JP2005153343A - 素子駆動方法、素子駆動装置及びプリンタ - Google Patents
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Abstract
【課題】 印刷のための発光素子の発光エネルギーを高精度に制御することができる方法を提供する。
【解決手段】 印刷用紙の印刷行を規定する複数の主ラインの相互間に、該主ライン間を補間する少なくとも一つ以上の副ラインを印刷すべく、該印刷のための発光素子を駆動する本発明に係る発光素子駆動方法は、前記発光素子に通電する電流の値を前記主ライン及び前記副ラインで相互に切り換える。
【選択図】 図1
【解決手段】 印刷用紙の印刷行を規定する複数の主ラインの相互間に、該主ライン間を補間する少なくとも一つ以上の副ラインを印刷すべく、該印刷のための発光素子を駆動する本発明に係る発光素子駆動方法は、前記発光素子に通電する電流の値を前記主ライン及び前記副ラインで相互に切り換える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、印刷用の発光素子や発熱(駆動)素子を駆動する素子駆動方法、該駆動方法を実施するための素子駆動装置及び該駆動装置が設けられたプリンタに関する。
プリンタで印刷する画像の解像度を高める方法にスムージングがある。例えば、印刷用紙の搬送方向である副走査方向に垂直な主走査方向に複数のドットを形成するための複数の発光素子が配列されているプリンタでは、前記主走査方向に平行な複数のメインライン間を補間する、即ちスムージングするためにメインライン間に設定したサブラインを印刷する。画像の滑らかさを得るためには、前記サブラインを表すためのドットを前記メインラインを表すためのドットよりも小さくする必要がある。そのためには、前記メインラインを印刷するときの前記発光素子の発光エネルギーと前記サブラインを印刷するときのそれとを異ならせることを要する。
前記発光素子は、該発光素子に与えられる電流の値及び該電流の通電時間の積に概ね比例するエネルギーの光を出力することから、下記特許文献1に示す従来のスムージングでは、前記電流の値を固定にし、他方前記通電時間をメインライン及びサブライン毎に変えることにより、より具体的には、例えば、前記通電時間を規定する制御パルス信号のパルス幅を、印刷しようとするラインが前記メインライン及び前記サブラインのいずれであるかに応じて変えることにより、前記した異なる大きさを有するドットを形成する。
従って、搬送速度や解像度が大きい場合には、前記通電時間の制御によるスムージングを行う際、前記通電時間を高精度に制御する必要がある。
特開平11−291550号公報
しかしながら、従来のプリンタでは、上記したように搬送速度等を大きくして印刷の高速化を図ると、小さな通電時間に対応する制御パルス信号が伝送路等に存在する分布定数回路の影響を受けるため、信号パルスの立ち上がり及び立ち下がりに要する時間がパルス幅に対して相対的に大きく又変動してしまう。そして、パルスが立ち上がり及び立ち下がる間、即ちパルスが安定する間は発光素子が発光動作を行わないため、印刷ドットの大きさにばら付きが生じ、印刷品質が低下する問題があった。
上記の問題を解決するために、本発明に係る素子駆動方法は、印刷用紙の印刷行を規定する複数の主ラインの相互間に、該主ライン間を補間する少なくとも一つ以上の副ラインを印刷すべく、該印刷のための素子を駆動する素子駆動方法であって、前記素子に通電する電流の値を前記主ライン及び前記副ラインで相互に変えたことを特徴とする。
上記したように、本発明に係る素子駆動方法では、前記発光素子等に通電する電流の値を前記主ライン及び前記副ラインで相互に変える。前記発光素子の発光量等は、前記電流の値により規制され、電流のパルス幅によって規制されないことから、高解像度、高速で印刷するときに、通常の印刷時の搬送速度で印刷しても、前記発光素子の発光エネルギーを高精度に制御することが可能になる。
本発明に係る実施例の発光素子駆動装置が設けられたプリンタについて説明する。
〈実施例1〉
実施例1のプリンタの説明に先立ち、実施例1のプリンタが行う高解像度を得るためのスムージングについて説明する。
図2は、スムージングの動作を示す。実施例1のプリンタは、従来よく知られたLED型プリンタであり、図2に示される主走査方向に沿って複数のLED素子が一列に固定して配置されている。実施例1のプリンタは、前記LED素子が配列された主走査方向と垂直な方向に、即ち、印刷用紙100の搬送方向である副走査方向についてスムージングを行う。より具体的には、実施例1のプリンタは、図2に示されるように、前記主走査方向と平行に印刷すべき印刷単位である印刷行、即ちメインラインMの相互間に、該メインラインMを補間するサブラインSを印刷する。
〈実施例1〉
実施例1のプリンタの説明に先立ち、実施例1のプリンタが行う高解像度を得るためのスムージングについて説明する。
図2は、スムージングの動作を示す。実施例1のプリンタは、従来よく知られたLED型プリンタであり、図2に示される主走査方向に沿って複数のLED素子が一列に固定して配置されている。実施例1のプリンタは、前記LED素子が配列された主走査方向と垂直な方向に、即ち、印刷用紙100の搬送方向である副走査方向についてスムージングを行う。より具体的には、実施例1のプリンタは、図2に示されるように、前記主走査方向と平行に印刷すべき印刷単位である印刷行、即ちメインラインMの相互間に、該メインラインMを補間するサブラインSを印刷する。
図2では、メインラインMは、主走査方向に平行な実線で示されており、他方、サブラインSは、主走査方向に平行な破線で示されている。図2では、また、メインラインM上に印刷されたドットDが示されており、また、サブラインS上に印刷されたドットdが示されている。サブラインSは、メインラインMを補間するために印刷されることから、サブラインS上のドットdは、メインラインM上のドットDより小さい。したがって、サブラインS用のドットdを形成するためのLED素子の発光エネルギーは、メインラインM用のドットDを形成するためのそれよりも小さくする必要がある。
図1は、実施例1のプリンタの構成を示す。実施例1のプリンタ200は、LEDヘッド3を制御するための印刷制御部1と、前記LEDヘッド3が前記メインラインM及びサブラインSを印刷するために必要な処理を行う補正回路2とを含む。
印刷制御部1は、例えば従来よく知られたCPU、ROM、RAM及びクロック発生器等を有し、クロック信号CLK、印刷データDATA、ロード信号LOAD及びストローブ信号STBを前記LEDヘッド3に出力する。クロック信号CLKは、前記LEDヘッド3の印刷動作の基準となる信号であり、印刷データDATAは、LEDヘッド3が印刷すべき画像を表すデータであり、ロード信号LOADは、前記印刷データDATAを前記LEDヘッド3内のドライバ回路内に保持するタイミングを制御するための信号である。
また、ストローブ信号STBは、前記LED素子による発光の開始及び終了を規定するための信号である。ストローブ信号STBは、前記LED素子の発光量の制御に寄与せず、即ち、印刷しようとする行がメインラインMであるかサブラインSであるかに拘わらず、常に同一のパルス幅で出力される。そして、ストローブ信号STBは、パルス幅が高精度で得られる最小のパルス幅に設定されている。
前記印刷制御部1は、また、前記補正回路2に同期信号FSYNCを出力する。同期信号FSYNCは、副走査方向についての同期を示す。
前記補正回路2は、前記印刷制御部1から出力される、前記同期信号FSYNCと、ロード信号LOADと、ストローブ信号STBとを用いて、基準電圧Vrefを生成し、作成した該基準電圧Vrefを前記LEDヘッド3に出力する。
実施例1のプリンタでは、前記LEDヘッド3内のLED素子の発光量は、前記補正回路2により生成される前記基準電圧Vrefにより規定される後述の駆動電流I1〜I4により定まる。したがって、図2に示したメインラインM用のドットDとサブラインS用のドットdの大きさは、実質的には、前記基準電圧Vrefにより定まる。補正回路2の構成の詳細は、説明及び理解を容易にするために、前記LEDヘッド3の説明後に説明する。
LEDヘッド3は、前記印刷制御部1から出力される印刷データDATAで特定される画像を、前記印刷制御部1から出力される前記クロック信号CLK、ロード信号LOAD及びストローブ信号STBを用いて図2に示した印刷用紙100に印刷すべく感光ドラムを露光する。
図3は、LEDヘッドの構成を示す。LEDヘッド3は、並列接続された複数のLEDチップ5及びこれらを制御するための複数のドライバICチップ4とを有する。図3では、1組のドライバICチップ4及びLEDチップ5が示されている。
ドライバICチップ4は、図3に示されているように、前記印刷制御部1から、前記印刷データDATA、前記クロック信号CLK、前記ロード信号LOAD及び前記ストローブ信号STBを供給され、また、前記補正回路2から前記基準電圧Vrefを与えられ、前記LEDチップ5に駆動電流I1〜I4を出力する。
ドライバICチップ4は、前記印刷データDATAと、前記クロック信号CLKと、ロード信号LOADと、ストローブ信号STBとを用いて前記LEDチップ5に前記駆動電流I1〜I4を出力するために、縦続接続された複数のフリップフロップ回路FF1〜FF4と、複数のラッチ回路LT1〜LT4と、バッファ回路G0と、複数のゲート回路G1〜G4と、電流可変回路C1〜C4と、トランジスタTR1〜TR4とを備える。
先頭のフリップフロップ回路FF1の入力端子Dには、前記印刷データDATAが与えられており、また、前記フリップフロップ回路FF2〜FF4の出力Q信号は、順次、後段のフリップフロップ回路の入力端子Dに入力されている。これにより、フリップフロップ回路FF1〜FF4は、シフトレジスタを構成する。また、各フリップフロップ回路FF1〜FF4のクロック端子には、前記クロック信号CLKが供給されている。したがって、先頭のフリップフロップ回路FF1に入力される印刷データDATAは、前記クロック信号CLKのタイミングで、後続する他のフリップフロップ回路FF2〜FF4に順々に送られる。
ラッチ回路LT1〜LT4は、それぞれ、入力端子Dに前記複数のフリップフロップ回路FF1〜FF4の出力Q信号が供給され、ゲート端子Gに上記したロード信号LOADが供給され、他方、出力端子Qは、ゲート回路G1〜G4の2つの入力端子の一方に接続されている。したがって、例えばラッチ回路LT1は、前記フリップフロップ回路FF1の出力信号、即ち、前記印刷データDATAをラッチし、ロード信号LOADにより規定されるタイミングでゲート回路G1に出力する。
バッファ回路G0は、前記印刷制御部1から与えられるストローブ信号STBを反転し、前記ゲート回路G1〜G4の前記2つの入力端子の他方に供給する。
前記ゲート回路G1〜G4は、それぞれ、前記ラッチ回路LT1〜LT4の出力信号Qと、前記バッファ回路G0からのストローブ信号STBとの間でNAND演算を施し、その演算結果を、LEDチップ5内の前記LED素子への駆動電流I1〜I4の通電時間を規定する通電時間信号D1〜D4を後段の電流可変回路C1〜C4に出力する。
電流可変回路C1〜C4及びFET型トランジスタであるトランジスタTR1〜TR4は、例えば、従来よく知られたカレントミラー回路を構成し、前記通電時間信号D1〜D4により規定される通電時間の間、前記補正回路2から与えられる前記基準電圧Vrefにより定まる駆動電流I1〜I4をLEDチップ5に出力する。
LEDチップ5には、複数のLED素子LD1〜LD4が一列に配置されており、各LED素子LD1〜LD4のカソードが、共通に接地されている。各LED素子LD1〜LD4は、前記LEDヘッド3内のトランジスタTR1〜TR4から与えられる駆動電流I1〜I4に応じて、図2に示したメインラインM用ドットDまたはサブラインS用ドットdを前記印刷用紙100のメインラインM上またはサブラインS上にドット画像を形成すべく発光する。
図4は、補正回路2の構成を示す。補正回路2は、上記したように、前記印刷制御部1から与えられる、前記同期信号FSYNCと、前記ロード信号LOADと、前記ストローブ信号STBとを用いて、前記LEDヘッド3内のドライバICチップ4の電流可変回路C1〜C4で用いられる基準電圧Vrefを生成するために、印刷用紙100上のメインラインM及びサブラインSに応じた切り換えを行う切換回路6と、切換回路6の切換結果に従って印加されるデジタル値に対応するアナログ電圧である前記基準電圧Vrefを生成するDAコンバータ7とを有する。
切換回路6は、前記DAコンバータ7に与えるデジタル値を、図2に示したメインラインM及びサブラインS毎に切り換えるために、切換信号選択回路8と、インバータ回路9とを備える。
切換信号選択回路8は、セット端子Sに前記同期信号FSYNCが与えられ、クロック端子に前記ロード信号LOADが与えられ、反転出力端子の出力信号が入力端子Dに帰還されている。即ち、切換信号選択回路8は、従来よく知られたトグルフリップフロップを構成し、ロード信号LOADにより規定されるタイミングで、2種類の信号、即ち、メインラインM用の信号「1」及びサブラインS用の信号「0」を交互に非反転出力端子Qから出力する。
切換信号選択回路8の非反転出力端子Qから出力される前記出力信号は、DAコンバータ7の入力端DB7〜DB0のうち、入力端DB5及びDB0に直接供給され、他方、前記インバータ回路9を経て反転した出力信号が、入力端DB3に供給される。残りの入力端のうち、入力端DB4及びDB1には電源電圧Vddが印加されており、他方、入力端DB7、DB6及びDB2は、接地されている。前記入力端DB7〜DB0が上記したように接続されていることから、DAコンバータ7は、前記メインラインMを印刷しようとするときには、即ち、前記切換信号選択回路8の非反転出力端子Qの出力信号が「1」であるときには、「33h」(hは、16進法を示す)に相当するデジタル値を与えられ、他方、前記サブラインSを印刷しようとするときには、即ち前記切換信号選択回路8の非反転出力端子Qの出力信号が「0」であるときには、「1Ah」に相当するデジタル値を与えられる。
DAコンバータ7は、従来よく知られた内部ラッチ機能を有する。内部ラッチ機能は、前記入力端DB7〜DB0に印加されたデジタル値をDAコンバータ7内部にラッチする機能である。これにより、入力端DB7〜DB0にデジタル値を印加するタイミングと、DAコンバータ7の出力、つまり前記基準電圧Vrefを切り換えるタイミングとを非同期に制御する、即ち、別個に制御することが可能になる。DAコンバータ7は、また、LOAD端子及びSTB端子に、前記ロード信号LOAD及びストローブ信号STBを与えられている。両信号のうちストローブ信号STBが規定するタイミングに従って、前記内部ラッチ動作を行う。
図5は、実施例1のプリンタの動作を示すタイムチャートである。以下、このタイムチャートに沿って、その動作を説明する。
プリンタ200の電源が投入されると、プリンタ200は、初期動作を行う。前記初期動作の初めに、前記印刷制御部1からの前記同期信号FSYNCがHIGHレベルとなる。前記同期信号FSYNCの立ち上がりに応答して、補正回路2内の切換回路6は、DAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に、メインラインM用のデジタル値「33h」を出力する。DAコンバータ7では、図5の内部ラッチの波形に示されるように、ストローブ信号STBの入力で、前記入力端DB7〜DB0に印加されたデジタル値「33h」が、DAコンバータ7の内部ラッチ動作により内部ラッチされる。前記内部ラッチが終了すると、前記同期信号FSYNCは、所定時間の間highレベルを維持した後にlowレベルとする。これにより、初期動作が終了する。
プリンタ200の電源が投入されると、プリンタ200は、初期動作を行う。前記初期動作の初めに、前記印刷制御部1からの前記同期信号FSYNCがHIGHレベルとなる。前記同期信号FSYNCの立ち上がりに応答して、補正回路2内の切換回路6は、DAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に、メインラインM用のデジタル値「33h」を出力する。DAコンバータ7では、図5の内部ラッチの波形に示されるように、ストローブ信号STBの入力で、前記入力端DB7〜DB0に印加されたデジタル値「33h」が、DAコンバータ7の内部ラッチ動作により内部ラッチされる。前記内部ラッチが終了すると、前記同期信号FSYNCは、所定時間の間highレベルを維持した後にlowレベルとする。これにより、初期動作が終了する。
次に、プリンタ200は、印刷動作を開始する。印刷動作では、まず、前記印刷制御部1からの前記ロード信号LOADがHighレベルからlowレベルに変化すると(Lt1)、切換回路6は、入力端DB7〜DB0の波形に示されるように、DAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に印加するデジタル値を前記メインラインM用のデジタル値「33h」からサブラインS用のデジタル値「1Ah」に切り換えると共に、前記DAコンバータ7内の内部ラッチ機能により既に内部ラッチされているデジタル値「33h」に相当するアナログ電圧である基準電圧Vref(33h)をLEDヘッド3内の電流可変回路C1〜C4に出力する。これにより、電流可変回路C1〜C4は、メインラインM用の前記基準電圧Vref(33h)に対応する駆動電流I1〜I4を出力する準備を完了する。
前記駆動電流I1〜I4の出力準備が完了した後、前記ストローブ信号STBが立ち上がると(Sr1)、補正回路2内のDAコンバータ7では、DAコンバータ7の前記内部ラッチ機能により、前記サブラインS用のデジタル値「1Ah」が内部ラッチされる。同時に、前記ストローブ信号STBの立ち上がりに応答して、LEDヘッド3内のドライバICチップ4では、電流可変回路C1〜C4が、前記ラッチ回路LT1〜LT4により既にラッチされている印刷データDATA及び前記ストローブ信号STBのNAND演算により規定される通電時間信号D1〜D4を与えられ、この通電時間信号D1〜D4に応答して、前記メインラインM用の前記基準電圧Vref(33h)に対応する駆動電流I1〜I4をトランジスタTR1〜TR4を介して、前記LEDチップ5内のLED素子LD1〜LD4に出力する。これにより、メインラインM用のドットDが形成される。
サブラインSの印刷については、メインラインMの形成とほぼ同様な動作が行われる。即ち、メインラインM用のドットDの形成を終えると、前記ロード信号LOADの前記立ち下がり(Lt1)に引き続く立ち下がり(Lt2)により、前記DAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に印加されるデジタル値がサブラインS用のデジタル値「1Ah」からメインラインM用のデジタル値「33h」に切り換わると共に、既に内部ラッチされている上記したサブラインS用のデジタル値「1Ah」に相当する、アナログ電圧である基準電圧Vref(1Ah)がLEDヘッド3の電流可変回路C1〜C4に出力される。これにより、電流可変回路C1〜C4は、サブラインS用の前記基準電圧Vref(1Ah)に対応する駆動電流I1〜I4を出力する準備を完了する。
次に、前記ストローブ信号STBが立ち上がると(Sr2)、DAコンバータ7では、前記内部ラッチ機能により、前記メインラインM用のデジタル値「33h」が内部ラッチされる。同時に、前記ストローブ信号STBの前記立ち上がり(Sr2)に応答して、LEDヘッド3内のドライバICチップ4では、電流可変回路C1〜C4は、前記ラッチ回路LT1〜LT4により既にラッチされている印刷データDATA及び前記NAND演算により規定される通電時間信号D1〜D4が与えられ、前記通電時間信号D1〜D4に基づき、前記サブラインS用の前記基準電圧Vref(1Ah)に対応する値の駆動電流I1〜I4を、前記LEDチップ5内の前記LED素子LD1〜LD4に出力する。これにより、サブラインS用のドットdが形成される。
以後、上記したメインラインMのドットを形成する動作及びサブラインSのドットを形成する動作が繰り返されることにより、1ページめの印刷が行われ、同様な動作を行うことにより、後続のページに対応するドット形成及び印刷が行われる。
上記したように、実施例1のプリンタでは、補正回路2内の切換回路6が、前記印刷データDATAの読み込みを本来示すための前記ロード信号LOADの立ち下がりタイミングに従って、前記メインラインM用のドットDに対応するデジタル値「33h」または前記サブラインS用のドットdに対応するデジタル値「1Ah」をDAコンバータ7に出力し、DAコンバータ7は、前記印刷データDATAにより表されるLEDの発光の開始及び終了を本来規定する前記ストローブ信号の立ち上がりに従って、前記デジタル値「33h」または「1Ah」に相当するアナログ電圧である基準電圧Vrefを前記LEDヘッド3内の前記ドライバICチップ4に設けられた前記電流可変回路C1〜C4に出力する。これにより、電流可変回路C1〜C4は、前記基準電圧Vrefに従って、メインラインM用のドットD及びサブラインS用のドットdのそれぞれに対応する値の駆動電流I1〜I4を生成し、該駆動電流I1〜I4を前記LEDチップ5の各LED素子LD1〜LD4に供給する。前記LED素子LD1〜LD4の発光量は、前記駆動電流I1〜I4の値(大きさ)により設定しているので、分布定数回路の影響等により波形が鈍化する、従来のようなパルス幅の制御では困難であった、LED素子の発光エネルギーの高精度な制御を行うことが可能になる。
また、駆動電流I1〜I4を制御するだけなので、印刷制御部1とLEDヘッドとの配線数が増加することもない。
また、駆動電流I1〜I4を制御するだけなので、印刷制御部1とLEDヘッドとの配線数が増加することもない。
〈実施例2〉
実施例2のプリンタについて説明する。実施例2のプリンタは、前記実施例1のそれとは、メインラインM相互間に印刷されるサブラインSの本数を異にすることから、該本数の相違に起因する構成及び動作の相違を有する。以下、実施例1のプリンタとの相違を主に説明する。
実施例2のプリンタについて説明する。実施例2のプリンタは、前記実施例1のそれとは、メインラインM相互間に印刷されるサブラインSの本数を異にすることから、該本数の相違に起因する構成及び動作の相違を有する。以下、実施例1のプリンタとの相違を主に説明する。
図6は、実施例2のプリンタのスムージング動作を示す。実施例2のプリンタは、図6に示されるように、メインラインM相互間に、メインラインM用のドットDより小さく、しかも互いに等しい大きさであるドットd1〜d3を含む複数のサブラインS1〜S3を印刷すべく制御する。
図7は、実施例2の切換回路の構成を示す。実施例2の切換回路6は、図7に示されるように、実施例1の切換信号選択回路8及びインバータ回路9に加えて、前記DAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に、図6に示したメインラインM及びサブラインS1〜S3用のデジタル値を選択的に供給するための切換器10を有する。
切換器10は、図7に示されているように、クロック端子CLK及びリセット端子RSTに、実施例1で説明したロード信号LOAD及び同期信号FSYNCがそれぞれ供給され、他方、出力端子OUTから前記DAコンバータ7に印加するデジタル値を切り換えるための切換信号を前記切換信号選択回路8のクロック端子に供給する。
図8は、切換器10の動作を示す。図8では、前記クロック信号CK、即ち前記ロード信号LOADのパルスPMは、前記メインラインMを印刷するために用いられるパルスを表し、他方、パルスPS1〜PS3は、前記サブラインS1〜S3を印刷するために用いられるパルスを表す。図8では、また、出力信号OUT、即ち、切換信号選択回路8のクロック信号中のパルスMSは、DAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に印加するデジタル値を、メインラインM用のデジタル値「33h」からサブラインS1〜S3用のデジタル値「1Ah」に切り換えるための切換タイミングを規定するパルスを表し、他方、前記出力信号OUT中のパルスSMは、DAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に印加するデジタル値を、サブラインS1〜S3のデジタル値「1Ah」からメインラインM用のデジタル値「33h」に切り換える切換タイミングを規定するパルスを表す。
切換器10は、前記リセット信号RST、即ち同期信号FSYNCのパルスが与えられた後、上記クロック信号CKに従って、より具体的には、クロック信号CKの1番め、5番め、9番め、即ち(4n+1)(n:0以上の整数)番めのパルスであるパルスPMに従って、上記したような、メインラインM用のデジタル値からサブラインS1〜S3用のデジタル値に切り換えるパルスであるパルスMSを出力し、他方、前記クロック信号CKの4番め、8番め、12番め、即ち4n番めのパルスであるパルスPS3に従って、上記したような、サブラインS1〜S3用のデジタル値からメインラインMのデジタル値に切り換えるためパルスであるパルスSMを出力する。
上記した切換器10から出力信号OUTを与えられると、切換信号選択回路8は、実施例1と同様にして、前記出力信号OUTに従って、前記メインラインM用のデジタル値「33h」及び前記サブラインS1〜S3用のデジタル値「1Ah」をDAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に出力する。
図9は、実施例2のプリンタの動作を示すタイムチャートである。実施例2のプリンタの動作は、実施例1のそれとほぼ同様であることから、以下、このタイムチャートを用いて両者の相違を主に説明する。
初期動作が終了した後、最初のメインラインMの発行形成が終了すると、切換器10は、図8に示したクロック信号CK、即ちロード信号LOAD中の1番めのパルスであるパルスPMに応答して、出力信号OUTとして、図8に示したパルスMSを出力する。前記パルスMSを与えられると、切換信号選択回路8は、図9の時刻t1に示されているように、サブラインS1〜S3用のデジタル値「33h」をDAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に出力する。実施例2のプリンタは、以下、実施例1のサブラインSの形成動作と同様にして、前記サブラインS1〜S3用のデジタル値「1Ah」に対応する基準電圧Vref(1Ah)により規定される駆動電流I1〜I4に基づきサブラインS1〜S3をドット形成する。
初期動作が終了した後、最初のメインラインMの発行形成が終了すると、切換器10は、図8に示したクロック信号CK、即ちロード信号LOAD中の1番めのパルスであるパルスPMに応答して、出力信号OUTとして、図8に示したパルスMSを出力する。前記パルスMSを与えられると、切換信号選択回路8は、図9の時刻t1に示されているように、サブラインS1〜S3用のデジタル値「33h」をDAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に出力する。実施例2のプリンタは、以下、実施例1のサブラインSの形成動作と同様にして、前記サブラインS1〜S3用のデジタル値「1Ah」に対応する基準電圧Vref(1Ah)により規定される駆動電流I1〜I4に基づきサブラインS1〜S3をドット形成する。
時刻t2で、切換器10が、図8に示したクロック信号、即ちロード信号LOAD中の4番めのパルスであるパルスPS3に応答して、出力信号OUTとして図8に示したパルスSMを出力する。前記パルスSMを与えられると、切換信号選択回路8は、図9の時刻t2に示されているように、メインラインM用のデジタル値「33h」をDAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に出力する。以後、実施例2のプリンタは、実施例1のメインラインMの形成動作と同様にして、前記メインラインM用のデジタル値「33h」に対応する基準電圧Vref(33h)により規定される駆動電流I1〜I4に基づきメインラインMを形成する。
以後、上記メインラインMの形成動作及びサブラインS1〜S3の形成動作を繰り返すことにより、1ページめの印刷用紙100の印刷を終了し、同様にして、後に続くページの印刷も終了する。
以後、上記メインラインMの形成動作及びサブラインS1〜S3の形成動作を繰り返すことにより、1ページめの印刷用紙100の印刷を終了し、同様にして、後に続くページの印刷も終了する。
上記したように、実施例2のプリンタでは、前記メインラインM及び該メインライン相互間に印刷すべき複数のサブラインS1〜S3に応じて、DAコンバータ7の入力端DB7〜DB0に、メインラインM用のデジタル値及びサブラインS1〜S3用のデジタル値を選択的に供給することから、メインラインMを形成するときには、前記DAコンバータ7が出力する、前記メインラインM用の基準電圧Vref(33h)で規定される駆動電流I1〜I4を用いて前記LED素子LD1〜LD4を駆動することができ、また、サブラインS1〜S3を形成するときには前記前記DAコンバータ7が出力する、前記サブラインS1〜S3用の基準電圧Vref(1Ah)で規定される駆動電流I1〜I4を用いて前記LED素子LD1〜LD4を駆動することが可能になる。
尚、本発明は、サーマルプリンタの発熱素子や駆動素子の制御に適用できる。
尚、本発明は、サーマルプリンタの発熱素子や駆動素子の制御に適用できる。
1 印刷制御部
2 補正回路
3 LEDヘッド
2 補正回路
3 LEDヘッド
Claims (6)
- 印刷用紙の印刷行を規定する複数の主ラインの相互間に、該主ライン間を補間する少なくとも一つ以上の副ラインを印刷すべく、該印刷のための素子を駆動する素子駆動方法であって、
前記素子に通電する電流の値を前記主ライン及び前記副ラインで相互に変えたことを特徴とする素子駆動方法。 - 前記素子に前記電流を通電する通電時間を前記主ライン及び前記副ラインで相等しくしたことを特徴とする請求項1記載の素子駆動方法。
- 請求項1記載の素子駆動方法を実施する素子駆動装置であって、
前記印刷用紙に印刷しようとするラインが、前記主ライン及び前記副ラインのいずれであるかを判定する判定回路と、
前記判定回路による前記判定の結果に従って、前記主ラインのための前記電流値及び前記副ラインのための前記電流値のいずれかに相当する電流を前記素子に供給する供給回路とを含むことを特徴とする素子駆動装置。 - 前記判定回路は、前記判定の結果として、前記主ラインを表す第1の電圧及び前記副ラインを表す第2の電圧を前記供給回路に出力し、
前記供給回路は、前記判定回路から出力された前記第1の電圧及び前記第2の電圧のそれぞれに対応する、前記主ラインのための前記電流値及び前記副ラインのための前記電流値のいずれかに相当する電流を前記素子に供給することを特徴とする請求項3記載の素子駆動装置。 - 請求項3記載の素子駆動装置を備えるプリンタであって、
さらに、前記各ラインの印刷の準備段階を示す第1の信号を前記判定回路に出力する第1の出力回路と、
前記各ラインの印刷の印刷段階を示す第2の信号を前記判定回路に出力する第2の出力回路とを備え、
前記判定回路は、前記第1の出力回路から出力される前記第1の信号及び前記第2の出力回路から出力される前記第2の信号を用いて、前記印刷用紙に印刷しようとするラインが前記主ライン及び副ラインのいずれであるかを判定することを特徴とするプリンタ。 - 前記素子は、LEDであることを特徴とする請求項5記載のプリンタ。
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