JP2005151678A - 永久磁石同期電動機のV/f制御装置 - Google Patents

永久磁石同期電動機のV/f制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】永久磁石同期電動機のV/f制御において、負荷角δを推定して安定に制御する。
【解決手段】負荷角演算部11は、V/f制御の出力電圧と出力周波数および電流情報から端子電圧と磁極軸との相差角、または、端子電圧から巻線抵抗の電圧降下を減算した誘起起電力ベクトルと磁極軸との位相角を推定演算する。乗算器12と加算器13は、推定された負荷角に比例して、V/f制御の出力周波数を低減する。
V/f制御の出力電流に比例して出力電圧を低減すること、検出周波数と周波数指令との偏差が減少する新たな周波数指令とすること、過負荷による過電流値を抽出して周波数指令を補正すること、この補正出力に比例して周波数指令のクッション部内で積分補正すること、などを含む。
【選択図】 図1

Description

本発明は、永久磁石を界磁源とする永久磁石同期電動機(PMモータ)のV/f制御装置に係り、特に、ダンパー無し永久磁石同期電動機の位置センサレス制御に関する。
永久磁石同期機は、誘導機の二次回路に相当する電流が存在しないため、銅損が少なく効率が良い点が特徴である。また、近年の磁石の高性能化により磁石の保持力が向上したため、薄い磁石でも十分な磁束を発生でき、また定格トルクを発生させるために必要な電機子反作用磁界を加えても減磁しない特性が得られるようになった。
このように永久磁石を使用すると、効率が改善できるだけでなく回転子が小形化されるため。慣性モーメントが小さくなる特徴もある。
従来の同期機は、系統電源に接続することを前提として設計されており、電源電圧が一定の条件で駆動されるものであった。そのため、安定性を得るためにダンパー巻線などを回転子界磁極に設置する必要があった。しかし、近年ではダンパーの変わりに磁極の位相を検出する位置センサを付加し、インバータで同期電動機を可変速駆動することができるようになった。位置情報に基いて電流を最適に制御することによりダンパーが無くても安定に制御するものである。このようにダンパーが無くなることにより、より低慣性モーメントとなり、サーボモータなどに使用されている。
しかし、この位置センサには半導体素子などが使用されているため、温度上昇の限界が存在したり、大きな振動や腐食性ガスが存在する環境では使用できないなどの問題点もある。そのため、この位置センサがなく、かつダンパーも不要な位置センサレス制御が要望されている。
本発明は、ダンパー無し永久磁石同期電動機(PMモータ)を位置センサレス制御する装置を提案するものである。
現在のPMモータの位置センサレス制御方法としては、電流制御の有無の視点から2種類の方法に分類することができる。
(1)電流制御系に基く方法
図9が電流制御系を構成するPMモータの位置センサレス制御系の構成例である。この方法の特徴は、電流制御アンプと磁極位相の推定演算部を内部に有していることである。図9の構成は次のようになっている。
30は速度制御アンプであり、PMモータ8の回転速度指令ω1*と出力周波数検出部16の検出周波数ω1との偏差をPI(比例積分)制御などにより演算し、PMモータのトルク指令を出力する。
31は電流指令設定部であり、速度制御アンプ30が出力するトルク指令と減磁電流指令を合成して、電流ベクトルの指令値I*を作成する。
32は電流制御アンプであり、電流指令設定部31からの電流ベクトル指令I*と電流検出器9の出力から回転座標変換器10を介して得られた検出電流Iとの差分をとり、この偏差が零となるように電圧指令V*を出力する。
6は回転座標逆変換器であり、電流制御アンプ32の電圧指令が回転座標系上における値であるため、これを固定座標系の交流量に変換する。この座標変換に使用する位相θは磁極位相推定演算部33より得る。
7は回転座標逆変換器6の電圧成分と同等な3相電圧を出力する電力変換器である。通常は電力変換損失が少ないPWM変調方式が使用される。
10は電流検出器9の電流検出値Iuvwを界磁磁極と同期した回転座標上の値に変換する回転座標変換器であり、この座標変換に使用する位相は磁極位相推定演算部33より得ている。
33は界磁磁極の位相を電圧や電流情報から推定する磁極位相推定演算部であり、電圧や電流情報は回転座標上の値を使用する場合や、破線のように固定座標上の交流値を用いるものなど多くの種類が存在する。また、推定原理には磁束オブザーバを利用する方法や、電圧を積分するなど様々な方式がある。
図9に示す電流制御系を内蔵する制御方式は、減磁電流を自由に設定できることから、負荷に応じて力率を制御することができ、その結果、電流値が最小になるように制御することができる。また、常に電流制御を行っているため、負荷が急変した場合でも過電流になりにくい点も特徴である。
しかし、電流制御を行うためには、モータの端子電圧よりもインバータの出力可能な電圧を常に高い状態に保つ必要がある。そのため、インバータの出力電圧よりもモータの定格電圧を低く設定しなければならない。モータの定格電圧が低くなると、同一出力を得るための定格電流は多くなるため、インバータの電流容量が大きくなる欠点がある。
(2)V/f制御方法
前記の電流制御を使用せず、電圧のオープンループ制御を行う方法がある(例えば、特許文献1参照)。これは、出力電圧と周波数をほぼ比例させていることからV/f制御と呼ばれており、誘導機の制御では一般的に使用されている方式である。
V/f制御にすると、電流制御のために必要であった電圧余裕分が不要であるため、モータの定格電圧をインバータ出力電圧の最高値と同じ値に設定できる。その結果、同一出力時にはモータの定格電流が減少できるため、インバータの価格が低減できる利点がある。
しかし、PMモータの場合は、ダンパー(誘導機の二次回路−かご型導体がこれに相当する)が無いと、負荷変化時に振動的になり脱調現象を発生しやすい。そのため、インバータに電流情報などを利用した安定化制御を追加する必要がある。また、電流制御を直接構成していないため、負荷急変時には過電流が発生しやすい欠点がある。負荷変動時に負荷角や電流値が振動するため、オーバーシュートにより過電流が発生する。
このような問題はあるが、ファンモータなどのように慣性モーメントが大きい場合や、負荷が安定な用途に限定して適用すれば、過渡的な過電流は少ないため実用化が可能である。
図10は、特許文献1に示される従来の構成例であり、この構成の基となる理論的な説明も発表されている(例えば、非特許文献1参照)。図10のブロック図を、本発明で説明する名称に置きかえたものが図11である。
この方式は、周波数指令(速度指令)に比例した電圧をオープンループで出力するV/f方式を採用している点にある。また、安定化のために負荷量に応じて周波数指令を減少させる方式を採用している。このように負荷量に応じて周波数(モータ速度)を低減させて安定化を行う方式は、「ドルーピング」や「レギュレーション」などと呼ばれる一般的な技術である。特許文献1での特徴は、負荷の推定として電圧成分と同相の電流を採用したこと、また、周波数の補償量に定常成分が発生しないように、高帯域通過フィルタ(HPF)を追加している点にある。
図11の構成要素のうち、図9と異なる部分の構成要素を説明する。
2は周波数指令の変化率を制限するクッション演算部であり、V/f制御の周波数や電圧が急変しないように変化率を制限する。
3は周波数指令から比例した電圧を演算する電圧指令発生器であり、基底速度の定格電圧で最大値を制限している。
4は電圧指令演算部であり、電圧指令発生器3から出力された電圧をq軸成分とし、これとd軸電圧成分(V1d*)を合成して電圧ベクトル指令を作成する。通常はV1d*=0に設定されている。この電圧指令は、回転座標逆変換器6とPWM変換器7を通してPMモータ8を駆動する。
5は位相指令発生用の時間積分器であり、周波数指令を時間積分して位相指令θに変換する。
40は電圧ベクトルと同相の電流成分分離部であり、電流検出器9の検出電流および回転座標変換部10を通して得られる電流情報から電圧ベクトルと同相の電流成分I1qを分離する。これを周波数補正信号の生成に利用する。
41は広帯域通過フィルタであり、周波数指令と実速度に定常偏差が発生しないように、周波数補正信号の直流成分や低域周波数成分を阻止する。
12’は高帯域通過フィルタ41の出力である周波数補正量に比例ゲインkwを乗算する乗算器であり、補正周波数Δω1に変換したものを出力する。
13は補償周波数の加算器であり、周波数指令に安定化用の補償周波数Δω1を加算する。これを積分器5で積分して位相指令θに変換する。そしてこの位相指令に基いて、回転座標逆変換部6により、電圧ベクトル指令を交流量に変換する。したがって、結果的には、この補正周波数Δω1によって交流出力電圧の周波数を変化させることができる。
特開2000−236694号 伊藤・豊崎・大沢;「永久磁石同期電動機のV/f制御の高性能化」、平成13年電気学会産業応用部門大会講演論文集、No.86、p.565-570
前記の特許文献1では、安定化制御のために負荷状態により周波数指令を補正する(ドループ)制御を適用しており、電圧指令と同相の電流成分を抽出して負荷状態の代わりに使用しているとみなすことができる。一方、モータの機械的な振動を抑制するためには、モータの回転子の位相に相当する負荷角δなどを利用する必要がある。特許文献1では、負荷角δをq軸電流成分I1qで近似しているものともいえる。したがって、電流値ではなく直接、負荷角δを推定して安定化制御を構成すれば近似成分が少なくなり、より安定化性能が向上できる。
しかし、このような改善を行うためには、負荷角δを演算により求める必要がある。特に、磁気的にd軸とq軸のインダクタンスが異なるという突極特性を有する永久磁石同期機は、負荷角δを求めることが難しい。
また、安定化のため、負荷角δに比例して周波数を低減させると、連続的に負荷が掛かった状態では、周波数指令通りの回転数が得られない。そのため、低下した周波数指令分だけ指令の方に上乗せする補償も必要になってくる。
また、V/f制御方式は電流制御系が無いため過負荷時には過電流になって故障停止するようになる。もし、過負荷になっても出力周波数を低減させて負荷を低減させる機能(周波数ストール機能)がないと、過電流検出により故障停止してしまう。そこで、過電流を抑制する対策も必要になる。
また、図9の電流制御に基く方法における減磁電流の制御と同様に、力率を改善する方式も必要である。
このような問題点に対して、本発明では負荷角δを推定して安定に制御する永久磁石同期電動機のV/f制御装置を提供することを目的とする。
前記の課題を解決する本発明は、以下の構成を特徴とする。
(1)永久磁石同期電動機のV/f制御装置において、
V/f制御の出力電圧と出力周波数および出力電流情報から電動機の端子電圧と磁極軸との相差角、または、端子電圧から巻線抵抗の電圧降下を減算した誘起起電力ベクトルと磁極軸との位相角を推定演算する負荷角演算部と、
前記推定された負荷角に比例して、V/f制御の出力周波数を低減する補償演算部とを備え、
周波数指令の変化や負荷変動などに対して振動的にならないように安定化制御することを特徴とする。
(2)V/f制御の出力電流に比例して出力電圧を低減することで、疑似的に巻線抵抗が増加したように動作させるフィードバック部を備え、
過渡時における電流制御の応答を高め、電流制御の応答遅れなどが前記安定化制御に干渉するのを防止することを特徴とする。
(3)V/f制御の出力電圧や出力電流検出を回転座標変換するために使用する位相情報を用いて時間差分などを適用して出力周波数を検出し、この検出された出力周波数と出力周波数指令との偏差をとり、この偏差が減少するようにフィードバック制御して新たな周波数指令とするフィードバック部を備え、
永久磁石同期機の回転数を周波数指令と一致させることを特徴とする。
(4)過負荷状態になったときに、電圧ベクトルまたは端子電圧から巻線抵抗の電圧降下を減算した誘起起電力ベクトルと同相の電流成分として過電流値を抽出し、これに比例して周波数指令を補正する過電流補償演算部を備え、
過負荷状態にならないように回転数を低下させるとともに、過電流状態を防止することにより、短時間の過負荷時には出力速度を低下させ、故障停止を防止した運転を継続することを特徴とする。
(5)前記過電流補償演算部の出力に比例して周波数指令のクッション部内で積分補正するフィードバック部を備え、
連続した過負荷が発生したときに、過負荷状態とならない回転速度に達するまで周波数指令を低減し続け、連続的な過負荷時でも出力速度を低下させ、過電流による故障停止を防止した運転を継続することを特徴とする。
(6)前記電圧ベクトルまたは端子電圧から巻線抵抗の電圧降下を減算した誘起起電力ベクトルに対して直交する電流成分が零となるように、周波数指令から電圧指令に変換するゲインを周波数と負荷角から求めて設定するフィードバック部を備え、
出力電流を最小化して永久磁石同期機の効率を改善することを特徴とする。
以上のとおり、本発明によれば、以下の効果がある。
(1)実施形態1では、負荷角δ(又はδe)を演算して周波数に補正を掛けることにより、ダンパーのような安定性能を実現することができる。従来は負荷角δ(又はδe)のような角度を直接取り扱っておらず、電圧と同相の電流成分に近似を行っていた。そのため、インダクタンスLの値が大きくなると、誤差が大きくなる問題があった。これに対し、負荷角を直接演算することとしたため、近似誤差が少なくなり安定性が向上する。
(2)実施形態1では、機械的な振動抑制モデルの固有周波数と電流応答の周波数が十分に離れていないと、2次系とみなすことができなくなる。特に慣性モーメントが小さくなると、このような状態になってくる。そうすると、(17)式のように適切なゲインを設定していても、振動抑制時にオーバーシュートなどが発生するようになる。
実施形態2では、疑似的に巻線抵抗R1が高くなるようにフィードバック制御をかけることにより、電流の応答を高速化する。これにより、慣性モーメントが小さなモータでも、V/f制御が適用できるようになる。
(3)実施形態1、実施形態2では、負荷角に比例して周波数を低減していた。そのため、負荷量により回転速度が指令に対して偏差が発生してしまっていた。
実施形態3では、周波数指令と出力周波数の検出情報を利用して周波数補償を追加することにより、負荷が変化しても定常的な回転速度は指令と一致するようになる。
(4)V/f制御では、負荷が過大になっていくと電流も増加していくため、過負荷時には過電流検出が動作し、故障とみなして運転を停止してしまう。
実施形態4では、過電流時には周波数指令自体を低減させて、出力回転数を低下させることにより、過負荷量が設定レベルを超えないような制御を追加する。これにより、短時間の過負荷の場合には、回転数は低下するものの、過電流検出による運転停止が発生せず、運転を継続できる。
(5)実施形態4では短時間の過電流にのみ対応していた。実施形態5では、過負荷時の過電流抑制の積分フィードバック制御をクッション指令部に追加することにより、定常的な過負荷時の場合は、過負荷が解消されるまで回転速度を低減させつづける機能を実現する。これにより、過負荷が長時間かかった場合でも、過電流検出による運転停止が発生するのを防止できる。
(6)負荷によって出力電圧と直交する電流成分が変化する。実施形態6では、この電流成分が零となるように、周波数から電圧に変換するゲインを可変にする。この結果、同一出力における出力電流を最小化することができ、駆動するインバータ容量の少ないものを適用できるようになる。また、モータ内部の銅損も減少するため、効率も改善できる。
まず最初に、安定化制御に必要なPMモータのトルク式や円線図などについて記述する。次に、安定化制御の原理を伝達関数を用いて説明する。さらに、本発明による制御の特徴である、負荷角δの演算方法について説明する。これらの基本的な要素や原理説明の後に、実施形態について説明する。
(1)座標系と位相の定義
まず、説明に使用する座標の定義について説明する。座標系としては、次の種類が存在する。
d−q座標:実際の界磁磁極をd軸とする回転座標系
dv−qv座標:V1ベクトルをq軸とする回転座標系
de−qe座標:E1=(V1−R1・I1)の電圧ベクトルをq軸とする回転座標系
a−b座標:U相を原点とする固定座標系(αβ座標の略)
なお、dv−qv座標系およびde−qe座標系において、電圧軸をq軸方向にとるのはccw回転のときのみであり、cw回転のときには−q軸方向に電圧をとる。しかし、座標系は回転方向に係らず、q軸はd軸に対しccw側に90°進んだ軸とする。
また、位相角は次のような定義を行う。(図12参照)
負荷角δ:無負荷誘起起電力E0ベクトルからV1ベクトルまでの位相角
起磁力相差角φ:d軸から電流ベクトルI1までの位相角
力率角ψ:電圧V1から電流I1までの遅れ角(通常遅れを正にとる)。
また、従来はV1ベクトルを基準としていたが、トルクや軸出力を取り扱う制御系では巻線抵抗R1の電圧降下分を排除して取り扱った方が簡単になる。そこで、以下の(1)式にてE1ベクトルを定義する。
Figure 2005151678
ここで、
1:界磁極と同期した回転座標で表したモータの端子電圧ベクトル
1:界磁極と同期した回転座標で表した誘起起電力ベクトル
1:界磁極と同期した回転座標で表したモータの端子電流ベクトル
1:巻線の抵抗成分
また、E1ベクトルを基準とするde−qe座標を用いた位相を次のように新たに定義する。
負荷角δe:無負荷誘起起電力E0ベクトルを基準としたE1電圧ベクトルの位相角
力率角ψe:E1電圧ベクトルから電流I1までの遅れ角(通常遅れを正にとる)
以上は厳密に座標を定義したために、異なる2つの座標系となっているが、巻線抵抗R1による電圧降下成分が十分に小さい場合には、dv−qv座標とde−qe座標は同一と近似でき、負荷角もδ≒δeと近似することができる。
(2)E1電圧基準軸における電流軌跡の円線図
非突極機のモータの電圧電流方程式は、ベクトル表現を用いると以下の(2)式のように表される。
Figure 2005151678
ここで、
λm:界磁極と同期した回転座標で表した永久時磁石による鎖交磁束ベクトル
ω:界磁極と同期した回転角周波数
1:巻線のインダクタンス成分
j:位相を90°進める演算子
p:微分演算子(d/dt)
ここで、定常時に限定すると微分項を零とおけばよく、以下の(3)式のように表される。
Figure 2005151678
この定常時の電圧と電流のベクトル図を図12と図13に示す。dv−qv座標を当てはめたものが図12であり、de−qe座標を当てはめたものが図13である。図13では、回転速度はccw方向であるものとし、E1ベクトルはqe軸上にとっている。
次に、図13のE1を基準とした座標系(de−qe)を使って、E1ベクトルが一定の条件において負荷が変化したときの電流およびトルクの特性を検討する。
上記の(3)式の電圧電流方程式は電圧の単位で取り扱っているが、両辺をjωLで割ると、電流単位の式に変換できる。この電流単位のベクトル図は、図14のように電圧のベクトル図に対して、90°遅れた位相になる。ちょうど電圧ベクトル図のA点が、電流ベクトル図ではA’点に相当する。ここで、A’点を挟む2つのベクトルの順序を入れ替え、I1ベクトルを原点0から描くとすると、B’の点がAの点に相当することになる。
周波数ωを一定であると仮定していることにより、永久磁石の磁束成分によって誘起する速度起電力E0ベクトルの振幅成分は一定である。つまり、どんな負荷であれ半径を線分O−Aを半径とする円周上にE0ベクトルは存在することになる。
この結果、電圧と相似である電流ベクトルについても、電流I1のベクトルの先端B’はC点を中心とし、かつ半径を|Eo|/ωL(線分C−B’)とする円周上に存在するようになる。これがE1を一定とした場合の電流の円線図に相当する。
また、E1ベクトルとE0ベクトルの位相差がδeに相当しており、図14の電流ベクトル図においては線分∠B’−Cと線分C−Oのなす位相角がδeに相当している。
モータの出力電力は、E1ベクトルと平行な電流成分(DB’に相当)との積に比例しており、これを回転周波数ωで割ると発生トルクが得られ、以下の(4)式となる。また、出力トルクはsin(δe)に比例し、図15のようにδeを横軸、トルクを縦軸とすると正弦波状の特性になる。
Figure 2005151678
ここで、pole:モータの極数
図14は|E1|>|E0|の条件で描いた例であり、電流ベクトルI1はE1に対して位相が遅れているが、逆に|E1|<|E0|の場合には、図16のように円軌跡の原点Cは相対的に−de軸の方向に移動することになり、電流ベクトルI1はE1に対して進み力率となる。
前述の特許文献1では電圧軸と平行な電流成分を周波数補正に使用していたが、これは負荷角δeの代わりに、sin(δe)≒δeの近似を適用しているものとみなすことができる。この近似について考えてみると、巻線インダクタンスLが小さい場合には、図14の線分O−CはI1の長さに比べ十分長く、δe≪πの関係が成立するためsin(δe)≒δeと近似しても誤差は少ない。しかし、Lが大きくなり線分O−Cが短くなってくると、δe≪πが成立しなくなりsin(δe)≒δeの近似誤差が大きくなってくる。したがって、モータによってはδeの位相を直接演算するほうが、誤差が少なくなることがある。
円線図の説明を簡単にするために、E1ベクトルを基準とする座標系を利用し、負荷角はδeとして取り扱ったが、巻線抵抗R1が十分に小さい場合には、端子電圧ベクトルV1を基準とする負荷角δを利用してもほぼ同様の結果を得ることができる。
(3)δeを用いた安定化制御の原理
負荷角を計算することができれば、次のような安定化制御を適用することできる。ここでは、機械系のモデルを使った振動を抑制する安定化制御方法の原理を説明する。
電圧ベクトルが回転する角速度ω1*を積分した値と回転子の角速度ω1を積分した値の差が負荷角δに相当する。そこで、負荷角δは以下の(5)式となる。
Figure 2005151678
(5)式のうち、回転子の速度ω1(t)を以下の(6)式のように定常項ω10(t)と微小変化項Δω1(t)に分離すると、位相δも定常項δ0と微小変化量Δδに分離して取り扱うことができ以下の(7)〜(8)式となる。
Figure 2005151678
また、δ≒δeと近似すると、トルク式は前記の(4)式を使うことができるが、これもδ0付近の微小変化Δδに分離して線形近似すると、以下の(9)、(10)式となる。
Figure 2005151678
(9)式から、負荷角δの微小変化量Δδにより発生するトルクの変化分ΔTrqのみを抽出すると、以下の(11)式となる。
Figure 2005151678
以上をまとめると、図17のように速度と負荷角およびトルクの微小変動成分についてのブロック図を描くことができる。
この図17のブロック図を入力から出力までの伝達関数で表すと、以下の(12)式となる。ここで、TMは、モータと負荷の慣性モーメントを定格トルクで加速した場合に、零から基底速度に達するために必要な時間(機械時定数)である。
Figure 2005151678
(12)式の分母より、何も補償を行わない場合は減衰係数が零であり、2次振動することが明らかになる。そこで、図18のように、安定化のためのKωδ(δ0)のフィードバックループを追加する。
図18のブロック図を伝達関数に近似すると、以下の(13)式となる。
Figure 2005151678
(13)式の分母には、sの一次の項が現れてきたため、この応答が振動しないようにするには減衰係数ζ≧1となるようにフイードバックゲインを設定すればよい。
(13)式を(14)式とおけば、そのの分母から、共振周波数として以下の(15)式が、減衰係数として以下の(16)式が得られる。このことから、安定化に必要なゲインの設定方法は以下の(17)式として得ることができる。
Figure 2005151678
以上のように、図18のブロック図が負荷角δを利用して安定化を実現する制御方法の原理であり、(17)式がそのゲインの設定方法を示している。
以上までは、モータのトルク特性や安定化制御の原理について説明してきた。次に肝心の負荷角δを推定する方式について原理を説明する。PMモータには磁気的な特性の違いから、非突極機と突極機に分けて取り扱う必要がある。そこでまず、以下の(4)項で非突極機について検討し、突極機に関しては(5)項で説明を行う。
(4)非突極機におけるV/f制御時の負荷角δの演算方法
まず、非突極機ではd軸とq軸のインダクタンスが等しいことから、インダクタンス行列Lを以下のように表す。
Figure 2005151678
1をq軸とするdv−qv座標系を基準として、(R1・I1)降下分を減算してベクトルを以下の(19)式で求める。なお、本来は、電流微分による電圧成分も減算する必要があるが、実際には負荷が急変しない用途に適用すれば電流の変化も少なくなるため、電流の微分項は無視することができる。
Figure 2005151678
図14の特性を利用して負荷角を求めるためには、このE1ベクトルをq軸とする新たなde−qe座標系に座標変換して取り扱わねばならない。そのために、まず以下の(20)式のようにdv−qv座標においてE1を極座標変換してE1の位相Δδevを求める。次に、(21)式で、電流ベクトルI1に対してこの位相分だけ回転座標変換を行えばde−qe座標系の電流ベクトルが得られる。
Figure 2005151678
このde−qe軸の電圧・電流成分とインダクタンスLおよび周波数ωから、永久磁石の磁極位相と電圧E1との位相差である負荷角δeを演算することができる。
以下の(22)式により永久磁石の磁束によって発生する速度起電力成分を計算することができ、さらに、磁束は(23)式となる。
Figure 2005151678
負荷角δeは[E1]dv−qvベクトルと無負荷誘起起電力E0ベクトルの位相角に相当するため、非突極機の場合は以下の(24)式となる。
Figure 2005151678
(24)式は電圧成分から求めたが、図14の電流成分から求めることもでき、以下の(25)式を用いても良い。
Figure 2005151678
(5)突極機におけるV/f制御時の負荷角δの演算方法
突極機の場合には、d軸とq軸のインダクタンス値が異なるため、δの演算は複雑になってくる。
まず実際に負荷角の演算式を求める前に、電流が一定の条件において突極性のあるインダクタンス行列が回転子の位置により変化すると磁束がどのように変化するかについて説明する。
図19のように、適当な回転座標(X−Y座標)を定義し、I1がX軸に流れているものと仮定する。この電流ベクトルの軸に対して、回転子の磁極であるd軸位相がφだけずれている場合を考える。
突極機において、この電流により発生する磁束成分を計算するためには、電流を一旦dq軸成分に分離した後にそれぞれ対応するLd,Lqのインダクタンス成分を乗算してd−q軸の磁束を求め、それからまたXY座標成分に再合成しなくてはならない。
まず、電流をd−q軸成分に分離した後に、Ld,Lqのインダクタンス成分を乗算すると、以下の(26)式となり、さらに、この磁束を元のX−Y座標成分に再合成すると(27)式となる。
Figure 2005151678
(27)式は三角関数の積の項があるため、半角の公式を利用すれば(2φ)で変化する、以下の(28)式のようになる。
Figure 2005151678
ここで、Ld<Lqの場合を考え、以下の(29)式のようにインダクタンスを平均値と差分として定義する。
Figure 2005151678
こうすると(28)式は以下の(30)式に簡略化でき、この式より、図19のように磁束ベクトルはL0・I1の先端を中心としたΔL・|I1|を半径とする円状のベクトル軌跡をとり、かつ、2φの位相角で回転することが分かる。
Figure 2005151678
図19において、d軸の位相角による磁束の変化例を示すと、次のようになる。
A点は電流I1と同一位相で振幅最小:d軸がI1ベクトルと一致(φ=0の場合)
C点は電流I1は同一位相で振幅最大:q軸がI1ベクトルと一致(φ=π/2の場合)
B点は電流I1と直交のベクトル:d軸がI1ベクトルとπ/8(φ=π/4の場合)
このように、電流ベクトルとd軸との位相角φ(通常「起磁力相差角」と呼ばれる)の2倍で回転する特性を利用すると、収束演算などを用いなくてもd軸の位相を推定することができる。
図20のように、誘起起電力E1をq軸とするde−qe座標上において、I1ベクトルが計測できているものとする。このI1によって発生する電機子反作用磁束は|I1|の電流成分とこのベクトルと実際の磁極軸との位相差φeにより、図19と同様な円状の軌跡上に存在する。
まず図20において、I1と同一方向に、Lq・|I1|のベクトルBを描く。また同様に、I1と同一方向にLd・|I1|のベクトルB’を描き、次にB−B’を直径とする円を作図する。電機子反作用磁束は起磁力相差角φeが変化しても、この円上に存在することになる。
次に、de軸上にλe1=|E1|/ωの点Cを描き、このCを中心として永久磁石の磁束λmを半径とする円を描くと、これらの2つの円軌跡の交点Aが突極機の電機子反作用磁束ベクトルとなる。このように、突極機の場合は電機子反作用ベクトルを求めるために複雑な演算が必要になってくるが、位相角δeのみを求めることに限定すれば、かなり簡略して演算することができる。
演算を簡略化するためには、次のような特徴を利用する。図20において、B−B’は円の直径であり、A−B−B’の三角形は直角三角形になるのでこれを利用する。まず、円の中心と辺B’−Aでできる三角形は2等辺三角形であり、この三角形の角Aは(π/2−φe)となる。今度は円の中心と辺A−Bでできる三角形を考えると、先ほどの直角三角形であることを利用すると、∠OBAはφeと等しくなる。
このことから、磁束ベクトルλmとA−Bの線分は平行になっていることが証明される。本来なら負荷角δeを求めるために∠ACOを計算する必要があるが、磁束ベクトルλmとA−Bの線分は平行であるため∠BCOを計算してもよい。B点はLq・I1で簡単に計算できることから、負荷角δeの演算もかなり簡単になってくる。
以上の手順をまとめると、負荷角δeの演算は以下の(31)〜(34)式となる。
(a)E1ベクトルの演算(電流微分項は零に近似する)
Figure 2005151678
(b)E1をq軸と固定する座標系(de−qe)に、I1ベクトルを変換
Figure 2005151678
(c)負荷角δeの演算
Figure 2005151678
(34)の式は磁束の単位で計算しているが、分子と分母にωを乗算すれば(35)のように電圧の単位として計算することもできる。
Figure 2005151678
また、逆に分子と分母をLqで除算すれば(36)式のように電流の単位としても計算することもできる。
Figure 2005151678
しかし、電圧の単位として取り扱うと、速度の変化に比例して電圧成分の大きさが変化するため、固定小数点で演算する場合には、速度の低下と共に有効桁数も小さくなる欠点がある。そのため、実用的には磁束または電流の単位で計算する方がよい。
負荷角δeが求まれば、実磁極を基準とするd−q座標の電流も求めることができ、以下の(37)式となる。
Figure 2005151678
(6)実施形態
δe位相を用いた位置センサレスV/f制御の実施形態を説明する。前記までの原理を利用すると、電圧・電流・周波数情報と、モータの抵抗R1とインダクタンスLqにより負荷角δeを求めることができる。これを利用して、PMモータのセンサレス制御系を構成する。
(実施形態1)
図1は、PMモータのV/f制御装置において、負荷角δ(δe)を使った安定化制御のブロック図である。本実施形態1では、最小限の安定化を実現する構成方法について提案するものである。図1の構成要素は、次のようになっている。
2はPMモータの回転速度設定値(周波数指令)1の変化率を制限するクッション演算部であり、V/f制御の周波数や電圧が急変しないように変化率を制限する。
3は周波数指令から比例した電圧を演算する電圧指令発生器であり、基底速度の定格電圧で最大値を制限している。
4は電圧指令発生器3から出力された電圧をq軸成分とし、これとd軸電圧成分(V1d*)を合成して電圧ベクトル指令を作成する。通常はV1d*=0に設定されている。この電圧指令は、回転座標逆変換器6とPWM変換器7を通してPMモータ8を駆動する。
5は位相指令発生用の時間積分器であり、周波数指令を時間積分して位相指令に変換する。
6は回転座標逆変換器であり、電圧ベクトル指令演算部4の出力である電圧指令が回転座標系上における値であるため、これを固定座標系の交流量に変換する。この座標変換に使用する位相は位相指令発生用の時間積分器5より得る。
7は回転座標逆変換器6の電圧成分と同等な3相電圧を出力する電力変換器であり、通常は電力変換器の損失が少ないPWM変調方式が使用される。
8は回転速度を制御される同期電動機(PMモータ)、9は電流検出器。
10は電流検出値を界磁磁極と同期した回転座標上の値に変換する回転座標変換器であり、座標変換に使用する位相は位相指令発生用の時間積分器5より得ている。
11は負荷角δe演算部であり、(25)式または(34)式により負荷角δeを求める。
12は負荷角δeに比例ゲインを乗算する乗算器であり、演算部11の出力である負荷角δeを補正周波数Δωに変換して出力する。このゲインは、(17)式などを参照にして設定される。
13は補償周波数の加算器であり、周波数指令ω1*に安定化のための補償周波数Δωを加算し、これを積分器5で積分して位相指令θVに変換する。そして、この位相指令に基いて、回転座標逆変換器6により、電圧ベクトル指令を交流量に変換する。したがって、結果的には、この補償周波数によって交流出力電圧の周波数を変化させることができる。
周波数補償を行う11,12,13のブロックは、ちょうど図18で追加した安定化フィードバック要素に相当している。これにより、V/f制御においても安定にPMモータを駆動できる。
(実施形態2)
実施形態1に用いた図18の安定化制御は定常状態の方程式から導いた。しかし、(15)式のように、この安定化制御をしてもやはり固有周波数ωcの二次の応答特性を呈する。この固有周波数ωcはトルク係数とモータの機械時定数(慣性モーメント)により決定されており、制御ゲインでは変更するこことができない。
そのため、慣性モーメントが小さなモータの場合は、固有周波数ωcの値が高くなってくる。これに対して、モータ電圧を変化したときには電流は(L/R1)の時定数で応答する。(15)式の値がこの電流の時定数の逆数よりも十分に低い場合には、機械系の振動よりも電気系の応答周波数の方が十分に速いため、機械系の特性式として定常状態を取り扱っても問題はなく、図18の制御方法を適用することができる。
しかし、慣性モーメントが小さく(15)式の周波数成分が高くなり、電気的な時定数と機械系の固有周波数ωcが近くなってくると、(14)式のような単純な二次系として取り扱うことができなくなる。
そこで、本実施形態は、図2に示すV/f制御装置を提案する。図2は、負荷角δeを使った安定化制御と電流制御系の安定化制御のブロック図を示し、図1と異なる部分を説明すると、14の乗算器で電流検出値から電圧低減係数Krを掛けたのち、15の加算器により出力電圧指令から減算する項を追加する。こうすると、電気的な過渡応答はまるで抵抗が増えたかのように動作し、L(R1+Kr)の時定数となる。
このように、慣性モーメントが小さな場合には、電気的な時定数を疑似的に短くする機能を追加することが本実施形態の特徴である。これにより、より慣性モーメントの小さなモータでも安定に制御できるようになる。
(実施形態3)
実施形態1または実施形態2では、負荷角δに応じて周波数指令を低減させている。したがって、周波数指令ω1*に対して、実際の回転速度に偏差が発生してしまう。そこで、本実施形態では、図3に示すV/f制御装置を提案する。図3は、δeによる安定化制御と周波数低減の補償ブロックを追加し、V/f制御に入力する周波数指令自体に速度偏差分だけ修正を行うことにより、速度制御精度を改善する機能を付加する。
図3において、実施形態1または2と異なる部分を説明する。周波数を積分して位相指令を出力する積分器5の出力位相を利用し、一定時間におけるこの位相の変化量を計測することにより、出力周波数検出部16にて周波数ω1を検出する。そして、この検出部16の出力周波数と速度指令のクッション部2の出力の偏差を差分演算器17にて計算し、18の速度補正アンプ(出力周波数補正用PIアンプ)の制御などにより、補正した周波数出力ω1_compを作成する。
18の速度補正アンプは、ちょうど加算器13で加算する安定化のための周波数成分Δωと同じ量だけ補正することになり、モータの回転速度は指令通りに制御できるようになる。ここで、(15)式の固有周波数よりも18の速度補正アンプの制御ゲインの方が応答が十分に低くなるように設定しておく。こうすると、負荷増加直後は加算器13により出力周波数は低減されるが、18の速度補正アンプがその周波数低下分をゆっくりと補正して速度を回復させ、定常時はω1*の周波数指令どおりの回転速度を発生できるようになる。
(実施形態4)
実施形態1、実施形態2、実施形態3のままでは、もし負荷が過大になっていった場合には、電流は図14の円線図に従って増加していき、最後にはインバータの過電流故障検出が動作して運転を停止してしまう。短時間の過負荷が発生した場合には、周波数指令を低減して運転速度自体を低下させることにより、過電流を抑制できれば速度は低下するものの運転を継続することができる。
そこで、本実施形態は、検出電流を監視し、設定された制限電流I1LIMを越えた場合には、周波数指令を低減させることを提案する。具体的には、図4に示す過電流時の補償(周波数の強制低減)ブロック構成で機能を実現する。
図4が図3と異なる部分を説明する。q軸電流演算部19では、δeの演算値と電流検出を用いて、(37)式により磁極軸を基準とするd−q座標の電流ベクトルを計算する。そして、20の過電流補償演算部により、過電流成分に比例した周波数低減量を演算する。そして、22の加算器により周波数指令を補正する。
図3においては位相の安定化制御の周波数補正は位相演算側にだけ補償が加えられており、電圧指令側には影響を与えていなかった。図4では、過電流制限のための周波数補正は、電圧演算にも位相演算にも影響を与える点に違いがある。
20の過電流補償部の内部は図5に例を示す過電流制限演算のブロック図で示す構成にすればよい。IqLIM演算部20−1により、電流の制限値I1LIMと現在のI1d検出電流から、q軸側の電流制限値IqLIMを計算する。そして、検出電流I1qがこの制限値よりも過大になった場合には20−2の関数部にてその超過量を抽出し、20−3にて補正ゲインKP_OCLを乗算して周波数補正成分を出力する。
(実施形態5)
実施形態4では、短時間の過負荷に対応する方法を説明した。しかし、過負荷が継続的に掛かってしまった場合には、18の速度補正アンプが過電流による周波数補正成分をキャンセルするように動作してしまい、過電流の抑制効果がなくなってしまう。
そこで、本実施形態は、図6に示す過電流時の補償(周波数の強制低減と周波数指令クッションのフィードバック補正)ブロック構成とする。図6が図4と異なる部分は、過電流成分に応じて、クッション出力に補正をかけることにする。過電流になった場合には、2’のクッション演算部にフィードバックをかけ、過電流に比例した周波数を毎回減算してクッション出力周波数を低減させる。具体的には、図7に示す周波数クッション補正ブロック図の構成とする。図7では、過電流補償演算部20の出力ω1_OCLにさらに積分ゲインKI_OCLを過掛けた値をクッション部2’の演算の最後の積分ブロックに加算する。ここでz-1はサンプル値制御系のサンプラであり、前回値を保持する機能を有している。
こうすると、演算部20の補正量の変化と同時に18の速度補正アンプに入力される指令も低減するため、18の速度補正アンプが20の補正量をキャンセルしなくなる。
このクッション補正にフィードバックする構成は一種の積分器として動作する。つまり、過電流発生時は22の加算器で比例項を補償し、2’のクッション部へのフィードバックにより積分項を補償している構成となっている。これらが組み合わさって、一種のPI制御として動作する。
20の部分を単純なPI制御に置き換えても過電流抑制時は同じように動作するが、過電流が解消され正常な速度に復帰する際の挙動が異なってくる。過電流のために速度は出来るだけ速く低減する必要があるが、過負荷が復帰したからといって直ぐにまた速度を急に増加させたのではまた過電流になる可能性が高い。あまり速い復帰は、過電流のON/OFFのリミットサイクルを発生させてしまう可能性がある。
そこで、過電流からの速度の復帰側については、クッション時間により変化率を制限するようにするため、比例項と積分項とを分離した構成としている。
(実施形態6)
前記までの実施形態では周波数−電圧変換部3のブロックにおいて、V/fの周波数から電圧に変換する係数を一定としていた。そうすると、図14の電流の円線図のように負荷によりde成分の電流が変化する。このde電流成分は直接トルクには寄与しないため、これを零にすることができれば同一出力において電流値を最小にすることができる。
そこで、本実施形態は周波数から電圧に変換する係数を負荷角δeを用いて補正することにより、電流の最小化を実現する方法を提案する。
電流を最小にするためには、図14のD点を原点Oと一致させればよい。そうすると、B’点がqe軸上に存在することになり、de電流成分を零に制御できる。図14において、DC間の距離は、以下の(38)式になる。
Figure 2005151678
したがって、V/fの変換ゲインを、以下の(39)式で計算すればよい。
Figure 2005151678
そこで、本実施形態は、図8に過電流時の補償(周波数の強制低減と周波数指令クッションのフィードバック補正)ブロック図を示すように、負荷角δeに応じてV/fゲインを可変できる電圧指令発生器3’に置き換えた構成とする。また、電圧指令発生器3’の内部は(39)式と等価にする。この構成によれば、電圧が飽和しない限り、電流が最小になるように制御することができ、ひいては銅損の低減が可能になる。
負荷角δを使った安定化制御のブロック図。 負荷角δeを使った安定化制御と電流制御系の安定化のブロック図。 δeによる安定化制御と周波数低減の補償ブロック。 過電流時の補償(周波数の強制低減)のブロック図。 過電流制限演算部のブロック図。 過電流時の補償(周波数の強制低減と周波数指令クッションのフィードバック補正)のブロック図。 周波数クッション補正のブロック図。 過電流時の補償(周波数の強制低減と周波数指令クッションのフィードバック補正)のブロック図。 電流制御系を構成するPMモータの位置センサレス制御系の構成例。 従来の構成例。 従来の制御例。 1軸をq軸に固定した座標系からE1の演算ベクトル図。 1をq軸に固定した座標系のベクトル図。 電流単位でのベクトル図表現と電流軌跡の円線図。 δeとベクトルの関係。 電流単位でのベクトル図表現と電流軌跡の円線図。 速度・負荷角・トルクの微小変化量のブロック図。 安定化制御を追加した速度・負荷角・トルクの微小変化量のブロック図。 電流ベクトルと磁極の相差角φによる発生する磁束ベクトルの変化軌跡。 突極機の場合においてd軸位相や負荷角δeを求めるための磁束ベクトル図。
符号の説明
1 速度指令
2 クッション部
3 電流指令発生器
4 電圧指令演算部
5 積分器
6 回転座標逆変換器
7 PWM変換器
8 PMモータ
9 電流検出器
10 回転座標変換器
11 負荷角演算部
12 乗算器
13、15、22 加算器
14 乗算器
16 出力周波数検出部
17 差分演算器
18 速度補正アンプ
19 q軸電流演算部
20 過電流補償演算部

Claims (6)

  1. 永久磁石同期電動機のV/f制御装置において、
    V/f制御の出力電圧と出力周波数および出力電流情報から電動機の端子電圧と磁極軸との相差角、または、端子電圧から巻線抵抗の電圧降下を減算した誘起起電力ベクトルと磁極軸との位相角を推定演算する負荷角演算部と、
    前記推定された負荷角に比例して、V/f制御の出力周波数を低減する補償演算部とを備え、
    周波数指令の変化や負荷変動などに対して振動的にならないように安定化制御することを特徴とする永久磁石同期電動機のV/f制御装置。
  2. V/f制御の出力電流に比例して出力電圧を低減することで、疑似的に巻線抵抗が増加したように動作させるフィードバック部を備え、
    過渡時における電流制御の応答を高め、電流制御の応答遅れなどが前記安定化制御に干渉するのを防止することを特徴とする請求項1に記載の永久磁石同期電動機のV/f制御装置。
  3. V/f制御の出力電圧や出力電流検出を回転座標変換するために使用する位相情報を用いて時間差分などを適用して出力周波数を検出し、この検出された出力周波数と出力周波数指令との偏差をとり、この偏差が減少するようにフィードバック制御して新たな周波数指令とするフィードバック部を備え、
    永久磁石同期機の回転数を周波数指令と一致させることを特徴とする請求項1または2に記載の永久磁石同期電動機のV/f制御装置。
  4. 過負荷状態になったときに、電圧ベクトルまたは端子電圧から巻線抵抗の電圧降下を減算した誘起起電力ベクトルと同相の電流成分として過電流値を抽出し、これに比例して周波数指令を補正する過電流補償演算部を備え、
    過負荷状態にならないように回転数を低下させるとともに、過電流状態を防止することにより、短時間の過負荷時には出力速度を低下させ、故障停止を防止した運転を継続することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の永久磁石同期電動機のV/f制御装置。
  5. 前記過電流補償演算部の出力に比例して周波数指令のクッション部内で積分補正するフィードバック部を備え、
    連続した過負荷が発生したときに、過負荷状態とならない回転速度に達するまで周波数指令を低減し続け、連続的な過負荷時でも出力速度を低下させ、過電流による故障停止を防止した運転を継続することを特徴とする請求項4に記載の永久磁石同期電動機のV/f制御装置永久磁石同期電動機のV/f制御装置。
  6. 前記電圧ベクトルまたは端子電圧から巻線抵抗の電圧降下を減算した誘起起電力ベクトルに対して直交する電流成分が零となるように、周波数指令から電圧指令に変換するゲインを周波数と負荷角から求めて設定するフィードバック部を備え、
    出力電流を最小化して永久磁石同期機の効率を改善することを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の永久磁石同期電動機のV/f制御装置。
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