JP2005171927A - エンジンの加減速検出方法及び燃料噴射制御方法 - Google Patents

エンジンの加減速検出方法及び燃料噴射制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】スロットルセンサを用いることなくエンジンの加速状態及び減速状態を正確に検出することができるエンジンの加減速検出方法を提供する。
【解決手段】エンジンの特定のクランク角位置を基準クランク角位置として、該基準クランク角位置で基準クランク角信号を発生するパルサ9を設けておき、基準クランク角信号が発生するタイミングから微小時間が経過する毎に到来するタイミングをそれぞれサンプルタイミングとして各サンプルタイミングでエンジンの吸気管内圧力をサンプリングし、各サンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出して、この吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、エンジンの加速状態及び(または)減速状態を検出する加減速検出方法及びこの加減速検出方法を用いて燃料噴射量を制御する燃料噴射制御方法に関するものである。
電子制御による燃料噴射制御を行うエンジン(内燃機関)では、インジェクタから噴射させる燃料の量を決定するために、シリンダ内に流入した空気の量を推定する必要がある。エンジンのシリンダ内への流入空気量を推定する方法として、吸気管内圧力(負圧)とエンジンの回転速度とにより流入空気量を推定するDジェトロ方式(スピード・デンシティ方式)が知られている。
ところで、運転者が車両を急加速しようとして、スロットルを急激に開いた場合や、急減速しようとしてスロットルを急激に閉じた場合など、スロットルが急速に操作された状況下では、吸気管内圧力とエンジンの回転速度とにより推定した吸入空気量に対して演算した量の燃料をエンジンに供給すると、エンジンに吸入される吸気の応答遅れにより、加速中であれば空燃比がリーン側にずれ、減速中であれば空燃比がリッチ側にずれてまう。その結果、排出ガスの成分が悪化したり、エンジンのドライバビリティーが悪化したりするという問題が生じる。
そこで、エンジンを加速または減速するためにスロットルの急激な操作が行われた場合には、スロットルの変化量に応じて燃料噴射量を増加させる補正を行ったり、減少させる補正を行ったりして、排気ガスの成分が悪化したり、エンジンのドライバビリティが悪化したりするのを防ぐようにしている。
スロットルの操作量を検出する方法としては、一般には、スロットルの位置を検出するスロットルポジションセンサが用いられているが、コストダウンを図るためにスロットルポジションセンサを装着しない場合も多い。このような場合には、スロットルポジションセンサを用いずにエンジンの加減速を検出することが必要になる。
スロットルポジションセンサを用いずにエンジンの加減速を検出する方法として、特許文献1に示されているように、エンジンの吸気管内圧力を監視して、吸気管内圧力が所定の変化を示したときにエンジンが加速状態または減速状態にあることを検出する方法が提案されている。
特許文献1に示された方法では、予め定めた複数のクランク角位置をサンプル位置として定めて、各サンプル位置で吸気管内圧力をサンプリングし、各サンプル位置で新たにサンプリングした吸気管内圧力を1燃焼サイクル前の同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力と比較する。そして、新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前にサンプリングした吸気管内圧力よりも所定値以上高い場合にエンジンが加速状態にあると判定し、逆に新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前にサンプリングした吸気管内圧力よりも所定値以上低い場合にエンジンが減速状態にあると判定するようにしている。
図6(A)に実線で示した曲線イは、4サイクルエンジンがほぼ一定の回転速度で回転している定常状態における吸気管内圧力のクランク角θに対する変化を示している。また破線で示した曲線ロはクランク角θ1の位置でスロットルを開いて急加速を行った際の吸気管内圧力を示している。このように、エンジンの加速時には、スロットルが開かれることにより吸気管内圧力が上昇する。従って、各サンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力を1燃焼サイクル前の同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力と比較して、新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前にサンプリングした吸気管内圧力よりも所定のレベル以上高くなっていることを検出することにより、エンジンの加速状態を検出することができる。加速の程度は、例えば、新たにサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前に同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力との差の時間的変化率を見ることにより判定することができる。
また図6(A)に鎖線で示した曲線ハは、スロットルを閉じて急減速を行った際の吸気管内圧力の変化を示している。このように、エンジンの減速時には、スロットルが閉じられること(吸気管内に流入する空気の量が減ること)により、吸気管内の圧力が低下する。従って、各サンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力を1燃焼サイクル前の同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力と比較して、新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前にサンプリングした吸気管内圧力よりも所定のレベル以上低くなっていることを検出することにより、エンジンの減速状態を検出することができる。減速の程度は、例えば、新たにサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前に同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力との差の時間的変化率を見ることにより判定することができる。
特許文献1に示された検出方法では、エンジンと同期回転するように設けられた磁石式交流発電機内に設けた発電コイルから発生させた図6(B)に示すような交流電圧を回転角検出信号として用いている。またエンジンと同期回転するロータに設けられたリラクタのエッジを検出してエンジンの特定のクランク角位置で図6(C)に示すようなパルス信号Vp1及びVp2を発生するパルサ(パルス信号発生器)を設けて、このパルサが発生するパルス信号Vp2を基準クランク角信号とし、この基準クランク角信号が発生した直後に現れる回転角検出信号の零クロス点をサンプル位置aとして特定し、以下1燃焼サイクルの間に現れる回転角度検出信号の一連の零クロス点をサンプル位置b,c,…,w,xとして特定して、これらのサンプル位置(図示の例では24個のサンプル位置)で吸気管内圧力をサンプリングするようにしている。図示の例では、基準クランク角信号Vp2が発生する位置を、吸気行程の開始時の上死点位置(エンジンのピストンが上死点に達したときのクランク角位置)よりも僅かに進んで位置に設定している。
特開2002−242749号公報
特許文献1に示された加減速検出方法によれば、スロットルポジションセンサを用いることなく、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを検出することができる。しかしながら、この既提案の方法のように、エンジンの複数のクランク角位置をそれぞれサンプル位置として、各サンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力に基づいて加減速の判定を行うようにすると、以下に示すような問題が生じる。
吸気管内圧力は、吸気行程において急速に低下し、吸気行程の末期ないしは圧縮行程の初期に極小値を示す。吸気管内圧力は極小値を示した後、次の吸気行程の直前まで徐々に上昇していく。吸気管内圧力の上昇過程における上昇の度合いは、スロットルバルブの開度(開口面積)と、スロットルバルブと吸気バルブとの間の吸気管内の容積(スロットルバルブよりも下流側での吸気管内容積)とによって決まる時定数により支配される。吸気管内圧力が上昇していく過程では吸気バルブが閉じているため、吸気管内圧力は、ピストンの動き(クランク角)とは無関係である。
また吸気管内圧力が上昇していく過程において、スロットル開度が小さい場合には、スロットルバルブの開口部を通過する空気の流量が少ないため、吸気管内圧力の上昇は遅くなり、逆にスロットル開度が大きい場合には、スロットルバルブの開口部を通過する空気の流量が多くなるため、吸気管内圧力の上昇が速くなる。このように、吸気行程が終了した後、吸気管内圧力が上昇していく区間では、吸気バルブが閉じているため、吸気管内圧力はクランク角とは無関係である。また吸気管の容積は一定であるため、吸気管内圧力は、スロットルバルブの開口部の面積と経過時間とにより決まる。
しかるに、既提案の加減速検出方法では、吸気行程が終了した後、吸気管内圧力が上昇していく区間でも、予め定めたクランク角位置をサンプル位置として吸気管内圧力をサンプリングしていたため、エンジンの回転速度が変化している状態(過渡状態)では、各サンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力と、1燃焼サイクル前の同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力とが比較の対象としての対応関係を持たなくなり、検出精度が低くなるという問題があった。
本発明の目的は、吸気管内圧力をサンプリングするタイミングを基準クランク角信号の発生タイミングからの経過時間に基づいて定めたサンプルタイミングで行うことにより、エンジンの回転速度が変化している過渡状態でも、吸気行程から外れた区間で新たにサンプリングした吸気管内圧力のサンプル値と、比較の対象とする1燃焼サイクル前のサンプル値との間に適正な対応関係を持たせて、エンジンの加減速の検出を的確に行うことができるようにしたエンジンの加減速検出方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、上記の加減速検出方法により加速状態及び減速状態がそれぞれ検出されたときに燃料噴射量を的確に補正して、排出ガスの成分を悪化させたり、ドライバビリティを悪化させたりすることがないように燃料噴射量を制御することができるエンジンの燃料噴射制御方法を提供することにある。
本発明は、エンジンが加速状態にあること及び(または)減速状態にあることを検出する方法を対象とする。
本発明においては、エンジンの特定のクランク角位置を基準クランク角位置として、該基準クランク角位置で基準クランク角信号を発生する信号発生器を設けておき、基準クランク角信号が発生するタイミングから微小時間が経過する毎に到来するタイミングをそれぞれサンプルタイミングとして各サンプルタイミングでエンジンの吸気管内圧力をサンプリングする。そして、各サンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミング(基準クランク角信号が発生したタイミングからの経過時間が同じサンプルタイミング)でサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出して、該吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが加速状態にあること及び(または)減速状態にあることを検出する。
上記のように、基準クランク角信号が発生するタイミングからの経過時間により各サンプルタイミングを定めて、各サンプルタイミングでエンジンの吸気管内圧力をサンプリングし、各サンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力とを比較することにより、エンジンの加速状態及び(または)減速状態を検出するようにすると、エンジンの回転速度が変化している過渡状態でも、吸気行程から外れた区間(吸気管内圧力がスロットルバルブの開口面積と経過時間により決まる区間)で新たにサンプリングした吸気管内圧力のサンプル値と、比較の対象とする1燃焼サイクル前のサンプル値との間に適正な対応関係を持たせることができるため、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを正確に検出することができる。
エンジンが加速状態にあること及び(または)減速状態にあることを検出する過程では、各サンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも高く、かつ前記吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが加速状態にあることを検出することができ、各サンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも低く、かつ吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが減速状態にあることを検出することができる。
本発明の好ましい態様では、エンジンの特定のクランク角位置を基準クランク角位置として、該基準クランク角位置で基準クランク角信号を発生する信号発生器を設けておき、エンジンの燃焼行程が吸気行程にあるときには、予め定めたクランク角位置をサンプル位置として、各サンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出し、エンジンの燃焼行程が吸気行程以外の行程にあるときには、基準クランク角信号が発生するタイミングから微小時間が経過する毎に到来するタイミングをそれぞれサンプルタイミングとして、各サンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出する。そして、吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが加速状態にあることまたは減速状態にあることを検出する。
上記のように、吸気バルブが開いていて、吸気管内圧力がクランク角(ピストンの動き)の影響を受ける吸気行程の区間では、予め定めたクランク角位置をサンプル位置として、各サンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出し、エンジンの燃焼行程が吸気行程以外の行程にあって吸気管内圧力がスロットルバルブの開口面積と経過時間とにより決まる区間では、基準クランク角信号が発生するタイミングから微小時間が経過する毎に到来するタイミングをそれぞれサンプルタイミングとして、各サンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出して、検出した吸気管内圧力差からエンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを検出するようにすると、それぞれの区間で、新たにサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の吸気管内圧力との比較を的確に行って、エンジンの加速状態及び減速状態の検出を更に正確に行わせることができる。
この場合も、各サンプル位置またはサンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプル位置またはサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも高く、かつ前記吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときに前記エンジンが加速状態にあることを検出することができ、各サンプル位置またはサンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプル位置またはサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも低く、かつ吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが減速状態にあることを検出することができる。
本発明に好ましい態様では、上記基準クランク角位置が、エンジンの吸気行程が開始されるクランク角位置の直前の位置に設定される。
本発明の他の好ましい態様では、上記基準クランク角位置が、エンジンの吸気行程が終了するクランク角位置付近の位置に設定される。
本発明はまた、エンジンの吸気管内圧力から吸入空気量を推測して、推測した吸入空気量と各種の制御条件とに対してインジェクタからの燃料噴射量を演算し、演算した噴射量の燃料を噴射させるようにインジェクタを制御する燃料噴射制御方法を対象とする。
本発明に係わる第1の燃料噴射制御方法では、前述のいずれかの加減速検出方法により、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを検出し、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることがそれぞれ検出されたときに、吸気管内圧力の極小値とその後に続く圧力上昇区間における吸気管内圧力の単位時間当たりの上昇率(吸気管内圧力の上昇の傾き)とに応じて、エンジンの加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行う。
吸気管内圧力の極小値は、エンジンが加速状態にあるときに高くなり、減速状態にあるときに低くなる。また極小値の後に続く圧力上昇区間における吸気管内圧力の単位時間当たりの上昇率は、エンジンが加速状態にあるときには定常時と同等かまたは定常時よりも高くなり、減速状態にあるときには定常時より低くなる。従って、上記のように、吸気管内圧力の極小値とその後に続く圧力上昇区間における吸気管内圧力の単位時間当たりの上昇率とに応じて、エンジンの加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行うようにすると、燃料噴射量の補正演算を的確に行うことができる。
インジェクタからの燃料の噴射量は、燃料を噴射する時間(噴射時間)とインジェクタに与える燃料の圧力とにより決まるが、一般にインジェクタに与える燃料の圧力は一定値に保たれるため、燃料噴射量は噴射時間により管理される。燃料噴射量の補正演算は、エンジンの回転速度、大気圧、機関温度などの各種の制御条件に対して演算された噴射時間に補正量を加算することにより行ってもよく、各種の制御条件に対して演算された噴射時間に補正係数を乗じることにより行ってもよい。吸気管内圧力の極小値及びその後に続く圧力上昇区間における吸気管内圧力の上昇率に対する補正量または補正係数の演算は、吸気管内圧力の極小値と吸気管内圧力の上昇率と補正量または補正係数との関係を与えるマップを検索することにより行うことができる。
本発明の好ましい態様では、前述のいずれかの加減速検出方法により、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを検出し、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることがそれぞれ検出されたときに、エンジンの現在の燃焼サイクル及び1つ前の燃焼サイクルにおいて基準クランク角信号が発生するタイミングからの経過時間が等しいタイミングでそれぞれサンプリングした吸気管内圧力のサンプル値の差分が規定値を超えているときに該差分を積算し、この差分の積算値からエンジンの加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行う。
上記吸気管内圧力の差分は、エンジンが加速状態または減速状態にあるときに大きくなる。従って、上記のように、吸気管内圧力の差分に応じて燃料噴射量の補正演算を行うようにすると、加減速時の補正演算を的確に行うことができる。また上記のように、各サンプルタイミングで演算された差分に対して補正演算を行うのではなく、差分の積算値に対して補正演算を行うようにすると、ノイズによる影響を少なくして、燃料噴射量の補正演算を的確に行うことができる。
本発明の他の好ましい態様では、前述のいずれかの加減速検出方法によりエンジンが加速状態にあることを検出し、エンジンが加速状態にあることが検出されたときに、吸気管内圧力のサンプル値が1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値を超えている時間を測定して、この時間に応じて加速時の燃料噴射量を補正する演算を行う。
エンジンの加速時には、排気行程の終期にサンプリングされた吸気管内圧力のサンプル値が1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値を超えるようになり、吸気管内圧力のサンプル値が1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値を超えている時間は、エンジンの加速度の度合いが大きいほど長くなる。従って上記のように、吸気管内圧力のサンプル値が1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値を超えている時間に応じて加速時の燃料噴射量を補正する演算を行うと、加速時の燃料噴射量の補正演算を的確に行うことができる。
本発明の更に他の好ましい態様では、前述のいずれかの加減速検出方法により、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを検出し、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることがそれぞれ検出されたときに、エンジンの現在の燃焼サイクル及び1つ前の燃焼サイクルにおいて基準クランク角信号が発生するタイミングからの経過時間が等しいタイミングでそれぞれサンプリングした前記吸気管内圧力のサンプル値の差分が初めて規定値よりも大きくなったときのタイミングとそのタイミングの直前の基準クランク角信号の発生タイミングとの時間差を求め、この時間差に応じて加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行う。
エンジンの現在の燃焼サイクル及び1つ前の燃焼サイクルにおいて基準クランク角信号が発生するタイミングからの経過時間が等しいタイミングでそれぞれサンプリングした吸気管内圧力のサンプル値の差分が初めて規定値よりも大きくなったときのタイミングとそのタイミングの直前の基準クランク角信号の発生タイミングとの時間差は、エンジンの加速の度合い及び減速の度合いが大きい場合ほど小さくなる。従って、上記時間差に応じて加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行うと、加速時及び減速時の燃料噴射量の補正演算を的確に行うことができる。
以上のように、本発明によれば、基準クランク角信号が発生するタイミングからの経過時間により各サンプルタイミングを定めて、各サンプルタイミングでエンジンの吸気管内圧力をサンプリングし、各サンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力とを比較することにより、エンジンの加速状態及び(または)減速状態を検出するようにしたので、エンジンの回転速度が変化している過渡状態でも、吸気行程から外れた区間(吸気管内圧力がスロットルバルブの開口面積と経過時間により決まる区間)で新たにサンプリングした吸気管内圧力のサンプル値と、比較の対象とする1燃焼サイクル前のサンプル値との間に適正な対応関係を持たせることができるため、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを正確に検出することができる。
また本発明において、吸気行程の区間では、予め定めたクランク角位置をサンプル位置として、各サンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出し、吸気行程以外の区間では、基準クランク角信号が発生するタイミングから微小時間が経過する毎に到来するタイミングをそれぞれサンプルタイミングとして、各サンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出して、検出した吸気管内圧力差からエンジンが加速状態にあること及び(または)減速状態にあることを検出するようにした場合には、それぞれの区間で、新たにサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の吸気管内圧力との比較を的確に行って、エンジンの加速状態及び減速状態の検出を更に正確に行わせることができる。
また本発明に係わる燃料噴射制御方法によれば、本発明に係わる検出方法によりエンジンの加速状態及び(または)減速状態が検出されたときに、加速状態及び(または)減速状態が反映された量に基づいて加速時及び(または)減速時の燃料噴射量の補正演算を行うので、加速時及び(または)減速時に空燃比を的確に制御して、排出ガスの成分が悪化したり、エンジンのドライバビリティが悪化したりするのを防ぐことができる。
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を詳細に説明する。以下の説明では、エンジンが単気筒エンジンであるとする。
図1は本発明の好ましい実施形態に係わる燃料噴射制御方法を実施するために用いる燃料噴射制御装置の構成を示したブロック図で、同図において1はエンジンの吸気管に取り付けられて該吸気管内に燃料を噴射するインジェクタ、2は噴射指令が与えられている間インジェクタ1に駆動電流を与えるインジェクタ駆動回路である。インジェクタ1は、駆動電流が与えられている間弁を開いてエンジンの吸気管内に燃料を噴射する。前述のように、インジェクタに与えられる燃料の圧力は一定に保たれるため、インジェクタからの燃料噴射量はインジェクタから燃料を噴射する時間(噴射時間)により管理される。
3は噴射量演算手段で、水温センサ4により検出されたエンジンの冷却水温度と、吸気温センサ5により検出されたエンジンの吸気温度と、吸入空気量推定手段6により推定された吸入空気量とに対して空燃比を所定の値にするために必要な燃料噴射量を噴射時間の形で演算する。
吸入空気量推定手段6は、圧力センサ7により検出された吸気管内圧力(負圧)とエンジンの体積効率とからエンジンのシリンダ内に流入した空気の量(吸入空気量)を推定する。
8は、エンジンの特定のクランク角位置で基準クランク角信号を発生するパルサ9(信号発生器)の出力と、圧力センサ7の出力とを用いて、本発明に係わる加減速検出方法によりエンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを検出する加減速検出手段である。
10は噴射量演算手段により演算された噴射量を補正する演算を行う噴射量補正手段で、この補正手段は、加減速検出手段8によりエンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることが検出されたときに、噴射量演算手段3により演算された噴射量に補正量を加算するか、または補正係数を乗じることにより噴射量を補正して、補正した噴射量(噴射時間)を噴射指令発生手段11に与える。
噴射指令発生手段11は、パルサ9が基準クランク角信号を発生したときに、噴射量補正手段10により補正された噴射時間の間インジェクタから燃料を噴射させるために必要な信号幅を有する矩形波状の噴射指令信号をインジェクタ駆動回路2に与える。
図1に示した燃料噴射制御装置の各部のうち、インジェクタ1、インジェクタ駆動回路2、水温センサ4、吸気温センサ5、及びパルサ9はハードウェアにより構成され、噴射量演算手段3、吸入空気量推定手段6、及び加減速検出手段8はECU(電子式制御ユニット)内のマイクロコンピュータに所定のプログラムを実行させることにより構成される。
加減速検出手段8は、基準クランク角信号が発生するタイミングから微小時間が経過する毎に到来するタイミングをそれぞれサンプルタイミングとして各サンプルタイミングで圧力センサ7の出力を読み取ることにより、エンジンの吸気管内圧力をサンプリングし、各サンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出して、各サンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも高く、かつ吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが加速状態にあることを検出し、各サンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも低く、かつ吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが減速状態にあることを検出する。
更に詳細に説明すると、ECUは、パルサが吸気行程の直前に基準クランク角信号を発生するタイミングから微小時間間隔(例えば2msec)毎に到来するサンプルタイミングでタスクを起動させ、このタスク内の処理で、圧力センサ7の出力を読み込むことにより吸気管内圧力をサンプリングし、サンプリングした吸気管内圧力をPBADnとして保存する。ここで添え字nはタスクの起動回数を示す。
吸気管内圧力PBADnを保存した後、1燃焼サイクル前の同じタイミング(1燃焼サイクル前の基準クランク角信号の発生タイミングからの経過時間が同じタイミング)でサンプリングしたPBADn(以後これをpbadnとする。)と、今回サンプリングしたPBADnとを比較し、pbadnの値よりもPBADnの値の方が予め設定したレベル以上大きいときにスロットルが開かれたと判定し、エンジンが加速状態にあると判定する。またpbadnとPBADnとを比較した結果、PBADnの方がpbadnよりも予め設定したレベル以上小さいときに、スロットルが閉じられたと判定し、エンジンが減速状態にあると判定する。
図3は時刻t1においてエンジンを加速する操作が開始されたときの各部の信号波形と、吸気管内圧力PBの波形と、スロットルバルブの開度αthとを示している。図3(A)はパルサが発生するパルス信号の波形を示したもので、パルサは、上死点位置(ピストンが上死点に達した時のクランク角位置)よりも十分に進角した位置に設定された第1の設定クランク角位置で図示しないロータに設けられたリラクタの回転方向の前端側のエッジを検出して負極性のパルス信号Vp1´及びVp1を発生し、上死点位置よりも僅かに進角した位置に設定された第2の設定クランク角位置でリラクタの回転方向の後端側エッジを検出して正極性のパルス信号Vp2´及びVp2を発生する。ここで、Vp1´及びVp2´は、圧縮行程の終了時の上死点位置前に発生するパルス信号を示し、Vp1及びVp2は、排気行程の終了時の上死点位置前(吸気行程の直前)に発生するパルス信号を示している。
図3(A)に示したパルス信号は、ECU内に設けられた波形整形回路により、図3(B)に示すような矩形波状のクランク角信号Vs´及びVsに変換されてマイクロコンピュータに入力される。クランク角信号Vs´は、パルス信号Vp1´が発生してからVp2´が発生するまでの間Hレベル(ハイレベル)を示す矩形波状の信号であり、クランク角信号Vsは、パルス信号Vp1が発生してからVp2が発生するまでの間Hレベルを示す矩形波状の信号である。
この例では、圧縮行程の終期に発生するクランク角信号Vs´が立上がる位置を点火時期の計測を開始する計測開始位置として用い、排気行程の終期に発生するクランク角信号Vsの立上がりを燃料噴射開始位置として用いている。また排気行程の終期に発生するパルスVp2を基準クランク角信号として用い、この基準クランク角信号の発生位置であるクランク角信号Vsの立下り(図示のタイミングtoに相当するクランク角位置)を基準クランク角位置として用いている。
図3(C)はインジェクタ駆動回路に与えられる噴射指令信号Vjで、この信号は、クランク角信号Vsの立上りで発生させられる。噴射指令信号Vjの信号幅は、インジェクタから演算された噴射時間の間燃料を噴射させるために必要な大きさに設定される。
また図3(D)は、エンジンの点火時期に点火装置に与えられる点火信号Viを示したもので、この点火信号は、ECUが圧縮行程の終期において、演算された点火時期を検出したときに発生する。点火装置はこの点火信号が与えられたときに点火用高電圧を発生して、該高電圧を点火プラグに印加し、点火動作を行わせる。
図3(E)は吸気管内圧力PBの変化を示したものである。同図に示したように、吸気管内圧力は排気行程の終期付近で極大値を示し、吸気行程の終期から圧縮行程の初期にかけて極小値を示す。図3(F)はスロットルバルブの開度の変化を示したもので、この例では、時刻t1で加速操作が開始されている。
スロットルバルブが開かれ、加速操作が行われると、スロットルバルブを通して吸気管内に流入する空気の量が増大するため、吸気管内圧力が高くなっていく。加速操作の前後の吸気管内圧力の変化を分かりやすくするため、エンジンの加速が開始された後の吸気管内圧力PBの実測波形に、1燃焼サイクル前の(加速操作が行われていないときの)吸気管内圧力PBの実測波形を重ね書きして示したものを図4(D)に示した。図4(D)において、波形aは、時刻t1で加速操作が行われた後の吸気管内圧力の波形を示し、波形bは、1燃焼サイクル前の吸気管内圧力の波形を示している。
なお図4(A)は加減速検出処理を行うタスクを起動するタイミング(サンプルタイミング)を与えるパルスの波形を示したもので、このパルスはマイクロコンピュータ内のタイマから与えられる。この例では、同図に示した各パルスの立上り及び立下りでタスクを起動させるようにしている。
また図4(B)は、パルサの出力パルスから生成したクランク角信号Vs及びVs´(図3Bに示したクランク信号と同じもの)を示し、図4(C)は噴射指令信号Vjを示している。図4(E)はスロットルバルブの開度αthの変化を示している。
図4(D)において、加速開始時点より前の吸気管内圧力の波形は、1燃焼サイクル前の波形と同じであるため、波形aと波形bとは重なっている。加速開始時点以降の期間では、スロットルが開かれたことにより、吸気管内の圧力上昇度合いが増加しているため、加速を開始した燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の波形は1燃焼サイクル前の波形に比べて大きな傾きで上昇している。
このように、エンジンが加速している状態では、吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の吸気管内圧力よりも上昇するため、各サンプルタイミングにおいてサンプリングされた吸気管内圧力を1つ前の燃焼サイクルにおける同じタイミングでサンプリングされた吸気管内圧力と比較して、新たにサンプリングされた吸気管内圧力が1つ前の燃焼サイクルの同じサンプルタイミングでサンプリングされた吸気管内圧力よりも所定のレベル以上高くなっているときにエンジンが加速状態にあると判定することができる。
本発明においては、吸気管内圧力をサンプリングするサンプルタイミングを各燃焼サイクル毎に特定する。各燃焼サイクルにおける各サンプルタイミングは、その燃焼サイクルにおいて基準クランク角信号が発生するタイミングtoから各サンプルタイミングまでの経過時間(基準クランク角信号が発生するタイミングに対する相対時刻)により特定する。即ち、各サンプルタイミングに対して、1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングとは、1つ前の燃焼サイクルにおいて、基準クランク角検出信号の発生タイミングtoからの経過時間が、各サンプルタイミングの基準クランク角信号の発生タイミングからの経過時間に等しいサンプルタイミングを意味する。例えば、図4において、サンプルタイミングt1´に対して、1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングはt1となる。
エンジンを減速する操作を行った場合の各部の信号波形及び吸気管内圧力の波形を図5(A)ないし(E)に示した。図5(A)は加減速検出処理を行うタスクを起動するタイミング(サンプルタイミング)を与えるパルスの波形を示し、図5(B)は、パルサの出力パルスから生成したクランク角信号Vs´及びVsを示し、図5(C)は噴射指令信号Vjを示している。図5(D)は時刻t1で減速加速操作が行われた後の吸気管内圧力の波形aと、波形aに重ね書きした1燃焼サイクル前の吸気管内圧力の波形bとを示し、図5(E)はスロットルバルブの開度αthの変化を示している。
図5(D)において、減速開始時点より前の吸気管内圧力の波形は、1燃焼サイクル前の波形と同じであるため、波形aと波形bとは重なっている。減速開始時点以降の期間では、スロットルが閉じられたことにより、吸気管内の圧力上昇度合いが減少したため、減速を開始した後の各燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の波形は1燃焼サイクル前の波形に比べて低くなっている。
このように、エンジンが減速している状態では、吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の吸気管内圧力よりも低くなるため、各サンプルタイミングにおいてサンプリングされた吸気管内圧力を1燃焼サイクル前の同じタイミングでサンプリングされた吸気管内圧力と比較して、新たにサンプリングされた吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じタイミングでサンプリングされた吸気管内圧力よりも所定のレベル以上低くなっているときにエンジンが減速状態にあると判定することができる。
本発明に係わる加減速検出方法を実施するために、基準クランク角信号が発生した後、微小な時間間隔(例えば2msecの間隔)で到来するサンプルタイミング毎にECUのマイクロコンピュータに実行させるタスクのアルゴリズムを示すフローチャートを図2に示した。このタスクでは先ずステップ1で、吸気管内の圧力を検出している圧力センサの出力を吸気管内圧力としてサンプリングし、これをPBADnとして記憶させる。次いでステップ2で今回サンプリングしたPBADnが増加方向に変化したか(前回サンプリングされた吸気管内圧力PBAD(n-1)よりも大きいか)否かを判定する。その結果、新たにサンプリングしたPBADnが増加方向に変化していないと判定されたとき(吸気管内圧力の極小値PBMINが検出されていないとき)には、以後何もしないでこのタスクを終了する。
ステップ2で今回サンプリングしたPBADnが前回サンプリングした吸気管内圧力PBAD(n-1)よりも大きいと判定されたときには、ステップ3で極小値PBMINの更新が完了したか否かを判定し、更新が完了していない場合には、ステップ4に進んで前回サンプリングされた吸気管内圧力PBAD(n-1)を吸気管内圧力の極小値とみなしてPBMINを更新するとともに、吸気管内圧力の極小値が発生した時刻Tbtmにn-1を書き込んでこのタスクを終了する。
次のサンプルタイミングでこのタスクが行われたときには、ステップ3でPBMINが更新されていると判定されるため、ステップ5に進み、PBADnが1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値PBMAXよりも小さいか否かを判定する。この判定の結果、PBADnが1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値PBMAXを超えていると判定されたときには、以後何もしないでこのタスクを終了する。ステップ5でPBADnが1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値PBMAXよりも低いと判定されたときには、ステップ6に進み、今回サンプリングされた吸気管内圧力PBADnを、1つ前の燃焼サイクルにおける同じサンプルタイミング(基準クランク角信号の発生タイミングからの経過時間が、今回のサンプルタイミングの基準クランク角信号の発生タイミングからの経過時間に等しいサンプルタイミング)でサンプリングされた吸気管内圧力pbadnと比較する。その結果、PBADnとpbadnとの差(PBADn−pbadn)(吸気管内圧力差)が加速判定基準値DPBADCACC以上であるときにエンジンが加速状態にあると判定し、ステップ7で加速増量補正値を演算する加速増量補正値演算過程を行う。
加速増量補正値演算過程では、今回サンプリングした吸気管内圧力PBADnと今の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極小値PBMINとの差PBADn-PBMINを求めてこの吸気管内圧力差をDPBADとして記憶させる。また直前の基準クランク角信号の発生タイミングから今回のサンプルタイミングまでの経過時間nと吸気管内圧力の極小値の発生時刻との差n−Tbtmを演算して、これを吸気管内圧力の極小値の発生タイミングからの経過時間Tfbtmとして記憶させる。また吸気管内圧力差DPBADと経過時間Tfbtmとから吸気管内圧力の波形の傾きPBSLOPE(=DPBAD/Tfbtm)を求め、吸気管内圧力の極小値PBMINと吸気管内圧力の傾きPBSLOPEとに対して加速増量マップMapACC(PBMIN,PBSLOPE)を検索することにより、加速時増量補正値TACCcを求める。ここで演算された補正値は、次の燃焼サイクルにおいて噴射量演算手段により演算された噴射時間に加算される。加速増量補正値TACCcを求めた後このタスクを終了する。
ステップ6でエンジンが加速していると判定されなかったときには、ステップ8に進み、pbadnとPBADnとの差(pbadn−PBADn)が減速判定基準値DPBADCSLD以上であるか否かを判定する。その結果、pbadnとPBADnとの差(pbadn−PBADn)が減速判定基準値DPBADCSLD以上であるときにエンジンが減速状態にあると判定し、ステップ9で減速減量補正値を演算する減速減量補正値演算過程を行う。
減速減量補正値演算過程では、今回サンプリングした吸気管内圧力PBADnと今の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極小値PBMINとの差PBADn-PBMINを求めて、この差をDPBADとして記憶させる。また直前の基準クランク角信号の発生タイミングから今回のサンプルタイミングまでの経過時間nと吸気管内圧力の極小値の発生時刻との差n−Tbtmを演算して、これを吸気管内圧力の極小値の発生タイミングからの経過時間Tfbtmとして記憶させる。またDPBADとTfbtmとから吸気管内圧力の波形の傾き(単位時間当たりの上昇率)PBSLOPE(=DPBAD/Tfbtm)を求め、吸気管内圧力の極小値PBMINと吸気管内圧力の傾きPBSLOPEとに対して減速減量マップMapSLD(PBMIN,PBSLOPE)を検索することにより、減速減量補正値TSLDcを求める。ここで演算された補正値は、次の燃焼サイクルにおいて噴射量演算手段により演算された噴射時間から減算される。減速減量補正値TSLDcを求めた後このタスクを終了する。
上記のように、本実施形態では、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることがそれぞれ検出されたときに、吸気管内圧力の極小値とその後に続く圧力上昇区間における吸気管内圧力の単位時間当たりの上昇率に応じて、エンジンの加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行っている。
上記の実施形態では、エンジンの燃焼行程のすべての行程において、各燃焼サイクル毎に基準クランク角信号の発生タイミングを基準にして定めた各サンプルタイミングでエンジンの吸気管内圧力をサンプリングし、各サンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出して、各サンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも高く、かつ吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが加速状態にあることを検出し、各サンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも低く、かつ吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが減速状態にあることを検出するようにしたが、エンジンの燃焼行程が吸気行程にあるときには、特許文献1に示された方法と同様に、予め定めたクランク角位置をサンプル位置として、各サンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出するようにしてもよい。
即ち、エンジンの燃焼行程が吸気行程にあるときには、特許文献1に示された方法と同様に、予め定めたクランク角位置をサンプル位置として、各サンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出し、エンジンの燃焼行程が吸気行程以外の行程にあるときにのみ、基準クランク角信号が発生するタイミングから微小時間が経過する毎に到来するタイミングをそれぞれサンプルタイミングとして、各サンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出して、各サンプル位置またはサンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプル位置またはサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも高く、かつ吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが加速状態にあることを検出し、各サンプル位置またはサンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプル位置またはサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも低く、かつ吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときにエンジンが減速状態にあることを検出するようにしてもよい。
上記のように構成する場合、吸気行程におけるサンプル位置は、特許文献1に示された方法と同様に、エンジンと同期回転する交流発電機内に設けた発電コイルから得られる交流電圧の零クロス点(図6B参照)から検出するようにしてもよく、クランク軸が微小角度回転する毎にパルスを発生するエンコーダをエンジンに取り付けて、このエンコーダがパルスを発生するクランク角位置をサンプル位置としてもよい。
エンジンの燃焼行程が吸気行程にあることは、吸気行程の直前で基準クランク角信号が発生したことが検出された時(クランク角信号Vsの立下りが検出された時)に、その時のエンジンの回転速度からクランク軸が180°回転するのに要する時間を求めて、その時間をタイマにより計測することにより検出することができる。
上記の実施形態では、エンジンの吸気行程が開始されるクランク角位置の直前の位置に基準クランク角位置を設定しているが、本発明は、このように基準クランク角位置を設定する場合に限定されない。例えば、基準クランク角位置は、エンジンの吸気行程が終了するクランク角位置付近の位置に設定してもよい。
上記の実施形態では、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることがそれぞれ検出されたときに、吸気管内圧力の極小値とその後に続く圧力上昇区間における吸気管内圧力の単位時間当たりの上昇率(吸気管内圧力の上昇の傾きPBSLOPE)に応じて、エンジンの加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正するようにしているが、加速時及び減速時の燃料噴射量の補正のしたかは上記の例に限定されない。
例えばエンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることがそれぞれ検出されたときに、エンジンの現在の燃焼サイクル及び1つ前の燃焼サイクルにおいて基準クランク角信号が発生するタイミングからの経過時間が等しいタイミングでそれぞれサンプリングした吸気管内圧力のサンプル値の差分が規定値を超えているときに該差分を積算し、この差分の積算値から前記エンジンの加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行うようにしてもよい。
図4及び図5に示したように、吸気管内圧力の差分は、エンジンが加速状態または減速状態にあるときに大きくなるため、上記のように、吸気管内圧力の差分に応じて燃料噴射量の補正演算を行うようにすると、加減速時の補正演算を的確に行うことができる。また上記のように、各サンプルタイミングで演算された差分に対して補正演算を行うのではなく、差分の積算値に対して補正演算を行うようにすると、ノイズによる影響を少なくして、燃料噴射量の補正演算を的確に行うことができる。
また、本発明の加減速検出方法によりエンジンが加速状態にあることを検出したときに、吸気管内圧力のサンプル値が1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値を超えている時間を測定して、この時間に応じて加速時の燃料噴射量を補正する演算を行うようにしてもよい。
エンジンの加速時には、図4に示したように、排気行程においてサンプリングされた吸気管内圧力のサンプル値が1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値を超えるようになる。そして、吸気管内圧力のサンプル値が1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値を超えている時間は、エンジンの加速度の度合いが大きいほど長くなる。従って、上記のように、吸気管内圧力のサンプル値が1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値を超えている時間に応じて加速時の燃料噴射量を補正する演算を行うと、加速時の燃料噴射量の補正演算を的確に行うことができる。
また、エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることがそれぞれ検出されたときに、エンジンの現在の燃焼サイクル及び1つ前の燃焼サイクルにおいて基準クランク角信号が発生するタイミングからの経過時間が等しいタイミングでそれぞれサンプリングした吸気管内圧力のサンプル値の差分が初めて規定値よりも大きくなったときのタイミングとそのタイミングの直前の基準クランク角信号の発生タイミングとの時間差を求め、この時間差に応じて加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行うようにしてもよい。
エンジンの現在の燃焼サイクル及び1つ前の燃焼サイクルにおいて基準クランク角信号が発生するタイミングからの経過時間が等しいタイミングでそれぞれサンプリングした吸気管内圧力のサンプル値の差分が初めて規定値よりも大きくなったときのタイミングとそのタイミングの直前の基準クランク角信号の発生タイミングとの時間差は、エンジンの加速の度合い及び減速の度合いが大きい場合ほど小さくなる。従って、上記時間差に応じて加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行うと、加速時及び減速時の燃料噴射量の補正演算を的確に行うことができる。
上記の説明では、エンジンが単気筒エンジンであるとしたが、2以上の気筒を有する多気筒エンジンにも本発明を適用することができる。
本発明の実施形態に係わる燃料噴射制御方法を実施するために用いる燃料噴射制御装置の構成を示したブロック図である。 本発明の加減速検出方法及び燃料噴射制御方法を実施するためにマイクロコンピュータに実行させるタスクのアルゴリズムを示したフローチャートである。 エンジンを加速する操作が開始されたときの図1の各部の信号波形と、吸気管内圧力の波形とスロットルバルブの開度とを示したタイムチャートである。 本発明の実施形態においてエンジンを加速する操作が行われたときの、加減速検出処理を行うタスクの起動タイミングを与えるパルスの波形、パルサの出力から生成したクランク角信号の波形、噴射指令信号Vjの波形、吸気管内圧力の波形及びスロットルバルブの開度の変化を示したタイムチャートである。 本発明の実施形態においてエンジンを減速する操作が行われたときの、加減速検出処理を行うタスクの起動タイミングを与えるパルスの波形、パルサの出力から生成したクランク角信号の波形、噴射指令信号Vjの波形、吸気管内圧力の波形及びスロットルバルブの開度の変化を示したタイムチャートである。 従来の加減速検出方法を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
1 インジェクタ
2 インジェクタ駆動回路
3 噴射量演算手段
4 水温センサ
5 吸気温センサ
6 吸入空気量推定手段
7 圧力センサ
8 加減速検出手段
9 パルサ
10 噴射量補正手段
11 噴射指令発生手段

Claims (9)

  1. エンジンが加速状態にあること及び(または)減速状態にあることを検出する方法において、
    前記エンジンの特定のクランク角位置を基準クランク角位置として、該基準クランク角位置で基準クランク角信号を発生する信号発生器を設けておき、
    前記基準クランク角信号が発生するタイミングから微小時間が経過する毎に到来するタイミングをそれぞれサンプルタイミングとして各サンプルタイミングで前記エンジンの吸気管内圧力をサンプリングし、
    各サンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出して、該吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときに前記エンジンが加速状態にあること及び(または)減速状態にあることを検出すること、
    を特徴とするエンジンの加減速検出方法。
  2. エンジンが加速状態にあること及び(または)減速状態にあることを検出する方法において、
    前記エンジンの特定のクランク角位置を基準クランク角位置として、基準クランク角位置で基準クランク角信号を発生する信号発生器を設けておき、
    前記基準クランク角信号が発生するタイミングから微小時間が経過する毎に到来するタイミングをそれぞれサンプルタイミングとして各サンプルタイミングで前記エンジンの吸気管内圧力をサンプリングし、
    各サンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出して、各サンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも高く、かつ前記吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときに前記エンジンが加速状態にあることを検出し、各サンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも低く、かつ前記吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときに前記エンジンが減速状態にあることを検出すること、
    を特徴とするエンジンの加減速検出方法。
  3. エンジンが加速状態にあること及び(または)減速状態にあることを検出する方法において、
    前記エンジンの特定のクランク角位置を基準クランク角位置として、該基準クランク角位置で基準クランク角信号を発生する信号発生器を設けておき、
    前記エンジンの燃焼行程が吸気行程にあるときには、予め定めたクランク角位置をサンプル位置として、各サンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプル位置でサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出し、
    前記エンジンの燃焼行程が吸気行程以外の行程にあるときには、前記基準クランク角信号が発生するタイミングから微小時間が経過する毎に到来するタイミングをそれぞれサンプルタイミングとして、各サンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力と1燃焼サイクル前の同じサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力との差を吸気管内圧力差として検出して、
    各サンプル位置またはサンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプル位置またはサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも高く、かつ前記吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときに前記エンジンが加速状態にあることを検出し、各サンプル位置またはサンプルタイミングで新たにサンプリングした吸気管内圧力が1燃焼サイクル前の同じサンプル位置またはサンプルタイミングでサンプリングした吸気管内圧力よりも低く、かつ前記吸気管内圧力差の大きさが設定値を超えているときに前記エンジンが減速状態にあることを検出すること、
    を特徴とするエンジンの加減速検出方法。
  4. 前記基準クランク角位置は、前記エンジンの吸気行程が開始されるクランク角位置の直前の位置に設定されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエンジンの加減速検出方法。
  5. 前記基準クランク角位置は、前記エンジンの吸気行程が終了するクランク角位置付近の位置に設定されている請求項1ないし3のいずれか1つに記載のエンジンの加減速検出方法。
  6. エンジンの吸気管内圧力から吸入空気量を推測して、推測した吸入空気量と各種の制御条件とに対してインジェクタからの燃料噴射量を演算し、演算した噴射量の燃料を噴射させるように前記インジェクタを制御する燃料噴射制御方法において、
    前記請求項1ないし5のいずれか1つに記載された加減速検出方法により、前記エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを検出し、
    前記エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることがそれぞれ検出されたときに、前記吸気管内圧力の極小値とその後に続く圧力上昇区間における吸気管内圧力の単位時間当たりの上昇率とに応じて、前記エンジンの加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行うこと、
    を特徴とするエンジンの燃料噴射制御方法。
  7. エンジンの吸気管内圧力から吸入空気量を推測して、推測した吸入空気量と各種の制御条件とに対してインジェクタからの燃料噴射量を演算し、演算した噴射量の燃料を噴射させるように前記インジェクタを制御する燃料噴射制御方法において、
    前記請求項1ないし5のいずれか1つに記載された加減速検出方法により、前記エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを検出し、
    前記エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることがそれぞれ検出されたときに、前記エンジンの現在の燃焼サイクル及び1つ前の燃焼サイクルにおいて前記基準クランク角信号が発生するタイミングからの経過時間が等しいタイミングでそれぞれサンプリングした前記吸気管内圧力のサンプル値の差分が規定値を超えているときに該差分を積算し、この差分の積算値から前記エンジンの加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行うこと、
    を特徴とするエンジンの燃料噴射制御方法。
  8. エンジンの吸気管内圧力から吸入空気量を推測して、推測した吸入空気量と各種の制御条件とに対してインジェクタからの燃料噴射量を演算し、演算した噴射量の燃料を噴射させるように前記インジェクタを制御する燃料噴射制御方法において、
    前記請求項1ないし5のいずれか1つに記載された加減速検出方法により、前記エンジンが加速状態にあることを検出し、
    前記エンジンが加速状態にあることが検出されたときに、前記吸気管内圧力のサンプル値が1つ前の燃焼サイクルにおける吸気管内圧力の極大値を超えている時間を測定して、この時間に応じて加速時の燃料噴射量を補正する演算を行うこと、
    を特徴とするエンジンの燃料噴射制御方法。
  9. エンジンの吸気管内圧力から吸入空気量を推測して、推測した吸入空気量と各種の制御条件とに対してインジェクタからの燃料噴射量を演算し、演算した噴射量の燃料を噴射させるように前記インジェクタを制御する燃料噴射制御方法において、
    前記請求項1ないし5のいずれか1つに記載された加減速検出方法により、前記エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることを検出し、
    前記エンジンが加速状態にあること及び減速状態にあることがそれぞれ検出されたときに、前記エンジンの現在の燃焼サイクル及び1つ前の燃焼サイクルにおいて前記基準クランク角信号が発生するタイミングからの経過時間が等しいタイミングでそれぞれサンプリングした前記吸気管内圧力のサンプル値の差分が初めて規定値よりも大きくなったときのタイミングとそのタイミングの直前の基準クランク角信号の発生タイミングとの時間差を求め、この時間差に応じて加速時の燃料噴射量及び減速時の燃料噴射量を補正する演算を行うこと、
    を特徴とするエンジンの燃料噴射制御方法。
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