JP2005171333A - 金属ガラス合金 - Google Patents
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Abstract
【課題】比較的安価で、且つ、耐腐食性、加工性、強度、導電性に優れ、特に、セパレータ用材料に必要な耐腐食性に優れた金属ガラス合金を提供すること。
【解決手段】セパレータ用金属ガラス合金は、原子%による組成が、組成式Cu100-a-bZraAlb(式中、30≦a≦60、0≦b≦15である。)により表わされる。この金属ガラス合金は、Zr又は前記Alの一部を、Nb及び/又はTa(それぞれ、最大10原子%。)で置換してもよい。この金属ガラス合金は、理論的には酸化の開始点となる結晶粒界がないことから、腐食を抑えることができる。また、強度や電気伝導性についても現在使われているカーボン系の材料よりも優れている。また、カーボン材料を用いた場合より、工程を少なくすることができることから、製造コストを抑えることができる。
【解決手段】セパレータ用金属ガラス合金は、原子%による組成が、組成式Cu100-a-bZraAlb(式中、30≦a≦60、0≦b≦15である。)により表わされる。この金属ガラス合金は、Zr又は前記Alの一部を、Nb及び/又はTa(それぞれ、最大10原子%。)で置換してもよい。この金属ガラス合金は、理論的には酸化の開始点となる結晶粒界がないことから、腐食を抑えることができる。また、強度や電気伝導性についても現在使われているカーボン系の材料よりも優れている。また、カーボン材料を用いた場合より、工程を少なくすることができることから、製造コストを抑えることができる。
Description
本発明は、金属ガラス合金の技術分野に属し、さらに詳しくは、固体高分子型燃料電池のセルに組込まれるセパレータの材料となるセパレータ用金属ガラス合金の技術分野に属する。
固体高分子型燃料電池(以下、「燃料電池」と呼ぶ。)は、高分子電解質膜からなる電極に、反応ガス(水素・酸素)を供給して発電する装置である。
図2は、燃料電池を構成する最小ユニットであるセルCの斜視図である。
燃料電池のセルCは、触媒層と多孔質支持層からなる2つの電極E1,E2(アノード、及びカソード)、電極E1,E2間に挿入される電解質D、及び電極E1,E2の外側に配置されたセパレータ100からなる。
上記構成のセルCでは、1つにつき1V弱の電圧しか得られないので、実際の燃料電池としては、通常、数十〜数百のセルCを直列に積層したものが使用されている。
図2は、燃料電池を構成する最小ユニットであるセルCの斜視図である。
燃料電池のセルCは、触媒層と多孔質支持層からなる2つの電極E1,E2(アノード、及びカソード)、電極E1,E2間に挿入される電解質D、及び電極E1,E2の外側に配置されたセパレータ100からなる。
上記構成のセルCでは、1つにつき1V弱の電圧しか得られないので、実際の燃料電池としては、通常、数十〜数百のセルCを直列に積層したものが使用されている。
図3は、燃料電池に使用される従来のセパレータ100の正面図である。
プレート状のセパレータ100の両面に、図3に示すように、幅、及び深さが0.5〜2mm程度の多数の溝120が設けられており、この溝120は、反応ガスの流路、及び反応によって発生した水の排出路として機能する。
多数のセルCが積層されてなる燃料電池において、上記のセパレータ100は、各セルC間の仕切り板としてだけでなく、溝120を介して隣合う電極E1(又はE2)に反応ガスを供給したり、反応に伴って発生した水を外部に排出するために設けられている。
また、セパレータ100は、セルCで発生した電気を外部に伝達するための役割も果たしている。
プレート状のセパレータ100の両面に、図3に示すように、幅、及び深さが0.5〜2mm程度の多数の溝120が設けられており、この溝120は、反応ガスの流路、及び反応によって発生した水の排出路として機能する。
多数のセルCが積層されてなる燃料電池において、上記のセパレータ100は、各セルC間の仕切り板としてだけでなく、溝120を介して隣合う電極E1(又はE2)に反応ガスを供給したり、反応に伴って発生した水を外部に排出するために設けられている。
また、セパレータ100は、セルCで発生した電気を外部に伝達するための役割も果たしている。
従って、燃料電池のセパレータ100としては、電極E1,E2(アノード側、カソード側)に供給される反応ガスが混合しないようにガス遮蔽性が高く、反応ガスによって腐食されることがないように耐蝕性・耐酸化性に優れ、軽量で、且つ、導電性を有し、さらに、積層した各セルCの荷重に耐え得る強度を具え、1mm程度の溝深さを有していることが要求される。
また、燃料電池を小型化するためには、セパレータ100をできるだけ薄くする必要がある。
また、燃料電池を小型化するためには、セパレータ100をできるだけ薄くする必要がある。
上記特性を満たすセパレータ100の材料として、従来から、等方性カーボンが使用されている。しかし、より小型で高出力の燃料電池を開発するために、セパレータを薄くすると機械的強度及び成形性に限界があった。そこで、現在では、セパレータを薄くしても機械強度、成形性に優れた、金属を母材とするセパレータの開発が進められている。
ところが、金属を母材とするセパレータを用いる場合には、以下の2点が問題となる。第1点は、金属の特性に由来する耐食性の低さである。一般的な燃料電池においては、燃料電池の反応下においては水が存在するが、金属はこのように水を含む雰囲気下では腐食されやすく、金属が腐食すると、生成した水に金属イオンが混入し、触媒が不活性になるという問題がある。
第2点は、金属の特性に由来する高い接触抵抗(低い導電性)が挙げられる。金属表面には不働態層が形成されるためカーボン材料に比べて接触抵抗が高く、そのような金属セパレータに通電された場合には電圧降下が大きくなり、燃料電池の性能低下を招くおそれがある。
このような問題に対して、例えば、セパレータに用いる母材の金属にステンレス鋼を用い、その表面をサンドブラスト等により粗面化する技術がある(第1の従来技術)。この技術によると、母材の金属にステンレス鋼が用いられるので耐食性に優れるとともに、母材表面の粗面化により接触抵抗が低下する。また、特許文献1には、セパレータの母材にステンレス鋼を用い、その表面に金メッキを施す技術が開示されている(第2の従来技術)。この技術によれば、耐食性、導電性に優れた金が母材表面にメッキされるので、金の特性により耐食性が向上するとともに、接触抵抗を低減することができる。
しかし、第1の従来技術は、電力を発生する反応中にセパレータが酸化雰囲気となるため、使用中に腐食されてしまうという問題がある。
また、第2の従来技術は、金メッキを用いることからコスト高になってしまうという問題を有する。また、金メッキの替わりに、比較的安価な導電性の酸化物や黒鉛粉を混合したスラリーを塗布する方法があるが、部分的に破損することがあり、満足できる結果は得られなかった。
また、第2の従来技術は、金メッキを用いることからコスト高になってしまうという問題を有する。また、金メッキの替わりに、比較的安価な導電性の酸化物や黒鉛粉を混合したスラリーを塗布する方法があるが、部分的に破損することがあり、満足できる結果は得られなかった。
そこで、ステンレス鋼からなる母材の表面に、アモルファス金属からなる導電性粒子を物理蒸着法により積層させて、厚さ1〜50μmの多孔質層を形成することで、耐食性・導電性を向上させた燃料電池用セパレータが、特許文献2に開示されている。
このセパレータは、母材が金属からなるので、セパレータの厚みを薄くしても強度を保つことができる。また、導電性粒子が融着されて形成されることにより、導電性粒子が剥離しにくい上、多孔質層とされているので、アノード又はカソードと積層して押圧された場合には、アノード又はカソードの接触面積が増大し、電極に対する接触抵抗が低減される。
また、母材表面に形成された多孔質層を構成する材質の少なくとも一部にアモルファス金属を含むので、前記燃料電池用セパレータは耐食性にも優れている。
特開平10−228914号公報
特開2001−325966号公報
また、母材表面に形成された多孔質層を構成する材質の少なくとも一部にアモルファス金属を含むので、前記燃料電池用セパレータは耐食性にも優れている。
しかし、この特許文献2のセパレータは、物理蒸着法により、アモルファス金属を積層しなければならないため、製造に手間がかかるという問題を有する。
そこで、本発明者らは、上記の欠点を改良すべく鋭意研究した結果、金属ガラス合金をプレス成形することで、超塑性、強度、及び導電性に優れたセパレータが得られることを見出すに至った。
そこで、本発明者らは、上記の欠点を改良すべく鋭意研究した結果、金属ガラス合金をプレス成形することで、超塑性、強度、及び導電性に優れたセパレータが得られることを見出すに至った。
本発明者らは、先に、大きなガラス形成能、優れた加工性、優れた機械的性質を兼備えたCu基ガラス合金について特許出願した(特願2002−255529)。
前記出願におけるCu基ガラス合金は、Zr及び/又はHfとAl及び/又はGa、残部Cuの特定組成の合金を溶融し、液体状態から急冷凝固させることにより、45K以上の過冷却液体領域△Txを示す直径(肉厚)1mm以上の非晶質相の棒(板材)を得ることで、得られるものである。
しかし、このCu基ガラス合金をセパレータの材料として使用した場合、耐食性が不十分であった。
本発明は、このようなセパレータ用金属ガラス合金において、比較的安価で、且つ、耐腐食性、加工性、強度、導電性に優れ、特に、セパレータ用材料に必要な耐腐食性に優れた金属ガラス合金を提供することを目的とする。
前記出願におけるCu基ガラス合金は、Zr及び/又はHfとAl及び/又はGa、残部Cuの特定組成の合金を溶融し、液体状態から急冷凝固させることにより、45K以上の過冷却液体領域△Txを示す直径(肉厚)1mm以上の非晶質相の棒(板材)を得ることで、得られるものである。
しかし、このCu基ガラス合金をセパレータの材料として使用した場合、耐食性が不十分であった。
本発明は、このようなセパレータ用金属ガラス合金において、比較的安価で、且つ、耐腐食性、加工性、強度、導電性に優れ、特に、セパレータ用材料に必要な耐腐食性に優れた金属ガラス合金を提供することを目的とする。
本発明は、原子%による組成が、組成式Cu100-a-bZraAlb(式中、30≦a≦60、0≦b≦15である。)により表わされる金属ガラス合金によって、前記の課題を解決した。
本発明によれば、比較的安価で、且つ、耐腐食性、加工性、強度、導電性に優れ、特に、セパレータ用材料に必要な耐腐食性に優れた金属ガラス合金が得られる。
本発明のセパレータ用金属ガラス合金は、原子%による組成が、組成式Cu100-a-bZraAlb(式中、30≦a≦60、0≦b≦15である。)により表わされる。この金属ガラス合金は、Zr又は前記Alの一部を、Nb及び/又はTa(それぞれ、最大10原子%。)で置換してもよい。
次に、実施例、及び比較例により、本発明をさらに具体的に説明する。
(実施例1〜3)
表1に示す各種組成の金属ガラス合金シートを、チェインバー内の溝形状の凹凸が設けられた金型内に配置し、ガラス遷移温度と結晶化温度の間まで、金属ガラス合金シート及び金型を加熱し、ホットプレスにより金属ガラス合金シート10に溝を成形して、金属ガラスセパレータを得た。ここで、実施例1及び2は、請求項1の組成の金属ガラス合金からなるセパレータであり、実施例3は請求項2の組成の金属ガラス合金からなるセパレータである。
(比較例)
黒鉛粉末に樹脂を添加し、板状に加圧成形して、カーボンセパレータを得た。
(実施例1〜3)
表1に示す各種組成の金属ガラス合金シートを、チェインバー内の溝形状の凹凸が設けられた金型内に配置し、ガラス遷移温度と結晶化温度の間まで、金属ガラス合金シート及び金型を加熱し、ホットプレスにより金属ガラス合金シート10に溝を成形して、金属ガラスセパレータを得た。ここで、実施例1及び2は、請求項1の組成の金属ガラス合金からなるセパレータであり、実施例3は請求項2の組成の金属ガラス合金からなるセパレータである。
(比較例)
黒鉛粉末に樹脂を添加し、板状に加圧成形して、カーボンセパレータを得た。
実施例1〜3及び比較例について、曲げ強度、体積抵抗、最大腐食電流密度、水素透過率、厚さを表1に示す。
なお、最大腐食電流密度は、1N硫酸液中での分極曲線における最大値である。また、水素透過率は、差圧0.2MPa、温度25℃の条件下で測定したものであり、実施例1〜3の水素透過率は測定装置検出限界以下であったので、7×10-15以下とした。
なお、最大腐食電流密度は、1N硫酸液中での分極曲線における最大値である。また、水素透過率は、差圧0.2MPa、温度25℃の条件下で測定したものであり、実施例1〜3の水素透過率は測定装置検出限界以下であったので、7×10-15以下とした。
表1から明らかなように、現在、一般的に用いられている比較例のカーボンセパレータは、実施例と比較して、曲げ強度が小さく、体積抵抗、水素透過率、及び厚さが大きく、燃料電池セパレータとして劣るものであった。なお、比較例の厚さが、実施例と比較して大きいのは、カーボンセパレータ自体の強度が低く、加圧成形後に型から取出すときに破損しやすいので、厚さを大きくする必要があるからである。
これに対して、実施例1〜3の金属ガラスセパレータは、体積抵抗、水素透過率、及び厚さについては、燃料電池セパレータとして優れた性能が得られ、金属を燃料電池内で使用する際に最も懸念される腐食についてもカーボン材と同程度の性能が得られた。
代表例として、この実施例1を燃料電池セルに組込んだ場合と、比較例を燃料電池セルに組込んだ場合の発電特性を図4に示す。
図4より、実施例1が比較例と同等以上の発電特性を有していることが確認できる。
図4より、実施例1が比較例と同等以上の発電特性を有していることが確認できる。
次に、本発明の金属ガラス合金を用いてセパレータを製造する方法を、具体的に、図1に基づいて説明する。
本発明の金属ガラス合金を用いたセパレータの製造方法は、以下の工程からなる。
(工程1)本発明の金属ガラス合金からなるシート10を、チェインバー30内の溝形状の凹凸が設けられた金型20内に配置する。
(工程2)ガラス遷移温度と結晶化温度の間まで、金属ガラス合金シート10及び金型20を加熱する。
(工程3)ホットプレスにより、金属ガラス合金シート10に溝を成形する。
本発明の金属ガラス合金を用いたセパレータの製造方法は、以下の工程からなる。
(工程1)本発明の金属ガラス合金からなるシート10を、チェインバー30内の溝形状の凹凸が設けられた金型20内に配置する。
(工程2)ガラス遷移温度と結晶化温度の間まで、金属ガラス合金シート10及び金型20を加熱する。
(工程3)ホットプレスにより、金属ガラス合金シート10に溝を成形する。
ところで、金属ガラス合金シート10にセパレータに必要な凹凸の溝形状を形成するには、金属ガラス合金シート10及び金型20をガラス遷移温度と結晶化温度の間の温度まで加熱する必要がある。これは、金属ガラス合金は、遷移温度と結晶化温度の間の温度域にあると超塑性を示し、高温に熱した金型により簡便にプレス成形できるのに対し、金属ガラス合金シート10の温度がガラス遷移温度以下であると十分な延性が得られず、結晶化温度以上であると結晶化が起こり、金属ガラス(過冷却による液体状態の金属)ではなく一般の多結晶金属となり、セパレータに必要な耐食性が得られないためである。
ここで、表面の酸化を防ぐため、加熱・成形は、不活性雰囲気中でなされることが好ましい。これは、チェインバー30内を不活性ガスで充填することで実現される。また、金属ガラス合金シート10の厚さは、50〜250μmであることが望ましい。
従来、固体高分子型燃料電池のセパレータとして、ステンレス鋼からなるものやステンレス鋼に金メッキをしてなるものがあるが、ステンレス鋼の場合、電力を発生する反応中にセパレータが酸化雰囲気となるため、使用中に腐食されてしまうという問題があり、また、金メッキを施すと今度はコスト高になってしまうという問題がある。
本発明の金属ガラス合金は、理論的には酸化の開始点となる結晶粒界がないことから、腐食を抑えることができる。また、強度や電気伝導性についても現在使われているカーボン系の材料よりも優れている。また、カーボン材料を用いた場合より、工程を少なくすることができることから、製造コストを抑えることができる。
さらに、本発明の金属ガラス合金は、比較的安価に製造できるという利点もある。
さらに、本発明の金属ガラス合金は、比較的安価に製造できるという利点もある。
本発明の金属ガラス合金を用いて、セパレータを製造することで、以下の比較的大きいサイズの加工が可能となることが確認された。
金属ガラス合金シート最大面積:500mm×500mm
溝の最大高さ:1.0mm
金属ガラス合金シートの最大厚さ:250μm
金属ガラス合金シート最大面積:500mm×500mm
溝の最大高さ:1.0mm
金属ガラス合金シートの最大厚さ:250μm
以上説明したように、本発明によれば、比較的安価で、且つ、耐腐食性、加工性、強度、導電性に優れ、特に、セパレータ用材料に必要な耐腐食性に優れた金属ガラス合金が得られるという効果を奏する。
10:金属ガラス合金シート
20:金型
30:チェインバー
20:金型
30:チェインバー
Claims (2)
- 原子%による組成が、組成式Cu100-a-bZraAlb(式中、30≦a≦60、0≦b≦15である。)により表わされる、金属ガラス合金。
- 前記Zr又は前記Alの一部が、Nb及び/又はTa(それぞれ、最大10原子%。)で置換された、請求項1の金属ガラス合金。
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