JP2017094883A - ラックアンドピニオン式ステアリング装置 - Google Patents

ラックアンドピニオン式ステアリング装置 Download PDF

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【課題】低速走行時にステアリングホイールの中立位置から操舵を開始するときにラック軸を円滑に動作させて操舵性を向上することができるラックアンドピニオン式ステアリング装置を提供する。【解決手段】ステアリングホイール3が中立近傍にあるとき、サポートヨーク25はコイルばね26によりラック軸16方向に一定の力で押し付けられ、サポートヨーク25のラック軸16側の内周面に設けられた摺動部材33の端部がラック軸16の背面の凹部18に接触する。このとき、中立近傍での予圧(コイルばね26による押し付け力)は低減され、ラック15とピニオン14との間の噛み合い部の摩擦力が低下し、サポートヨーク25とラック軸16とは、操舵端では高荷重で当接し、操舵角における中立位置では低荷重で当接する。【選択図】図4

Description

本発明は、ラックアンドピニオン式ステアリング装置に関するものである。
従来、車両の操舵系を構成するステアリング装置として、ラックアンドピニオン機構を内蔵したものが知られている。通常、ラック軸の周面片側に形成されたラックとピニオン軸に形成されたピニオンとの間の噛み合い部にバックラッシが存在すると、操舵時に歯打ち音が発生する。このため、バックラッシの発生を抑制する手段として、ラックアンドピニオン機構に予圧を付与するためのラックガイド(サポートヨーク)が組み込まれている。
このラックガイドは、先端部にラック軸のラック背面を押し付け可能な湾曲した凹面が形成され、基端部にコイルばね等のばね部材を収容する収容孔が形成されている。ラックハウジングに挿通されたラック軸は、このラックガイドによりラックがピニオンに噛合するように一定の力でピニオン軸方向に押し付けられた状態で軸方向に摺動可能に支持されている。このように、ラックガイドがコイルばねにより押し付けられた状態でラックアンドピニオン機構に予圧を付与するように構成されたステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−178439号公報
ところで、車両が走行中に路面から車輪のタイヤを介してラック軸に逆入力される外力(ラック軸荷重)は、おおよそ車両の旋回半径に反比例し、車両速度の2乗に比例するため、ステアリングホイール(ハンドル)が中立位置にある直線走行時には、ラック軸へ伝達される荷重は小さくなる。このため、操舵を開始する場合には、ステアリングホイールからピニオン軸に入力される操舵トルクがラックとピニオンとの間の噛み合い部に作用する摩擦力(最大静止摩擦力)を超える操舵力で操舵しなければならない。
その結果、ピニオンへの入力トルクが最大静止摩擦力を超えると、最大静止摩擦力とすべり摩擦力(クーロン摩擦力)との差分の力とラック軸荷重とがつり合う位置までラック軸が急峻な立ち上がり速度で動き出すおそれがある。したがって、低速走行時に中立位置からステアリングホイールを切り出す際に円滑に操舵できない可能性がある。これにより、操舵の引っ掛かり感を生じ、操舵フィーリングが悪化する場合がある。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、低速走行時にステアリングホイールの中立位置から操舵を開始するときにラック軸を円滑に動作させて操舵性を向上することができるラックアンドピニオン式ステアリング装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、操舵により回転するピニオン軸と、前記ピニオン軸の下端部に形成されたピニオンと噛み合うラックが周面の片側に形成されたラック軸と、前記ピニオンと前記ラック軸とを収納するラックハウジングと、前記ラックハウジング内において前記ラック軸を摺動自在に保持するラックガイドと、前記ラックガイドに形成された収容孔に収容され、前記ラック軸を前記ピニオン軸の方向に押し付けるばね部材と、前記ばね部材の押し付け力を調整可能なプラグと、を備えたラックアンドピニオン式ステアリング装置において、操舵角領域を、操舵中立位置を中心として左右に所定範囲にわたって設けられた中立領域と、前記中立領域を除く中立外領域とに区分したとき、前記中立領域での前記ラック軸に対する前記ラックガイドの押し付け力を、前記中立外領域での前記押し付け力よりも小さく設定したことを要旨とする。
上記構成によれば、ラック軸を摺動自在に保持するラックガイド機構を備えたラックアンドピニオン式ステアリング装置において、ステアリングホイールの操舵角における中立領域でのラック軸に対するラックガイドの押し付け力を中立外領域の押し付け力よりも小さくすることでラックアンドピニオン機構に作用する摩擦力を低下させることができる。このため、ラックとピニオンとの間の噛み合い部の最大静止摩擦力とすべり摩擦力との差が小さくなり、ラック軸が軸方向に急峻に動作する範囲を狭くすることができる。これにより、低速走行時に中立位置からステアリングホイールを切り出す際に円滑に操舵できるようになり、操舵フィーリングの悪化を抑制することが可能になる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置において、前記中立領域での前記ラック軸に対する前記プラグを基準とした前記ラックガイドの前進量を、前記中立外領域での前記ラックガイドの前進量よりも大きく設定したことを要旨とする。
上記構成によれば、操舵角における中立領域でのラック軸に対するラックガイドの前進量を中立外領域でのラックガイドの前進量よりも大きくすることでラック軸へのばね部材によるラックガイドの押し付け力を小さくすることができる。このため、ラックとピニオンとの間の噛み合い部に作用する摩擦力が低下して、ラック軸が急峻に動作する範囲を狭くすることができる。これにより、低速走行時に中立位置からステアリングホイールを切り出す際に円滑に操舵できるようになり、操舵フィーリングの悪化を抑制するこが可能になる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置において、前記ラック軸は、前記ラックの背面の外径が前記中立領域では前記中立外領域よりも小さく形成され、前記中立領域の前記中立外領域との接続部は、前記外径が前記中立外領域から前記中立領域に向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されていることを要旨とする。
上記構成によれば、ラック軸のラック背面の外径は、中立領域では中立外領域よりも小さく形成されているので、中立領域でのラック軸へのばね部材によるラックガイドの押し付け力を小さくすることができる。このため、ラックとピニオンとの間の噛み合い部に作用する摩擦力が低下して、ラック軸が急峻に動作する範囲を狭くすることができる。また、ラック軸のラック背面の外径は中立外領域から中立領域に向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されているので、中立領域から中立外領域への操舵を円滑に行うことができる。
本発明によれば、低速走行時にステアリングホイールの中立位置から操舵を開始するときにラック軸を円滑に動作させて操舵性を向上することができるラックアンドピニオン式ステアリング装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置の概略構成を示す模式図。 本発明の一実施形態に係るラックアンドピニオン式ステアリング装置の概略全体構成を示す断面図。 本発明の実施形態に係るラック軸の軸方向側面図。 ステアリングホイールの中立領域におけるラック軸とラックガイドとの接触部分を示す概略断面図。 ラックガイドによるラック軸への押し付け状態を示す概略断面図。 低速走行時のステアリングホイールの操舵角領域とラック軸へ伝達されるラック軸荷重との関係を示すグラフ。
以下、本発明のラックアンドピニオン式ステアリング装置を、電動パワーステアリング装置に具体化した一実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。なお、電動パワーステアリング装置1のタイプ、構成については具体的な説明を省略する。
図1に示すように、電動パワーステアリング装置1は、転舵輪(車輪)2を操向するためにステアリングホイール3の動きを伝達するステアリングシャフト4と、ステアリングシャフト4を内部に通して回転自在に支持するステアリングコラム5と、ステアリングシャフト4の動きに応じて転舵輪2を操向するための舵取装置(ラックアンドピニオン式ステアリング装置、以下、ステアリング装置という)7とを有している。
ステアリングシャフト4は、コラム軸9、中間軸(インターミディエイトシャフト)11、およびピニオン軸13を連結して構成されている。コラム軸9の一方の端部にステアリングホイール3が連結され、他方の端部に自在継手10、中間軸11等を介してステアリング装置7が連結されている。ステアリング装置7のラック軸16の両端には、ボールジョイント(図示せず)を介してタイロッド(図示せず)がそれぞれ回転自在に連結され、タイロッドの先端は、転舵輪2が組み付けられたナックル(図示せず)に連結されている。そして、ステアリングホイール3が回動されると、その回転がステアリングシャフト4等を介してステアリング装置7に伝達されて、ラック軸16の両端に連結された転舵輪2を操向することができる。
ステアリング装置7は、ステアリングホイール3の回動に連動するピニオン軸13の下端部に設けられたピニオン(ピニオンギヤ)14と、このピニオン14と噛合するラック(ラックギヤ)15が周面の片側に設けられた長尺のラック軸16と、ラック軸16を概ね収容し車体(図示せず)に支持されるラックハウジング17とを有している。
また、ステアリング装置7は、ラック軸16の軸方向に関するラックハウジング17の両端部に、ラック軸16をその軸方向に摺動自在に支持する一対のラックブッシュ20を有している。さらに、ステアリング装置7は、ラックハウジング17に支持されてピニオン14を回動自在に支持する軸受22,23と、ラック軸16をピニオン14側となる所定の押し付け方向F(図2参照)に押し付けながらラック軸16を軸方向に移動自在に支持するラック軸支持装置24とを有している。
ラックハウジング17は、金属材料(例えば、鉄系金属やアルミニウム合金等)により形成され、ラック軸16の軸方向に延びる略筒形状をなしている。ラック軸16の軸方向に関してラックハウジング17の中間部30には、軸受22,23を保持する軸受保持部31が設けられている。軸受保持部31は、円孔からなり、この円孔の中心軸線はピニオン14の回転中心軸線に沿って延びている。
次に、図2は、本発明の一実施形態に係るステアリング装置7の概略全体構成を示す断面図である。なお、本実施形態では、車両のステアリングホイール3と転舵輪2との間のパワーステアリング系の一部を構成するラックアンドピニオン式のステアリング装置を例として説明する。
図2に示すように、ステアリング装置7は、ラックハウジング17、ピニオン軸13、ラック軸16、ラックアンドピニオン機構8、およびラック軸支持装置24を有している。ラックハウジング17は、ピニオン軸13の一部分、ラック軸16、およびラック軸支持装置24を収容している。ラックアンドピニオン機構8は、ピニオン軸13の下端部に形成されたピニオン14およびラック軸16の周面の片側に形成されたラック15を有している。
ラック軸支持装置24は、サポートヨーク(ラックガイド)25、コイルばね(ばね部材)26、およびプラグ27を有している。サポートヨーク25は、先端部にラック軸16のラック14の背面を押し付け可能な湾曲した凹面28が形成され、基端部にコイルばね26を収容する収容孔29が形成されている。プラグ27は、ラックハウジング17に固定されている。コイルばね26は、サポートヨーク25をラック軸16に向けて押し付ける予圧(コイルばね26による押し付け力)をサポートヨーク25に付与している。
サポートヨーク25の凹面28には、ピニオン14側にラック軸16のラック14の背面に摺動可能に係合する弾性部材(例えば、合成樹脂)からなるシート状の摺動部材33を有している。また、サポートヨーク25は、ラックハウジング17との間に隙間32を有している。サポートヨーク25は、ラック軸16が軸方向に移動可能な状態でラック軸16を支持している。
次に、本実施形態のラック軸16の支持構造について説明する。
図3は、本発明の実施形態に係るラック軸16の軸方向側面図である。
図3に示すように、本実施形態のラック軸16は、ラック14の背面に軸方向に沿って外径が一定となるように形成された凹部18を有している。凹部18の軸方向の中心は、ラック軸16の軸方向の位置が操舵角領域(以下、操舵角という)における操舵中立位置(以下、中立位置という)にあるとき、ラック14の軸方向の中心と一致する。また、凹部18は、中立位置を中心として左右に所定の範囲にわたって設けられた領域を有し、凹部18とラック軸16を接続する接続部19は外径が軸方向両端側から中立位置側に向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されている。
ラック軸16は、ステアリングホイール3(図1参照)が中立位置から左右に所定範囲にある中立近傍(中立領域)にあるとき接触する凹部18の軸径Bが、中立近傍を除く中立近傍外(中立外領域、例えば、操舵端)にあるとき接触するラック軸16の軸径Aより小さく(φA>φB)設定されている。中立近傍に中立近傍外と接続する接続部19を設けることにより、操舵角における中立位置から左右の操舵端へ向かってラック軸16が移動するのにともなって、徐々に低荷重から高荷重へ変化するので、円滑な操舵を行うことができる。
図4は、ステアリングホイール3(図1参照)の中立近傍におけるラック軸16とサポートヨーク25との接触部分を示す概略断面図である。
図4に示すように、ステアリングホイール3が中立近傍にあるとき、サポートヨーク25は、サポートヨーク25の基端部の収容孔29に収容されたコイルばね26によりラック軸16方向に一定の力で押し付けられる。そして、サポートヨーク25の先端部のラック軸16側の凹面28に設けられた摺動部材33の端部がラック軸16の背面の凹部18に接触する。このとき、ステアリングホイール3の中立近傍での予圧は低減され、ラック15(図2参照)とピニオン14(図2参照)との間の噛み合い部の摩擦力が低下する。このため、サポートヨーク25とラック軸16とは、操舵端では高荷重で当接し、操舵角における中立位置では低荷重で当接することができる。
次に、図5は、サポートヨーク25によるラック軸16への押し付け状態を示す概略断面図である。
ステアリングホイール3(図1参照)が中立近傍にあるとき、転舵輪2(図1参照)のタイヤからラック軸16へ伝達される荷重(ラック軸荷重)は、ステアリングホイール3が操舵端にあるときに比べて小さい。例えば、据え切り時、ラック軸16へ入力されるラック軸荷重(ラック軸力)は操舵角における中立位置より操舵端の方が大きくなる。すなわち、中立近傍ではバックラッシの発生を抑制している予圧は小さく設定されていてもよく余裕分を有している。
図5に示すように、コイルばね26により押し付けられたサポートヨーク25の摺動部材33の端部が形状の異なる(図3参照、軸径A,B)ラック軸16の背面に接触する。ステアリングホイール3の中立近傍でのラック軸16に対するサポートヨーク25の前進量は中立近傍外での前進量よりも大きくなり、ステアリングホイール3の中立近傍では中立近傍外の位置に対してサポートヨーク25は距離(前進量の差分)ΔXだけラック軸16側に移動する。このため、ステアリングホイール3の中立近傍では押し付け力が低下する。すなわち、予圧をコイルばね26のばね定数×ΔXの余裕分だけ低下させ、小さく設定することが可能になる。
次に、車両が低速走行時において操舵角における中立位置から操舵を開始するときのラック軸16の動作について説明する。
ここで、ラック15とピニオン14との間の噛み合い部の摩擦力は、ラック軸16の速度(すべり速度)の上昇により最大静止摩擦力(=最大静止摩擦係数×予圧)まで増加し、最大静止摩擦力を超えるとすべり摩擦力(クーロン摩擦力)まで急激に低下する。すなわち、ピニオン軸13に入力される操舵トルクがラック15とピニオン14との間の噛み合い部の最大静止摩擦力を超えると、ラック軸16は、最大静止摩擦力およびすべり摩擦力の差分の摩擦力と、ラック軸荷重とがつり合う位置まで急峻に動き出す。その後、すべり速度が上昇していくと一定値のすべり摩擦力にすべり速度に比例して増大する摩擦力分が付加されて全体の摩擦力は再び増加していく。
図6は、低速走行時のステアリングホイール3の操舵角とラック軸16へ伝達されるラック軸荷重との関係を示すグラフである。
図6に示すように、操舵開始時に、ラック軸16に入力されるラック軸荷重(kN)がFaのとき(摩擦力ΔμFa)、ラック軸16は中点(中立位置)から操舵角a点(deg)まで急峻に動作し、荷重がFaより小さいFbのとき(摩擦力ΔμFb)には、ラック軸16はa点より操舵角が小さい操舵角b点(deg)まで急峻に動作する。具体的には、ラック軸荷重がFaからFbへ小さくなると、摩擦力(kN)はΔμFaからΔμFbへ低下し、摩擦力の差分ΔμF=ΔμFa−ΔμFb(=μ×ばね定数×ΔX、ただし、μ:摩擦係数、ΔX:サポートヨーク前進量差分)だけ小さくなる。このため、操舵時に中点から操舵角a点へ移動する動作が中点から操舵角b点へ移動する動作に移行することで、急峻に動作する範囲は操舵角a点から操舵角b点へと狭くなる。この結果、低速走行時において、ステアリングホイール3の操舵角における中立位置からの切り出し特性を滑らかにすることができる。
次に、上記のように構成された本実施形態であるステアリング装置7の作用および効果について説明する。
上記構成によれば、サポートヨーク25、コイルばね26、およびプラグ27で構成されるラック軸支持装置24を備えたラックアンドピニオン式のステアリング装置7において、ラック軸16の背面の形状をステアリングホイール3の中立近傍での軸径Bを中立近傍外での軸径Aより小さく(φA>φB)形成する。このため、ステアリングホイール3の中立近傍でのラック軸16に対するコイルばね26によるサポートヨーク25の押し付け力を中立近傍外の押し付け力よりも小さくすることで、ラックアンドピニオン機構8に作用する摩擦力を低下させることができる。
また、ステアリングホイール3の中立近傍でのラック軸16に対するサポートヨーク25の前進量を中立近傍外での前進量よりも大きくする(前進量の差分ΔX)ことで、サポートヨーク25のラック軸16に対する押し付け力を低下させることができる。さらに、ラック軸16の背面の凹部18に中立近傍外から中立近傍に向かうにつれて縮径するテーパ状の接続部19を形成することにより、中立近傍から中立近傍外への操舵を円滑に行うことができる。
これにより、ラック15とピニオン14との間の噛み合い部の最大静止摩擦力とすべり摩擦力との差が小さくなり、ラック軸16が急峻に動作する範囲を狭くすることができる。この結果、低速走行時に中立位置からステアリングホイール3を切り出す際に円滑に操舵できるようになり、操舵フィーリングの悪化を抑制することが可能になる。
以上のように、本実施形態によれば、低速走行時にステアリングホイールの中立位置から操舵を開始するときにラック軸を円滑に動作させて操舵性を向上することができるラックアンドピニオン式ステアリング装置を提供できる。
以上、本発明に係る一実施形態について説明したが、本発明はさらに他の形態で実施することも可能である。
上記実施形態では、ステアリング装置7を電動パワーステアリング装置1に具体化した例を示したが、これに限定されるものでなく、ステアリング装置7は、油圧式パワーステアリング機構、またはパワーステアリング機構が装備されていないマニュアル式のステアリング機構に適用してもよい。
上記実施形態では、ラックアンドピニオン機構8を有するステアリング装置7を例に説明したが、これに限定されるものでなく、ラック15とピニオン14との間の噛み合い部にラック軸16の背面からコイルばね26により予圧を付与する機構を備えた送り装置等に適用してもよい。
上記実施形態において、本発明により走行時にステアリングホイールの中立位置での剛性感(直進安定性)の不足が生じた場合には、電動パワーステアリング装置であればEPS(ECU)により剛性を高めるよう補正する制御を行うようにしてもよい。
1:電動パワーステアリング装置、2:転舵輪、3:ステアリングホイール、
4:ステアリングシャフト、5:ステアリングコラム、
7:ステアリング装置(ラックアンドピニオン式ステアリング装置)、
8:ラックアンドピニオン機構、9:コラム軸、10:自在継手、11:中間軸、
13:ピニオン軸、14:ピニオン、15:ラック、16:ラック軸、
17:ラックハウジング、18:凹部、19:接続部、20:ブッシュ、
22,23:軸受、24:ラック軸支持装置、25:サポートヨーク(ラックガイド)、26:コイルばね(ばね部材)、27:プラグ、28:凹面、29:収容孔、
30:ラックハウジング中間部、31:軸受保持部、32:隙間、33:摺動部材、
A:中立近傍外のラック軸径、B:中立近傍のラック軸径、F:押し付け方向、
ΔX:ステアリングホイール中立近傍でのサポートヨーク移動距離

Claims (3)

  1. 操舵により回転するピニオン軸と、
    前記ピニオン軸の下端部に形成されたピニオンと噛み合うラックが周面の片側に形成されたラック軸と、
    前記ピニオンと前記ラック軸とを収納するラックハウジングと、
    前記ラックハウジング内において前記ラック軸を摺動自在に保持するラックガイドと、
    前記ラックガイドに形成された収容孔に収容され、前記ラック軸を前記ピニオン軸の方向に押し付けるばね部材と、
    前記ばね部材の押し付け力を調整可能なプラグと、を備えたラックアンドピニオン式ステアリング装置において、
    操舵角領域を、操舵中立位置を中心として左右に所定範囲にわたって設けられた中立領域と、前記中立領域を除く中立外領域とに区分したとき、前記中立領域での前記ラック軸に対する前記ラックガイドの押し付け力を、前記中立外領域での前記押し付け力よりも小さく設定したことを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置。
  2. 請求項1に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置において、
    前記中立領域での前記ラック軸に対する前記プラグを基準とした前記ラックガイドの前進量を、前記中立外領域での前記ラックガイドの前進量よりも大きく設定したことを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置。
  3. 請求項1または2に記載のラックアンドピニオン式ステアリング装置において、
    前記ラック軸は、前記ラックの背面の外径が前記中立領域では前記中立外領域よりも小さく形成され、前記中立領域の前記中立外領域との接続部は、前記外径が前記中立外領域から前記中立領域に向かうにつれて縮径するテーパ状に形成されていることを特徴とするラックアンドピニオン式ステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115148068A (zh) * 2022-07-07 2022-10-04 浙江大学 弹簧模组加载和具备回正功能的大飞机驾驶柱模拟装置

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