く設定した場合を模式的に示した図、
図10は図8に示した位相位相光学素子を用いた時のBlu−ray Discでの波面収差図、
図11は図9に示した位相位相光学素子を用いた時のBlu−ray Discでの波面収差図である。
まず、色収差補正素子17は、Blu−ray Disc1を記録又は再生する光学系中にのみに配置されており、凹レンズ17Aと凸レンズ17Bと凹レンズ17Cとを貼り合わせて形成する際に、貼り合わせ面の半径が先の表2に示したように4.0mmに設定されている。
次に、図2に示した如く、実施例の要部となる位相光学素子20は、Blu−ray Disc1に対応する第1レーザー光L1の波長と、DVD2に対応する第2レーザー光L2の波長との違いにより波長が変化すると波面変化が発生するので、この波面変化を用いてBlu−ray Disc1と、DVD2との基板厚さの異なりにより発生する球面収差を補正するものである。
尚、図2に示した位相光学素子20は、後述の図3及び図4に示した内周側位相関数曲線(第1の位相関数曲線)及び外周側位相関数曲線(第2の位相関数曲線)を基にして作製されたものであるが、概念を表したものであり、段差数、内周と外周の段差の関係、輪帯のピッチ等は厳密に描かれた物ではなく、概念的に描かれたものである。
とくに、上記した位相光学素子20では、基準波長λ1(408nm)の第1レーザー光L1では波面変化が生じないように設計し、且つ、第1,第2レーザー光L1,L2の波長が変化すると波面の変化が生じるが、内周領域における波面の変化に対して外周領域における波面の変化が最適な関係になるように設定することを特徴とするものである。
より具体的に説明すると、上記した位相光学素子20は、光透過性を有する透明なBK7(ホウケイ酸クラウンガラス)とか、石英基板とか、透明樹脂などを用いて一体的に形成されており、この実施例では先の表2に示したようにBK7(ホウケイ酸クラウンガラス)を用いている。
また、位相光学素子20は、対物レンズ21(図1)と対向する上面(一方の面)側で中心“0”を中心にして内周領域径φD1内に内周側階段状位相差パターン部20a1が輪帯状(リング状)に形成され、且つ、この内周側階段状位相差パターン部20a1より外側で少なくとも外周領域径φD2内に外周側階段状位相差パターン部20a2が輪帯状(リング状)に形成されており、内周側階段状位相差パターン20a1でDVD用の第2レーザー光L2に対して球面収差を補正でき、且つ、外周側階段状位相差パターン部20a2でBlu−ray Disc用の第1レーザー光L1に対して色収差に関する補正ができるようになっている。この際、内周側階段状位相差パターン部20a1が形成される内周領域径φD1はφ2.2mmに設定され、且つ、外周側階段状位相差パターン部20a2が形成される外周領域径φD2はφ3.0mmに設定され、先に表1で示したように対物レンズ21(図1)の瞳径がφ3.0mmであるので、この瞳径の全面をカバーできるようになっている。
ここで、位相光学素子20の内周領域に形成した内周側階段状位相差パターン部20a1は、第1レーザー光L1の基準波長λ1と同じ値(408nm)の波長を設計波長λとして、先に数1で示した第1の位相関数Φ(h)に先の表4で示した2次から8次の位相関数係数A〜Aを代入して、図3に示した内周側位相関数曲線(第1の位相関数曲線)を求めて、この内周側位相関数曲線中で半径が1.1mmの範囲以内の曲線に基づいて形成されており、中心“0”部位を階段の上段に設定して対物レンズ21(図1)側に向かって凸状に突出し且つ中心“0”から内周領域径φD1に向かって階段が徐々に下降している。
一方、位相光学素子20の外周領域に形成した外周側階段状位相差パターン部20a2は、第1レーザー光L1の基準波長λ1と同じ値(408nm)の波長を設計波長λとして、先に数2で示した第2の位相関数Φ’(h)に先の表5で示した2次から8次の位相関数係数A’〜A’を代入して、図4に示した外周側位相関数曲線(第2の位相関数曲線)を求めて、この外周側位相関数曲線中で半径が1.1mm以上の曲線に基づいて形成されており、内周側階段状位相差パターン部20a1の下段部位に対して互いに位相関数曲線が異なるために曲線的には切り離され且つ構造的には接続されてこの内周側階段状位相差パターン部20a1の下段部位よりも上方に向かうように階段が徐々に上昇して外周領域径φD2の外側まで形成されている。
尚、ここに記した下降または上昇の関係は、位相光学素子20の設計に依存していて、設計によっては、内周側で上昇したり、あるいは上昇と下降の両方を含んだりする場合もある。
上記した第1,第2の位相関数Φ(h),Φ’(h)はラジアン単位である。これら第1,第2の位相関数Φ(h),Φ’(h)により求めた内周側位相関数曲線(第1の位相関数曲線),外周側位相関数曲線(第2の位相関数曲線)を、図3,図4に示したように、2πラジアンごとに分割して、それを一単位として、階段状の構造とすることで、具体的な位相光学素子20の内周側階段状位相差パターン部20a1及び外周側階段状位相差パターン部20a2の形状が定まる。ここで、階段の位相差は、Blu−ray Disc1に対応した第1レーザー光L1の基準波長λ1の略整数倍になるように為される。この際、図3,図4では、横軸を位相光学素子20の光軸からの高さhと等価な半径(mm)で示し、且つ、縦軸を位相差(λ)で示している。ここで縦軸の位相差は、2πラジアンを1波長(1λ)としたものである。尚、1波長(1λ)を単位としたのは、以後の説明を容易にするためである。
そして、図3,図4に示した内周側位相関数曲線,外周側位相関数曲線を基にして、位相光学素子20を作製する場合には、図5に拡大して示したように、連続的なスムーズな位相関数曲線の値を、離散な値に近似させるように内周側位相関数曲線,外周側位相関数曲線に基づいて予め設定した位相差幅で階段の段差ピッチを設定している。
即ち、位相光学素子20において、内周側階段状位相差パターン部20a1及び外周側階段状位相差パターン部20a2の実際の形状は、第1,第2の位相関数Φ(h),Φ’(h)において、mを0を含まない自然数として、略2mπ(設計波長λの略整数倍)となる位相差幅で、離散的な階段形状とした形態となり、これにより階段の段差ピッチは光路長の差が設計波長λ(408nm)の、略m倍となる高さとする。こうすると設計波長λの略m倍の波長(略mλ)では、実質的に位相光学素子20の内周側階段状位相差パターン部20a1及び外周側階段状位相差パターン部20a2を透過した基準波長λ1が408nmの第1レーザー光L1に対して波面は変化が生じず、第1レーザー光L1の波長が変化した場合は、位相構造に応じた波面変化が生じる。
この図5中では予め設定した位相差幅を例えば設計波長λの略1波長(略1λ)に設定して、階段状に区分けした場合を図示している。
この際、連続的なスムーズな位相関数曲線の値と、これに近似させた離散な値との間の誤差(量子化誤差と言える)は、波面の誤差となり、主として回折損失になる。具体的には光透過率が多少下がるのであるが、Blu−ray Disc1に対応した第1レーザー光L1の基準波長λ1の近傍では、波長の変化範囲が小さいことから、この低下は小さく実用上問題はない。一方、DVD2に対しては、光量的に数10%のオーダーの回折損失が生じるが、これを考慮した設計で充分補える範囲である。
そして、図6に示したように、位相光学素子20は、内周領域に形成した内周側階段状位相差パターン部20a1の階段の段差ピッチと、外周領域に形成した外周側階段状位相差パターン部20a2の階段の段差ピッチとを、共に設計波長λの略1波長(略1λ)の位相差に相当する高さに設定した場合には、1次の位相構造となる。
また、位相光学素子20の内周側階段状位相差パターン部20a1及び外周側階段状位相差パターン部20a2の段差ピッチが共に設計波長λの略1波長(略1λ)の位相差に相当する高さに設定されている場合には、図2及び図6に示したように、外周側階段状位相差パターン部20a2と対向する下面20bの外周領域内に第2レーザー光L2に対して対物レンズ21への開口数(NA)が0.6相当になるように制限するための第2レーザー光用開口制限部20b1がダイクロイック膜を用いてリング状に成膜されている。
この際、位相光学素子20の下面(他方の面)20bに形成した第2レーザー光用開口制限部20b1は、波長選択性を有するダイクロイック膜により青色半導体レーザー11(図1)から出射した基準波長λ1=408nm±8nmの第1レーザー光L1を透過し、且つ、赤色半導体レーザー31(図1)から出射した基準波長λ2=655nm±10nmの第2レーザー光L2を遮光する特性を有している。
従って、位相光学素子20の内周側階段状位相差パターン部20a1及び外周側階段状位相差パターン部20a2には、Blu−ray Disc1に対応した第1レーザー光L1が透過する一方、DVD2に対応した第2レーザー光L2は内周側階段状位相差パターン部20a1のみを透過し、且つ、外周側階段状位相差パターン部20a2で遮光されるので外周側階段状位相差パターン部20a2はBlu−ray Disc専用領域になっている。
ところで、DVD2に対して球面収差を考えなくて良い位相光学素子20の外周側は、位相構造の次数に制約はなく、図7に示したように、位相光学素子20の外周側階段状位相差パターン部20a3の階段の段差ピッチを、例えば設計波長λの略2倍の波長(略2λ)の位相差に相当する高さに設定しているが、これに限らず、設計波長λに対して略m(但し、mは0を含まない自然数)倍の波長(略mλ)の位相差に相当する高さに設定しても良い。このように形成した位相光学素子20は高次(2次以上)の位相構造と呼ばれている。
また、図8に示したように、位相光学素子20の外周側階段状位相差パターン部20a4の階段の段差ピッチを、階段構造の各段ごとにm(但し、mは0を含まない自然数)の値を変化させて略mλの位相差に相当する高さに設定しても良い。このように形成した位相光学素子20は、非周期的位相構造と呼ばれている。
図8に示した位相光学素子20の例では、外周側階段状位相差パターン部20a4における非周期的位相構造として、例えば、外周側階段状位相差パターン部20a4の1段目と2段目の間を2λ、2段目と3段目の間も2λ、3段目と4段目の間は1λ、4段目と5段目の間を3λとなるように設定している。
さて、このようにして構成した、図6,図7,図8に示した位相光学素子20を用いた光学系の、Blu−ray Discでの波面収差は図10に示した如く得られる。
この図10に示した波面収差図から明らかなように、第1レーザー光L1の基準波長λ1(408nm)に対しては内周領域及び外周領域共に波面収差が全く生じていないが、第1レーザー光L1の波長にバラツキがあり、例えば波長が例えば411nmである第1レーザー光L1に対しては波面収差が生じている。この場合に、内周側階段状位相差パターン部20a1を出射した波長が411nmである第1レーザー光L1の波面収差値を積分して平均化した平均値に対して、外周側階段状位相差パターン部20a4を出射した波長が411nmである第1レーザー光L1の波面収差値は0であるので、内周領域と外周領域とで平均波面の値に位相差が出ている。
そこで、外周側に対応した第2の位相関数Φ’(h)に、内周側に対応した第1の位相関数Φ(h)が作る波面の平均値に近く且つ設計波長λの略整数の位相差を付加することで、位相光学素子20の外周側階段状位相差パターン部の全体高さと、内周側階段状位相差パターン部の全体高さとの間にオフセットを与え、このことにより、第1レーザー光L1の基準波長近傍で波長が変化した時の内周側階段状位相差パターン部を出射した光の平均波面と、外周側階段状位相差パターン部を出射した光の波面との間の位相差を減少させて波面収差量を低減する。この際、オフセットとして与える位相差は、設計波長λの略整数の位相差とされているので、第1レーザー光L1の基準波長λ1においては、この操作でなんらの影響が生じない。また、縦収差図で示されている光線収差への影響もない。
上記のことを、図9を用いて説明する。図9は、図8に示された位相光学素子20に前記した操作が施されている。図8と図9に示した各位相光学素子20の内周側の構造は等しくされており、内周側階段状位相差パターン部20a1は、下面20bを基準とした全体高さHが同じであり且つ階段形状も同じである。
一方、図9に示したように、位相光学素子20の外周側階段状位相差パターン部20a5の全体の高さH2は、図8に示した位相光学素子20の外周側階段状位相差パターン部20a4の全体の高さH1に比べて低く設定されている。従って、H1より、H2の方が小さな値になっている。この時、H1とH2の高さの差により、前記したオフセットとして与えられる位相差が発生する。ここで、この位相差を設計波長λの略整数倍とすることで、第1レーザー光L1の基準波長λ1における収差の発生を防ぐことができる。
このようになされた、図9に示した位相光学素子20を用いた光学系の波面収差の様子を図11に示す。
この図11に示した波面収差図から明らかなように、内周側階段状位相差パターン部20a1の全体高さHに対して外周側階段状位相差パターン部20a5の全体高さH2を図8に示した全体高さH1よりも低く設定することで、外周側階段状位相差パターン部20a5を出射した波長が411nmである第1レーザー光L1の波面収差値は、内周側階段状位相差パターン部20a1を出射した波長が411nmである第1レーザー光L1の波面収差値を積分して平均化した平均値と近い値が得られるので、内周領域と外周領域とで波面収差値が略同じになる。これを言い換えると、位相光学素子20の外周側階段状位相差パターン部20a5の全体高さH2を、内周側階段状位相差パターン部20a1の全体高さHに対して内周側階段状位相差パターン部20a1を出射した第1レーザー光L1の波面収差値を積分して平均化した平均値に近い値の波面収差値が得られるように設定したことになる。これより、第1レーザー光L1に対して位相光学素子20で内周領域及び外周領域の波面収差を改善することができる。
この際、図8に示した形状の位相光学素子20と、図9に示した形状の位相光学素子20は、Blu−ray Discでの内周側縦収差及び外周側縦収差はどちらも同じ特性であり、位相光学素子20へのBlu−ray Discでの内周側縦収差図及び外周側縦収差図については後述する。
勿論、このように、第1レーザー光L1の基準波長λ1(408nm)に対して波長のバラツキがあり、例えば411nmである第1レーザー光L1に対して波面収差値を内周領域と外周領域とで略同じ値にするように位相光学素子20の外周側階段状位相差パターン部を形成する技術的思想は、図7に示した形状の位相光学素子20、又は、図8に示した形状の位相光学素子20にも適用できるものである。
そして、上記のように、位相光学素子20の外周側を、図7に示したような高次(2次以上)の位相構造、または、図8,図9に示したような非周期的位相構造とした場合、外周側位相構造中の階段の輪帯ピッチを大きく設定することが可能になり、位相光学素子20の製造が容易になるというメリットがある。
更に、位相光学素子20の外周側を、図7に示したような高次(2次以上)の位相構造、または、図8,図9に示したような非周期的位相構造とした場合、DVD2に対しては不要光である外周側の第2レーザー光L2に対して波長選択性を有する第2レーザー光用開口制限部などを設けずに内周側のDVD再生に必要な光束のみを分離できるメリットがある。この理由は、位相構造において、次数が異なると言うことは、位相構造により発生する回折作用の次数が異なっていることを示していて、このことにより内外周の境界で波面の連続性が分断されて、外周側の光束と内周側の光束とが分離されて内周側の光束が作るDVD2へのスポットに影響を与えなくなるためである。
また、位相光学素子20が高次の位相構造においては、波長が650nm近傍における回折効率が低下することが多いことも、その理由の一つである。これに対して、1次の位相構造の場合は、図2及び図6に示したように、外周側にDVD2に対応した第2レーザー光L2を遮光する第2レーザー光用開口制限部20b1を設けた方がDVD2への記録特性又は再生特性が向上するものである。
尚、勿論、高次(2次以上)の位相構造の場合、または、非周期的位相構造の場合であっても、位相光学素子20の下面20bの外周側にDVD2に対応した第2レーザー光L2を遮光する第2レーザー光用開口制限部20b1を設けることで、外周の光の影響度を低減して、DVD2への記録特性又は再生特性が向上させることができる。
ここで、再び図1に戻り、実施例の要部となる対物レンズ21は、Blu−ray Disc用として設計されたものであり、硝材として例えば先の表2に示したようにNBF1(HOYA製光学ガラス)を用いて、位相光学素子20と対向する面21aを非球面に形成すると共に、Blu−ray Disc1又はDVD2と対向する面21bも非球面に形成している。
この際、対物レンズ21の面21bとBlu−ray Disc1のレーザービーム入射面1aとの間の作動距離は先の表2に示したように略0.40mm程度であり、また、対物レンズ21の面21bとDVD2のレーザービーム入射面2aとの間の作動距離は先の表2に示したように0.16mm程度である。
また、基準波長λ1が408nmの第1レーザー光L1によりBlu−ray Disc1を記録又は再生するように無限共役で最適に設計した対物レンズ21は、先の表1に示したように、青色半導体レーザー22(図1)から出射した第1レーザー光L1の基準波長λ1を例えば408nmに設定し、且つ、開口数(NA)が0.85であり、焦点距離が1.7647mmであり、入射瞳直径(瞳径)が3.0mmのものを使用している。
ここで、実施例における光学系を用いた時の動作について説明する。 図12はBlu−ray Discでの光路図、
図13はBlu−ray Discでの内周側縦収差図、
図14はBlu−ray Discでの外周側縦収差図、
図15はBlu−ray Discでの内周側縦収差と外周側縦収差とを合成した縦収差図、
図16はDVDでの光路図、
図17はDVDでの縦収差図である。
まず、実施例において、Blu−ray Disc1を記録又は再生する場合に、Blu−ray Discでの光路図を図12に示すと共に、Blu−ray Discでの内周側縦収差図を図13に、外周側縦収差図を図14に、内周側縦収差と外周側縦収差とを合成した縦収差図を図15にそれぞれ示す。
即ち、この実施例において、図12に示した光学系によりBlu−ray Disc1を記録又は再生する場合には、青色半導体レーザー11(図1)側に凹レンズ17Aと凸レンズ17Bと凹レンズ17Cとを貼り合わせて形成した色収差補正素子17が配置されている。
そして、青色半導体レーザー11(図1)から出射した第1レーザー光L1をコリメーターレンズ14(図1)で平行光にし、この第1レーザー光L1の平行光を色収差補正素子17を介して位相光学素子20の下面20bの内周領域及び外周領域に入射させている。ここで、位相光学素子20の下面20bには、外周領域にダイクロイック膜を用いて第2レーザー光用開口制限部20b1がリング状に成膜されているものの、第1レーザー光L1を下面20bの内周領域と第2レーザー光用開口制限部20b1とをそのまま透過させた後、更に、内周側階段状位相差パターン部20a1と外周側階段状位相差パターン部20a2とをそのまま透過させ、平行光のままで対物レンズ21の面21aに入射させている。
この際、位相光学素子20の内周側階段状位相差パターン部20a1及び外周側階段状位相差パターン部20a2は、先に図6で説明したように階段の段差ピッチが設計波長λの略1波長(略1λ)の位相差に相当する高さに設定されているので、基準波長λ1が408nmの第1レーザー光L1に対して波面は変化が生じない。
尚、位相光学素子20として、先に図7に示したような高次(2次以上)の位相構造、または、図8,図9に示したような非周期的位相構造とした場合も適用可能であり、この場合には、下面20bに第2レーザー光用開口制限部が設けられていない点が異なるものである。
そして、対物レンズ21で絞った第1レーザービームをBlu−ray Disc1のレーザービーム入射面1aから入射させてディスク基板厚さが0.1mmの信号面1b上に集光している。
更に、図13に示したBlu−ray Discでの内周側縦収差図と、図14に示したBlu−ray Discでの外周側縦収差図とから明らかなように、Blu−ray Disc1を記録又は再生した時には、第1レーザー光L1の基準波長λ1(408nm)に対しては球面収差の影響が事実上無いと言って差し支えないレベルに小さいので、Blu−ray Disc1に対して充分に良好な特性が得られている。一方、第1レーザー光L1に波長誤差がある時に、例えば411nmの波長に対しては内周側の球面収差が変化するものの、外周側で球面収差の発生が少なくなるように設計されている。
更に、図15に示した如く、Blu−ray Discでの内周側縦収差と外周側縦収差とを合成した縦収差図は、本発明の効果を理解しやすく説明するために、正確な図ではなく、主として対物レンズ21が発生している縦収差の高次のうねりは無いものとして、模式的に描いてある。これがレンズ系としての収差図となる。
ここで明らかなように、外周側は、波長誤差がある場合、内周側の光束が作る最良像面の近傍に、全光束が集光されるように設計される。このようにすることで、波長誤差がある場合に、光学系としての収差の発生を小さく押さえることができる。
尚、この実施例においては、色収差補正素子17の設計を適切にすることで、内周側に関して、408nmの像面と411nmの最良像面の差が小さくなるように成されている。これに対して、色収差補正をやや不足気味、ないしは、過剰気味とすることで、両者を一致させない設計も可能である。この場合においても、外周側の設計は、内周側の波長誤差がある場合の光束の(例では411nmの)最良像面付近、または、408nm(基準波長)の像面付近のどちらかあるいは、その中間に置けば、良い結果が得られる。
ここで、実施例におけるBlu−ray Discでの光路図の効果を説明するにあたって、比較例として位相光学素子を設けない時の色収差補正素子は、凹レンズと凸レンズと凹レンズとを貼り合わせて形成した際に貼り合わせ面の半径が3.8mmとなり、この3.8mmの半径はかなり深い形状をしていて、かなり製作しにくい色収差補正素子であると言える。そして、位相光学素子を設けずに貼り合わせ面の半径が3.8mmの色収差補正素子を用いた際に、第1レーザー光L1の波長が411nmである時の波面収差のrms値は、0.031λとなる。
これに対して、実施例では、位相光学素子20を設けているので、色収差補正素子17の貼り合わせ面の半径は先の表2に示したように4.0mmであり、上記した比較例と比較すると、色収差補正素子17の貼り合わせ面の半径を5%以上緩和することができる。従って、ここで示した色収差補正素子17の貼り合わせ面の半径の緩和は、色収差補正素子17の製作がし易くなり非常に有効である。更に、位相光学素子20を設けて貼り合わせ面の半径が4.0mmの色収差補正素子17を用いた際に、第1レーザー光L1の波長が411nmである時の波面収差のrms値は、0.003λであり、ほぼ無収差に押さえることができる。これらの数値はBlu−ray Disc1に対して有効性を示すことになる。
次に、実施例において、DVD2を記録又は再生する場合に、DVDでの光路図を図16に示すと共に、DVDでの縦収差図を図17に示す。
即ち、図16に示した如く、赤色半導体レーザー31(図1)側には色収差補正素子が配置されてなく、赤色半導体レーザー31(図1)から出射した第2レーザー光L2をコリメーターレンズ34(図1)で平行光にし、この第2レーザー光L2の平行光を位相光学素子20の下面20bの外周領域に形成した第2レーザー光用開口制限部20b1により遮光して対物レンズ21への開口数(NA)が0.6相当になるように制限させると共に、第2レーザー光L2の平行光を位相光学素子20の下面20bの内周領域のみに入射させている。この後、位相光学素子20の内周側階段状位相差パターン部20a1により球面収差を補正して、略平行光の状態で対物レンズ21の面21aに入射させている。
そして、対物レンズ21で絞った第2レーザービームをDVD2のレーザービーム入射面2aから入射させてディスク基板厚さが0.6mmの信号面2b上に集光している。
この場合、対物レンズ21はBlu−ray Disc用として設計されているので、赤色半導体レーザー31(図1)から出射した波長λ2が655nmの第2レーザー光L2に対して球面収差が大きくなるものの、位相光学素子20の内周側階段状位相差パターン部20a1により波面補正を行うことによって球面収差を補正しているので、DVD2への記録又は再生に支障をきたさない。
更に、図17で示したDVDでの縦収差図では対物レンズ21の瞳径である光線高さ1.1mmまで描いており、光線高さが1.1mm以上の外周領域はDVD2においては、不要であるから何等の問題はなく、且つ、内周領域径φD1(図2)が2.2mm以内の内周領域ではDVD2に対して球面収差が補正されており、更に、図示を省略するもののDVD2に対して波面収差のrms値が0.05λ2より低くなっている。
本発明に係る光ピックアップ装置の全体構成を示した図である。 図1に示した位相光学素子を拡大して示した縦断面図である。 位相光学素子の内周側階段状位相差パターン部を作製する際に用いられる第1の位相関数Φ(h)により求めた内周側位相関数曲線(第1の位相関数曲線)を説明するための図である。 位相光学素子を作製する際に用いられる第2の位相関数Φ’(h)により求めた外周側位相関数曲線(第2の位相関数曲線)を説明するための図である。 図3(又は図4)で得られた内周側位相関数曲線(又は外周側位相関数曲線)に基づいて位相光学素子の内周側階段状位相差パターン部(又は外周側階段状位相差パターン部)を形成する状態を説明するための図である。 位相光学素子の内周側階段状位相差パターン部及び外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを共に略1λの位相差に相当する高さに設定した場合を模式的に示した図である。 位相光学素子の内周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略1λの位相差に相当する高さに設定し、且つ、外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略2λの位相差に相当する高さに設定した場合を模式的に示した図である。 位相光学素子の内周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略1λの位相差に相当する高さに設定し、且つ、外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを非周的位相構造に形成した場合を模式的に示した図である。 図8に示した位相光学素子よりも外周側階段状位相差パターン部の全体高さを低く設定した場合を模式的に示した図である。 図8に示した位相位相光学素子を用いた時のBlu−ray Discでの波面収差図である。 図9に示した位相位相光学素子を用いた時のBlu−ray Discでの波面収差図である。 Blu−ray Discでの光路図である。 Blu−ray Discでの内周側縦収差図である。 Blu−ray Discでの外周側縦収差図である。 Blu−ray Discでの内周側縦収差と外周側縦収差とを合成した縦収差図である。 DVDでの光路図である。 DVDでの縦収差図である。 従来例1の光ピックアップ装置の光学系を模式的に示した図である。 従来例2の光ピックアップ装置の光学系を模式的に示した図である。 従来例3の光ピックアップ装置の光学系を模式的に示した図である。 従来例4の光ピックアップ装置の光学系を模式的に示した図である。 従来例5の光ピックアップ装置の光学系を模式的に示した図である。
符号の説明
1…第1光記録媒体(Blu−ray Disc)
1a…レーザービーム入射面、1b…信号面、
2…第2光記録媒体(DVD)、2a…レーザービーム入射面、2b…信号面、
5…光ディスク駆動装置、6…スピンドルモータ、7…ターンテーブル、
10…光ピックアップ装置、
11…第1レーザー光源(青色半導体レーザー)、
12…回折格子(グレーティング)、13…偏光ビームスプリッタ、
14…コリメーターレンズ、
15…球面収差補正手段、
15A…凹レンズ、15B…凸レンズ、15C…アクチュエータ、
16…波長板、
17…色収差補正素子、
17A…凹レンズ、17B…凸レンズ、17C…凹レンズ、
18…ダイクロイックプリズム、19…レンズホルダ、
20…位相光学素子、
20a1…階段の段差ピッチが略1λの内周側階段状位相差パターン部、
20a2…階段の段差ピッチが略1λの外周側階段状位相差パターン部、
20a3…階段の段差ピッチが略2λの外周側階段状位相差パターン部、
20a4…階段の段差ピッチが非周期の外周側階段状位相差パターン部、
20a5…階段の段差ピッチが非周期で且つ全体高さを低く設定した外周側階段状位相差パターン部、
20b…下面,20b1…第2レーザー光用開口制限部、
21…対物レンズ、
22…フォーカスコイル、23…トラッキングコイル、
24…シリンドリカルレンズ、25…第1光検出器、
30…DVD用集積デバイス、31…第2レーザー光源(赤色半導体レーザー)、
32…第2光検出器、33…ホログラム素子、
L1,L2…第1,第2レーザー光、
λ1,λ2…第1,第2レーザー光の各基準波長、
λ…位相光学素子の設計波長、
d1,d2…第1,第2光記録媒体の基板厚さ。

Claims (5)

  1. 第1光記録媒体と、前記第1光記録媒体よりも記録密度が低く且つ前記第1光記録媒体よりも基板厚さが厚い第2光記録媒体と、前記第1,第2光記録媒体の各信号面を組み合わせて一体的に積層した組み合わせ型光記録媒体とを選択的に記録又は再生する光ピックアップ装置において、
    前記第1光記録媒体に対応して波長が450nm以下の第1レーザー光を出射させる第1レーザー光源と、
    前記第2光記録媒体に対応して前記第1レーザー光よりも波長が長い第2レーザー光を出射させる第2レーザー光源と、
    第1光記録媒体用として開口数(NA)が0.75以上に設定され、且つ、互いに対向する各面のうち少なくとも一方の面が非球面に形成されて、前記第1,第2レーザー光を前記第1,第2光記録媒体の各信号面に集光させる対物レンズと、
    前記第1,第2レーザー光源側と前記対物レンズとの間に設けられ、且つ、前記第1,第2光記録媒体の基板厚さの異なりによって生じる球面収差を補正するための位相光学素子とを少なくとも備え、
    前記位相光学素子は、前記第1レーザー光の基準波長λ1と同じ値の波長を設計波長λとして第1,第2の位相関数によって第1,第2の位相関数曲線をそれぞれ求めた上で、一方の面の内周領域に前記第1の位相関数曲線に基づいて内周側階段状位相差パターン部を輪帯状に形成し、且つ、前記内周側階段状位相差パターン部より外側の外周領域に前記第2の位相関数曲線に基づいて外周側階段状位相差パターン部を輪帯状に形成すると共に、前記内周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略1λの位相差に相当する高さに設定する一方、前記外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略mλ(但し、mは0を含まない自然数)の位相差に相当する高さもしくは各段ごとにmの値を変化させて略mλの位相差に相当する高さに設定したことを特徴とする光ピックアップ装置。
  2. 請求項1記載の光ピックアップ装置において、
    前記第2の位相関数に、前記第1の位相関数が作る波面の平均値に近く且つ前記設計波長λの略整数倍の位相差を付加することで、前記位相光学素子の前記外周側階段状位相差パターン部の全体高さと、前記内周側階段状位相差パターン部の全体高さとの間にオフセットを与え、このことにより、前記第1レーザー光の基準波長近傍で波長が変化した時の前記内周側階段状位相差パターン部を出射した光の平均波面と、前記外周側階段状位相差パターン部を出射した光の波面との間の位相差を減少させたことを特徴とする光ピックアップ装置。
  3. 請求項1記載又は請求項2記載の光ピックアップ装置において、
    前記位相光学素子は、前記外周側階段状位相差パターン部の階段の段差ピッチを略mλ=略1λに設定した場合に、前記外周側階段状位相差パターン部と対向して前記第2レーザー光に対して前記対物レンズへの開口数(NA)を制限するための第2レーザー光用開口制限部を他方の面に形成したことを特徴とする光ピックアップ装置。
  4. 請求項1〜請求項3のうちいずれか1項記載の光ピックアップ装置において、
    前記第1レーザー光源側と前記位相光学素子との間に、色収差を補正する色収差補正素子を配置したことを特徴とする光ピックアップ装置。
  5. 請求項4記載の光ピックアップ装置において、
    前記色収差補正素子が、前記第1レーザー光に対してのみ作用するように配置したことを特徴とする光ピックアップ装置。

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