JP2005168394A - 加工サツマイモおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【効果】本発明によれば、加熱調理しても甘味が不足するようなサツマイモを原料とした場合であっても、充分な甘味を内部まで有する加熱調理した加工サツマイモを製造することができ、また、得られた加熱調理加工サツマイモが、均質な品質を有し、食感が良好で、色調にも優れるような、加工サツマイモおよびその製造方法を提供することができる。
【選択図】 なし
Description
、外観の美しい真空包装焼き芋を提供することができる。
分量を有するおいしいサツマイモ調理品を製造する技術の出現が望まれていた。
上の糖類を含有することも好ましい。本発明の加工サツマイモの製造方法では、液体成分が酸化抑制成分を含有することも好ましい。
加工サツマイモ
本発明の第一の加工サツマイモは、切断面を有し、でんぷん質が実質的に糊化しておらず、サツマイモに由来しない糖類を内部に含有している。
ないものであればよいが、原料サツマイモのでんぷん粒が50%以上残存していることが好ましく、内部がほぼ生の状態であるのがより好ましい。でんぷん質の糊化の程度については、たとえば20〜200倍程度の拡大倍率で、でんぷん粒の状態を観察するか、ヨード反応等により容易に評価することができる。
加熱調理すると、原料サツマイモが低糖度の場合であっても、充分な甘味を呈する加熱サツマイモを得ることができる。また、本発明の第一の加工サツマイモは、ブリックス糖度が原料サツマイモよりも低い場合であっても、原料サツマイモよりも高い糖含有量であることにより、加熱調理した場合に充分な甘味としっとりとした食感をもたらすことができる。さらに、本発明の第一の加工サツマイモは、サツマイモに由来しない糖類を含有することにより、通常の生サツマイモと比較して、切断面および内部の変色が糖の保湿効果により抑制され、良好な色調を呈する。
加工サツマイモの製造方法
本発明の加工サツマイモの製造方法では、原料サツマイモを減圧処理し、減圧下で糖類を含有する液体成分と接触させ、常圧以上に加圧して原料サツマイモの内部に液体成分を含浸させる。
、フラクトース、D−グルシトール、D−フルクトース(果糖)、ガラクトース、キシロースなどの単糖類;スクロース、マルトース、ラクトース、トレハロース、エリスリトール、パラチノースなどの二糖類;オリゴ糖または多糖類;蜂蜜、カエデ糖、水飴、その他の天然および人口甘味料等が挙げられる。これらのうちでは、ショ糖、マルトース、トレハロース、D−フルクトースなどが好ましく、液体成分がこれらの1種以上を含有するのが望ましい。
ど、常温以上の温度で液状となる液体成分を用いる場合には、温度条件を液状で取り扱える範囲とするのが肝要であるが、過度の加熱を行わないのが望ましく、含浸の温度条件が70℃以下であることが望ましい。含浸処理温度が80℃以上であると、含浸処理中にサツマイモのでんぷん質が完全に糊化してしまう場合があるため好ましくない。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、以下の実施例および比較例で用いた原料サツマイモは、同時に収穫され、実施例および比較例の実施まで同様に保管されたものであり、形状、表皮および切断面の色などはほぼ同様であった。
糖液の調製
・糖液A(ショ糖30重量%+マルトース40重量%混合水溶液)
水6000g中に、ショ糖8000gを溶解させ、これを70℃まで加熱してマルトース6000gを添加し、撹拌混合して完全に溶解させた。これを15℃まで冷却し、糖類の析出がないことを確認して糖液Aとして用いた。
・糖液B(ショ糖60重量%水溶液)
ショ糖12000gと水8000gとを混合し、50℃程度まで加温しながら撹拌混合して完全に溶解させた。これを15℃まで冷却し、糖類の析出がないことを確認して糖液Bとして用いた。
ブリックス糖度の測定
測定する原料サツマイモあるいは加工サツマイモを、真中から輪切りにし、図1に示す測定個所A(外皮と中央部との中間点)、B(中央部)、C(端部、ただし外皮は含まない)それぞれについて、15mmの立方体状にサンプルを切り出した。各サンプルを摩り下ろして、3倍の蒸留水を入れてよく混ぜ、ろ紙でろ過したろ液について、手持ブリックス糖度計(ATAGO製 N−1)によりブリックス糖度を測定し、測定値から未希釈のサンプルのブリックス糖度を算出した。
エフコム製)内に設置し、真空排気を行い、装置内を2000Paまで減圧し、そのまま5分間排気を継続した後、試料である原料サツマイモが完全に浸漬されるまで、上記糖液A(15℃)を注入した。糖液Aの注入終了後、真空加圧含浸装置内をエアパージし、続いて圧搾空気を導入してタンク内を加圧して、0.5MPaで15分間保持した後エアパージして含浸処理を完了し、装置より含浸された含浸サツマイモAを取り出した。含浸後の重量は226.5gであった。
ス糖度を測定した。結果を表1に示す。
鹿児島県産のサツマイモを水で洗浄し、両端をカットしてそれぞれ直径約15mmの断面を設けたものを原料サツマイモEとして用いた。原料サツマイモEの重量は207.3gであった。
実施例4で得た焼き芋状食品D(60%ショ糖水溶液含浸のもの)と、比較例1で得た焼き芋状食品E(含浸を行っていないもの)との味を、5名のパネラーにより試食(ブラインドテスト)して評価した。評価項目は、断面の見た目、甘さ、食感(しっとり感)、総合評価の4項目とし、よいと思う方に1点を投票させた。結果を表2に示す。
Claims (13)
- 切断面を有し、でんぷん質が実質的に糊化しておらず、サツマイモに由来しない糖類を内部に含有することを特徴とする加工サツマイモ。
- 請求項1に記載の加工サツマイモを加熱処理してなることを特徴とする加工サツマイモ。
- 切断面を有する原料サツマイモを、10〜93,000Paに減圧処理し、減圧下で糖類を含有する液体成分と接触させ、次いで常圧〜500,000Paに加圧することにより、サツマイモ内部に液体成分を含浸させて、でんぷん質が実質的に糊化しておらず、少なくとも1部位におけるブリックス糖度が原料サツマイモの同部位におけるブリックス糖度の0.8〜20倍である加工サツマイモを得ることを特徴とする加工サツマイモの製造方法。
- 液体成分が、糖類を5〜75重量%の濃度で含有することを特徴とする請求項3に記載の加工サツマイモの製造方法。
- 液体成分が、ショ糖、マルトース、トレハロースおよび果糖よりなる群から選ばれる1
種以上の糖類を含有することを特徴とする請求項3または4に記載の加工サツマイモの製造方法。 - 液体成分が酸化抑制成分を含有することを特徴とする請求項3〜5のいずれかに記載の加工サツマイモの製造方法。
- 原料サツマイモが、実質的にキュアリング貯蔵を行っていない生サツマイモであることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の加工サツマイモの製造方法。
- 液体成分を含浸させた後、さらに加熱処理を行うことを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の加工サツマイモの製造方法。
- 液体成分を含浸させた後、さらに冷凍することを特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の加工サツマイモの製造方法。
- 加熱処理の後、さらに冷凍することを特徴とする請求項8に記載の加工サツマイモの製造方法。
- 請求項3〜10のいずれかの製造方法で得られた加工サツマイモを、さらに凍結乾燥することを特徴とする加工サツマイモの製造方法。
- 請求項3〜11のいずれかの製造方法で得られたことを特徴とする加工サツマイモ。
- 焼き芋状食品であることを特徴とする請求項12に記載の加工サツマイモ。
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2003
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