JP2005166813A - 結晶性半導体膜の形成方法及び結晶性半導体膜、並びに半導体装置の製造方法及び半導体装置 - Google Patents

結晶性半導体膜の形成方法及び結晶性半導体膜、並びに半導体装置の製造方法及び半導体装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 プロセスが単純で低コストな結晶性半導体膜の形成方法を提供する。
【解決手段】 結晶性半導体膜の形成方法は、ガラス基板5上に島状に形成されたアモルファスシリコン膜10に、上記ガラス基板5を加熱する第2のエネルギービーム9を照射するとともに、第2のエネルギービーム9の照射範囲に重なるように上記島状アモルファスシリコン膜10を加熱する第1のエネルギービーム8をマスクを介して照射し、上記第1及び第2のエネルギービーム8,9の照射範囲をオーバーラップさせた状態で第1及び第2のエネルギービーム8,9をガラス基板5の一方向に走査することにより、結晶を第1及び第2のエネルギービーム8,9の走査方向に延在させるものであり、島状のアモルファスシリコン膜10の少なくとも一部が第1及び第2のエネルギービーム8,9の互いに重なる走査領域31に含まれることを特徴とする。
【選択図】 図7

Description

本発明は、結晶性半導体膜の形成方法及び結晶性半導体膜、並びに半導体装置の製造方法及び半導体装置に関する。
非晶質基板上又は非晶質絶縁膜上に非晶質半導体薄膜を形成し、この半導体薄膜に対して局所的に熱エネルギーを付与して該半導体薄膜を溶融させ、溶融した部分を結晶化して結晶性の半導体膜を形成する結晶性半導体膜の製造方法は、既に30年近い研究の歴史がある。その中でも、上記熱エネルギーとしてレーザー光を用いる方法は、1980年代にはSOI基板を形成するために用いられ、1990年代に入ってからは、低温ポリシリコン技術による液晶パネルの製造方法の開発及びその量産化に用いられており、最も実績のある方法といえる。特に、ガラス基板等のように、高温プロセスに耐えることができない安価な基板を用いる場合には、極めて短時間のうちに前記半導体膜に対して熱エネルギーを付与する必要があり、このような熱エネルギー源としては、パルス発振のレーザーを用いることが唯一の方法となっている。
非特許文献1には、大出力のエキシマレーザーを、ガラス基板上に形成された非晶質シリコン薄膜に照射して結晶化する方法が開示されている。この非特許文献1に開示された非晶質シリコン薄膜の結晶化方法は、鮫島らによって始められたものであり、この非特許文献1の中で、非晶質シリコン薄膜に照射されるレーザー光のエネルギー密度は、シリコン薄膜の上部が部分的に溶融するような値に選択されている。その後の研究により、照射されるレーザー光のエネルギー密度と、形成される結晶半導体膜の結晶粒径との関係が詳細に検討され、レーザー光のエネルギー密度が増加すると、これに伴って結晶粒径が増大することが明らかにされた。
このような結晶粒径の増大については、非特許文献2で詳細に検討されている。この非特許文献2によると、レーザー光の照射によって非晶質半導体膜が溶融される深さは、シリコン薄膜の膜厚と一致する直前、すなわち、シリコン薄膜が下層の基板等に達する界面まで溶融する直前である場合に、数ミクロンに達する巨大な結晶粒が形成されるということが報告されている。これは、シリコン薄膜と下層の基板との界面にわずかに残存する結晶粒が、結晶固化を開始する際の結晶核となり、大粒径の結晶粒の成長が可能となるからである。
しかし、上記非特許文献2に記載された結晶化方法では、レーザー光のエネルギー密度が、シリコン薄膜の界面直前まで溶融される値を超えて、シリコン薄膜の下層に達するまで完全に溶融されると、急激な冷却過程が生じてランダムな核発生が起こり、結晶粒は非常に小さいものとなるか、又は、再非晶質化が起こる。したがって、レーザー光の出力の揺らぎを考慮して、照射されるレーザー光は、完全溶融が起こるエネルギー密度よりわずかに小さい値のエネルギーに設定される。このため、このようなレーザー光の照射条件に応じて、得られる結晶粒の粒径も数百nm程度になる。現在、上記非特許文献2に基づいたレーザー光の照射条件によって、低温ポリシリコン形成技術として量産が行われている。このようにして製造されたTFTの典型的なキャリアの移動度としては、nチャネル型TFTでは、150cm2/Vs、pチャネル型チャネルTFTで80cm2/Vsが得られている。
上記のように、パルスレーザー光の照射によって結晶化されたポリシリコン半導体膜を用いた半導体装置を有する液晶パネルが実現されると、ポリシリコンの半導体薄膜をより高性能にして、さらなる多機能な回路素子を集積したアクティブマトリクスTFT基板を実現するという要望が高くなっている。
このような要望に対して、レーザー光の照射による結晶化を行う際、非晶質シリコン膜を完全に溶融させ、尚且つ、結晶化にあたってランダム核が発生することを抑制しつつ横成長を制御することにより、単結晶基板に匹敵するTFT特性を得る方法が報告されている。
研究段階レベルでは多種多様な方法が提案されているが、これらは、シリコン薄膜において、完全に溶融された領域に接するように、部分的に溶融された領域を存在させ、部分溶融された領域に存在する結晶核を完全溶融領域の溶融されたシリコン膜が結晶化を開始する際の核とすることが、基本的な考え方として共通する。以下、実用レベルに適用可能な方法の一例について説明する。
マスク等を使いアスペクト比が極めて高いレーザービームを形成し、このレーザービームが照射される照射領域の半導体膜を完全に溶融させ、その後、レーザービームの照射領域に隣接するレーザービームが照射されない未照射領域に存在する結晶性の半導体膜から横方向の結晶成長を誘起する方法が、非特許文献3及び特許文献1に提案されている。この方法では、一回の溶融によって結晶が横成長できる距離と同程度の距離だけずらした領域にレーザー光を走査しながら照射することにより、レーザー光の走査方向に沿って一方向に成長された結晶粒が得られる。このことから、この結晶化方法は、非特許文献3を発表したJ.Imらによって、SLS(Sequential Lateral Solidification)と名づけられている。
上記SLS法を用いた場合には、任意の長さの結晶粒を半導体膜全面に隙間なく形成することができるという利点がある。このように、レーザー光の走査方向に沿って伸びた結晶粒を有する結晶性のシリコン膜によってTFTを構成した場合、TFTのチャネルにおいて、キャリアが流れる方向と結晶粒が伸びる方向とを一致させれば、キャリアの移動度が非常に高くなる。
しかし、この方法には、以下に述べるような問題がある。
従来のSLS法では、一回のレーザー光の照射によって結晶粒が成長する横成長の長さの2倍程度の幅を持つマスクを通してレーザービームを照射する。そのため、各レーザービーム照射領域と非照射領域との境界から照射領域中央に向かって横方向成長した結晶は、照射領域中央部でぶつかりあい、これにより、レーザービームの照射領域中央には、図1に示すような線状のリッジが形成される。そのため、レーザービームを、一回の溶融によって結晶が横成長できる距離と同程度の距離だけずらした領域に走査しながら照射して、直前のレーザービーム照射で形成されたリッジごと完全溶融させて、リッジを消滅させているが、走査領域最終ショットで形成されるリッジは、その上に重ねて照射されるショットがないため、半導体膜上に残ってしまう。
このような半導体膜上に薄膜トランジスタを形成した場合、薄膜トランジスタ内にリッジが含まれると、耐圧の低下や閾値電圧のバラツキ増加等の特性悪化を招くため、薄膜トランジスタ内にリッジが含まれることは避けなければならない。このリッジ部分の基板上の位置は、レーザービーム走査時のステージ走査精度程度にばらつく。また、照射領域中央に形成されるリッジは完全な直線ではなく横成長方向に揺らぐため、薄膜トランジスタが形成できない半導体膜上の禁止領域は、「ステージ走査精度+揺らぎ」分の幅を持ち、その結果、薄膜トランジスタを形成する位置は大きな制約を受ける。また、スループットを上げるために走査速度を上げると走査精度が悪化し、リッジの基板上の位置ばらつきが大きくなり、禁止領域が広がる。
そのため、このリッジを抑制するための方法が提案されている。
例えば、特許文献2では、半導体膜上にゲート絶縁膜を形成してからレーザービームを照射する方法が示されている。
また、特許文献3及び4では、レーザー結晶化後に表面酸化膜を除去した後、真空中又は不活性ガス中で再度レーザー照射する方法が示されている。
T. Sameshima、外2名,"XeCl Excimer Laser Annealing Used in the Fabrication of Poly-Si TFT's",IEEE Electron Device Letter,USA,IEEE,1986年5月,EDL-7巻,第5号,pp. 276-278 S. D. Brotherton 、外4名,"Influence of melt depth in laser crystallized poly-Si thin film transistors",Journal of Applied Physics,USA,American Institute of Physics,1997年10月15日,第82巻,第8号,pp. 4086-4094 Robert S. Sposili、James S. Im,"Sequential lateral solidification of thin silicon films on SiO2",Applied Physics Letters,USA,American Institute of Physics,1996年11月4日,第69巻,第19号, pp. 2864-2866 特表2000−505241号公報 特開平8−139334号公報 特開2001−60551号公報 特開2003−124114号公報
しかしながら、上記特許文献2記載の方法では、薄膜トランジスタの小型化に伴いゲート絶縁膜が薄膜化された場合、レーザービーム照射でゲート絶縁膜が変質、劣化してしまうという問題がある。また、上記特許文献3及び4記載の方法では、レーザー照射工程が二回必要であり、そのため、スループットの低下や製造コストの増大という問題がある。
本発明はこのような問題を解決するためになされたものであり、その目的は、プロセスが単純な結晶性半導体膜の形成方法及び結晶性半導体膜、並びに半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、製造コストの低減に有利な結晶性半導体膜の形成方法及び結晶性半導体膜、並びに半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供することにある。
本発明に係る結晶性半導体膜の形成方法は、基板上に形成された半導体膜に対し、前記基板を加熱する第2のエネルギービームを照射するとともに、前記第2のエネルギービームの照射範囲に重なるように前記半導体膜を加熱する第1のエネルギービームをマスクを介して照射することにより、結晶を横方向成長させて結晶性半導体膜を形成する方法であって、前記半導体膜の一部を除去して除去部を形成し、前記除去部の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの互いに重なる照射範囲の少なくとも一部に含まれ、且つ、前記半導体膜と前記除去部との境界の少なくとも一部が前記半導体膜の結晶成長方向と交差するように、前記第1及び第2のエネルギービームを照射することを特徴とするものである。
従って、本発明によれば、第1のエネルギービームの照射範囲と第2のエネルギービームの照射範囲との境界から半導体膜と除去部との境界に向けた一方向にのみ結晶を横方向成長させることができるから、リッジの発生を抑制することができる。これにより、従来技術のようなレーザーの二回照射を行わずともリッジの抑制が可能なため、プロセスを単純化することができ、さらに結晶性半導体膜の製造コストを低減することができる。
また、前記第1のエネルギービームの照射範囲を前記第2のエネルギービームの照射範囲にオーバーラップさせた状態で、前記第1及び第2のエネルギービームを前記基板の一方向に走査させてもよい。
本発明に係る他の結晶性半導体膜の形成方法は、基板上に島状に形成された半導体膜に対し、前記基板を加熱する第2のエネルギービームを照射するとともに、前記第2のエネルギービームの照射範囲に重なるように前記半導体膜を加熱する第1のエネルギービームをマスクを介して照射することにより、結晶を横方向成長させて結晶性半導体膜を形成する方法であって、前記島状の半導体膜の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの照射範囲の少なくとも一部に含まれるように前記第1及び第2のエネルギービームを照射することを特徴とするものである。
従って、本発明によれば、島状の半導体膜の一方向にのみ結晶を横方向成長させることができるから、リッジの発生を抑制することができる。これにより、従来技術のようなレーザーの二回照射を行わずともリッジの抑制が可能なため、プロセスを単純化することができ、さらに結晶性半導体膜の製造コストを低減することができる。
そして、前記第1のエネルギービームの照射範囲を前記第2のエネルギービームの照射範囲にオーバーラップさせた状態で、前記第1及び第2のエネルギービームを前記基板の一方向に走査させてもよい。
ここで、本発明に係る結晶性半導体膜の形成方法では、前記第1のエネルギービームは、エキシマレーザビームであることが好ましい。
また、本発明に係る結晶性半導体膜の形成方法では、前記第2のエネルギービームは、赤外光、さらには、CO2レーザー光であることが好ましい。
そして、本発明に係る結晶性半導体膜の形成方法では、前記第2のエネルギービームは、前記第1のエネルギービームの照射開始時点よりも前の時点から前記基板に対して照射することが好ましく、さらには、前記第1のエネルギービームの照射終了時点よりも後の時点で前記基板に対する照射を終了することが好ましい。
また、本発明に係る結晶性半導体膜は、本発明に係る結晶性半導体膜の形成方法によって形成されたことを特徴とするものである。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、半導体膜を結晶化させた結晶性半導体膜により構成されたチャネル領域を備える半導体装置の製造方法であって、基板上に半導体膜を形成する工程と、前記半導体膜の一部を除去して除去部を形成する工程と、前記基板上に形成された半導体膜に対し、前記基板を加熱する第2のエネルギービームを照射するとともに、前記第2のエネルギービームの照射範囲に重なるように前記半導体膜を加熱する第1のエネルギービームをマスクを介して照射することにより、結晶を横方向成長させて結晶性半導体膜を形成する際に、前記除去部の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの互いに重なる照射範囲の少なくとも一部に含まれ、且つ、前記半導体膜と前記除去部との境界の少なくとも一部が前記半導体膜の結晶成長方向と交差するように、前記第1及び第2のエネルギービームを照射する工程とを含むことを特徴とするものである。
従って、本発明によれば、第1のエネルギービームの照射範囲と第2のエネルギービームの照射範囲との境界から半導体膜と除去部との境界に向けた一方向にのみ結晶を横方向成長させることができるから、リッジの発生を抑制することができる。これにより、従来技術のようなレーザーの二回照射を行わずともリッジの抑制が可能なため、プロセスを単純化することができ、さらに結晶性半導体膜の製造コストを低減することができる。
また、前記第1のエネルギービームの照射範囲を前記第2のエネルギービームの照射範囲にオーバーラップさせた状態で、前記第1及び第2のエネルギービームを前記基板の一方向に走査させてもよい。
本発明に係る半導体装置の他の製造方法は、半導体膜を結晶化させた結晶性半導体膜により構成されたチャネル領域を備える半導体装置の製造方法であって、基板上に半導体膜を形成する工程と、前記半導体膜を島状に加工する工程と、前記基板上に島状に形成された前記半導体膜に、前記基板を加熱する第2のエネルギービームを照射するとともに、前記第2のエネルギービームの照射範囲に重なるように前記半導体膜を加熱する第1のエネルギービームをマスクを介して照射することにより、結晶を横方向成長させて結晶性半導体膜を形成する際に、前記島状の半導体膜の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの照射範囲の少なくとも一部に含まれるように、前記第1及び第2のエネルギービームを照射する工程を含むことを特徴とするものである。
従って、本発明によれば、島状の半導体膜の一方向にのみ結晶を横方向成長させることができるから、リッジの発生を抑制することができる。これにより、従来技術のようなレーザーの二回照射を行わずともリッジの抑制が可能なため、プロセスを単純化することができ、さらに結晶性半導体膜の製造コストを低減することができる。
また、前記第1のエネルギービームの照射範囲を前記第2のエネルギービームの照射範囲にオーバーラップさせた状態で、前記第1及び第2のエネルギービームを前記基板の一方向に走査させてもよい。
本発明に係る半導体装置は、本発明に係る半導体装置の製造方法によって製造されたことを特徴とするものである。
以上のように本発明によれば、プロセスが単純な結晶性半導体膜の形成方法及び結晶性半導体膜、並びに半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供することができる。
また本発明によれば、コストが低い結晶性半導体膜の形成方法及び結晶性半導体膜、並びに半導体装置の製造方法及び半導体装置を提供することができる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
<実施形態1>
図2は、実施形態1に係る結晶性半導体膜の形成方法において、アモルファスシリコン膜を形成する工程を説明する断面図である。まず、ガラス基板5上に、シリコン酸化膜を含むベースコート膜6をプラズマ化学気相成長法(P−CVD法)によって300nmの厚さに形成する。そして、上記ベースコート膜6上にアモルファスシリコン膜2をP−CVD法によって45nmの厚さに形成する。なお、上記ガラス基板5は、Corning1737(Corning社登録商標)で構成することが好ましい。
次に、上記アモルファスシリコン膜2及びベースコート膜6が形成された上記ガラス基板5を電気炉内に投入し、窒素雰囲気中において500℃で1時間加熱することによって、アモルファスシリコン膜2の脱水素を行う。
図3は、結晶性半導体膜の形成方法において、レーザー照射を行う工程を説明する平面図である。まず、図2で説明した工程によりガラス基板5上に形成したアモルファスシリコン膜2の一部をドライエッチングにより除去し、除去部7を形成する。図3では、アモルファスシリコン膜2の除去部7を1ヶ所だけ形成しているが、任意の場所に複数形成してもよい。また、図3では、上記除去部7を矩形形状に形成しているが、これに限定されず任意の形状に形成してもよい。
そして、上記ガラス基板5を加熱する第2のエネルギービーム9としてのCO2レーザーをアモルファスシリコン膜2に照射するとともに、第2のエネルギービーム9の照射範囲に重なるように上記アモルファスシリコン膜2を加熱する第1のエネルギービーム8としてのKrFエキシマレーザーをマスクを介して照射する。このとき、上記アモルファスシリコン膜2と除去部7との境界の少なくとも一部が、上記第1及び第2のエネルギービーム8,9の互いに重なる照射範囲の少なくとも一部に含まれるようにする。また、上記アモルファスシリコン膜2における上記第1のエネルギービーム8が照射された部位では、結晶の横方向成長が起きるが、この結晶成長方向と、アモルファスシリコン膜2と除去部7との境界の少なくとも一部とが互いに交差するように第1のエネルギービーム8の照射範囲を決定する。
以下、具体的に行った実験について説明する。
ビーム径500μm、エネルギー4.0J/cm2、パルス幅4.0msecに設定された第2のエネルギービーム9としてのCO2レーザーをアモルファスシリコン膜2に対して照射しながら、マスクによって短辺10μm、長辺100μmの矩形状に整形されエネルギー150mJ/cm2、パルス幅約20nsecに設定された第1のエネルギービーム8としてのKrFレーザーを上記第2のエネルギービーム9の照射開始から3.84msec後にアモルファスシリコン膜2に対して照射する。このとき、上記第2のエネルギービーム9のビーム径中心と上記マスクされた第1のエネルギービーム8のビーム短辺の垂直2等分線とが、それぞれアモルファスシリコン膜2と除去部7との境界に重なるように照射する。
上述のようなレーザー照射を行った場合、図4に示すように、上記アモルファスシリコン膜2における上記第1のエネルギービーム8が照射された部位でビーム短辺方向に結晶が横方向成長し、これによりビーム短辺方向に沿った結晶粒界を持つ多結晶シリコン膜1が形成される。結晶の横方向成長は、第1のエネルギービーム8の照射範囲と第2のエネルギービーム9の照射範囲との境界からアモルファスシリコン膜2と除去部7との境界に向けた一方向(図4では右に向かう方向)にのみ起きるため、多結晶シリコン膜1内にはビーム長辺方向に沿ったリッジは発生しなかった。
<実施形態2>
実施形態2に係る結晶性半導体膜の形成方法においては、ガラス基板上にアモルファスシリコン膜を形成し、脱水素する工程までは、実施形態1と同様である。
図5は、結晶性半導体膜の形成方法において、レーザー照射を行う工程を説明する平面図である。図5では、簡略化のために第2のエネルギービーム9の記載を省略してある。
まず、図2で説明した工程により形成したアモルファスシリコン膜2の一部をドライエッチングにより除去し、除去部7を形成する。図3では、アモルファスシリコン膜2の除去部7を複数ヶ所形成しているが、1ヶ所だけ形成してもよい。また、図5では、上記除去部7を矩形形状に形成しているが、これに限定されず任意の形状に形成してもよい。
そして、上記ガラス基板5を加熱する第2のエネルギービーム9としてのCO2レーザーをアモルファスシリコン膜2に照射するとともに、第2のエネルギービーム9の照射範囲に重なるように上記アモルファスシリコン膜2を加熱する第1のエネルギービーム8としてのKrFエキシマレーザーをマスクを介して照射する。このとき、第1のエネルギービーム8の照射範囲を前記第2のエネルギービーム9の照射範囲にオーバーラップさせた状態で、第1及び第2のエネルギービーム8,9を上記ガラス基板5の一方向(図5では右に向かう方向)に走査し、また、上記除去部7の少なくとも一部が第1のエネルギービーム8の走査領域31の少なくとも一部に含まれるようにする。
以下、具体的に行った実験について説明する。
ビーム径500μm、エネルギー4.0J/cm2、パルス幅4.0msecに設定された第2のエネルギービーム9としてのCO2レーザーをアモルファスシリコン膜2に対して照射しながら、マスクによって短辺10μm、長辺100μmの矩形状に整形されエネルギー150mJ/cm2、パルス幅約20nsecに設定された第1のエネルギービーム8としてのKrFレーザを上記第2のエネルギービーム9の照射開始から3.84msec後にアモルファスシリコン膜2に対して照射する。このレーザー照射を、第1及び第2のエネルギービーム8,9の照射範囲をオーバーラップさせた状態で、ビーム短辺方向に4μmステップで走査させながら繰り返す。
以上のようなレーザー照射を行った場合、図6に示すように、上記アモルファスシリコン膜2における第1のエネルギービーム8が照射された部位では、ビーム短辺方向に結晶が横方向成長し、これによりビーム短辺方向に沿った結晶粒界を持つ多結晶シリコン膜1が、第1のエネルギービーム8の照射開始端から照射終端にかけて連続して形成される。このとき、多結晶シリコン膜1内にはビーム長辺方向に沿ったリッジは発生しなかった。
さらに、図5に示す第1のエネルギービーム8の走査領域31の終端(図5では右端)に除去部7が位置するようにしても、同様に第1のエネルギービーム8のビーム長辺方向に沿ったリッジが発生しない多結晶シリコン膜1が得られた。
次に、このようにして形成された多結晶シリコン膜1を使用して、結晶成長方向に沿ってチャネルが配置されたnチャネル薄膜トランジスタを形成する。結晶成長方向に沿ってチャネルが配置された薄膜トランジスタは、結晶粒の長さが長い、例えば、ビーム照射開始時の第1のエネルギービーム8のビーム中央位置をアモルファスシリコン膜2と除去部7との境界から75μmずれた位置に配置すれば、80μm長の結晶粒を形成できるため、チャネル内にキャリアの移動方向と直交して生成する結晶粒界を含まない薄膜トランジスタを、1つの走査領域31内に作成可能である。
上記1つの走査領域内の任意の位置に形成され結晶成長方向に沿ってチャネルが配置され、且つ、チャネル内にキャリアの移動方向と直交して生成する結晶粒界を含まないnチャネル薄膜トランジスタにおいては、キャリアの移動度が400cm2/Vsであった。また、閾値電圧のばらつきによって定義される不良率は、0/100であり、ゲート耐電圧によって定義される不良率は、0/100であった。また、結晶成長方向に沿ってチャネルが配置された100個のnチャネル薄膜トランジスタの閾値電圧を測定した結果、不良はなかった。
以上のように、実施形態2に記した方法では、従来技術のようなレーザーの二回照射を行わずともリッジの抑制が可能なため、プロセスの簡略化、コストの低減を図りつつ、薄膜トランジスタの高性能化、歩留まり向上が図れる。
<実施形態3>
実施形態3に係る結晶性半導体膜の形成方法においては、ガラス基板上にアモルファスシリコン膜を形成し、脱水素する工程までは、実施形態1と同様である。
図7(a)は島状アモルファスシリコン膜を示す平面図であり、図7(b)は、結晶性半導体膜の形成方法において、レーザー照射を行う工程を説明する平面図である。図7(b)では、簡略化のために第2のエネルギービーム9の記載を省略してある。
まず、図2で説明した工程により形成したアモルファスシリコン膜2をドライエッチングによりパターニングし、図7(a)に示すような島状アモルファスシリコン膜10を形成する。この島状アモルファスシリコン膜10に薄膜トランジスタを形成する場合には、領域21,22をソース部又はドレイン部とし、領域23をチャネル部として用いればよい。
次に、図7(b)に示すように、上記ガラス基板5を加熱する第2のエネルギービーム9としてのCO2レーザーを島状アモルファスシリコン膜10に照射するとともに、第2のエネルギービーム9の照射範囲に重なるように上記島状アモルファスシリコン膜10を加熱する第1のエネルギービーム8としてのKrFエキシマレーザーをマスクを介して照射する。このとき、第1のエネルギービーム8の照射範囲を前記第2のエネルギービーム9の照射範囲にオーバーラップさせた状態で、第1及び第2のエネルギービーム8,9を上記ガラス基板5の一方向(図7では右に向かう方向)に走査する。
以下、具体的に行った実験について説明する。
ビーム径500μm、エネルギー4.0J/cm2、パルス幅4.0msecに設定された第2のエネルギービーム9を照射しながら、マスクによって短辺10μm、長辺100μmの矩形状に整形されエネルギー150mJ/cm2、パルス幅約20nsecに設定された第1のエネルギービーム8を第2のエネルギービーム9の照射開始から3.84msec後に、ビーム短辺の垂直2等分線が島状アモルファスシリコン膜10の領域21の左側エッジに略重なるようにして1回目の照射を行う。次に、第1及び第2のエネルギービーム8,9をオーバーラップさせた状態で、第1及び第2のエネルギービーム8,9をビーム短辺方向に4μmステップで走査し領域22に向けて2回目の照射を行う。この操作を、第1のエネルギービーム8の照射範囲が島状アモルファスシリコン膜10から外れるまで繰り返す。
ここで、1回目の照射を、ビーム短辺の垂直2等分線が島状アモルファスシリコン膜10の領域22の右側エッジに略重なるようにして行った場合には、領域21に向けて第1の及び第2のエネルギービーム8,9を走査していく。
以上のようなレーザー照射を行った場合、図8に示すように、上記島状アモルファスシリコン膜10はビーム短辺方向に横方向成長し、これによりビーム短辺方向に沿った結晶粒界を持つ島状多結晶シリコン膜1が、第1のエネルギービーム8の照射開始端から照射終端にかけて連続して形成される。この島状多結晶シリコン膜1では、チャネルとなる領域23にキャリアの移動方向すなわち領域21と領域22を結ぶ方向と直交して生成する結晶粒界を含まない。また、この島状の多結晶シリコン膜1内にはビーム長辺方向に沿ったリッジは発生しなかった。
この島状の多結晶シリコン膜1を用いて形成した、結晶成長方向に沿ってチャネルが配置され、且つ、チャネル内にキャリアの移動方向と直交して生成する結晶粒界を含まないnチャネル薄膜トランジスタにおいては、キャリアの移動度が400cm2/Vsであった。また、閾値電圧のばらつきによって定義される不良率は、0/100であり、ゲート耐電圧によって定義される不良率は、0/100であった。また、結晶成長方向に沿ってチャネルが配置された100個のnチャネル薄膜トランジスタの閾値電圧を測定した結果、不良はなかった。
以上のように、実施形態3に記した方法では、従来技術のようなレーザーの2回照射を行わずともリッジの抑制が可能なため、プロセスの簡略化、コストの低減を図りつつ、薄膜トランジスタの高性能化、歩留まり向上が図れる。
<比較例>
次に、比較例に係る結晶性半導体膜の形成方法を、従来SLS法を用いた場合について説明する。
比較例に係る結晶性半導体膜の形成方法においては、ガラス基板上にアモルファスシリコン膜を形成し、脱水素する工程までは、実施形態1と同様である。
図9(a)は比較例に係る島状アモルファスシリコン膜を示す平面図であり、図9(b)は、比較例に係る結晶性半導体膜の形成方法において、レーザー照射を行う工程を説明する平面図である。
まず、図2で説明した工程により形成したアモルファスシリコン膜2をドライエッチングによりパターニングし、図9(a)のような島状アモルファスシリコン膜10を形成する。この島状アモルファスシリコン膜10に薄膜トランジスタを形成する場合には、領域21,22をソース部又はドレイン部とし、領域23をチャネル部に用いればよい。
次に、図9(b)に示すように、島状アモルファスシリコン膜10を加熱する第1のエネルギービーム8としてのKrFレーザーのみをマスクを介して島状アモルファスシリコン膜10に対して照射する。そして、第1のエネルギービーム8を上記ガラス基板5の一方向(図9では右に向かう方向)に走査する。
以下、具体的に行った実験について説明する。
マスクによって短辺2μm、長辺100μmの矩形状に整形されエネルギー450mJ/cm2、パルス幅約20nsecに設定された第1のエネルギービーム8を、ビーム短辺の垂直2等分線が島状アモルファスシリコン膜10の領域21の左側エッジに略重なるようにして1回目の照射を行う。次に、第1のエネルギービーム8のビーム短辺方向に0.75μmステップで走査し領域22に向けて2回目の照射を行う。この操作を、第1のエネルギービーム8の照射範囲が島状アモルファスシリコン膜10から外れるまで繰り返す。
ここで、1回目の照射を、ビーム短辺の垂直2等分線が島状アモルファスシリコン膜10の領域22の右側エッジに略重なるようにして行った場合には、領域21に向けて第1のエネルギービーム8を走査していく。
以上のようなレーザー照射を行った場合、図10に示すように、上記島状アモルファスシリコン膜10はビーム短辺方向に横方向成長し、これによりビーム短辺方向に沿った結晶粒界を持つ島状多結晶シリコン膜1が、第1のエネルギービーム8の照射開始端から照射終端にかけて連続して形成される。この島状多結晶シリコン膜1では、チャネルとなる領域23にキャリアの移動方向すなわち領域21と領域22を結ぶ方向と直交して生成する結晶粒界を含まない。しかし、この島状多結晶シリコン膜1内には、ビーム短辺方向と直交するエッジに沿ってエッジ近傍に直線状のリッジ4が形成された。また、ビーム短辺方向と平行なエッジ近傍には、このエッジからビーム短辺方向と直交する方向への結晶成長に起因したリッジ4や結晶の乱れ41が生じた。
次に、この島状の多結晶シリコン膜1を用いて形成した、結晶成長方向に沿ってチャネルが配置され、且つ、チャネル内にキャリアの移動方向と直交して生成する結晶粒界を含まないnチャネル薄膜トランジスタにおいては、キャリアの移動度が390cm2/Vsであった。
しかしながら、閾値電圧のばらつきは、実施形態3に係る薄膜トランジスタの閾値電圧のばらつきよりも大きく、閾値電圧のばらつきによって定義される不良率は、13/100であった。また、ゲート耐電圧は、実施形態3に係る薄膜トランジスタのゲート耐電圧と比較して低電圧側にばらつき、ゲート耐電圧によって定義される不良率は、24/100であった。結晶成長方向に沿ってチャネルが配置された100個のnチャネル薄膜トランジスタの閾値電圧を測定した結果、13個の不良があった。
なお、上記実施形態1乃至3及び比較例では、第1のエネルギービームとしてKrFエキシマレーザーを、第2のエネルギービームとしてCO2レーザーを用いたが、これらレーザーに限定されることはない。
以上説明したように、本発明は、非晶質絶縁基板上に形成された半導体膜を結晶化して得られる結晶性半導体膜及びその形成方法、並びにその結晶性半導体膜を使用した半導体装置及びその製造方法に関し、さらに詳細には、非晶質基板上に形成された半導体膜にレーザー光を照射することにより熱エネルギーを付与して、半導体膜を結晶化して得られる結晶性半導体膜及びその形成方法、並びにその半導体膜を使用した半導体装置及びその製造方法として利用することができる。
SLS法における、1回のレーザービーム照射で形成される結晶性半導体膜の模式図である。 実施形態1に係る結晶性半導体膜の形成方法においてアモルファスシリコン膜を形成する工程を説明する断面図である。 実施形態1に係る結晶性半導体膜の形成方法において、レーザー照射を行う工程を説明する平面図である。 実施形態1に係る結晶性半導体膜の形成方法において、形成した多結晶シリコン膜の模式図である。 実施形態2に係る結晶性半導体膜の形成方法において、レーザー照射を行う工程を説明する平面図である。 実施形態2に係る結晶性半導体膜の形成方法において、形成した多結晶シリコン膜の模式図である。 (a)実施形態3に係る島状アモルファスシリコン膜を示す平面図である。(b)結晶性半導体膜の形成方法において、レーザー照射を行う工程を説明する平面図である。 実施形態3に係る結晶性半導体膜の形成方法において、形成した多結晶シリコン膜の模式図である。 (a)比較例に係る島状アモルファスシリコン膜を示す平面図である。(b)比較例に係る結晶性半導体膜の形成方法において、レーザー照射を行う工程を説明する平面図である。 比較例に係る結晶性半導体膜の形成方法において、形成した多結晶シリコン膜の模式図である。
符号の説明
1 多結晶シリコン膜
2 アモルファスシリコン膜
4 リッジ
5 ガラス基板
6 ベースコート膜
7 除去部
8 第1のエネルギービーム
9 第2のエネルギービーム
10 島状アモルファスシリコン膜

Claims (24)

  1. 基板上に形成された半導体膜に対し、前記基板を加熱する第2のエネルギービームを照射するとともに、前記第2のエネルギービームの照射範囲に重なるように前記半導体膜を加熱する第1のエネルギービームをマスクを介して照射することにより、結晶を横方向成長させて結晶性半導体膜を形成する方法であって、
    前記半導体膜の一部を除去して除去部を形成し、
    前記除去部の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの互いに重なる照射範囲の少なくとも一部に含まれ、且つ、前記半導体膜と前記除去部との境界の少なくとも一部が前記半導体膜の結晶成長方向と交差するように、前記第1及び第2のエネルギービームを照射することを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  2. 請求項1に記載された結晶性半導体膜の形成方法であって、
    前記第1のエネルギービームの照射範囲を前記第2のエネルギービームの照射範囲にオーバーラップさせた状態で、前記第1及び第2のエネルギービームを前記基板の一方向に走査させ、
    前記除去部の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの互いに重なる走査領域の少なくとも一部に含まれるように前記第1及び第2のエネルギービームを照射することにより、結晶を前記第1及び第2のエネルギービームの走査方向に延在させることを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  3. 請求項2に記載された結晶性半導体膜の形成方法であって、
    前記第1のエネルギービームの走査領域の少なくとも終端が前記除去部に含まれるように、前記第1のエネルギービームを照射することを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  4. 基板上に島状に形成された半導体膜に対し、前記基板を加熱する第2のエネルギービームを照射するとともに、前記第2のエネルギービームの照射範囲に重なるように前記半導体膜を加熱する第1のエネルギービームをマスクを介して照射することにより、結晶を横方向成長させて結晶性半導体膜を形成する方法であって、
    前記島状の半導体膜の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの照射範囲の少なくとも一部に含まれるように前記第1及び第2のエネルギービームを照射することを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  5. 請求項4に記載された結晶性半導体膜の形成方法であって、
    前記第1のエネルギービームの照射範囲を前記第2のエネルギービームの照射範囲にオーバーラップさせた状態で、前記第1及び第2のエネルギービームを前記基板の一方向に走査させ、
    前記島状の半導体膜の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの互いに重なる走査領域の少なくとも一部に含まれるように前記第1及び第2のエネルギービームを照射することにより、結晶を前記第1及び第2のエネルギービームの走査方向に延在させることを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  6. 請求項5に記載された結晶性半導体膜の形成方法であって、
    前記島状の半導体膜の結晶成長方向の終端が前記第1のエネルギービームの走査領域の終端に含まれるように、前記第1及び第2のエネルギービームを照射することを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  7. 請求項1乃至6のうち何れか1項に記載された結晶性半導体膜の形成方法であって、
    前記第1のエネルギービームは、エキシマレーザビームであることを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  8. 請求項1乃至7のうち何れか1項に記載された結晶性半導体膜の形成方法であって、
    前記第2のエネルギービームは、赤外光であることを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  9. 請求項1乃至8のうち何れか1項に記載された結晶性半導体膜の形成方法であって、
    前記第2のエネルギービームは、CO2レーザー光であることを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  10. 請求項1乃至9のうち何れか1項に記載された結晶性半導体膜の形成方法であって、
    前記第2のエネルギービームは、前記第1のエネルギービームの照射開始時点よりも前の時点から前記基板に対して照射することを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  11. 請求項1乃至9のうち何れか1項に記載された結晶性半導体膜の形成方法であって、
    前記第2のエネルギービームは、前記第1のエネルギービームの照射開始時点よりも前の時点から前記基板に対して照射し、且つ、前記第1のエネルギービームの照射終了時点よりも後の時点で前記基板に対する照射を終了することを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  12. 請求項1乃至11のうち何れか1項に記載された結晶性半導体膜の形成方法によって形成されたことを特徴とする結晶性半導体膜。
  13. 半導体膜を結晶化させた結晶性半導体膜により構成されたチャネル領域を備える半導体装置の製造方法であって、
    基板上に半導体膜を形成する工程と、
    前記半導体膜の一部を除去して除去部を形成する工程と、
    前記基板上に形成された半導体膜に対し、前記基板を加熱する第2のエネルギービームを照射するとともに、前記第2のエネルギービームの照射範囲に重なるように前記半導体膜を加熱する第1のエネルギービームをマスクを介して照射することにより、結晶を横方向成長させて結晶性半導体膜を形成する際に、前記除去部の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの互いに重なる照射範囲の少なくとも一部に含まれ、且つ、前記半導体膜と前記除去部との境界の少なくとも一部が前記半導体膜の結晶成長方向と交差するように、前記第1及び第2のエネルギービームを照射する工程とを含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  14. 請求項13に記載された半導体装置の製造方法であって、
    前記第1のエネルギービームの照射範囲を前記第2のエネルギービームの照射範囲にオーバーラップさせた状態で、前記第1及び第2のエネルギービームを前記基板の一方向に走査させて、結晶を前記走査方向に延在させた結晶性半導体膜を形成する際に、前記除去部の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの互いに重なる走査領域の少なくとも一部に含まれるように、前記第1及び第2のエネルギービームを照射する工程をさらに含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  15. 請求項14に記載された半導体装置の製造方法であって、
    前記第1のエネルギービームの走査領域の少なくとも終端が前記除去部に含まれるように、前記第1のエネルギービームを照射する工程をさらに含むことを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  16. 半導体膜を結晶化させた結晶性半導体膜により構成されたチャネル領域を備える半導体装置の製造方法であって、
    基板上に半導体膜を形成する工程と、
    前記半導体膜を島状に加工する工程と、
    前記基板上に島状に形成された前記半導体膜に、前記基板を加熱する第2のエネルギービームを照射するとともに、前記第2のエネルギービームの照射範囲に重なるように前記半導体膜を加熱する第1のエネルギービームをマスクを介して照射することにより、結晶を横方向成長させて結晶性半導体膜を形成する際に、前記島状の半導体膜の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの照射範囲の少なくとも一部に含まれるように、前記第1及び第2のエネルギービームを照射する工程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  17. 請求項16に記載された半導体装置の製造方法であって、
    前記第1のエネルギービームの照射範囲を前記第2のエネルギービームの照射範囲にオーバーラップさせた状態で、前記第1及び第2のエネルギービームを前記基板の一方向に走査させて、結晶を前記走査方向に延在させた結晶性半導体膜を形成する際に、前記島状の半導体膜の少なくとも一部が前記第1及び第2のエネルギービームの互いに重なる走査領域の少なくとも一部に含まれるように、前記第1及び第2のエネルギービームを照射する工程をさらに含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  18. 請求項17に記載された半導体装置の製造方法であって、
    前記島状の半導体膜の結晶成長方向の終端が前記第1のエネルギービームの走査領域の終端に含まれるように、前記第1及び第2のエネルギービームを照射する工程をさらに含むことを特徴とする結晶性半導体膜の形成方法。
  19. 請求項13記載の半導体装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする半導体装置。
  20. 請求項14記載の半導体装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする半導体装置。
  21. 請求項15記載の半導体装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする半導体装置。
  22. 請求項16記載の半導体装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする半導体装置。
  23. 請求項17記載の半導体装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする半導体装置。
  24. 請求項18記載の半導体装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする半導体装置。
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