JP2008105600A - ステアリング装置 - Google Patents

ステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008105600A
JP2008105600A JP2006291504A JP2006291504A JP2008105600A JP 2008105600 A JP2008105600 A JP 2008105600A JP 2006291504 A JP2006291504 A JP 2006291504A JP 2006291504 A JP2006291504 A JP 2006291504A JP 2008105600 A JP2008105600 A JP 2008105600A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rack
shaft
pinion
steering
shaft body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006291504A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshitaka Muneshige
良隆 宗重
Eiji Tanaka
英治 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JTEKT Corp
Original Assignee
JTEKT Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JTEKT Corp filed Critical JTEKT Corp
Priority to JP2006291504A priority Critical patent/JP2008105600A/ja
Publication of JP2008105600A publication Critical patent/JP2008105600A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Gears, Cams (AREA)
  • Snaps, Bayonet Connections, Set Pins, And Snap Rings (AREA)

Abstract

【課題】ラック及びピニオンの噛合部にて生じる歯打ち音等の異音を十分に低減し、運転者に与える不快感を緩和することができるラックピニオン式のステアリング装置を提供する。
【解決手段】ラックピニオン式のステアリング装置において、ラック軸1は、ピニオン21の側に軸長方向に延びる凹部14aを有し、軸長方向へ移動自在に支持されている軸体14と、軸体14に対して軸長方向への相対移動を不可とし、周方向への相対揺動を可とするように凹部14aに弾性体15を介して嵌合されており、凹部14aとの嵌合部の逆側にてピニオン21に噛合するラック13とを備えている。ラック13と軸体14とが、両者間に介装した弾性限度の大きな弾性体15の変形を伴って相対揺動するから、揺動が互いに伝わりにくくなり、ラック13及びピニオン21の噛合部にて生じる歯打ち音等の異音を低減することができ、運転者に与える不快感を緩和することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、ラック及びピニオンの噛合部にて生じる歯打ち音等の異音を低減し、運転者に与える不快感を緩和することができるラックピニオン式のステアリング装置に関する。
車両の舵取りを行うステアリング装置は、運転者によるステアリングホイール等の操舵部材の操作を、ステアリング軸を介して舵取機構に伝え、この舵取機構を動作させるように構成されている。従来、ステアリング装置として、操舵部材の回転操作に応じたピニオンの回転を、該ピニオンに噛合するラックを有するラック軸の軸長方向の移動に変換し、ラック軸の両端に連結された左右の前輪を押し引きして舵取りを行うように構成されたラックピニオン式のステアリング装置が広く採用されている。このラックピニオン式のステアリング装置は、一般的に、ラック及びピニオンをバックラッシなしに良好に噛合させるべく、両者の噛合部の逆側からラック軸に弾接し、前記噛合部に予圧を加えるサポートヨークを備えている。また、多くのラックピニオン式のステアリング装置において、前記ラック及びピニオンは、大容量の負荷伝達を可能とすべく、かみあい率が大きいはす歯に夫々形成してある。
このようなラックピニオン式のステアリング装置においては、ラック及びピニオンの噛み合いに伴って噛み合い歯面に直交する方向の力が作用するとき、ラック及びピニオンがはす歯に形成されているため、ラック軸の軸長方向に直交する方向の分力が発生し、この分力の作用によりラック軸が軸回りに揺動する。この揺動により、ラック及びピニオンの噛合部にて歯打ち音が生じるとともに、サポートヨークと該サポートヨークを内嵌保持するヨークハウジングとが接触して打音が生じ、これらの歯打ち音,打音等の異音が車室の内部に伝播し、運転者に不快感を与えるという問題があった。
そこで、ラックピニオン式のステアリング装置においては、サポートヨークのラック軸との対向面に凹部を設け、該凹部に合成樹脂部材を嵌入させ、この合成樹脂部材をシートを介してラック軸に当接させて、サポートヨークを前記合成樹脂部材を介してラック軸に弾接させるように構成することにより、ラック及びピニオンの噛合部にて生じる歯打ち音のサポートヨークへの伝播を抑制し、更には歯打ち音を低減することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−146227号公報
特許文献1の構成においては、サポートヨークのラック軸との対向面に設けられた凹部に嵌入した合成樹脂部材の作用により歯打ち音等の異音の低減を図っているが、合成樹脂部材の設置面積は小さいことから、十分な低減効果は期待できないという問題があった。また、合成樹脂部材の設置面積を大きくすることは可能であるが、前記対向面の面積以上には大きくすることができないため、歯打ち音等の異音の低減効果の改善には限界がある。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、ラック及びピニオンの噛合部にて生じる歯打ち音等の異音を十分に低減し、運転者に与える不快感を緩和することができるラックピニオン式のステアリング装置を提供することを目的とする。
第1発明に係るステアリング装置は、操舵部材の操作に応じたピニオンの回転をラック軸の軸長方向の移動に変換して舵取りを行わせるステアリング装置において、前記ラック軸は、前記ピニオンの側に軸長方向に延びる凹部を有し、軸長方向へ移動自在に支持されている軸体と、該軸体に対して軸長方向への相対移動を不可とし、周方向への相対揺動を可とするように前記凹部に弾性体を介して嵌合されており、該凹部との嵌合部の逆側にて前記ピニオンに噛合するラックとを備えることを特徴とする。
第2発明に係るステアリング装置は、第1発明において、前記軸体及びラックが、前記凹部の逆側から前記軸体に弾性体を介して頭部を当接させたボルトを、前記ラックに設けられた螺子穴に螺合することにより結合してあることを特徴とする。
第3発明に係るステアリング装置は、第1発明において、前記軸体及びラックが、該ラックに設けてあり、前記ラック軸の軸長方向に直交する面での断面形状が略円形である係合穴に、周方向への相対揺動を可とするように一部を係合させた結合体により結合してあることを特徴とする。
第4発明に係るステアリング装置は、第3発明において、前記結合体が、前記軸体に設けられたピン穴に前記凹部の逆側から挿通させた割りピンの先端部を、前記係合穴の内周面に沿って変形させて構成してあることを特徴とする。
第1発明によれば、ラック及びピニオンの噛合部に加わる力の作用により、ラックと軸体とが両者間に介装した弾性体の変形を伴って相対揺動し、該弾性体の変形により揺動が互いに伝わりにくいため、サポートヨークと該サポートヨークを内嵌保持するヨークハウジングとの接触による打音又はラック及びピニオンの噛合部にて生じる歯打ち音を低減することができ、運転者に与える不快感を緩和することができる。前記弾性体は、前記凹部とラックとの嵌合部全域に亘って設けることができ、弾性体の設置面積を大きくとることができ、歯打ち音等の異音をより低減することができる。更に、ウレタン等の吸音性能に優れた合成樹脂を用いて弾性体を形成することにより、生じた歯打ち音等の異音を吸収して、これらの音の伝播を抑制することができ、運転者に与える不快感を更に緩和することができる。
第2発明によれば、ラック及び軸体が相対揺動した場合、ラックの揺動に伴いボルトが一体的に揺動し、軸体及びラックを結合するボルトの頭部と前記軸体との間に介装された弾性体が変形するから、軸体に対して軸長方向への相対移動を不可とし周方向への相対揺動を可とするラックと、軸体との連結を強固に実現することができる。
第3発明によれば、ラック及び軸体が相対揺動した場合、軸体の揺動に伴い結合体が一体的に揺動し、該結合体がラックに形成された係合穴内にて周方向に動くから、ラックの周方向の動きは少なくなり、ラックとピニオンとの歯打ち音をより低減することができる。
第4発明によれば、軸体に設けたピン穴に前記凹部の逆側から割りピンを挿通させ、該割りピンの先端部を前記係合穴の内周面に沿って変形させることにより簡単に軸体及びラックを結合することができる。
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。図1は、本発明に係るステアリング装置の構成を示す模式図である。
図示のステアリング装置は、車体の左右方向に延設された円筒形をなすラックハウジング10の内部に軸長方向への移動自在に支持されたラック軸1と、ラックハウジング10の中途に交叉するピニオンハウジング20の内部に回転自在に支持されたピニオン軸2とを備える公知のラックピニオン式のステアリング装置として構成されている。
ラックハウジング10の両側から外部に突出するラック軸1の両端は、各別のタイロッド11,11を介して操舵用車輪としての左右の前輪12,12に連結されている。またピニオンハウジング20の一側から外部に突出するピニオン軸2の上端は、ステアリング軸3を介して操舵部材としてのステアリングホイール30に連結されている。
ステアリング軸3は、筒形をなすコラムハウジング31の内部に回転自在に支持され、該コラムハウジング31を介して、図示しない車室の内部に前方を下とした傾斜姿勢を保って取付けてあり、コラムハウジング31の下方へのステアリング軸3の突出端にピニオン軸2が連結され、同じく上方への突出端にステアリングホイール30が固設されている。
図2は、ピニオンハウジング20及びラックハウジング10の交叉部周辺を略示する縦断面図である。ピニオン軸2は、図示のように、下半部を拡径して一体形成されたピニオン21を備えており、このピニオン21の上下両側に位置する一対のベアリング22,23により、ピニオンハウジング20の内部に回転自在に支持されている。
ピニオンハウジング20の下半部の一側には、前述したように、円筒形をなすラックハウジング10が、軸心を交叉させて連設されている。このラックハウジング10の内部に支持されているラック軸1は、ピニオンハウジング20との連通部に臨む側に、軸長方向の適長に亘ってラック歯13a,13a…(図3参照)が形成されたラック13を備えており、このラック13はピニオン21に噛合させてある。
ラックハウジング10及びピニオンハウジング20の交叉部には、これら夫々と略直交する向きに円筒形のヨークハウジング40が突設されている。ヨークハウジング40の内部には、円形断面を有するサポートヨーク4が嵌合され、軸長方向への摺動自在に保持されている。
ラックハウジング10の内側に臨むサポートヨーク4の一端は、ラック軸1の外形に対応するアーチ形状を有しており、ラック13及びピニオン21の噛合部の逆側からラック軸1の外周面にシート41を介して摺接させてある。また、サポートヨーク4の他端は、ヨークハウジング40の開口部にねじ込まれ、ロックナット43により位置決め固定された支持キャップ42の底面に対向させてある。サポートヨーク4と支持キャップ42との対向面間には、押しばね44が介装されており、サポートヨーク4は、押しばね44のバネ力によりラック軸1に向けて付勢され、該ラック軸1に弾接させてある。
このように取付けられたサポートヨーク4は、ラック軸1をピニオン軸2に押し付けてラック13とピニオン21とをバックラッシなしに良好に噛合させる作用をなす。ラック軸1への押し付け力の大きさは、支持キャップ42のねじ込み量の増減により適正に調整される。
以上の構成により、操舵のためにステアリングホイール30が回転操作された場合、この回転がステアリング軸3を介してピニオン軸2に伝達され、該ピニオン軸2の回転が、ピニオン21とラック13との噛合部においてラック軸1の軸長方向の移動に変換されることとなり、このようなラック軸1の移動により、左右の前輪12,12が各別のタイロッド11,11を介して押し引きされて舵取りがなされる。
図1に示すステアリング装置は、ステアリングコラム31の下端部近傍に操舵補助用のモータ5を取付け、また該モータ5よりも上位置のステアリングコラム31の内部にトルクセンサ6を備えて、ステアリングホイール30の操作によりステアリング軸3に加わる操舵トルクをトルクセンサ6により検出し、この検出された操舵トルクに基づいて駆動されるモータ5の回転力をステアリングコラム31内部のステアリング軸3に伝え、前述の如く行われる操舵を補助する電動パワーステアリング装置として構成されている。なお、以下に示す本発明の特徴的な構成は、運転者によりステアリングホイール30に加えられる操舵トルクのみによって操舵を行わせるマニュアル式のステアリング装置にも適用可能であり、またラックハウジング10の内部に設けられた油圧シリンダの発生力により操舵を補助する油圧パワーステアリング装置にも適用可能である。
本発明に係るステアリング装置において、ラック軸1は、軸長方向に移動自在にラックハウジング10の内部に支持されている軸体14を備えており、前述したようにピニオン21に噛合するラック13は、軸体14に以下のように固定されている。図3は、図2のIII−III線によるラック軸1の断面図である。
軸体14には、図3に示すように、ピニオン21の側に軸長方向に適長に亘って凹部14aが形成されている。この凹部14aは、図2に示すように、ピニオン21の側を幅広とした台形断面を有している。この凹部14aの底面には、軸長方向に適長離隔した位置にボルト穴14b,14b…が夫々貫通形成されている。
一方、ラック13は、図3に示すように、凹部14aと略等しい長さを有しており、図2に示すように、凹部14aと略同形の台形断面を有している。ラック13の下底側には、図3に示すように、ラック歯13a,13a…が適長に亘って形成してある。ラック13の上底側には、軸体14とラック13とを後述するように嵌合したときにボルト穴14b,14b…と整合する位置に、螺子穴13b,13b…が夫々形成してある。なお、ボルト穴14b,14b…は、ラック軸1の軸方向長さがボルト16,16…の直径と略等しく、周方向長さが軸方向長さより長い長円形をなしており、後述するようなラック13及び軸体14間の周方向の相対揺動を阻害しないように形成してある。
これらラック13及び軸体14は、図3に示すように、合成樹脂製の弾性体15を介して、ラック13の上底側を凹部14aに嵌め合わせ、軸体14のボルト穴14b,14b…に凹部14aの逆側からボルト16,16…を夫々挿通させ、ボルト16,16…の螺子部16b,16b…をラック13に形成された螺子穴13b,13b…に螺合させることにより結合してある。ボルト16,16…の頭部16a,16a…と軸体14との間には、合成樹脂製のワッシャ17,17…が夫々介装してある。
このように一体化されたラック13及び軸体14は、両者間に介装した弾性体15の変形を伴ってラック軸1の周方向に相対揺動が可能である。このときラック13と軸体14とを結合するボルト16,16…は、軸体14に設けられた長円形のボルト穴14b,14b…の長手方向に揺動し、更に、このボルト16,16…の動きに応じて頭部16a,16a…と軸体14との間に介装したワッシャ17,17…が変形するから、ラック13は、ボルト16,16…と共に軸体14に対して周方向に相対揺動することができる。ラック13と軸体14とを結合するボルト16,16…は、軸体14に設けられたボルト穴14b,14b…の内部にてラック軸1の軸長方向に移動できず、更にラック13に螺合しているから、ラック13は、軸体14に対して軸長方向に相対移動することができない。なお、ボルト穴14b,14b…を長円形にしなくても、ラック13のボルト16,16…の頭部16a,16a…方向への動きは弾性体15の弾性変形により可能であり、また、ボルト穴14b,14b…とボルト16,16…との僅かなクリアランスによっても、ラック13と軸体14の周方向揺動は可能である。
弾性体15及びワッシャ17,17…は、例えば、連続気孔を有する多孔質体である発泡ウレタン製とすることができる。発泡ウレタン製の弾性体15及びワッシャ17,17…は、弾性限度が大きく、また気孔における伝達空気の粘性損失又は伝達位相差による打ち消しにより音エネルギを熱エネルギに変換することにより吸音性能にも優れている。
以上の構成において、前述の如くなされる舵取りに伴い、ラック13及びピニオン21の噛合部にてラック歯13a,13a…の歯面に直交する方向に力が作用する一方、車両走行に伴い左右の前輪12,12に作用する路面反力の作用により同様にラック歯13a,13a…の歯面に直交する方向に力が作用する。ラック13及びピニオン21がはす歯に形成されているため、ラック軸1の軸長方向に直交する方向の分力が発生し、この分力の作用によりラック軸1の軸回りに揺動する。このような揺動が生じたときに、前述したようにボルト16,16…により結合されたラック13と軸体14とは、両者間に介装した弾性限度の大きな弾性体15の変形を伴って相対揺動するから、軸長方向への力の伝達を阻害することなく、ラック13又は軸体14の揺動が互いに伝わりにくくなる。この結果、サポートヨーク4とヨークハウジング40との接触による打音又はラック13及びピニオン21の噛合部にて生じる歯打ち音を低減することができ、運転者に与える不快感を緩和することができる。歯打ち音等の異音は、弾性体15を、例えば凹部14aとラック13との嵌合部全域に亘って設けて、設置面積を大きくとることにより、より低減することが可能となる。更に、ウレタン等の吸音性能に優れた合成樹脂を用いて弾性体15を形成することにより、生じた歯打ち音等の異音を吸収して、これらの音の伝播を抑制することができ、運転者に与える不快感を更に緩和することができる。
また、ラック歯13a,13a…が形成されているラック13を軸体14と別体にしてあるから、ラック歯13a,13a…を含めたラック13の加工が容易になると共に、サポートヨーク4に量産品を使用することができる。
そして、ラック13と軸体14との相対揺動は、ラック13と一体的に揺動するボルト16,16…の頭部16a,16a…と軸体14との間に介装された弾性限度の大きな合成樹脂製のワッシャ17,17…が変形することにより、より許容されているから、軸長方向への相対移動を不可とし周方向への相対揺動を可とするラック13と、軸体14との連結を強固に実現することができる。また、ラック13と軸体14との相対揺動に伴いボルト16,16…の頭部16a,16a…と軸体14とが接離するときに、ワッシャ17,17…がボルト16,16…の頭部16a,16a…と軸体14との間に介装されているから、接触による打音を防ぐことができる。
図4は、本発明の他の実施の形態に係るピニオンハウジング20及びラックハウジング10の交叉部周辺を略示する縦断面図である。図5は、ラック13と軸体14との固定構造の説明図であり、図6は、図4のVI−VI線によるラック軸1の断面図である。
図4乃至図6に示すように、軸体14に設けた凹部14aの底面には、軸長方向に適長離隔した位置にピン穴14c,14c…が夫々貫通形成されている。一方、図4乃至図6に示すように、ラック13の上底側には、軸体14とラック13とを後述するように嵌合したときにピン穴14c,14c…と整合する位置に、図4及び図5に示す断面内において略円形をなす係合穴13c,13c…が夫々形成してある。なお、係合穴13c,13c…は、図6に示すように、ラック軸1の軸長方向の幅が、後述する割りピン18,18…の先端部18a,18a…の直径と略等しくなるように形成してある。
図5(a)に示すように、合成樹脂製の弾性体15を介して、ラック13の上底側を軸体14の凹部14aに嵌め合わせ、次いで図中に矢符により示すように、軸体14のピン穴14c,14c…に凹部14aの逆側から割りピン18,18…を挿通させる。割りピン18,18…の先端部18a,18a…が中心方向に向かって斜めテーパ状に形成されているため、図5(b)に示すように、先端部18a,18a…がラック13に形成されている係合穴13c,13c…の内周面に沿って変形されることになり、ラック13及び軸体14は、図4に示すように結合される。このように結合されたラック13と軸体14とは、係合穴13c,13c…内にて割りピン18,18…の先端部18a,18a…が周方向に摺動可能に係合してあることにより、周方向に相対揺動することができる。その他の構成は、図2又は図3に示す実施の形態と同様であるため、対応する構成部材に図2又は図3と同一の参照符号を付して、その構成及び動作の詳細な説明を省略する。
以上の構成において、前述したようにラック13及びピニオン21の噛合部に作用力が加わった場合、ラック13は軸体14に対して周方向のみ相対揺動することができ、軸長方向への相対移動を不可とし、周方向への相対揺動を可とするラック13と軸体14との連結を強固に実現することができる。
ラック13と軸体14とは、前述したように、割りピン18,18…の先端部18a,18a…をピン穴14c,14c…及び係合穴13c,13c…に夫々挿入し、強く押し込むことにより簡単に結合することができる。
なお、本実施の形態において、結合体として割りピン18,18…を用いているが、これに限定されず、例えばピン穴14c,14c…及び係合穴13c,13c…に樹脂を注入し、係合穴13c,13c…の内部にて硬化させることにより結合体を形成しても良い。
また、ラック13に形成される係合穴13c,13c…は、図4乃至図6に示す形状に限らず、結合体とラック13の係合穴との係合によりラック軸1の周方向へのラック13の相対揺動を許容し、軸長方向への相対移動を拘束する形状を有する係合穴であればよい。
また、以上の実施の形態においては、ラック13と軸体14とを、ラック軸1の軸長方向に適宜の隙間を隔てて対向させているが、これに限定されず、弾性体15と同様の弾性体を介して当接させてもよい。
また、本発明は、ピニオン軸が1回転する間にラック軸が移動する移動長さを表すラックストロークレシオが一定になるように構成されたラックピニオン式のステアリング装置に適用可能であると共に、高速直進走行時の操安性と低速旋回時の操舵力とを両立させるべく、ラックストロークレシオをラックの中央位置から両端部に向けて大きくしてあり、ラックとピニオンとの噛合部の作用力が大きくなるVGR(Variable Gear Ratio)のラックを有するラックピニオン式のステアリング装置においても適用可能である。
更に、本発明は、以上に述べた実施の形態に限定されず、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内において種々変更した形態にて実施することが可能であることは言うまでもない。
本発明に係るステアリング装置の構成を示す模式図である。 ピニオンハウジング及びラックハウジングの交叉部周辺を略示する縦断面図である。 図2のIII−III線によるラック軸の断面図である。 本発明の他の実施の形態に係るピニオンハウジング及びラックハウジングの交叉部周辺を略示する縦断面図である。 ラックと軸体との固定構造の説明図である。 図4のVI−VI線によるラック軸の断面図である。
符号の説明
1 ラック軸、13 ラック、13b 螺子穴、13c 係合穴、14 軸体、14a 凹部、14b ボルト穴、14c ピン穴、15 弾性体、16 ボルト、16a 頭部、16b 螺子部、17 ワッシャ(弾性体)、18 割りピン(結合体)、18a 先端部、21 ピニオン、30 ステアリングホイール(操舵部材)

Claims (4)

  1. 操舵部材の操作に応じたピニオンの回転をラック軸の軸長方向の移動に変換して舵取りを行わせるステアリング装置において、前記ラック軸は、前記ピニオンの側に軸長方向に延びる凹部を有し、軸長方向へ移動自在に支持されている軸体と、該軸体に対して軸長方向への相対移動を不可とし、周方向への相対揺動を可とするように前記凹部に弾性体を介して嵌合されており、該凹部との嵌合部の逆側にて前記ピニオンに噛合するラックとを備えることを特徴とするステアリング装置。
  2. 前記軸体及びラックは、前記凹部の逆側から前記軸体に弾性体を介して頭部を当接させたボルトを、前記ラックに設けられた螺子穴に螺合することにより結合してある請求項1記載のステアリング装置。
  3. 前記軸体及びラックは、該ラックに設けてあり、前記ラック軸の軸長方向に直交する面での断面形状が略円形である係合穴に、周方向への相対揺動を可とするように一部を係合させた結合体により結合してある請求項1記載のステアリング装置。
  4. 前記結合体は、前記軸体に設けられたピン穴に前記凹部の逆側から挿通させた割りピンの先端部を、前記係合穴の内周面に沿って変形させて構成してある請求項3記載のステアリング装置。
JP2006291504A 2006-10-26 2006-10-26 ステアリング装置 Pending JP2008105600A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006291504A JP2008105600A (ja) 2006-10-26 2006-10-26 ステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006291504A JP2008105600A (ja) 2006-10-26 2006-10-26 ステアリング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008105600A true JP2008105600A (ja) 2008-05-08

Family

ID=39439311

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006291504A Pending JP2008105600A (ja) 2006-10-26 2006-10-26 ステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008105600A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009292180A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Nsk Ltd ラックアンドピニオン式電動パワーステアリング装置
DE102015118132B4 (de) 2015-02-17 2022-09-08 Hyundai Motor Company Zahnstangeneinheit einer Fahrzeuglenkvorrichtung

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4961828A (ja) * 1972-05-31 1974-06-15

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4961828A (ja) * 1972-05-31 1974-06-15

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009292180A (ja) * 2008-06-02 2009-12-17 Nsk Ltd ラックアンドピニオン式電動パワーステアリング装置
DE102015118132B4 (de) 2015-02-17 2022-09-08 Hyundai Motor Company Zahnstangeneinheit einer Fahrzeuglenkvorrichtung

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2857285B1 (en) Steering system
JP6856780B2 (ja) 自由側軸受、ステアリングギヤおよびステアリングシステム
JP2009001251A (ja) 車両操舵用伸縮軸およびこれを備える車両用操舵装置
JP2007161082A (ja) 電動式パワーステアリング装置
JP5984010B2 (ja) ステアリング装置
KR102216191B1 (ko) 차량용 조향장치
JP2012107658A (ja) 継手と軸の結合構造
JP2008105600A (ja) ステアリング装置
JP5289478B2 (ja) 自動車操向装置のラックバー支持装置
JP5967420B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5316125B2 (ja) ラックアンドピニオン式ステアリング装置
JP4567502B2 (ja) 電動パワーステアリング装置
JP5001519B2 (ja) ステアリング装置
JP2011046310A (ja) 車両用操舵装置
JP2009113730A (ja) 車両の後輪操舵装置
JP2016141343A (ja) ステアリング装置
KR20090039109A (ko) 소음 저감 부재를 구비하는 전동식 동력 보조 조향장치
JP2008189172A (ja) 電動パワーステアリング装置
JP4349334B2 (ja) 電動式パワーステアリング装置
JP5434250B2 (ja) 車両用ステアリングダンパ装置及びステアリング装置
KR101268263B1 (ko) 자동차 조향장치의 랙바 지지장치
JP3871553B2 (ja) ラックピニオン式舵取装置
KR100482150B1 (ko) 자동차 스티어링 기어박스의 랙바 지지구조
KR20130053180A (ko) 자동차 조향장치의 랙바 지지장치
JP2010058599A (ja) ラック軸支持装置および車両用操舵装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120522

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121002