JP4051244B2 - 配線基板 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コア基板の両面に絶縁層と配線導体とを交互に積層して成る配線基板に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、現在の電子機器は、移動体通信機器に代表されるように小型・薄型・軽量・高性能・高機能・高品質・高周波特性が要求されてきている。これに対して電子機器の一部を構成する配線基板にも小型・薄型・多端子化が求められてきており、それを実現するために信号導体等の配線導体の幅を細くするとともにその間隔を狭くし、配線導体の高密度配線化が図られている。
【0003】
このような高密度配線が可能な配線基板として、ビルドアップ工法を採用して製作された配線基板が知られている。ビルドアップ配線基板は、例えば、ガラスクロスやアラミド不布織等の補強材に耐熱性や耐薬品性を有するエポキシ樹脂に代表される熱硬化性樹脂を含浸させて硬化したコア基板上に、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂から成るワニスを塗布する、あるいはフィルム状の熱硬化性樹脂をラミネートするとともに加熱硬化して絶縁層を形成した後、絶縁層にレーザ光で径が50〜200μmの貫通孔を穿設し、次に、貫通孔内壁および絶縁層表面を過マンガン酸カリウム溶液等の粗化液で化学粗化し、しかる後、無電解銅めっき法および電解銅めっき法を用いて貫通孔に銅めっきを充填するとともに絶縁層表面に銅導体膜を被着して貫通導体および配線導体を形成し、さらに、この絶縁層上に上記と同様の工程を繰り返して複数の絶縁層や配線導体・貫通導体の形成を行なうことによって製作される。
【0004】
なお、通常は、コア基板の上下に位置する配線導体間を電気的に接続するために、コア基板にはあらかじめドリル等によりスルーホールが形成され、スルーホールの内壁には無電解めっき法および電解めっき法によりスルーホール導体が形成されている。さらに、コア基板の表面を平坦にし、コア基板に積層する絶縁層の平坦度を確保するために、スルーホールにはエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を充填することによって樹脂柱が形成されている。
【0005】
近年、配線基板にもより小型化の要求が強まってきており、このような小型化の要求に対して、貫通導体をスルーホール導体の直上に配置して配線基板を小型化することが提案されている。なお、スルーホール導体と貫通導体との電気的な接続は、スルーホールに充填した樹脂柱の表面にスルーホール導体と電気的に接続した、配線導体の一部からなる蓋めっきを形成し、この蓋めっきと貫通導体とを電気的に接続することにより行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような貫通導体をスルーホール導体の直上に配置して成る配線基板は、コア基板のスルーホール導体の直上に絶縁層の貫通導体を設けるためにスルーホールの樹脂柱表面に蓋めっきを形成しているが、この蓋めっきと樹脂柱との密着強度が低いため、電子部品を配線基板に実装する際の熱履歴により蓋めっきが樹脂柱から剥がれてしまい、スルーホール導体と貫通導体との間で断線してしまうという問題点を有していた。また、蓋めっきの膨れを抑えるためにその厚みを厚くすると、コア基板上に形成した配線導体の厚みも厚くなってしまい、高密度な配線導体が形成できないという問題点を有していた。
【0007】
本発明は、かかる従来の問題点に鑑み完成されたものであり、その目的は、スルーホール導体や貫通導体を垂直方向に配置して成るビルドアップ配線基板において、スルーホール導体と貫通導体との接続信頼性が良好で、電子部品を配線基板に実装する際の熱履歴によりスルーホール導体と貫通導体とが断線することのない、接続信頼性に優れた配線基板を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の配線基板は、絶縁基体の内部にスルーホールと該スルーホールの内壁に沿って形成されたスルーホール導体を設けるとともに前記絶縁基体の表面に前記スルーホール導体から延設された第1の配線導体を有し、前記スルーホール導体の内部に樹脂柱を配置してなるコア基板と、該コア基板に配置され、表面に形成される第2の配線導体と前記第1の配線導体とを前記スルーホール上で相互に接続する貫通導体を内部に有した絶縁層と、を備えた配線基板であって、前記貫通導体は、上端部に平坦面を有し、下端部が前記スルーホール導体の内周面および前記第1の配線導体と面当接した状態で前記スルーホール内に埋設され、前記貫通導体の平坦面上に、さらに他の絶縁層内の他の貫通導体が配置されて前記貫通導体と前記他の貫通導体とが相互に接続されていることを特徴とするものである。
また本発明の配線基板は、前記貫通導体の下端部が前記スルーホール内に前記スルーホールの径の0.03倍以上の深さまで埋め込まれていることを特徴とするものである。
また本発明の配線基板は、前記貫通導体の下端部が前記スルーホール内に前記スルーホールの径の1.4倍以下の深さまで埋め込まれていることを特徴とするものである。
また本発明の配線基板は、前記貫通導体の平坦面が前記絶縁層の主面と略同一面上に位置していることを特徴とするものである。
また本発明の配線基板は、前記コア基板上に複数の絶縁層が積層されているとともに、これら絶縁層の最上層に接合パッドが設けられており、該接合パッドと前記貫通導体とがその間に位置する複数の他の貫通導体を介して電気的に接続されていることを特徴とするものである。
【0009】
本発明の配線基板によれば、貫通孔のスルーホール側の径がスルーホールの径より大きく、貫通導体のスルーホール導体側の端部の中央部がスルーホール導体の内側にスルーホールの径の0.03〜1.4倍の深さで埋め込まれていることから、スルーホール導体の内側に埋め込まれた貫通導体のアンカー効果により、貫通導体とスルーホール導体との接続が強固なものとなり、その結果、電子部品を配線基板に実装する際の熱履歴により、貫通導体とスルーホール導体との間で断線することはなく、上下に位置する第1および第2の配線導体間の接続信頼性にすぐれた配線基板とすることができる。また、スルーホール導体と貫通導体との断線を防止するために、コア基板上に形成する配線導体の厚みを厚くする必要はなく、高密度な配線導体を形成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の配線基板を添付の図面に基づいて詳細に説明する。
図1は、本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図であり、図2は、その要部拡大断面図である。
【0011】
これらの図において、1は絶縁基体、2はスルーホール、3はスルーホール導体、4は樹脂柱、5aは第1の配線導体であり、主にこれらでコア基板6が構成されている。また、7は絶縁層、8は貫通孔、9は貫通導体、5bは第2の配線導体であり、主にこれらとコア基板6とで、本発明の配線基板10が構成されている。なお、本実施例では、コア基板6の上下面に各3層の絶縁層7を積層して成る配線基板10の例を示している。
【0012】
絶縁基体1は、第1の配線導体5aや絶縁層7を支持する支持板としての機能を有し、厚みが0.8〜1.5mmで、ガラス繊維を縦横に織り込んだガラスクロスにエポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る。
【0013】
絶縁基体1には、その上面から下面にかけて、径が100〜500μmのスルーホール2がレーザやドリルを用いて形成されている。スルーホール2は、その内壁に絶縁基体1の上下に位置する配線導体5a間を電気的に接続するためのスルーホール導体3を形成するための作用をなす。
【0014】
また、スルーホール2には、スルーホール導体3を形成した後、エポキシ樹脂やビスマレイミドトリアジン樹脂等の熱硬化性樹脂を充填してなる樹脂中4が形成されている。樹脂柱4は、絶縁基体1の表面を平坦にし、絶縁基体1に積層する絶縁層7の平坦度を確保する作用をなす。
【0015】
さらに、絶縁基体1の表面には、スルーホール導体3から延設された配線導体5aが形成されている。配線導体5aは、この絶縁基体1に搭載される半導体素子等の電子部品(図示せず)を支持する機能を有する。
【0016】
そして、主に上述の絶縁基体1、スルーホール2、スルーホール導体3、樹脂柱4、配線導体5aでコア基板6が構成される。
このようなコア基板6は、次に述べる方法により製作される。
【0017】
まず、厚さが0.8〜1.5mmのガラスクロスにビスマレイミドトリアジン樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を含浸させて成る絶縁基体1の両面に厚みが12μm程度の第1の配線導体5aの一部となる銅箔を被着し、次に絶縁基体1表面に被着した銅箔を硫酸−過酸化水素水溶液を用いてエッチング処理して銅箔の厚みを7μmとし、さらに、これらを酸化雰囲気下のオーブンで170℃、2時間熱処理することによって両面銅張基板を得る。
【0018】
次に、両面銅張基板に炭酸ガスレーザまたはドリルを用いて直径が100〜500μmのスルーホール2を穿孔する。
次に、スルーホール2を穿孔した両面銅張基板を過マンガン酸塩類水溶液等の粗化液に浸漬して、スルーホール2の内壁を粗化する。その後、スルーホール2の内壁を粗化した両面銅張基板をパラジウムまたはパラジウム−スズコロイドの無電解銅めっき触媒を含んだ水溶液に浸漬し、パラジウム−スズコロイドをスルーホール2の内壁に付着する。次に、スルーホール2の内壁にパラジウム−スズコロイドを付着させた両面銅張基板を、硫酸銅・ロッセル塩・ホルマリン・EDTAナトリウム塩・安定剤等から成る無電解めっき液に約30分間浸漬してスルーホール2内壁に無電解銅めっき層を析出させ、しかる後、硫酸・硫酸銅5水和物・塩素・光沢剤等から成る電解銅めっき液に数時間浸漬して、スルーホール2内壁の無電解銅めっき層上に電解銅めっき層を被着させ、厚みが10〜50μmのスルーホール導体3を形成する。なお、スルーホール2の内壁にスルーホール導体3を形成する際に、絶縁基体1の表面に被着した銅箔表面にも、厚みがスルーホール導体3と同程度の銅めっき層が形成される。
【0019】
次に、銅めっき層が被着された銅箔表面に耐エッチング樹脂層を被着し、露光・現像処理により耐エッチング樹脂層を所定のパターンに加工し、しかる後、硫酸−過酸化水素水溶液で銅めっき層をエッチングすることによって、スルーホール導体3から延設した所定パターンの第1の配線導体5aを形成する。
【0020】
そして最後に、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を、従来周知のスクリーン印刷法を用いてスルーホール2に充填し、100〜200℃の温度で2時間熱硬化することにより樹脂柱4が形成されコア基板6が得られる。なお、樹脂柱4となる樹脂に、シリカ等の無機絶縁物粉末を添加し、絶縁基体1の熱膨張係数と樹脂柱4の熱膨張係数とを整合させることが好ましい。
【0021】
このようなコア基板6の表面には、絶縁層7がそしてこの絶縁層7の表面には第2の配線導体5bが形成されている。また、絶縁層7には、上下に位置する配線導体7間を電気的に接続するための貫通導体9が形成されている。
【0022】
絶縁層7は、第1の配線導体5aと第2の配線導体5bとの間に絶縁間隔を提供する作用をなし、また、第2の配線導体5bは、配線基板10に搭載される電子部品に電源電圧を供給するとともに外部からの電気信号を電子部品に伝達する機能を有する。
【0023】
このような絶縁層7は、コア基板6の表面にエポキシ樹脂および絶縁無機フィラーから成る、厚みが10〜50μmのフィルムを積層するとともに真空下・温度130〜150℃で圧着し、しかる後、175〜200℃の温度で数時間熱硬化することにより、コア基板6の表面に積層される。
【0024】
貫通孔8は、この内部に貫通導体9を形成する作用をなし、炭酸ガスレーザやYAGレーザ等従来周知のレーザ加工法を用いて形成されている。そして、貫通孔8には、後述するめっき法により導体を充填して成る貫通導体9が形成されている。なお、貫通導体9は、絶縁層7の上下に位置する第1の配線導体5aと第2の配線導体5bとを電気的に接続する機能を有する。
【0025】
そして本発明の配線基板10においては、貫通孔8のスルーホール2側の径がスルーホール2の径より大きく、貫通導体9のスルーホール導体3側の端部の中央部がスルーホール導体3の内側にスルーホール2の径の0.03〜1.4倍の深さで埋め込まれている。また、このことが重要である。
【0026】
本発明の配線基板10によれば、貫通孔8のスルーホール2側の径がスルーホール2の径より大きく、貫通導体9のスルーホール導体3側の端部の中央部がスルーホール導体3の内側にスルーホール2の径の0.03〜1.4倍の深さで埋め込まれていることから、スルーホール導体3の内側に埋め込まれた貫通導体9のアンカー効果により、貫通導体9とスルーホール導体3との接続が強固なものとなり、その結果、電子部品(図示せず)を配線基板10に実装する際の熱履歴により、貫通導体9とスルーホール導体3との間で断線することはなく、上下に位置する第1および第2の配線導体5a・5b間の接続信頼性にすぐれた配線基板10とすることができる。また、スルーホール導体3と貫通導体9との断線を防止するために、コア基板6上に形成する第1の配線導体5aの厚みを厚くする必要はなく、高密度な配線導体を形成することができる。
【0027】
なお、貫通孔8のスルーホール2側の径がスルーホール2の径より小さい場合、貫通導体9とスルーホール導体3との接続ができなくなる傾向があり、両者間で断線し易くなる傾向がある。従って、貫通孔8のスルーホール2側の径がスルーホール2の径より大きくすることが重要である。
【0028】
また、貫通導体9のスルーホール導体3側の端部の中央部がスルーホール導体3の内側への埋め込み深さが、スルーホール2の径の0.03倍未満であると、スルーホール導体3と貫通導体9との接合部分が少ないものとなり、電子部品を外部電気回路基板に実装する際の熱履歴によりスルーホール導体3と貫通導体9と接合部で断線してしまい易くなる傾向があり、1.4倍を超えるとめっき液のスルーホール2への浸透が悪くなってスルーホール2を充分にめっきで充填できなくなり、スルーホール2内にボイドが発生し易くなる傾向がある。従って、貫通導体9のスルーホール導体3側の端部の中央部のスルーホール導体3の内側への埋め込みは、スルーホール2の径の0.03〜1.4倍の深さであることが重要である。
【0029】
このような貫通孔8・貫通導体9は次に述べる方法により形成される。
絶縁層7をコア基板6の上下面に積層して熱硬化させた後、絶縁層7のコア基板6に形成されたスルーホール2の直上に、例えば炭酸ガスレーザを照射し貫通孔8を穿設する。この際、貫通孔8の裏面側の径をスルーホール2の径よりも大きくなるように穿孔すると同時に、樹脂柱4の表面にも炭酸ガスレーザを照射して、貫通導体9を形成する導体の端部が埋め込まれる穴を穿設する。
【0030】
このような炭酸ガスレーザによる貫通孔8や樹脂柱4の加工は、フラットビームモードおよび尖角状ビームモードで行なわれる。フラットビームモードは、パルス幅の広いレーザ光の先端部分を用いて加工を行なう方法であり、この方法により穿設された穴は、その断面形状が開口径が底部の径より大きな台形状となり、その深さが開口径の0.03〜1.0倍になる。また、尖角状ビームモードは、パルス幅の狭いレーザ光の全体を用いて加工を行なう方法であり、この方法により穿設された穴は、その断面形状がU字形状となり、その深さが開口径の0.4〜1.4倍になる。
【0031】
本発明においては、絶縁層7に貫通孔8を炭酸ガスレーザを用いてその裏面側の径がスルーホール2の径より大きく成るように穿孔した後、引続きスルーホール2内の樹脂柱4表面に炭酸ガスレーザをフラットビームモードおよび尖角状ビームモードで照射することにより、樹脂柱4にスルーホール2の径の0.03〜1.4倍の穴を穿設することができる。
【0032】
なお、貫通導体9は、絶縁層7に貫通孔8を穿孔した後、まず、絶縁層7表面・貫通孔8内壁および樹脂柱4表面を過マンガン酸塩類水溶液等の粗化液に浸漬し粗化し、その後、硫酸銅・ロッセル塩・ホルマリン・EDTAナトリウム塩・安定剤等から成る無電解銅めっき液に約30分間浸漬して絶縁層7表面・貫通孔8内壁および樹脂柱4表面に0.1〜2μmの無電解銅めっき層を析出させ、次に、絶縁層7表面に被着した無電解銅めっき層上に耐めっき樹脂層を被着するとともに露光・現像により絶縁層7表面の電解銅めっきを行なわない部分を耐めっき樹脂層で被覆し、しかる後、硫酸・硫酸銅5水和物・塩素・光沢剤等から成る電解銅めっき液に数時間浸漬してスルーホール2内および貫通孔8内に銅めっきから成る導体を充填し、その後、水酸化ナトリウムで絶縁層7表面の耐めっき樹脂層を剥離し、露出した無電解銅めっき層をエッチングにより除去することにより第2の配線導体5bと同時に形成される。
【0033】
そして、このような絶縁層7・貫通孔8・貫通導体9・第2の配線導体5bの形成を複数回行なうことにより、図1に示すような多層の配線基板10が形成される。
【0034】
なお、通常は、絶縁層7の一方の最外層表面に形成された第2の配線導体5bの一部は、搭載される電子部品の各電極に例えば鉛−錫から成る半田バンプ12aを介して接合される電子部品接続用の半田接合パッド11aを形成し、また、絶縁層7の他方の最外層表面に形成された第2の配線導体5bの一部は、外部電気回路基板の各電極に例えば鉛−錫から成る半田バンプ12bを介して接続される外部接続用の半田接合パッド11bを形成している。また、半田接合パッド11a・11bの表面には、その酸化腐蝕を防止するとともに半田バンプ12a・12bの接続を良好とするために、半田との濡れ性が良好で耐腐蝕性に優れたニッケル・金等のめっき層を被着してもよい。
【0035】
さらに、最外層の絶縁層7および半田接合パッド11a・11bに、半田接合パッド11a・11bの中央部を露出させる開口を有する耐半田樹脂層13を被着してもよい。耐半田樹脂層13は、その厚みが10〜50μm程度であり、例えばアクリル変性エポキシ樹脂等の感光性樹脂と光開始剤等とから成る混合物に30〜70重量%のシリカやタルク等の無機粉末フィラーを含有させた絶縁材料から成り、隣接する半田接合パッド11a・11b同士が半田バンプ12a・12bにより電気的に短絡することを防止するとともに、半田接合パッド11a・11bと絶縁層7との接合強度を向上させる機能を有する。
【0036】
このような耐半田樹脂層13は、感光性樹脂と光開始剤と無機粉末フィラーとから成る未硬化樹脂フィルムあるいは熱硬化性樹脂と無機粉末フィラーとから成る未硬化樹脂ワニスを塗布するか、未硬化樹脂フィルムを被着した後、露光・現像により開口部を形成した後、これに紫外線照射し熱硬化させることにより形成される。
【0037】
かくして、本発明の配線基板によれば、絶縁層に形成した貫通導体をスルーホールの直上にに配置して成るビルドアップ配線基板において、スルーホール導体と貫通導体との接続信頼性が良好で、電子部品を配線基板に実装する際の熱履歴によりスルーホール導体と貫通導体とが断線することのない、接続信頼性に優れた配線基板とすることができる。
【0038】
なお、本発明は、上述の実施の形態の一例に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、変更・改良を施すことは何ら差し支えない。例えば、本実施例では、樹脂柱をスルーホールに熱硬化性樹脂をスクリーン印刷法を用いて充填することにより形成したが、樹脂柱をコア基板の表面にエポキシ樹脂および絶縁無機フィラーから成るフィルムを積層する際に、このフィルムの一部をスルーホールに圧入して形成しても良い。
【0039】
【実施例】
本発明の配線基板のスルーホール導体と貫通導体との接続信頼性および貫通孔への銅めっきの充填性を評価するために、以下に説明するような配線基板を製作して評価した。
【0040】
まず、厚みが1.5mmの絶縁基体に炭酸ガスレーザを用いて直径が100、300、500μmのスルーホールを穿孔するとともにスルーホール内壁にめっきにより厚みがそれぞれ10、30、50μmのスルーホール導体を被着した。次に、エポキシ樹脂および絶縁無機フィラーから成るフィルムをコア基板の両面から真空下、温度130℃で熱圧着して厚みがそれぞれ10、30、50μmの絶縁層を被着するとともにスルーホール内に絶縁層の一部を充填して、175℃、2時間で絶縁層を熱硬化した。さらに、スルーホール上の絶縁層に炭酸ガスレーザを照射して、絶縁層に貫通孔を穿孔するとともに樹脂柱の表面から内部にかけて1〜750μmの深さで穴を形成した。次に貫通孔内壁および樹脂柱表面を粗化し、銅めっき法により貫通孔内部および樹脂柱に形成した穴内部を銅めっきで充填した。
【0041】
得られた配線基板の接続信頼性評価のために半田の浸漬試験を行なった。また、貫通孔への銅めっきの充填性評価のために貫通導体の断面観察を行なった。評価結果を表1に示す。
【0042】
【表1】
Figure 0004051244
【0043】
なお、接続信頼性評価は、配線基板を半田槽に260℃、1回5秒で10回浸漬し、スルーホール導体と貫通導体との接続部分の断面を電子顕微鏡で観察し剥がれの有無を観察した。充填性評価は、めっき後の貫通導体部分の断面を電子顕微鏡で観察し空隙の有無を観察した。
【0044】
表1に示すように、導体の埋めこみ深さがスルーホール径の0.03倍未満であると(試料No.1,6,11)、スルーホール導体と貫通導体との接続部分が少なく、半田の浸漬試験で剥がれが生じてしまった。また、貫通導体の埋めこみ深さがスルーホール径の1.4より大きいと(試料No.5,10,15)、銅めっき液が樹脂柱に形成した穴の底面まで良好に浸透せず、導体に空隙が生じてしまった。それに対して、導体の埋めこみ深さをスルーホール径の0.03〜1.4にした場合(試料No.2〜4,7〜9,12〜14)、260℃の半田槽へ5秒間浸漬を10回行なっても剥がれ生じず、スルーホール導体と貫通導体との接続信頼性に優れており、導体にも空隙がなかった。
【0045】
【発明の効果】
本発明の配線基板によれば、貫通孔のスルーホール側の径がスルーホールの径より大きく、貫通導体のスルーホール導体側の端部の中央部がスルーホール導体の内側にスルーホールの径の0.03〜1.4倍の深さで埋め込まれていることから、スルーホール導体の内側に埋め込まれた貫通導体のアンカー効果により、貫通導体とスルーホール導体との接続が強固なものとなり、その結果、電子部品を配線基板に実装する際の熱履歴により、貫通導体とスルーホール導体との間で断線することはなく、上下に位置する第1および第2の配線導体間の接続信頼性にすぐれた配線基板とすることができる。また、スルーホール導体と貫通導体との断線を防止するために、コア基板上に形成する配線導体の厚みを厚くする必要はなく、高密度な配線導体を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の配線基板の実施の形態の一例を示す断面図である。
【図2】図1に示す配線基板の要部拡大断面図である。
【符号の説明】
1・・・・・・絶縁基体
2・・・・・・スルーホール
3・・・・・・スルーホール導体
4・・・・・・樹脂柱
5a・・・・・第1の配線導体
5b・・・・・第2の配線導体
6・・・・・・コア基板
7・・・・・・絶縁層
8・・・・・・貫通孔
9・・・・・・貫通導体
10・・・・・・配線基板

Claims (5)

  1. 絶縁基体の内部にスルーホールと該スルーホールの内壁に沿って形成されたスルーホール導体を設けるとともに前記絶縁基体の表面に前記スルーホール導体から延設された第1の配線導体を有し、前記スルーホール導体の内部に樹脂柱を配置してなるコア基板と、
    該コア基板に配置され、表面に形成される第2の配線導体と前記第1の配線導体とを前記スルーホール上で相互に接続する貫通導体を内部に有した絶縁層と、を備えた配線基板であって
    記貫通導体は、上端部に平坦面を有し、下端部が前記スルーホール導体の内周面および前記第1の配線導体と面当接した状態で前記スルーホール内に埋設され、
    前記貫通導体の平坦面上に、さらに他の絶縁層内の他の貫通導体が配置されて前記貫通導体と前記他の貫通導体とが相互に接続されていることを特徴とする配線基板。
  2. 前記貫通導体の下端部が前記スルーホール内に前記スルーホールの径の0.03倍以上の深さまで埋め込まれていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板。
  3. 前記貫通導体の下端部が前記スルーホール内に前記スルーホールの径の1.4倍以下の深さまで埋め込まれていることを特徴とする請求項2に記載の配線基板。
  4. 前記貫通導体の平坦面が前記絶縁層の主面と略同一面上に位置していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の配線基板。
  5. 前記コア基板上に複数の絶縁層が積層されているとともに、これら絶縁層の最上層に接合パッドが設けられており、該接合パッドと前記貫通導体とがその間に位置する複数の他の貫通導体を介して電気的に接続されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の配線基板。
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