JP2005146525A - 排水設備 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明に係る排水設備は、集合住宅の上下方向に延びる排水立て管32と、集合住宅の各階毎に設けられており、各々の住戸専有部の各器具からの排水を排水立て管32まで導く排水横枝管34と、排水立て管32と排水横枝管34とを接続する排水管継手20と、骨組み部分の床を構成するコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通されて、そのコンクリートスラブCSに固定されており、上階の排水管継手20と下階の排水立て管32とを接続するスラブ貫通短管10とを有しており、スラブ貫通短管10は、骨組み部分の耐用年数とほぼ等しい耐用年数が得られるように、材質と肉厚寸法とが設定されており、排水立て管32と、排水横枝管34と、排水管継手20とは、住戸専有部と共に更新可能に構成されている。
【選択図】 図2
Description
前記排水設備は、集合住宅の上下方向に延びる排水立て管101と、集合住宅の各階毎に設けられて、各器具からの排水を排水立て管101まで導く排水横枝管103,104と、排水立て管101と排水横枝管103,104とを接続する排水管継手100とから構成されている。排水管継手100は、特許文献1に示すように、胴部110がコンクリートスラブCの貫通孔Chに通されており、その胴部110によって上階の排水立て管101と下階の排水立て管101とが接続されるようになっている。排水管継手100は、胴部110がコンクリートスラブCの貫通孔Chに通された後、その胴部110と貫通孔Chの隙間部分がモルタルMにより埋め戻されて、コンクリートスラブCと一体化される。
このようなスケルトン・インフィル住宅において上記排水設備を使用した場合、排水管継手100は骨組み部分(コンクリートスラブC)に固定されるため、住戸専有部分を更新する際にその排水管継手100を更新することは困難である。
一般的に住戸専有部分の更新は数十年周期で行われるため、前記排水設備の設置当初と住戸専有部分の更新時とでは住まい手のライフスタイルやライフステージが大きく変化していることが想定される。これに伴って、排水設備の態様も大きく変化することが予想され、従来の排水管継手100が住戸専有部分の更新時における排水設備に合わない構成になっていることが考えられる。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、住戸専有部分の更新時に排水管継手等を更新可能にして、いわゆるスケルトン・インフィル住宅に適合する排水設備を提供できるようにすることである。
請求項1の発明は、複数の住戸専有部分と、それらの住戸専有部分を支持する骨組み部分とを備え、前記骨組み部分を残した状態で前記住戸専有部分の更新が可能な構成の集合住宅における排水設備であって、前記集合住宅の上下方向に延びる排水立て管と、前記集合住宅の各階毎に設けられており、各々の前記住戸専有部分の各器具からの排水を前記排水立て管まで導く排水横枝管と、前記排水立て管と前記排水横枝管とを接続する排水管継手と、前記骨組み部分の床を構成するコンクリートスラブの貫通孔に通されて、そのコンクリートスラブに固定されており、上階の排水管継手と下階の排水立て管とを接続するスラブ貫通短管とを有しており、前記スラブ貫通短管は、前記骨組み部分の耐用年数とほぼ等しい耐用年数が得られるように、材質と肉厚寸法とが設定されており、前記排水立て管と、前記排水横枝管と、前記排水管継手とは、前記住戸専有部分と共に更新可能に構成されていることを特徴とする。
一方、排水立て管、排水横枝管、排水管継手は、住戸専有部分と共に更新可能に構成されているため、新たな住戸専有部分に対応した排水立て管、排水横枝管、排水管継手を選定することが可能になる。このため、住まい手のライフスタイルやライフステージに合わせた排水設備を新たに組み立てることが可能になる。
請求項3の発明に示すように、スラブ貫通短管の肉厚寸法を排水管継手の肉厚寸法の約1.3倍から2.0倍の間に設定するのが好ましい。
請求項5の発明によると、スラブ貫通短管は、上階の排水管継手に接続される上部受け口と、下階の排水立て管に接続される下端接続部と、前記上部受け口と前記下端接続部との間に設けられた短管本体部とを有しており、前記短管本体部には、前記下端接続部側が小径となるようなテーパが設けられている。
請求項6の発明によると、スラブ貫通短管の内側壁には、流下する排水を螺旋状に旋回させるための旋回ガイドが設けられている。このため、スラブ貫通短管の部分で流下する排水を螺旋状に旋回させることができ、排水通気性能を向上させることができる。
請求項8の発明によると、予備の横枝管受け口は排水管継手が設置された状態で上向きになるように形成されている。このため、予備の横枝管受け口から排水の漏れ等が発生し難くなる。
請求項9の発明は、排水管継手の横枝管受け口に接続される排水ヘッダーを備えており、排水ヘッダーには、側面と先端とに排水横枝管が接続される複数個の横枝管受け部が形成されており、それらの横枝管受け部は、閉止蓋により個々に閉鎖可能に構成されている。
このように、排水ヘッダーの各々の横枝管受け部には、それらの横枝管受け部を閉鎖可能な閉止蓋が設けられているため、予備の横枝管受け部を有する状態でその排水ヘッダーを排水管継手の受け口に接続しておくことができる。このため、排水横枝管の増設に対して容易に対応可能になる。
以下、図1から図8に基づいて本発明の実施形態1に係る排水設備の説明を行う。本実施形態に係る排水設備は、いわゆるスケルトン・インフィル住宅に対応した排水設備であり、図1に前記スケルトン・インフィル住宅の概略斜視図が示されている。また、図2はスケルトン・インフィル住宅の設置当初における排水設備の側面図、図3は住戸専有部分の更新に伴う排水設備の更新過程を表す側面図、図4から図8は住戸専有部分の更新後における排水設備の側面図等である。
スラブ貫通短管10は、コンクリートスラブCSの厚み寸法よりも大きな長さ寸法を有する短管であり、上から順番に上部受け口12、短管本体部13、及び下端接続部14が形成されている。上部受け口12は、排水管継手20の下端部26(外径寸法 約150mm)が挿入接続される部分であり、その上部受け口の内径寸法が前記下端部26の外径寸法よりも所定寸法だけ大きな値に設定されている。また、上部受け口12の内側には、略筒状のシール材12sが嵌め込まれている。このため、排水管継手20の下端部26を上部受け口12に挿入することで、排水管継手20の下端部26と上部受け口12間は弾性変形したシール材12sによってシールされ、排水管継手20とスラブ貫通短管10とは軸方向及び軸心回りに相対移動可能な状態で接続される。
下端接続部14は、呼び径100mmの排水立て管32の上端部が挿入接続される部分であり、第1フランジ14fを備える下部受け口14dと、その第1フランジ14fに連結される第2フランジ14xとを有している。第1フランジ14fと第2フランジ14xとの間にはリング状のシール材14sが挟まれており、両フランジ14f,14xがボルト・ナット機構14bにより連結されている。このため、排水立て管32の上端部を第2フランジ14x、シール材14sに通して下部受け口14dに挿入し、ボルト・ナット機構14bのナット等を締付けることにより、弾性変形したシール材14sによってスラブ貫通短管10の下部受け口14dと排水立て管32との間がシールされる。
スラブ貫通短管10は鋳鉄製であり、骨組み部分Cとほぼ等しい耐用年数を得られるように、その肉厚寸法は排水管継手20(鋳鉄製)の下端部26における肉厚寸法の約1.3倍から2.0倍の間に設定されている。
排水管継手20は、略筒状をした胴部21を備えており、その胴部21の上端部に排水立て管32(呼び径100mm)の下端部が挿入接続される上部受け口22が形成されている。また、排水管継手20の胴部21の側面には排水横枝管34の端部が挿入接続される横枝管受け口24,28が形成されている。ここで、上部受け口22及び横枝管受け口24は、スラブ貫通短管10の上部受け口12と基本的には同じ構造のため、説明を省略する。
先ず、所定長さ寸法に裁断された排水立て管32の下端部を下階Bの排水管継手20(図示されていない)の上部受け口22に挿入し、両者32,22をシール状態で接続する。排水立て管32は鋳鉄管や排水用硬質塩化ビニルライニング鋼管であっても良いし、樹脂内管の周囲を耐火繊維モルタルで覆った耐火二層管であっても良い。
次に、そのスラブ貫通短管10をコンクリートスラブCSの貫通孔CHに通し、スラブ貫通短管10の下端接続部14と排水立て管32の上端部とを接続する。
スラブ貫通短管10は、上部受け口12の上端面がコンクリートスラブCSの上面Fとほぼ等しい高さ位置となるように位置決めされる。そして、スラブ貫通短管10が下階Bの排水立て管32と接続された後に、コンクリートスラブCSの貫通孔CHがモルタルMによって埋め戻される。
以下、上記と同様な手順が繰り返されることで、さらに上階の排水設備の施工が行われる。
排水設備の排水立て管32、排水横枝管34及び排水管継手20は古い住戸専有部分Pが撤去されるときにまとめて撤去される。そして、図3に示すように、スラブ貫通短管10のみがスケルトン・インフィル住宅の骨組み部分C(スケルトン)と共に残される。次に、住戸専有部分Pの更新工事と平行して排水設備の更新工事が実施される。
次に、新たな住戸専有部分Pに対応した排水管継手50が準備され、図4に示すように、各階で排水管継手50の下端部56がスラブ貫通短管10の上部受け口12に挿入接続される。次に、下階Bの排水管継手50(図示省略)の上部受け口52に排水立て管132の下端部が挿入接続されるとともに、その排水立て管132の上端部がスラブ貫通短管10の下端接続部14に接続される。このようにして、各階における排水立て管132の配管施工が行われる。
排水ヘッダー60は、例えば、図4に示すように、ヘッダー本体60mの先端部に配管受け部61が設けられており、そのヘッダー本体60mの基端部62が排水管継手50の横枝管受け口54に接続されるように構成されている。排水ヘッダー60の配管受け部61はスラブ貫通短管10の下端接続部14と基本的に等しい構造である。
ヘッダー本体60mの側面には軸方向に等間隔で複数個(図では三個)の配管受け部64が設けられており、それらの配管受け部64から約90°回転した位置に蓋付の掃除口65が設けられている。さらに、ヘッダー本体60mの側面には、中央の掃除口65の反対側位置(180°回転した位置)に複数個(図では二個)の突起68が設けられている。突起68は、排水ヘッダー60を排水管継手50の横枝管受け口54に接続したときに、その排水ヘッダー60をコンクリートスラブCSの上面に対して平行に保持するための足として使用される。
また、排水ヘッダー60の先端に設けられた配管受け部61には、新たな住戸専有部分P内のトイレからの排水横枝管134が接続される。ここで、トイレ用の排水横枝管67とヘッダー本体60mとの径の違いを考慮して異径ソケット69を使用するのが好ましい。
急な設備変更等の要求に対応するためには、排水管継手50や排水ヘッダー60に予備の横枝管受け口54,58や予備の配管受け部64を設けておくのが好ましい。なお、予備の横枝管受け口54,58等は前記閉止蓋で塞いでおく。
図6から図9には、予備の横枝管受け口54,58や予備の配管受け部64の使用例が表示されている。
即ち、図6(A)には、予備の横枝管受け口54,58あるいは配管受け部64に異径短管70をボルト接続可能にして、種々の管径の排水横枝管に対応できるようにする例が示されている。ここで、異径短管70は、図6(A)(B)に示すように、先端部分に袋ナット72を備えるものであっても良いし、図6(C)に示すように、フランジ74を備えるものであっても良い。また、図6(D)に示すように、異径短管70の先端を直管状に形成して、排水横枝管側に受け口を備える構造であっても良い。
また、排水管継手50の横枝管受け口54を横向きに形成し、その横枝管受け口54に「L」字形の異径短管70を接続し(図7(C)(D)(E)参照)、その異径短管70の先端接続部が上向きになるようにすることも可能である。
一方、排水立て管32、排水横枝管34、排水管継手20は、住戸専有部分Pと共に更新可能に構成されているため、新たな住戸専有部分Pに対応した排水立て管132、排水横枝管134、排水管継手50を選定可能になる。このため、住まい手のライフスタイルやライフステージに合わせた排水設備を自由に組み立てることが可能になる。
なお、スラブ貫通短管10の材料に排水管継手20の材料よりも耐久性を有する材料を使用することも可能である。例えば、鋳鉄製あるいは樹脂製の排水管継手20に対して、スラブ貫通短管10をステンレス製にすることも可能である。また、鋳鉄製のスラブ貫通短管10の表面にセラミックを蒸着あるいは熔射させても良い。これによって、スラブ貫通短管10の耐用年数を確実に延ばすことができる。
また、スラブ貫通短管10の内側壁には、流下する排水を螺旋状に旋回させるための旋回ガイド17が設けられているため、スラブ貫通短管10の部分で流下する排水を螺旋状に旋回させることができる。したがって、排水通気性能を向上させることができる。しかも、スラブ貫通短管10は厚肉に形成されているため、排水時の振動が抑制される。
また、テーパが設けられた短管本体部13を備えるスラブ貫通短管10を例示したが、テーパを有しないスラブ貫通短管10を使用することも可能である。
また、本実施形態で使用される排水管継手20,50は、スラブ貫通短管10の耐用年数に限定されることはなく、任意の周期で更新が可能である。さらに、排水管継手20,50は、スケルトン・インフィル住宅以外の住宅においても使用可能であり、スラブ貫通短管10のみならず、例えば、受け口付き直管等にも接続可能である。
P 住戸専有部分(インフィル)
CS コンクリートスラブ
CH 貫通孔
M モルタル
10 スラブ貫通短管
12 上部受け口
13 短管本体部
14 下端接続部
17 旋回ガイド
32 排水立て管
34 排水横枝管
20 排水管継手
50 排水管継手
60 排水ヘッダー
61 配管受け部
64 配管受け部
70 異径短管
79 縦型ヘッダー
132 排水立て管
134 排水横枝管
Claims (9)
- 複数の住戸専有部分と、それらの住戸専有部分を支持する骨組み部分とを備え、前記骨組み部分を残した状態で前記住戸専有部分の更新が可能な構成の集合住宅における排水設備であって、
前記集合住宅の上下方向に延びる排水立て管と、
前記集合住宅の各階毎に設けられており、各々の前記住戸専有部分の各器具からの排水を前記排水立て管まで導く排水横枝管と、
前記排水立て管と前記排水横枝管とを接続する排水管継手と、
前記骨組み部分の床を構成するコンクリートスラブの貫通孔に通されて、そのコンクリートスラブに固定されており、上階の排水管継手と下階の排水立て管とを接続するスラブ貫通短管とを有しており、
前記スラブ貫通短管は、前記骨組み部分の耐用年数とほぼ等しい耐用年数が得られるように、材質と肉厚寸法とが設定されており、
前記排水立て管と、前記排水横枝管と、前記排水管継手とは、前記住戸専有部分と共に更新可能に構成されていることを特徴とする排水設備。 - 請求項1に記載の排水設備であって、
スラブ貫通短管は排水管継手と等しい材質の材料で形成されており、そのスラブ貫通短管の肉厚寸法が排水管継手の肉厚寸法よりも大きく設定されていることを特徴とする排水設備。 - 請求項2に記載の排水設備であって、
スラブ貫通短管の肉厚寸法が排水管継手の肉厚寸法の約1.3倍から2.0倍の間に設定されていることを特徴とする排水設備。 - 請求項1に記載された排水設備であって、
スラブ貫通短管は排水管継手と異なる材質の材料で形成されており、そのスラブ貫通短管の材料が排水管継手の材料よりも耐久性が高いことを特徴とする排水設備。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載された排水設備であって、
スラブ貫通短管は、上階の排水管継手に接続される上部受け口と、
下階の排水立て管に接続される下端接続部と、
前記上部受け口と前記下端接続部との間に設けられた短管本体部とを有しており、
前記短管本体部には、前記下端接続部側が小径となるようなテーパが設けられていることを特徴とする排水設備。 - 請求項5に記載の排水設備であって、
スラブ貫通短管の内側壁には、流下する排水を螺旋状に旋回させるための旋回ガイドが設けられていることを特徴とする排水設備。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の排水設備であって、
排水管継手には、排水横枝管が接続される予備の横枝管受け口が形成されており、その横枝管受け口が閉止蓋により塞がれていることを特徴とする排水設備。 - 請求項7に記載の排水設備であって、
予備の横枝管受け口は、排水管継手が設置された状態で上向きになるように形成されていることを特徴とする排水設備。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載の排水設備であって、
排水管継手の横枝管受け口に接続される排水ヘッダーを備えており、
排水ヘッダーには、側面と先端とに排水横枝管が接続される複数個の配管受け部が形成されており、
それらの配管受け部は、閉止蓋により個々に閉鎖可能に構成されていることを特徴とする排水設備。
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JP2007056661A (ja) * | 2005-07-27 | 2007-03-08 | Takiron Co Ltd | 小型旋回流発生継手及びこれを用いた基礎貫通配管構造 |
JP2009180329A (ja) * | 2008-01-31 | 2009-08-13 | Cci Corp | 防火アタッチメント |
US9391537B2 (en) | 2011-01-20 | 2016-07-12 | Kabushiki Kaisha Toshiba | Photovoltaic system and power supply system |
CN107419780A (zh) * | 2016-05-24 | 2017-12-01 | 优必(上海)建筑科技有限公司 | 模块上下楼层无压力管之间的连接结构及方法 |
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2003
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