JP2005162198A - 車両の駆動機構配設構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】後部駆動ユニットの搭載レイアウトの容易化と、リヤサブフレームの小型、軽量化を図る。
【解決手段】後部駆動ユニットU2は差動装置4の前端にトランスミッション3を一体に結合して構成してあるため、高さ寸法の増大化を回避できて搭載レイアウトを容易にすることができる。後部駆動ユニットU2は、差動装置4の後端をリヤサブフレーム16の後端部16Bに支持し、トランスミッション3の前端をリヤシートクロスメンバ15のトンネル部15Aでマウント部材18を介して支持して、前後支持点間のスパンを長くしてあるのでリヤサブフレーム16に作用する駆動反力を小さくでき、該リヤサブフレーム16の小型,軽量化を実現できる。
【選択図】図3

Description

本発明は車両、とりわけ、フロントエンジン・リヤドライブタイプのA/T(自動変速機)車両の駆動機構配設構造に関する。
フロントエンジン・リヤドライブタイプの車両の中には、車両前後の重量バランスを考慮してトランスミッションを差動装置の上側部分に結合して駆動ユニットを構成して搭載するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−223449号公報(第4頁、図1)
重量のある差動装置は、通常、前,後フレームと両側フレームとで井桁状に形成した剛体構造のリヤサブフレームの前,後フレームに跨って取付けて、該リヤサブフレームを介してリヤフロアの下側に搭載されるが、前述のようにこの差動装置の上側部分に差動装置よりも更に重量のあるトランスミッションを取付けて駆動ユニットを構成したものでは、駆動ユニットの高さ寸法が大きくなるためその搭載レイアウトが難しくなってしまうばかりでなく、駆動ユニットの動荷重に十分に耐え得るようにリヤサブフレームの肉厚や断面形状を大きくして強度・剛性を高める必要があって、重量増加につながる不具合を生じてしまう。
そこで、本発明は後部駆動ユニットの搭載レイアウトを容易にすることができると共に、リヤサブフレームの小型、軽量化を図ることができて、車体重量の軽減化を実現できる車両の駆動機構配設構造を提供するものである。
本発明の車両の駆動機構配設構造にあっては、トランスミッションを車体フロア側に支持した差動装置の前端部に一体に組付けて後部ユニットを構成し、トランスミッションの前端部を、車体フロアにおけるリヤクロスメンバのフロアトンネルに連なるトンネル部で、マウント部材を介して支持したことを最も主要な特徴とする。
本発明によれば、トランスミッションを車体フロア側に支持した差動装置の前端部に一体に組付けて後部駆動ユニットを構成していて、該後部駆動ユニットの高さ寸法の増大化を回避できるため、車体フロアの地上高を高めるようなフロア構造の大幅な変更を伴うことがなく、該後部駆動ユニットのフロア下側への搭載レイアウトを容易にすることができる。
また、後部駆動ユニットは、そのトランスミッションの前端部をリヤクロスメンバのトンネル部でマウント部材を介して支持してあって、後部駆動ユニットの動荷重をリヤクロスメンバに負担させることができることに加えて、該後部駆動ユニットの前,後支持点間のスパンが拡大されて前,後支持点に分散される駆動反力を小さくすることができる。
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
図1〜図8は本発明の第1実施形態を示し、図1は前部駆動ユニットと後部駆動ユニットとの配設状態を略示的に示す側面説明図、図2は図1のA−A線に沿う断面図、図3は後部駆動ユニットの搭載部分を略示的に示す斜視図、図4はリヤクロスメンバのトンネル部とマウント部材とを示す分解斜視図、図5は図4のB−B線に沿う断面図、図6は図4のC−C線に沿う断面図、図7は図4のD−D線に沿う断面図、図8は図4のE−E線に沿う断面図である。
この実施形態の駆動機構配設構造は、図1に示すようにトルクコンバータ2とトランスミッション3とを切離して、エンジン本体1とトルクコンバータ2とを前後一体に組付けて前部駆動ユニットU1を構成してある一方、トランスミッション3は差動装置4の前端部に一体に組付けて後部駆動ユニットU2を構成してある。
本実施形態ではフロントエンジン・リヤドライブタイプのA/T車両を示しており、車体10の車室11の前部に隔成されたフロントコンパートメント12に前部駆動ユニットU1を搭載し、リヤフロアの下側に後部駆動ユニットU2を搭載して、これら前部駆動ユニットU1と後部駆動ユニットU2とを、車両の前部と後部に分離して配置してある。
前部駆動ユニットU1は、その左右中央部と後部の3点でマウント部材9を介してフロントサブフレームまたは車体前部骨格メンバに弾性支持される一方、後部駆動ユニットU2は、図3に示すようにリヤクロスメンバとしてのリヤシートクロスメンバ15と車体フロア側部材としてのリヤサブフレーム16とに跨って弾性支持される。
前記前部駆動ユニットU1のトルクコンバータ2の出力軸と、後部駆動ユニットU2のトランスミッション3の入力軸とを、フロントフロア13に形成したフロアトンネル13A内に配置した1本のプロペラシャフト5により、ユニバーサルジョイント6を介して連結して、動力伝達するようにしてある。
本実施形態では、前記プロペラシャフト5を、軽量で、かつ、振動減衰性に優れた弾性材で構成しているが、前部駆動ユニットU1から後部駆動ユニットU2側への動力伝達に些かも支障を来すことのない強度を備えることは勿論で、例えば炭素繊維やガラス繊維等の繊維によって強化した繊維強化合成樹脂材料により、中実又は中空に形成される。
トルクコンバータ2は、ポンプインペラー,タービンランナー,ステータ,ロックアップクラッチ等を備えた一般のトルクコンバータが用いられており、本実施形態ではこのトルクコンバータ2のオイルチャンバ2Aと、トランスミッション3のオイルチャンバ3Aとを油圧配管7により連通,接続してある。
オイルチャンバ2Aと3Aの何れか一方、例えばトルクコンバータ2のオイルチャンバ2Aにはオイルポンプ8を配設して、該オイルポンプ8によってトルクコンバータ2およびトランスミッション3のライン圧を維持し得るようにしてある。
このオイルポンプ8は、本来、トルクコンバータ2に組込まれたものが利用されている。
油圧配管7は、図2にも示すように前記プロペラシャフト5と共にフロアトンネル13A内で、該プロペラシャフト5よりも下側の一側寄りに前後方向に配索してある。
後部駆動ユニットU2の差動装置4の後端部を支持するリヤサブフレーム16は、前,後フレーム16A,16Bと、一対の側部フレーム16Cとで平面井桁状に形成してあり、その前,後両端部に突出形成した座部16Dを介してリヤシートクロスメンバ15よりも車両後方で、リヤフロア14の下面に接合配置されるフロア骨格メンバに結合してあって、差動装置4の後端部は前記後部フレーム16Bの車幅方向中央部に前後方向に貫通配設した防振ブッシュ17を介して、該後部フレーム16Bに弾性支持してある。
前記前,後の座部16Dは、外筒16d1とカラー16d2およびそれらの間に設けた上下方向に円筒状に形成した防振ブッシュ16d3とを有するマウント部として形成してあり、リヤサブフレーム16を前記フロア骨格メンバに、前記カラー16d2に上下方向にボルトを挿通して、ナット締め固定して弾性支持してある。
一方、トランスミッション3の前端部を支持するリヤシートクロスメンバ15は、図5〜図8に示すようにアッパパネル15Uとロアパネル15Lとで閉断面に形成してあって、その前側下部フランジ15a上にフロントフロア13の後端を重合して接合すると共に、後側上部フランジ15b上にリヤフロア14の前端を重合して接合してある。
このリヤシートクロスメンバ15には、図3,図4に示すようにフロアトンネル13Aに連なるトンネル部15Aを形成してあり、トランスミッション3の前端部をこのトンネル部15Aで、マウント部材18を介して弾性支持してある。
マウント部材18は、リヤシートクロスメンバ15のトンネル部15Aの前,後開口部を閉塞する前,後壁19,20と、これら前,後壁19,20を連設する底壁21とを備えたベース部18Aと、該ベース部18Aの前,後壁19,20の略中央部を前後方向に貫通して配設した円筒状の防振ブッシュ22とを備えている。
この防振ブッシュ22は、前,後壁19,20に跨って接合した円筒カラー23に嵌合固定してある。
このマウント部材18は、前記防振ブッシュ22を介してトランスミッション3の前端部に挿入してサブアッセンブリしてあって、前記トンネル部15Aにその下側からベース部18Aを挿入して取付けるようにしてある。
前記ベース部18Aの底壁21は、トンネル部15Aの下側開口部を跨ぐ長さに形成してあると共に、後壁20は、トンネル部15Aの後側開口部よりも大きな面積で該後側開口部の開口形状に合わせて正面略台形状に形成してある。
一方、ベース部材18Aの前壁19は、フロアトンネル13Aに内接嵌合する大きさで該フロアトンネル13Aの開口形状に合わせて略台形状に形成してあり、その左右側縁には前方に向けて曲折したフランジ部19aを形成してある。
従って、このマウント部材18は前述のようにトランスミッション3の前端部にサブアッセンブリした状態で、トンネル部15Aにその下側から挿入し、ベース部18Aの底壁21をトンネル部15Aの下側開口部を跨いでリヤシートクロスメンバ15の左,右の底壁下面に重合してボルト24,ナット25により締結固定すると共に、後壁20をトンネル部15Aの後側開口部を跨いで該リヤシートクロスメンバ15の左,右の後壁17に重合してボルト24、ナット25により締結固定し、更に、前壁19をフロアトンネル13Aに内接嵌合した状態でフランジ部19aをフロアトンネル13Aの左,右側壁に重合してボルト24,ナット25により締結固定して、該トンネル部15Aの前,後および下部を塞いだ状態にしてリヤシートクロスメンバ15に取付けてある。
ここで、前記前,後壁19,20の固定用のナット25は何れもウエルドナットとしてベース部材18側に配設してある一方、底壁21の固定用のナット25はリヤシートクロスメンバ15の底壁内面に配設してあって、底壁21はフロア下側からボルト24締結し、前壁19のフランジ19aおよび後壁20は何れも車室内側からボルト24締結するようにしている。
なお、図1中、F・Wは前輪、R・Wは後輪、D・Sは差動装置のドライブシャフトを示す。
以上の第1実施形態の構造によれば、トランスミッション3を差動装置4の前端部に一体に組付けて後部駆動ユニットU2を構成していて、該後部駆動ユニットU2の高さ寸法の増大化を回避できるため、リヤフロア14の地上高を高めるようなフロア構造の大幅な変更を伴うことがなく、該後部駆動ユニットU2のフロア下側への搭載レイアウトを容易にすることができる。
また、後部駆動ユニットU2は、その差動装置4の後端部をリヤサブフレーム16の後部フレーム16Bに支持する一方、トランスミッション3の前端部をリヤシートクロスメンバ15のトンネル部15Aで、マウント部材18を介して支持してあって、後部ユニットU2の動荷重をリヤシートクロスメンバ15に負担させることができることに加えて、該後部駆動ユニットU2の前,後支持点間のスパンが拡大されて前,後支持点に分散される駆動反力が小さくなることと、リヤサブフレーム16の前部フレーム16Aには駆動反力が直接入力することがないから、該リヤサブフレーム16の肉厚や断面形状を極力小さくでき、特に、前部フレーム16Aは場合によって省略することも可能で、リヤサブフレーム16の強度・剛性を低く抑えることができるため、該リヤサブフレーム16を小型,軽量化して車体重量の軽減化を図ることができる。
ここで、本実施形態では、前述のマウント部材18は、ベース部材18Aの円筒状の防振ブッシュ22を備えて、トランスミッション3側の振動を減衰してリヤシートクロスメンバ15へ伝達するのが回避されることは勿論、この防振ブッシュ22を介してトランスミッション3の前端部にサブアッセンブリされて、トンネル部15Aにその下側からベース部材18Aを挿入して取付けるようにしてあるから、プロペラシャフト5,トランスミッション3,差動装置4を予め組付けて、これらの駆動ユニットU2のフロア下側からの組付け作業に些かも支障を来すことがなく、マウント部材18の車体への取付けを容易にすることができる。
とりわけ、ベース部材18Aの底壁21は、トンネル部15Aの下側開口部を跨いでリヤシートクロスメンバ15の左,右の底壁下面に重合して締結固定して、該トンネル部15Aの下側開口部の左右方向の口開きを防止できることに加えて、前,後壁19,20によってリヤシートクロスメンバ15の前,後開口部を塞いだ状態でベース部材18をトンネル部15Aに締結固定してあるから、リヤシートクロスメンバ15のトンネル部15Aを形成したことによる強度・剛性の低下を十分に補うことができる。
しかも、前壁19はフロアトンネル13Aに内接嵌合してその左右側壁に締結固定し、かつ、後壁20はトンネル部15Aの後側開口部を跨いでリヤシートクロスメンバ15の左右の後壁17に締結固定してあるので、トンネル部15A周りの剛性を一段と高めることができる。
そして、ベース部材18Aは、前述のようにその底壁21をフロア下側から締結固定し、前壁19および後壁20は何れも車室内側から締結固定して、締結作業をスペース的に余裕のある空間で行えるため、ベース部材18Aの取付作業性を向上することができる。
特に、図1に示すようにトランスミッション3の上側を左右方向に跨いでフロア下側に燃料タンクTが搭載される場合、この燃料タンクTは後部駆動ユニットU2の搭載に先立ってフロア下に搭載されることになるが、ベース部材18Aをフロアの下側から、および車室内側から締結作業を行えることによって、燃料タンクTが締結作業の邪魔になることがなく、作業性を著しく向上することができる。
一方、本実施形態の構造によれば、振動発生源のエンジン本体1とトランスミッション3とが、車体10の前部と後部とに分離して配置されていて、これらエンジン本体1とトランスミッション3で発生した振動の干渉を回避して振動レベルを小さく抑制できる。
プロペラシャフト5は、軽量で、かつ、振動減衰性に優れた弾性材で構成され、該プロペラシャフト5により前部駆動ユニットU1と後部駆動ユニットU2の相互間で振動減衰作用が得られてこれら両者間での振動伝達を抑制することができる。
トルクコンバータ2とトランスミッション3とが切離されているため、これら両者間での撓み発生による振動,騒音の発生を回避することができる。
これらのことから、駆動系全体の振動,騒音を小さく抑制できるから、車室11の内,外部分に多量の防音、遮音材を用いなくても静粛性を一段と向上することができる。
また、エンジン本体1とトルクコンバータ2とからなる前部駆動ユニットU1と、トランスミッション3と差動装置4とからなる後部駆動ユニットU2を、車両の前部と後部に分離して搭載してあるため、前,後部の重量バランスが良好となってフロント重量が軽くなることと、前部駆動ユニットU1の振動レベルが小さくなることから、フロント側前部駆動ユニットU1を弾性支持するマウント部材9の弾性を必要以上に柔らかくする必要がなく、該マウント部材9の弾性を適切に設定することにより、前記フロント重量が軽くなることと併せて制動時のノーズダイブの抑制効果,旋回制動性、および操安性,回頭性を向上することができる。
更に、トルクコンバータ2のロックアップ時のショックをプロペラシャフト5の弾性で減衰できることと併せて、前述のように前部駆動ユニットU1と後部駆動ユニットU2との間での振動伝達作用を低減できるから、ロックアップ時の振動発生回避のためロックアップ領域が小さく規制されずに、該ロックアップ領域を拡大することができる。この結果、A/T車でありながらM/T(マニュアル・トランスミッション)車と同様なトルクレスポンスが得られて走行性を向上できると共に、このロックアップ領域の拡大により動力の滑り損失をなくして燃費を向上することもできる。
また、前記プロペラシャフト5は、軽量で、かつ、振動減衰性に優れた弾性材で構成してあるため、該プロペラシャフト5が大きな振幅で振動するのを回避できるから、一本のプロペラシャフト5であってもその略中央部をフロントフロア13にマウントする必要がなく、フロア振動の発生を回避できることは勿論、フロアトンネル13Aを図2に示すように符号13A´で示す従来のフロアトンネルに較べて小さくできるため、車室11の居住空間を拡大できると共に、フロント側では各種ペダルPの配設空間を拡大できてペダルレイアウトの自由度を高めることができる。
特に、プロペラシャフト5は、炭素繊維やガラス繊維等の繊維で強化した繊維強化合成樹脂材を用いて構成しているため、軽量で、かつ、振動減衰性に富むと共に機械的強度に優れたプロペラシャフト5を設計上有利に得ることができる。
また、トルクコンバータ2とトランスミッション3の両オイルチャンバ2A,3Aを油圧配管7で連通,接続し、一方のオイルチャンバ2Aにオイルポンプ8を設けて共用するようにしているため、部品点数を削減できてコスト的におよび重量的に有利に得ることができる。
しかも、この油圧配管7を車室外のフロアトンネル13A内に配索してあるため、オイル冷却効果を得ることができ、別途設けられるオイルクーラーを小型化することもできる。
図9は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図9はリヤシートクロスメンバとマウント部材との分解斜視図である。
この第2実施形態では、マウント部材18を、トランスミッション3の前端部を支持する防振部材22Aを備えたステイ18Bで構成している。
このステイ18Bはアルミ合金等の軽量金属材料からなるダイカスト製として得ることができ、リヤシートクロスメンバ15のトンネル部15Aの下側開口部を跨ぐ長さに形成して、リヤシートクロスメンバ15の左右の底壁下面にボルト24,ナット25によって締結固定される。
ステイ18Bの略中央部上面には隆起部18B´を形成してあって、この隆起部18B´に防振部材22Aを配設してある。
トランスミッション3の前端部の下面側には左右一対の脚部3aを突設してあって、この脚部3Aにマウント部材22Aを介してステイ18Bを締結して、ステイ18Bをトランスミッション3の前端部にサブアッセンブリしてある。
従って、この第2実施形態の場合も、マウント部材18を構成するステイ18Bを、後部駆動ユニットU2のフロア下方からの組付け時に、リヤシートクロスメンバ15の底壁に下側からボルト24により締結できて、作業性を向上することができる。
また、マウント部材18をステイ18Bで構成しているので構造が簡単となり、しかも、ステイ18Bはトンネル部15Aの下側部分を左右に跨いで締結固定してあるため、トンネル部15Aの下側開口部の口開きを阻止して、トンネル部15A周りの剛性を確保することができる。
図10,図11は第2実施形態の変形例を示すもので、この変形例にあってはリヤシートクロスメンバ15の後面側でトンネル部15Aの左右両側部に、該トンネル部15Aの下側開口部側に延出するマウントブラケット15Bをボックス状に一体に接合配置して、これら左右のマウントブラケット15Bの底壁間に跨ってステイ18Bをボルト24,ナット25により締結固定するようにしたもので、前記第2実施形態と同様の作用効果が得られる。
図12〜図14は本発明の第3実施形態を示し、前記第1,第2実施形態と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図12はトランスミッション前端部のマウント部材配設部分を断面として示す正面図、図13は第1の防振部材の拡大図、図14は第2の防振部材の拡大図である。
この第3実施形態では、マウント部材18は、トランスミッション3の前端部と、リヤシートクロスメンバ15との荷重伝達経路に、防振部材30を多段に備えている。
マウント部材18は、防振部材30を多段に備えたステイ18Bで構成している。
このステイ18Bは前記第2実施形態と同様にアルミ合金等の軽量金属材料からなり、リヤシートクロスメンバ15のトンネル部15Aの下側開口部を跨ぐ長さに形成して、リヤシートクロスメンバ15の左右の底壁下面にボルト24,ナット25によって締結固定される。
防振部材30は、トランスミッション3の前端部とこれを支持するステイ18Bとの間に設けた第1の防振部材30Aと、ステイ18Bとリヤシートクロスメンバ15との締結固定部分に設けた第2の防振部材30Bと、で構成してある。
トランスミッション3の前端部には、左右方向に略水平に張り出すアーム部3Bを設けてあり、これらブラケット部3bとステイ18Bとの間に第1の防振部材30Aを配設してある。
第1の防振部材30Aは、上端が開放し、その周縁に内側に向けてフランジ41aを形成した円形の外筒41と、外筒41内に配設した防振ゴム42と、防振ゴム42の中心部に埋設した円柱状の可動支持体43とを備えている。
外筒41は、その底面中心部にボルト44を突設してあって、外筒41をステイ18B上に載置して該ボルト44を介してステイ18Bにナット46により締結固定してある。
可動支持体43は、その上端に防振ゴム42および外筒41より外方に突出する小径部43aと、該小径部43aの中心に突設したボルト45とを備え、この小径部43a上に前記ブラケット部3bを載置して、ボルト45を介して該ブラケット部3bにナット46により締結固定してある。
第2の防振部材30Bは、ステイ18Bの左右両端部にサブアッセンブリされていて、該ステイ18Bに固設した円形の外筒51と、外筒51内に設けた上下方向に円筒状の防振ブッシュ52と、該防振ブッシュ52の中心に設けたカラー53とを備えている。
前記ステイ18Bは、第1の防振部材30Aを介してトランスミッション3の前端部のアーム部3Bにサブアッセンブリされ、該トランスミッション3の前端部をリヤシートクロスメンバ15のトンネル部15Aに下側から挿入し、リヤシートクロスメンバ15の底壁とボルトレインフォース15cとに跨って固定したボルト47に、前記第2の防振部材30Bのカラー53を挿通してステイ18Bをリヤシートクロスメンバ15の底壁下面に定置し、ナット48により締結固定してある。
従って、この第3実施形態によれば、トランスミッション3の前端部と、リヤシートクロスメンバ15との荷重伝達経路に、第1,第2の防振部材30A,30Bを多段に配設してあるため、前記第1,第2実施形態に較べてより一層防振効果を高めることができ、加速時における所要の振動領域およびデフノイズ,ギヤノイズ領域での振動,騒音レベルを低減することができる。
また、この第3実施形態にあっても、前記第2実施形態と同様に、マウント部材18をステイ18Bで構成しているので構造が簡単となり、しかも、ステイ18Bを後部駆動ユニットU2のフロア下方からの組付け時に、リヤシートクロスメンバ15の底壁に下側からボルト,ナット締結できて作業性を向上することができ、かつ、ステイ18Bによりトンネル部15Aの下側開口部の口開きを阻止して、トンネル部15A周りの剛性を確保することができる。
図15は本発明の第4実施形態を示し、前記第3実施形態と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図15はトランスミッション前端部のマウント部材配設部分を断面として示す正面図である。
この第4実施形態では、マウント部材18を前記第3実施形態と同様に、防振部材30を多段に備えたステイ18Bで構成しているが、本実施形態にあっては、防振部材30を、トランスミッション3の前端部と、ステイ18Bとの間に多段に設けた第1の防振部材30Aと、第2の防振部材30Bとで構成している。
これら第1の防振部材30Aと、第2の防振部材30Bとは、トランスミッション3の前端部左右のアーム部3Bと、ステイ18Bとの間に上,下に多段に重ねて配設される。
第1の防振部材30Aは、その上側のボルト45とナット46とによりトランスミッション3の前端部のアーム部3Bに締結固定すると共に、該第1の防振部材30Aの下側のボルト44とナット46とにより、第1の防振部材30Aとステイ18B側の第2の防振部材30Bとを締結固定して、ステイ18Bをトランスミッション3の前端部にサブアッセンブリしてある。
そして、後部駆動ユニットU2のフロア下方からの組付け時に、ステイ18Bの左右両端部を直接リヤシートクロスメンバ15の底壁下面に重合して、ボルト47,ナット48により締結固定して、剛体結合してある。
ここで、本実施形態にあっては、前記第1,第2の防振部材30A,30Bの間に、所要質量の錘49を介装して、ダイナミックダンパを構成している。
従って、この第4実施形態によれば、第1,第2の防振部材30A,30Bの多段配置により、前記第3実施形態と同様に防振効果を高められる。
特に、第1,第2の防振部材30A,30Bは上,下方向に多段配置すると共に、それらの間に所要質量の錘49を介装して、ダイナミックダンパを構成しているため、防振効果をより一層高めることができる。
また、ステイ18Bはリヤシートクロスメンバ15の底壁下面に直接締結固定して剛体結合してあるので、リヤシートクロスメンバ15のトンネル部15A周りの剛性を確保することができる。
図16は本発明の第5実施形態を示し、前記第3,第4実施形態と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図16はトランスミッション前端部のマウント部材配設部分を断面として示す正面図である。
この第5の実施形態にあっても、マウント部材18を前記第3,第4実施形態と同様に、防振部材30を多段に備えたステイ18Bで構成している。
本実施形態では、第1の防振部材30A′を、左右両側に略水平に張り出すアーム部61aを備えて、トランスミッション3の前端部を挿通支持するブラケット61と、該ブラケット61の前記トランスミッション前端部の挿通支持部分に配設した円筒状の防振ブッシュ62と、で構成している。
また、第2の防振部材30B′は、外筒41,外筒41内に充填した防振ゴム42,防振ゴム42の中心部分に埋設した可動支持体43と、を備えている。
即ち、この第5実施形態では、第2の防振部材30B′として、前記第3,第4実施形態で第1の防振部材30Aとして用いたものを利用しており、可動支持体43のボルト45とナット46とにより、該第2の防振部材30B′を、第1の防振部材30A′におけるブラケット51のアーム部51aに締結固定する一方、外筒41のボルト44とナット46とにより、該第2の防振部材30B′をステイ18Bに締結固定して、該ステイ18Bをトランスミッション3の前端部にサブアッセンブリしてある。
そして、後部駆動ユニットU2のフロア下方からの組付け時に、ステイ18Bの左右両端部を直接リヤシートクロスメンバ15の底壁下面に重合して、ボルト47,ナット48により締結固定して、剛体結合してある。
従って、この第5実施形態によれば、前記第3,第4実施形態と同様に、第1,第2の防振部材30A′,30B′の多段配置により防振効果を一段と高めることができる。
また、第1の防振部材30A′のブラケット51は、防振ブッシュ52と、第2の防振部材30B′の防振ゴム42とに弾性支持されているため、該ブラケット51がその質量によってダイナミックダンパとして機能して、第4実施形態と同様に防振効果をより一層高めることができる。
図17は本発明の第6実施形態を示し、前記第3,第5実施形態と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図17はトランスミッション前端部のマウント部材配設部分を断面として示す正面図である。
この第6実施形態にあっては、マウント部材18は、左右両側に略水平に張り出すアーム部61aを備えて、トランスミッション3の前端部を挿通支持するブラケット61と、該ブラケット61の前記トランスミッション3の前端部の挿通支持部分に配設した円筒状の防振ブッシュ62とからなる第1の防振部材30A″と、
前記ブラケット61のアーム部61aに設けた第2の防振部材30B″と、を備えている。
第1の防振部材30A″は、前記第5実施形態で第1の防振部材30A′として用いたものを利用している。
また、第2の防振部材30B″は、外筒51,外筒51内の円筒状の防振ブッシュ52,防振ブッシュ52の中心に設けたカラー53を備えている。
即ち、この第2の防振部材30B″としては、前記第3実施形態で第2の防振部材30Bとして用いたものを利用しており、前記外筒51をブラケット61のアーム部61aに固設して、該第2の防振部材30B″をアーム部61aと一体としてある。
そして、マウント部材18は、トランスミッション3の前端部にサブアッセンブリして、後部駆動ユニットU2のフロア下方からの組付け時に、マウント部材18をリヤシートクロスメンバ15のトンネル部15Aに挿入し、アーム部61aに設けた第2の防振部材30B″のカラー53を、トンネル部15Aの上壁とその内側に設けたボルトレインフォース15cとに跨って固設したボルト47に挿通し、ナット48により締結することによって、該マウント部材18をトンネル部15Aの上壁に固定してある。
従って、この第6実施形態によれば、前記第5実施形態と同様に、第1,第2の防振部材30A″,30B″の多段配置により防振効果を一段と高められ、特に、第1の防振部材30B″のブラケット61の存在によりダイナミックダンパの作用が得られて、防振効果をより一層高めることができる。
図18,図19は本発明の第7実施形態を示し、前記第1実施形態と同一部分に同一符号を付して重複する説明を省略するものとし、図18は後部駆動ユニットの搭載部分を略示的に示す斜視図、図19はリヤサブフレームの挙動を示す略示的断面図である。
この第7実施形態の駆動機構配設構造は図18に示すように、後部駆動ユニットU2における差動装置4の後端部を車体フロアの下側に結合したリヤサブフレーム16の後端部に支持し、トランスミッション3の前端部をリヤシートクロスメンバ15のトンネル部15Aで、マウント部材18を介して弾性支持してある点、
リヤサブフレーム16は、前,後フレーム16A,16Bと、一対の側部フレーム16Cとで平面井桁状に形成してあり、その前,後両端部に突出形成した座部としてのマウント部16Dを介してリヤシートクロスメンバ15よりも車両後方で、リヤフロア14下面のフロア骨格メンバに結合して弾性支持してあり、差動装置4の後端部を前記後部フレーム16Bの車幅方向中央部に前後方向に貫通配設した防振ブッシュ17を介して、該後部フレーム16Bに弾性支持してある点、等は、前記第1実施形態と同様である。
ここで、この第7実施形態にあっては、前記リヤサブフレーム16の前端部、つまり、前記前部フレーム16Aの車幅方向中央部の下面と、後部駆動ユニットU2の上面(本実施形態では差動装置4の上面)との間に、これらを連結する前部支持点Pを設けてある。
この前部支持点Pは、前記リヤサブフレーム16の座部Dを構成する円筒ブッシュタイプのマウント部材を用いることができる。
そして、前記リヤサブフレーム16は、後部駆動ユニットU2に車両前方向の力が入力されたときに、リヤサブフレーム16が前下がりに前方移動して傾斜変位可能なように、前,後のマウント部16D,16Dの支持剛性に指向性を付与してある。
この支持剛性の指向性付与は、図19に示すようにマウント部16Dの円筒状に形成した防振ブッシュ16d3の前,後部に、該防振ブッシュ16d3の斜め前下がりの撓み変形を促すすぐり70を形成することによって得られる。
図19に示す実施形態にあっては、前側のマウント部16Dの防振ブッシュ16d3の略下半部に前側すぐり70Fを形成すると共に、該防振ブッシュ16d3の後部の略上半部に後側すぐり70Rを形成してある。
図20に示す変形例では、前側のマウント部16Dの防振ブッシュ16d3の略下半部に前,後側すぐり60F,60Rを形成する一方、後側のマウント部16Dの防振ブッシュ16d3の略上半部に前,後側すぐり70F,70Rを形成してある。
前記何れのすぐり70の形成形態にあっても、リヤサブフレーム16に車両前方への入力が作用すると、前,後側のすぐり70F,70Rの形成によって、防振ブッシュ16d3が斜め前下がりに撓み変形して、リヤサブフレーム16の前下がりの傾斜変位挙動を促すことが可能となる。
従って、この第7実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の作用効果、即ち、後部駆動ユニットU2のフロア下側への搭載レイアウトの容易化、リヤサブフレーム16の小型軽量化による車体重量の軽減化、リヤシートクロスメンバ15のトンネル部15A周りの強度・剛性の確保、エンジン本体1とトランスミッション3で発生した振動の干渉回避による振動レベルの低減化およびトルクコンバータ2とトランスミッション3との間での撓み発生に伴う振動,騒音の低減化による駆動系全体の振動・騒音の低減化、およびフロント重量の軽減化による制動時のノーズダイブの抑制効果,旋回制動性,操安性の向上、等の効果が得られる他、次に述べる作用効果を得ることができる。
後部駆動ユニットU2の差動装置4のドライブシャフトD・S(図1参照)から後輪R・Wに駆動力が伝達されると、後輪R・Wの接地反力によって後部駆動ユニットU2にはドライブシャフトD・Sを中心とする前上がりの回転モーメントが発生して、所謂後部駆動ユニットU2のワインドアップ現象が生じる。
特に、車両の発進時および加速時に、駆動力が増加した直後で、後輪の回転速度が変化し始めるまでの間では、前記後部駆動ユニットU2のワインドアップ現象が大きくなり、トランスミッション3の前端部を支持したマウント部材18の防振材(防振ブッシュ22)の弾性変形が底付きして、後部駆動ユニットU2の前端部からリヤシートクロスメンバ15、ひいては車体フロアへの振動伝達が活性化し、車室内への振動・騒音が大きくなる可能性がある。
一方、前記車両の発進時および加速時には、前述のように後部駆動ユニットU2にはワインドアップ現象が発生することに加えて、リヤサブフレーム16には後輪R・Wのサスペンションアームやサスペンションリンク等が連結,支持されていることにより、後輪R・Wの接地反力の増加によって、これらサスペンションアームを介してリヤサブフレーム16および後部駆動ユニットU2には、車両前方への押動力が働く。
ここで、本実施形態では前述のように、リヤサブフレーム16の前部フレーム16Aの下面と差動装置4の上面との間には、前部支持点Pを設定してあると共に、前,後側のマウント部16D,16Dの支持剛性に斜め前下がり方向に撓み変形する指向性を付与してあるため、リヤサブフレーム16の車両前方への押動力が作用すると、該リヤサブフレーム16が前下がりに前方移動して傾斜変位して、前記前部支持点Pで後部駆動ユニットU2に、ワインドアップ方向とは反対向きの回転モーメントを発生させる。
この結果、後部駆動ユニットU2のワインドアップ現象を小さく抑制し、マウント部材18の防振材の弾性底付きをなくして、発進時および加速時における振動,騒音を低減することができる。
また、本実施形態では防振ブッシュ16d3に前,後側すぐり70F,70Rを形成する簡単な構造で、マウント部16Dの支持剛性に指向性を付与することができる。
ここで、前記後部駆動ユニットU2における差動装置4のリヤサブフレーム16への支持は前記第7実施形態の構造に限られず、例えば図21の変形例に示すように、リヤサブフレーム16の左右の側部フレーム16Cに亘って前後2本の中間フレーム16E,16Eを設け、これら中間フレーム16Eと差動装置4の上面との間にマウント部材17A,17Bを設けて弾性支持しても、前述と同様のワインドアップ抑制効果を得ることができる。
図22は本発明の第8実施形態を示すもので、本実施形態にあっては、前記第7実施形態におけるリヤサブフレーム16の前側のマウント部16D周りに、リヤサブフレーム16の前方移動時に該前側のマウント部16Dに当接して、該マウント部16Dの斜め前下がりの変位を案内するガイド部材71を配設してある。
このガイド部材71は金属板で形成されていて、マウント部16Dが連結支持されるフロア骨格メンバF・Mの下面に取付けられており、その前端部分はマウント部16Dの上縁前部に近接する湾曲部71Aとして形成してある。
従って、この第8実施形態によれば、車両の発進時や加速時にリヤサブフレーム16に車両前方への押動力が発生すると、前側のマウント部16Dの上縁前部がガイド部材71の湾曲部71Aに接触して、その湾曲形状に沿って積極的に斜め前下がりに変位案内されるため、前述の後部駆動ユニットU2のワインドアップ抑制効果を高めることができる。
なお、この第8実施形態では、前記第7実施形態のように防振ブッシュ16d3にすぐり70を設けることが望ましいが、場合によって、このすぐり70を設けなくてもリヤサブフレーム16の斜め前下がりの傾斜変位を促すことが可能である。
また、これら第7,第8実施形態の構造は、前記第2〜第6実施形態の構造に適用して同様の効果を得ることができる。
ところで、本発明の駆動機構配設構造は前記第1〜第8実施形態を例にとって説明したが、これらに限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で各種実施形態をとることができる。
本発明の第1実施形態における前部駆動ユニットと後部駆動ユニットとの配設状態を示す側面説明図。 図1のA−A線に沿う断面図。 本発明の第1実施形態における後部駆動ユニットの搭載部分を略示的に示す斜視図。 本発明の第1実施形態におけるリヤシートクロスメンバのトンネル部とマウント部材とを示す分解斜視図。 図4のB−B線に沿う断面図。 図4のC−C線に沿う断面図。 図4のD−D線に沿う断面図。 図4のE−E線に沿う断面図。 本発明の第2実施形態におけるリヤシートクロスメンバのトンネル部とマウント部材とを示す分解斜視図。 本発明の第2実施形態の変形例を示すリヤシートクロスメンバの後面図。 図11のF−F線に沿う断面図。 本発明の第3実施形態におけるマウント部材の配設部分を断面として示す正面図。 本発明の第3実施形態における第1の防振部材の拡大図。 本発明の第3実施形態における第2の防振部材の拡大図。 本発明の第4実施形態における図12と同様の正面図。 本発明の第5実施形態における図12と同様の正面図。 本発明の第6実施形態における図12と同様の正面図。 本発明の第7実施形態における後部駆動ユニットの搭載部分を略示的に示す斜視図。 本発明の第7実施形態におけるリヤサブフレームの座部を断面として示す説明図。 図19に示した座部の変形例を示す説明図。 図18に示した後部駆動ユニット搭載構造の変形例を示す略示的斜視図。 本発明の第8実施形態を示す断面図。
符号の説明
U1 前部駆動ユニット
U2 後部駆動ユニット
1 エンジン本体
2 トルクコンバータ
3 トランスミッション
3B アーム部
2A,3A オイルチャンバ
4 差動装置
5 プロペラシャフト
7 油圧配管
8 オイルポンプ
10 車体
11 車室
13 フロントフロア(車体フロア)
13A フロアトンネル
14 リヤフロア(車体フロア)
15 リヤシートクロスメンバ(リヤクロスメンバ)
15A トンネル部
16 リヤサブフレーム
16A 前端部
16B 後端部
16D 座部(マウント部)
16d3 防振ブッシュ
18 マウント部材
18A ベース部材
18B ステイ
19 前壁
19a フランジ部
20 後壁
21 底壁
22 防振ブッシュ
22A,30 防振部材
30A,30A′,30A″ 第1の防振部材
30B,30B′,30B″ 第2の防振部材
61 ブラケット
61a アーム部
70 すぐり
70F 前側すぐり
70R 後側すぐり
71 ガイド部材
P 前部支持点

Claims (21)

  1. トランスミッションを車体フロア側部材に支持した差動装置の前端部に一体に組付けて後部ユニットを構成し、
    トランスミッションの前端部を、車体フロアにおけるリヤクロスメンバのフロアトンネルに連なるトンネル部で、マウント部材を介して支持したことを特徴とする車両の駆動機構配設構造。
  2. マウント部材は、リヤクロスメンバのトンネル部の前,後開口部を閉塞する前,後壁を備えたベース部材と、
    これら前,後壁を貫通して設けた円筒状の防振ブッシュとを備え、
    該マウント部材を防振ブッシュを介してトランスミッションの前端部に挿入してサブアッセンブリして、前記トンネル部にその下側からベース部材を挿入して取付けたことを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動機構配設構造。
  3. ベース部材は、前,後壁を連設する底壁を備え、該底壁をトンネル部の下側開口部を跨いでリヤクロスメンバの左,右の底壁下面に重合して締結固定したことを特徴とする請求項2に記載の車両の駆動機構配設構造。
  4. ベース部材の前壁は、フロアトンネルに内接嵌合する大きさ、形状に形成してあると共に、その左,右側縁にフランジ部を備え、該フランジ部をフロアトンネルの左,右側壁に重合して締結固定する一方、
    ベース部材の後壁は、リヤクロスメンバのトンネル部の後側開口部を跨いで該リヤクロスメンバの左,右の後壁に重合して締結固定したことを特徴とする請求項2または3に記載の車両の駆動機構配設構造。
  5. ベース部材の前壁のフランジ部および後壁を、何れも車室内側から締結固定したことを特徴とする請求項4に記載の車両の駆動機構配設構造。
  6. マウント部材が、トランスミッションの前端部を支持する防振部材を備えたステイで構成され、該ステイをリヤクロスメンバのトンネル部の下側から該トンネル部の下側部分を左,右に跨いでリヤクロスメンバに締結固定したことを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動機構配設構造。
  7. マウント部材は、トランスミッションの前端部と、リヤクロスメンバとの荷重伝達経路に、防振部材を多段に備えていることを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動機構配設構造。
  8. マウント部材は、防振部材を多段に備えたステイで構成し、該ステイをリヤクロスメンバのトンネル部の下側から該トンネル部の下側部分を左,右に跨いでリヤクロスメンバに締結固定してあり、
    防振部材を、トランスミッションの前端部とこれを支持するステイとの間に設けた第1の防振部材と、ステイとリヤクロスメンバとの締結固定部分に設けた第2の防振部材と、で構成したことを特徴とする請求項7に記載の車両の駆動機構配設構造。
  9. マウント部材は、防振部材を多段に備えたステイで構成し、該ステイをリヤクロスメンバのトンネル部の下側から該トンネル部の下側部分を左,右に跨いでリヤクロスメンバに締結固定してあり、
    防振部材を、トランスミッションの前端部と、これを支持するステイとの間に多段に設けた第1,第2の防振部材で構成し、
    ステイとリヤクロスメンバとを直接締結固定して剛体結合したことを特徴とする請求項7に記載の車両の駆動機構配設構造。
  10. トランスミッションの前端部に左右方向に張り出すブラケット部を設けて、これらブラケット部とステイとの間に第1,第2の防振部材を上,下に多段に配設し、
    これら第1,第2の防振部材の間に所要質量の錘を介装して、ダイナミックダンパを構成したことを特徴とする請求項9に記載の車両の駆動機構配設構造。
  11. 第1の防振部材を、左右両側にアーム部を備えて、トランスミッションの前端部を挿通支持するブラケットと、該ブラケットの前記トランスミッション前端部の挿通支持部分に配設した円筒状の防振ブッシュと、で構成し、
    前記ブラケットの両側のアーム部とステイとの間に第2の防振部材を配設したことを特徴とする請求項9に記載の車両の駆動機構配設構造。
  12. マウント部材は、左右両側にアーム部を備えて、トランスミッションの前端部を挿通支持するブラケットと、該ブラケットの前記トランスミッション前端部の挿通支持部分に配設した円筒状の防振ブッシュとからなる第1の防振部材と、
    前記左右のアーム部に設けた第2の防振部材と、を備え、
    マウント部材を、前記アーム部の第2の防振部材を介してリヤクロスメンバのトンネル部に、その下側から取付けたことを特徴とする請求項7に記載の車両の駆動機構配設構造。
  13. トランスミッションを差動装置の前端部に一体に組付けて後部ユニットを構成し、
    トランスミッションの前端部を、車体フロアにおけるリヤクロスメンバのフロアトンネルに連なるトンネル部で、マウント部材を介して支持する一方、
    車体フロアの下側にリヤサブフレームを備え、前記リヤサブフレームは、前記リヤクロスメンバよりも車両後方で車体フロアの下側に結合する前,後の座部を備えると共に、前記後部ユニットは、前記リヤサブフレームに車両前後方向前側および後側で結合され、
    後部ユニットに車両前方向の力が入力されたときに、リヤサブフレームが前下がりに前方移動して傾斜変位可能に、前記前,後の座部の支持剛性に指向性を付与したことを特徴とする車両の駆動機構配設構造。
  14. リヤサブフレームの前,後の座部は、上下方向に円筒状に形成した防振ブッシュを有するマウント部として構成され、リヤサブフレームを車体フロアにこれらマウント部を介して前記防振ブッシュを上下方向に貫通してボルト・ナット結合してあり、
    前記前側のマウント部の防振ブッシュの前,後部に、該防振ブッシュの斜め前下がりの撓み変形を促すすぐりを形成したことを特徴とする請求項13に記載の車両の駆動機構配設構造。
  15. 前側のマウント部における防振ブッシュの前部の略下半部に前側すぐりを形成すると共に、該防振ブッシュの後部の略上半部に後側すぐりを形成したことを特徴とする請求項14に記載の車両の駆動機構配設構造。
  16. 前側のマウント部における防振ブッシュの略下半部に前,後側すぐりを形成する一方、後側のマウント部における防振ブッシュの略上半部に前,後側すぐりを形成したことを特徴とする請求項14に記載の車両の駆動機構配設構造。
  17. 車体フロア側に、リヤサブフレームの前方移動時に前側の座部に当接して、該座部の斜め前下がりの変位を案内するガイド部材を設けたことを特徴とする請求項13〜15のいずれか1つに記載の車両の駆動機構配設構造。
  18. 車両前部に搭載した前部駆動ユニットから後部駆動ユニットのトランスミッションに動力を伝達するプロペラシャフトを、振動減衰性に優れた弾性材で構成したことを特徴とする請求項1〜17の何れか1つに記載の車両の駆動機構配設構造。
  19. 前部駆動ユニットにおけるトルクコンバータのオイルチャンバと、後部駆動ユニットにおけるトランスミッションのオイルチャンバとを油圧配管により連通接続し、トルクコンバータ又はトランスミッションの何れか一方のオイルチャンバにオイルポンプを設けたことを特徴とする請求項18に記載の車両の駆動機構配設構造。
  20. 油圧配管をプロペラシャフトと共にフロアトンネル内に配索したことを特徴とする請求項18または19に記載の車両の駆動機構配設構造。
  21. プロペラシャフトを構成する弾性材が、炭素繊維、ガラス繊維等の繊維によって強化した繊維強化合成樹脂材料であることを特徴とする請求項18〜20の何れか1つに記載の車両の駆動機構配設構造。
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