JP4351082B2 - 防振マウント装置 - Google Patents

防振マウント装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4351082B2
JP4351082B2 JP2004025551A JP2004025551A JP4351082B2 JP 4351082 B2 JP4351082 B2 JP 4351082B2 JP 2004025551 A JP2004025551 A JP 2004025551A JP 2004025551 A JP2004025551 A JP 2004025551A JP 4351082 B2 JP4351082 B2 JP 4351082B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
power plant
vehicle body
side member
mount
longitudinal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004025551A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005214383A (ja
Inventor
勝敏 太田
哲也 三宅
純生 内田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kurashiki Kako Co Ltd
Original Assignee
Kurashiki Kako Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kurashiki Kako Co Ltd filed Critical Kurashiki Kako Co Ltd
Priority to JP2004025551A priority Critical patent/JP4351082B2/ja
Priority to US10/810,625 priority patent/US7111705B2/en
Priority to EP04007673A priority patent/EP1559924A1/en
Publication of JP2005214383A publication Critical patent/JP2005214383A/ja
Priority to US11/406,329 priority patent/US7296650B2/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4351082B2 publication Critical patent/JP4351082B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

本発明は、自動車にパワープラントを搭載するための防振マウント装置に関し、特に、パワープラントのロール方向の揺動を規制するための機構を一体的に設ける場合の構造の技術分野に属する。
従来より、例えばフロントエンジン・フロントドライブ(FF)方式の車両では、一般的に、パワープラントの長手方向(クランク軸の延びる方向)を車体の幅方向に向けて搭載し、その両端部をそれぞれエンジンルームの左右両端側に位置する車体サイドフレームに対して弾性支持するようにしている(いわゆる横置き搭載方式)。
このような横置き搭載方式としては、例えば特許文献1に開示されるように、左右両側の主マウントをパワープラントのロール慣性主軸(以下、単にロール軸という)に近接させて配置する慣性主軸マウントが主流である。これは、パワープラントの静荷重の殆どを受け持つ左右2つのマウントの支持剛性を確保しながら、ロール軸周りの動ばねを比較的柔らかなものとして、アイドル振動を効果的に低減することができるからである。
但し、そのようにロール軸周りの動ばねを柔らかくすると、例えば急加速時や急減速時のようにエンジンの駆動出力(トルク)が大きく変動するときには、その反力(トルク)によってパワープラント全体が大きくロール軸周りに回動(ローリング)することになるので、慣性主軸マウントの場合は前記左右の主マウント以外にローリングを規制するためのマウントを通常、パワープラントの前後に複数個、設けている。
この点、例えば特許文献2に開示されるように、左右の主マウントによるパワープラントの支持点をロール軸に対しやや高めに設定して、該パワープラント全体を振り子(ペンデュラム)のように揺動可能に支持するとともに、その揺れを規制するためのトルクロッドをパワープラントの下端部に配設して、車体側と連結するようにしたものがある(以下、ペンデュラムマウントと呼ぶ)。
このペンデュラムマウントでは、前記の一般的な慣性主軸マウントに比べて左右の主マウントがロール軸から離れているため、パワープラントのローリングに伴い前記主マウントに対し直接的に前後方向の力が作用することになり、言い換えると、該主マウント自体によってもローリングが規制されることになる。この点を考慮して、前記特許文献2に記載のものでは、パワープラント下端の独立のトルクロッドの他に、左右の主マウントにも各々トルクロッドを配設して、これにより前後方向の力を受け止めるようにしている。
ところが、そのように主マウントにもトルクロッドを配設する場合には、その分、マウントの構成部品の数が増えてしまい、組み立て工数も増えることから、かなりのコストアップを招くという問題がある。これは、トルクロッドを付けたことによってマウントの上下動が阻害されないように、該トルクロッドの前後両端部をそれぞれ水平軸の周りに回動可能に支持し、且つ振動が伝わらないようにゴムブッシュを介して連結するからである。
この点、より簡単な構造でマウントにおける変位を規制することのできるストッパ機構も種々、知られている。例えば、特許文献3、4に記載のものでは、パワープラント側に連結された部材の前後両側にそれぞれ突出するようにストッパゴム部を設けて、このストッパゴム部が各々前後方向に対向する車体側の部材に当接することによって、それ以上の変位を規制するようにしている。
また、そのようにストッパゴム部が車体側の部材に当接すると、このストッパゴム部を介してパワープラントの振動が車体側に伝達される虞れがあるので、前記特許文献5、6に記載のストッパ機構では、ストッパゴム部の先端に凸条部を設けたり、或いはストッパゴムの内部にすぐり(空洞部)を設けたりして、部分的に剛性を低下させるようにしている。これにより、例えば図7(a)に実線(I)で示すようにストッパの作動(S1)と同時にマウントのばね定数が急上昇することはなくなり、同図に破線(II)で示すようにストッパ作動初期のばね定数の上昇が比較的緩やかなものとなって振動を吸収できるようになる。
仏国特許出願公開第2737008号明細書 独国特許出願公開第4209613号明細書 特開2003−184939号公報 特開2002−257182号公報 特開昭61−92329号公報 特公昭60−02541号公報
しかし、前記従来のストッパ機構(特許文献3〜6等)は、いずれも、トルクロッドのようにマウントへの前後方向入力を受け止めながら、その上下動を阻害せず、上下動ばねの上昇を最小限に抑えることのできるものではないので、上述したトルクロッドの代用にはなり得ない。
すなわち、まず前記特許文献3、4のものでは、上述したように、ストッパゴム部が車体側部材に当接して前後方向の押圧力を受け止めた状態では、圧縮されたゴムの弾性変形が前後方向だけでなく上下方向についても大幅に制限され、このストッパゴム部によって車体側部材がパワープラント側部材に対して拘束されることになる。このため、ストッパの作動と同時にマウント全体の前後及び上下の動ばねが急上昇し、防振性能が急激に悪化する(図7(a)(b)の実線のグラフを参照)。
例えば、自動車の加速時には、エンジンの往復慣性力等のアンバランスに起因して、パワープラント全体で上下方向の振動が大きくなることがあるが、このときに駆動反力によってパワープラントが後傾し、ストッパが作動して、前記のようにマウントの防振性能が急激に悪化すると、加速運転に伴う上下振動が車室内に伝播して、大きなこもり音を発生するという不具合が生じる。
これに対し、前記特許文献5、6のようにストッパゴム部の一部の剛性を低下させて、ストッパの作動初期においてゴムが比較的容易に弾性変形するようにしたとしても(図7(a)の破線のグラフを参照)、このことは、ストッパの作動に伴う前記のようなマウント防振性能の悪化を遅らせるだけであり、トルクロッドのように前後方向の荷重をしっかりと受け止めながら、マウント全体として上下動ばねの上昇を抑えて、上下振動を十分に吸収できるようにしたものではないのである。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、いわゆるFF車等に横置きに搭載されるエンジン(パワープラント)の防振マウント装置において、これに一体的に設ける揺動規制機構の構成に工夫を凝らし、コストアップの少ない簡単な構造としながら、トルクロッドと同様の機能を有するものとすることにある。
前記の目的を達成するために、本願発明では、従来周知のストッパ機構の基本構造を利用し、ストッパゴムのような前後力受部材の芯体をリンクのように回動するように設けることで、この前後力受部材が前後方向の圧縮力を受けているときでも比較的容易に上下に剪断変形するものとして、車体側部材とパワープラント側部材とが比較的容易に上下に相対変位できるようにした。
具体的に、請求項1の発明は、長手方向が車体の左右方向となるように車両に搭載されるパワープラントの左右少なくとも一方の端部を車体に対して弾性支持するとともに、該パワープラントのロール方向の揺動を規制するための揺動規制機構を備えた防振マウント装置を対象とする。そして、前記揺動規制機構を、互いに前後方向に対向する車体側部材とパワープラント側部材との間で少なくとも前後方向の圧縮力を受ける前後力受部材を備えるものとし、さらに、この前後力受部材を、ゴム部と、該ゴム部よりも剛性の高い材料で形成され、少なくとも左右方向の軸周りに所定以上、回動可能となるようにゴム部と一体形成された芯体と、からなるものとする。その上で、前記芯体を、前記車体側部材及びパワープラント側部材間に作用する圧縮力を受けて、左右方向の軸周りに回動されるように設け、前記ゴム部は、前記芯体を車体側部材及びパワープラント側部材のいずれか一方の部材に連結する連結部と、当該芯体から他方の部材に向かって突出する突出端部とからなるものとし、それら連結部と突出端部とを上下にオフセット配置した。
前記の構成により、例えば自動車の加速時や減速時等、駆動反力の作用によってパワープラントがロール軸周りに回動(ローリング)し、これにより防振マウント装置において車体側部材とパワープラント側部材とが前後に相対変位するときには、該両部材間の前後力受部材が前後方向の力を受け止めることで、パワープラントの揺れを規制することができる。
その際、前記前後力受部材のゴム部は前後方向に圧縮されて、弾性変形し難い状態になるが、これと一体に設けられた芯体がリンクのように回動すること(以下、リンク作動ともいう)によって、部材全体としては比較的容易に上下に剪断変形するようになる。これにより、前記車体側部材とパワープラント側部材とが比較的容易に上下に相対変位できるようになるので、上下振動の吸収が十分に行われる。
つまり、本願発明の揺動規制機構によれば、従来一般的なストッパ機構と同様の簡単な構造でありながら、それらとは異なり、ゴム部と一体に設けた芯体のリンク作動によってトルクロッドと同様の機能が得られ、パワープラントの揺れを効果的に規制しながら、防振マウントにおける上下振動の吸収性能を十分に維持することができる。
尚、前記前後力受部材において芯体を所定以上、回動可能に設けるというのは、従来周知のストッパゴムにおいて補強のために埋め込まれる芯金等とは異なり、これを積極的に回動させることを意図した構造とする、ということである。このため、前記請求項1に係る発明において、前後力受部材の芯体は、例えば前後力の作用していない状態で上下方向に所定の力を受けたときに、車体側部材又はパワープラント側部材の少なくとも一方に対して所定角度(例えば1°くらい)以上、回動可能になっている。
また、前記前後力受部材の芯体、車体側部材及びパワープラント側部材間に作用する圧縮力を受けて回動されるように設けているので、前後力受部材が車体側部材とパワープラント側部材との間で圧縮力を受けたときに、芯体の回動によって部材全体の上下方向への剪断変形が促されることにな、車体側及びパワープラント側部材間の上下方向変位がさらに容易になって、発明の作用効果がより確実なものとなる。
より具体的には、前記前後力受部材において、ゴム部は、芯体を車体側部材及びパワープラント側部材のいずれか一方の部材に連結する連結部と、当該芯体から他方の部材に向かって突出する突出端部と、からなるものとし、それら連結部と突出端部とを上下にオフセット配置している
このことで、車体側部材及びパワープラント側部材のいずれか一方に設けられた前後力受部材の突出端部(ゴム部)が他方の部材に当接して、前後方向に押圧されると、この他方の部材からの押圧力と前記一方の部材からの反力とが偶力となり、芯体に回転力(モーメント)が発生するものである。
尚、オフセットというのは一般的な芯がずれているという意味であって、例えば、前記ゴム部の連結部及び突出端部で相互に上下方向の中心位置がずれているか、或いは、それらの重心をそれぞれ通過する前後方向の水平線(仮想線)が上下にずれているか、又はそれらへの前後力の入力点が上下にずれている、等ということである。
また、前記前後力受部材の芯体を、車体の左右方向に見てクランク形状のものとし、その前端部と後端部とを上下にオフセット配置してもよいし(請求項の発明)、或いは、芯体を、その前端位置と後端位置とが上下にずれるように傾斜させて配置してもよい(請求項の発明)。
こうすれば、前後力受部材が車体側部材及びパワープラント側部材の間で前後から押圧されたときに、前記請求項の発明と同様に偶力が作用して、芯体が回動されることになる。さらに、そのような作用をより確実に得るために、ゴム部内の適切な部位に空洞部(すぐり)を形成してもよい。
前記防振マウント装置のより具体的な構成としては、例えば、パワープラントの静荷重が加わるマウント本体部の上方を前後方向に跨ぐようにして、逆U字状の車体側部材を配設し、この車体側部材の前後一対の脚部の下端をそれぞれ前記マウント本体部の前方及び後方で車体サイドフレームに固定する。そして、前後力受部材は、パワープラント側部材である前記マウント本体部外壁部の前後少なくとも一方の端部に配設して、その前後方向に対向する前記車体側部材の脚部に向かって突出させるようにする(請求項の発明)。
この構成では、パワープラント側に連結されたマウント本体部の上方を跨ぐようにして逆U字状の車体側部材を配設するとともに、マウント本体部の外壁部に前後力受部材を配設することで、この前後力受部材をマウント本体部の前後いずれか、或いはその両方に設ける場合でも、従来公知のストッパゴム部と同様にマウント本体部と一体に成形することが可能になり、コスト低減が図られる。
以上、説明したように、本願発明に係る防振マウント装置によると、自動車のエンジンルームに横置き搭載するパワープラントの防振マウントに、トルクロッドの代わりとなる揺動規制機構を設ける場合に、従来周知のストッパ機構の基本構造を利用し、ストッパゴムのような前後力受部材の芯体をリンクのように左右方向軸周りに回動するように設けて、この前後力受部材が前後方向の圧縮力を受けているときでも比較的容易に上下に剪断変形するようにしたので、コストアップの少ない簡単な構造でありながら、トルクロッドのように前後方向の荷重をしっかりと受け止めることができるとともに、上下動ばねの急激な上昇を招くことがないので、自動車の加速こもり音を十分に抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(マウントシステムの全体構成)
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る防振マウント装置を用いたエンジンマウントシステムの概略構成を示し、両図において符号Pは、エンジン1及び変速機2が直列に結合されてなるパワープラントである。このパワープラントPは、その長手方向(エンジン1のクランク軸の延びる方向)が車幅方向(車体の左右方向)となるように、図示しない自動車のエンジンルームに横置きに搭載されていて、その長手方向両端部、即ちエンジン1側及び変速機2側の各端部にそれぞれ配設されたマウント3,5を介して、車体サイドフレーム6,7に対し2箇所で弾性支持されている。また、パワープラントPの下端部は、前記マウント3,5とは独立のトルクロッド8によって後方の車体側部材9(サブフレーム等)に連結されている。
図1は、前記エンジン1の吸排気系や補機等を全て省略して、本体部のみを車体後方の斜め右側上方から見たものであり、エンジン1本体部は、概略シリンダブロック10とその上部に配設されたシリンダヘッド11とからなり、変速機2とは反対の長手方向の端部(同図1おいて手前側に示す車体右端部)にベルトカバー12が配設され、シリンダヘッド11の上部にはヘッドカバー13が配設されるとともに、シリンダブロック10の下部にはオイルパン(図示せず)が配設されている。そして、前記シリンダヘッド11の右側壁にはベルトカバー12を貫通してエンジン側マウントブラケット15の下端側が締結され、そこから上方に向かって延びる該マウントブラケット15の上端部に、マウント3側から延びるフランジ板31bが上方から重ね合わされた状態で締結されている。このエンジン側マウント3が本願発明の防振マウント装置であり、その詳しい構成については後述する。
前記変速機2は、この実施形態ではトルクコンバータや変速ギヤ列の他にディファレンシャルも一体となった自動変速機であり(手動変速機やCVTでもよい)、変速機ケース20のベルハウジング20aがエンジン1のクランク軸側端部にてシリンダブロック10に連結されるとともに、そのベルハウジング20aの後方に形成された膨出部20bから左右両側に向かって、それぞれ、自動車の前車輪を駆動するためのドライブシャフト22,22が延びている。そして、先すぼまりの変速機ケース20の先端部近傍をマウントブラケット23により車体左側のサイドフレーム7から吊り下げるようにして、変速機側マウント5が配設されている。
前記のようにエンジン1及び変速機2を直列に結合してなるパワープラントPでは、エンジン1の方が変速機2よりも背が高いことから、長手方向に延びるロール軸R(ロール慣性主軸)は、図に一点鎖線で示すように、エンジン1側の端部から変速機2側に向かって下向きに傾斜している。また、この実施形態では、パワープラントPの重量を受け持つ2つのマウント3,5がそれぞれロール軸Rから上方に離間しており、このことで、パワープラントPは、前記2つのマウント3,5の荷重の支持点を結ぶ線分L(揺動支軸:図2参照)の周りに振り子(ペンデュラム)のように揺動可能になっている。
そして、例えば自動車の急加速時や急減速時のように大きな駆動反力(トルク)が作用すると、パワープラントPは、図2に白抜きの矢印で模式的に示すように概ねロール軸Rの周りに回動(ローリング)しながら、全体としては上方の揺動軸Lを中心として振り子のように前後に揺れようとするが、そのようなローリングや全体的な揺れは主にパワープラントPの下端部に配設されたトルクロッド8によって規制されるとともに、左右のマウント3,5にそれぞれ配設された揺動規制機構4(図3〜5参照)によっても規制されることになる。
すなわち、この実施形態では、前記のようにパワープラントPの下端部に配置した独立のトルクロッド8の他に、左右のマウント3,5にもそれぞれトルクロッドと同様の機能を有する揺動規制機構を設けており、パワープラントPが加速時の駆動反力等によってローリングして、大きな前後方向荷重がマウント3,5に入力しても、この荷重を前記揺動規制機構により受け止めて、パワープラントPの揺れをより確実に規制できるようになっている。
(エンジン側マウントの構造)
次に、エンジン側及び変速機側の2つのマウント3,5のうち、エンジン側マウント3についての詳細な構造を図3〜5に基づいて説明する。ここで、図3はエンジン側マウント3の上面図であり、図4は左側面図である。また、図5は、マウント本体部30の一部分を切り欠いて、その内部構造を示す部分断面図である。尚、変速機側マウント5についての詳しい説明は省略するが、その基本的な構造は従来周知のものである。
まず、図5に示すように、この実施形態ではエンジン側のマウント3はいわゆる液体封入式のものであり、パワープラントPの静荷重を受けるマウント本体部30は、該パワープラント側に連結される金属製ケーシング31(パワープラント側部材)と車体側の連結金具32とをゴム弾性体33により連結してなる。前記ケーシング31は、例えばアルミニウム合金製であり、上下方向に延びるように配置された厚肉円筒状のケーシング本体31a(外壁部)と、その上側外周から軸線Zに略直交する方向に延びるフランジ板31bとが鋳造等により一体形成されている。
また、前記連結金具32は、上すぼまりの略円錐形状とされ、その上端部が前記ケーシング本体31aの下端開口部の略中心に位置するように略同軸に配置されていて、テーパ状の側面部とその外周に対向するケーシング本体31aの内周面との間にゴム弾性体33が介設されている。一方、該連結金具32の下端面には、車体サイドフレーム6の上面に固定される車体側マウントブラケット34の上方隆起部34aが接合されて、両者がボルト35により締結されている。
前記ゴム弾性体33の下部内周側にはすり鉢状の凹部が形成されていて、この凹部の周面が前記連結金具32のテーパ状側面部に接着されている。ゴム弾性体33は該連結金具32の全周から外方に向かって放射状に拡がり、且つ斜め上方向に延びる略円錐台状のものであり、その上側の部分の外周面がケーシング本体31aの内周面に接着されている。このようにケーシング本体31aの内周に接着固定されているゴム弾性体33の上側の部分は、上方に向かって開口する比較的厚肉の円筒状とされ、その上端部がケーシング本体31aの上端部よりも所定長さ、下方に位置している。
そして、前記ゴム弾性体33の上端部には円板状の仕切り板36が上方から重ね合わされ、さらに、その上方から該仕切り板36全体を覆うように概略ハット形状のゴム製ダイヤフラム37が配設されている。これにより、ゴム弾性体33の上端開口部が液密に閉塞されて、その内部に空洞部が形成されている。また、前記ダイヤフラム37の外周側には概略円筒状の補強板38が埋設されており、これにより補強された外周部がケーシング本体31aの上端側に上方から圧入されて、内嵌合状態で固定されている。
前記のようにしてゴム弾性体33の内部に区画された空洞部にはエチレングリコール等の緩衝液が封入されていて、ゴム弾性体33に入力するパワープラントPの振動を吸収、緩和するための液室Fが形成されている。この液室Fの内部は前記の仕切り板36によって上下に仕切られていて、その下側が、ゴム弾性体33の変形に伴い容積が拡大又は縮小する受圧室になる。また、液室Fの上側は、ダイヤフラム37の変形によって容積が拡大又は縮小されて、前記受圧室における容積の変動を吸収する平衡室になる。
すなわち、前記仕切り板36の外周部上方には、ケーシング本体31aとダイヤフラム37の鍔部及び内筒部とによって囲まれた円環状オリフィス通路39が周方向に延びるように形成され、このオリフィス通路39の一方の端が液室38下側の受圧室に臨んで開口する一方、オリフィス通路39の他方の端が液室38上側の平衡室に臨んで開口している。そして、それら受圧室及び平衡室の緩衝液がオリフィス通路39を介して相互に流通することによって、ゴム弾性体33から受圧室に作用する低周波の振動が減衰されるようになっている。
(揺動規制機構)
前記の如き構造のマウント本体部30に加えて、図3〜5にそれぞれ示すように、エンジン側マウント3には、本願発明の特徴部分である揺動規制機構4が一体的に設けられている。尚、詳しい説明は省略するが、同様の機能を有する揺動規制機構が変速機側マウント5にも設けられている。
まず、鋼板等をプレス成形してなる逆U字状のストッパ金具40(車体側部材)が前記マウント本体部30の上方を前後に跨ぐようにして、車体サイドフレーム6に取り付けられている。このストッパ金具40は、マウント本体部30の上方で略水平に前後方向に延びる梁部40aと、その前後両端部からそれぞれ下方に折れ曲がって下方に延びる前後一対の脚部40b、40cとを有している。この前後一対の脚部40b、40cの各下端部がそれぞれ折り曲げられてフランジ部40d,40dとされ、この前後のフランジ部40d,40dがそれぞれマウント本体部30の前方及び後方で、車体側マウントブラケット34のフランジ部34b,34bに重ね合わされた状態で、図示しないボルトによりサイドフレーム6上に締結されている。
尚、前記各図には、マウント本体部30に荷重の作用していない状態を示しており、この状態では該マウント本体部30のケーシング31上面とストッパ金具40の梁部40aとが近接しているが、エンジン側マウント3が車体に取り付けられて、マウント本体部30にパワープラントPの静荷重が加わる1G状態では、図示しないが、ゴム弾性体33が撓んでケーシング31が下方に変位するので、その上面とストッパ金具40の梁部40aとの間に所定の間隔が形成されることになる。
一方、前記マウント本体部30には、前記ストッパ金具40の前後の脚部40b,cにそれぞれ対応するように、ケーシング本体31aの外周面における前端及び後端の各上端部に各々ストッパゴム41,42が設けられている。これら前後のストッパゴム41,42は、それぞれ前後方向に対向するストッパ金具40の前後の脚部40b,40cに当接することによって、ケーシング本体31aの前後方向への移動を制限するものであるが、特に後側ストッパゴム42は、その内部に以下に述べる特徴的な態様で芯体44を保持するものであって、これにより、トルクロッドと同等の機能を発揮するようになっている。
また、前記前後のストッパゴム41,42には、それぞれケーシング本体31aの上面から上方に盛り上がる上方膨出部41a,42aが連繋しており、これらがそれぞれストッパ金具40の梁部40aに下方から当接することによって、ケーシング本体31aの上方への移動を制限するようになっている。一方、ケーシング本体31aの下端部外周にはゴム弾性体33と連繋するようにして環状のゴム層45が形成されていて、その前後両端部がそれぞれ下方に膨出しており、この下方膨出部45a,45bがそれぞれ車体側マウントブラケット34の上方隆起部34aに当接することによって、ケーシング本体31aの下方への移動を制限するようになっている。
ここで、前記後側ストッパゴム42の構造について、図6を参照して詳細に説明する。同図(a)に示すように、後側ストッパゴム42は、マウント本体部30の製造過程でケーシング本体31aの外周面に加硫接着されるゴム塊の内部に矩形板状の金属製芯体44を埋め込んだものであり、図示の如く断面で見ると、その芯体44及びケーシング本体31aの間で両者を連結するように形成された連結ゴム部42b(連結部)と、該芯体44の後側から後方に向かって突出するように形成された突出ゴム部42c(突出端部)とからなり、全体としては逆L字形状を有している。
前記連結ゴム部42bは、芯体44の上端部から下方に向かって、その長さの約2/3くらいまで形成され、該芯体44の中央部を含む相対的に上側の部分をケーシング本体31aに連結している。すなわち、前記連結ゴム部42bよりも下側の部分では芯体44はケーシング本体31aから分離しており、このことで、比較的容易に左右方向の軸周りに回動することができる(例えば圧縮力の作用していない状態でケーシング本体31aに対し約1°以上、回動可能になっている)。
一方、前記連結ゴム部42bとは反対側の突出ゴム部42cは、芯体44の下端部から上方に向かってその長さの約2/3くらいまで、即ち該芯体44の中央部を含む相対的に下側の部分に形成されており、換言すれば、前記連結ゴム部42bと突出ゴム部42cとは、上下方向の中央位置が上下にずれたオフセット配置とされている。
このことで、同図(b)に示すように、マウント本体部30が後方に変位し、前記突出ゴム部42cの後端面、即ち後側ストッパゴム42の後端部がストッパ金具40の後側脚部40cに当接して、前後方向の押圧力を受け止めるときには、その脚部40cから前向きに作用する押圧力f1の軸線と、ケーシング本体31aからの反力f2の軸線とが一致せず、この偶力f1,f2によって芯体44の回動が促されることになる。
斯かる構成により、前記後側ストッパゴム42では、前後方向の押圧力を受け止めたときに、連結ゴム部42bや突出ゴム部42cが前後方向に圧縮されて弾性変形し難い状態になっても、それよりも剛性の高い芯体44がリンクのように左右方向の軸の周りに回動することで(リンク作動)、全体としては比較的容易に上下方向へ剪断変形するようになり、これにより、マウント本体部30とストッパ金具40とが比較的容易に上下に相対変位して、上下振動を吸収できるものである。
尚、前記後側ストッパゴム42においては、芯体44の上下方向中央部付近で連結ゴム部42bと突出ゴム部42cとが前後にオーバーラップしており、このことで、前後方向の圧縮力をしっかりと受け止めることができる。また、前記後側ストッパゴム42においては、芯体44の上下方向長さに対する連結ゴム部42bの比率や該連結ゴム部42b及び突出ゴム部42cのオフセットの度合い(中心位置のずれ量)、或いは芯体44そのものの縦横の寸法比等を種々、変更することで、前後方向の支持剛性と上下方向の剪断変形のしやすさとの兼ね合いを変化させることができる。
(作用効果)
したがって、この実施形態に係る防振マウント装置(エンジン側マウント3)によると、例えば自動車が停止していてエンジン1がアイドル運転状態にあるときには、トルク変動等に起因する低周波のアイドル振動がマウント本体部30のゴム弾性体33により吸収され、車体への振動伝達が抑制される。このときに例えばエンジン側マウント3では、マウント本体部30のストッパゴム41,42等がストッパ金具40から離間しているので、これらを介してアイドル振動が車体側に伝達されることもない。
一方、例えば自動車の急加速時のように大きな駆動反力(トルク)が作用すると、パワープラントPは、図2に白抜きの矢印で模式的に示すように概ねロール軸Rの周りに回動(ローリング)しながら、全体としては上方の揺動支軸Lを中心として振り子のように前後に揺れようとする。このときに、そのロール軸R周りの回動変位は、パワープラントP下端部の独立のトルクロッド8によって規制されるとともに、左右のマウント3,5の揺動規制機構によっても規制され、これにより該パワープラントPの揺れが効果的に抑えられる。
その際、例えばエンジン側マウント3の揺動規制機構4においては、後側ストッパゴム42がストッパ金具40に当接して前後方向の圧縮力を受ける状態になるため、このゴム42を介してパワープラントPの上下振動が車体側に伝達される懸念があるが、上述したように後側ストッパゴム42は、その内部に埋め込まれた芯体44がリンク作動することで、前後方向の圧縮力を受けていても比較的容易に上下に剪断変形することができる。このことで、ストッパが作動してもマウント3全体の上下動ばねの上昇は非常に小さなものとなるので、前記エンジンの急加速によってパワープラントPの上下振動が大きくなっても、この上下振動の車体側への伝達は効果的に抑制され、車室内の加速こもり音が特に大きくなることはない。
図7は、前記のように自動車の加減速に伴いストッパが作動して、その前後で防振マウントのばね特性が変化する様子を調べたものであり、同図(a)は、前後方向の静ばねの変化を示す荷重−変位(撓み)曲線で、同図(b)は、ストッパ作動前後の上下方向動ばねの変化を示すものである。
図(a)に実線(I)で示すのは、従来一般的なソリッドゴムのストッパについてのもので、加速度が低くてストッパが作動するまでは、グラフの傾きが緩くて、ばねが柔らかいが、ストッパが作動すると(図示の点S1)グラフの傾きが急峻に立ち上がっており、圧縮されたゴムの剛性が急激に高くなっていることが分かる。そして、そのように前後の静ばねが高くなるときには自ずと上下方向についてもばね定数が高くなるので、図に一点鎖線で示すように自動車の所定の加速状態に対応する設定荷重が作用した状態では、同図(b)に実線(I)で示すように上下動ばねが急上昇して、上下振動の吸収性能が大幅に悪化してしまう(前後方向荷重が作用しないときの上下動ばねは点線で示す)。
また、前記図(a)に破線(II)で示すのは、従来例(特許文献5,6)のようにストッパゴムにすぐり(空洞部)を設けて、部分的に剛性を低下させたものであり、このものではストッパ作動(S2)初期の前後ばねの上昇が前記ソリッドゴム(I)に比べて緩やかなので、前記設定荷重が作用したときでもグラフの傾きは比較的緩く、ソリッドゴムに比べれば柔らかなばね特性となっている。しかし、この場合も、ストッパゴムの前後ばね定数の上昇に対応して図(b)に破線(II)で示すように上下の動ばねが高くなってしまい、上下振動の吸収性能が悪化することは避けられない。
これに対し、この実施形態のストッパゴム42の場合は、上述の如く芯体44がリンク作動することによって、トルクロッドと同様に前後方向の力をしっかりと受け止めながら、上下動ばねの上昇は最小限に抑えることができるので、前後方向に前記設定荷重が作用した状態でも、上下方向については図(b)に一点差線(III)で示すように前後荷重の作用しないときとあまり変わらない低い動ばね特性となることが分かる。
つまり、この実施形態に係る防振マウント装置3の揺動規制機構4によると、従来一般的なストッパ機構と同様の簡単な構造でコストアップを防止しながら、ストッパゴム42に埋設した芯体44のリンク作動によって、トルクロッドと同様の機能を得ることができ、これによりパワープラントPの揺れを効果的に規制しながら、そのときでもマウント3による上下振動の吸収性能を十分に維持して、これにより加速こもり音の増大を防止することができる。
また、この実施形態では、防振マウント3のマウント本体部30の上方を跨ぐように逆U字状のストッパ金具40を配設するとともに、前記マウント本体部30のケーシング31に前後及び上下のストッパゴム41,42,45を一体に形成しており、このことによってもコストの低減が図られている。
(他の実施形態)
尚、本発明の構成は、前記実施形態に限定されるものではなく、その他の種々の実施形態を包含するものである。すなわち、前記の実施形態では、後側ストッパゴム42に埋設する芯体44を金属製の矩形板状のものとしているが、これに限らず、芯体44の材料はゴムよりも剛性の高いものであればよいから、例えば樹脂製としてもよい。また、芯体44は例えば図8(a)に示すような断面がクランク状のものであってもよい。
また、前記実施形態の後側ストッパゴム42では、芯体44の前後のゴム部(連結ゴム部及び突出ゴム部)42b,bの上下方向の中心位置が上下にずれているが、これに限らず、例えば同図(b)に示すようにゴムの内部にすぐり(空洞部)42dを形成して、両者の重心位置や前後力の入力点が上下にずれるように構成してもよい。
同様に、例えば同図(c)、(d)にそれぞれ示すように、後側ストッパゴム42の芯体44を車体の左右方向に見てクランク形状のものとし、その前端部と後端部とを上下にオフセットさせて配置してもよいし、或いは、芯体44を傾斜させて、その前端位置と後端位置とが上下にずれるようにしてもよい。こうすれば、前記実施形態と同様に、後側ストッパゴム42に作用する前後方向の押圧力によって芯体44に適度な回転力を生じさせることができる。
さらに、前記実施形態では、前後のストッパゴム41,42のうちの後側ストッパゴム42のみに芯体44を設けているが、これに限らず前側ストッパゴム41にも同様に芯体を設けることができる。
さらにまた、前記の実施形態では、エンジン側マウント3を液体封入式のものとしているが、これに限るものではなく、例えばマウント本体部30から仕切り板36やダイヤフラム37を取り去って、パワープラントPの静荷重をゴム弾性体33のみによって支持するようにしてもよいことは言うまでもない。
エンジンマウントシステムの概略構成を示す斜視図である。 パワープラントを車体左側から見て、駆動反力(トルク)の作用する様子を模式的に示す説明図である。 エンジン側マウントの構造を拡大して示す上面図である。 図3の左側面図である。 マウント本体部の内部構造を示す部分断面図である。 揺動規制機構の構造及び作動を模式的に示す拡大断面図である。 (a)は、自動車の加減速に伴うマウントの前後静ばね特性の変化を示す荷重−変位曲線のグラフであり、(b)は、ストッパ作動前後の上下動ばね特性の変化を示すグラフである。 他の実施形態に係る図6(a)相当図である。
P パワープラント
3 エンジン側マウント(防振マウント装置)
4 揺動規制機構
6 サイドフレーム
30 マウント本体部
31 ケーシング(パワープラント側部材)
40 ストッパ金具(車体側部材)
40c 後側脚部(車体側部材)
42 後側ストッパゴム(前後力受部材)
42b 連結ゴム部(連結部、ゴム部)
42c 突出ゴム部(突出端部、ゴム部)
44 芯体

Claims (4)

  1. 長手方向が車体の左右方向となるように車両に搭載されるパワープラントの左右少なくとも一方の端部を車体に対して弾性支持するとともに、該パワープラントのロール方向の揺動を規制するための揺動規制機構を備えた防振マウント装置であって、
    前記揺動規制機構は、互いに前後方向に対向する車体側部材とパワープラント側部材との間で少なくとも前後方向の圧縮力を受ける前後力受部材を備え、
    前記前後力受部材が、ゴム部と、該ゴム部よりも剛性の高い材料で形成され、少なくとも左右方向の軸周りに所定以上、回動可能となるようにゴム部と一体形成された芯体と、からなり、
    前記ゴム部が、前記芯体を車体側部材及びパワープラント側部材のいずれか一方の部材に連結する連結部と、当該芯体から他方の部材に向かって突出する突出端部とからなり、それら連結部と突出端部とが上下にオフセット配置されていて、これにより前記芯体は、前記車体側部材及びパワープラント側部材間に作用する圧縮力を受けて、左右方向の軸周りに回動されるように設けられていることを特徴とする防振マウント装置。
  2. 長手方向が車体の左右方向となるように車両に搭載されるパワープラントの左右少なくとも一方の端部を車体に対して弾性支持するとともに、該パワープラントのロール方向の揺動を規制するための揺動規制機構を備えた防振マウント装置であって、
    前記揺動規制機構は、互いに前後方向に対向する車体側部材とパワープラント側部材との間で少なくとも前後方向の圧縮力を受ける前後力受部材を備え、
    前記前後力受部材が、ゴム部と、該ゴム部よりも剛性の高い材料で形成され、少なくとも左右方向の軸周りに所定以上、回動可能となるようにゴム部と一体形成された芯体と、からなり、
    前後力受部材の芯体は、車体の左右方向に見てクランク形状とされ、その前端部と後端部とが上下にオフセット配置されていて、前記車体側部材及びパワープラント側部材間に作用する圧縮力を受けたときに左右方向の軸周りに回動されるように設けられていることを特徴とする防振マウント装置。
  3. 長手方向が車体の左右方向となるように車両に搭載されるパワープラントの左右少なくとも一方の端部を車体に対して弾性支持するとともに、該パワープラントのロール方向の揺動を規制するための揺動規制機構を備えた防振マウント装置であって、
    前記揺動規制機構は、互いに前後方向に対向する車体側部材とパワープラント側部材との間で少なくとも前後方向の圧縮力を受ける前後力受部材を備え、
    前記前後力受部材が、ゴム部と、該ゴム部よりも剛性の高い材料で形成され、少なくとも左右方向の軸周りに所定以上、回動可能となるようにゴム部と一体形成された芯体と、からなり、
    前後力受部材の芯体は、その前端位置と後端位置とが上下にずれるように傾斜配置されていて、前記車体側部材及びパワープラント側部材間に作用する圧縮力を受けたときに左右方向の軸周りに回動されるように設けられていることを特徴とする防振マウント装置。
  4. パワープラントの静荷重が加わるマウント本体部の上方を前後方向に跨ぐようにして逆U字状の車体側部材が配設され、この車体側部材の前後一対の脚部の下端がそれぞれ前記マウント本体部の前方及び後方で車体サイドフレームに固定されており、
    前後力受部材のは、パワープラント側部材である前記マウント本体部外壁部の前後少なくとも一方の端部に配設され、その前後方向に対向する前記車体側部材の脚部に向かって突出していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つの防振マウント装置
JP2004025551A 2004-02-02 2004-02-02 防振マウント装置 Expired - Fee Related JP4351082B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004025551A JP4351082B2 (ja) 2004-02-02 2004-02-02 防振マウント装置
US10/810,625 US7111705B2 (en) 2004-02-02 2004-03-29 Vibration isolating mount device
EP04007673A EP1559924A1 (en) 2004-02-02 2004-03-30 Vibration proof mount device
US11/406,329 US7296650B2 (en) 2004-02-02 2006-04-19 Vibration isolating proof device

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004025551A JP4351082B2 (ja) 2004-02-02 2004-02-02 防振マウント装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005214383A JP2005214383A (ja) 2005-08-11
JP4351082B2 true JP4351082B2 (ja) 2009-10-28

Family

ID=34907907

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004025551A Expired - Fee Related JP4351082B2 (ja) 2004-02-02 2004-02-02 防振マウント装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4351082B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4617103B2 (ja) * 2004-06-15 2011-01-19 倉敷化工株式会社 防振マウント装置
JP6701959B2 (ja) * 2016-05-25 2020-05-27 日産自動車株式会社 ハイブリッド車両のアイドル制御方法とアイドル制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005214383A (ja) 2005-08-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7296650B2 (en) Vibration isolating proof device
JPH0245053B2 (ja)
JP2005153560A (ja) 車両用パワーユニットの支持装置
JP2012087894A (ja) 液体封入式防振装置
JP4351883B2 (ja) エンジンマウントシステム
JP4351082B2 (ja) 防振マウント装置
JP4310207B2 (ja) 防振マウント装置
JP4465204B2 (ja) 防振マウント装置
JP4617103B2 (ja) 防振マウント装置
JP4433142B2 (ja) 防振マウント装置
JP4136851B2 (ja) 防振マウント装置
JP4351885B2 (ja) 防振マウント装置
JP2007313924A (ja) マウントシステム
JP4301901B2 (ja) 防振マウント装置
JP4433143B2 (ja) 防振マウント装置
JP4448306B2 (ja) 防振マウント装置
JP4533606B2 (ja) 防振マウント装置
JP4363937B2 (ja) 防振マウント装置
JP3319236B2 (ja) パワーユニット支持装置
JP2009275746A (ja) トルクロッド
JP2006256495A (ja) パワートレインのマウント装置
JP3693062B2 (ja) 防振装置
JPH0571580A (ja) エンジン懸架装置
JP4657651B2 (ja) 防振装置
JPH061151A (ja) 横置きエンジンの懸架装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081105

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090414

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090609

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090707

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090723

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120731

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130731

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees