JP2005171008A - 液体洗浄剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 香り立ちの良い特定の香料を含む香料組成物を含有する液体洗浄剤組成物を提供する。
【解決手段】 (a)陰イオン界面活性剤と、(b)下式(I)で表された界面活性剤と(c)下式(II)で表された化合物と、(d)総炭素数3〜18のエステル系香料を1種又は2種以上含む香料組成物と、を含有する液体洗浄剤組成物。
Figure 2005171008

Figure 2005171008

(式中、R1はC7〜17の炭化水素基、Aは−COO−、−CONH−など、nは0又は1である。又、BはC1〜5のアルキレン基であり、n=0の時、Bはメチレン基である。R2及びR3はC1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基、R4はC1〜18の炭化水素基である。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、液体洗浄剤組成物に関し、特に総炭素数3〜18のエステル系香料を1種又は2種以上含む香料組成物を含有する液体洗浄剤組成物に関する。
一般的に液体洗浄剤は、水や水溶性有機溶剤を溶媒に、界面活性剤を洗浄主基材として含有したものであり、その他にハイドロトロープ剤、エタノールの他に、洗浄対象によっては、金属イオン封鎖剤(キレート剤)、アルカリ剤、粘度調整剤を含む、これに任意の添加剤により構成されている。技術者は、より優れた洗浄力を得るために、異なる複数の種類の界面活性剤を組合わせたり、添加剤を工夫するなどの鋭意努力を続けてきた。一方、近年では、界面活性剤を主基材とする組成は変わらないが、ゴミ問題に起因する容器の縮小化の要求により、少ない使用量で高い洗浄力を得るために、組成の濃縮化が進み、界面活性剤濃度が高くなってきている。
我々は以前、洗浄力の絶え間ない探求において、陰イオン界面活性剤とアミンオキサイド型界面活性剤、及びモノ長鎖アルキルグリセリルエーテルとを組み合わせると、洗浄力が向上することを見出した(特許文献1)。
しかし、陰イオン界面活性剤、アミンオキサイド型界面活性剤及びモノ長鎖アルキルグリセリルエーテルを含有する液体洗浄剤組成物に通常の香料組成物を配合すると、香り立ちが悪くなるという問題が生じた。
また、シトラス調の香りは、非常に嗜好性が高く、液体洗浄剤で良く用いられているが、陰イオン界面活性剤、アミンオキサイド型界面活性剤及びモノ長鎖アルキルグリセリルエーテルを含有する液体洗浄剤組成物に、通常用いられるオレンジオイルあるいはリモネンを主成分とした調合したシトラス調の香りで賦香すると、シトラス調の香料が組成物中に可溶化され、特に、モノ長鎖アルキルグリセリルエーテルはシトラス調の香料の香り立ちに対し大きく影響を与え、その結果、液体洗浄剤組成物における香料の香り立ちが大幅に低下するという問題があった。
液体洗浄剤組成物の香り立ちは、該洗浄剤組成物の主要な商品特性の一つである。特に、ボトル口及び洗浄中の液体洗浄剤組成物の香り立ちは、その商品の香りを評価する上で非常に重要なポイントとなる。
このような液体洗浄剤組成物の香り立ちをよくするための対策として、香料組成物の賦香率を上げることも考えられるが、賦香率が高くなると、液体洗浄剤組成物自身のコストが高くなるのみならず、賦香率の高い香料組成物は、香料物質由来の刺激的な匂いになり、香りの質が低下するという問題があった。また、賦香率の高い香料組成物を配合した洗浄剤組成物が白濁したり、組成物中に沈殿などが析出したりする現象が発生しやすく、液体洗浄剤組成物の安定性が損なわれるという問題が生じた。
特許文献1には、陰イオン界面活性剤、アミンオキサイド型界面活性剤及びモノ長鎖アルキルグリセリルエーテルを含有する液体洗浄剤が開示されている。特許文献2には、高濃度の界面活性剤及び特定の香料を含有し、かつ、製品粘度が特定範囲に調整された液体洗浄剤であって、洗浄力、泡立ちなどの基本性能に優れ、かつ安定した香り立ちとその持続性に優れた増粘系の液体洗浄剤が開示されている。また、特許文献2には、界面活性剤として、アニオン性界面活性剤、ノニオン界面活性剤、アミンオキシド型界面活性剤などが例示されている。
特許文献3には、グリセリルエーテル誘導体を香料の保留剤又は香質改善剤として用いた香り立ち、残香性などの芳香特性及び保留効果に優れた香料組成物、及びその香料組成物を含有する香粧品、トイレタリー製品、入浴剤、医薬品が開示されている。また、特許文献3において、優れた香気持続性を付与することが可能で、かつ、香料組成物の香質の変調をきたさない無臭性の香質改善剤として、特定のグリセリルエーテル誘導体を含有させる香料組成物が開示されている。また、特許文献3には、「本発明の香料組成物は、一般式(I)で表されるグリセリルエーテル誘導体を必須成分とするが、他に調香成分として公知あるいは周知のケトン類、アルデヒド類、エステル類、アルコール類、エーテル類、テルペン類、天然精油、合成ムスク、等が単独であるいは適宜組み合わせ配合され、香料組成物とされる」ことが開示されている。
特開2001−19993号公報 特開2002−256300号公報 特開2003−238985号公報
本発明は、陰イオン界面活性剤、アミンオキサイド型界面活性剤、モノ長鎖アルキルグリセリルエーテル及び特定の香料組成物を含有する液体洗浄剤組成物を提供する。
本発明は、陰イオン界面活性剤、アミンオキサイド型界面活性剤、モノ長鎖アルキルグリセリルエーテル及び特定の香料組成物を配合することにより、香料組成物における香料の含有量を増やさなくても、組成物における香料の香り立ちが良い液体洗浄剤組成物である。
すなわち、本発明は、
(a)陰イオン界面活性剤(以下「成分(a)」という)、
(b)一般式(I)
Figure 2005171008
(式中、R1は炭素数7〜17の炭化水素基であり、Aは-COO-、-CONH-、-OCO-又は-NHCO-であり、nは0又は1の数である。又、Bは炭素数1〜5のアルキレン基であり、n=0の時、Bはメチレン基である。R2及びR3は同一又は異なって、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。)
で表される界面活性剤(以下「成分(b)」という)、
(c)一般式(II)
Figure 2005171008
(式中R4は炭素数1〜18の炭化水素基である。)
で表される化合物(以下「成分(c)」という)及び、
(d)総炭素数3〜18のエステル系香料を1種又は2種以上含む香料組成物とを含む液体洗浄剤組成物である。
また、本発明は、(e)陰イオン界面活性剤 5〜50質量%と、(f)一般式(I)で表される化合物1〜15質量%と、(g)一般式(II)で表される化合物0.1〜10質量%と、(h)総炭素数3〜18のエステル系香料を1種又は2種以上含む香料組成物0.1〜1.0質量%とを含む液体洗浄剤組成物であってもよい。
また、本発明に用いる香料組成物には、総炭素数3〜18のエステル系香料として、
C3〜C9のギ酸エステル、C4〜C12の酢酸エステル、C5〜C13のプロピオン酸エステル、C5〜C14の酪酸エステル及びC7〜C13の吉草酸エステルからなる群より選ばれる1種または2種以上を含んでもよい。
また、前記総炭素数3〜18のエステル系香料は、プロピオン酸トリシクロデセニル、酢酸イソアミル、カプロン酸エチル、カプロン酸アリル、2−ペンチロキシグリコール酸アリル、メチルフェニルグリシド酸エチル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、2−メチル酪酸エチル、酪酸エチル及び酪酸メチルからなる群より選ばれる1種または2種以上であってもよい。
前記総炭素数3〜18のエステル系香料には、さらにジヒドロジャスモン酸メチルを含んでもよく、また酢酸リナリル、酢酸スチラリル、アセト酢酸エチル、サリチル酸シス−3−ヘキセニルからなる群より選ばれる1種または2種以上を含んでもよい。
本発明によれば、成分(a)、(b)及び(c)を含有する液体洗浄剤組成物への香料組成物の配合量を増やさなくても、組成物における香料の香り立ちが良く、洗浄剤組成物の基剤など由来の生地臭に対し優れたマスキング効果を得ることができる。
本発明は、液体洗浄剤組成物への香料組成物の配合量を増やさないで、上記の基剤臭等に対し優れたマスキングを有するため、香料組成物への賦香率を高くする必要がなくなり、その結果、製品のコストを低減させることができ、高賦香率による香料由来の刺激的な匂いも抑制することができ、かつ液体の洗浄剤組成物の保存安定性に与える影響も少ない。
さらに、本発明に係るエステル系香料は、嗜好性が高く、少量でも強く匂う。また、前記エステル系香料は、本発明に係る液体洗浄剤組成物において、香料組成物が瑞々しく芳醇で濃厚な甘さを有したオレンジをイメージさせる香りの発現に必要不可欠なものである。さらに、前記エステル系香料を本発明に係る液体洗浄剤組成物に配合することにより、製品のボトル口、及び洗浄中の香り立ちが良く、瑞々しく芳醇で濃厚な甘さを有したオレンジの香りをつくることができる。
本発明に係る成分(a)及び成分(e)は、陰イオン界面活性剤であれば特に限定はしないが、炭素数10〜18の炭化水素基を有する陰イオン界面活性剤が好ましい。具体的には、炭素数10〜15のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩、炭素数10〜16のモノアルキル硫酸エステル塩、炭素数10〜16のアルキル基を有し、炭素数2又は3のオキシアルキレン基が平均1.0〜4.0モル付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、炭素数8〜16のα−オレフィンスルホン酸塩、α−スルホ脂肪酸(炭素数8〜16)低級アルキル(炭素数1〜3)エステル塩などを挙げることができる。塩類としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アルカノールアミン塩が挙げられ、特に粘度の調整しやすさからナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩が好ましい。
また、洗浄効果を向上させ、高濃度の陰イオン界面活性剤を含有する組成物の低温又は高温における貯蔵安定性を改善する観点から、本発明において、特に炭素数10〜14のアルキル基を有し、炭素数2又は3のオキシアルキレン基、好ましくはオキシエチレン基が平均1.0〜3.0モル、特に好ましくは1.5〜3.0モル付加したポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩、好ましくはナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩又はマグネシウム塩を用いることが好ましい。
成分(a)又は成分(e)としてポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩を用いる場合、直鎖1−アルケンをヒドロホルミル化して得られたアルコールを原料にして製造された分岐鎖1級アルキル基を有するポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が好適である。
ここで、ヒドロホルミル化とは、鉄、コバルト又はニッケル等のカルボニル錯体を触媒として用い、直鎖1−アルケンに一酸化炭素を付加させてアルコールを得る方法であり、直鎖アルキル基とメチル分岐アルキル基を含有するアルコールを得ることができる。
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩は、このようなヒドロホルミル化して得られたアルコールに、更にアルキレンオキシド、好ましくはプロピレンオキシド(以下、POと表記する)又はエチレンオキシド(以下、EOと表記する)、より好ましくはEOを付加させ、更に三酸化イオウ又はクロルスルホン酸でスルホン化し、アルカリ剤で中和して得ることができる。
EO及び/又はPOの平均付加モル数は、洗浄効果を高くする観点から、好ましくは1.0〜3.0、より好ましくは1.5〜3.0、特に好ましくは1.5〜2.5である。中和に用いるアルカリ剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸マグネシウムが好ましく、更に好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウムが挙げられる。
成分(a)の含有量は、洗浄効果をより高めることができる観点から、液体洗浄剤組成物中に5〜60質量%、更に10〜55質量%、特に10〜50質量%であることが好ましい。また成分(e)の含有量は、同じように洗浄効果をより高める観点、組成物における配合バランスからの観点から、液体洗浄剤組成物中に、5〜50質量%、更に10〜45質量%、特に10〜40質量%であることが好ましい
ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩として上記分岐アルキル基を含むものを用いるとき、全ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩中のポリオキシアルキレン分岐鎖アルキルエーテル硫酸エステル塩の含有量は、洗浄効果をより高めることができる観点から、5〜80質量%、更に10〜70質量%、特に15〜60質量%であることが好ましい。
特にポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩を、組成物中に10質量%を超えて配合する場合(例えば、15〜40質量%の濃度で配合する場合)は、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩中のポリオキシアルキレン分岐鎖アルキルエーテル硫酸エステル塩の含有量は、5〜50質量%、好ましくは10〜45質量%、より好ましくは10〜40質量%含有することが望ましい。
本発明の成分(b)又は(h)は、炭素数10〜18の炭化水素基を有するアミンオキシド型界面活性剤であり、すなわち前記一般式(I)の化合物が好ましい。
一般式(I)の化合物において、R1は、好ましくは炭素数10〜16、より好ましくは10〜14のアルキル基又はアルケニル基であり、特に好ましくはラウリル基(又はラウリン酸残基)及び/又はミリスチル基(又はミリスチン酸残基)である。Aは、好ましくは−COO−又は−CONH−であり、最も好ましくは−CONH−である。Bの炭素数は、好ましくは2又は3であり、R2及びR3は、好ましくはメチル基である。
一般式(I)の化合物は、式中のR1が単独のアルキル(又はアルケニル)鎖長のものでも、異なるアルキル(又はアルケニル)鎖長を有するものの混合物でもよい。後者の場合には、ヤシ油、パーム核油から選ばれる植物油から誘導される混合アルキル(又はアルケニル)鎖長を有するものが好適である。具体的には式中のR1がラウリル基(又はラウリン酸残基)とミリスチル基(又はミリスチン酸残基)のものの混合物であり、ラウリル基(又はラウリン酸残基)/ミリスチル基(又はミリスチン酸残基)のモル比が95/5〜20/80、好ましくは90/10〜30/70の混合物であることが、洗浄効果及び泡立ち性の観点から好ましい。成分(b)及び成分(f)の含有量は、液体洗浄剤組成物中に、1〜15質量%、更に1〜10質量%、特に2〜10質量%であることが好ましい。
本発明の成分(c)及び成分(g)は、前記一般式(II)で表される化合物である一般式(II)中、R4は炭素数1〜18の炭化水素基であり、泡立ち性および濯ぎ性の観点から、2−エチルヘキシル、イソノニル、イソデシルから選ばれる基が好ましく、特に好ましくは2−エチルヘキシル基である。一般式(II)の化合物の好ましい例は2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルである。
成分(c)又は成分(g)の最も好ましい化合物である2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルの製法は、2−エチルヘキサノールとエピハロヒドリンやグリシドール等のエポキシ化合物をBF3等の酸触媒、又はアルミニウム触媒を用いて反応させて製造する方法が一般的である。上記反応物中には、一般式(II)の構造の2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルの他に、エポキシ化合物の1位に2−エチルヘキサノールが付加した化合物(3−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,2−プロパンジオールやエポキシ化合物の2位に付加した化合物(2−(2−エチルヘキシルオキシ)−1,3−プロパンジオールなどを含んでもよい。また、副生成物として、これら化合物にさらにエポキシ化合物が付加した多付加化合物が挙げられる。
本発明では多付加化合物の含有量が2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルに対して30質量%以下、好ましくは10質量%以下、特に好ましくは1質量%以下である2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテルを用いることが、洗浄力のみならず、濯ぎ性、泡立ち性の観点から最も好適である。成分(c)又は成分(g)は、液体洗浄剤組成物中に、0.1〜10質量%、更に0.3〜7質量%、特に0.5〜5質量%含有するのが好ましい。
本発明に係る成分(d)は、上記成分(a)と、成分(b)と、成分(c)とを含有する液体洗浄剤組成物に配合しても香り立ちがよいのみならず、ボトル口及び洗浄中の使用場面において瑞々しく芳醇で濃厚な甘さを有したオレンジをイメージさせる香りを創作するのにキー成分となる重要な成分である。これは成分(h)も同様である。
本発明の成分(d)又は成分(h)に含まれる総炭素数3〜18のエステル系香料は、特に限定されるものではないが、特に、例えば、C3〜C9のギ酸エステル、C4〜C12の酢酸エステル、C5〜C13のプロピオン酸エステル、C5〜C14の酪酸エステル、C7〜C13の吉草酸エステルが好ましい。具体的には、例えば、C3〜C9のギ酸エステルとしては、ギ酸エチル、ギ酸シス−3−ヘキセニル、ギ酸シトロネリル、ギ酸ゲラニル、ギ酸フェニルエチル等が挙げられる。C4〜C12の酢酸エステルとしては、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソアミル、酢酸ヘキシル、酢酸シス−3−ヘキセニル、酢酸トランス−2−ヘキセニル、酢酸イソノニル、酢酸ミルセニル、酢酸ターピニル、酢酸メンチル、酢酸メンタニル、酢酸ノピル、酢酸o-t-ブチルシクロヘキシル、酢酸2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタニル、酢酸シンナミル、酢酸アニシル、酢酸ヘリオトロピル、酢酸デカヒドロβナフチル等が挙げられる。
C5〜C13のプロピオン酸エステルとしては、プロピオン酸エチル、プロピオン酸イソアミル、プロピオン酸シトロネリル、プロピオン酸ゲラニル、プロピオン酸リナリル、プロピオン酸ベンジル、プロピオン酸シンナミル、シクロヘキシルプロピオン酸アリル、プロピオン酸トリシクロデセニル等が挙げられる。
C5〜C14の酪酸エステルとしては、酪酸エチル、酪酸メチル、2−メチル酪酸エチル、酪酸ブチル、酪酸イソアミル、酪酸ヘキシル、酪酸リナリル、酪酸ゲラニル、酪酸シトロネリル、酪酸ベンジル、イソ酪酸エチル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸シス−3−ヘキセニル、イソ酪酸シトロネリル、イソ酪酸ゲラニル、イソ酪酸リナリル、イソ酪酸ベンジル、イソ酪酸フェニルエチル、イソ酪酸フェノキシエチル、イソ酪酸トリシクロデセニル等が挙げられる。
C7〜C13の吉草酸エステルとしては、イソ吉草酸エチル、吉草酸プロピル、イソ吉草酸ゲラニル、イソ吉草酸シンナミル、イソ吉草酸フェニルエチル、その他のエステルとして、カプロン酸エチル、カプロン酸アリル、エナント酸エチル、カプリン酸エチル、チグリン酸シトロネリル、2−ペンチロキシグリコール酸アリル、ピルビン酸エチル、ピルビン酸イソアミル、レブリン酸エチル、安息香酸エチル、安息香酸イソアミル、フェニル酢酸メチル、フェニル酢酸イソアミル、フェニル酢酸ベンジル、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、桂皮酸ベンジル、桂皮酸シンナミル、桂皮酸フェニルエチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、アンスラニル酸メチル、アンスラニル酸エチル、メチルアンスラニル酸メチル、メチルフェニルグリシド酸エチル、フェニルグリシド酸エチル、フラクトン、フレイストン、フルテートなどが挙げられる。
特に、好ましい香料として、プロピオン酸トリシクロデセニル、酢酸イソアミル、カプロン酸エチル、カプロン酸アリル、エナント酸アミル、2−ペンチロキシグリコール酸アリル、メチルフェニルグリシド酸エチル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、2−メチル酪酸エチル、酪酸メチル、酪酸エチルなどが挙げられる。
前記総炭素数3〜18のエステル系香料に加え、前記エステル系香料には、ジヒドロジャスモン酸メチルをさらに含んでもよく、酢酸リナリル、酢酸スチラリル、アセト酢酸エチル、サリチル酸シス−3−ヘキセニルからなる群より選ばれる1種または2種以上を含んでもよい。
本発明に係る成分(d)又は成分(h)には、総炭素数3〜18のエステル系香料以外の成分も配合することが可能である。具体的には、α−ダマスコン、デカナール、γ−ウンデカラクトン、γ−ノナラクトン、n−ヘキサナール、n−オクタナール、n−ノナナール、アリルヨノン、1−(2−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)−2−ブタノール、アンブレットリド、アミルシンナミックアルデヒド、アネトール、アニスアルコール、アニスアルデヒド、α−ピネン、α−テルピネン、α−テルピネオール、バクダノール、ベンズアルデヒド、ベンジルアルコール、ボルネオール、β−ピネン、カロン、カンファー、セドロール、セドロールメチルエーテル、4−アセチルジメチル−t−ブチルインダン、シス−3−ヘキセノール、シス−ジャスモン、シトラール、シトロネロール、シトロネリルニトリル、クマリン、シクラメンアルデヒドを挙げることができる。
また、α,α−ジメチルフェニルエチルアルコール、δ−ダマスコン、デセノール、ジヒドロジャスモン、ジヒドロミルセノール、2,6−ジメチルヘプタノール、ジペンテン、ジフェニルオキサイド、4−トリシクロデシリデンブタナール、エストラゴール、エチルリナロール、エチルマルトール、エチルバニリン、エチレンブラシレート、オイゲノール、p−エチルジメチルヒドロシンナミックアルデヒド、ゲラニオール、ゲラニルシクロペンタノン、ヘリオナール、ヘリオトロピン、ヘリオトロピルアセトン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、ヒドラトロピックアルデヒド、ヒドロキシシトロネラール、インドール、α−ヨノン、β−ヨノン、イソ・イー・スーパー、イソシクロシトラール、イソダマスコン、イソメントン、コアボン、3,4,5,6,6−ペンタメチル−2−ヘプタノール、δ−デカラクトン、γ−デカラクトン、δ−ウンデカラクトン、δ−ドデカラクトン、γ−ドデカラクトン、δ−ノナラクトン、l−カルボン、リリアール、リモネン、リナロール、l−メントール、l−メントン、リラール、マグノラン、マルトール、p−イソプロピルシクロヘキシルメタノール、メチルb−ナフチルケトン、α−イソメチルヨノン、メチルイソオイゲノール、ムゴール、エチレンドデカンジオエート、ムスクケトン、マイラックアルデヒド、ネロール、ネロリドール、β−ナフトールエチルエーテル、β−ナフトールメチルエーテル、シクロヘキサノン、クレオゾール、ヘキサメチルヘキサヒドロシクロペンタベンゾピラン、シクロペンタデカノリド、フェノキシエチルアルコール、フェニルアセトアルデヒドジメチルアセタール、フェニルエチルアルコール、ラズベリーケトンも挙げることができる。
さらに、ルボフィクス、ローズオキサイド、ローズフェノン、イソカンフィルシクロヘキサノール、5−メチル−3−ヘプタノンオキシム、テルピネロール、テルピノーレン、テトラヒドロゲラニオール、テトラヒドロリナロール、テトラヒドロムゴール、チモール、2,2,6−トリメチルシクロヘキシル−3−ヘキサノール、トリメチルウンデセナール、トリプラール、4−メチル−3−デセン−5−オール、バニリン、2,2,5,5−テトラメチル−4−イソプロピル−1,3−ジオキサン、ベルンアルデヒド、アニスオイル、バジルオイル、コリアンダーオイル、エレミレジノイド、ハッカ、ラバンジンオイル、ラベンダーオイル、レモンオイル、ライムオイル、ナツメグオイル、オークモスアブソリュート、オレンジエッセンスオイル、オレンジオイル、パチュリオイル、ペッパーオイルホワイト、ペパーミントオイル、ペチグレンオイル、パインオイル、ローズマリーオイル、スチラックスオイル、リグストラール、ライムオキサイド、3−メチル−5−フェニルペンタノール、ルバフラン、アンブロキサン、サンダルマイソールコア、ゲラニルニトリル、イソブチルキノリン、ジャスモラクトン、ペリラアルデヒド、アルモーゼオイル、セダーウッドオイル、グアイアックウッドオイル、パルマローザオイル、リアトリックスレジノイド、オリバナムレジノイド、オポポナックスオイル、オポポナックスレジノイド、スチラックスレジノイド、トリーモスアブソリュート、ベチバーオイル、イランイラン、アセチルセドレンなど合成香料及び天然香料も用いることができる。
本発明に係る成分(d)又は成分(h)の香料組成物は、フルーティ調、特にシトラス調の強く匂う香りを創作する観点から総炭素数3〜18のエステル系香料とテルペン系炭化水素香料とを併用することが好ましい。ここで、テルペン系炭化水素香料としては、α−ピネン、β−ピネン、ミルセン、リモネン、ターピノレン、γ−ターピネン、p−サイメン、β−カリオフィレン、オレンジオイル、レモンオイル、マンダリンオイル、タンジェリンオイル、ユズオイル、グレープフルーツオイル、ベルガモットオイル、ライムオイルなどが挙げられる。リモネン、オレンジオイルが特に好ましい。
ここで、オレンジオイルは、オレンジペラ、オレンジバレンシア、オレンジブラッド、オレンジビターオイルなどを含む。
本発明に係る総炭素数3〜18のエステル系香料:テルペン系炭化水素香料の質量比は、20:70〜1:95が好ましく、より好ましくは、10:70〜1:90で、特に好ましくは、5:70〜2:90である。
また、本発明に係る成分(d)又は成分(h)の香料組成物には、テルペン系炭化水素香料を70質量%以上含み、及び/又は前記エステル系香料を1.0から20.0質量%含むことができ、好ましくは1.5から15.0質量%、更に好ましくは2.5から8.0質量%を含むことができる。また、テルペン系炭化水素香料と前記エステル系香料の合計が、香料組成物を構成している成分のうち71〜100質量%、好ましくは85〜100質量%、特に90〜98質量%が好ましい。
本発明をオレンジの香りとして最も際立たせるためには、テルペン系炭化水素としてオレンジオイル(テルペン系炭化水素率90%以上のもの)及び/又はリモネンを香料成分中70〜99質量%、特には85〜98質量%を占める香料組成物が好ましい。
前述のとおり、陰イオン界面活性剤、アミンオキサイド型界面活性剤、モノ長鎖アルキルグリセリルエーテルを含む洗浄剤組成物の系に通常の香料組成物を配合する場合、組成物における匂い立ち・香り立ちが悪くなる。特に、モノ長鎖アルキルグリセリルエーテルはシトラス調の香料の香り立ちに対し大きく影響を与え、液体洗浄剤組成物における香料の香り立ちが大幅に低下する。
そこで、本発明は、成分(d)の香料組成物を配合することにより、すなわち、総炭素数3〜18のエステル系香料を含有する香料組成物を配合することにより、モノ長鎖アルキルグリセリルエーテルなどによる製品中の香料の香り立ちが悪くなるという問題を改善した。さらに、本発明に係る成分(d)のエステル系香料は、瑞々しく芳醇で濃厚な甘さを有したオレンジをイメージさせる香りの発現に必要不可欠なものであるため、エステル系香料を含んだ香料組成物の液体洗浄剤への配合は、製品のボトル口、及び洗浄中の香り立ちをよくし、瑞々しく芳醇で濃厚な甘さを有するオレンジの香りをつくることに大きく寄与する。
本発明に係る成分(d)又は成分(h)の香料組成物と組み合わせて、例えば、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、イソプロピルミリステート、ジエチルフタレート等の溶剤を、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することが可能であるが、本発明における香料成分の質量比などの計算においては、これらの溶剤は算出対象としない。
本発明では、その他の成分として、陰イオン界面活性剤の乳化力を向上させ、洗浄効果を強化する目的からマグネシウムを配合することが好ましく、マグネシウムは塩又は遊離したイオンとして系中に存在するものであり、成分(a)又は成分(e)の対イオンとして配合してもよく、また水溶性のマグネシウム化合物として配合することができる。特に、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、炭酸マグネシウム、硝酸マグネシウム、酢酸マグネシウムが最も好適である。
本発明では洗浄力を強化する目的から成分(a)〜(f)以外の界面活性剤を含有することが好ましく、特に成分(b)及び成分(f)以外の両性界面活性剤及び非イオン界面活性剤から選ばれる化合物が好適である。
本発明の液体洗浄剤組成物は、貯蔵安定性を向上させる目的でハイドロトロープ剤を含有することが好ましい。ハイドロトロープ剤としては、トルエンスルホン酸、キシレンスルホン酸、クメンスルホン酸及びこれらのナトリウム、カリウムあるいはマグネシウム塩が良好であり、特にp−トルエンスルホン酸が良好である。
本発明では貯蔵安定性の改善を目的に、及び粘度調節剤として成分(c)及び成分(g)以外の溶剤を含有することができる。溶剤の具体的例としては、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、イソプレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテルから選ばれる水溶性有機溶媒が好ましい。
本発明の組成物には、ゲル化防止のための重合体、例えばポリアルキレングリコール、ポリアミンとりわけポリアルキレングリコールを配合することが粘度調節及び貯蔵安定性の点から好ましい。ゲル化防止としてのポリアルキレングリコールの具体例としては、ポリエチングリコールを標準としたときのゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって求められた重量平均分子量が200〜3000のポリプロピレングリコール、及びポリエチレングリコールが挙げられる。
(組成物の調製)
〈香料組成物の調製〉
表1に示す成分(d)およびその他の香料成分を混合して香料組成物とした。配合成分が粉末あるいは粘度の高いものである場合は、適宜熱を加えて溶解させた。
表1に示した香料組成物I、II、III、IVは、総炭素数3〜18のエステル系香料を含む香料組成物であり、香料組成物Vは、当該エステル系香料を含まない香料組成物である。
〈洗浄組成物の調製〉
表1に示した香料組成物I、II、III、IVおよびVを、表2に示す実施例、比較例の洗浄剤組成物に配合し液体洗浄剤組成物を以下の方法で調製した。
まず、所定量のイオン交換水、エタノール等の溶剤、パラトルエンスルホン酸のハイドロトロープ剤をビーカーに入れ、プロペラ状の攪拌羽根を用いて常温で攪拌して均一にした。次に、成分(a)〜(c)と他の界面活性剤を所定量添加して均一な溶液になるまで攪拌を行った。この均一溶液にあらかじめ調製した塩化マグネシウム・6水塩の水溶液を所定量加えて十分攪拌した後、pH調整剤を加えてpHを調節した。
次に、表1の香料組成物を所定量加えて均一になるまで攪拌を行い、再度pHを確認して液体洗浄剤組成物を調製した。尚、使用する各種配合成分が溶解しにくい場合や粘度が高い場合は、配合成分、または組成物を適宜加熱させた。これら組成物の泡立ち性、感触、洗浄力、香りの強さ、香りの持続性を下記の方法で評価した。その結果を表2に併せて示した。
Figure 2005171008
表中に示した数値は、香料組成物を100質量%としたときの各香料成分の割合を示している。表中の各「※」についての説明を以下に示す。
※1 エステル系香料素材の合計量が、香料組成物に含まれている割合(質量%)を示す。
※2 酪酸エステルの合計量が、香料組成物に含まれている割合(質量%)を示す。
※3 テルペン系炭化水素化合物の合計量が、香料組成物中の割合(質量%)を示す。なお、天然香料であるオレンジペラにおいては成分中の98%をリモネン成分として計算した。
※4 香料組成物中のエステル系香料とテルペン系炭化水素香料の合計量が、香料組成物に含まれている割合(質量%)を示している。
※5 香料組成物中のエステル系香料とテルペン系炭化水素香料の質量比を示している。
表1の中の記号は以下のものを表す。
ES−Iは、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウムであり、AO−Iは、N−ラウリル−N,N−ジメチルアミンオキシドであり、2EH-GEは、2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテル(多量体含量0.5質量%以下)である。ノニオン−Iは、C12、C13混合アルキル2級アルコールに、EOを平均12モル付加させたもの(ソフタノール120、日本触媒株式会社製)であり、ノニオン−IIは、アルキル基の組成が炭素数12/炭素数14=60/40(モル比)混合アルキルで、グルコシド平均縮合度1.5のアルキルグルコシドである。p−TSは、p−トルエンスルホン酸ナトリウムであり、pHは1N−硫酸水溶液又は1N−水酸化ナトリウム水溶液を用いて調整した。
(ボトル口での洗浄剤組成物の香りの評価)
<評価方法>
食器用洗浄剤用ボトル(200mL)に洗浄剤組成物をボトルの体積の半分量入れ、洗浄剤をスポンジに付ける時に開くボトルキャップをオープンにした。この時にボトルの腹部を5回両側面から押してキャップの先端から匂う、洗浄剤組成物の香りの強さを専門パネラー5人で評価した。
香りの評価基準は以下の通りであり、快適で心地よい香りの強さは2から4である。
<香りの評価基準>
0:匂わない
1:弱すぎる
2:やや弱い
3:ちょうどよい
4:やや強い
5:強すぎる
6:刺激的で不快である
(洗浄時の洗浄剤組成物の香り立ちの評価)
<評価方法>
市販の新品スポンジ(可撓性吸収体、キクロン)を水道水でもみ洗いし、水道水の含有量が10gになるまで絞った。表2の組成物の1質量%水溶液30gをスポンジに染み込ませ陶器皿上においた。上記スポンジを2〜3回手もみで泡立たせた後、スポンジと同じ大きさのプラスチックプレートを用いて、皿の外周に沿ってスポンジを手で10周回擦った。この時に生じた泡から生じる香りの強さを専門パネラー5人で評価した。
<香りの強さの評価基準>
0:匂わない
1:弱すぎる
2:やや弱い
3:ちょうどよい
4:やや強い
5:強すぎる
6:刺激的で不快である
<香りの持続性の評価>
市販の新品スポンジ(可撓性吸収体、キクロン)を水道水でもみ洗いし、水道水の含有量が10gになるまで絞った。表2の組成物の1質量%水溶液30gをスポンジに染み込ませ陶器皿上においた。上記スポンジを2〜3回手もみで泡立たせた後、スポンジと同じ大きさのプラスチックプレートを用いて、皿の外周に沿ってスポンジを手で10周回擦った。この作業を1皿とし、10皿連続して洗浄して、10皿目の香りの強さを評価した。この時に生じた泡から生じる香りの強さを専門パネラー5人で評価した。
<香りの強さの評価基準>
0:匂わない
1:弱すぎる
2:やや弱い
3:ちょうどよい
4:やや強い
5:強すぎる
6:刺激的で不快である
(洗浄剤組成物の特性などの評価)
<泡立ち性の測定>
市販の新品スポンジ(可撓性吸収体、キクロン)を水道水でもみ洗いし、水道水の含有量が10gになるまで絞った。表2の組成物の1質量%水溶液30gをスポンジに染み込ませ陶器皿上に置いた。スポンジと同じ大きさのプラスチックプレートを用いて皿上のスポンジを手で2回圧縮した。スポンジから出た泡をメスシリンダーに回収し泡の体積(mL)を測定した。
<洗浄力試験>
サラダ油/牛脂(試薬)=9/1(質量比)混合油に、0.1質量%の色素(スタンレッド)を均一に混ぜ込んだモデル油汚れ0.5gをポリプロピレン製の皿に均一に塗り広げたものをモデル汚染食器とした。市販の新品スポンジ(可撓性吸収体、キクロン)を水道水でもみ洗いし、水道水の含有量が10gになるまで絞った後、表1の組成物1gと水道水30gを染み込ませた。モデル汚染食器上で上記スポンジを2〜3回手でもみ泡立たせた後、モデル汚染食器を擦り洗いし、洗浄(食器に付着した色が消えることにより確認)できた皿の枚数を求めた。
(結果)
洗浄剤組成物の香り立ちおよび特性などの評価結果を表2に示した。実施例1〜8の洗浄剤組成物には、成分(a)と、(b)と、(c)と、(d)とが含まれており、洗浄性能における泡立ち性が良く、かつ、組成物の香りに関しては、ボトル口、洗浄中の香りの強さ、さらには香りの持続力に関しても優れた特性を示した。特に、実施例1〜6には、総炭素数が3〜18のエステル系香料が1.9〜22.7質量%含まれており、ボトル口の香りの強さも、洗浄中の香りの強さも適度で、心地のよい香りであるという評価を得た。実施例7、8についても、ボトル口の香りの強さが十分であり、洗浄中の香りの強さが快適であるという結果を得た。
比較例1の洗浄剤組成物には、成分(a)と、(b)と、(d)とが含まれているが、成分(c)が含まれていないため、洗浄剤組成物の泡立ち性に関しては不十分であるという結果を得た。比較例2の洗浄剤組成物には、成分(a)と、(b)と、(c)が含まれており、洗浄性能には十分であるが、本願に係る香料である総炭素数3〜18のエステル系香料以外の香料が配合されているものであるために、ボトル口の香り、洗浄中の香りなどのすべての評価場面において香り立ちが弱くて不十分であった。比較例3の洗浄剤組成物には、成分(a)と、(b)とを含有する洗浄剤であるために、洗浄剤組成物の洗浄性能である泡立ち性などの特性が不十分であるという結果であった。
Figure 2005171008
実施例9
本発明に係る香料組成物を配合した住居用液体洗浄剤組成物を調製した。
組成 質量%
グリセリルエーテル(R=sec-C5H11) 5
ラウリルジメチルアミンオキサイド 2
ラウリルグルコシド(y=1.3) 2
モノエタノールアミン 5
EDTA−4Na 2
香料(香料I) 0.3
水 バランス
pH 12.0(25℃)
本実施例においても洗浄性能と、香りの強さにおいて目的を満たすことができた。
実施例10
本発明に係る香料組成物を配合した衣料用液体洗浄剤組成物を調製した。
組成 質量%
2−エチルヘキシルモノグリセリルエーテル 5
(多量体含量0.5質量%以下)
ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 26
(エチレンオキサイド平均付加モル数2.5)
ラウリルジメチルアミンオキシド 9
炭素数16,18(含有比3:7)の
モノアルキルトリメチルアンモニウムクロリド 5
ポリオキシエチレンラウリルエーテル 5
モノエタノールアミン 4
クエン酸 1
プロピレングリコール 5
エタノール 5
香料(香料II) 0.3
水 バランス
pH 10.5(25℃)
本実施例においても洗浄性能と、香りの強さにおいて目的を満たすことができた。

Claims (10)

  1. 下記の成分(a)、(b)、(c)及び(d)を含む液体洗浄剤組成物。
    (a)陰イオン界面活性剤
    (b)一般式(I)で表される界面活性剤
    (c)一般式(II)で表される化合物
    (d)総炭素数3〜18のエステル系香料を1種又は2種以上含む香料組成物
    Figure 2005171008
    (式中、R1は炭素数7〜17の炭化水素基であり、Aは-COO-、-CONH-、-OCO-又は-NHCO-であり、nは0又は1の数である。又、Bは炭素数1〜5のアルキレン基であり、n=0の時、Bはメチレン基である。R2及びR3は同一又は異なって、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。)
    Figure 2005171008
    (式中R4は炭素数1〜18の炭化水素基である。)
  2. 下記の成分(e)、(f)、(g)及び(h)を含む液体洗浄剤組成物。
    (e)陰イオン界面活性剤 5〜50質量%、
    (f)一般式(I)で表される界面活性剤 1〜15質量%、
    (g)一般式(II)で表される化合物 0.1〜10質量%、
    (h)総炭素数3〜18のエステル系香料を1種又は2種以上含む香料組成物 0.1〜1.0質量%
    Figure 2005171008
    (式中、R1は炭素数7〜17の炭化水素基であり、Aは-COO-、-CONH-、-OCO-又は-NHCO-であり、nは0又は1の数である。又、Bは炭素数1〜5のアルキレン基であり、n=0の時、Bはメチレン基である。R2及びR3は同一又は異なって、炭素数1〜3のアルキル基又はヒドロキシアルキル基である。)
    Figure 2005171008
    (式中R4は炭素数1〜18の炭化水素基である。)
  3. 前記エステル系香料は、C3〜C9のギ酸エステル、C4〜C12の酢酸エステル、C5〜C13のプロピオン酸エステル、C5〜C14の酪酸エステル及びC7〜C13の吉草酸エステルからなる群より選ばれる1種または2種以上である請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
  4. 前記エステル系香料は、プロピオン酸トリシクロデセニル、酢酸イソアミル、カプロン酸エチル、カプロン酸アリル、2−ペンチロキシグリコール酸アリル、メチルフェニルグリシド酸エチル、イソ酪酸メチル、イソ酪酸エチル、2−メチル酪酸エチル、酪酸エチル及び酪酸メチルからなる群より選ばれる1種または2種以上である請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
  5. 前記エステル系香料が、ジヒドロジャスモン酸メチルをさらに含む請求項4に記載の液体洗浄剤組成物。
  6. 前記成分(d)又は成分(h)の香料組成物が、前記エステル系香料及びテルペン系炭化水素香料を含むものであり、前記エステル系香料:前記テルペン系炭化水素香料の質量比が20:70〜1:95である請求項1、3、4及び5のいずれかに記載の液体洗浄剤組成物。
  7. 前記成分(d)又は前記成分(h)の香料組成物には、前記エステル系香料が1.0〜20.0質量%含まれる請求項1又は2に記載の液体洗浄剤組成物。
  8. 前記成分(d)又は前記成分(h)の香料組成物には、テルペン系炭化水素香料が70質量%以上含まれる請求項7に記載の液体洗浄剤組成物。
  9. 前記テルペン系炭化水素はリモネン、オレンジオイルである請求項6〜8のいずれかに記載の液体洗浄剤組成物。
  10. 前記成分(d)又は前記成分(h)の香料組成物には、酪酸エステルが0.5〜5.0質量%含まれる請求項1〜9のいずれかに記載の液体洗浄剤組成物。
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