JP2005156000A - 熱交換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ヘッダタンクとヘッダタンク外側面にろう接されるろう接部材を有する熱交換器において、ろう接によるヘッダタンクの外観不良およびろう接部材の製造上意図しない部分へのろう材の付着を防止することを目的とする。
【解決手段】 冷却水が流通する複数のチューブ12と、チューブ12の両端に配置され、エンジンからの冷却水を複数のチューブ12に分配供給する第1ヘッダタンク14と、冷却された冷却水を集合回収してエンジンに向けて排水する第2ヘッダタンクとを備えるラジエータ10において、ヘッダタンク14を貫通して形成される嵌合孔14bにタンク外側から流入口パイプ17のろう接面17aを嵌め込み、ヘッダタンク14の内側面14aと一体に形成されたろう材層Rにより、ろう接する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、流体を熱交換させる熱交換器に関するもので、特に水冷エンジンの冷却水の熱を大気中に放熱する車両用ラジエータに適用して有効である。
従来、エンジンからの冷却水を空気と熱交換させる車両用熱交換器(ラジエータ)が特許文献1にて知られている。この従来例の車両用ラジエータは、周知慣用の車両用ラジエータとほぼ同じであるが、従来例のヘッダタンク14、15は表裏両面にろう材が被覆(クラッド)された板材を材料として形成されている。
従来例の流入口パイプ17は、図12に示すように、流入口パイプ17の内径を拡大させて形成した接続部51をヘッダタンク14の外(矢印C)方向に突き出す円筒状の突出(バーリング)部53に嵌め込んで仮止めされる。
流入口パイプ17は、仮止めされた後にろう付け炉に搬入される。この時、主として第1ヘッダタンク14の外側(矢印C側)の面、つまりタンク表面に被覆(クラッド)されたろう材が溶融して、ヘッダタンク14と流入口パイプ17との間に入り込む。これにより、流入口パイプ17をヘッダタンク14にろう接(接合)することができる。
なお、図12中のカッコ内の符号は流出パイプ18とヘッダタンク15とを接合する場合の符号を示しており、矢印Cはヘッダタンク14、15の外側方向、矢印Dはヘッダタンク14、15の内側方向を示している。
特開2002−181486号公報
しかし、従来例では円筒状の突出部53の外周面54、つまりタンク外側(矢印C側)の面に流入口パイプ17の内周面56が接して仮止めされるため、ヘッダタンク14の外側(矢印C側)の面にろう材が被覆(クラッド)されていなければならない。
これによると、ろう接時にヘッダタンクの外側(矢印C側)の面のろう材が局所的に溜まる、いわゆるろう溜りによる外観不良が発生する場合がある。
また、溶融状態のろう材が機能上付着してはいけない部分(例えば、バイプ14、15の場合には、パイプ14、15とエンジンとの間の冷却水経路をなすホースが嵌合する部分17eなど)に付着してしまい、機能不良を起こしてしまう場合もある。
本発明は、上記点に鑑み、ヘッダタンクと、ヘッダタンクにろう接されるろう接部材とを有する熱交換器において、ろう接によるヘッダタンクの外観不良およびろう接部材の製造上意図しない部分へのろう材の付着による機能不良を防止することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、熱交換器において、流体が流通する複数本のチューブ(12)と、複数本のチューブ(12)と連通するヘッダタンク(14、15)と、ヘッダタンク(14、15)を貫通して形成されている嵌合孔(14b、15b)とを備え、
ヘッダタンク(14、15)には、ヘッダタンク(14、15)の内側面(14a、15a)にのみ、ろう材層(R)が形成されており、
嵌合孔(14b、15b)には、ヘッダタンク(14、15)にろう接されるろう接部材(17、18、19、20)のろう接面(17a、18a、19b、20b)が嵌合するようになっており、
ろう接面(17a、18a、19b、20b)は、嵌合状態において、ろう材層(R)と接するようになっていることを特徴としている。
これによると、ろう接面(17a、18a、19b、20b)が嵌合孔(14b、15b)に嵌合した状態で、ヘッダタンク(14、15)の内側面(14a、15a)にのみ形成されたろう材層(R)と接する。これにより、ヘッダタンク(14、15)の外側面にろう材層(R)が形成されていなくてもヘッダタンク(14、15)とろう接部材(17、18、19、20)とを一体に接合(ろう接)することができる。
したがって、特許文献1のようにヘッダタンク外側面のろう材層(R)により、ろう接を行った場合に比べて、ヘッダタンク(14、15)の表面(タンク外側面)にろう材が付着しにくいため、ろう溜まり等による外観不良を防止することができる。
また、ヘッダタンク(14、15)の表側(タンク外側)にろう材が付着しにくいと、当然にヘッダタンク(14、15)にろう接されるろう接部材(17、18、19、20)にもろう材が付着しにくい。したがって、ろう接部材(17、18、19、20)の製造上意図しない部分へのろう材の付着による機能不良を防止することができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の熱交換器において、嵌合孔(14b、15b)には、嵌合孔(14b、15b)の周縁部から外方へ窪む窪み部(14c、15c)が形成されていることを特徴としている。
ところで、炉内ろう付けを行う場合には、ヘッダタンク(14、15)にろう接部材(17、18、19、20)を仮止めしなければならない。この時、ろう接面(17a、18a、19b、20b)と嵌合孔(14b、15b)との圧入による仮止めを行うと、ろう接面(17a、18a、19b、20b)と嵌合孔(14b、15b)との間の隙間が小さくなり、ろう材が充分に行き渡らない場合がある。
しかし、請求項2によると、ろう接時に、ろう材が窪み部(14c、15c)を流動するため、ろう材がろう接部材(17、18、19、20)のろう接面(17a、18a、19b、20b)の全面に行き渡る。したがって、ろう接による接合性が向上し、より確実にろう接による接合を行うことができる。
また、請求項3に記載の発明のように、請求項1または2に記載の熱交換器において、ろう接面(17a、18a、19b、20b)に、ろう材層(R)に通じるようになっている溝(17d、18d、19d、20d)を形成すれば、ろう接時に、ろう材は溝(17d、18d、19d、20d)を流動して、ろう接面(17a、18a、19b、20b)の全面に行き渡る。したがって、ろう接による接合性が向上し、より確実にろう接を行うことができる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
本実施形態は、本発明に係る熱交換器を車両走行用水冷エンジンの冷却水を放熱(冷却)するラジエータに適用したもので、図1は本実施形態に係るラジエータ10の正面図である。なお、冷却対象はエンジンに限られるものではなく、液体により冷却される液冷内燃機関であればよい。また、冷却水には、LLC、防錆剤などが混入している冷却液等が含まれる。
図1中、12は冷却水(流体)が流通する複数本の扁平状チューブ(以下、チューブと略す)であり、このチューブ12間には、波状(コルゲート状)に形成されて空気と冷却水との熱交換を促進する冷却フィン(以下、フィンと略す)13が配設されている。そして、このフィン13とチューブ12により矩形状のラジエータコア部(以下、コア部と略す。)11が構成されている。
なお、コア部11の上下端部には、チューブ12の長手方向と平行な方向に延びてコア部11を補強する補強プレート(サイドプレート)16が配設されており、この補強プレート16は、断面がコの字状となるようにプレス成形されたものである。
また、コア部11の端部のうちチューブ12の長手方向両端には、チューブ12の長手方向と直交する方向(上下方向)に延びるとともに、複数本のチューブ12と連通する第1、2ヘッダタンク14、15が配置されている。
ここで、チューブ12の長手方向一端側(紙面右側)に位置する第1ヘッダタンク14は、エンジン(図示せず)から流出した高温の冷却水を複数本のチューブ12に分配供給するもので、長手方向他端側(紙面左側)に位置する第2ヘッダタンク15は、熱交換を終えて冷却された冷却水を集合回収してエンジンに向けて排水するものである。なお、以下、第1、2ヘッダタンク14、15を総称してヘッダタンクと表記する。
本実施形態では、ヘッダタンク14、15の材料として、アルミ合金(本実施形態では、一例としてJIS呼称3003)の板材(基材)の表裏のいずれか一方の面にろう材層Rを被覆(クラッド)したものを使用している。そして、この板材にタンク内側面14aのみがろう材R面となるようにプレス加工を施してタンク14、15を形成している(図2、図3参照)。なお、ろう材層Rはアルミとシリコンの合金であり、基材の厚さに対するろう材層Rの厚さ(クラッド率)は、約5〜10%程度である。
第1ヘッダタンク14の上部には、ホース(図示せず)を介してエンジンの冷却水出口側に接続される流入口パイプ17が配置されており、一方第2ヘッダタンク15の下部には、ホースを介してエンジンの冷却水入口側に接続される流出口パイプ18が配置されている。なお、パイプ17、18には、ホースが嵌合する嵌合部17d、18dが形成されている(図11参照)。
次に、流入口パイプ17と第1ヘッダタンク14との接合について説明する。図2に示すように第1ヘッダタンク14には、流入口パイプ17のろう接面17aが嵌合する嵌合孔14bが形成されており、この嵌合孔14bには径外方向へ窪む窪み部14cが嵌合孔14bの外周を4等分する(孔中心から見て90°ずつズレる)ように形成されている。
なお、図2の括弧内の符号は、第1ヘッダタンク14とほぼ同形状の第2ヘッドタンク15側の部品の符号を示しており、図2以降においても同様とする。
一方、流入口バイプ17には、嵌合穴14bへの挿入深さを決めている突起部17bが形成されている。したがって、流入口パイプ17のろう接面17aは、突起部17bが突き当たるまで図2中矢印A方向へ嵌合孔14bに嵌め込まれる。
その後、図3に示すように流入口パイプ17は、先端部に割り形状17cを形成されて第1ヘッダタンク14に仮止めされる。また、第1ヘッダタンク14の開口側端部には、段付形状14dおよびスカート部14eが形成されている。このスカート部14eには、表裏両面にろう材層Rが被覆(クラッド)されたアルミ合金の板材を材料とする第1コアプレート21が配置されている。
第1コアプレート21には、チューブ12の外形状と同形状の突出し部であるバーリング部21aが形成されており、このバーリング部21aにチューブ12が嵌合する。なお、バーリング部21aはチューブ12嵌め込み時にわずかに圧入状態となるような寸法で形成されているため、チューブ12をバーリング部21aに嵌め込んだ時点で仮止めが完了する。
ところで、第1ヘッダタンク14の下部には冷却水温度を検出する温度センサ(図示せず)などを取り付けるためのネジ孔19aを有するシートコック19が配置されている。このシートコック19のネジ孔19aは、通常のストレート形状のネジ孔であるが、テーパ形状を有するネジ孔であってもよい。また、第2ヘッダタンク15には、ブラケット等をネジ止めするネジ穴20aを有する打ち込みナット20が配置されている(図1参照)。
図4、5に示すようにシートコック19と打ち込みナット20は、外形寸法等は異なるが、ほぼ同形状である。異なる部分は、シートコック19のネジ部19aがシートコック19を貫通してタンク内空間に連通しているのに対し、打ち込みナット20のネジ穴20aは打ち込みナット20を貫通しておらずタンク内空間に通じていない所である。
また、シートコック19のろう接面19bに対する嵌合孔14bおよび打ち込みナット20のろう接面20bに対する嵌合孔15bは、ろう接面19b、20b嵌め込み時にわずかに圧入となるような寸法で形成されているため、ろう接面19b、20bを嵌合穴14b、15bに嵌め込んだ時点で仮止めが完了する。なお、シートコック19および打ち込みナット20の嵌合孔14b、15bへの嵌め込みは、シートコック19の段付部19cおよび打ち込みナット20の段付部20cにヘッダタンク14、15が突き当たるまで行われる。
上述したような仮止めを行った後に、ラジエータ10の構成部品は、炉内ろう付けにより、一体化される。より詳しく述べると、本実施形態では窒素ガス雰囲気中でろう付けを行うノコロック(NB)法を使用している。炉内温度がろう材の融点以上になると溶融状態となったろう材が、ヘッダタンク14、15の嵌合孔14b、15bとろう接部材17、18、19、20との隙間、第1、第2コアプレート21、22とチュープ12との隙間、第1、第2コアプレート21、22とヘッダタンク14、15の隙間などに毛細管現象により入り込む。なお、第2コアプレート22とは、第2ヘッダタンク15側でチューブ12を接合するものである。
その後、ラジエータ10の温度が低下するとろう材が硬化して構成部品が一体に接合される。なお、本実施形態ではろう付け前に、乾燥またはジェル状のフラックスをヘッダタンク14、15の内側面14a、15aに塗布し、ろう付け時のろう材の濡れ性を向上させている。
次に、第1実施形態による作用効果を述べると、本実施形態ではパイプ17、18等のろう接部材17、18、19、20が嵌合孔14b、15bに嵌合した状態でヘッダタンク14、15の内側面14a、15aにのみ被覆(クラッド)されたろう材層Rに接するようになっている。したがって、ヘッダタンク14、15の内側面14a、15aのろう材層Rにより、ヘッダタンク14、15とろう接部材17、18、19、20とを一体にろう接することができる。
これによると、特許文献1のようにヘッダタンク外側面のろう材Rにより、ろう接を行った場合に比べて、ヘッダタンク14、15の表面(タンク外側面)にろう材Rが付着しにくいため、ろう溜まり等による外観不良を防止することができる。
また、ヘッダタンク14、15の表面(タンク外側)にろう材Rが付着しにくいため、当然ヘッダタンク14、15の外側面に配置されるろう接部材17、18、19、20にもろう材Rが付着しにくい。したがって、ろう接部材17、18、19、20の製造上意図しない部分(例えば、バイプ14、15の場合には、パイプ14、15とエンジンとの間の冷却水経路をなすホースが嵌合する部分など)へのろう材Rの付着による機能不良を防止することができる。
また、本実施形態によると、嵌合孔14b、15bに窪み部14c、15cを形成したため、ろう接時にろう材が窪み部14c、15cを流動して、ろう接面17a、18a、19b、20bと嵌合孔14b、15bとの間に充分に行き渡ることができる。
炉内ろう付けを行う場合には、ヘッダタンク14、15にろう接部材17、18、19、20を仮止めしなければならない。この時、ろう接面17a、18a、19b、20bを嵌合孔14b、15bにカシメまたは圧入による仮止めを行うと、ろう接面17a、18a、19b、20bと嵌合孔14b、15bとの間の隙間が小さくなり、ろう材が充分に行き渡らない場合がある。
しかし、本実施形態では、ろう接時にろう材が窪み部14c、15cを流動して、ろう接面17a、18a、19b、20bと嵌合孔14b、15bとの間に充分に行き渡るため、ろう接面17a、18a、19b、20bと嵌合孔14b、15bとの間の隙間が小さい場合であっても、確実にろう接による接合を行うことができる。
また、ろう接後にヘッダタンク14、15の表面(タンク外側面)の塗装を行う場合の塗装品質を向上させることができる。ところで、塗装面であるヘッダタンク14、15の表面(タンク外側面)にろう材やフラックスが付着していると、塗装を行ってもろう材やフラックスの付着部の塗装が剥がれ易くなってしまう。
しかし、本実施形態では前述したように特許文献1に比べて、ヘッダタンク14、15の表面(タンク外側)にろう材が付着しにくく、フラックスもタンク外側に塗布しないため、塗装後に塗装が剥がれることを防止できる。つまり、塗装品質を向上させることができる。
また、特許文献1のようにヘッダタンク外側面のろう材により、ろう接を行った場合に比べて、ヘッダタンク14、15の表面(タンク外側面)にろう材が付着しにくいため、ヘッダタンク14、15の耐腐食性を向上することができる。
ところで、一般的なヘッダタンク14、15の基材であるアルミ合金は、ろう材よりもイオン化傾向が大きい場合が多い。この時、外気に触れるヘッダタンク14、15外側にろう材が配置されていると電解腐食により、イオン化傾向が大きいアルミ合金(基材)の方が先に腐食する。
しかし、本実施形態ではタンク外側面にはろう材が存在しないため、ヘッダタンク14、15の電解腐食による腐食を低減することができ、耐腐食性を向上することができる。
また、本実施形態では、ヘッダタンク14、15を片側のみにろう材層Rが被覆(クラッド)された板材により形成している。この板材は、当然に特許文献1のように両面にろう材層Rが被覆(クラッド)された板材よりもコストが安い。したがって、ヘッダタンク14、15の部品コストを低く抑えることができる。
(第2実施形態)
第1実施形態のろう接部材17、18、19、20のろう接面17a、18a、19b、20bは、平滑な形状であった。しかし、図6、図7に示す第2実施形態のパイプ17、18のろう接面17a、18aには、パイプ17、18をヘッダタンク14、15に仮止めした状態において、ヘッダタンク14、15の内側面14a、15aのろう材層Rに通じる溝17d、18dが形成されている。
これによると、溝17d、18dが前述の嵌合孔14b、15bの窪み部14c、15cと同様の役割を果たすため、ろう材をろう接面17a、18aに行き渡らせることができ、より確実にろう接による接合を行うことができる。
なお、この効果は嵌合孔14b、15bが窪み部14c、15cがない単純円孔形状であっても発揮できるため、嵌合孔14b、15bの製造コストを低減することができる。
ここで、図6の流入口パイプ17および図7のシートコック19のろう接面17a、19bは、アヤ目形状の溝17d、19dを有しているが、図8の流入口パイプ17のように平目形状の溝17dであってもよい。他のろう接部材18、19、20のろう接面18a、19b、20bにおいても同様である。なお、本実施形態の溝17dはろう接面17aにローレット加工を施すことにより形成している。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、ラジエータに本発明を適用した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、コンデンサ、インタクーラ等のその他の熱交換器にも適用することができる。
また、上述の実施形態では、アルミニウムにてラジエータ10の構成部品であるヘッダタンク14、15、パイプ17、18、シートコック19、打ち込みナット20など形成した例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、鉄やステンレス等のその他の金属にて形成してもよい。
また、上述の実施形態では、ろう材にアルミとシリコンの合金を使用した例を示したが、ろう材はこれに限られるものではなく、さらにマグネシウム等他の物質を加えたものであってもよいし、アルミではない他の金属を基にしたものでもよい。
また、上述の実施形態では、ノコロック(NB)法にてろう付けを行った例を示したが、炉中ろう付け法であれば、大気中でろう付けを行ってもよいし、真空中でろう付けを行ってもよい。この時、当然にろう材およびフラックスを最適なものに変更可能である。
また、上述の実施形態では、ヘッダタンク14、15は略矩形断面を有する例を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば円形断面であってもよい。
また、上述の実施形態では、嵌合孔14b、15bおよびパイプ17、18は、円形断面を有する例を示したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、例えば矩形断面であってもよい。
また、上述の実施形態では、シートコック19を第1ヘッダタンク14に配置し、打ち込みナット20を第2ヘッダタンク15に配置した例を示したが、シートコック19および打ち込みナット20の配置位置は、これに限定されるものではない。
また、上述の実施形態では、ヘッダタンク14、15のスカート部14e、15eが平滑な形状の例を示したが、図9のようにスカート部14e,15eに溝14f、15fを形成して、ろう材がスカート部14e,15eに行き渡るようにして、ろう接性能を向上させてもよい。この溝形状14f、15fは、アヤ目形状でもよいし、平目形状であってもよい。
また、上述の実施形態では、パイプ17、18の仮止めをパイプ先端に割り形状を形成して行う割りカシメの例を示したが、図10のようにパイプ先端の径を広げる全周カシメにより仮止めを行ってもよい。
本発明の第1実施形態に係る車両用ラジエータを示す正面図であり、特許文献1の車両用ラジエータの説明にも使用した図である。 第1実施形態の第1ヘッダタンクと流入口パイプとの組み付け方法を示す斜視図である。 図1のA−A断面を示す断面図であり、ろう接前の仮止め状態を示す。 図1のB−B断面の一部を示す断面図であり、ろう接前の仮止め状態を示す。 図1のC−C断面の一部を示す断面図であり、ろう接前の仮止め状態を示す。 第2実施形態の流入口パイプのろう接面の溝形状を示す斜視図である。 第2実施形態のシートコックのろう接面の溝形状を示す斜視図である。 第2実施形態の流入口パイプのろう接面の別の溝形状を示す斜視図である。 第1ヘッダタンクのスカート部に溝を形成した例を示す斜視図である。 流入口パイプに全周カシメを施して第1ヘッダタンクに仮止めした例を示す断面図である。 特許文献1に係る熱交換器(車両用ラジエータ)の第1ヘッダタンクと流入口パイプとの接合部を示す断面図である。
符号の説明
11…コア部、12…チューブ、13…フィン、
14…第1ヘッダタンク(ヘッダタンク)、14a…タンク内側面、14b…嵌合孔、
14c…窪み部、15…第2ヘッダタンク(ヘッダタンク)、15a…タンク内側面、
15b…嵌合孔、15c…窪み部、
17…流入口パイプ(ろう接部材)、17a…ろう接面、17d…溝、
18…流出口パイプ(ろう接部材)、18a…ろう接面、18d…溝、
19…シートコック(ろう接部材)、19a…ろう接面、19d…溝、
20…打ち込みナット(ろう接部材)、20a…ろう接面、20d…溝、
R…ろう材層。

Claims (3)

  1. 流体が流通する複数本のチューブ(12)と、
    前記チューブ(12)の長手方向の両端部に配置され、
    前記複数本のチューブ(12)と連通するヘッダタンク(14、15)と、
    前記ヘッダタンク(14、15)を貫通して形成されている嵌合孔(14b、15b)とを備え、
    前記ヘッダタンク(14、15)には、前記ヘッダタンク(14、15)の内側面(14a、15a)にのみ、ろう材層(R)が形成されており、
    前記嵌合孔(14b、15b)には、前記ヘッダタンク(14、15)にろう接されるろう接部材(17、18、19、20)のろう接面(17a、18a、19b、20b)が嵌合するようになっており、
    前記ろう接面(17a、18a、19b、20b)は、前記嵌合状態において、前記ろう材層(R)と接するようになっていることを特徴とする熱交換器。
  2. 前記嵌合孔(14b、15b)には、前記嵌合孔(14b、15b)の周縁部から外方へ窪む窪み部(14c、15c)が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の熱交換器。
  3. 前記ろう接面(17a、18a、19b、20b)には、前記ろう材層(R)に通じる溝(17d、18d、19d、20d)が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の熱交換器。

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