JP2005162913A - レーザーマーキング用樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 成形品の表面に鮮明で堅固なマーキングを形成可能なレーザーマーキング用樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 ベース樹脂及びマーキング剤で構成された樹脂組成物であって、前記マーキング剤が、組成式Al23・nH2O(式中、nは0<n<3の数である)で表されるアルミナ水和物、リン酸水素アルカリ土類金属塩、(亜)リン酸の周期表3B族金属塩、アミノ基含有トリアジン類の塩、ヒドラジン系化合物などで構成されたレーザーマーキング用樹脂組成物を調製する。前記マーキング剤は、例えば、ベーマイト、水酸化アルミニウム複合化ベーマイト、リン酸水素カルシウム、(亜)リン酸アルミニウム、硫酸メラミン、メタンスルホン酸メラム、カルボン酸ヒドラジド、ビウレア、ウラゾールなどで構成されていてもよい。
【選択図】 なし

Description

本発明は、レーザー光線の照射により成形品の表面に文字や記号などを形成することが可能なレーザーマーキング用樹脂組成物及びこれを用いたレーザーマーキング方法に関する。
樹脂成形品や樹脂でコーティングされた物品の表面に、文字や記号、図形など印刷する方法としては、インクによる捺印が一般的に行われている。しかし、インクによる捺印法では、複雑な処理工程が必要であるとともに、インク定着性を向上させるために、環境に有害なフロンやトリクロロエタンなどの溶媒で成形品の表面を洗浄する必要がある。さらに、前記捺印法では、結晶性プラスチック表面に、高い密着性で鮮明な画像を形成することはできない。そこで、インク捺印法に代わる方法として、レーザー光線の照射により樹脂の表面にマーキングを行うレーザーマーキング法が提案されている。レーザーマーキング法は、簡便な工程で、結晶性プラスチックに対しても良好なマーキングが可能な方法である。
例えば、特開平5−295274号公報(特許文献1)には、(A)熱可塑性樹脂、及び(B)テトラゾール化合物、210℃以上の分解温度を有するアゾ化合物、ニトロソ化合物及びスルホニルヒドラジド化合物から選択された少なくとも一種の化合物を含有するレーザーマーキング用樹脂組成物が開示されている。しかし、この組成物では、鮮明性や堅牢性などのマーキング効果が充分でない。また、アゾ化合物などの窒素化合物により樹脂組成物が着色されるとともに、環境への負荷も大きい。
特許第3352481号公報(特許文献2)には、(A)熱可塑性樹脂、及び(B)ホウ酸亜鉛水和物を含有するレーザーマーキング用樹脂組成物が開示されている。この文献では、水を放出する無機化合物としては、ホウ酸亜鉛水和物が使用されている。しかし、この組成物でも、マーキング効果が充分でなく、また、ホウ酸亜鉛化合物は環境負荷の大きい化合物である。
特開2002−513062号公報(特許文献3)には、ポリエステル系熱可塑性樹脂、明色顔料、並びにリン酸ホウ素、酸化亜鉛、スズ酸亜鉛、ヒドロキシスズ酸亜鉛、シュウ酸スズ(II)及びこれらの混合物から選択されたマーキング剤で構成されたレーザーマーキング用組成物が開示されている。しかし、この組成物でもマーキング効果は充分でなく、環境負荷も大きい。
特開平5−295274号公報 特許第3352481号公報 特開2002−513062号公報
従って、本発明の目的は、成形品の表面に鮮明で堅固なマーキングを形成可能なレーザーマーキング用樹脂組成物及びその成形品並びにこれらを用いたレーザーマーキング方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、環境に与える負荷の小さいレーザーマーキング用樹脂組成物及びその成形品並びにこれらを用いたレーザーマーキング方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、微細で精密なマーキングであっても、簡便な方法でマーキング可能なレーザーマーキング用樹脂組成物及びその成形品並びにこれらを用いたレーザーマーキング方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討の結果、特定の無機化合物及び有機化合物をマーキング剤として用いることにより、樹脂成形品の表面に鮮明で堅固なマーキングを形成できることを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明のレーザーマーキング用樹脂組成物は、ベース樹脂及びマーキング剤で構成された樹脂組成物であって、前記マーキング剤が、組成式Al23・nH2O(式中、0<n<3)で表されるアルミナ水和物、リン酸水素アルカリ土類金属塩、(亜)リン酸の周期表3B族金属塩、アミノ基含有トリアジン類の塩、及びヒドラジン系化合物から選択された少なくとも一種で構成されている。前記ベース樹脂は、例えば、ポリアセタール系樹脂、(液晶)ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリアミド系樹脂などで構成されていてもよい。前記マーキング剤の割合は、ベース樹脂100重量部に対して0.01〜300重量部程度である。前記組成物は、さらに黒色顔料や非黒色顔料などの顔料を含有してもよい。また、前記組成物は、さらにハロゲン系化合物、無機金属化合物(周期表6A、2B、4B、5B族金属などを含む化合物など)、ホウ素含有化合物、芳香族樹脂などのマーキング助剤を含有してもよい。
本発明には、前記組成物で構成されたレーザーマーキング可能な成形品も含まれる。さらに、本発明には、前記成形品にレーザー光線を照射してマーキングする方法も含まれる。
本発明では、アルミナ水和物、リン酸水素アルカリ土類金属塩、(亜)リン酸の周期表3B族金属塩、アミノ基含有トリアジン類の塩、及びヒドラジン系化合物から選択されたマーキング剤を用いるため、レーザー光線を照射することにより、樹脂成形品の表面に、鮮明で堅固なマーキングを形成できる。また、これらのマーキング剤は、環境に与える負荷も小さい。さらに、このマーキング剤を含む樹脂組成物で形成された成形品は、微細なマーキングであっても、簡便な方法でマーキング可能である。
[ベース樹脂]
ベース樹脂としては、特に制限されず、種々の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂などが挙げられる。
ベース樹脂を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリエステル系樹脂(液晶ポリエステルを含む)、ポリアセタール系樹脂、ポリアミド系樹脂(液晶ポリエステルアミドや液晶ポリアミドを含む)、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステルアミド系樹脂、ポリエステルカーボネート系樹脂、ポリフェニレンオキシド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、オレフィン系樹脂(環状オレフィン系樹脂を含む)、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ビニル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリサルホン系樹脂、ポリエーテルサルホン系樹脂、ポリケトン系樹脂(脂肪族ポリケトン、芳香族ポリエーテルケトンを含む)、ポリイミド系樹脂(ポリエーテルイミドを含む)、フッ素系樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられる。また、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、アミノ樹脂、熱硬化性ポリエステル系樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン系樹脂、ビニルエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが挙げられる。これらのベース樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらのうち、ポリアセタール系樹脂、(液晶)ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリアミド系樹脂、又はこれらの樹脂を含むポリマーアロイ(ポリカーボネート系樹脂アロイ、ポリフェニレンオキシド系樹脂アロイ、オレフィン系樹脂アロイ、アクリル系樹脂アロイ、スチレン系樹脂アロイ、ポリウレタン系樹脂アロイなど)が好ましい。
(ポリアセタール系樹脂)
ポリアセタール系樹脂には、オキシメチレン基(−CH2O−)を構成単位とするポリアセタールホモポリマー、及びオキシメチレン基以外に他のコモノマー単位を含有するポリアセタールコポリマーが含まれる。コポリマーにおいて、コモノマー単位には、オキシC2-6アルキレン単位(例えば、オキシエチレン基(−CH2CH2O−)、オキシプロピレン基、オキシテトラメチレン基などのオキシC2-4アルキレン単位)が含まれる。コモノマー単位の含有量は、ポリアセタール系樹脂全体に対して、例えば、0.01〜30モル%、好ましくは0.03〜20モル%、さらに好ましくは0.03〜15モル%程度の範囲から選択できる。
ポリアセタールコポリマーは、二成分で構成されたコポリマー、三成分で構成されたターポリマーなどであってもよい。ポリアセタールコポリマーは、ランダムコポリマーの他、ブロックコポリマー、グラフトコポリマーなどであってもよい。また、ポリアセタール樹脂は、線状のみならず分岐構造であってもよく、架橋構造を有していてもよい。さらに、ポリアセタール樹脂の末端は、例えば、酢酸、プロピオン酸などのカルボン酸又はそれらの無水物とのエステル化などにより安定化してもよい。
前記ポリアセタール樹脂は、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなどのアルデヒド類、トリオキサン、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、ジエチレングリコールホルマール、1,4−ブタンジオールホルマールなどの環状エーテルや環状ホルマールを重合することにより製造できる。
(ポリエステル系樹脂)
ポリエステル系樹脂は、ジカルボン酸成分とジオール成分との重縮合、オキシカルボン酸又はラクトンの重縮合、またはこれらの成分の重縮合などにより得られるホモポリエステル又はコポリエステルである。好ましいポリエステル系樹脂には、通常、飽和ポリエステル系樹脂、特に芳香族飽和ポリエステル系樹脂が含まれる。
ジカルボン酸成分としては、例えば、脂肪族ジカルボン酸(例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、ダイマー酸などの炭素数4〜40程度のジカルボン酸、好ましくは炭素数4〜14程度のジカルボン酸)、脂環式ジカルボン酸(例えば、ヘキサヒドロフタル酸などの炭素数8〜12程度のジカルボン酸)、芳香族ジカルボン酸[炭素数8〜16程度のジカルボン酸、例えば、アレーンジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸など)、ビスフェニル−ジカルボン酸(4,4′−ビフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4′−ジカルボン酸、ジフェニルアルカンジカルボン酸(4,4′−ジフェニルメタンジカルボン酸など)、4,4′−ジフェニルケトンジカルボン酸など)]、又はこれらの誘導体(例えば、低級アルキルエステル、アリールエステル、酸無水物などのエステル形成可能な誘導体)などが挙げられる。これらのジカルボン酸成分は、単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。さらに、必要に応じて、トリメリット酸、ピロメリット酸などの多価カルボン酸などを併用してもよい。
好ましいジカルボン酸成分には、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸が含まれる。
ジオール成分には、例えば、脂肪族アルキレンジオール(例えば、エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの炭素数2〜12程度の脂肪族グリコール、好ましくは炭素数2〜10程度の脂肪族グリコール)、ポリオキシアルキレングリコール(アルキレン基の炭素数が2〜4程度であり、複数のオキシアルキレン単位を有するグリコール、例えば、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなど)、脂環族ジオール(例えば、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素化ビスフェノールAなど)などが挙げられる。また、ハイドロキノン、ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどの芳香族ジオールを併用してもよい。これらのジオール成分は単独で又は二種以上組み合わせて使用してもよい。さらに、必要に応じて、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトールなどのポリオールを併用してもよい。
好ましいジオール成分には、C2-6アルキレングリコール(エチレングリコール、トリメチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの直鎖状アルキレングリコール)、繰返し数が2〜4程度のオキシアルキレン単位を有するポリオキシアルキレングリコール[ジエチレングリコールなどのポリ(オキシ−C2-4アルキレン)単位を含むグリコール]、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどが含まれる。
オキシカルボン酸には、例えば、オキシ安息香酸、オキシナフトエ酸、4−カルボキシ−4′−ヒドロキシビフェニル、ヒドロキシフェニル酢酸、グリコール酸、D−,L−又はD/L−乳酸、オキシカプロン酸などのオキシカルボン酸又はこれらの誘導体などが含まれる。
ラクトンには、プロピオラクトン、ブチロラクトン、バレロラクトン、カプロラクトン(例えば、ε−カプロラクトンなど)などのC3-12ラクトンなどが含まれる。
好ましいポリエステル系樹脂には、アルキレンテレフタレート、アルキレンナフタレートなどのアルキレンアリレートを主成分(例えば、50〜100重量%、好ましくは75〜100重量%程度)とするホモポリエステル又はコポリエステル[例えば、ポリアルキレンテレフタレート(例えば、ポリ(1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート)(PCT)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)などのポリC2-4アルキレンテレフタレート)、ポリアルキレンナフタレート(例えば、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンナフタレートなどのポリC2-4アルキレンナフタレート)などのホモポリエステル;アルキレンテレフタレート及び/又はアルキレンナフタレート単位を主成分(例えば、50重量%以上)として含有するコポリエステル]が含まれる。特に好ましいポリエステル系樹脂には、ブチレンテレフタレート単位を主成分として含有するポリブチレンテレフタレート系樹脂(例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートコポリエステル)、プロピレンテレフタレート単位を主成分として含有するポリプロピレンテレフタレート系樹脂(例えば、ポリプロピレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレートコポリエステル)及びエチレンテレフタレート単位を主成分として含有するポリエチレンテレフタレート系樹脂(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレートコポリエステル)が含まれる。なお、これらのポリエステル系樹脂は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
また、コポリエステルにおいて、共重合可能な単量体としては、C2-6アルキレングリコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオールなどの直鎖状アルキレングリコールなど)、繰返し数が2〜4程度のオキシアルキレン単位を有するポリオキシアルキレングリコール(ジエチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどのポリ(オキシ−C2-4アルキレン)単位を含むグリコールなど)、C4-12脂肪族ジカルボン酸(コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸など)、脂環族ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノールなど)、芳香族ジオール[2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロパンなど]、芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、5−スルホイソフタル酸モノナトリウム塩など)などが挙げられる。なお、ポリエステル系樹脂は、溶融成形性などを損なわない限り、直鎖状のみならず分岐鎖状であってもよく、架橋されていてもよい。さらに、ポリエステル系樹脂は、アミノ基含有単量体(例えば、3−又は4−アミノフェノール、3−又は4−アミノ安息香酸、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、m−キシリレンジアミンなど)で変性されたポリエステルアミド系樹脂であってもよい。
ポリエステル系樹脂は、p−置換芳香族環や直鎖状ビフェニル基、置換ナフチル基などのメソーゲン基(液晶形成能を有する基)を構造単位として有し、液晶性(特にサーモトロピック液晶性)を示すポリエステル系樹脂であってもよい。
液晶ポリエステル系樹脂としては、例えば、前記芳香族ポリエステル系樹脂を、芳香族オキシカルボン酸(p−ヒドロキシ安息香酸などのオキシ安息香酸や、2−オキシ−6−ナフトエ酸などのオキシナフトエ酸、4−カルボキシ−4′−ヒドロキシビフェニル、ヒドロキシフェニル酢酸など)で変性したポリエステル系樹脂や、前記芳香族ジカルボン酸と、芳香族ジオール[ハイドロキノン、レゾルシノール、ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス−(4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル)プロパン、キシリレングリコールなど]と、必要に応じて前記芳香族オキシカルボン酸とから得られる全芳香族ポリエステル系樹脂などが挙げられる。具体的には、p−ヒドロキシ安息香酸と4,4′−ジヒドロキシビフェニルとテレフタル酸との共重合体、p−ヒドロキシ安息香酸と2−オキシ−6−ナフトエ酸との共重合体などである。これらの液晶ポリエステル系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。さらに、液晶ポリエステル系樹脂は、アミノ基含有単量体(例えば、3−又は4−アミノフェノール、3−又は4−アミノ安息香酸など)で変性された液晶ポリエステルアミド系樹脂も含まれる。
ポリエステル系樹脂は、慣用の方法、例えば、エステル交換、直接エステル化法などにより製造できる。
(ポリフェニレンスルフィド系樹脂)
ポリフェニレンスルフィド系樹脂(ポリフェニレンチオエーテル系樹脂)としては、ポリフェニレンスルフィド骨格−(Ar−S−)−[式中、Arはフェニレン基を示す]を有する単独重合体及び共重合体が含まれる。フェニレン基(−Ar−)は、フェニレン基の他、例えば、置換フェニレン基(例えば、C1-5アルキル基などの置換基を有するアルキルフェニレン基や、フェニル基などの置換基を有するアリールフェニル基)や、式−Ar−X−Ar−(式中、Arはフェニレン基を示し、XはO、SO2、CO、又は直接結合を示す)で表される基などであってもよい。ポリフェニレンスルフィド系樹脂は、このようなフェニレン基で構成されるフェニレンスルフィド基のうち、同一の繰返し単位を用いたホモポリマーであってもよく、組成物の加工性の点から、異種繰返し単位を含むコポリマーであってもよい。
ホモポリマーとしては、p−フェニレンスルフィド基を繰返し単位とする実質上線状のものが好ましく用いられる。コポリマーは、前記フェニレンスルフィド基の中で相異なる2種以上を組み合わせて使用できる。これらのうち、コポリマーとしては、p−フェニレンスルフィド基を主繰返し単位とし、m−フェニレンスルフィド基を含む組み合わせが好ましく、耐熱性、成形性、機械的特性等の物性上の点から、p−フェニレンスルフィド基を60モル%(好ましくは70モル%)以上含む実質上線状のコポリマーが特に好ましい。
ポリフェニレンスルフィド樹脂は、比較的低分子量の線状ポリマーを酸化架橋又は熱架橋により溶融粘度を上昇させ、成形加工性を改良したポリマーであってもよく、2官能性モノマーを主体とするモノマーから縮重合によって得られる実質的に線状構造の高分子量ポリマーであってもよい。得られる成形物の物性の点からは、縮重合によって得られる実質的に線状構造ポリマーの方が好ましい。又、ポリフェニレンスルフィド樹脂としては、前記のポリマーの他に、3個以上の官能基を有するモノマーを組み合わせて重合した分岐又は架橋ポリフェニレンスルフィド樹脂や、この樹脂を前記の線状ポリマーにブレンドした樹脂組成物も用いることができる。
ポリフェニレンスルフィド系樹脂としては、ポリフェニレンスルフィド(ポリ−1,4−フェニレンスルフィドなど)やポリビフェニレンスルフィド(PBPS)の他、ポリフェニレンスルフィドケトン(PPSK)、ポリビフェニレンスルフィドスルホン(PPSS)等も使用できる。ポリフェニレンスルフィド系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
(ポリアミド系樹脂)
ポリアミド系樹脂には、ジアミンとジカルボン酸とから誘導されるポリアミド;アミノカルボン酸、必要に応じてジアミン及び/又はジカルボン酸を併用して得られるポリアミド;ラクタム、必要に応じてジアミン及び/又はジカルボン酸との併用により誘導されたポリアミドが含まれる。ポリアミドには、少なくとも2種の異なったポリアミド形成成分により形成されるコポリアミドも含まれる。
ジアミンとしては、例えば、トリメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジアミンなどの脂肪族ジアミン;ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタンなどの脂環族ジアミン;メタキシリレンジアミンなどの芳香族ジアミンが挙げられる。これらのジアミンは単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、スベリン酸、セバシン酸などのC4-20脂肪族ジカルボン酸;二量体化脂肪酸(ダイマー酸);シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;フタル酸、ナフタレンジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸などが挙げられる。
アミノカルボン酸としては、例えば、アミノノナン酸、アミノウンデカン酸などのC4-20アミノカルボン酸が例示される。アミノカルボン酸も一種で又は二種以上組み合わせて使用できる。
ラクタムとしては、例えば、カプロラクタム、カプリルラクタム、ドデカラクタムなどのC4-20ラクタムが挙げられる。これらのラクタムも単独で又は2種以上組み合せて使用できる。
ポリアミド系樹脂としては、ポリアミド46、ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612、ポリアミド11、ポリアミド12などの脂肪族ポリアミド、芳香族ジカルボン酸(例えば、テレフタル酸および/又はイソフタル酸)と脂肪族ジアミン(例えば、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミンなど)とから得られるポリアミド、芳香族および脂肪族ジカルボン酸(例えば、テレフタル酸とアジピン酸)と脂肪族ジアミン(例えば、ヘキサメチレンジアミン)とから得られるポリアミドなどが挙げられる。これらのポリアミドは単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
好ましいポリアミドには、脂肪族ポリアミド(ポリアミド6、ポリアミド66、ポリアミド610、ポリアミド612など)、少なくともジアミン成分が脂肪族化合物であるポリアミド(ポリアミド6T、ポリアミド6T共重合体、ポリアミド9Tなど)、半芳香族(共重合)ポリアミド(ポリアミドMXD6、ポリアミド6T/6、ポリアミド6T/66、ポリアミド6T/12、ポリアミド6I/6、ポリアミド6I/66、ポリアミド6T/6I、ポリアミド6T/6I/6、ポリアミド6T/6I/66、ポリアミド6T/MSTなど)などが含まれる。ポリアミド系樹脂は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
ベース樹脂の数平均分子量は、特に制限されず、樹脂の種類や用途に応じて適宜選択され、例えば、5×103〜200×104、好ましくは1×104〜150×104、さらに好ましくは1×104〜100×104程度の範囲から選択できる。また、ベース樹脂がポリエステル系樹脂の場合、数平均分子量は、例えば、5×103〜100×104、好ましくは1×104〜70×104、さらに好ましくは1.2×104〜30×104程度であってもよい。
[マーキング剤]
本発明では、マーキング剤として、アルミナ水和物、リン酸水素金属塩、(亜)リン酸金属塩、アミノ基含有トリアジン類の塩、ヒドラジン系化合物を用いる。これらのマーキング剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
(アルミナ水和物)
アルミナ水和物は、組成式Al23・nH2O(式中、0<n<3)で表される化合物である。前記式において、nは、通常、0を超えて3未満の数(好ましくは0.5〜2、さらに好ましくは0.7〜1.5程度)である。アルミナ水和物としては、例えば、ベーマイトやダイアスポアなどのアルミナ一水和物(水酸化酸化アルミニウム)、擬ベーマイトなどのアルミナ水和物などが挙げられる。これらのアルミナ水和物は、ギブサイトやバイヤライトなどのアルミナ三水和物(水酸化アルミニウム)などを含有又は水熱処理などによって複合化した複合化物(例えば、1〜99重量%、好ましくは5〜95重量%の水酸化アルミニウムが複合化したベーマイト)していてもよい。これらのアルミナ水和物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらのアルミナ化合物のうち、脱水温度が高く、難燃性にも優れる点から、アルミナ一水和物、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム複合化ベーマイト、特に、ベーマイトが好ましい。ベーマイトは、ボーキサイトを構成する鉱物の一種であるが、通常、ギブサイトやバイヤライトなどの水酸化アルミニウムを加熱又は水熱処理することにより得られる。ベーマイトには、前記式において、nが3未満である水和物も含まれるが、特に、実質的にn=1である一水和物を少なくとも含むアルミナ水和物、又は水酸化アルミニウムとの複合化物(水酸化アルミニウム複合化ベーマイト)が好ましい。
ベーマイトの形状は、特に制限されず、粉粒状(球状、楕円球状、方体状、針状、短冊状など)や、板状(円盤状、楕円盤状、四角板状や六角板状などの多角板状、鱗片状などの不定形板状など)などが挙げられる。粉粒状又は板状ベーマイトの平均径は、例えば、0.1〜50μm、好ましくは0.3〜30μm、さらに好ましくは0.5〜20μm(特に1〜10μm)程度である。板状ベーマイトのアスペクト比(厚みに対する平均径の比)は、例えば、5以上、好ましくは10〜500、さらに好ましくは30〜400程度である。なお、樹脂組成物(特に成形品)中で、ベーマイトが0.1μm以下(例えば、0.0001〜0.1μm)でナノ分散していてもよい。
ベーマイトは層状積層体であってもよく、その層間に無機成分や有機成分などが含有又は結合されていてもよい。無機成分や有機成分の結合は、例えば、式AlO(OH)x(O(CH2)nOH)1-x(式中、xは1未満の数であり、nは2〜10の数である)で表されるアルミニウムグリコキシド結合であってもよい。前記無機成分としては、例えば、アルカリ金属化合物(ナトリウム、カリウムなどを含有する化合物など)、アルカリ土類金属化合物(マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムなどを含有する化合物など)、無機酸(リン酸やリン酸塩など)などが挙げられる。前記有機成分としては、有機酸又はその塩(酢酸マグネシウムなどの有機酸アルカリ土類金属塩など)、アルコール系化合物(エチレングリコール、1,2−又は1,3−プロパンジオール、1,3−又は1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどのジオールなど)、アミン系化合物(トリエタノールアミンなどのアルカノールアミンなど)、樹脂(ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ヒドロキシプロピルセルロースなどのヒドロキシル基含有樹脂など)などが挙げられる。
ベーマイトの比表面積は、水和水の放出性の点から、例えば、0.5m2/g以上、好ましくは1m2/g以上(例えば、1〜200m2/g)、さらに好ましくは3m2/g以上(特に5〜150m2/g)程度である。
ベーマイトは、高温(例えば、ベース樹脂の成形温度よりも高い温度)で水和水を放出するのが好ましく、例えば、240℃以上、好ましくは330〜700℃、さらに好ましくは350〜650℃(特に400〜600℃)程度で水和水を放出するのが好ましい。
ベーマイトとして、具体的には、特開昭60−46923号公報、特開平6−263437号公報、特開平6−329411号公報、特開平11−21125号公報、特開2000−86235号公報、特開2000−239014号公報、特開2001−261331号公報、特開2001−261976号公報、特開2001−302236号公報、特開2003−2641号公報、特開2003−2642号公報、特開2003−176126号公報、特開2003−221227号公報、特開2003−238150号公報、特開2003−292819号公報などに記載のベーマイトが例示できる。また、ベーマイトの市販品としては、例えば、河合石灰工業(株)の商品名「セラシュール」シリーズ[例えば、BMB、BMT、BMB(33)、BMT(33)、BMM、BMF、BMIなど]、Nabaltec GmbH社の商品名「Apyral」シリーズ[例えば、AOH180DE、AOH180DSなど]、Sasol North America Inc.社の商品名「DISPAL」シリーズ、Saint−Gobain Ceramic Materials社の商品名「ナノアルミナ」シリーズ[例えば、CAM9010など]などが挙げられる。
(リン酸水素金属塩)
リン酸水素金属塩のリン酸としては、ペルオクソリン酸、オルトリン酸、メタリン酸、亜リン酸、次亜リン酸などの非縮合リン酸;次リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸(三リン酸塩、四リン酸など)、ポリメタリン酸(Ca3(P39)2など)、無水リン酸(Ca2(P412)、Ca5(P310)2など)などの縮合リン酸、特に非縮合リン酸が好ましい。
複数の塩形成可能な部位を有するリン酸は、少なくとも一部の部位がアミンや尿素などの他のアミノ基含有化合物と部分塩(ポリリン酸アンモニウム、ポリリン酸尿素などの縮合酸の部分塩;オルトリン酸尿素などの非縮合酸の部分塩など)を形成してもよい。
リン酸水素塩を形成する金属は、多価金属、例えば、アルカリ土類金属(Mg、Caなど)、遷移金属(Mn、Fe、Co、Niなど)、周期表2B〜3B族金属(Zn、Cdなど)などが例示できる。これらの金属のうち、アルカリ土類金属(例えば、Ca)が好ましい。
これらのリン酸金属塩のうち、通常、実質的に無水のリン酸水素金属塩が使用され、マーキング性及び安全性の点から、リン酸水素カルシウム塩が好ましく使用される。リン酸水素カルシウム塩としては、前記リン酸とカルシウムとで構成されるリン酸カルシウム塩、例えば、オルトリン酸水素カルシウム、ピロリン酸水素カルシウム、ポリリン酸水素カルシウムなどが挙げられ、特に、実質的に無水のリン酸水素カルシウム塩、リン酸二水素カルシウム、第二リン酸カルシウム(CaHPO4)などが好ましい。これらのリン酸水素カルシウム塩は、環境負荷がほとんどなく、経済的にも有利である。
((亜)リン酸金属塩)
(亜)リン酸金属塩の金属塩としては、アルカリ土類金属塩(Mg、Ca塩)、遷移金属塩(Ti、Mn塩など)、周期表3B属金属(例えば、アルミニウム)塩などの多価金属塩が挙げられる。これらの中でも、(亜)リン酸の周期表第3B属金属塩、特に、(亜)リン酸アルミニウム塩を主体とした(亜)リン酸金属塩が好ましい。(亜)リン酸金属塩は発泡性であってもよい。
(亜)リン酸アルミニウム塩には、亜リン酸アルミニウム塩、リン酸亜リン酸アルミニウム複塩、塩基性リン酸亜リン酸アルミニウム複塩、又はこれらのホウ酸及び/又はケイ酸を含む複塩などが含まれる。さらには、これらのアミン系化合物及び/又は他の金属(アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属など)、酸素酸を含む複塩も(亜)リン酸アルミニウム塩に含まれる。これらの(亜)リン酸アルミニウム塩は、一種で又は二種以上組み合わせて使用できる。
好ましい(亜)リン酸アルミニウム塩は、発泡性の(亜)リン酸アルミニウム塩である。このような発泡性の(亜)リン酸アルミニウム塩は、リン酸又は亜リン酸成分と、アルミニウム化合物と、さらに必要に応じて他の塩基成分や発泡助剤を用いて反応させることにより得られる。アルミニウム化合物及び塩基成分に代えて、塩基性のアルミニウム化合物(キブサイトなどの水酸化アルミニウムなど)を用いてもよい。
前記リン酸又は亜リン酸成分としては、リン酸又はリン酸塩(リン酸と、アンモニウム、アルカリ金属又はアルカリ土類金属との塩;リン酸と、アルミニウム又は亜鉛との水溶性リン酸塩など)、亜リン酸又は亜リン酸塩(亜リン酸と、アンモニウム、アルカリ金属又はアルカリ土類金属との塩;亜リン酸と、アルミニウム又は亜鉛との水溶性亜リン酸塩など)などが使用できる。このような(亜)リン酸成分は、一種で又は二種以上組み合わせて使用できる。
前記塩基成分としては、アンモニウム、金属水酸化物(アルカリ金属、アルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛などの水酸化物など)、炭酸塩(アルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛などの炭酸塩など)、酸化亜鉛、アルミン酸ナトリウム、アルミナゲル、ギブサイト、ベーマイトなどが挙げられる。このような塩基成分は、一種で又は二種以上組み合わせて使用できる。
前記発泡助剤としては、例えば、ホウ酸、ホウ酸塩(ホウ酸と、アンモニウム、アルカリ金属又はアルカリ土類金属などとの塩など)、ケイ酸、ケイ酸塩(ケイ酸と、アンモニウム、アルカリ金属又はアルカリ土類金属などとの塩など)、アミン系化合物(例えば、リン酸アンモニウム、尿素など)などが使用できる。発泡助剤は、一種で又は二種以上組み合わせて使用できる。
(亜)リン酸アルミニウム塩は、特開昭57−95814号公報、特開平4−89306号公報、特開平8−198609号公報、特開2000−53406号公報に記載の方法などにより得ることができる。発泡性の(亜)リン酸アルミニウム塩は、例えば、商品名「APAシリーズ(例えば、APA−80、APA−100など)」などとして太平化学産業(株)から入手できる。
発泡性の(亜)リン酸アルミニウム塩は、水などの揮発成分が含まれるとベース樹脂の表面外観を悪化させたり、樹脂を分解させる虞があるため、発泡温度以下で加熱処理(例えば、200〜400℃の温度範囲で、10分〜24時間程度の加熱処理など)をすることが好ましい場合がある。例えば、ベース樹脂がポリエステル系樹脂の場合、200℃での揮発成分が10%以下、好ましくは5%以下、さらに好ましくは2%以下の発泡性の(亜)リン酸アルミニウム塩を用いるのが好ましい。
好ましい(亜)リン酸金属塩の1つである(亜)リン酸アルミニウム塩中のアルミニウム含有量は、例えば、5〜25重量%、好ましくは8〜20重量%程度である。また、リン含有量は、例えば、15〜35重量%、好ましくは16〜35重量%、さらに好ましくは17〜33重量%程度である。
(亜)リン酸アルミニウム塩は、通常、粒状体(粉粒体)で使用できる。粒子状(亜)リン酸アルミニウム塩の平均粒径は、例えば、0.01〜100μm(例えば、0.1〜70μm)、好ましくは0.1〜50μm(例えば、0.5〜30μm)程度である。(亜)リン酸アルミニウム塩のDBP(ジブチルフタレート)吸油量は、例えば、15〜50ml/100g、好ましくは20〜40ml/100g、好ましくは25〜30ml/100g程度である。(亜)リン酸アルミニウム塩のBET比表面積は、0.3〜2m2/g、好ましくは0.5〜1.5m2/g、さらに好ましくは0.8〜1.2m2/g程度である。
このような(亜)リン酸金属塩は、安全性に優れるため、環境負荷が全くなく、経済的にも有利である。
(アミノ基含有トリアジン類の塩)
アミノ基含有トリアジン類の塩において、アミノ基含有トリアジン類(アミノ基を有するトリアジン類)としては、通常、アミノ基含有1,3,5−トリアジン類が使用され、例えば、メラミン、置換メラミン(2−メチルメラミン、グアニルメラミンなど)、メラミン縮合物(メラム、メレム、メロンなど)、メラミンの共縮合樹脂(メラミン−ホルムアルデヒド樹脂樹脂など)、シアヌル酸アミド類(アンメリン、アンメリドなど)、グアナミン又はその誘導体(グアナミン、メチルグアナミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、サクシノグアナミン、アジポグアナミン、フタログアナミン、CTU−グアナミンなど)などが挙げられる。
塩としては、前記トリアジン類と、無機酸や有機酸との塩とが例示できる。無機酸には、硝酸、塩素酸(塩素酸、次亜塩素酸など)、リン酸(前記リン酸金属水素塩の項で例示のリン酸など)、硫酸(硫酸や亜硫酸などの非縮合硫酸、ペルオクソ二硫酸やピロ硫酸などの縮合硫酸など)、ホウ酸、クロム酸、アンチモン酸、モリブデン酸、タングステン酸などが含まれる。これらのうち、リン酸や硫酸が好ましい。有機酸には、有機スルホン酸(メタンスルホン酸などの脂肪族スルホン酸、トルエンスルホン酸やベンゼンスルホン酸などの芳香族スルホン酸など)、環状尿素類(尿酸、バルビツル酸、シアヌル酸、アセチレン尿素など)などが挙げられる。これらのうち、メタンスルホン酸などのC1-4アルカンスルホン酸、トルエンスルホン酸などのC1-3アルキルC6-12アレーンスルホン酸、シアヌル酸が好ましい。
アミノ基含有トリアジン類の塩としては、例えば、リン酸メラミン類(ポリリン酸メラミン、ポリリン酸メラミン・メラム・メレム複塩など)、硫酸メラミン類(硫酸メラミン、硫酸ジメラミン、ピロ硫酸ジメラムなど)、スルホン酸メラミン類(メタンスルホン酸メラミン、メタンスルホン酸メラム、メタンスルホン酸メレム、メタンスルホン酸メラミン・メラム・メレム複塩、トルエンスルホン酸メラミン、トルエンスルホン酸メラム、トルエンスルホン酸メラミン・メラム・メレム複塩など)などが挙げられる。これらのアミノ基含有トリアジン類の塩は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
(ヒドラジン系化合物)
ヒドラジン系化合物としては、カルボン酸ヒドラジド系化合物、ヒドラゾン系化合物、ビウレア系化合物、ウラゾール系化合物などが例示でき、カルボン酸ヒドラジド系化合物、ビウレア系化合物、及びウラゾール系化合物が好ましい。例えば、脂肪族カルボン酸ヒドラジド系化合物[モノカルボン酸ヒドラジド類(ラウリン酸ヒドラジド、ステアリン酸ヒドラジド、12−ヒドロキシステアリン酸ヒドラジド、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸ヒドラジドなど)、ポリカルボン酸ヒドラジド類(コハク酸モノ又はジヒドラジド、グルタル酸モノ又はジヒドラジド、アジピン酸モノ又はジヒドラジド、ピメリン酸モノ又はジヒドラジド、スベリン酸モノ又はジヒドラジド、アゼライン酸モノ又はジヒドラジド、セバシン酸モノ又はジヒドラジド、ドデカン二酸モノ又はジヒドラジド、ヘキサデカン二酸モノ又はジヒドラジド、エイコサン二酸モノ又はジヒドラジド、7,11−オクタデカジエン−1,18−ジカルボヒドラジドなど)など]、脂環族カルボン酸ヒドラジド系化合物[モノカルボン酸ヒドラジド類(シクロヘキサンカルボン酸ヒドラジドなど)、ポリカルボン酸ヒドラジド類(ダイマー酸モノ又はジヒドラジド、トリマー酸モノ乃至トリヒドラジド、1,2−、1,3−又は1,4−シクロヘキサンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、シクロヘキサントリカルボン酸モノ乃至トリヒドラジドなど)など]、芳香族カルボン酸ヒドラジド系化合物[モノカルボン酸ヒドラジド類(安息香酸ヒドラジド及びその官能基置体(アルキル基、ヒドロキシ基、アセトキシ基、アミノ基、アセトアミノ基、ニトリル基、カルボキシ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、フェニル基、ベンジル基、クミル基、ヒドロキシフェニル基などの官能基がベンゾグアナミンのフェニル残基に1〜5個置換した誘導体:例えば、o−,m−又はp−メチル安息香酸ヒドラジド、2,4−、3,4−、3,5−又は2,5−ジメチル安息香酸ヒドラジド、o−,m−又はp−ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド、o−,m−又はp−アセトキシ安息香酸ヒドラジド、4−ヒドロキシ−3−フェニル安息香酸ヒドラジド、4−アセトキシ−3−フェニル安息香酸ヒドラジド、4−フェニル安息香酸ヒドラジド、4−(4′−フェニル)安息香酸ヒドラジド、4−ヒドロキシ−3,5−ジメチル安息香酸ヒドラジド、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチル安息香酸ヒドラジドなど)、α−又はβ−ナフトエ酸ヒドラジド及びそれらの官能基置体(例えば、3−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジド、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸ヒドラジドなど)、ポリカルボン酸ヒドラジド類(イソフタル酸モノ又はジヒドラジド、テレフタル酸モノ又はジヒドラジド、1,4−又は2,6−ナフタレンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、3,3′−、3,4′−又は4,4′ジフェニルジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェニルエーテルジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェニルメタンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェニルエタンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェノキシエタンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェニルスルホンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、ジフェニルケトンジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、4,4''−ターフェニルジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、4,4'''−クォーターフェニルジカルボン酸モノ又はジヒドラジド、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸モノ乃至トリヒドラジド、ピロメリット酸モノ乃至テトラヒドラジド、1,4,5,8−ナフトエ酸モノ乃至テトラヒドラジドなど)など)]、ヘテロ原子含有カルボン酸ヒドラジド系化合物[ジオキサン環含有カルボン酸ヒドラジド類(5−メチロール−5−エチル−2−(1,1−ジメチル−2−カルボキシエチル)−1,3−ジオキサンのモノ又はジヒドラジドなど)、テトラオキソスピロ環含有カルボン酸ヒドラジド類(3,9−ビス(2−カルボキシエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンのモノ又はジヒドラジド、3,9−ビス(2−メトキシカルボニルエチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンのモノ又はジヒドラジド、3,9−ビス(1,1−ジメチル−1−カルボキシメチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンのモノ又はジヒドラジド、3,9−ビス(1,1−ジメチル−1−メトキシカルボニルメチル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンのモノ又はジヒドラジドなど)、イソシアヌル環含有カルボン酸ヒドラジド類(1,3,5−トリス(2−カルボキシエチル)イソシアヌレートのモノ乃至トリヒドラジド、1,3,5−トリス(3−カルボキシプロピル)イソシアヌレートのモノ乃至トリヒドラジドなど)、ヒダントイン環含有カルボン酸ヒドラジド類(1,3−ビス(2−ヒドラジノカルボニルエチル)−5−イソプロピルヒダントインなど)、米国特許第4465830号公報、米国特許第4544733号公報、特開平3−193753号公報、特開昭58−131953号公報、特開昭59−24714号公報、特開昭59−67256号公報、特開昭60−178851号公報及び特開昭61−183316号公報記載のカルボン酸ヒドラジドなど]、ポリマー型カルボン酸ヒドラジド系化合物[分枝体又は架橋体であってもよいポリ(メタ)アクリル酸ヒドラジドの単独又は共重合体(オレフィン共重合体、ビニルモノマー共重合体、スチレン共重合体ジビニルベンゼン架橋体、ビス(メタ)アクリル酸エステル架橋体など)、特開昭53−142496号公報、特開昭54−21493号公報、特開昭54−43254号公報、特開昭55−145529号公報、特開昭56−2306号公報、特開昭56−105905号公報、特開昭58−69232号公報、特開昭63−49300号公報記載の重合体、市販の「アミノポリアクリルアミドAPA」大塚化学(株)、米国特許第3574786号公報記載の共重合体など]などが例示される。
ヒドラゾン系化合物としては、前記カルボン酸ヒドラジド又はヒドラジンと、アルデヒド類(ホルムアルデヒド、アセトアルデヒドなど)又はケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、アセトフェノン、ベンゾフェノンなど)との反応物が例示される。例えば、脂肪族カルボン酸ヒドラジド系化合物のヒドラゾン誘導体[アセトンセミカルバゾン、アジピン酸モノヒドラジドのアセトンヒドラゾン、アジピン酸ジヒドラジドのモノ又はジアセトンヒドラゾン、セバシン酸ジヒドラジドのモノ又はジアセトンヒドラゾン、ドデカン二酸ジヒドラジドのモノ又はジアセトンヒドラゾンなど)、脂環族カルボン酸ヒドラジド系化合物のヒドラゾン誘導体(シクロヘキサンジカルボン酸ジヒドラジドのモノ又はジアセトンヒドラゾン、ダイマー酸ジヒドラジドのモノ又はジアセトンヒドラゾンなど)、芳香族カルボン酸ヒドラジド系化合物のヒドラゾン誘導体(イソフタル酸ジヒドラジドのモノ又はジアセトンヒドラゾン、1,4−又は2,6−ナフタレンジカルボン酸ジヒドラジドのモノ又はジアセトンヒドラゾンなど)、ヘテロ原子含有カルボン酸ヒドラジド系化合物のヒドラゾン誘導体[1,3,5−トリス(2−ヒドラジノカルボニルエチル)イソシアヌレートのモノ乃至トリアセトンヒドラゾン、1,3−ビス(2−ヒドラジノカルボニルエチル)−5−イソプロピルヒダントインのモノ又はジアセトンヒドラゾンなど]、ヒドラジンのヒドラゾン誘導体(アセトフェノンヒドラゾン、ベンゾフェノンヒドラゾンなど)などが挙げられる。
ビウレア系化合物としては、ビウレア及びそのN−置換誘導体が例示され、特に、ビウレアが好ましい。
ウラゾール系化合物としては、ウラゾール及びそのN−置換誘導体が例示され、特に、ウラゾール及びアミノウラゾールが好ましい。
これらのマーキング剤の中で、アルミナ水和物、リン酸水素アルカリ土類金属塩、(亜)リン酸の周期表第3B族金属塩、アミノ基含有トリアジン類の塩は、耐湿性を向上させるため、表面を被覆処理して用いてもよい。特に、これらの化合物の表面を、樹脂(例えば、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂)及び/又は無機物質(例えば、WO01/09234号公報に記載のガラス質セラミックなど)などにより被覆してもよい。前記熱硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、メラミン系樹脂、尿素系樹脂、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン系樹脂などが挙げられ、前記熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂などが挙げられる。これらの樹脂は、一種で又は二種以上組み合わせて用いてもよい。
また、これらのマーキング剤は、ベース樹脂との密着性を向上させるため、表面処理剤などにより表面処理して用いてもよい。このような表面処理剤としては、官能性化合物(例えば、エポキシ系化合物、シラン系化合物、チタネート系化合物など)などが使用できる。
さらに、これらのマーキング剤は、ベース樹脂中での分散性を向上させるため、樹脂の重合時に配合してもよい。例えば、ベーマイト又はベーマイトの層状積層体をPET、PPT、PBTなどのポリエステル重縮合反応時に配合し、ナノ分散重合体を形成してもよい。
マーキング剤の割合は、ベース樹脂100重量部に対して、0.01〜300重量部、好ましくは0.03〜250重量部、さらに好ましくは0.05〜200重量部(特に0.1〜100重量部)程度である。
レーザーマーキング用樹脂組成物には、さらに、顔料、マーキング助剤、安定剤、充填剤、難燃剤などが含まれていてもよい。顔料やマーキング助剤を前記マーキング剤と組み合わせることにより、マーキング特性をさらに向上することができる。
[顔料]
顔料には、レーザー光線の吸収性に優れ、白色マーキングに適した黒色顔料の他、非黒色顔料も含まれる。顔料としては、有機顔料(アゾ系、アゾメチン系、メチン系、インダスロン系、アントラキノン系、ピランスロン系、フラバンスロン系、ベンゼンスロン系、フタロシアニン系、キノフタロン系、ペリレン系、ペリノン系、ジオキサジン系、チオインジゴ系、イソインドリノン系、イソインドリン系、ピルールピロール系、キナクリドン系などの有機顔料)又は無機顔料を使用できるが、通常、黒色又は非黒色の無機顔料が使用される。これらの顔料は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
黒色顔料として、例えば、カーボンブラック(アセチレンブラック、ランプブラック、サーマルブラック、ファーネスブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラック、ガスブラック、オイルブラックなど)、グラファイト、チタンブラック、黒色酸化鉄などが例示できる。これらのうち、分散性、発色性、コストの面からカーボンブラックが特に望ましい。黒色顔料は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
非黒色顔料としては、例えば、白色顔料(例えば、炭酸カルシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛など)、黄色顔料(例えば、カドミイエロー、黄鉛、チタンイエロー、ジンククロメート、黄土、黄色酸化鉄など)、赤色顔料(例えば、赤口顔料、アンバー、赤色酸化鉄、カドミウムレッドなど)、青色顔料(例えば、紺青、群青、コバルトブルーなど)、緑色顔料(例えば、クロムグリーンなど)などが挙げられる。これらのうち、二酸化チタンや炭酸カルシウムなどの白色顔料が好ましい。これらの非黒色顔料は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
本発明では、黒色顔料と非黒色顔料とを組み合わせることにより、マーキングの色を調整することができ、例えば、黒色顔料の割合を多くすることにより、白色マーキングに適した組成物を調製することや、白色顔料の割合を多くすることにより、黒色マーキングに適した組成物を調製することが可能である。
顔料の平均粒径は、10〜100nm程度の範囲から用途に応じて選択でき、例えば、10〜90nm、好ましくは12〜80μm、さらに好ましくは15〜50μm程度である。顔料のDBP吸油量は、例えば、30〜150ml/100g、好ましくは35〜130ml/100g、さらに好ましくは50〜1115ml/100g程度である。
顔料の割合は、ベース樹脂100重量部に対して、例えば、0.001〜5重量部、好ましくは0.005〜3重量部、さらに好ましくは0.01〜2重量部程度である。
顔料と前記マーキング剤のとの割合(重量比)は、顔料/マーキング剤=10/1〜1/10000、好ましくは1/1〜1/1000、さらに好ましくは1/2〜1/500(特に1/5〜1/100)程度である。
[マーキング助剤]
マーキング助剤としては、例えば、ハロゲン系化合物、無機金属化合物、芳香族系樹脂などを使用することができる。
(ハロゲン系化合物)
ハロゲン系化合物には、ハロゲン化炭化水素、ハロゲン化オリゴマー、ハロゲン含有樹脂などが含まれる。
ハロゲン化炭化水素としては、例えば、ハロゲン化脂肪族炭化水素(塩素化パラフィン、臭素化エチレンなど)、ハロゲン化脂環族炭化水素(臭素化シクロヘキサン、臭素化シクロドデカンなど)、ハロゲン化芳香族炭化水素(臭素化ベンゼン、臭素化無水フタル酸、臭素化ビスフェノールA、臭素化ビフェニル、臭素化フェニルエーテル、臭素化ビフェニルエタン、臭素化エチレンビスフタルイミドなど)などが挙げられる。
ハロゲン化オリゴマーとしては、例えば、臭素化カーボネートオリゴマー、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂などが挙げられる。
ハロゲン含有樹脂としては、例えば、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリフェニレンオキサイド、臭素化ポリカーボネートなどが挙げられる。
これらのハロゲン系化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ポリスチレン、及び臭素化エチレンビスフタルイミドが好ましい。
(無機金属化合物)
無機金属化合物は、アルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)を含有する化合物であってもよいが、通常、多価金属を含有する化合物である。
無機金属化合物としては、アルカリ土類金属を含有する化合物(水酸化マグネシウムなどの金属水酸化物など)、周期表4A族金属を含有する化合物[金属酸化物(酸化チタンや酸化ジルコニウムなど)、金属水酸化物(水酸化ジルコニウムなど)など]、周期表6A族金属を含有する化合物[金属酸化物(酸化モリブデン、酸化タングステンなど)、モリブデン酸塩(例えば、(含水)モリブデン酸アンモニウム、(含水)モリブデン酸リチウム、(含水)モリブデン酸カルシウム、(含水)モリブデン酸亜鉛、(含水)モリブデン酸カルシウム・亜鉛複塩など)、タングステン酸塩(例えば、(含水)タングステン酸アンモニウム、(含水)タングステン酸リチウム、(含水)タングステン酸カルシウム、(含水)タングステン酸亜鉛、(含水)タングステン酸カルシウム・亜鉛複塩など)、金属硫化物(硫化モリブデン、硫化タングステンなど)など]、周期表7A族金属を含有する化合物(酸化マンガンなどの金属酸化物など)、周期表8族金属を含有する化合物[金属酸化物(酸化鉄、酸化ニッケルなど)、金属水酸化物(ニッケル含有水酸化マグネシウムなど)、チタン酸金属塩(チタン酸カリウム、チタン酸バリウムなど)など]、周期表1B族金属を含有する化合物(酸化銅などの金属酸化物など)、周期表2B族金属を含有する化合物[金属酸化物(酸化亜鉛など)、金属硫化物(硫化亜鉛など)など]、周期表3B族金属を含有する化合物[金属酸化物(酸化アルミニウムなど)、金属水酸化物(水酸化アルミニウムなど)]、周期表4B族金属を含有する化合物[金属酸化物(酸化スズなど)、金属水酸化物(水酸化スズなど)、スズ酸金属塩(例えば、(含水)スズ酸亜鉛など)など]、周期表5B族金属を含有する化合物(三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどの金属酸化物、及びアンチモン酸ナトリウムなどのアンチモン酸金属塩など)などが挙げられる。これらの無機金属化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
これらの無機金属化合物のうち、周期表6A族金属を含有する化合物(例えば、(含水)モリブデン酸アンモニウム、(含水)モリブデン酸リチウム、(含水)モリブデン酸カルシウム、(含水)モリブデン酸亜鉛や(含水)タングステン酸亜鉛など)、周期表2B族金属を含有する化合物(例えば、硫化亜鉛など)、周期表4A族金属を含有する化合物(例えば、酸化チタンなど)、周期表4B族金属を含有する化合物(例えば、(含水)スズ酸亜鉛など)、周期表5B族金属を含有する化合物(例えば、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどの酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウムなどのアンチモン酸金属塩など)、周期表第8族金属を含有する化合物(例えば、酸化鉄など)が好ましい。
(ホウ素含有化合物)
ホウ素含有化合物には、ホウ酸金属塩、リン酸ホウ素、ボロンナイトライドなどが含まれる。ホウ酸金属塩は、例えば、非縮合ホウ酸塩[オルトホウ酸カルシウム、メタホウ酸カルシウムなどのアルカリ土類金属非縮合ホウ酸塩;オルトホウ酸マンガン、メタホウ酸銅などの遷移金属非縮合ホウ酸塩;メタホウ酸亜鉛、メタホウ酸カドミウムなどの周期表第2B族金属の非縮合ホウ酸塩(特にメタホウ酸塩)など]、縮合ホウ酸塩(四ホウ酸三マグネシウム、ピロホウ酸カルシウムなどのアルカリ土類金属縮合ホウ酸塩;四ホウ酸マンガン、二ホウ酸ニッケルなどの遷移金属縮合酸塩;四ホウ酸亜鉛、四ホウ酸カドミウムなどの周期表第2B族金属の縮合ホウ酸塩など);塩基性ホウ酸塩(塩基性ホウ酸亜鉛、塩基性ホウ酸カドミウムなどの周期表第2B族金属の塩基性ホウ酸塩など)などが挙げられる。ホウ酸金属塩は、また、これらのホウ酸塩に対応するホウ酸水素塩(例えば、オルトホウ酸水素マンガンなど)なども使用できる。
これらのホウ素含有化合物は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらのうち、周期表第2B族金属のホウ酸塩(例えば、(含水)ホウ酸カルシウム、(含水)ホウ酸亜鉛)や、リン酸ホウ素が好ましい。
(芳香族樹脂)
芳香族樹脂には、ヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有する芳香族環を有する樹脂、芳香族ビニル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、芳香族エポキシ樹脂、芳香族ポリアミドなどが含まれる。
ヒドロキシル基及び/又はアミノ基を有する芳香族環を有する樹脂としては、例えば、ノボラック樹脂(フェノールやクレゾールなどのフェノール類と、ホルムアルデヒドなどのアルデヒド類との反応により得られるフェノールノボラック樹脂や、アミノトリアジン変性ノボラック樹脂など)、アニリンアルデヒド樹脂(アニリンやナフチルアミンなどのアニリン類とアルデヒド類との縮合体など)、アラルキル樹脂(フェノール類又はアニリン類と、キシリレングリコールジメチルエーテルなどのアラルキル類との反応により得られるフェニルアラルキル樹脂やアニリンアラルキル樹脂など)、(ジ)シクロペンタジエン型フェノール樹脂などの不飽和環状炭化水素化合物変性フェノール樹脂などが挙げられる。
芳香族ビニル樹脂としては、例えば、ビニルフェノール、ジヒドロキシスチレン、ビニルナフトールなどのヒドロキシル基含有芳香族ビニルモノマーの単独重合体(p−ビニルフェノール単独重合体などのポリビニルフェノール樹脂など)や、前記芳香族ビニルモノマーとビニル系単量体との共重合体(ポリビニルフェノール−スチレン共重合体など)などが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂としては、例えば、ジヒドロキシ化合物と、ホスゲン又は炭酸エステル(ジフェニルカーボネートやジメチルカーボネートなど)との反応により得られる重合体などが挙げられる。ジヒドロキシ化合物としては、ビスフェノールAなどのビス(ヒドロキシアリール)C1-6アルカン、ビス(ヒドロキシアリール)C4-10シクロアルカン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルホン、4,4′−ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4′−ジヒドロキシジフェニルケトンなどが挙げられる。
ポリアリレート樹脂としては、芳香族ポリオール成分とポリカルボン酸との反応により得られたポリエステル、例えば、ビスフェノールAやビスフェノールADなどのビスフェノール類と、イソフタル酸やテレフタル酸などのベンゼンジカルボン酸とから得られたポリエステルや、前記ビスフェノール類と、ビス(カルボキシフェニル)メタンなどのビス(アリールカルボン酸)類とから得られたポリエステルなどが挙げられる。
芳香族エポキシ樹脂としては、例えば、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂(ビスフェノールAなどのビス(ヒドロキシアリール)C1-6アルカンのグリシジルエーテルなど)、ノボラック型エポキシ樹脂、不飽和環状炭化水素化合物変性エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂などが挙げられる。また、ビスフェノール型エポキシ樹脂には、分子量の大きな前記ビスフェノールグリシジルエーテル(すなわち、フェノキシ樹脂)も含まれる。
芳香族ポリアミドとしては、芳香族ジアミンとα,ω−C2-12ジカルボン酸とから得られるポリアミド、例えば、アジピン酸とメタ又はパラキシリレンジアミンとから得られるポリアミド(MXD6、PMD6など)、アジピン酸とN,N′−ジメチルメタキシリレンジアミンとから得られるポリアミド、アジピン酸と1,3−フェニレンジアミンとから得られるポリアミド、アジピン酸とメタキシリレンジアミン及びパラキシリレンジアミンとから得られるコポリアミドなどが挙げられる。
これらの芳香族樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。これらの芳香族樹脂のうち、フェノールノボラック樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型ポリカーボネートなどが好ましい。
マーキング助剤の割合は、例えば、ベース樹脂100重量部に対して、0.01〜100重量部、好ましくは0.05〜80重量部、さらに好ましくは0.1〜40重量部程度の範囲から選択できる。
マーキング助剤と前記マーキング剤との割合(重量比)は、マーキング助剤/マーキング剤=100/1〜1/100、好ましくは80/1〜1/80、さらに好ましくは50/1〜1/50(特に40/1〜1/40)程度である。
[添加剤]
本発明の樹脂組成物には、慣用の添加剤、例えば、安定剤[酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤、ヒンダードアミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系酸化防止剤、ヒドロキノン系酸化防止剤、キノリン系酸化防止剤など)、紫外線吸収剤、耐候安定剤、耐熱安定剤(ハイドロタルサイト、ゼオライトなど)、加工安定剤(長鎖脂肪酸及びその誘導体、ポリアルキレングリコール)など]、ドリッピング防止剤(フッ素系樹脂など)、充填剤(ガラス繊維、カーボン繊維、ホウ酸アルミニウムなどの繊維状充填剤や、ガラスビーズ、ミルドファイバー、カオリン、タルク、マイカ、ガラスフレークなどの粉粒状又は板状充填剤など)、離型剤(ワックスなど)、滑剤、可塑剤、難燃助剤、着色剤(染料など)、帯電防止剤、核剤、衝撃改良剤、(低)光沢改良剤、摺動剤、分散剤、抗菌剤などを含有していてもよい。前記成分以外の難燃剤、例えば、有機リン系難燃剤(縮合リン酸エステル、リン酸エステルアミド、ホスファゼン、有機ホスホン酸エステル、有機ホスホン酸塩、有機ホスフィン酸エステル、有機ホスフィン酸塩など)、シリコーン系難燃剤(ポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシロキサンなどの直鎖状又は分枝鎖状有機シリコーンなど)、有機スルホン酸アルカリ金属塩、アルコール系難燃剤[多価アルコール、オリゴマーの多価アルコール、エステル化された多価アルコール、置換されたアルコール、糖類(単糖類、多糖類など)など]、ラジカル系難燃剤(ベンジルラジカル発生化合物、ニトロキシド発生化合物など)、ドリッピング防止剤(ポリテトラフルオロエチレンなど)などを含有してもよい。
これら添加剤は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。その含有量は、例えば、ベース樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部、好ましくは0.05〜5重量部、特に0.1〜3重量部程度の範囲から選択できる。
充填剤を用いる場合、樹脂組成物中の充填剤の割合は、例えば、5〜60重量%程度、好ましくは5〜50重量%程度、さらに好ましくは5〜45重量%程度である。
本発明で使用するマーキング剤は、環境に与える負荷が小さいだけでなく、鮮明で堅固なマーキングを可能とする。特に、マーキング剤として、ベーマイト、リン酸水素カルシウム、(亜)リン酸アルミニウムを用いると、白色マーキングに効果的である。
また、これらのマーキング剤を前記顔料と組み合わせることにより、マーキングの色を調整できるだけなく、顔料のレーザー吸収能により、マーキング特性を向上することができる。さらに、チャー形成能を有する前記マーキング助剤と組み合わせることにより、マーキング特性をさらに向上することができる。
[レーザーマーキング用成形品及びレーザーマーキング方法]
本発明の樹脂組成物は、粉粒体混合物や溶融混合物であってもよく、ベース樹脂と、マーキング剤と、必要により前記顔料及び/又は前記マーキング助剤とを慣用の方法で混合することにより調製できる。
本発明の樹脂組成物は、溶融混練し、押出成形、射出成形、圧縮成形などの慣用の方法で各種成形体が成形できる。形成された成形体は、レーザー光線を照射することにより、表面に白色や灰色、黒色などの色マーキングを施すことができる。また、塗料用樹脂とマーキング剤とを配合した樹脂組成物を用いて樹脂塗膜を形成し、この樹脂塗膜にレーザーマーキングを施すこともできる。
レーザー光線を照射する装置としては、例えば、YAGレーザー、CO2レーザー、Arレーザー、エキシマレーザー(KrF、XeCl、XeFエキシマレーザーなど)などの慣用のレーザーを使用できる。これらの装置の中でも、YAGレーザー、特に、Nd;YAGレーザー(基本波長:1064nm、第2高調波:532nm、第3高調波:355nm、第4高調波:266nm)が好ましい。レーザーマーキングのマーキング方式は、マスク方式であってもスキャン方式であってもよい。レーザーの発振形態は、連続方式であってもパルス方式であってもよい。例えば、ポリアセタール系樹脂の場合、YAGレーザーを用いて、スキャン方式を採用し、高速パルス化してマーキングすることができる。
本発明の樹脂組成物は、レーザーマーキング性に優れているため、表面に文字や図柄を印刷して使用される広範囲の用途に使用できる。例えば、電気・電子部品(コンピュータやワードプロセッサのキーボードなどのOA(オフィスオートメーション)機器など)、機械機構部品、自動車部品、包装材料、ケース、家庭用品、建築材料、塗料・塗装材料などの用途に好適に用いることができる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で使用したベース樹脂、マーキング剤、マーキング助剤、顔料、添加剤は以下の通りである。また、実施例及び比較例で行ったマーキング処理における条件と、評価方法も以下に示す。
[1.ベース樹脂 a]
(a−1):ポリアセタール樹脂コポリマー[ポリプラスチックス(株)製、ジュラコン]
(a−2):ポリブチレンテレフタレート[ポリプラスチックス(株)製、ジュラネックス]
(a−3):AS樹脂[ダイセル化学工業(株)製、セビアンN]
(a−4):ポリエチレンテレフタレート[カネボウ合繊(株)製、ベルペット]
(a−5):ポリトリメレンテレフタレート[固有粘度=1.0]
(a−6):ポリフェニレンスルフィド[呉羽化学工業(株)製、KPS]
(a−7):液晶ポリエステル[ポリプラスチックス(株)製、ベクトラ]
(a−8):ポリカーボネート[帝人化成(株)製、パンライト]
(a−9):ポリアミド−6,6[ポリプラスチックス(株)製、ポリプラナイロン66]。
[2.マーキング剤 b1]
(b1−1):アジピン酸ジヒドラジド
(b1−2):セバシン酸ジヒドラジド
(b1−3):ドデカン二酸ジヒドラジド
(b1−4):イソフタル酸ジヒドラジド
(b1−5):2,6−ナフタレンジカルボン酸ジヒドラジド
(b1−6):8,12−エイコサジエン二酸ジヒドラジド[味の素ファインテクノ(株)製、アミキュアUDH]
(b1−7):1,3−ビス(2−ヒドラジノカルボニルエチル)−5−イソプロピルヒダントイン[味の素ファインテクノ(株)製、アミキュアVDH]
(b1−8):ビウレア
(b1−9):ウラゾール
(b1−10):メラミンシアヌレート[日産化学工業(株)製、MC610]
(b1−11):無水リン酸一水素カルシウム[平均粒子径=3μm]
(b1−12):ベーマイト[河合石灰工業(株)製、セラシュールBMB(粒状)]
(b1−13):ベーマイト[河合石灰工業(株)製、セラシュールBMT(板状)]
(b1−14):(亜)リン酸アルミニウム[太平化学産業(株)製、APA−100]
(b1−15):ポリリン酸メラミン・メラム・メレム複塩[日産化学工業(株)製、PMP200]
(b1−16):硫酸ジメラミン[(株)三和ケミカル製、アピノン−901]
(b1−17):メタンスルホン酸メラム[日産化学工業(株)製、MMS200]
(b1−18):水酸化アルミニウム複合化ベーマイト[水1リットルと水酸化アンモニウム230gとをオートクレーブに仕込み、170℃で6時間の水熱処理後、脱水し、次いで乾燥して得られた水酸化アンモニウムとベーマイトとの複合化物(水酸化アルミニウム/ベーマイト=40/60(重量比))]。
[別種のマーキング剤 b2]
(b2−1):4,4′−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド
(b2−2):アゾジカルボンアミド
(b2−3):アゾビステトラゾールジアミノグアニジン
(b2−4):水酸化アルミニウム
(b2−5):水酸化マグネシウム。
[3.マーキング助剤 c]
(c−1):チタン酸カリウム
(c−2):モリブデン酸アンモニウム
(c−3):モリブデン酸カルシウム
(c−4):ホウ酸カルシウム[UBパウダー、キンセマチック(株)製]
(c−5):硫化亜鉛
(c−6):臭素化エチレンビスフタルイミド[BT93、エチルコーポレーション社製]15重量部と三酸化アンチモン5重量部との混合物
(c−7):臭素化ポリスチレン[Pyrochek68PB、フェロケミカルズ社製]20重量部と三酸化アンチモン7重量部との混合物
(c−8):臭素化ポリスチレン[Pyrochek68PB、フェロケミカルズ社製]10重量部と三酸化アンチモン10重量部との混合物
(c−9):臭素化エポキシ樹脂[SRT5000、阪本薬品(株)製]20重量部と五酸化アンチモン7重量部との混合物
(c−10):ビスフェノール−A型エポキシ樹脂[エピコート1004K、油化シェルエポキシ(株)製]。
[4.顔料 d]
(d−1):二酸化チタン(ルチル型)
(d−2):カーボンブラック
(d−3):フタロシアニンブルー。
[5.添加剤 e]
(e−1):ガラス繊維[直径13μm、長さ3mmのチョップドストランド]
(e−2):ガラス繊維[直径10μm、長さ3mmのチョップドストランド]。
[マーキング条件]
マーキング方式:スキャン式
マーキング文字数:40文字(数字、アルファベット)
マーキング文字の大きさ:高さ2mmの文字を20文字、高さ3mmの文字を20文字
マーキング部でのパワー:1〜10W
スキャンスピード:100mm/秒
バイトサイズ:30μm
Qスイッチ周波数:3kHz
処理時間:約3秒。
[評価方法]
マーキングの鮮明性を目視によって、下記の4段階の基準により評価した。
1:鮮明性が極めて優れる
2:鮮明性が優れる
3:鮮明性がやや劣る
4:鮮明性が劣る。
実施例1〜55
ベース樹脂100重量部に、マーキング剤、マーキング助剤、顔料、添加剤を表1〜5に示す組成で混合した後、30mm径の二軸押出機で溶融混合し、ペレット状の樹脂組成物を調製した。この樹脂ペレットを射出成形して50mm×70mm×3mmの平板を得た。この平板にNd;YAGレーザー(波長1064nmの基本波長、波長532nmの第2高調波、波長355nmの第3高調波、又は波長266nmの第4高調波)又はエキシマーレーザー(波長248nm)を用いて前記条件にてマーキング処理を行い、マーキングの鮮明性を評価した。結果を表1〜5に示す。
Figure 2005162913
Figure 2005162913
Figure 2005162913
Figure 2005162913
Figure 2005162913
比較例1〜11
マーキング剤を配合しないで表6に示す組成で混合した後、実施例と同様な手法にて溶融混合して得た樹脂組成物をから射出成形により平板を成形した。さらに、実施例と同様なマーキング処理を行い、マーキングの鮮明性を評価した。結果を表6に示す。
比較例12〜16
別種のマーキング剤[(b2−1)〜(b2−5)]を用いて、表6に示す組成で混合した後、実施例と同様な手法にて溶融混合しようとしたが、発泡挙動により樹脂組成物が得られなかった。また、比較例13及び比較例14では黄褐色に着色した。
Figure 2005162913

Claims (12)

  1. ベース樹脂及びマーキング剤で構成された樹脂組成物であって、前記マーキング剤が、組成式Al23・nH2O(式中、0<n<3)で表されるアルミナ水和物、リン酸水素アルカリ土類金属塩、(亜)リン酸の周期表3B族金属塩、アミノ基含有トリアジン類の塩、及びヒドラジン系化合物から選択された少なくとも一種で構成されているレーザーマーキング用樹脂組成物。
  2. ベース樹脂が、ポリアセタール系樹脂、(液晶)ポリエステル系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂及びポリアミド系樹脂から選択された少なくとも一種で構成されている請求項1記載の組成物。
  3. マーキング剤が、ベーマイト、水酸化アルミニウム複合化ベーマイト、リン酸水素カルシウム、及び(亜)リン酸アルミニウムから選択された少なくとも一種で構成されている請求項1記載の組成物。
  4. マーキング剤が、メラミン、メラム、メレム、及びメロンから選択された少なくとも一種のアミノ基含有トリアジン類と、硫酸、ホウ酸、リン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、有機スルホン酸、有機ホスホン酸、有機ホスフィン酸、及びシアヌル酸から選択された少なくとも一種の酸との塩で構成されている請求項1記載の組成物。
  5. マーキング剤が、カルボン酸ヒドラジド系化合物、ビウレア系化合物、及びウラゾール系化合物から選択された少なくとも一種のヒドラジン系化合物で構成されている請求項1記載の組成物。
  6. マーキング剤の割合が、ベース樹脂100重量部に対して、0.01〜300重量部である請求項1記載の組成物。
  7. さらに、黒色顔料及び非黒色顔料から選択された少なくとも一種の顔料を含有する請求項1記載の組成物。
  8. さらに、ハロゲン系化合物、無機金属化合物、ホウ素含有化合物及び芳香族樹脂から選択された少なくとも一種のマーキング助剤を含有する請求項1記載の組成物。
  9. 無機金属化合物が、周期表6A、2B、4B、及び5B族金属から選択された少なくとも一種の金属を含む化合物で構成されている請求項8記載の組成物。
  10. さらに、安定剤、充填剤、及び難燃剤から選択された少なくとも一種の添加剤を含有する請求項1記載の組成物。
  11. 請求項1記載の組成物で構成されたレーザーマーキング可能な成形品。
  12. 請求項11記載の成形品にレーザー光線を照射してマーキングする方法。
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