JP2005167626A - 積層型電子部品、無線装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回路基板や装置の小型化を図ることのできる積層型電子部品を提供する。
【解決手段】この積層型電子部品を構成する積層した単位基板(2)は、第1の機能素子(LPF1)を構成する機能要素(C1,C2,C5-C7))の一部を含む回路パターンが形成された第1の基板(2a,2b,2m,,2n,2o)と、第2の機能素子(LPF2)を構成する機能要素(C3,C4,C8-10)の一部を含む回路パターンが形成された第2の基板(2c-2e)と、第1の基板の機能要素(C1,C2,C5-C7)と関連して第1の機能素子(LPF1)を構成する機能要素(L1,L2)および第2の基板の機能要素(C3,C4,C8-10)と関連して第2の機能素子(LPF2)を構成する機能要素(L3,L4)を含む回路パターンが形成された第3の基板(2q,2r,2s)とを含むことを特徴とする
【選択図】図5

Description

本発明は、例えばインダクタやコンデンサなどの複数の機能要素からなる回路を集積化した積層型電子部品、およびその積層型電子部品を用いた無線装置に関する。
近年、携帯電話をはじめとする移動体通信の普及に伴い、移動体通信装置の小型化・高機能化が進んでいる。例えば、装置外観のデザインを重視したことによる電子回路の小型化、無線通信以外の機能を盛り込んだ高機能化、複数の無線システム方式に対応させるための複合化などが進められている。
このような移動体通信装置、特に携帯電話などの無線装置では、フィルタ回路などの機能素子が用いられている。無線装置に用いられるフィルタ回路としては、例えば送信信号の高調波を除去するローパスフィルタや、ベースバンド信号を取り出すバンドパスフィルタなどがある。このような無線装置に用いられるフィルタ回路などの機能素子の実装部品には、回路基板の小型化を図るため、インダクタ素子や容量素子など複数の機能要素からなる回路パターンを基板に印刷して積層した積層型電子部品が用いられている(例えば特許文献1)。特許文献1に示す積層型電子部品では、機能要素としてのインダクタ素子や容量素子を構成するコイル電極およびコンデンサ電極を複数の基板(誘電体層)に形成し、当該基板を積層してローパスフィルタ回路を構成している。
ところで、無線通信、特に携帯電話の分野では、利用者増による周波数の逼迫や新しい無線システムの導入などのため、一つの無線端末で複数の周波数および複数の無線システム方式への対応が求められており、これに対応した複合型無線端末も登場している。このような複合型無線端末では、当該複数の周波数に対応した同種の機能素子が無線システム方式の数だけ複数個必要となる。特に高調波を除去するローパスフィルタは、周波数に応じた同種のものを個別に備えなければならない。
しかし、複合型無線端末では回路基板上のスペースに限界があるため、同種の機能素子を構成する積層型電子部品を複数実装するには物理的に限界があった。
特開平5−259703号公報
このように、フィルタ回路などの機能素子を構成する従来の積層型電子部品では、複数の周波数を利用する複数の無線システム方式に対応する無線装置に実装する場合、周波数の数だけ同種の積層型電子部品を具備する必要があり、回路基板の小型化や装置全体の小型化に限界があった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、複数の無線システム方式に対応する無線装置などにおいて回路基板の小型化や装置全体の小型化を図ることのできる積層型電子部品を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するために、第1の発明の積層型電子部品は、少なくとも一方の主面に回路パターンが形成された単位基板を複数枚積層して少なくとも2つの機能素子を構成してなる積層型電子部品であって、積層した単位基板は、第1の機能素子を構成する機能要素の一部を含む回路パターンが形成された第1の基板と、第2の機能素子を構成する機能要素の一部を含む回路パターンが形成された第2の基板と、第1の基板の機能要素と関連して第1の機能素子を構成する機能要素および第2の基板の機能要素と関連して第2の機能素子を構成する機能要素を含む回路パターンが形成された第3の基板とを含むことを特徴としている。
第1の発明において、第3の基板に形成された第1の機能素子を構成する機能要素および第2の機能素子を構成する機能要素は、同一の機能要素であってもよい。また、第3の基板に形成される回路パターンに含まれる機能要素は、例えばインダクタである。さらに、第1の機能素子および第2の機能素子は、フィルタ回路素子であってもよい。そして、第2の発明の無線装置は、第1の発明の積層型電子部品を具備している。
本発明の積層型電子部品では、少なくとも2つの機能素子を構成するので、部品点数の削減や基板スペースの節約を可能にする。また、第1の機能素子を構成する機能要素と第2の機能素子を構成する機能要素とを含む回路パターンが形成された基板を備えるので、積層基板を少なくすることができ、部品製造工程の削減や部品のサイズ小型化を可能にする。
本発明によれば、部品点数の削減、基板スペースの節約、部品製造工程の削減および部品サイズの小型化を実現することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る一つの実施形態の積層型電子部品の外観を示す斜視図である。この積層型電子部品は、2つの機能素子を実装することで、一つの部品スペースで2つの機能素子の機能を提供する。以下の説明における積層型電子部品は、機能素子としてフィルタ回路を2つ実装する場合の例である。なお、以下の説明において、機能素子の語は所定の機能を有する回路をなす素子、機能要素の語は機能素子を構成する所定の機能を有する回路素子の意味で用いている。
図1に示すように、この積層型電子部品1は、インダクタ素子や容量素子、接続線路などの機能要素を形成した、セラミックなどの誘電体材料からなる基板2a乃至2pを積層してなり、略直方体の形状を有している。基板2a乃至2pは、それぞれ略長方形で同一の形状を有しており、基板2a乃至2pの長辺側の縁部は、間欠的に凹ませるように切り欠き部3a乃至3fが形成されている。そして、基板2a乃至2pを積層した積層型電子部品1には、基板平面の垂直方向の対向する二つの側面に、少なくとも3つの溝4がそれぞれ形成されている。
溝4には、導体部5a乃至5fが形成され、基板2a乃至2pに形成された切り欠き部3a乃至3fをそれぞれ電気的に接続している。導体部5a乃至5fは、溝4から基板2pの表面(一方の主面)および基板2aの裏面(他方の主面)に跨るように形成され、電極6a乃至6fを構成している。導体部5a乃至5fは、基板2a乃至2pの主面に形成される機能要素を相互に接続するとともに、電極6a乃至6fと併せてこの積層型電子部品1の入出力端子として作用する。
電極6a乃至6fは、この積層型電子部品1がもつ2つの機能素子の入出力端子である。すなわち、電極6aおよび6bは、一方が第1の機能素子の入力端子、他方が出力端子として作用し、電極6eおよび6fは、一方が第2の機能素子の入力端子、他方が出力端子として作用する。電極6cおよび6dは、共通のグラウンド端子として作用する。
基板2a乃至2pは、それぞれの一方の主面に銀や銅ペーストで所定の機能要素の形状に印刷された後、各々積層して焼き付け処理が施される。積層され焼き付け処理された基板2a乃至2pは、溝4や、基板2pの一方の主面および基板2aの他方の主面上で切り欠き部3a乃至3fに接する位置に銀や銅ペーストが塗布され、焼き付け処理が施されてそれぞれ導体部5a乃至5fおよび電極6a乃至6fが形成される。このようにして、基板2a乃至2pの主面に形成された機能要素が組み合わされて2つの機能素子を構成し、積層型電子部品1となる。
2つの機能素子は、インダクタ素子や容量素子などの機能要素からなる同種の機能素子であり、例えばローパスフィルタやバンドパスフィルタなどのフィルタ回路、LC発振回路、共振回路などである。
このようにこの積層型電子部品1によれば、2つの同種の機能素子を一つの電子部品として構成したので、特に周波数の異なる複数の無線システムを実装した複合型無線装置において、回路基板における部品スペースを節約するとともに、製造工程を削減することができる。また、インダクタ素子および容量素子により構成される同種の機能素子を基板の焼成により電子部品化したので、機能素子の動作を安定化することができる。さらに、この積層型電子部品1によれば、複数の機能素子を所定の位置で固定するので、機能素子相互間の影響をあらかじめ予測することができ、各機能素子の動作を安定化することができる。
次に、図2を参照して、この積層型電子部品1の基板2a乃至2pに形成される機能要素について詳細に説明する。図2(a)乃至(p)は、基板2a乃至2pに形成される機能要素の形状を示す平面図である。この積層型電子部品1では、機能素子としてフィルタ回路を2つ実装している。
図2に示すように、この積層型電子部品1は、基板2a乃至2pを順に積層してなる。基板2a乃至2pには、インダクタ素子や容量素子などの機能要素が導体層として形成されている。これら機能要素を形成する導体層は、基板の主面に銀や銅ペーストなどを塗布して積層し、焼成することにより固定される。
続いて、基板2a乃至2pに形成される機能要素について詳細に説明する。まず、この積層型電子部品1に実装される第1の機能素子について説明する。第1の機能素子はフィルタ回路であり、基板2a、基板2b、基板2i乃至2pにより構成されている。
図2(a)に示すように、基板2aの略中央部分には、第1の接地電極11が形成されている。第1の接地電極11は、略長方形の形状であり、その長辺の中央部から基板2aの切り欠き部3cおよび3dに向かって延伸するように形成されている。そして、第1の接地電極11は、導体部5cおよび5dを介して電極6cおよび6dと接続され、グラウンド電位となるように形成されている。
また、図2(b)に示すように、基板2bの一方の短辺側には、第1のコンデンサ電極21および第2のコンデンサ電極22が形成されている。第1のコンデンサ電極21および第2のコンデンサ電極22は、基板2bの主面のうち略三分の一程度の領域に、それぞれ切り欠き部3aおよび3bに延伸するように形成されている。そして、第1のコンデンサ電極21および第2のコンデンサ電極22は、基板2bを電極間誘電体として、第1の接地電極11との間でそれぞれ異なる容量素子を構成している。
さらに、図2(i)乃至2(l)に示すように、基板2i乃至2lには、第1のインダクタ線路91、101および111、第2のインダクタ線路92、102および112、ならびに共通インダクタ線路121が形成されている。第1のインダクタ線路91、101および111は、それぞれ鉤状に形成され、各々の端部には基板2jおよび2kを貫通するビアホール(スルーホール)領域が形成されている。そして、第1のインダクタ線路91、101および111は、スルーホールを介して互いに直列接続されており、インダクタ素子を構成する線路として作用する。同様に、第2のインダクタ線路92、102および112は、それぞれ鉤状に形成され、端部に基板2jおよび2kを貫通するスルーホール領域が形成されており、互いに直列接続されることでインダクタ素子を構成する線路として作用する。ここで、第1のインダクタ線路91、101および111と、第2のインダクタ線路92、102および112とは、互いに対称的な形状であるとともに対照的な位置に配置されている。共通インダクタ線路121は、鉤状に形成されるとともに、端部および中点にスルーホール領域が形成されている。そして、共通インダクタ線路121の端部に形成されたスルーホール領域は、基板2lに形成されたスルーホールを介して第1のインダクタ線路111の端部および第2のインダクタ線路112の端部とそれぞれ接続されている。
すなわち、第1のインダクタ線路91、101および111、第2のインダクタ線路92、102および112、ならびに共通インダクタ線路121は、互いに直列接続されており、一つのインダクタ素子を構成する線路として作用する。共通インダクタ線路121の中点は、この一つのインダクタ素子の中点として作用する。
また、図2(m)乃至2(o)に示すように、基板2mには第3のコンデンサ電極131、基板2nには第1のコンデンサ電極141、第2のコンデンサ電極142および第4のコンデンサ電極143、基板2oには第2の接地電極151がそれぞれ形成されている。第3のコンデンサ電極131は、基板2mの略中央部に略長方形の形状に形成されている。第1のコンデンサ電極141および第2のコンデンサ電極142は、基板2bに形成された第1のコンデンサ電極21および第2のコンデンサ電極22と対応し、略同一の位置、形状および大きさに形成され、それぞれ切り欠き部3aおよび3bに延伸するように形成されている。第4のコンデンサ電極143は、基板2nの中央から第1のコンデンサ電極141および第2のコンデンサ電極142の位置と逆方向に向けて、略長方形に形成されている。第2の接地電極151は、第4のコンデンサ電極143と対応する位置に、略長方形の形状に形成されている。
第3のコンデンサ電極131および第4のコンデンサ電極143は、基板2nおよび基板2oを電極間誘電体として、第2の接地電極151と併せて容量素子を構成している。また、第1のコンデンサ電極141および第2のコンデンサ電極142は、基板2nを電極間誘電体として第3のコンデンサ電極131と併せて容量素子を構成している。
このように、第1の機能素子は、インダクタ素子と容量素子とからなるフィルタ回路である。
次に、この積層型電子部品1に実装される第2の機能素子について説明する。第2の機能素子は第1の機能素子と同じくフィルタ回路であり、基板2c乃至2hにより構成されている。
図2(c)に示すように、基板2cの略中央部には、基板2cの切り欠き部3cおよび切り欠き部3dを跨ぐように第3の接地電極31が形成されている。すなわち、第3の接地電極31は、導体部5cおよび5dを介して電極6cおよび6dと接続され、グラウンド電位となるように形成されている。
また、図2(d)に示すように、基板2dの一方の短辺側には、第5のコンデンサ電極41および第6のコンデンサ電極42が形成され、基板2dの略中央部には、第7のコンデンサ電極43が形成されている。さらに、図2(e)に示すように、基板2eの略中央部から一方の短辺に向けた領域には、略長方形の第8のコンデンサ電極51が形成されている。
第5のコンデンサ電極41および第6のコンデンサ電極42は、基板2dの主面のうち略三分の一程度の領域に、それぞれ切り欠き部3eおよび3fに延伸するように形成されている。また、第7のコンデンサ電極43は、切り欠き部3cおよび3dを結ぶ直線上に切り欠き部3cおよび3dと離間して形成され、略長方形の形状を有している。さらに、第8のコンデンサ電極51は、第5乃至第7のコンデンサ電極41乃至43と対応する位置に形成され、長方形の形状を有している。
第5のコンデンサ電極41、第6のコンデンサ電極42および第7のコンデンサ電極43は、基板2dおよび2eを電極間誘電体として、第3の接地電極31および第8のコンデンサ電極51との間でそれぞれ容量素子を構成している。
さらに、図2(f)乃至(h)に示すように、基板2f乃至2hには、共通インダクタ線路61、第1のインダクタ線路71および81、ならびに第2のインダクタ線路72および82が形成されている。第1のインダクタ線路71および81は、それぞれ鉤状に形成され、端部に基板2gおよび2hを貫通するスルーホールのスルーホール領域が形成されている。すなわち、第1のインダクタ線路71および81は、スルーホールを介して互いに直列接続されており、インダクタ素子を構成する線路として作用する。同様に、第2のインダクタ線路72および82は、それぞれ鉤状に形成され、端部に基板2gおよび2hを貫通するスルーホールのスルーホール領域が形成されており、互いに直列接続されることでインダクタ素子を構成する線路として作用する。第1のインダクタ線路71および81と、第2のインダクタ線路72および82とは、互いに対照的な形状であるとともに対照的な位置に配置されている。共通インダクタ線路61は、鉤状に形成されるとともに、その端部および中点にスルーホール領域が形成されている。そして、共通インダクタ線路61の端部に形成されたスルーホール領域は、基板2gに形成されたスルーホールを介して第1のインダクタ線路71および第2のインダクタ線路72の端部とそれぞれ接続されている。
すなわち、共通インダクタ線路61、第1のインダクタ線路71および81、ならびに第2のインダクタ線路72および82は、互いに直列接続されており、一つのインダクタ素子を構成する線路として作用する。また、共通インダクタ線路61の中点は、このインダクタ素子の中点として作用する。なお、図2(p)に示す基板2pは、基板2oに形成された導体層をカバーする作用をする。
このように、第2の機能素子は、インダクタ素子と容量素子とからなるフィルタ回路である。
次に、図3および図4を参照して、この積層型電子部品1の全体の構成について詳細に説明する。図3は、この実施形態に係る積層型電子部品1の各基板を分離した状態の全体構成を示す斜視図であり、図4は、この実施形態に係る積層型電子部品1の等価回路である。なお、図1および図2と同一構成部分については同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。
図3に示すように、この積層型電子部品1は、基板2a乃至2pの順に積層してなり、それぞれの基板に形成された機能要素は、スルーホールを介して相互に電気的に接続されている。また、図4に示すように、この積層型電子部品1は、インダクタ素子L1およびL2、容量素子C1、C2、C5乃至C7からなる第1の機能素子としてのπ型のフィルタ回路LPF1と、インダクタ素子L3およびL4、容量素子C3、C4、C8乃至C10からなる第2の機能素子としてのπ型のフィルタ回路LPF2とからなる。
まず第1の機能素子たるフィルタ回路LPF1について説明する。
図3に示すように、第1のインダクタ線路91の一端は、基板2iに形成された切り欠き部3aと接続され、同じく他端は基板2jを貫通するスルーホールを介して第1のインダクタ線路101の一端と接続されている。また、第1のインダクタ線路101の他端は、基板2kを貫通するスルーホールを介して第1のインダクタ線路111の一端と接続され、第1のインダクタ線路111の他端は、基板2lを貫通するスルーホールを介して共通インダクタ線路121の一端と接続されている。そして、基板2iに形成された切り欠き部3aから第1のインダクタ線路91、101および111を介し共通インダクタ線路121の中点までの機能要素は、組み合わされて図4に示すインダクタ素子L1を構成している。
同様に、第2のインダクタ線路92の一端は、基板2iに形成された切り欠き部3bと接続され、同じく他端は基板2jを貫通するスルーホールを介して第2のインダクタ線路102の一端と接続されている。また、第2のインダクタ線路102の他端は、基板2kを貫通するスルーホールを介して第2のインダクタ線路112の一端と接続され、第2のインダクタ線路112の他端は、基板2lを貫通するスルーホールを介して共通インダクタ線路121の他端と接続されている。すなわち、切り欠き部3bから第2のインダクタ線路92、102および112を介し共通インダクタ線路121の中点までの機能要素は、組み合わされて図4に示すインダクタ素子L2を構成している。
基板2lに形成された共通インダクタ線路121の中点は、基板2mおよび2nを貫通するスルーホールを介して第3のコンデンサ電極131および第4のコンデンサ電極143と接続されている。そして、インダクタ素子L1およびL2の接続点である共通インダクタ線路121の中点に接続された第3のコンデンサ電極131は、切り欠き部3aと接続された第1のコンデンサ電極141および切り欠き部3bと接続された第2のコンデンサ電極142との間で、図4に示す容量素子C1およびC2をそれぞれ構成している。同様に、インダクタ素子L1およびL2の接続点に接続された第4のコンデンサ電極143は、第2の接地電極151との間で図4に示す容量素子C6を構成している。
また、切り欠き部3aと接続された第1のコンデンサ電極21および141、ならびに切り欠き部3bと接続された第2のコンデンサ電極22および142は、第1の接地電極11および第2の接地電極151との間で、それぞれ図4に示す容量素子C5およびC7を構成している。この実施形態において、図4に示す容量素子C5およびC7は、第1のコンデンサ電極21および第2のコンデンサ電極22が構成する容量素子と、第1のコンデンサ電極141および第2のコンデンサ電極142が構成する容量素子とをそれぞれ合成したものとなっている。
このように、図4に示す第1の機能素子であるフィルタ回路LPF1は、図3に示す基板2a、2b、2i乃至2oに形成された機能要素により構成されている。
次に第2の機能素子たるフィルタ回路LPF2について説明する。
図3に示すように、第3のインダクタ線路81の一端は、基板2hに形成された切り欠き部3eと接続され、同じく他端は基板2hを貫通するスルーホールを介して第3のインダクタ線路71の一端と接続されている。また、第3のインダクタ線路71の他端は、基板2gを貫通するスルーホールを介して共通インダクタ線路61の一端と接続されている。そして、切り欠き部3eから第3のインダクタ線路81および71を介し共通インダクタ線路61の中点までの機能要素は、組み合わされて図4に示すインダクタ素子L3を構成している。
同様に、第4のインダクタ線路82の一端は、基板2hに形成された切り欠き部3fと接続され、同じく他端は基板2hを貫通するスルーホールを介して第4のインダクタ線路72の一端と接続されている。また、第4のインダクタ線路72の他端は、基板2gを貫通するスルーホールを介して共通インダクタ線路61の他端と接続されている。そして、切り欠き部3fから第2のインダクタ線路82および72を介し共通インダクタ線路61の中点までの機能要素は、組み合わされて図4に示すインダクタ素子L4を構成している。
基板2fに形成された共通インダクタ線路61の中点は、基板2fおよび2eを貫通するスルーホールを介して第8のコンデンサ電極51および第7のコンデンサ電極41と接続されている。そして、インダクタ素子L3およびL4の接続点である共通インダクタ線路61の中点に接続された第8のコンデンサ電極51は、切り欠き部3eと接続された第5のコンデンサ電極41および切り欠き部3fと接続された第6のコンデンサ電極42との間で、図4に示す容量素子C3およびC4をそれぞれ構成している。同様に、インダクタ素子L3およびL4の接続点に接続された第7のコンデンサ電極43は、第3の接地電極31との間で図4に示す容量素子C9を構成している。
また、切り欠き部3eと接続された第5のコンデンサ電極41、および切り欠き部3fと接続された第6のコンデンサ電極42は、第3の接地電極31との間で、それぞれ図4に示す容量素子C8およびC10を構成している。
このように、図4に示す第2の機能素子であるフィルタ回路LPF2は、図3に示す基板2c乃至2hに形成された機能要素により構成されている。
この積層型電子部品1によれば、第1の機能素子を構成する基板2a、基板2b、基板2i乃至2oと、第2の機能素子を構成する基板2c乃至2hとからなり、一つの電子部品を構成するので、回路基板上のスペースを節約するとともに、組立工程を少なくすることができる。
また、この積層型電子部品1では、最下層の基板2aおよび機能要素の形成された最上層の基板2oに接地電極層を形成し、インダクタ線路が形成された基板2f乃至2lは当該接地電極層に挟まれるように中央部に積層されているので、第1および第2の機能素子を流れる高周波信号が外部に不要信号として輻射されることを防ぐとともに、外部からの不要信号が第1および第2の機能素子に侵入することを防ぐことができる。
続いて、図5を参照して、この実施形態の積層型電子部品1の変形例について詳細に説明する。図5は、この実施形態の積層型電子部品1の変形例について各基板を分離した状態の全体構成を示す斜視図である。ここで、図3と同一構成部分については同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。図5に示す積層型電子部品1は、図2および図3に示す積層型電子部品1においてインダクタ素子を形成する基板2f乃至2lを、基板2q乃至2sに置き換えたものである。
図5に示すように、基板2qには、第1のインダクタ線路91、第2のインダクタ線路92および共通インダクタ線路61が形成されている。また、基板2rには、第1のインダクタ線路101、第2のインダクタ線路102、第3のインダクタ線路71および第4のインダクタ線路72が形成されている。そして、基板2sには、第1のインダクタ線路111、第2のインダクタ線路112、第3のインダクタ線路81および第4のインダクタ線路82が形成されている。ここで、第1のインダクタ線路91、101および111、第2のインダクタ線路92、102および112、第3のインダクタ線路71および81、第4のインダクタ線路72および82ならびに共通インダクタ線路61は、図3に示すそれらとそれぞれ同じ作用をする。
すなわち、基板2qには基板2fおよび2iに形成された機能要素が形成され、基板2rには基板2gおよび2jに形成された機能要素が形成され、基板2sには基板2hおよび2kに形成された機能要素が形成されている。
このように、この積層型電子部品1によれば、第1の機能素子におけるインダクタ素子と第2の機能素子におけるインダクタ素子とを共通の基板2q乃至2sに形成したので、基板数および製造工程を少なくすることができる。また。積層する基板の全体の数を少なくすることにより、積層型電子部品1の全体の大きさを小さくすることができる。
また、インダクタ素子を形成する線路が形成された基板を、容量素子を構成するコンデンサ電極が形成された基板で挟み込むように構成したので、外部からの不要信号の飛び込みを防ぐことができるとともに、当該インダクタ線路からの不要輻射を抑えることができる。
次に、図6を参照して、本発明の他の実施の形態について詳細に説明する。図6は、本発明の第2の実施形態に係る無線装置の構成を示すブロック図である。
図6に示すように、この実施形態に係る無線装置201は、アンテナ202、ダイプレクサ203、本発明の第1の実施形態に係る積層型電子部品1、第1の送受信部204および第2の送受信部205からなる。ダイプレクサ203は、2つの周波数帯の信号を選択的に出力する作用をする。また、第1の送受信部204および第2の送受信部205は、それぞれ異なる第1の周波数帯および第2の周波数帯を使用する無線システムである。積層型電子部品1は、電極6aおよび6bを入出力端子とし第1の周波数帯を通過させるフィルタ回路と、電極6eおよび6fを入出力端子とし第2の周波数帯を通過させるフィルタ回路とを具備している。
第1の送受信部204からの送信信号は、積層型電子部品1の電極6bに入力され、第1の周波数帯の信号を通過させるフィルタ回路を通過して高調波が除去される。高調波が除去された信号は電極6aに出力され、ダイプレクサ203を介してアンテナ202に供給される。また、アンテナ202により受信された第1の周波数帯の信号は、ダイプレクサ203により積層型電子部品1の電極6aに入力される。そして、当該信号は第1の周波数帯を通過させるフィルタ回路を通過して電極6bに出力され、第1の送受信部204に入力される。
第2の送受信部205からの送信信号は、第1の送受信部204からの送信信号と同様に、積層型電子部品1の電極6fおよび6e、ダイプレクサ203を経てアンテナ202に供給される。また、アンテナ202により受信された第2の周波数帯の信号は、ダイプレクサ203、積層型電子部品1の電極6eおよび6fを介して第2の送受信部205に入力される。
このように、この無線装置201によれば、第1の周波数帯を通過させるフィルタ回路と、第2の周波数帯を通過させるフィルタ回路とを1つの積層型電子部品1により実現するので、基板上のスペースを節約することができ、無線装置のサイズを小さくすることができる。また、この無線装置201によれば、インダクタ線路を容量素子電極で挟み込んだ構造をもつ積層型電子部品1を備えるので、フィルタ回路からの不要輻射を抑えることができ、また外部からの信号の飛び込みを抑えることができる。
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではない。
この実施形態に係る積層型電子部品では、2つの機能素子を実装しているが、3つ以上の機能素子を実装してもよい。また、この実施形態に係る積層型電子部品では、機能素子としてπ型のフィルタ回路としているが、他の形式のフィルタ回路、LC発振回路、共振回路その他のインダクタ素子および容量素子を組み合わせた回路であってもよい。
また、この実施形態の変形例に係る積層型電子部品では、インダクタ素子を構成する機能要素が形成された基板を複数の機能素子間で共用しているが、容量素子を構成する機能要素が形成された基板を共用してもよい。
さらに、この実施形態に係る無線装置ではフロントエンド部におけるフィルタ部に本発明に係る積層型電子部品を配置しているが、これに限定されるものではなく、中間周波数処理部などに配置しても同様の効果を得ることができる。
本発明は、電子部品製造分野、電子機械器具製造分野において適用することができる。
本発明に係る一つの実施形態の積層型電子部品の外観を示す斜視図である。 この実施形態に係る積層型電子部品を構成する基板に形成される機能要素の形状を示す平面図である。 この実施形態に係る積層型電子部品の各基板を分離した状態の全体構成を示す斜視図である。 この実施形態に係る積層型電子部品の等価回路である。 この実施形態の積層型電子部品の変形例について各基板を分離した状態の全体構成を示す斜視図である。 本発明に係る他の実施形態の無線装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…積層型電子部品、2…基板、3…切り欠き部、4…溝、5…導体部、6…電極、11…第1の接地電極、21…第1のコンデンサ電極、22…第2のコンデンサ電極、31…第3の接地電極、41…第5のコンデンサ電極、42…第6のコンデンサ電極、43…第7のコンデンサ電極、51…第8のコンデンサ電極、61…共通インダクタ線路、71…第3のインダクタ線路、72…第4のインダクタ線路、81…第3のインダクタ線路、82…第4のインダクタ線路、91…第1のインダクタ線路、92…第2のインダクタ線路、101…第1のインダクタ線路、102…第2のインダクタ線路、111…第1のインダクタ線路、112…第2のインダクタ線路、121…共通インダクタ線路、131…第3のコンデンサ電極、141…第1のコンデンサ電極、142…第2のコンデンサ電極、143…第4のコンデンサ電極、151…第2の接地電極、201…無線装置、202…アンテナ、203…ダイプレクサ、204…第1の送受信部、205…第2の送受信部。

Claims (5)

  1. 少なくとも一方の主面に回路パターンが形成された単位基板を複数枚積層して少なくとも2つの機能素子を構成してなる積層型電子部品であって、
    前記積層した単位基板は、
    第1の機能素子を構成する機能要素の一部を含む回路パターンが形成された第1の基板と、
    第2の機能素子を構成する機能要素の一部を含む回路パターンが形成された第2の基板と、
    前記第1の基板の機能要素と関連して前記第1の機能素子を構成する機能要素および前記第2の基板の機能要素と関連して前記第2の機能素子を構成する機能要素を含む回路パターンが形成された第3の基板とを含むこと
    を特徴とする積層型電子部品。
  2. 前記第3の基板に形成された前記第1の機能素子を構成する機能要素および前記第2の機能素子を構成する機能要素は、同一の機能要素であることを特徴とする請求項1記載の積層型電子部品。
  3. 前記第3の基板に形成される回路パターンに含まれる機能要素は、インダクタであることを特徴とする請求項2記載の積層型電子部品。
  4. 前記第1の機能素子および前記第2の機能素子は、フィルタ回路素子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の積層型電子部品。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の積層型電子部品を備えることを特徴とする無線装置。
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