JP2005161942A - 油圧パワーステアリング装置のシリンダ構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ロータリーバルブ1を介してシリンダチューブ内の一対の油圧室2a,2bに選択的に油が供給されることによって操舵補助力を発生する油圧パワーステアリング装置のシリンダ構造において、前記シリンダチューブ2内を軸方向に進退可能なラック軸3が設けられ、前記シリンダチューブ3またはラック軸4には、該ラック軸4が突き当て状態から中立状態になり始める際に互いの相対移動に対して抵抗となるような抵抗部材(弾性部材8)が設けられることとした。
【選択図】 図3
Description
そして、この状態からステアリングホイールが中立方向に転蛇されてラック軸が中立状態に戻り始めるとき、前記上昇したシリンダチューブ内の油はロータリーバルブを介して低圧側へ急激に戻るため、油圧回路内で急激な油圧変化が生じて異音が発生するという問題点があった。
図1は本発明の実施例1の油圧パワーステアリング装置のシリンダ構造を示す全体図、図2は実施例1のロータリーバルブを説明する断面図、図3は実施例1のシリンダチューブの端部付近を示す断面図である。
図4は実施例1の弾性部材を示す平面図、図5は図4のS5−S5線における側断面図、図6はラック軸が突き当て状態になる時の作用を説明する図、図7はラック軸が突き当て状態から中立状態に戻り始める時の作用を説明する図である。
なお、前記シリンダチューブ2の両端部付近にはダストブーツD,Dが外嵌されている。
前記ロータ1fとスリーブ1gとの間には前記各ポート1h〜1kに接続される複数の油路1m,1nが形成されており、両者1f,1gの相対回転位置に応じて該油路1m,1nの接続状態が適宜調整操作されるようになっている。
具体的には、ステアリングホイールの操舵力が小さくトーションバー1dが捩じれていない場合には、両給排ポート1j,1kがドレンポート1iに連通し、この状態から操舵トルクが大きくなってトーションバー1dが一方に捩じれると、ロータ1fとスリーブ1gの相対回転位置に応じた油圧が一方の給排ポート1j(1k)に供給されると共に、他方の給排ポート1k(1j)がドレンポート1iに連通するようになっている。
このように構成されたロータリーバルブ1は、ステアリングホイールの操舵力を入力シャフト1a、出力シャフト1cを介してラック軸3に伝達することにより、該ラック軸3を軸方向に適宜移動させてタイロッド4,4を介して車輪に蛇角を与えるようになっている。
その一方でロータリーバルブ1は、シリンダチューブ2内の油圧室2a,2bに選択的に油を供給してピストン2cを軸方向に押圧・移動させることにより、前記ステアリングホイールの操舵力に対する操舵補助力を発生させるようになっている。
なお、図1に示すシリンダチューブ2の端部3a,3b付近は同様の構成であるため、本実施例ではシリンダチューブ2の端部3a付近についてのみ説明する。
図3に示すように、シリンダチューブ2の端部にはラック軸3を軸方向に進退可能な状態で支持する環状のエンドキャップ5が設けられている。
また、前記エンドキャップ5の軸方向外側端面には車幅方向内側に凹設した環状の凹部6が形成されている。
また、ラック軸3の端部にはボールジョイントBが固定され、該ボールジョイントBにはタイロッド4の一端が回動自在に連結されている。
さらに、前記ラック軸3の端部には前記ボールジョイントBに当接した状態で後述する弾性部材8(抵抗部材)が外嵌されている(請求項1に対応)。
また、弾性部材8の外周部には半円形断面形状に軸方向に突出した突起部8bが設けられている。
また、この際、ロータリーバルブ1の油圧が供給されない側の油路Y1が極端に絞られて油圧が供給される側の油路Y2が最高油圧に上昇した状態となっている。
従って、ロータリーバルブ1の油路の切替えが徐々に行われて油圧変化を緩やかにでき、ロータリーバルブ1内の異音の発生を防止できる。
本実施例の油圧パワーステアリング装置のシリンダ構造は、前記実施例1で説明した凹部6の形状を変更したこと以外は前記実施例1と同様であるため、同一の構成部材については同一の符号を付してその説明は省略する。
従って、突起部8bが凹部20にスムーズに入り込むように嵌合するため、ラック軸3が突き当て状態になる際の抵抗を小さくできる(後述の(ハ)に対応)。
従って、ロータリーバルブの油路の切替えが徐々に行われて油圧変化を緩やかにでき、ロータリーバルブ1内の異音の発生を防止できる。
例えば、図10に示すように、実施例2で説明した第2テーパ部23を軸方向に平行な側面40に形成しても良い。
また、凹部6及び突起部8は環状に形成されていることが好ましいが周方向の一部に設けられていても良い。
また、本実施例では抵抗部材(弾性部材8)をラック軸3に設けたが、該抵抗部材をシリンダチューブ2に設けても良いし、この他、例えば、油圧室2a,2b内やタイロッド4などに設けても良い。
また、ラック軸3がエンドキャップ5に設けられるブッシュ等の摺動面において、その一部の摺動抵抗が大きくなるように表面処理することによって、シリンダチューブ2とラック軸3との間に抵抗を発生させるようにしても良い。
前記シリンダチューブの端部には環状のエンドキャップが設けられ、
前記エンドキャップの軸方向外側端面には凹部が形成され、
前記ラック軸の端部には、ラック軸が突き当て状態になった際に前記凹部の底面及び側面に圧接する弾性部材が設けられることを特徴とする油圧パワーステアリング装置のシリンダ構造。
また、弾性部材が凹部の側面に圧接することによって、ラック軸が突き当て状態から中立状態に戻り始める際に抵抗力を発生させ、これによりラック軸の戻りが緩やかになり、急激な油圧変化による異音の発生を抑制できる。
前記凹部は、該凹部の開口端から底面へ行くほど外径が大きくなるように形成された第1テーパ部が設けられ、
前記弾性部材は前記第1テーパ部の形状に対応するようにその外径が軸方向内側へ行くほど大きくなるように形成された突起部が設けられることを特徴とする油圧パワーステアリング装置のシリンダ構造。
前記凹部は前記第1テーパ部よりも軸方向外側に、凹部の底面から開口端側へ行くほど外径が大きくなるように形成された第2テーパ部が設けられることを特徴とする油圧パワーステアリング装置のシリンダ構造。
P 油圧ポンプ
R リザーバタンク
1 ロータリーバルブ
1a 入力シャフト
1b ピニオン歯
1c 出力シャフト
1d トーションバー
1e バルブハウジング
1f ロータ
1g スリーブ
1h 供給ポート
1i ドレンポート
1j 第1給排ポート
1k 第2給排ポート
1m、1n 油路
2 シリンダチューブ
2a、2b 油圧室
2c ピストン
3 ラック軸
3a、3b 端部
3c 係止溝
4 タイロッド
5 エンドキャップ
6 凹部
6a 側面
6b 底面
7 弾性部材
7a 固定部
7b 突起部
8 弾性部材
8a 固定部
8b 突起部
20 凹部
21 底面
22 第1テーパ部
23 第2テーパ部
40 側面
Claims (1)
- ロータリーバルブを介してシリンダチューブ内の一対の油圧室に選択的に油が供給されることによって操舵補助力を発生する油圧パワーステアリング装置のシリンダ構造において、
前記シリンダチューブ内を軸方向に進退可能なラック軸が設けられ、
前記シリンダチューブまたはラック軸には、該ラック軸が突き当て状態から中立状態になり始める際に互いの相対移動に対して抵抗となるような抵抗部材が設けられることを特徴とする油圧パワーステアリング装置のシリンダ構造。
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