JP2005159043A - 配線基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】蓋導体を有し、スルーホール導体やビアホール導体を有する配線基板において、蓋導体と、スルーホール導体及びビアホール導体との接続信頼性を向上させる。
【解決手段】少なくとも、樹脂を含有する絶縁基体1と、該絶縁基体1を貫通するスルーホール3と、該スルーホール3の内壁に形成されたスルーホール導体5と、前記絶縁基体1の表面に前記スルーホール導体5から延設されて形成された配線導体12と、前記スルーホール導体5が形成する空間に充填された埋め込み樹脂7と、該埋め込み樹脂7の端部を塞ぐ蓋導体9とを具備する配線基板21において、前記蓋導体9が前記埋め込み樹脂7側に対して凸面状に形成されてなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、有機材料系の配線基板であって、特に絶縁基体にスルーホール構造を有し、埋め込み樹脂の端部を塞ぐ蓋導体を具備するものに関するものである。
一般に、現在の電子機器は、移動体通信機器に代表されるように小型・薄型・軽量・高性能・高機能・高品質・高周波特性が要求されてきている。これに対して電子機器の一部を構成する配線基板にも小型・薄型・多端子化が求められてきており、それを実現するために信号導体等の配線導体の幅を細くするとともにその間隔を狭くし、配線導体の高密度配線化が図られている。
このような高密度配線が可能な配線基板として、ビルドアップ工法を採用して製作された配線基板が知られている。ビルドアップ配線基板は、例えば、ガラスクロスやアラミド不布織等の補強材に耐熱性や耐薬品性を有するエポキシ樹脂に代表される熱硬化性樹脂を含浸させて硬化した絶縁基体上に、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂からなるワニスを塗布する、あるいはフィルム状の熱硬化性樹脂をラミネートするとともに加熱硬化して絶縁層を形成した後、絶縁層にレーザ光で径が50〜200μmの貫通孔を穿設し、次に、貫通孔内壁および絶縁層表面を過マンガン酸カリウム溶液等の粗化液で化学粗化し、しかる後、無電解銅めっき法および電解銅めっき法を用いて貫通孔に銅めっきを充填するとともに絶縁層表面に銅導体膜を被着してビアホール導体および配線導体を形成し、さらに、この絶縁層上に上記と同様の工程を繰り返して複数の絶縁層や配線導体・ビアホール導体の形成を行なうことによって製作される。
なお、通常は、絶縁基体の上下に位置する配線導体間を電気的に接続するために、絶縁基体にはあらかじめドリル等によりスルーホールが形成され、スルーホールの内壁には無電解めっき法および電解めっき法によりスルーホール導体が形成されている。さらに、絶縁基体の表面を平坦にし、絶縁基体に積層する絶縁基体の平坦度を確保するために、スルーホールにはエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂が充填されている。
近年、配線基板にもより小型化の要求が強まってきており、このような小型化の要求に対して、スルーホール導体やビアホール導体を垂直方向に配置して配線基板を小型化することが提案されている。なお、スルーホール導体とビアホール導体との電気的な接続は、スルーホールに充填した埋め込み樹脂の表面にスルーホール導体と電気的に接続した、配線導体の一部からなる蓋導体を形成し、この蓋導体とビアホール導体とを電気的に接続することにより行なわれている
(特許文献1参照)。
特開2002−305377号公報
しかしながら、このようなスルーホール導体や蓋導体及びビアホール導体を垂直方向に配置してなる配線基板は、絶縁基体のスルーホール導体の直上に絶縁基体の貫通導体を設けるためにスルーホールの埋め込み樹脂表面に蓋導体を形成しているが、この蓋導体と埋め込み樹脂との密着強度が低いため、電子部品を外部電気回路基板に実装する際の熱履歴により蓋導体が埋め込み樹脂から剥がれてしまい、スルーホール導体と蓋導体及びビアホール導体との間で断線してしまうという問題点を有していた。また、蓋導体の膨れを抑えるためにその厚みを厚くすると、絶縁基体上に形成した配線導体の厚みも厚くなってしまい、高密度な配線導体が形成できないという問題点を有していた。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、蓋導体を有し、スルーホール導体やビアホール導体を有する配線基板において、蓋導体と、スルーホール導体及びビアホール導体との接続信頼性が良好で、電子部品を外部電気回路基板に実装する際、あるいは使用中の熱履歴によりスルーホール導体と蓋導体及びビアホール導体とが断線することのない、接続信頼性に優れた配線基板を提供することにある。
本発明の配線基板は、少なくとも、樹脂を含有する絶縁基体と、該絶縁基体を貫通するスルーホールと、該スルーホールの内壁に形成されたスルーホール導体と、前記絶縁基体の表面に前記スルーホール導体から延設されて形成された配線導体と、前記スルーホール導体が形成する空間に充填された埋め込み樹脂と、該埋め込み樹脂の端部を塞ぐ蓋導体とを具備する配線基板において、前記蓋導体が前記埋め込み樹脂側に対して凸面状に形成されてなることを特徴とする。
本発明の配線基板は、凸面が半球凸状であることが望ましい。
本発明の配線基板は、凸面が、埋め込み樹脂に対してスルーホールの径の0.03〜1.4倍の深さで埋め込まれていることが望ましい。
本発明の配線基板は、絶縁基体の主面に絶縁層が形成され、蓋導体の直上にビアホール導体が形成されてなることが望ましい。
本発明の配線基板は、スルーホール導体、蓋導体が銅を主成分として形成されたことが望ましい。
本発明の配線基板の製造方法は、絶縁基体と、絶縁基体の主面に形成された金属層に貫通孔を形成し、該貫通孔の内壁にスルーホール導体を形成し、該スルーホール導体が形成する空間に埋め込み樹脂を埋め込み、埋め込み樹脂の一部を除去し、埋め込み樹脂の端部を凹状に形成することを特徴とする。
また、本発明の配線基板の製造方法は、研磨により、埋め込み樹脂の一部を除去し、埋め込み樹脂の端部を凹状に形成することが望ましい。
また、本発明の配線基板の製造方法は、レーザ光により、埋め込み樹脂の一部を除去し、埋め込み樹脂の端部を凹状に形成することが望ましい。
このような配線基板の製造方法を用いることで、熱履歴や温度サイクルによるスルーホール導体と蓋導体及びビアホール導体との断線を防ぐことができる。
本発明の配線基板は、埋め込み樹脂と蓋導体を形成する場合には、蓋導体の少なくとも一方の面が凸状の凸面であり、前記埋め込み樹脂側に凸面にすることで、埋め込み樹脂と蓋導体の接触面積を増大させることができ、両者の接続強度を強くできるとともに、接着面積を増大させたことにより単位面積あたりの熱応力を小さくすることができ、スルーホール導体と蓋導体との接続信頼性を格段に向上させることができる。
また、スルーホールの直上にビアホール導体を形成する場合には、この部分の厚みが増し、配線基板の表面が凸凹になる場合があったが、蓋導体の凸面の反対側を凹状にすることで、厚みの増大を相殺し、表面の平坦度に優れる配線基板を作製することもできる。
また、本発明の配線基板は、凸面を半球凸状にすることで、応力を分散する効果が増大し、蓋導体及びビアホール導体の断線を防ぐことができるとともに、接続信頼性をさらに向上させることができる。
また、本発明の配線基板は、凸面を埋め込み樹脂にスルーホールの径の0.03倍以上の深さで埋め込むことで、埋め込み樹脂に埋め込められた蓋導体のアンカー効果により蓋導体と絶縁基体表面の配線導体との接続強度を十分強くでき、蓋導体及び貫通導体の断線を防ぐことができ、接続信頼性を確保することができる。また、凸面を埋め込み樹脂にスルーホールの径の1.4倍以下の深さで埋め込むことで、凸面を有する蓋導体を容易に形成することができる。
また、本発明の配線基板は、絶縁基体上に絶縁層を形成し、蓋導体の直上にビアホール導体を形成することで、配線の高密度化ができ、配線基板を小型化することができる。
また、本発明の配線基板は、スルーホール導体、蓋導体を、銅を主成分として形成した場合には、特に配線を低抵抗化ができ、高速信号における信号伝達ロスを小さくすることができる。
また、本発明の配線基板の製造方法では、埋め込み樹脂の端部を一部除去し、埋め込み樹脂の端部を凹状に形成することで、埋め込み樹脂側に凸部を有する蓋導体を容易に形成することができる。
特に、研磨により、埋め込み樹脂の一部を除去し、埋め込み樹脂の端部を凹状に形成する場合には、従来の工程を一部調整変更するだけで、容易に埋め込み樹脂側に凸部を有する蓋導体を形成することができる。
また、レーザ光により埋め込み樹脂の端部を一部除去し、埋め込み樹脂の端部を凹状に形成する場合には、任意の埋め込み樹脂を凹状に形成できるため、例えば、直上にビアホール導体が形成されるスルーホールのみに加工を施すことができ、設計の自由度が増加する。また、例えば、凹部の深さを任意に調整することも容易となる。
本発明の配線基板を図1に示す。図2(a)、(b)は、その要部拡大断面図である。
例えば、絶縁基体1を貫通して形成されたスルーホール3には、スルーホール3の内壁にスルーホール導体5が形成され、スルーホール導体5が形成する空間には埋め込み樹脂7が形成されている。そして、埋め込み樹脂7を塞ぐようにして、埋め込み樹脂7側に凸面を有する蓋導体9が形成されている。また、絶縁基体1の主面には配線導体12が形成され、さらに絶縁層15が形成されている。この絶縁層15には、絶縁層15を貫通してビアホール17が形成され、ビアホール17にはビアホール導体19が形成されている。
そして、スルーホール導体5と、蓋導体9と、配線導体12と、ビアホール導体19とで配線回路が形成されている。
絶縁基体1は、配線導体12や絶縁層15を支持する支持板としての機能を有し、厚みが0.3〜1.5mmで、ガラス繊維を縦横に織り込んだガラスクロスにエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させたものが主に用いられる。
この絶縁基体1には、その上面から下面にかけて、径が100〜500μmのスルーホール3がレーザ光やドリルを用いて形成されている。このスルーホール3の内壁に、形成されたスルーホール導体5は、絶縁基体1の主面に形成された蓋導体9や、配線導体12間を電気的に接続している。
また、スルーホール3には、スルーホール導体5を形成した後、エポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を充填してなる埋め込み樹脂7が形成されている。この埋め込み樹脂7は、スルーホール導体5がスルーホール3から剥離しないように保護している。
そして本発明の配線基板21においては、蓋導体9の埋め込み樹脂側の面9aが凸状の凸面9aであることが重要である。
このように、蓋導体9に凸面9aを形成することで、埋め込み樹脂7と蓋導体9との接続信頼性を格段に向上させることができる。
この凸面9aと逆側の面9bは、図2(a)に示すように、平坦であってもよく、図2(b)に示すように凹状になっていてもよい。例えば、絶縁基体1上に形成される絶縁層15がない場合や、その層数が少ない場合には、凸面9aと逆側の面9bを平坦にすることで、配線基板21の表面を平坦にすることができる。
また、例えば、絶縁基体1上に形成される絶縁層15の層数が多い場合や、スルーホール導体7の直上に形成されるビアルール導体19の数が多い場合には、凸面9aと逆側の面9bを凹状に形成することで、ビアホール導体19による凹凸の形成を相殺することができ、平坦な配線基板21を作製することができる。
また、蓋導体9の凸面9aは、特に半球凸状に形成することが望ましく、蓋導体9と埋め込み樹脂7との接着面積が効果的に増加するとともに、スルーホール導体5や、絶縁基体1、埋め込み樹脂7との熱膨張差により蓋導体9に応力が印加されたとしても、蓋導体9全体で応力を均一に受け止めることができ、蓋導体9及びその周辺にクラックが発生することを抑制することができる。
このクラックを防止する効果は、蓋導体9の凸面9aの埋め込み深さがスルーホール3の径の0.03倍以上となる深さから顕著な効果があり、さらに0.05倍以上、0.1倍以上にすることが望ましい。一方、あまり大きくなりすぎるとスルーホール3内に占める蓋導体占有率が増し熱をかけた際の絶縁基体1の水平方向に発生する応力によってクラックを起こしやすくなることや、スルーホール3内に蓋導体9を形成しにくくなるため、スルーホールの径の1.4倍以下にすることが望ましい。さらに1.0倍以下にすることで容易に凸面9aを有する蓋導体9を形成することができる。
そして、配線導体12、スルーホール導体5、蓋導体9およびビアホール導体19は、低抵抗化ができるとともに、高速信号における信号伝達ロスが小さく、柔軟性に優れた銅を主成分として形成することが望ましく、低抵抗化、信号ロスの低減と、クラック防止とをともに達成することができる。
以下に、本発明の配線基板21の製造方法を詳細に説明する。
まず、図3(a)に示すように、厚さが0.3〜1.5mmのガラスクロスにビスマレイミドトリアジン樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させてなる絶縁基板1の両面に厚みが12μm程度の銅箔2を被着し、次に絶縁基板1表面に被着した銅箔2を硫酸−過酸化水素水溶液を用いてエッチング処理して銅箔の厚みを7μmとし、さらに、これらを酸化雰囲気下のオーブンで170℃、2時間熱処理することによって、両面に銅箔2が被着された絶縁基体1を得る。
次に、図3(b)に示すように、絶縁基体1と銅箔2に炭酸ガスレーザまたはドリルを用いて直径が100〜500μmのスルーホール3を穿孔する。
次に、スルーホール3を穿設した銅箔2が被着された絶縁基体1を過マンガン酸塩類水溶液等の粗化液に浸漬して、スルーホール3の内壁を粗化する。
次に、図3(c)に示すように、スルーホール3の内壁を粗化した銅箔2が被着された絶縁基体1をパラジウムまたはパラジウム−スズコロイドの無電解銅めっき触媒を含んだ水溶液に浸漬し、パラジウム−スズコロイドをスルーホール3の内壁に付着さる。
次に、スルーホール3の内壁にパラジウム−スズコロイドを付着させた銅箔2が被着された絶縁基体1を、硫酸銅・ロッセル塩・ホルマリン・EDTAナトリウム塩・安定剤等からなる無電解めっき液に約30分間浸漬してスルーホール3内壁に無電解銅めっき層を析出させ、しかる後、硫酸・硫酸銅5水和物・塩素・光沢剤等からなる電解銅めっき液に数時間浸漬して、スルーホール3内壁の無電解銅めっき層上に電解銅めっき層を被着させ、厚みが10〜50μmのスルーホール導体5を形成する。なお、スルーホール3の内壁にスルーホール導体5を形成する際に、絶縁基体1の表面に被着した銅箔2の表面にも、厚みがスルーホール導体5と同程度の銅めっき層が形成される。
次に、図3(d)に示すように、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を、従来周知のスクリーン印刷法を用いてスルーホール導体5が形成する空間に充填し、100〜200℃の温度で2時間熱硬化することにより埋め込み樹脂7を形成する。なお、埋め込み樹脂7となる樹脂に、シリカ等の無機絶縁物粉末を添加し、絶縁基体1の熱膨張係数と埋め込み樹脂7の熱膨張係数とを整合させることが好ましい。
次に、埋め込み樹脂7の端部を除去する。埋め込み樹脂7の端部を除去する方法は、例えば、図8(a)に示すように、金属ブラシによる研磨により埋め込み樹脂7の一部を除去する方法が例示できる。なお、このとき毛足の短い細い金属ブラシを使用することが効果的であり、また、同時に研磨剤を用いてもよい。また、埋め込み樹脂7を硬化させずに研磨すると、より短時間で埋め込み樹脂7の端面を凹状に形成することができる。
なお、このとき、金属を研磨しないように、埋め込み樹脂7を優先的に研磨することが重要であり、金属ブラシを極力低い圧力で、押し当てるようにすることが望ましい。
また、例えば、図8(b)に示すように、レーザ光を用いて、埋め込み樹脂7の端面を凹状に形成することもできる。この場合には、凹部の深さを深くすることも容易であり、また、任意の埋め込み樹脂7に凹部を形成することもできる。
また、レーザ光を用いて、凹部を形成した後、金属ブラシを用いると、半球状の深い凹部を容易に形成することができる。
なお、金属ブラシに換えて、いわゆるバフ研磨を行ってもよい。また、研磨を行う際には研磨方向は一方向のみでなく、複数の方向に変化させることが対称な形状の凹部を形成できる点で望ましい。
次に、図4(e)に示すように、埋め込み樹脂7の端面に凹部を形成した絶縁基体1全体に無電解銅めっき及び電解銅めっき層を形成し、埋め込み樹脂7の直上に蓋導体9となる銅めっき層9を形成する。
この後、図9(a)、(b)に示すように、必要に応じ、蓋導体9の凸部9aと逆側の面9bを研磨することで、蓋導体9の凸部9aと逆側の面9bを平坦にすることができる。
なお、図9(a)に示すように、蓋導体9の凸部9aと逆側の面9bを凹状としたまま用いてもよいことは言うまでもない。以後の説明では、蓋導体9の凸部9aと逆側の面9bを平坦に加工したものとして、説明する。
次に、図4(f)に示すように、蓋導体9や配線導体12を形成する銅めっき層9が被着された絶縁基体1の表面に耐エッチング樹脂層11を被着し、図4(g)に示すように、露光・現像処理により耐エッチング樹脂層11を所定のパターンに加工し、しかる後、図5(h)に示すように、硫酸−過酸化水素水溶液で露出した金属をエッチングすることによって、蓋導体9と配線導体12を形成する。次に、図5(i)に示すように、耐エッチング樹脂層11を除去する。
次に、図6(j)に示すように、絶縁基体1の主面に、エポキシ樹脂および絶縁無機フィラーからなる、厚みが10〜50μmのフィルムを積層するとともに真空下・温度130℃で圧着し、しかる後、175℃の温度で2時間熱硬化することにより、絶縁基体1の主面に絶縁層15が形成される。
次に、図6(k)に示すように、この絶縁層15の任意の位置に、炭酸ガスレーザやYAGレーザ等従来周知のレーザ加工法を用いてビアホール17を形成する。
次に、図7(l)に示すように、ビアホール17に、メッキ法や、導電性ペーストを充填するなどして、ビアホール導体19を形成する。
なお、配線導体は、メッキ法により、ビアホール導体19と同時に絶縁層15の主面に形成してもよく、銅箔を転写するなどして、ビアホール導体19とは別途形成してもよい。
また、上述した絶縁層15、ビアホール17、ビアホール導体19、絶縁層15への配線導体形成の工程を適宜繰り返すことで、絶縁基体1の主面に複数の絶縁層15を有する配線基板21を作製することができる。
本発明の配線基板21を評価するために、サンプルを作製し、次の評価を行なった。
主面に厚み12μmの銅箔2を具備する全体の厚みが1.5mmの絶縁基体1に炭酸ガスレーザによりスルーホール3を複数形成した。
なお、作製したスルーホール3の直径は100、300、500μmとした。そして銅箔2とスルーホール3にCu無電解めっき、電解銅めっきを順次形成して、スルーホール導体5を形成した。また、比較の為に100μmのスルーホール3には、Ni無電解めっき、電解Niめっきを順次形成した。
次に、スルーホール3に埋め込み樹脂7をスクリーン印刷により充填し、硬化させた。
次に、エッチングにより銅箔2厚みを8μmにした。
次に、表1に示す形状に埋め込み樹脂7の端面を加工した。
なお、埋め込み樹脂7の端面を半球凹状に形成するには毛足の短い細い金属ブラシを使用し加工した。また、埋め込み樹脂7を凹状に形成するには埋め込み樹脂7の端面に炭酸ガスレーザを照射し、凹状面を形成した後、金属ブラシによる研磨仕上げを行った。なお、窪み深さの調整は炭酸ガスレーザの強度調整で行った。
次に、埋め込み樹脂7の端部に無電解銅メッキ、電解銅メッキを施し、蓋導体9を形成した。
次に、ネガ形の感光性ドライフィルムレジスト11を貼り付けして配線として残す部分をガラスマスクを通して感光させた。その後、炭酸ナトリウム水溶液により、非感光部分を現像して、電解めっきを露出させ、塩化第二鉄により、エッチングして、パターン化された配線導体12と蓋導体9を形成した。次に、残存している感光性ドライフィルムレジスト11を除去した。
さらに、接続信頼性の評価を行うために、絶縁基体1の両面にそれぞれ2層のビアホール導体19を有する絶縁層15を形成し、スルーホール3の直上にビアホール導体19を形成して、テスト基板を作製し、スルーホール導体5及びビアホール導体19で結合される垂直方向の電気的接続を確認した。
なお、信頼性の評価は、260℃の半田層に5秒間浸漬する試験を10回繰り返して、導通確認を行った。また、蓋導体9のクラックの有無の確認をクロスセクションにより行った。表1に断線率とクラック発生率を示す。
Figure 2005159043
本発明の範囲外である蓋導体の埋め込み深さが0で、蓋導体の埋め込み樹脂側に凸面が形成されていない試料No.1、11、16では、半田の浸漬試験後の導通チェックで断線が確認された。また、蓋導体部においてもクラックの発生が確認され信頼性に劣ることが判る。
一方、本発明の蓋導体の埋め込み樹脂側に蓋導体の凸面が形成されてなる試料No.2〜10、No.12〜15及びNo.17〜20では、いずれも、半田の浸漬試験後の導通チェックで断線が全く確認されず、スルーホール導体と蓋導体、ビアホール導体との接続信頼性が格段に向上した。そして、蓋導体の埋め込み樹脂側に凸面を形成した効果は、スルーホールの径によらず、顕著なものであった。今後、スルーホール径が小さくなるものと考えられるが、スルーホールと蓋導体との接触面積が小さくなる場合には、特に有効に機能すると考えられる。
以下に、本発明の試料について詳細に説明する。
蓋導体の埋め込み深さが、スルーホール径の1.4倍以下の試料では、いずれも蓋導体が良好に形成できたが、蓋導体の埋め込み深さが、スルーホール径の1.4倍を越える試料No.10、15、20のうち、スルーホール径の小さい試料No.10では、実用上問題はないものの、蓋導体の形成に難があった。
本発明の試料のうち、蓋導体の埋め込み深さのスルーホール径に対する比率が0.05〜1.0倍の試料No.5〜8、13、18は蓋導体の形成も容易であり、また、断線、クラックともに発生せず、特に優れた信頼性を示した。
また、凸部の形状を半球凸状とした試料No.3、7のうち、埋め込み深さが小さい試料No.3では、同じ埋め込み深さの試料No.2よりも、断線の発生、クラックの発生ともに減少している。
本発明の配線基板の一形態を説明する断面図である。 本発明の配線基板の要部拡大断面図である。 本発明の配線基板の製造方法を説明する工程図である。 本発明の配線基板の製造方法を説明する工程図である。 本発明の配線基板の製造方法を説明する工程図である。 本発明の配線基板の製造方法を説明する工程図である。 本発明の配線基板の製造方法を説明する工程図である。 本発明の配線基板の製造方法を説明する工程図である。 本発明の配線基板の製造方法を説明する工程図である。
符号の説明
1・・・絶縁基板
2・・・銅箔
3・・・スルーホール
5・・・スルーホール導体
7・・・埋め込み樹脂
9・・・蓋導体、銅めっき層
11・・・配線導体
12・・・感光性ドライフィルムレジスト
15・・・絶縁層
17・・・ビアホール
19・・・ビアホール導体
21・・・配線基板

Claims (8)

  1. 少なくとも、樹脂を含有する絶縁基体と、該絶縁基体を貫通するスルーホールと、該スルーホールの内壁に形成されたスルーホール導体と、前記絶縁基体の表面に前記スルーホール導体から延設されて形成された配線導体と、前記スルーホール導体が形成する空間に充填された埋め込み樹脂と、該埋め込み樹脂の端部を塞ぐ蓋導体とを具備する配線基板において、前記蓋導体が前記埋め込み樹脂側に対して凸面状に形成されてなることを特徴とする配線基板。
  2. 凸面が半球凸状であることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. 凸面が、埋め込み樹脂に対してスルーホールの径の0.03〜1.4倍の深さで埋め込まれていることを特徴とする請求項1又は2に記載の配線基板。
  4. 絶縁基体の主面に絶縁層が形成され、蓋導体の直上にビアホール導体が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれかに記載の配線基板。
  5. スルーホール導体、蓋導体が銅を主成分として形成されたことを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれかに記載の配線基板。
  6. 絶縁基体と、絶縁基体の主面に形成された金属層に貫通孔を形成し、該貫通孔の内壁にスルーホール導体を形成し、該スルーホール導体が形成する空間に埋め込み樹脂を埋め込み、埋め込み樹脂の一部を除去し、埋め込み樹脂の端部を凹状に形成することを特徴とする配線基板の製造方法。
  7. 研磨により、埋め込み樹脂の一部を除去し、埋め込み樹脂の端部を凹状に形成することを特徴とする請求項6に記載の配線基板の製造方法。
  8. レーザ光により、埋め込み樹脂の一部を除去し、埋め込み樹脂の端部を凹状に形成することを特徴とする請求項6に記載の配線基板の製造方法。
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