JP2005157336A - 光素子の作製方法、3次元積層構造を有する光素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的大面積で高機能な光素子をも作製できる光素子の作製方法である。
【解決手段】光素子の作製方法は、エピタキシャル成長と多孔質化(マイクロポラス化)の少なくとも一方の性質を持つ第一の層103を第一の基板101の表面に形成した第一の部材と、第二の基板104に層分離用の多孔質層を形成しその上にエピタキシャル成長と多孔質化(マイクロポラス化)の少なくとも一方の性質を持つ第二の層を形成した第二の部材を準備する準備ステップと、第一の部材の第一の層103と第二の部材の第二の層を接合した後、第二の部材の層分離用の多孔質層において層分離を行い、第二の部材の第二の基板104と第二の層を分離して第一の基板101上に積層構造を形成する形成ステップと、第一の層103と第二の層の少なくとも一方の面内に屈折率の違いにより生じる屈折率分布パターンを形成するパターン形成ステップを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、可視光、テラヘルツ波、マイクロ波、X線などを含む電磁波に係わる光素子の作製方法、3次元積層構造を有する光素子に関する。この光素子は、画像表示、画像転送、データ通信を含む光通信、また、光を用いた情報処理装置、さらには、画像情報、バイオ情報などの各種情報の高感度検出を行うセンサと検出システムなどにおいて広範囲で適用されるものである。
近年、フォトニック結晶(PC)というジャンルの光素子が注目されつつある。これは、例えば、光学材料周期構造を構成することにより、屈折率の違いで生じる周期的な屈折率分布を作り、この特定の屈折率分布の中での光の振舞いを有効活用する技術と、発光材料などが特定の屈折率分布の中に存在した場合に、発光状態が制御される現象を有効活用するという技術が中心となっている(非特許文献1参照)。そして、これらの技術を用いた光素子への応用可能性が議論されている。
この光素子技術に関連して、従来、1次元の周期構造を半導体レーザに有効活用した所謂DFB(distributed feedback)レーザなどが既に実用化されており、これは1次元フォトニック結晶を応用した光素子と呼ぶことができる。そして、現在は、或る面内に周期的な円柱孔の2次元構造を設けた2次元フォトニック結晶を光通信部品に応用する基礎検討などの試みが盛んに行われている。
しかしながら、このような2次元フォトニック結晶では、光を閉じ込めて制御する上で、周期的でない一方向(通常は厚み方向)についての光制御の性能が、周期的な他の2方向の光制御の性能に比べて低い。そのため、光通信部品を含む様々な光素子、光利用システムを構築する際の問題となっている。これに対して、3次元(3D)フォトニック結晶と呼ばれる、3方向全てについて周期構造を構成する試みも、いくつか行われている。
現在までに開発されてきた3次元フォトニック結晶の例としては、例えば、井桁型或いはウッドパイル型と呼ばれる積層的な作製方法によって作製される素子がある(非特許文献2参照)。また、他の例には、例えば、マイクロメカニクス的な作製方法によって作製される素子がある(非特許文献3参照)。さらには、その他の例として、例えば、自己クローニングと呼ばれる薄膜積層成長方法により作製される素子がある(特許文献1、非特許文献4参照)。
E.Yablonovitch:「Phys.Rev.Lett.」Vol.58、p.2059、1987年 野田:「フォトニック結晶技術とその応用」、p.128、2002年、CMC出版 平山他:「フォトニック結晶技術とその応用」、p. 157、2002年、CMC出版 国際特許公開W098/44368公報 佐藤:「フォトニック結晶技術とその応用」、p.229、2002年、CMC出版
このような3次元フォトニック結晶の作製における試みで、最も大きな課題は、複雑な立体構造を微細周期で作製することである。特に応用面で重要な近赤外光波長、可視光波長、紫外光波長などでは、その周期が1μm以下の領域、すなわち100nmオーダーでの形状作製技術が必要であり、そして、その1桁〜2桁下の寸法精度や界面粗さなどの品質が問われている。寸法精度、表面、側面の面粗さとして求められている最も端的な値は、例えば1nm〜10nm程度である。このレベルの表面、界面の粗さは、光の散乱要因となり、多重反射と多光束干渉を動作原理としたフォトニック結晶においては大きな損失要因となり、素子の性能を著しく落とすことに繋がる。
また、実用的な製品となるには、或る程度以上の大きさ、即ち、現在一般的に試作されている面積、(10×10)μm2〜(1×1)mm2程度、に比べて大きい面積で作製できることが、非常に重要である。大面積、例えば(100×100)mm2程度の面積での一括作製が可能になれば、多くの半導体部品のように、一枚のウエハから取れる素子の量が増え、コストが下がる。その一方で、ディスプレイのように、大面積をそのまま1つの素子、システムとして用いることも可能となる。
このようなニーズに対して、従来の方法では、大面積の3次元フォトニック結晶を充分に高品質で、歩留まり良く作製することは困難であった。
さらに、光通信用の近赤外光波長である1.3μm、1.5μmであれば、積層方向の各層の厚みは0.3μmから0.5μmでよく、上記のような既存の方法でも対応が可能ではあるが、可視光への応用を考えたデバイスの場合、青色光波長、約0.4μmに対する各層の厚みは100nm以下になって来るため、ますます従来の方法で制御、作製することが困難となる。また、もし波長が近赤外光波長であっても、3Dフォトニック結晶を作成した場合には、各層の層厚が非常に敏感に光学性能に効く。したがって、精度を上げるという観点においても、そして、意図的に各層の層厚を微妙に調整して高機能な光学性能を得るという観点においても、層厚を薄く、高精度に制御することは重要であるが、従来の技術では、これを1nm〜10nmのオーダーで(100×100)mm2レベルの大面積に渡って行うことは非常に困難である。
さらに、その一方で、フォトニック結晶を3次元光配線や、光通信のルーティング素子などに用いる応用では、単に周期的な物質配置だけでなく、欠陥と呼ばれる非周期的な構造を所望の位置に導入して、高機能化する必要がある。しかし、従来の方法では、欠陥の導入自体が困難であったり、或いは、そうした欠陥の位置制御を大面積に渡って行うことが難しいという問題がある。
以上述べたように、3Dフォトニック結晶及びそれを用いたデバイス、システムに対する複数の厳しい要求に対して、前述したような先行技術例はこれを完全に満たすことはできない。
より具体的には、GaAs等の化合物半導体の井桁を融着する方法の場合には、GaAsなどの基板の大きさが限られるため、大面積化が難しく、さらに、それらの基板は高価であるため、複数の層数が必要な3次元フォトニック結晶を作製する場合のコストを下げることが非常に難しい。
大面積化が難しいのは、マイクロメカニクス的なハンドリングによって積層する手法でも同じである。この場合には、大面積の薄膜をハンドリングすること自体が難しいのに加えて、大面積に渡ってアライメントを保つことが大変難しくなる。
一方、自己クローニングによる方法では、欠陥を自由に導入することが難しく、高機能化ができないという問題がある。
上記課題に鑑み、本発明の光素子の作製方法は、エピタキシャル成長と多孔質化(マイクロポラス化)の少なくとも一方の性質を持つ第一の層を第一の基板の表面に形成した第一の部材と、第二の基板に層分離用の多孔質層を形成しその上にエピタキシャル成長と多孔質化(マイクロポラス化)の少なくとも一方の性質を持つ第二の層を形成した第二の部材を準備する準備ステップと、第一の部材の第一の層と第二の層を接合した後、第二の部材の層分離用の多孔質層において層分離を行い、第二の部材の第二の基板と第二の層を分離して第一の基板上に積層構造を形成する形成ステップと、第一の層と第二の層の少なくとも一方の面内に屈折率の違いにより生じる屈折率分布パターンを形成するパターン形成ステップを有することを特徴とする(後述の実施例1乃至3参照)。ここにおいて、パターン形成ステップは、準備ステップにおいて行われ得る。また、準備ステップと形成ステップを複数繰返して積層構造を形成することもできる。或いは、本発明の光素子の作製方法は、(A)第一の基板の表面に、エピタキシャル成長もしくはマイクロポラス化によって第一の層を形成する工程、
(B)第二の基板の表面に多孔質層を形成する工程、
(C)前記多孔質層の表面に、エピタキシャル成長もしくはマイクロポラス化によって第二の層を形成する工程、
(D)第一の層と第二の層を向き合わせて接合する工程、
(E)第二の基板と第二の層を前記多孔質層において分離する工程、
を有することを特徴とする。
また、上記課題に鑑み、本発明の光素子の作製方法は、シリコンなどの第一の基板に多孔質層とマイクロポラス化層を交互に形成し、各マイクロポラス化層面内に屈折率の違いにより生じる屈折率分布パターンを一括して形成した第一の部材と、第二の基板を準備する準備ステップと、第一の部材の最上層と第二の基板を接合した後、マイクロポラス化層間の多孔質層を分離・除去し、該多孔質層の上下のマイクロポラス化層を適当に面内方向にずらして接合することを順次行なうことで第二の基板上に積層構造を形成する形成ステップを有することを特徴とする(図15の作製方法参照)。また、本発明の光素子の作製方法は、シリコンなどの基板に種類の異なるマイクロポラス化層を交互に形成し、各マイクロポラス化層面内に屈折率の違いにより生じる屈折率分布パターンを一括して形成し、種類の異なるマイクロポラス層間を面内方向にずらすことで積層構造を形成することを特徴とする(図16の作製方法参照)。或いは、本発明の光素子の作製方法は、
(A)第一の基板に複数の多孔質層と複数のマイクロポラス層を交互に形成する工程、
(B)前記複数のマイクロポラス層に屈折率分布パターンを一括して形成する工程、
(C)最上層である多孔質層またはマイクロポラス層に第二の基板を接合する工程、
(D)前記複数のマイクロポラス層を1つの多孔質層において2分する工程、
(E)2分された両側のマイクロポラス層を面内方向にずらして接合する工程、
(F)前記(D)と(E)の工程を複数の多孔質層について順次繰り返す工程、
を有することを特徴とする。
上記の光素子の作製方法において、典型的には、屈折率分布パターンは、積層構造が最終的に少なくとも一方向においてほぼ周期的な屈折率分布を備えるように形成される。こうしてフォトニック結晶が実現できる。
さらに、以下のような態様も可能である。
前記基板とエピタキシャル成長層ないし多孔質化(マイクロポラス化)層がシリコンなどの同一材料である(後述の実施例1、2参照)。また、前記種基板とエピタキシャル成長層ないし多孔質化(マイクロポラス化)層が、結晶の格子定数及び/または線膨張係数の値が類似であり、基板がゲルマニウムなどから成り、エピタキシャル成長層ないし多孔質化(マイクロポラス化)層がGaAs、GaPなどから成る(後述の実施例2参照)。また、前記基板上の層が、エピタキシャル成長層を多孔質化したものである。前記多孔質化は陽極化成などによってなされ得る。
上記した本発明の光素子の作製方法は、例えば、次の様な光素子の作製方法に適用され得る。前記の積層構造中の所定の層にレーザ媒質を導入して構成することでレーザを作製できる(後述の実施例4参照)。この積層構造中の所定の層において、所定の面内位置に非周期性パターンを含み、当該非周期性パターン位置とその近傍にレーザ媒質を導入することもできる。また、赤色光源、緑色光源、青色光源のうち少なくとも1種類の光源を、こうしたレーザシステムによって構成して表示装置を作製することもできる(後述の実施例5参照)。また、複数の層を貫き積層方向に形成された積層方向欠陥導波路と、各層の面内方向に形成された面内欠陥導波路を互いに接続させることによって形成した3次元導波路を用いて構成することで3次元光配線、光回路などを作製することもできる(後述の実施例6参照)。また、上記のレーザシステムを用いて構成し、レーザの発振状態を検出することを特徴とするレーザセンサを少なくとも1つ設け、当該レーザセンサの近傍に微小流路システムを形成し、微小流路を流れる流体に関する情報を検出する様にすることでレーザセンサシステムを作製することもできる(後述の実施例7参照)。
さらに、上記課題に鑑み、本発明の光素子は、エピタキシャル成長と多孔質化(マイクロポラス化)の少なくとも一方の性質を持つ層を含む複数層が積層されて3次元積層構造として構成され、少なくとも一層の面内に屈折率の違いにより生じる屈折率分布パターンが形成されていることを特徴とする。ここにおいて、屈折率分布パターンは、3次元積層構造が少なくとも一方向においてほぼ周期的な屈折率分布を備え得る。また、屈折率分布パターンの積層方向における一単位が、積層方向に積層された複数の層の各面内に形成された屈折率分布の繋がりにより形成されている様にもできる(図8参照)。或いは、本発明の光素子は、屈折率分布パターンが形成された複数の層が積層されて接合され、3次元の周期的屈折率分布をなす光素子であって、
該光素子の積層方向における屈折率の周期は、前記複数の層の厚さと各面内に形成された屈折率分布パターンの積層方向の繋がりとにより決定されていることを特徴とする。
また、本発明の表示用光素子は、表示用ビームと励起用ビームを含む少なくとも2つのビームを独立的に制御可能に出射できる光源部と、光源部上に形成された発光素子部を含むフォトニック結晶部を有し、発光素子部は光源部からの励起用ビームを受けて発振できる様に配置され、フォトニック結晶部は、表示用ビームを透過するが発光素子部の発振波長がフォトニックバンドギャップ内にある様に構成されていることを特徴とする(後述の実施例5参照)。或いは、本発明の光装置は、特定波長の光を出射する光源層、および
光源層の上に形成され、光源層から出射された光を受けて異なる波長の光を出射する発光層を含むフォトニック結晶、を有し、
該フォトニック結晶は、光源部からの光の波長がフォトニックバンドギャップの外にあり、発光層の発光波長がフォトニックバンドギャップ内にあることを特徴とする。
以上述べたように、本発明は、異なる多孔質層間における層分離を利用して、屈折率分布パターンを備える3次元積層構造を有する光素子を実現するものである。このように、デバイス層移設技術を利用したフォトニック結晶、ナノフォトニック素子などの作製方法を用いることにより、比較的大面積で欠陥などを自由に導入した高機能な3次元光素子やシステムでも実現でき、そして、従来よりも比較的安価で作製することも可能となる。さらに、本発明のエピ成長層などを陽極化成して多孔質(マイクロポラス)構造にしたナノフォトニック素子などにより、可視光域での高機能なデバイスでも実現することが可能となる。
以上のとおり、本発明は、積層構造の光学装置の製造方法に関するものであるが、本明細書において、デバイス層とは、可視光、およびその近傍の赤外光、紫外光などの電磁波(以下、単に「光」という)を散乱なしに透過する層であって、それゆえ光を伝播する媒質としてそれ単独で、あるいは積層された多層として光学デバイスとして利用される層を言う。光学デバイスの例は、本明細書で詳しく説明される。
また、マイクロポラス化およびマイクロポラス層とは、光学装置の材料となる基板を、表面からの加工によって多孔質化することおよびその結果できた層であって、孔の径とその空間的周波数が光の波長より短く、その結果、出来た層が光を散乱なしに透過する媒質となり得るものをいう。本明細書においては、単に、多孔質化、または多孔質層という場合は、マイクロポラス化、またはマイクロポラス層を意味しない。
以下に、本発明の実施形態を明らかにすべく、具体的な実施例を図面に沿って説明する。
本実施例は、エピタキシャル成長(本明細書ではエピ成長とも言う)デバイス層移設技術を用いたフォトニック結晶及びナノフォトニック素子の作製方法を実施して3次元フォトニック結晶を作製したものであり、特に材料として、シリコンを用いたものである。
図1を用いて本実施例のデバイス層の積層方法について説明する。第一のステップでは、図1(1)に示すように、シードSi基板101上に、陽極化成により、空孔密度の異なる2層の多孔質構造のシリコン層102を形成し(陽極化成の条件を変えることで、空孔密度の異なる2層を形成できる)、その上に単結晶シリコン層103(厳密な意味で単結晶でなくてもよく、これは他の所で用いる単結晶についても同様である)をエピタキシャル成長により所定の厚みまで成長させて、第一の部材を形成する。エピタキシャル成長層はデバイス層であって、構成する光学デバイスにより所定の厚みが決定される。
そして、エピ成長した表面の単結晶シリコン層103に対して、フォトリソグラフィーによりパターニングを行い、所定の空間パターンを形成する。この所定パターンは、3Dフォトニック結晶の周期的屈折率分布を形成する一層を担うものであるため、少なくとも一方向に略周期構造になっている。所定の位置に、非周期の構造すなわち周期構造に対する欠陥を導入することもできる。また、パターニングには、光以外の、EB(電子線)リソグラフィー、近接場光リソグラフィー、X線リソグラフィー、イオンビームリソグラフィー、ナノインプリント、及びナノインプリントと陽極酸化を組み合わせたパターニングなど、各種の手法を適宜用いることができる。
本実施例における単結晶シリコン層103のパターンは、図2に示すパターンAとした。パターンAのサイズは、使用する光波長を1.5μmとして、層の厚みを約0.25μm、パターンの周期を約0.7μmとした。なお、このサイズは、可視光を用いる場合には、これらの数値の1/2から1/4程度になるが、構造はそのまま用いることができる。
次に、第二のステップでは、第一のステップと同じ工程を他のSi基板104に対して行う。ただし、第二のステップにおいては、Si基板104上に、陽極化成により、空孔密度の異なる2層の多孔質構造のシリコン層105、106を形成し(陽極化成の条件を変えることで、空孔密度の異なる2層を形成できる)、その上に単結晶シリコン層107をエピタキシャル成長により所定の厚みまで成長させる。これを第二の部材とし、単結晶シリコン層107に対して、第一ステップと同様にフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、所定の空間パターンを形成する。パターニングについては、図2に示したパターンBを形成し、第一のステップとは異なるパターンとする。この単結晶シリコン層107もデバイス層である。
そして次に、図1(2)に示すように、異なるパターンが形成されたエピ成長シリコン層同士を適切にアライメントして対向させるように配置し、接合(融着、貼り合わせ)する。接合は、例えば、直接接合を用いることができる。直接接合では、例えばH2O2、H2SO4混合液を用いる等して、シリコン表面を洗浄、自然酸化膜を除去し、水酸基のある状態にした平滑面同士を室温で重ねて、まず水素結合を生じさせ、その後、高温にして界面の脱水縮合(約500度)、そして、残った酸素の拡散(約1000度)を経て、シリコン原子同士の強固な接合に至る。
次に、第三のステップでは、図1(3)に示すように、接合されたウエハの片方に対して、エピ成長シリコン層を残すために、第二部材の多孔質層105,106を切断する。この切断は、水ジェット(Water Jet、以下WJと称する)によって、多孔質層の空孔密度の異なる2層105と106の境界(図1(2)に矢印で示す)に対して行われる。こうした境界では、空孔密度の違いによる格子定数の不整合によって、機械的なストレスが残留している。したがって、WJを当てることがきっかけとなり、残留ストレスの解放と異なる格子定数を持つ格子間の切断が半ば自律的に行われる。
切断後の状態では、図1(3)に示すように多孔質層が残っている。そこで、次に、第四のステップで、この多孔質層を選択エッチングにより除去する。図1(4)に示すように、第三のステップで切断した面に対して、パターニングされたエピ成長シリコン層107のみを残して、表面の多孔質層106の残部を取り除く。さらに多孔質を除去したエピ成長シリコン層107の表面を平滑化する。アニール処理により、多孔質が除去されたエピ成長シリコン層103の表面を条件(ガス:100%H2、温度:1050度)により原子レベルまで平滑化することができる。
以上の四つのステップにより、ウエハ上に多孔質層を介して、2つにパターニングされたエピ成長シリコン層が接合されて積層された構造体が得られる。分離された方のSi基板104は再び多孔質層とエピタキシャル成長層を形成することが出来、再利用が可能である。この意味でSi基板104をシード基板と呼ぶ。
第五のステップ以降では、第一から第四のステップによって得た構造体を新たに第一部材として、上記の第二のステップから第四のステップを同様に繰り返すことで、積層するエピ成長シリコン層の数を増やしていくことが可能であり、フォトニック結晶として光学的に必要な所定の層数まで積層する。典型的には、再利用シードSi基板104を用いて再び第二の部材を作製して、パターニングし、これを、第一部材、すなわちそれまで積層された複数のエピ成長シリコン層を持つウエハに対して図1(2)に示す如く接合し、図1(3)、(4)と同様に、分離し、多孔質層を除去、平滑化する。繰り返すときの各エピ成長シリコン層のパターンは、例えば図2に従って、A、B、C、D、A、Bというように順に積層される。繰り返す態様は幾つか可能である。第一ステップで、第一部材の多孔質層102を第二部材と同様に空孔率の異なる2層に形成しておき、第二のステップから第四のステップを繰り返して何層かを積層した後のさらに次の積層において、第二部材接合の後、この第一部材側の多孔質層102を切断し、分離してもよい。この場合、分離されることのない第二部材側は、層分離用の多孔質層を形成しなくてもよい。
通常、フォトニックバンドギャップを利用した光制止制御に必要な層数は例えば8層程度であり、例えば、中心に欠陥を構成して、光閉じ込め制御する場合などは、欠陥の両面に8層が必要であるとして、16層程度の積層構造が必要となる。
この様にして、全ステップを経た後、図3に模式的に示した3次元のフォトニック結晶を得る。以上の作製方法によって作製される本実施例の3次元フォトニック結晶は、エピタキシャル成長を用いた薄膜形成を行っていることから、各層の厚みを10nmレベルまで薄くすることが可能であり、構造的には可視光の緑色、青色、そして紫外光などの短波長用のフォトニック結晶も大面積で実現することができる。さらに、各層は原子レベルで平坦な面を有している。すなわち、1nmレベルの平滑度が保たれ、これにより、フォトニック結晶中の光の散乱損失、所定外の欠陥による品質低下が実質無い、という高品質を大面積で実現可能となっている。
さらに、各層のパターンは独立に指定することが可能であり、2種類の屈折率周期のフォトニック結晶を混在させることなど、容易に自由度の高い構成の積層構造を実現でき、シリコンを用いた光素子、光システムを高機能化できる。
なお、本実施例で用いた図2の各層パターン群A-Dは、適宜、目的や材料、パターニング装置などを考慮して種々変更することが可能である。例えば、図4、図5に示したような各層を直方体四角格子としたダイヤモンド状構造、図6、図7に示したような各層を円柱三角格子とした周期構造など、様々な積層構造を作製することができる。さらに、パターンの孔の位置を周期的位置からずらしたり、サイズを変更したり、孔自身を局所的に無くしたりするなどして、周期的屈折率分布パターンに欠陥構造を3次元的に位置指定して作り込むことも容易にできる。
また、上記説明中では積層する近接層同士は異なるパターンを形成するとしたが、実際には各層は並進ずれのみ異なるパターンである場合も多い。その場合には、図1(2)に示すようなアライメント時に屈折率分布パターンを半周期ずらすことなどを前提として、各層に同一パターンを形成することも勿論可能である。また、屈折率分布パターンを有さない層を含ませることもできる。
さらに、上述したように各層の厚みを1nm〜10nmレベルまで薄くすることでき、これを活かして、例えば、フォトニック結晶の屈折率分布の積層方向の一単位を複数のエピ成長層を使って構成し、屈折率分布の一単位内でも層厚方向の構造を変調することができる。図8にこの例を示す。ここでは、左側の部分に示す1層内のパターン構造を、パターニング変調した複数層を積層して右側の部分に示すように構成している。すなわち、例えば、球や円柱状の構造を作製する場合、図8の右側の部分のようにこれを近似的な多層構造に置き換えることが可能である。こうして、各薄膜層に所定のパターンを形成して積層することで近似形状を作製することできる。これは、例えば、本発明におけるエピタキシャル結晶層または単結晶から作製した多孔質(マイクロポラス)結晶層である高品質の薄膜結晶層を層移設する技術を活かしたもので、薄膜の厚みは上記のごとく1nm〜10nmのものも可能であり、例えば、直径200nmの球を多層形状で近似する場合、10nm厚の薄膜20層で精度良く近似して形成できる。
本発明の第2の実施例を、以下、図9を用いて説明する。本実施例も、エピ成長デバイス層移設技術を用いたフォトニック結晶及びナノフォトニック素子の作製方法を実施して3次元フォトニック結晶を作製したものであり、特に、光学材料として化合物半導体であるGaAsを用い、シード基板としてGeを用いたものである。
図9を用いて本実施例のデバイス層の積層方法について説明する。第一のステップでは、図9(1)に示すように、Ge基板801上に、陽極化成により多孔質構造のGe層802を形成し、その上に単結晶GaAs層803をエピ成長により所定の厚みまで成長させて、第一の部材を形成する。
そして、エピ成長した表面のGaAs層803に対して、フォトリソグラフィーによりパターニングを行い、所定のパターンを形成する。この所定パターンは、3Dフォトニック結晶の一層を担うものであるため、略周期構造になっており、そして、所定の位置に非周期の構造すなわち周期構造に対する欠陥を導入することもできる。ここでも、実施例1で述べたような各種のパターニング手法を適宜用いることができる。
次に、第二のステップで、他のシードGe基板804上に、陽極化成により異なる空孔率で多孔質層805,806を2層構造に形成し、その上に単結晶GaAs層807をエピ成長により所定の厚みまで成長させて、第二の部材を形成する。さらに第二部材のエピ成長層807にパターンを形成する。このパターニングは、第一のステップで作製したパターンに対して、完全な周期構造であれば、同じパターンでもよいが、欠陥などが多いパターンであれば多少異なるバターンを形成する。そして、図9(2)に示すように、パターンが形成されたエピ成長GaAs層同士を適切にアライメントして対向させるように配置し、接合(融着、貼り合わせ)する。接合は、例えば、前記したような直接接合を用いることができる。
次に、第三のステップでは、図9(3)に示すように、接合されたウエハの片方に対して、エピ成長GaAs層を残すために、第二部材側の多孔質層805、806を切断する。実施例1のところで説明したように、この切断は、WJによって、空孔密度の異なる2層の境界(図9(2)に矢印で示す)に対して行われる。
次に、第四のステップでは、図9(4)に示すように、第三のステップで切断した面に対して、エピ成長GaAs層803のみを残して、表面の多孔質層802の残部を取り除き、さらにエピ成長層の多孔質を除去した側の面を平滑化する。切断後の状態では、図9(3)に示すように多孔質層が残っている。そこで、この多孔質層をエッチングにより除去する。そして、その後、アニール処理により、多孔質層が除去されたエピ成長GaAs層の表面を原子レベルまで平滑化する。
以上の四つのステップにより、ウエハ上に多孔質層を介して、2つのパターニングされたエピ成長GaAs層が接合されて積層された構造体が得られる。分離された側のGeAs層が再利用できることは第一実施例と同様である。
第五のステップ以降では、第二のステップから第四のステップを同様に繰り返すことで、積層するエピ成長GaAs層の数を増やしていくことが可能であり(例えば、図2に示すようなパターンの層を積層する)、フォトニック結晶として光学的に必要な所定の層数まで形成する。ここでも、通常、必要な層数は例えば8層程度であり、例えば、中心に欠陥を構成する場合などは、欠陥の両面に8層が必要であるとして、16層程度の積層構造が必要となる。
この様にして、全ステップを経た後、図3に模式的に示したような3次元のフォトニック結晶を得る。以上の作製方法によって作製される本実施例の3次元フォトニック結晶でも、各層のGaAsはエピ成長の精度で平坦な面を有している。すなわち、1nmレベルの平滑度が保たれ、これにより、フォトニック結晶中の光の散乱損失、所定外の欠陥による品質低下が実質無い、という高品質を実現できる。
また、本実施例でも、各層の面内パターンは独立に指定することが可能であり、2種類の周期のフォトニック結晶を混在させることなど、容易に自由度の高い構成を実現でき、直接遷移の光半導体であるGaAsを用いた光素子、光システムを高機能化することができる。
さらに、本実施例においては、フォトニック結晶の構成材料としてGaAsを用いたが、例えば、その他の材料として、GaP、AlAs、AlPなど、膜厚等の構成条件に合わせて、適宜、Ge基板に合う材料(結晶の格子定数及び/または線膨張係数の値が類似であるもの)を用いることができる。本実施例でも、図4と図5及び図6と図7で説明したような構造を作製することもできる。さらに、図8に示すような構造も実現できる。
本発明の第3の実施例を、以下、図面を用いて説明する。本実施例は、エピタキシャル成長の工程を用いず、多孔質層とその上のデバイス層とをともに陽極化成で形成する。特に可視領域、短波長の近赤外領域、紫外線領域などの波長の短い領域において、光吸収の少ない3次元フォトニック結晶を提供する例である。
以下、図10を用いて本実施例のデバイス層の積層方法について説明する。第一のステップでは、図10(1)に示すように、Si基板1101上に、陽極化成により、空孔密度の異なる2層の多孔質構造のシリコン層(WJ切断用多孔質層)1102を形成し、2層のうちの上層部(表面側)は光を透過するマイクロポラスシリコン(microporous-Si)層1104(以下マイクロポラス層という)として形成する。マイクロポラス層は、例えば、空孔径が1nm〜10nm程度、空孔率が20%〜80%程度を代表的な性質として持つ。これは、全体の屈折率が空気に近づくので、可視光などの透過性が良くなる。ここにおいて、2層のうちの下層部の多孔質構造のシリコン層は、WJ切断が上層部と下層部の間で起こるように、上層部のマイクロポラス層と異なる多孔質構造となっていればよく、その多孔質タイプ(macroであるか、mesoであるか、microであるかなど)は問わない。
図11は、ウエハ表面を陽極化成により多孔質層(またはマイクロポラス層)にするための装置構成の一例を示した模式図である。図11中、ウエハ1201は、HF溶液1202にその表面が浸かるように保持されている。保持は、Oリング1203とPt製面電極1204を介して下部支持体1205及び上部支持体1206によって行われる。上部支持体1206には、ウエハ1201へ通じるHF用液槽が構成されており、HF溶液1202で満たされている。HF溶液1202中にはPt製メッシュ電極1208が配置されている。Pt製面電極1204とPt製メッシュ電極1208は、それぞれ、陽極1207、陰極1209に接続されており、陰極1209側はHF溶液1202を通じて、陽極1207側は基板を通じて、ウエハ1201表面に所定の電界を印加し、キャリア注入を行う構成となっている。
電界の印加量と時間の関係としては、図12(a)に示したように、2種類の電界を多孔質の所定の厚さに対応した時間印加する。これにより、表面に異なる2層の多孔質層が形成される。ここで、電界印加の時間経過とともに最深部で多孔質化が進行し、図12(a)に示すごとく電界を印加する場合、下層部の多孔質構造が、大きい方の電流で形成される粗い多孔質となり、最表層が、小さい方の電流で形成されるマイクロポラス層となる。特に最表層のマイクロポラス層は光素子の主要部分として用いるため、特に屈折率を決める空孔率を予め設計し、その空孔率となるような電界を印加することが肝要である。
本実施例の多孔質形成においては、複数のウエハを一括処理することも可能である。例えば、図13に示すような装置を用いて、複数枚のウエハ201を一括で陽極化成することも可能である。図13において、202はウエハ用ホルダ、203はOリング、204は吸引部、205はHF溶液、206a、206bは白金電極、208は陽極化成槽、209はホルダ溝である。さらに、陽極化成を行うための構成は、本実施例の形態に限らず、一般的な各種手法を適宜用いることができる。
陽極化成プロセスの後、再び図10に示す作製プロセスとして、陽極化成により形成されたマイクロポラス層1104に対して、図10(2)に示すようにフォトリソグラフィーによりパターニングを行い、所定のパターンを形成する。この所定パターンは、3Dフォトニック結晶の一層を担うものであるため、略周期構造になっており、そして、所定の位置に非周期の構造すなわち周期構造に対する欠陥を導入することもできる。ここでも、実施例1のところで説明した各種のパターニング手法を適宜用いることができる。本実施例におけるこのパターンも、図2に示すパターンAとした。
次に、第二のステップは、第一のステップと同じ工程を他のシードSi基板1105に対して行い、多孔質層1106とマイクロポラス層1107を形成する。さらにマイクロポラス層1107をパターンニングする。第二のステップの中のパターニングについては、図2に示したパターンBを形成し、第一のステップとは異なるパターンを形成する。そして次に、図10(3)に示すように、パターンが形成されたマイクロポラス層1104,1107同士を対向させるように配置し、接合する。接合は、例えば、実施例1のところで説明した直接接合を用いることができる。
次に、第三のステップでは、図10(4)に示すように、接合されたウエハの片方に対して、マイクロポラス層を残すために、
一方の多孔質層1106とマイクロポラス層1107を切り離す。この切断は、実施例1のところで説明したWJによって、空孔密度の異なる2層の多孔質層(図10(3)に矢印で示す)の境界に対して行われる。
なお、2層のマイクロポラス層1104,1107の形成としては、切断した面がなるべく平滑となるように、陽極化成を低温で行う等の最適化を行うことが好ましい。また、切断の後、アニール処理により、マイクロポラス層1107の表面を平滑化することも可能である。
以上の三つのステップにより、シードウエハ上に多孔質層1102を介して、2つのパターニングされたマイクロポラス層1104、1107が接合されて積層された構造体が得られる。第四のステップ以降では、第二のステップと第三のステップを繰り返すことで、積層するマイクロポラス層の数を増やしていくことが可能である。こうして、フォトニック結晶として光学的に必要な所定の層数まで形成する。
このような作製プロセスを経て、図14に示すようなマイクロポラス-Siで構成された3次元フォトニック結晶が得られる。各層の厚みは、
陽極化成の電界制御によって、100nm以下で高精度に形成できる(図示例では、厚み70nm、周期的屈折率分布の周期200nm)。そして、マイクロポラス-Siを材料としているため、可視光領域でも吸収が少ない。例えば、通常のSiに比べ、消衰係数としては、104程度のオーダーで吸収が少ないことが分かっている。この様にして、本実施例によれば、可視光領域で特に吸収の少ない高性能な3次元フォトニック結晶が得られる。
本実施例では、Si基板1101の上面を多孔質化およびマイクロポラス化するステップをパターニングの前としたが、これはパターニングの後、或いは、接合の後でも可能であり、状況に応じてその順序は選択することができる。また、異なる順序を、積層部位に応じて組み合わせて用いることも可能である。
一方、本実施例の陽極化成による2層の多孔質層形成の方法を拡張して、2種の多孔質層を交互に形成することで多層のマイクロポラス層1104をウエハに一括形成して準備した後に、これの最上面を別のウエハに接合して、接合・分離工程を繰り返して3次元フォトニック結晶とすることも可能である。これは、例えば、図15に模式的に示した工程によって実現される。すなわち、図15(1)に示すごとくマイクロポラス層1104を含む2種の多孔質層1102、1104を繰り返し陽極化成によって形成した後、図15(2)に示すごとく複数層を貫通するパターニングを行い、これを図15(3)に示すごとく別に準備したウエハ(これには図に示すごとく多孔質層が形成されていてもよいが、何も形成されていない単なる基板であってもよい)上に接合する。そして、図15(4)に示すごとく、多孔質層1102を分離・除去してマイクロポラス層1104同士を一旦分離した後に例えば半周期ずつずらしつつ接合するといった接合・分離工程を繰り返すことで実現される。ここにおいて、2層以上の多層の多孔質層を形成する場合には、図12(b)に示したような周期的な電界印加を行えばよい。この方法において、マイクロポラス層1104を充分薄く形成し、ずらしを適当に行なえば、図8の構成を作成することも出来る。
さらに、上記の多層一括作製の際に、2種の多孔質層を両者とも光学的性能が満たされるマイクロポラス-Siとすれば、図16に模式的に示されるように、次の様なことができる。すなわち、図16(2)の貫通パターニングの後の図16(3)の切断工程において、多層の多孔質層1102、1104を交互に両側から反対方向に引っ張るプロセスを用いることで、2種の多孔質層1102、1104間で一括の例えば半周期ずらしを行うことが可能である。そして、そのまま図16(4)のように接合すれば、一括で、マイクロポラス-Siの3次元フォトニック結晶を作製することが可能である。
本実施例において、材料としては、Si以外に、例えばGaP、AlP、AlAsなどを適宜Si、Ge等のシード基板と組み合わせて用いることもできる。この場合、Si、Ge等のシード基板の上面を多孔質層にした後に、GaP、AlP、AlAsなどのエピタキシャル成長層を形成してこのエピ層をマイクロポラス化し、そしてここにパターニングをする。この後の工程は、既述した様に行なうことが出来る。
本発明の第4の実施例(PCレーザ)を、以下、図面を用いて説明する。本実施例は、本発明の方法で作製した3次元フォトニック結晶を用いて、レーザデバイスを構成する例である。
図17(a)は、面状の発光層となるレーザ媒質層1403を配置したフォトニック結晶レーザを示す模式図である。図中、下部3次元フォトニック結晶1401と上部3次元フォトニック結晶1402の間にレーザ媒質層1403が挟まれて配置されている。
このような配置を行う手順としては、2通りが可能である。即ち、1)下部フォトニック結晶から順に、前記実施例1に示した方法により積層していき、レーザ媒質層1403も順に積層する手順である。或いは、2)上部と下部のフォトニック結晶を予め実施例1の方法により作製しておき、その後、レーザ媒質層1403と融合する手順である。この際、レーザ媒質層1403自身にパターニングを行い、周期構造、或いは周期構造と欠陥構造を作り込むことも容易に実現できる。
レーザ媒質層1403に関しては、不図示の電流注入用配線、または光励起用光学系が配置されており、レーザの原理に従って、上下のフォトニック結晶1401、1402を共振器、即ち、狭帯域化素子として、レーザ発振する。レーザ発振のモードについては、上下のフォトニック結晶1401、1402が欠陥を導入していない周期構造であれば、DFBタイプの発振、即ち、所謂フォトニックバンドエッジタイプの発振モードとなり、モードの面積的拡がりは比較的大きなもの、つまり、フォトニック結晶の複数周期にまたがるものとなる。また、上下のフォトニック結晶1401、1402のレーザ媒質層1403に接する近接層において、図17(b)のように、欠陥1404を導入することもできる。この場合は、全体として、レーザ共振器が局所的なモード、つまり、フォトニック結晶の1周期程度の拡がりを持った発振モードで発光する。
レーザ媒質層1403としては、クマリン、ローダミン、DCM、Alq3等の有機色素、或いは色素を含むホスト材料で構成することができる。また、GaAs、InP、InGaN、InGaAs、InGaAlPなどの三元系、四元系混晶材料を含む化合物半導体を目的に応じて使うこともできる。そして、レーザ媒質層内を、適宜、多重量子井戸構造や量子ドット構造などの各種構造にすることもできる。
一方、励起源としては、所謂有機EL素子で広く使われているようなAlq3やTPDなどの電子、正孔輸送材料や、ITO、MgAg等の電極を介した電流注入や、N2ガスレーザ、Nd:YAG高調波、青色/紫外半導体レーザを用いた光励起などを適宜用いることができる。本実施例では、その他に、図18に示すように、3次元フォトニック結晶1501内に、点状にレーザ媒質1502を配置し、さらには点欠陥共振器を構成してもよい。なお、この図18は、レーザ媒質1502を配置した位置における紙面内方向の断面を示した模式図である。
以上のように、本発明のデバイス層移設技術を用いた3次元フォトニック結晶レーザが実現され、高性能で損失の少ない3次元フォトニック結晶共振器により、従来は損失が多くて発振が困難であった波長(例えば、色素レーザにおいて困難だった緑色など)や、微小モードでの発振ができる発光素子の実現が可能となる。
本発明の第5の実施例を、以下、図面を用いて説明する。本実施例は、前記実施例4の方法を用いて作製するフォトニック結晶発光素子を用いて、ディスプレイを構成する例である。
図19は、本実施例のディスプレイについて、その一部を表示面に対して垂直方向から見た模式図であり、3原色の発光画素がRed(R)1601、Green(G)1602、Blue(B)1603として構成され、アレイ集積化されたものである。
図20は、この3原色の画素一組に相当する部分について、断面の構造を示した模式図である。図20の構造中、積層方向には、青色フォトニック結晶層1701、緑色フォトニック結晶層1702、赤色フォトニック結晶層1703が下から順に構成されている。本発明は、実施例1−3で説明したとおり、層内のパターンが任意に設定でき、かつ層の厚さも可変であるから、図20の構造もそれらを3通りに設定して順に形成して作ることができる。それぞれのフォトニック結晶相は、その色の波長に対してフォトニックバンドギャップを持ち、それによってその色のフォトニック結晶レーザを構成する。青色フォトニック結晶層1701においては青色の光がフォトニックバンドギャップ内にある。
図21は、緑色フォトニック結晶層1702と赤色フォトニック結晶層1703の
(a)R画素位置、(b)G画素位置、(c)B画素位置における透過率を示す。それぞれのグラフ中の実線プロット1801が、緑色フォトニック結晶層1702に関する透過率の波長特性、破線プロット1802が、赤色フォトニック結晶層1703に関する透過率の波長特性である。緑色フォトニック結晶層1702においては緑色の光がフォトニックバンドギャップ内にあるほか、青色の光はバンドギャップの外にくるように設定され、そのため青の光は透過する。赤色フォトニック結晶層1703においては、赤の光がフォトニックバンドギャップ内にあるほか、青と緑の光はバンドギャップの外にくるように設定され、そのため青と緑の光は透過する。図20の構造は、まず最下層の青色フォトニック結晶層1701を本発明の実施例1で説明した方法によって作製する。実施例2または3の方法によってもよい。本実施例においては、青色レーザを、赤と緑のレーザの励起光としても用いるので、青色フォトニック結晶層1701には、面内方向に3つの青色レーザ1704が構成されており、各々、不図示の配線によって、独立にON/OFF切替えができるようになっている。
次いで、緑色フォトニック結晶層1702は、青色フォトニック層1701の上に、青色とは異なるピッチの層内パターンと異なる層の厚さで3次元フォトニック結晶として構成されており、緑色の波長域にフォトニックバンドギャップを持つように構成されている。
緑色フォトニック結晶層1702の面内方向においては、それぞれ1705、1706、1707の位置に青色レーザ1704からの出射光が導入されるが、このうち、位置1706が緑色フォトニック結晶レーザ部として構成されている。即ち、前記実施例4の方法で構成された3次元フォトニック結晶レーザが、発振波長を緑色波長に合わせて配置されている。本実施例の場合の励起手段としては、青色レーザ1704からの光照射を用いており、従って、青色レーザのON/OFFを切替ることにより緑色の出力をON/OFFすることができる。
緑色フォトニック結晶1702が緑色波長域にのみバンドギャップを持つように構成されているため、青色(B)の画素に相当する部分1705と、赤色(R)の画素に相当する部分1707においては、青色レーザ1704からの出力は高透過率で透過する。
次に、赤色フォトニック結晶層1703については、緑色フォトニック結晶層1702と同様であり、本発明の3次元フォトニック結晶で構成されており、そのうち面内方向の赤色画素部分にのみ、赤色フォトニック結晶レーザ1710が構成されている。赤色フォトニック結晶レーザ1710は、前記の緑色フォトニック結晶部1707を透過した青色レーザ光により励起され、赤色レーザを出力する。そして、その他の部分である緑色画素部赤色フォトニック結晶1709、青色画素部赤色フォトニック結晶1708は図21に示した破線プロット1802のように、それぞれ緑色光、青色光を高透過率で透過する。ここにおいて、緑色フォトニック結晶レーザ部1706及び赤色フォトニック結晶レーザ部1710の励起光として用いられる2つの青色レーザ1704からの出射光は、そのまま透過して用いられる青色レーザ1704からの出射光よりも、図20中の矢印の太さで示すように、強度が大きく設定されている。
この様にして、各R、G、Bの画素部分に対応したR(赤色発光)1713、G(緑色発光)1712、出力光B(青色発光)1711が得られる。これらが混色されて、カラーディスプレイの画素を形成し、これを面内方向に集積化して構成することで、図19に示した多数の画素からなるディスプレイを構成することができる。
なお、それぞれのフォトニック結晶レーザ部1704、1706、1710では、レーザの出力モード、即ち出射光の配光分布(方向に依存した光強度の分布)などは、フォトニック結晶の共振器としての設計により適宜調整することができる。また、フォトニック結晶において透過部として用いられている部分1705、1707、1708、1709にも、フォトニック結晶の屈折率分布を適宜設計することで、パッシブな透過素子として、集光、コリメートなどの光素子的な要素を構成することができる。
R、G、Bへの励起手段としては、図22に示すような構成にしてもよい。即ち、図22中、青色光源1901は複数画素に渡る面積を照射する光源であり、その上に、光学シャッター層1902が構成されている。光学シャッター層1902には、青色光源1901からの青色光を遮断するシャッター1903及び可変シャッター1904が構成されており、可変シャッター1904は、各画素R、G、B毎に独立に、青色光を通過させるか否かを切替えることができるように構成されている。光学シャッター層1902の上層には、前記の図20と同様のデバイスが構成されている。この場合、緑色フォトニック結晶層、赤色フォトニック結晶層のB画素部分1905、1906は、青色光を表示用出力に見合った配光分布にするように構成されていることは必須である。赤色フォトニック結晶層のG画素部分についても、同様である。可変シャッター1904については、マイクロエレクトロメカニクス(MEMS)を用いた可動シャッター、液晶などの可変光学特性シャッターなど、各種のものを適宜用いることができる。
その他、以上述べた本実施例については、RGBの光量バランス、レーザの効率を考慮して、最下層の光源ないし励起光源の出力をRGB用に異なる出力にしたり(図では前述したように矢印の太さで示されている)、透過するフォトニック結晶部分で透過率調整をすることなどができる。さらに、図19に示した画素1601、1602、1603の配列などは任意に変更できるのは言うまでもない。
本発明の第6の実施例を、以下、図面を用いて説明する。本実施例は、本発明の3次元フォトニック結晶に3次元的な導波路欠陥を導入し、光配線、光回路に応用した例である。ここでは、広く知られているような面内の欠陥導波路だけでなく、積層方向の欠陥導波路も組合せて用いている。
図23は、本実施例の3次元的な欠陥導波路を構成した例を示す模式図である。図23(a)にはその要素である積層方向の欠陥導波路の例を示し、そして図23(b)には他の要素である面内欠陥導波路の模式図を示す。
図23(a)中、2001は本発明の方法で作製された3次元フォトニック結晶であり、その積層方向断面の模式図が示されている。断面中央部には2つの積層方向欠陥導波路が構成されており、積層方向欠陥導波路2003は、各層の周期的空孔の所定部分の孔径を大きくとって構成した導波路であり、また、積層方向欠陥導波路2002は、各層の周期的空孔の所定部分の孔を無くしたことで構成した導波路である。
なお、本実施例の2003の導波路では、図23(a)に示されているように、各層に同一の周期パターンを形成し、そのうちの孔径拡大も同じ部分に対して施しており、同一パターンを持つ複数層の各層を半周期ずつずらす方式でフォトニック結晶を構成しているため、導波路に関するパターン形成のコストが比較的低い例となっている。
この様に図23(a)の例のように、本実施例の3次元フォトニック結晶では積層方向への欠陥導波路導入が容易であり、そして、図23(b)に示した一般的なフォトニック結晶の面2004内方向の欠陥導波路2005と接続するなど、適宜組合わせて構成することで、3次元フォトニック結晶内に、高い自由度で3次元導波路網を構築することができる。
なお、図23(a)では、積層方向欠陥導波路が積層方向に平行に形成された例を示したが、層間で少しずつ面内位置をずらしていくことで、3次元的に斜めの、即ち、積層方向成分と面内方向成分を両方持つ方向への導波路形成も可能である。
さらに、前述したように、本発明の方法によれば、エピ成長層をフォトニック結晶の各層に用いることもできるため、その厚みを極薄の10nmオーダーにすることも可能である。その場合、フォトニック結晶で必要とされる周期長よりも短い層厚を用いることが可能となるため、1周期を複数の層厚で構成できる(前述の図8の説明参照)。従って、積層方向の欠陥導波路なども、1周期以下の微細な形状を調整可能で、より最適な欠陥導波路構造を構成することもできる。
次に、図24に、前記の3次元導波路を用いた光回路の例を示す。図24(a)は、2つの3次元導波路とその交点位置に3次光学非線形材料を導入した光−光スイッチ回路を構成した例を示す模式図である。図24(a)において、3次元フォトニック結晶2101中に2つの3次元導波路2102、2103が形成されている。その交わる部分の層2104は他の層と異なり、交わる部分に3次光学非線形材料2105が導入されている。3次光学非線形材料2105は、所謂、相互位相変調効果を持つため、光導波路2102を伝わって当該非線形材料に入射する光2106の強度に比例して、他の光導波路2103を伝わる光2107の位相が変調される。
従って、不図示の位相検出器、例えばマッハ・ツェンダー干渉計などを用いて光導波路2103を伝わった光の位相を強度信号に変換すれば、その強度は光導波路2102に依存してスイッチングされる。
図24(b)はこのような導波路を3次元的に複数組み合わせた様子を導波路の位置関係のみ抜き出して示した模式図である。3つの導波路2109と2つの導波路2108が交点部の非線形光学材料2110を介して交わっており、このような複数の導波路を伝わる光の強度によって、互いにスイッチングが行われる。このような回路を組み合わせることにより、より複雑な光回路網が形成される。
3次光学非線形材料としては、半導体励起子及びその低次元効果を利用したもの、例えば、量子ドットや量子井戸など、また、金属微粒子を用いた材料、さらにLiNbO3やTiBaO3などの酸化物結晶など、種々の材料を用いることができる。
さらに、本実施例はフォトニック結晶で素子を構成しているため、例えば、非線形材料を組み込む位置の近傍で、導波される光の群速度を低下させるフォトニック結晶構造や、フォトニック結晶微小共振器を構成して、その効果(低群速度光や共振器QED等)を用いることができる。こうして、非線形相互作用時間の拡大によるスイッチング効果の増大など、フォトニック結晶の種々の特長を活かすことが容易にできる。
本発明の第7の実施例を、以下、図面を用いて説明する。図25は、本発明の3次元フォトニック結晶2207を用いたμTAS(micro-total
analysis system)センサシステムを実施した一例を示す模式図である。
図25中、図25(a)はμTASの流路系とフォトニック結晶レーザセンサの位置関係などを俯瞰したイメージを示す模式図である。流路基板2201に流路2202が形成されており、被検出情報を含む流体2203が流れている。流路2202は、図に示されたような分岐、合流の他に、例えば、攪拌、反応、その他μTASで用いられる種々の構成を用いることができる。流路2202の直下の位置にはフォトニック結晶レーザセンサ2204が配置されていることが透視的に示されている。図25(b)は、3次元フォトニック結晶層2207の上面に配置されたレーザセンサ2204を示す図である
フォトニック結晶レーザセンサ2204は、流路2202中の流体に含まれる物質の濃度、流体の屈折率、流体の温度、流体の圧力等により、レーザ発振の状態が非常に敏感に変化し、レーザ発振の状態を、そのレーザ光出力の状態によって検出することを特徴とするものである。従って、図25(c)中に示されているように、本実施例では、レーザ光出力2208が最下部の受光層2209によって検出され、各レーザセンサ2204の発振状態が検出される。
なお、レーザセンサの発振状態の検出は、レーザ光出力以外の方法でも、行ないうる。レーザの励起を電流注入によって行う場合、注入電流の変化によってもレーザ発振の状態を観測することができる。
図25(c)は本実施例のセンサシステムの断面図を示す模式図である。前述のように流路層2201に流路2202が形成されており、その上部にカバー層2205が形成されて流路2202を積層方向に閉じている。もう一方の積層方向は薄膜2206によって閉じられており、薄膜2206に接してフォトニック結晶レーザ2204が配置されている。薄膜2206の薄さはフォトニック結晶レーザの発振波長程度で最適な値に設計されている。この最適値は、フォトニック結晶レーザの共振器からのエバネッセント光が流路2202及び流体2203の変化を敏感に感じると同時に、レーザ共振器の損失による閾値の変動が発振可能条件付近となるように決められている。
フォトニック結晶部の上部の薄膜層2206をエピ成長で形成すれば、面の平坦度や光散乱の低損失性などの点で、高性能なものを構成することができるが、これは本発明の3次元フォトニック結晶の作製方法の一例と同一の技術で可能である。
以上のようにして、本発明の3次元フォトニック結晶とその作製方法を用いて、μTASセンサシステムを構成することが可能である。本実施例によれば、このようなμTASシステムを大面積で構成したり、或いは大面積のウエハから多数のデバイスがとれるため、比較的低コストで作製できるなどの特長がある。また、μTASシステムをシリコンやSiO2で構成した場合には、一体で構成することも可能であるし、また、各部を別々に構成して、接合する場合も非常に材料の相性が良い。
本発明は以上に説明した実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、シーケンスの流れなどは種々に変更することが可能である。
特に、本発明は、SiやGaAs、Ge、GaP等、前述した材料に限定されるものでなく、例えば、AlGaAs、InGaAs、InAs、GaInNAs、InGaP、InPなどのIII-V族の化合物半導体や、CdSe、CdSなどのII-VI族、その他、格子定数及び/または線膨張係数が近いエピ成長材料とシード基板材料との組み合わせなどで、同様に実施することができる。
また、本発明の原理はその適用範囲が広く、屈折率分布パターンがほぼ周期的なものに限られず、非周期的或いはランダムな屈折率分布パターンを有する3次元構造体の光素子の作製にも適用され得る。さらに、屈折率分布パターン形成は層の接合後に行なうこともできるとともに、屈折率分布パターンは、上記実施例で説明した空間形成による態様や、非連続的に比較的シャープに変化する態様に限らず、連続的にエッチング深さが変化するエッチングを結晶層に施したり、不純物の濃淡が連続的に変化するイオン注入などのドーピングを結晶層に施したりすることなどで屈折率が連続的に変化する態様などでも形成され得る。
実施例1のSiでの3次元フォトニック結晶の作製方法を示す摸式図。 実施例1の各層のパターンの構成の一例を示す摸式図。 実施例1の大面積3次元フォトニック結晶の構成の一例を示す摸式図。 実施例1の各層パターンの他の構成例を示す摸式図。 実施例1の大面積3次元フォトニック結晶の他の構成例を示す摸式図。 実施例1の各層パターンのその他の構成例を示す摸式図。 実施例1の大面積3次元フォトニック結晶のその他の構成例を示す摸式図。 3次元フォトニック結晶の屈折率分布パターンの一単位を多層構造で形成する例を示す摸式図。 実施例3のGe 上でのGaAsの3次元フォトニック結晶の作製方法を示す摸式図。 実施例3のmicroporous-Siを用いた3次元フォトニック結晶の作製方法を示す摸式図。 実施例3のporous-Si層形成のための陽極化成方法の一例を示す断面摸式図。 陽極化成プロセスにおける注入電流の時間変化を示すグラフ図。 複数ウエハの一括陽極化成方法の一例を示す断面摸式図。 実施例3の大面積3次元フォトニック結晶の構成の一例を示す摸式図。 多層porous-Si層の一括作製方法の一例を示す断面摸式図。 多層microporous-Si層の一括アライメント方法の一例を示す断面摸式図。 実施例4のフォトニック結晶レーザの構成の一例を示す摸式図。 実施例4のフォトニック結晶レーザの他の構成例を示す摸式図。 実施例5のフォトニック結晶を用いたディスプレイの構成の一例を示す平面摸式図。 実施例5のフォトニック結晶を用いたディスプレイの構成の一例を示す断面摸式図 実施例5のフォトニック結晶を用いたディスプレイを構成する2つのフォトニック結晶の透過率特性を示すグラフ図。 実施例5のフォトニック結晶を用いたディスプレイの構成の他の一例を示す断面摸式図。 実施例6の3次元フォトニック結晶内の欠陥導波路の構成の例を示す摸式図。 実施例6のフォトニック結晶を用いた3次元光回路の構成の一例を示す摸式図。 実施例7のフォトニック結晶を用いたμTASシステムの構成の一例を示す摸式図。
符号の説明
101、104、201、1101、1104 Si種基板(基板)
102、105、106、1102、1105、1106 層分離用多孔質Si層(層分離用多孔質層)
103、107 エピ成長Si層
202 ホルダ
203、1203 Oリング
204 吸引部
205 HF溶液
206a、206b 白金電極
208、1202 HF溶液槽(陽極化成槽)
209 ホルダ溝
801 Ge種基板
802、805、806 層分離用多孔質Ge層
803、807 エピ成長GaAs層
804 第二のGe種基板
1104、1107 マイクロポラス層
1201 フォトニック結晶作製用Si基板
1204 Pt製面電極
1205 下部支持体
1206 上部支持体
1207 陽極
1208 Pt製メッシュ電極
1209 陰極
1401 下部3次元フォトニック結晶
1402 上部3次元フォトニック結晶
1403 レーザ媒質層
1404 面内点欠陥
1501、2001、2101 3次元フォトニック結晶
1502 レーザ媒質
1601 赤色発光画素
1602 緑色発光画素
1603 青色発光画素
1701 青色発光層
1702 緑色フォトニック結晶層
1703 赤色フォトニック結晶層
1704 青色発光部(青色レーザ)
1705、1905 青色画素部緑色フォトニック結晶
1706 緑色フォトニック結晶レーザ
1707 赤色画素部緑色フォトニック結晶
1708、1906 青色画素部赤色フォトニック結晶
1709 緑色画素部赤色フォトニック結晶
1710 赤色フォトニック結晶レーザ
1711 青色発光
1712 緑色発光
1713 赤色発光
1801 緑色フォトニック結晶透過率特性
1802 赤色フォトニック結晶透過率特性
1901 青色光源
1902 光学シャッター層
1903 シャッター
1904 可変シャッター
2002、2003 積層方向欠陥導波路
2004 フォトニック結晶の一層
2005 面内欠陥導波路
2102、2103、2108、2109 3次元光導波路
2104 交差層
2105、2110 3次非線形光学材料
2201 流路基板
2202 流路
2203 流体
2204 フォトニック結晶レーザセンサ
2205 カバー層
2206 薄膜
2207 フォトニック結晶層
2208 レーザ出力光
2209 受光層

Claims (14)

  1. 以下の工程を有する光素子の製造方法:
    (A)第一の基板の表面に、エピタキシャル成長もしくはマイクロポラス化によって第一の層を形成する工程、
    (B)第二の基板の表面に多孔質層を形成する工程、
    (C)前記多孔質層の表面に、エピタキシャル成長もしくはマイクロポラス化によって第二の層を形成する工程、
    (D)第一の層と第二の層を向き合わせて接合する工程、
    (E)第二の基板と第二の層を前記多孔質層において分離する工程。
  2. 前記(A)の工程の後、第一の層に屈折率分布パターンを形成する工程をさらに有する請求項1に記載の光素子の製造方法。
  3. 前記(B)の工程の後、第二の層に屈折率分布パターンを形成する工程をさらに有する請求項1または2に記載の光素子の製造方法。
  4. 前記(E)の工程の後、第一基板上の最表面の層を第一の層として、前記(B)−(E)の工程を繰り返す請求項3に記載の光素子の製造方法。
  5. 前記第二の層に形成される屈折率分布パターンは、前記(B)−(E)の繰り返し工程の結果、少なくとも1つの方向において周期的な屈折率分布を形成するパターンである請求項4に記載の光素子の作製方法。
  6. 繰り返しの(B)の工程における第二の基板が、以前の(B)の工程における第二基板の再利用である請求項4または5に記載の光素子の製造方法。
  7. 前記(B)の工程が、空孔率の異なる2層の多孔質層を形成する工程であり、前記(E)の工程が、該2層の多孔質層の境界で分離する工程である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の光素子の製造方法。
  8. 以下の工程を有する光素子の製造方法:
    (A)第一の基板に複数の多孔質層と複数のマイクロポラス層を交互に形成する工程、
    (B)前記複数のマイクロポラス層に屈折率分布パターンを一括して形成する工程、
    (C)最上層である多孔質層またはマイクロポラス層に第二の基板を接合する工程、
    (D)前記複数のマイクロポラス層を1つの多孔質層において2分する工程、
    (E)2分された両側のマイクロポラス層を面内方向にずらして接合する工程、
    (F)前記(D)と(E)の工程を複数の多孔質層について順次繰り返す工程。
  9. 発光素子層を層間に配置する工程をさらに有する請求項4、5または8に記載の光素子の作製方法。
  10. 屈折率分布パターンが形成された複数の層が積層されて接合され、3次元の周期的屈折率分布をなす光素子であって、
    該光素子の積層方向における屈折率の周期は、前記複数の層の厚さと各面内に形成された屈折率分布パターンの積層方向の繋がりとにより決定されていることを特徴とする光素子。
  11. 層間に発光層が配置されフォトニック結晶レーザを構成する請求項10に記載の光素子。
  12. 複数の異なる3次元周期の屈折率分布を積層方向に有し、各周期に対応した波長の光を発光する発光層が層方向に2次元配置されている請求項11に記載の光素子。
  13. 特定波長の光を出射する光源層、および
    光源層の上に形成され、光源層から出射された光を受けて異なる波長の光を出射する発光層を含むフォトニック結晶、を有し、
    該フォトニック結晶は、光源部からの光の波長がフォトニックバンドギャップの外にあり、発光層の発光波長がフォトニックバンドギャップ内にあることを特徴とする光装置。
  14. 複数のフォトニック結晶が積層され、上層のフォトニック結晶は、下層のフォトニック結晶の発光層の発光波長がフォトニックバンドギャップの外にある請求項13に記載の光装置。
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