JP2005167627A - 積層型電子部品、無線装置 - Google Patents

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哲大 末廣
Tadashi Aragaki
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Abstract

【課題】回路基板や装置の小型化を図ることのできる積層型電子部品を提供する。
【解決手段】複数枚の単位基板(2)を積層して少なくとも2つの機能素子(LPF1,LPF2)を構成し各機能素子の入出力端(3a,3b,3e,3f)を該基板の対向する辺の対応位置に導出してそれぞれ各層に跨る共通端子(5a,5b,5e,5f)に接続してなる積層型電子部品(1)であって、各機能素子(LPF1,LPF2)の配線領域(121,131,132,141,142;31,32,41,42,51)を他の機能素子(LPF2,LPF1)の共通端子(5e,5f;5a,5b)から面方向に少なくとも基板厚だけ離間して形成したことを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えばインダクタやコンデンサなどの複数の機能要素からなる回路を集積化した積層型電子部品、およびその積層型電子部品を用いた無線装置に関する。
近年、携帯電話をはじめとする移動体通信の普及に伴い、移動体通信装置の小型化・高機能化が進んでいる。例えば、装置外観のデザインを重視したことによる電子回路基板の小型化、無線通信以外の機能を盛り込んだ高機能化、複数の無線システム方式に対応させるための複合化などが進められている。
このような移動体通信装置、特に携帯電話などの無線装置では、フィルタ回路などの機能素子が用いられている。無線装置に用いられるフィルタ回路としては、例えば送信信号の高調波を除去するローパスフィルタや、ベースバンド信号を取り出すバンドパスフィルタなどがある。このような無線装置に用いられるフィルタ回路などの機能素子の実装部品には、回路基板の小型化を図るため、インダクタ素子や容量素子など複数の機能要素からなる回路パターンを基板に印刷して積層した積層型電子部品が用いられている(例えば特許文献1)。特許文献1に示す積層型電子部品では、機能要素としてのインダクタ素子や容量素子を構成するコイル電極およびコンデンサ電極を複数の基板(誘電体層)に形成し、当該基板を積層してローパスフィルタ回路を構成している。
ところで、無線通信、特に携帯電話の分野では、利用者増による周波数の逼迫や新しい無線システムの導入などのため、一つの無線端末で複数の周波数および複数の無線システム方式への対応が求められており、これに対応した複合型無線端末も登場している。このような複合型無線端末では、当該複数の周波数に対応した同種の機能素子が無線システム方式の数だけ複数個必要となる。特に高調波を除去するローパスフィルタは、周波数に応じた同種のものを個別に備えなければならない。
しかし、複合型無線端末では回路基板上のスペースに限界があるため、同種の機能素子を構成する積層型電子部品を複数実装するには物理的に限界があった。
特開平5−259703号公報
このように、フィルタ回路などの機能素子を構成する従来の積層型電子部品では、複数の周波数を利用する複数の無線システム方式に対応する無線装置に実装する場合、周波数の数だけ同種の積層型電子部品を具備する必要があり、回路基板の小型化や装置全体の小型化に限界があった。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、複数の無線システム方式に対応する無線装置などにおいて回路基板の小型化や装置全体の小型化を図ることのできる積層型電子部品を提供することを目的としている。
上記した目的を達成するために、第1の発明の積層型電子部品は、複数枚の単位基板を積層して少なくとも2つの機能素子を構成し各機能素子の入出力端を該基板の対向する辺の対応位置に導出してそれぞれ各層に跨る共通端子に接続してなる積層型電子部品であって、各機能素子の配線領域を他の機能素子の共通端子から面方向に少なくとも基板厚だけ離間して形成したことを特徴としている。
また、第2の発明の積層型電子部品は、複数枚の単位基板を積層して少なくとも2つの機能素子を構成し各機能素子の入出力端を該基板の対向する辺の対応位置に導出してそれぞれ各層に跨る共通端子に接続してなる積層型電子部品であって、各機能素子の配線領域は、他の機能素子の共通端子間を結ぶ直線と交差しないように形成されたことを特徴としている。
また、第3の発明の積層型電子部品では、機能素子は、第1の特性を有する第1のフィルタおよび第2の特性を有する第2のフィルタであることを特徴としている。
そして、第4の発明の無線装置は、第1乃至第3の発明のうちいずれかの発明に係る積層型電子部品を具備することを特徴とする。
本発明の積層型電子部品では、少なくとも2つの機能素子を構成するので、部品点数の削減や基板スペースの節約を可能にする。また、各機能素子の配線領域を他の機能素子の入出力端から面方向に少なくとも基板厚だけ離間して形成したので、各機能素子相互間の分離特性(アイソレーション)が優れた積層型電子部品を提供することができる。同様に、各機能素子の配線領域は、他の機能素子の入出力端間を結ぶ直線と交差しないように形成したので、各機能素子相互間の分離特性が優れた積層型電子部品を提供することができる。
本発明によれば、複数の機能素子を1つの実装部品で実現することができ、回路基板を小型化することができる。また、本発明によれば、実装される機能素子相互間の影響を低減し、分離特性を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明に係る一つの実施形態の積層型電子部品の外観を示す斜視図である。この積層型電子部品は、2つの機能素子を実装することで、一つの部品スペースで2つの機能素子の機能を提供する。以下の説明における積層型電子部品は、機能素子としてフィルタ回路を2つ実装する場合の例である。なお、以下の説明において、機能素子の語は所定の機能を有する回路をなす素子、機能要素の語は機能素子を構成する所定の機能を有する回路素子の意味で用いている。
図1に示すように、この積層型電子部品1は、インダクタ素子や容量素子、接続線路などの機能要素を主面に形成した、セラミックなどの誘電体材料からなる基板2a乃至2pを積層してなり、略直方体の形状を有している。基板2a乃至2pは、それぞれ略長方形で同一の形状を有しており、基板2a乃至2pの長辺側の縁部は、間欠的に凹ませるように切り欠き部3a乃至3fが形成されている。そして、基板2a乃至2pを積層した積層型電子部品1には、基板平面の垂直方向の対向する二つの側面に、少なくとも3つの溝4がそれぞれ形成されている。
溝4には、導体部5a乃至5f(一部図示せず)が形成され、基板2a乃至2pに形成された切り欠き部3a乃至3fをそれぞれ電気的に接続して共通端子を構成している。導体部5a乃至5fは、溝4から基板2pの表面(一方の主面)および基板2aの裏面(他方の主面)に跨るように形成され、電極6a乃至6fを構成している。導体部5a乃至5fは、基板2a乃至2pの主面に形成される機能要素を相互に接続して共通端子をなすとともに、電極6a乃至6fと併せてこの積層型電子部品1の入出力端子となる。
電極6a乃至6fは、この積層型電子部品1がもつ2つの機能素子の入出力端子である。すなわち、電極6aおよび6bは、一方が第1の機能素子の入力端子、他方がその出力端子として作用し、電極6eおよび6fは、一方が第2の機能素子の入力端子、他方がその出力端子として作用する。電極6cおよび6dは、共通のグラウンド端子として作用する。この実施形態では、第1の機能素子の入出力端子と第2の機能素子の入出力端子との間にグラウンド端子が配置されている。
基板2a乃至2oは、それぞれの一方の主面に銀や銅ペーストで所定の機能要素の形状に印刷された後、基板2pとともに各々積層して焼き付け処理が施される。積層され焼き付け処理された基板2a乃至2pは、溝4や、基板2pの一方の主面および基板2aの他方の主面上で切り欠き部3a乃至3fに接する位置に銀や銅ペーストが塗布され、焼き付け処理が施される。その結果、導体部5a乃至5fおよび電極6a乃至6fが形成される。このようにして、基板2a乃至2oの主面に形成された機能要素が組み合わされて2つの機能素子を構成し、積層型電子部品1となる。
2つの機能素子は、インダクタ素子や容量素子などの機能要素からなる同種の機能素子であり、例えばローパスフィルタやバンドパスフィルタなどのフィルタ回路、LC発振回路、共振回路などである。
このようにこの積層型電子部品1によれば、2つの同種の機能素子を一つの電子部品として構成したので、特に周波数の異なる複数の無線システムを実装した複合型無線装置において、回路基板における部品スペースを節約するとともに、製造工程を削減することができる。また、インダクタ素子および容量素子により構成される同種の機能素子を基板の焼成により電子部品化したので、機能素子の動作を安定化することができる。さらに、この積層型電子部品1によれば、複数の機能素子を所定の位置で固定するので、機能素子相互間の影響をあらかじめ予測することができ、各機能素子の動作を安定化することができる。
次に、図2を参照して、この積層型電子部品1の基板2a乃至2pに形成される機能要素について詳細に説明する。図2(a)乃至(p)は、基板2a乃至2pに形成される機能要素をなす回路パターンの形状を示す平面図である。この積層型電子部品1では、機能素子としてフィルタ回路を2つ実装している。
図2に示すように、この積層型電子部品1は、セラミックなどの誘電体基板からなる基板2a乃至2pを順に積層してなる。基板2a乃至2oには、インダクタ素子や容量素子などの機能要素が導体層として形成されている。これら機能要素を形成する導体層は、基板の主面に銀や銅ペーストなどで印刷して積層し、焼成することにより固定される。各々の基板の一方の長辺には、切り欠き部3a、3cおよび3eが形成され、他方の長辺には対応する切り欠き部3b、3dおよび3fが形成されている。
続いて、基板2a乃至2oに形成される機能要素について詳細に説明する。まず、この積層型電子部品1に実装される第1の機能素子について説明する。第1の機能素子はフィルタ回路であり、基板2a、基板2b、基板2i乃至2oにより構成され、切り欠き部3aおよび3bを入出力端子としている。
図2(a)に示すように、基板2aの略中央部分には、第1の接地電極11が形成されている。第1の接地電極11は、略長方形の形状であり、その長辺の中央部から基板2aの切り欠き部3cおよび3dに向かって延伸するように形成されている。そして、第1の接地電極11は、導体部5cおよび5dを介して電極6cおよび6dと接続され、グラウンド電位となるように形成されている。
また、図2(b)に示すように、基板2bの一方の短辺側の領域には、第1のコンデンサ電極21および第2のコンデンサ電極22が形成されている。第1のコンデンサ電極21および第2のコンデンサ電極22は、基板2bの主面のうち略三分の一程度の領域に、それぞれ切り欠き部3aおよび3bに延伸するように形成されている。そして、第1のコンデンサ電極21および第2のコンデンサ電極22は、基板2bを電極間誘電体として、第1の接地電極11との間でそれぞれ異なる容量素子を構成している。
さらに、図2(i)乃至2(k)に示すように、基板2iには、第2の接地電極91、基板2jには、第1のコンデンサ電極101、第2のコンデンサ電極102および第3のコンデンサ電極103、基板2kには、第4のコンデンサ電極111がそれぞれ形成されている。第2の接地電極91は、基板2iの略中央部から、基板2bにおいて第1および第2のコンデンサ電極21および22が形成された領域の反対方向に向けた略長方形の形状であり、切り欠き部3cおよび3dに向かって伸びるように形成されている。すなわち、第2の接地電極91は、第1の接地電極11と同様にグラウンド電位となるように形成されている。第1のコンデンサ電極101および第2のコンデンサ電極102は、基板2bに形成された第1のコンデンサ電極21および第2のコンデンサ電極22と対応し、略同一の位置、形状および大きさに形成され、それぞれ基板2jの切り欠き部3aおよび3bに延伸するように形成されている。第3のコンデンサ電極103は、基板2jの中央から第1のコンデンサ電極101および第2のコンデンサ電極102の位置と逆方向に向けて切り欠き部3a乃至3fと離間して形成され、略長方形の形状をしている。第4のコンデンサ電極111は、略長方形の形状であり、基板2kの切り欠き部3a乃至3fから離間して形成されている。
第1のコンデンサ電極101、第2のコンデンサ電極102および第3のコンデンサ電極103は、基板2jおよび基板2kを電極間誘電体として、第2の接地電極91および第4のコンデンサ電極111と併せて容量素子を構成している。
さらに、図2(l)乃至2(o)に示すように、基板2l乃至2oには、共通インダクタ線路121、第1のインダクタ線路131、141および151、ならびに第2のインダクタ線路132、142および152が形成されている。第1のインダクタ線路131、141および151は、それぞれ鉤状に形成され、各々の端部には基板2m、2nおよび2oを貫通するビアホール(スルーホール)が接続されるスルーホール領域が形成されている。そして、第1のインダクタ線路131、141および151は、スルーホールを介して互いに直列接続されており、インダクタ素子を構成する線路として作用する。同様に、第2のインダクタ線路132、142および152は、それぞれ鉤状に形成され、端部に基板2m、2nおよび2oを貫通するスルーホールが接続されるスルーホール領域が形成されており、互いに直列接続されることでインダクタ素子を構成する線路として作用する。ここで、第1のインダクタ線路131、141および151と、第2のインダクタ線路132、142および152とは、互いに対称的な形状であるとともに対称的な位置に配置されている。共通インダクタ線路121は、鉤状に形成されるとともに、その端部および中点にスルーホール領域が形成されている。そして、共通インダクタ線路121の端部に形成されたスルーホール領域は、基板2mに形成されたスルーホールを介して第1のインダクタ線路131の端部および第2のインダクタ線路132の端部とそれぞれ接続されている。また、共通インダクタ線路121の中点に形成されたスルーホール領域は、基板2lおよび2kに形成されたスルーホールを介して第3のコンデンサ電極103および第4のコンデンサ電極111と接続されている。
すなわち、第1のインダクタ線路131、141および151、第2のインダクタ線路132、142および152、ならびに共通インダクタ線路121は、互いに直列接続されており、一つのインダクタ素子を構成する線路として作用する。
このように、第1の機能素子は、インダクタ素子および容量素子により構成されている。
次に、この積層型電子部品1に実装される第2の機能素子について説明する。第2の機能素子は第1の機能素子と同じくフィルタ回路であり、基板2c乃至2hにより構成され、切り欠き部3eおよび3fを入出力端子としている。
図2(c)乃至(e)に示すように、基板2c乃至2eには、第3のインダクタ線路31および41、第4のインダクタ線路32および42、ならびに共通インダクタ線路51が形成されている。第3のインダクタ線路31および41は、それぞれ鉤状に形成され、各々の端部には基板2dおよび2eを貫通するスルーホールが接続されるスルーホール領域が形成されている。そして、第3のインダクタ線路31および41は、スルーホールを介して互いに直列接続されており、インダクタ素子を構成する線路として作用する。同様に、第4のインダクタ線路32および42は、それぞれ鉤状に形成され、端部に基板2dおよび2eを貫通するスルーホールが接続されるスルーホール領域が形成されており、互いに直列接続されることでインダクタ素子を構成する線路として作用する。ここで、第3のインダクタ線路31および41と、第4のインダクタ線路32および42は、互いに対称的な形状であるとともに対称的な位置に配置されている。共通インダクタ線路51は、鉤状に形成されるとともに、その端部および中点にスルーホール領域が形成されている。そして、共通インダクタ線路51の端部に形成されたスルーホール領域は、基板2eに形成されたスルーホールを介して第3および第4のインダクタ線路41および42の一端と接続されている。
すなわち、第3のインダクタ線路31および41、第4のインダクタ線路32および42、ならびに共通インダクタ線路51は、互いに直列接続されて一つのインダクタ素子を構成する線路として作用する。
また、図2(f)乃至(h)に示すように、基板2fには第5のコンデンサ電極61、基板2gには第6乃至第8のコンデンサ電極71乃至73、および基板2hには第3の接地電極81が形成されている。第5のコンデンサ電極61は、略長方形の形状であり、基板2fの略中央部から一方の短辺に向けた領域に切り欠き部3a乃至3fから離間して形成されている。第6および第7のコンデンサ電極71および72は、略長方形で、基板2gの主面のうち略三分の一程度の領域に、それぞれ基板2gの切り欠き部3eおよび3fに向かって伸びるように形成されている。第8のコンデンサ電極73は、基板2gの切り欠き部3cおよび3dを結ぶ直線上に、切り欠き部3cおよび3dと離間して帯状に形成されている。第3の接地電極81は、基板2hの略中央部に基板2hの切り欠き部3cおよび切り欠き部3dを跨ぐように形成されている。すなわち、第3の接地電極81は、導体部5cおよび5dを介して電極6cおよび6dと接続され、グラウンド電位となるように形成されている。
第6のコンデンサ電極71、第7のコンデンサ電極72および第8のコンデンサ電極73は、基板2gおよび2hを電極間誘電体として、第5のコンデンサ電極61および第3の接地電極81との間でそれぞれ容量素子を構成している。なお、図2(p)に示す基板2pは、基板2oに形成された導体層をカバーする作用をする。
このように、第2の機能素子は、インダクタ素子および容量素子により構成されている。
次に、図3および図4を参照して、この積層型電子部品1の全体の構成について詳細に説明する。図3は、この実施形態に係る積層型電子部品1の各基板を分離した状態の全体構成を示す斜視図であり、図4は、この実施形態に係る積層型電子部品1の等価回路である。なお、図1および図2と同一構成部分については同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。
図3に示すように、この積層型電子部品1は、基板2a乃至2pの順に積層してなり、それぞれの基板に形成された機能要素は、スルーホールを介して相互に電気的に接続されている。また、図4に示すように、この積層型電子部品1は、インダクタ素子L1およびL2、容量素子C1乃至C5からなる第1の機能素子としてのπ型のフィルタ回路LPF1と、インダクタ素子L3およびL4、容量素子C6乃至C10からなる第2の機能素子としてのπ型のフィルタ回路LPF2とを備えている。
まず第1の機能素子たるフィルタ回路LPF1について説明する。
図3に示すように、第1のインダクタ線路151の一端は、基板2oに形成された切り欠き部3aと接続され、同じく他端は基板2oを貫通するスルーホールを介して第1のインダクタ線路141の一端と接続されている。また、第1のインダクタ線路141の他端は、基板2nを貫通するスルーホールを介して第1のインダクタ線路131の一端と接続され、第1のインダクタ線路131の他端は、基板2mを貫通するスルーホールを介して共通インダクタ線路121の一端と接続されている。そして、基板2oに形成された切り欠き部3aから第1のインダクタ線路151、141および131を介し共通インダクタ線路121の中点までの機能要素は、組み合わされて図4に示すインダクタ素子L1を構成している。
同様に、第2のインダクタ線路152の一端は、基板2oに形成された切り欠き部3bと接続され、同じく他端は基板2oを貫通するスルーホールを介して第2のインダクタ線路142の一端と接続されている。また、第2のインダクタ線路142の他端は、基板2nを貫通するスルーホールを介して第2のインダクタ線路132の一端と接続され、第2のインダクタ線路132の他端は、基板2mを貫通するスルーホールを介して共通インダクタ線路121の他端と接続されている。すなわち、基板2oに形成された切り欠き部3bから第2のインダクタ線路152、142および132を介し共通インダクタ線路121の中点までの機能要素は、組み合わされて図4に示すインダクタ素子L2を構成している。
基板2lに形成された共通インダクタ線路121の中点は、基板2lおよび2kを貫通するスルーホールを介して第3のコンデンサ電極103および第4のコンデンサ電極111と接続されている。そして、インダクタ素子L1およびL2の接続点である共通インダクタ線路121の中点に接続された第4のコンデンサ電極111は、基板2jの切り欠き部3aと接続された第1のコンデンサ電極101および基板2jの切り欠き部3bと接続された第2のコンデンサ電極102との間で、図4に示す容量素子C1およびC2をそれぞれ構成している。同様に、インダクタ素子L1およびL2の接続点である共通インダクタ線路121の中点に接続された第3のコンデンサ電極103は、第2の接地電極91との間で図4に示す容量素子C4を構成している。
また、基板2bおよび2jに形成された切り欠き部3aと接続された第1のコンデンサ電極21および101、ならびに基板2bおよび2jに形成された切り欠き部3bと接続された第2のコンデンサ電極22および102は、第1の接地電極11および第2の接地電極91との間で、それぞれ図4に示す容量素子C3およびC5を構成している。この実施形態において、図4に示す容量素子C3およびC5は、第1のコンデンサ電極21および第2のコンデンサ電極22が構成する容量素子と、第1のコンデンサ電極101および第2のコンデンサ電極102が構成する容量素子とをそれぞれ合成したものとなっている。
このように、図4に示す第1の機能素子であるフィルタ回路LPF1は、図3に示す基板2a、2b、2i乃至2oに形成された機能要素により構成されている。
次に第2の機能素子たるフィルタ回路LPF2について説明する。
図3に示すように、第3のインダクタ線路31の一端は、基板2cに形成された切り欠き部3eと接続され、同じく他端は基板2dを貫通するスルーホールを介して第3のインダクタ線路41の一端と接続されている。第3のインダクタ線路41の他端は、基板2eに形成されたスルーホールを介して共通インダクタ線路51の一端と接続されている。同様に、第4のインダクタ線路32の一端は、基板2cに形成された切り欠き部3fと接続され、同じく他端は基板2dを貫通するスルーホールを介して第4のインダクタ線路42の一端と接続されている。第4のインダクタ線路42の他端は、基板2eに形成されたスルーホールを介して共通インダクタ線路51の他端と接続されている。
そして、基板2cの切り欠き部3eから第3のインダクタ線路31および41を介し共通インダクタ線路51の中点までの機能要素は、組み合わされて図4に示すインダクタ素子L3を構成している。また、基板2cの切り欠き部3fから第4のインダクタ線路32および42を介し共通インダクタ線路51の中点までの機能要素は、組み合わされて図4に示すインダクタ素子L4を構成している。
基板2gの切り欠き部3eに接続された第6のコンデンサ電極71および切り欠き部3fに接続された第7のコンデンサ電極72は、基板2gを電極間誘電体として、基板2fに形成された第5のコンデンサ電極61との間で図4に示す容量素子C6およびC7を構成し、また、基板2hを電極間誘電体として、基板2hに形成された第3の接地電極81との間で同じく容量素子C8およびC10をそれぞれ構成している。さらに、共通インダクタ線路51の中点と接続された第8のコンデンサ電極73は、基板2hを電極間誘電体として、第3の接地電極81との間で図4に示す容量素子C9を構成している。
このように、図4に示す第2の機能素子であるフィルタ回路LPF2は、図3に示す基板2c乃至2hに形成された機能要素により構成されている。
この積層型電子部品1によれば、第1の機能素子を構成する基板2a、基板2b、基板2i乃至2oと、第2の機能素子を構成する基板2c乃至2hとからなり、一つの電子部品を構成するので、回路基板上のスペースを節約するとともに、組立工程を少なくすることができる。
また、この積層型電子部品1では、第1の機能素子を構成する基板群と第2の機能素子を構成する基板群とを、基板の主面と垂直方向に分離して積層したので、第1の機能素子および第2の機能素子相互間の影響を小さくして、各機能素子間のアイソレーション特性(分離特性)を向上することができる。
さらに、この積層型電子部品1では、第1の機能素子を構成する機能要素と第2の機能素子を構成する機能要素との間に接地電極(第2の接地電極および第3の接地電極)を配置して積層したので、機能素子相互間のアイソレーション特性を向上することができる。また、この積層型電子部品1では、当該接地電極とインダクタ素子が形成された基板群との間に、容量素子が形成された基板群を配置している。すなわち、各々の機能素子を構成するインダクタ素子が形成された基板が、当該接地電極および各々の機能素子を構成する容量素子が形成された基板を挟むように離間して配置したので、機能素子相互間のアイソレーション特性をより向上することができる。
続いて、図5を参照して、第1の実施形態におけるインダクタ素子を構成する導体層の基板上の配置について詳細に説明する。図5は、基板2c乃至2eおよび基板2l乃至2oに形成された機能要素の配置を示す図である。
この実施形態における基板2a乃至2pの長辺には、切り欠き部3a乃至3fが形成されている。また、切り欠き部3aおよび3bは、導体部5aおよび5bを介して第1の機能素子の入出力端子である電極6aおよび6bと接続され、切り欠き部3eおよび3fは、導体部5eおよび5fを介して第2の機能素子の入出力端子である電極6eおよび6fと接続されている。そして、切り欠き部3cおよび3dは、導体部5cおよび5dを介してグラウンド電極である電極6cおよび6dと接続されている。すなわち、基板2a乃至2pの一方の長辺に形成された切り欠き部3a、3cおよび3eは、対向する他方の長辺に形成された切り欠き部3b、3dおよび3fと対応しており、それぞれ第1の機能素子の入出力端子、グラウンド電極端子および第2の機能素子の入出力端子となっている。
ここで、図5(a)に示すように、第1の機能素子におけるインダクタ素子を構成する回路パターンを基板2l乃至2oの全域にわたって形成すると、第2の機能素子の入出力端子となる切り欠き部3eおよび3fと、第1の機能素子を構成する機能要素の回路パターンとが接近してしまう。また、図5(c)に示すように、第2の機能素子におけるインダクタ素子を構成する回路パターンを基板2c乃至2eの全域にわたって形成すると、第1の機能素子の入出力端子となる切り欠き部3aおよび3bと、第2の機能素子を構成する機能要素の回路パターンとが接近してしまう。これは、第1の機能素子と第2の機能素子との間の分離特性を悪化させる要因となる。
この実施形態の積層型電子部品1では、図5(b)に示すように、第1の機能素子を構成する共通インダクタ線路121、第1のインダクタ線路131、141および151、ならびに第2のインダクタ線路132、142および152を、第2の機能素子の入出力端子となる基板2l乃至2oの切り欠き部3eおよび3f、あるいは導体部5eおよび5fと離間して配置している。同様に、図5(d)に示すように、第2の機能素子を構成する第3のインダクタ線路31および41、第4のインダクタ素子32および42、ならびに共通インダクタ線路51を、第1の機能素子の入出力端子と接続された基板2c乃至2eの切り欠き部3aおよび3b、あるいは導体部5aおよび5bと離間して配置している。
すなわち、第1の機能素子を構成する基板2l乃至2oにおける共通インダクタ線路121、第1のインダクタ線路131、141および151、ならびに第2のインダクタ線路132、142および152の回路パターンは、第2の機能素子の入出力端子たる電極6eおよび6fと接続された切り欠き部3eおよび3f、あるいは導体部5eおよび5fを結ぶ直線と交差しないように配置されている。また、第2の機能素子を構成する基板2c乃至2eにおける第3のインダクタ線路31および41、第4のインダクタ線路32および42、ならびに共通インダクタ線路51の回路パターンは、第1の機能素子の入出力端子たる電極6aおよび6bと接続された切り欠き部3aおよび3b、あるいは導体部5aおよび5bを結ぶ直線と交差しないように配置されている。ここで、当該各々の回路パターンと当該導体部間を結ぶ直線との距離は、少なくとも基板厚程度、望ましくは切り欠き部相互間の間隔の距離とする。
このように、この実施形態の積層型電子部品によれば、一方の機能素子を構成する機能素子の回路パターンを、他方の機能素子の入出力端子配線と離間して配置したので、機能素子相互間の分離特性を向上することができる。
続いて、図6を参照して、この実施形態の積層型電子部品1の変形例について詳細に説明する。図6は、この実施形態の積層型電子部品1の変形例について各基板を分離した状態の全体構成を示す斜視図である。ここで、図3と同一構成部分については同一の符号を付して示し、重複する説明は省略する。図6に示す積層型電子部品1は、図2乃至図4に示す積層型電子部品1において、第2の機能素子を構成する基板2c乃至2hが基板2c、2e、2f、2g’および2hに置き換えられたものである。
図6に示すように、第3のインダクタ線路31の一端は、基板2cに形成された切り欠き部3eと接続され、同じく他端は基板2eに形成されたスルーホールを介して共通インダクタ線路51の一端と接続されている。共通インダクタ線路51の他端は、基板2eに形成されたスルーホールを介して第4のインダクタ線路32の一端と接続され、同じく他端は基板2cに形成された切り欠き部3fと接続されている。すなわち、この変形例では図4に示すインダクタ素子L3およびL4が一つのインダクタ素子となっている。
基板2g’の切り欠き部3eに接続された第6のコンデンサ電極71および第7のコンデンサ電極72は、基板2g’を電極間誘電体として、基板2fに形成された第5のコンデンサ電極61との間で容量素子を構成している。この容量素子は、図4に示す容量素子C6およびC7を合成した1つの容量素子に相当する。また、第6のコンデンサ電極71および第7のコンデンサ電極72は、基板2hを電極間誘電体として、基板2hに形成された第3の接地電極81との間で容量素子を構成している。この容量素子は、図4に示す容量素子C8およびC10と対応している。すなわち、図6に示す積層型電子部品1は、図4に示す2段構成のπ型フィルタをなすフィルタ回路LPF2を、1段構成のπ型フィルタとしたものである。
この積層型電子部品1の変形例においては、回路基板上のスペースを節約するとともに、組立工程を少なくすることができる。
また、この変形例においては、第1の機能素子を構成する基板群と第2の機能素子を構成する基板群とを、基板の主面と垂直方向に分離して積層したので、第1の機能素子および第2の機能素子相互間の影響を小さくして、各機能素子間のアイソレーション特性(分離特性)を向上することができる。
さらに、この変形例においては、第1の機能素子を構成する機能要素と第2の機能素子を構成する機能要素との間に接地電極を配置して積層したので、機能素子相互間のアイソレーション特性を向上することができる。また、当該接地電極とインダクタ素子が形成された基板群との間に容量素子が形成された基板群を配置している。すなわち、各々の機能素子を構成するインダクタ素子が形成された基板が、当該接地電極および各々の機能素子を構成する容量素子が形成された基板を挟むように離間して配置したので、機能素子相互間のアイソレーション特性をより向上することができる。
また、この変形例においても、一方の機能素子を構成する機能素子の回路パターンを、他方の機能素子の入出力端子配線と離間して配置したので、機能素子相互間の分離特性を向上することができる。このように、この実施形態の積層型電子部品1は、機能素子としてのフィルタの種類や段数を問わず適用することができる。
ここで、本発明に係る積層型電子部品1の実施例について説明する。セラミック板を2.0mm×1.25mmの大きさに切り出して基板2a乃至2pとし、長辺に幅0.35mm、奥行0.10mmの切り欠き部3a乃至3fを形成した。そして、図2に示す回路パターンを銅ペーストで基板2a乃至2oに印刷し、基板2pと併せて積層して長さ2.00mm、幅1.25mm、高さ0.90mmの直方体とした。その後、焼成処理を施し、切り欠き部3a乃至3fからなる溝4と、基板2aおよび基板2oの溝4と接する部分とに銅ペーストを塗布して電極6a乃至6fとし、積層型電子部品1を構成した。この結果、900MHz帯(第1の周波数帯)の信号を通過させる第1の機能素子としてのフィルタ回路LPF1と、1.8GHz帯(第2の周波数帯)の信号を通過させる第2の機能素子としてのフィルタ回路LPF2とを一つの直方体の積層型電子部品に実装することができた。
図7は、このようにして得られた積層型電子部品1の特性例を示す図である。図7(a)は、フィルタ回路LPF1の設計周波数帯前後の通過特性(図中A)およびフィルタ回路LPF1の反射特性(同B)を示す図、図7(b)は、フィルタ回路LPF2の設計周波数帯前後の通過特性(同C)およびフィルタ回路LPF2の反射特性(同D)を示す図である。また、図7(c)および(d)は、フィルタ回路LPF1とフィルタ回路LPF2の分離特性(図中E,F,G,H)を示す図である。さらに、図7(e)乃至(h)は、フィルタ回路LPF1およびLPF2の各端子における反射特性をスミスチャートで示した図である。
図7(a)のフィルタ回路LPF1の設計周波数帯前後の通過特性Aに示されるように、フィルタ回路LPF1では、フィルタ回路LPF2の通過周波数帯である1.7GHz付近に大きな減衰点がある減衰特性が得られた。すなわち、フィルタ回路LPF1は、フィルタ回路LPF2の通過信号に対して十分な減衰特性が得られている。さらに、フィルタ回路LPF1の反射特性Bに示されるように、フィルタ回路LPF1の設計周波数(第1の周波数帯:900MHz帯)において反射は十分に抑えられている。また、図7(b)のフィルタ回路LPF1の設計周波数帯前後の通過特性Cに示されるように、フィルタ回路LPF2では、3.7GHz付近に大きな減衰点がある減衰特性が得られた。これはフィルタ回路LPF2の設計周波数帯(第2の周波数帯)である1.8GHz帯を通過させるには十分であり、2倍以上の高調波を十分に抑えられるものである。さらに、フィルタ回路LPF2の反射特性Dに示されるように、フィルタ回路LPF2の設計周波数帯において反射は十分に抑えられている。
図7(c)に示す分離特性EおよびFは、フィルタ回路LPF1の一方の端子とフィルタ回路LPF2の各々の端子との間の減衰量を表している。また、図7(d)に示す分離特性GおよびHは、フィルタ回路LPF1の他方の端子とフィルタ回路LPF2の各々の端子との間の減衰量を表している。図7(c)および(d)に示されるように、フィルタ回路LPF1とフィルタ回路LPF2との間では、6GHz以下の周波数において-30dB以上の減衰量が得られている。このように、フィルタ回路LPF1およびLPF2相互間では、基板の垂直方向に積層して小型部品化したにもかかわらず十分な分離特性が得られた。
次に、図8を参照してこの実施例についての分離特性の改善の様子について説明する。図8(a)および(c)は、図5(a)および(c)に示した一方の機能素子の回路パターンと他方の機能素子の入出力端を結ぶ直線とが交差した従来の特性例を示す図であり、図8(b)および(d)は、図7に示したこの実施形態における特性例を示す図である。図8(a)乃至(d)に示すように、この実施形態の積層型電子部品によれば、分離特性の最も悪化している周波数f1乃至f4において、概ね5dB程分離特性が改善していることが示されている。
次に、図9を参照して、本発明の他の実施の形態について詳細に説明する。図9は、本発明の第2の実施形態に係る無線装置の構成を示すブロック図である。
図9に示すように、この実施形態に係る無線装置201は、アンテナ202、ダイプレクサ203、本発明の第1の実施形態に係る積層型電子部品1、第1の送受信部204および第2の送受信部205からなる。ダイプレクサ203は、2つの周波数帯の信号を選択的に出力する作用をする。また、第1の送受信部204および第2の送受信部205は、それぞれ異なる第1の周波数帯および第2の周波数帯を使用する無線システムである。積層型電子部品1は、電極6aおよび6bを入出力端子とし第1の周波数帯を通過させるフィルタ回路LPF1と、電極6eおよび6fを入出力端子とし第2の周波数帯を通過させるフィルタ回路LPF2とを具備している。
第1の送受信部204からの送信信号は、積層型電子部品1の電極6bに入力され、第1の周波数帯の信号を通過させるフィルタ回路を通過して高調波が除去される。高調波が除去された信号は電極6aに出力され、ダイプレクサ203を介してアンテナ202に供給される。また、アンテナ202により受信された第1の周波数帯の信号は、ダイプレクサ203により積層型電子部品1の電極6aに入力される。そして、当該信号は第1の周波数帯を通過させるフィルタ回路を通過して電極6bに出力され、第1の送受信部204に入力される。
第2の送受信部205からの送信信号は、第1の送受信部204からの送信信号と同様に、積層型電子部品1の電極6fおよび6e、ダイプレクサ203を経てアンテナ202に供給される。また、アンテナ202により受信された第2の周波数帯の信号は、ダイプレクサ203、積層型電子部品1の電極6eおよび6fを介して第2の送受信部205に入力される。
このように、この無線装置201によれば、第1の周波数帯を通過させるフィルタ回路と、第2の周波数帯を通過させるフィルタ回路とを1つの積層型電子部品1により実現するので、基板上のスペースを節約することができ、無線装置のサイズを小さくすることができる。また、この無線装置201によれば、分離特性の優れた積層型電子部品1を備えるので、第1の周波数帯の第1の送受信部および第2の周波数帯の第2の送受信部相互間の影響を少なくすることができる。
なお、本発明は上記実施形態のみに限定されるものではない。
この実施形態に係る積層型電子部品では、2つの機能素子を実装しているが、3つ以上の機能素子を実装してもよい。また、この実施形態に係る積層型電子部品では、機能素子としてπ型のフィルタ回路としているが、他の形式のフィルタ回路、LC発振回路、共振回路その他のインダクタ素子および容量素子を組み合わせた回路であってもよい。
さらに、この実施形態に係る無線装置ではフロントエンド部におけるフィルタ部に本発明に係る積層型電子部品を配置しているが、これに限定されるものではなく、中間周波数処理部などに配置しても同様の効果を得ることができる。
本発明は、電子部品製造分野、電子機械器具製造分野において適用することができる。
本発明に係る一つの実施形態の積層型電子部品の外観を示す斜視図である。 この実施形態に係る積層型電子部品を構成する基板に形成される機能要素の形状を示す平面図である。 この実施形態に係る積層型電子部品の各基板を分離した状態の全体構成を示す斜視図である。 この実施形態に係る積層型電子部品の等価回路である。 この実施形態における基板上の機能要素の配置を示す図である。 この実施形態の積層型電子部品の変形例について各基板を分離した状態の全体構成を示す斜視図である。 この実施形態の積層型電子部品の特性例を示す図である。 この実施形態の積層型電子部品における分離特性の改善の様子を示す図である。 本発明に係る他の実施形態の無線装置の構成を示すブロック図である。
符号の説明
1…積層型電子部品、2…基板、3…切り欠き部、4…溝、5…導体部、6…電極、11…第1の接地電極、21…第1のコンデンサ電極、22…第2のコンデンサ電極、31…第3のインダクタ線路、32…第4のインダクタ線路、41…第3のインダクタ線路、42…第4のインダクタ線路、51…共通インダクタ線路、61…第5のコンデンサ電極、71…第6のコンデンサ電極、72…第7のコンデンサ電極、73…第8のコンデンサ電極、81…第3の接地電極、91…第2の接地電極、101…第1のコンデンサ電極、102…第2のコンデンサ電極、103…第3のコンデンサ電極、111…第4のコンデンサ電極、121…共通インダクタ線路、131…第1のインダクタ線路、132…第2のインダクタ線路、141…第1のインダクタ線路、142…第2のインダクタ線路、151…第1のインダクタ線路、152…第2のインダクタ線路、201…無線装置、202…アンテナ、203…ダイプレクサ、204…第1の送受信部、205…第2の送受信部。

Claims (4)

  1. 複数枚の単位基板を積層して少なくとも2つの機能素子を構成し各機能素子の入出力端を該基板の対向する辺の対応位置に導出してそれぞれ各層に跨る共通端子に接続してなる積層型電子部品であって、
    前記各機能素子の配線領域を他の機能素子の共通端子から面方向に少なくとも基板厚だけ離間して形成したことを特徴とする積層型電子部品。
  2. 複数枚の単位基板を積層して少なくとも2つの機能素子を構成し各機能素子の入出力端を該基板の対向する辺の対応位置に導出してそれぞれ各層に跨る共通端子に接続してなる積層型電子部品であって、
    前記各機能素子の配線領域は、他の機能素子の共通端子間を結ぶ直線と交差しないように形成されたことを特徴とする積層型電子部品。
  3. 前記機能素子は、第1の特性を有する第1のフィルタおよび第2の特性を有する第2のフィルタであることを特徴とする請求項1または2記載の積層型電子部品。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の積層型電子部品を備えることを特徴とする無線装置。
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