JP2005023675A - 排水設備の配管接続構造及び排水設備の配管接続方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】第1管継手、第2管継手を床上(スラブの上側)排水横枝管、天井裏(スラブの下側)排水横枝管に対して適正な高さ位置に配置できるようにして、その床上及び天井裏排水横枝管を適正勾配で配管できるようにする。
【解決手段】本発明に係る排水設備の配管接続構造は、排水立て管12として使用され、第1管継手20と第2管継手30との間に配管される構成の上部分割管12sを備えており、上部分割管12sは、コンクリートスラブCSの貫通孔Hに通された状態で、上部受け口12uの上端面がコンクリートスラブCSの床面にほぼ等しい高さになるように位置決めされており、上部分割管12sの上部受け口12uに第1管継手20の下端部27が挿入されることで、その上部分割管12sと第1管継手20とが軸方向に相対変位可能な状態で接続され、コンクリートスラブCSの下側に突出した上部分割管12sの下端部が第2管継手30に接続されている。
【選択図】 図1
【解決手段】本発明に係る排水設備の配管接続構造は、排水立て管12として使用され、第1管継手20と第2管継手30との間に配管される構成の上部分割管12sを備えており、上部分割管12sは、コンクリートスラブCSの貫通孔Hに通された状態で、上部受け口12uの上端面がコンクリートスラブCSの床面にほぼ等しい高さになるように位置決めされており、上部分割管12sの上部受け口12uに第1管継手20の下端部27が挿入されることで、その上部分割管12sと第1管継手20とが軸方向に相対変位可能な状態で接続され、コンクリートスラブCSの下側に突出した上部分割管12sの下端部が第2管継手30に接続されている。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンションやオフィスビル等の建物における排水設備の配管接続構造及び配管接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マンション等の集合住宅における従来の排水設備の一例が図10に示されている。前記排水設備90は、集合住宅の上下方向に延びる雑排水用の排水立て管92と汚水用の排水立て管94とを備えている。雑排水用の排水立て管92には、台所や洗面所からの雑排水がコンクリートスラブCSの床上に配管された床上排水横枝管(図示されていない)によって導かれる。前記床上排水横枝管はコンクリートスラブCSの床上に設けられた第1管継手95によって排水立て管92に接続される。また、排水立て管92には、浴室からの雑排水がコンクリートスラブCSの下側に配管された天井裏排水横枝管93によって導かれる。天井裏排水横枝管93はコンクリートスラブCSの下側に設けられた第2管継手96によって排水立て管92に接続される。
汚水用の排水立て管94には、トイレからの汚水がコンクリートスラブCSの床上に配管された汚水用の床上排水横枝管97によって導かれる。床上排水横枝管97はコンクリートスラブCSの床上に設けられた第3管継手98によって排水立て管94に接続される。
【0003】
図9は、上記した排水設備90をリフォームした後の状態を表す側面図である。雑排水用の床上排水横枝管(図示省略)と汚水用の床上排水横枝管97とをコンクリートスラブCSの上側で一本の排水立て管92に接続する必要から特殊排水管継手80が使用されている。
特殊排水管継手80は、特許文献1に記載されている排水管継手と基本的に同じ構成であり、胴部81の上部側面に汚水用の床上排水横枝管97が接続される上部横枝管受け口82が形成されている。また、胴部81の側面には、上部横枝管受け口82の下側で約90°回転した位置に、雑排水用の床上排水横枝管が接続される下部横枝管受け口84が形成されている。特殊排水管継手80の胴部81は、雑排水と汚水との合流がスムーズに行われるように、排水立て管92の径寸法よりも大径に形成されている。また、胴部81の下側には下細に形成されたテーパ部83が設けられており、そのテーパ部83の下側に排水立て管92と等しい外径寸法の下端部85が形成されている。特殊排水管継手80のテーパ部83はコンクリートスラブCSの貫通孔Hに通されており、その貫通孔Hから突出した特殊排水管継手80の下端部85が第2管継手96の上部受け口96uに挿入接続されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000―064379号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した特殊排水管継手80を使用する方法では、コンクリートスラブCSの厚み寸法によって、そのコンクリートスラブCSから下方に突出する特殊排水管継手80の下端部85の長さ寸法が変化するようになる。例えば、コンクリートスラブCSの厚み寸法が大きい場合には、特殊排水管継手80の下端部85の突出寸法が小さくなり、その下端部85に接続される第2管継手96は天井板Tに対して高い位置に位置決めされる。逆に、コンクリートスラブCSの厚み寸法が小さい場合には、特殊排水管継手80の下端部85の突出寸法が大きくなり、第2管継手96は天井板Tに対して低い位置に位置決めされる。このため、第2管継手96を天井裏排水横枝管93に対して適正な位置に位置決めするのが難しく、天井裏排水横枝管93を適正な勾配で配管するのが困難という問題がある。
この問題を解決するために、コンクリートスラブCSの厚み寸法に合わせて特殊排水管継手80の長さ寸法を調整する方法も考えられるが、このようにすると特殊排水管継手80の量産が不可能になるため、特殊排水管継手80が高価になり、現実的ではない。
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、第1管継手(特殊排水管継手)と第2管継手とを高さ方向における適正位置に容易に位置決めできるようにし、床上排水横枝管及び天井裏排水横枝管を適正勾配で配管できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1発明は、建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管と、前記コンクリートスラブの下側に配管され、第2管継手によって前記排水立て管に接続される天井裏排水横枝管とを備える排水設備の配管接続構造であって、前記排水立て管として使用され、前記第1管継手と第2管継手との間に配管される構成の上部分割管を備えており、前記上部分割管は、前記コンクリートスラブの貫通孔に通された状態で、上部受け口の上端面がコンクリートスラブの床面にほぼ等しい高さになるように位置決めされており、前記上部分割管の上部受け口に前記第1管継手の下端部が挿入されることで、その上部分割管と前記第1管継手とが軸方向に相対距離調節可能な状態で接続され、前記コンクリートスラブの下側に突出した前記上部分割管の下端部が前記第2管継手に接続されていることを特徴とする。
【0007】
本発明によると、コンクリートスラブの貫通孔には排水立て管として使用される上部分割管が通されており、その上部分割管の上部受け口と第1管継手とがコンクリートスラブの上面部分で接続される。また、上部分割管の下端部と第2管継手とがコンクリートスラブの下側で接続される。このため、コンクリートスラブの厚み寸法が様々であっても、その厚み寸法に合わせて上部分割管の長さ寸法を調整することにより、第1管継手及び第2管継手を高さ方向における適正位置に位置決めできるようになる。即ち、第1管継手を床上排水横枝管に対して適正な高さ位置に設置した状態で、第2管継手を天井裏排水横枝管に対して適正な高さ位置に設置できるようになる。このため、床上排水横枝管及び天井裏排水横枝管等を適正勾配で配管できるようになる。なお、上部分割管の長さ寸法の調整は、長めに製作した上部分割管の下端部をコンクリートスラブの厚み寸法に合わせて切断することにより、容易に行うことができる。
また、上部分割管と第1管継手が軸方向に相対距離調節可能な状態で接続されているため、第1管継手の高さ位置を微調整することが可能になる。
【0008】
請求項2の発明によると、上部分割管の下端部が第2管継手の上部受け口に挿入されることで、その上部分割管と前記第2管継手とが軸方向に相対距離調節可能な状態で接続されている。このため、第2継手の高さ位置を微調整することが可能になり、天井裏排水横枝管が施工し易くなる。
請求項3発明によると、上部分割管に対して第1管継手及び/又は第2管継手が軸心回りに回動可能に構成されている。このため、横枝管受け口の向きを自由に変えることが可能になる。
なお、請求項4発明に示すように、上部分割管と第2管継手とを軸方向に相対距離調節不能かつ相対回転不能な状態に保持することも可能である。
【0009】
請求項5の発明は、建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管とを備える排水設備の配管接続構造であって、上階のコンクリートスラブと下階のコンクリートスラブとの間に位置する排水立て管は、直列に接続された複数本の分割立て管から構成されており、最も上に位置する分割立て管である上部分割管は、前記上階のコンクリートスラブの貫通孔に通された状態で、上部受け口の上端面が前記コンクリートスラブの床面にほぼ等しい高さになるように位置決めされており、前記上部分割管の上部受け口に前記第1管継手の下端部が挿入されることで、その上部分割管と前記第1管継手とが軸方向に相対距離調節可能な状態で接続されていることを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管と、前記コンクリートスラブの下側に配管され、第2管継手によって前記排水立て管に接続される天井裏排水横枝管とを備える排水設備の配管接続方法であって、前記排水立て管を構成する上部分割管を前記コンクリートスラブの厚み寸法及び/又は天井裏排水横枝管の芯高さ寸法に合わせて裁断する工程と、前記排水立て管の上部分割管の下端部を軸方向に相対距離調節可能な状態で第2管継手の上部受け口に接続し、前記排水立て管を構成する分割立て管の一本を軸方向に相対距離調節可能な状態で第2管継手の下部受け口に接続する工程と、前記上部分割管をコンクリートスラブの貫通孔に通し、その上部分割管の上部受け口の上端面が上階の前記コンクリートスラブの床面とほぼ等しい高さになるように、かつ、前記第2管継手の横枝管受け口が天井裏排水横枝管を受けられる高さになるように位置決めした状態で、その第2管継手の下部受け口に接続された前記分割立て管を下階において既に設置済みの分割立て管と接続する工程と、前記上部分割管の上部受け口に上階の第1管継手の下端部を挿入して、その上部分割管と前記第1管継手とを軸方向に相対距離調節可能な状態で接続する工程とを有することを特徴とする。
このため、第1管継手及び第2管継手の高さ方向における位置決めが容易になり、床上排水横枝管や天井裏排水横枝管を適正勾配で配管できるようになる。
【0011】
請求項7の発明は、建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管と、前記コンクリートスラブの下側に配管され、第2管継手によって前記排水立て管に接続される天井裏排水横枝管とを備える排水設備の配管接続方法であって、前記排水立て管を構成する上部分割管を前記コンクリートスラブの厚み寸法及び/又は天井裏排水横枝管の芯高さ寸法に合わせて裁断する工程と、前記排水立て管の上部分割管の下端部を軸方向に相対距離調節可能な状態で第2管継手の上部受け口に接続する工程と、前記上部分割管をコンクリートスラブの貫通孔に通し、その上部分割管の上部受け口の上端面が上階の前記コンクリートスラブの床面とほぼ等しい高さになるように、かつ、前記第2管継手の横枝管受け口が天井裏排水横枝管を受けられる高さになるように位置決めした状態で、その第2管継手の下部受け口を下階において既に設置済みの排水立て管の分割立て管に接続する工程と、前記上部分割管の上部受け口に上階の第1管継手の下端部を挿入して、その上部分割管と前記第1管継手とを軸方向に相対距離調節可能な状態で接続する工程とを有している。
【0012】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、図1から図8に基づいて本発明の実施形態1に係る排水設備の配管接続構造及び配管接続方法の説明を行う。本実施形態に係る排水設備の配管接続構造はマンション等の集合住宅における排水設備に使用されるものであり、図1にその側面図が示されている。また、図2は図1のII矢視拡大縦断面図、図3は図1のIII矢視拡大縦断面図であり、図4は排水設備の配管接続方法を表す側面図である。図5は排水設備の完成状態を表す側面図である。また、図6は排水設備の完成状態を表す模式図(A図)、排水設備の配管接続方法を表す模式図(B図、C図)である。
【0013】
マンション等の集合住宅は、図1、図5に示すように、上階Aと下階BとがコンクリートスラブCSによって仕切られており、そのコンクリートスラブCSに排水設備10の排水立て管12が通される貫通孔Hが形成されている。
排水設備10は、集合住宅の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管12と、その集合住宅の各階毎に設けられた各種の排水横枝管14,15,16と、それらの排水横枝管14,15,16を排水立て管12に接続するための各種の管継手20,30とから構成されている。
【0014】
コンクリートスラブCSの床上(コンクリートスラブCSの上側)には、台所や洗面所の雑排水を排水立て管12まで導く第1床上排水横枝管14と、トイレからの汚水を排水立て管12まで導く第2床上排水横枝管15とが配管されている。第1床上排水横枝管14と第2床上排水横枝管15とは、第1管継手20によって排水立て管12に接続されている。
コンクリートスラブCSの下側で下階の天井板Tの上方には、浴室(浴槽及び洗い場)からの雑排水を排水立て管12まで導く天井裏排水横枝管16が配管されている。天井裏排水横枝管16は、第2管継手30によって排水立て管12に接続されている。
【0015】
排水立て管12は、図5等に示すように、直管状の分割立て管12mと、上部受け口12uを備える上部分割管12sとから構成されている。分割立て管12mは、コンクリートスラブCSの床上に設置された第1管継手20の上部受け口22と天井板Tの上方に配置される第2管継手30の下部受け口36との間で使用される。分割立て管12mは、図5に示すように、通常、二本一組で使用され、掃除口付きの直管継手50によって接続される。このため、リフォーム時に分割立て管12mを室内に搬入し易くなるとともに、施工後、掃除口付きの直管継手50を利用して管内の洗浄や管内の汚れを確認し易くなる。なお、二本の分割立て管12mを掃除口付きの直管継手50の代わりに通常の直管継手(掃除口無し)あるいはソケット等で接続することも可能である。
上部分割管12sは、コンクリートスラブCSの貫通孔Hに通される短管であり、第2管継手30の上部受け口32と上階Aの第1管継手20の下端部27との間で使用される。
【0016】
第1管継手20は、例えば、鋳鉄製であり、図1等に示すように、略筒状の胴部21を備えている。胴部21の上端部には、分割立て管12mの下端部が接続される上部受け口22が形成されている。上部受け口22は、図2に示すように、その先端(上端)にリング状の内フランジ22fを備えており、その内フランジ22fの下側にリング状溝22mが形成されている。
上部受け口22には、シール材28が装着されている。シール材28は、上部受け口22の内壁面をほぼ全体的に覆う筒部28tと、その筒部28tの上部内周に形成されたシール本体部28xとから構成されている。シール本体部28xは、上部受け口22と排水立て管12mとの間をシールする部分であり、断面略楔形をしたリング状襞が上部受け口22の下側(奥側)に傾斜した状態で形成されている。
【0017】
シール材28の筒部28tの上部外周には、フランジ部28sが形成されており、そのフランジ部28sが上部受け口22のリング状溝22mに嵌め込まれている。また、筒部28tの下部内周には、排水立て管12の先端(下端)を受けるリング状の受け部28rが形成されており、その受け部28rが胴部21の内周面に突出形成されたリング状の段差部21dによって下方から支持されるようになっている。
このため、第1管継手20の上部受け口22に排水立て管12(分割立て管12m)の下端部が挿入されることにより、その上部受け口22と分割立て管12mとはシール材28によりシールされた状態で接続される。即ち、第1管継手20の上部受け口22と分割立て管12mとは軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。
【0018】
第1管継手20の胴部21の上部側面には、図1等に示すように、汚水用の第2床上排水横枝管15が接続される上部横枝管受け口23が形成されている。また、胴部21の下部側面には、上部横枝管受け口23から約90°回転した位置に雑排水用の第1床上排水横枝管14が接続される下部横枝管受け口24が形成されている。上部横枝管受け口23及び下部横枝管受け口24は、上部受け口22と実質的に同じ構造で製作されているため、説明は省略する。
第1管継手20の胴部21は、第2床上排水横枝管15から勢いよく流入する汚水によってその胴部21の内部空間が閉鎖されないように、分割立て管12mよりも十分大径に形成されている。このため、横方向から汚水が勢いよく流れ込んでいるときでも、第1管継手20の胴部21内では上下間で通気が確保され、管内の圧力変動が緩和される。
【0019】
第1管継手20の胴部21の下側には絞り部26が形成されており、その絞り部26の下側に排水立て管12と等しい外径寸法の下端部27が形成されている。そして、第1管継手20の下端部27が上部分割管12sの上部受け口12uに挿入接続されている。
上部分割管12sは、図3に示すように、直管部12xと前述の上部受け口12uとから構成されており、その直管部12xの先端(下端)がコンクリートスラブCSの厚み寸法に合わせて切断された状態で使用される。そして、上部分割管12sの直管部12xの下端が第2管継手30の上部受け口32に挿入接続される。なお、上部分割管12sの上部受け口12uの構造は実質的に第1管継手20の上部受け口22と同じであるため、説明を省略する。
【0020】
第2管継手30は、上部受け口32、横枝管受け口34及び下部受け口36を供えるT型管継手であり、各受け口32,34,36は実質的に等しい構造で形成されている。このため、図3に基づき上部受け口32の構造を代表して説明する。
上部受け口32にはフランジ継手40が設けられている。フランジ継手40は、図3に示すように、上部受け口32の上端部に形成された第1フランジ板42と、第2フランジ板43と、シール材45等とから構成されている。
第2フランジ板43は、第1フランジ板42と等しい径寸法で製作されており、ボルト47とナット48とによって第1フランジ板42に対して同心状態で連結される。また、第1フランジ板42と第2フランジ板43との間には、上部分割管12sの直管部12xが通されるリング状のシール材45が同心状態で挟まれている。
【0021】
このため、上部受け口32に上部分割管12sの直管部12xが挿入された状態で、ボルト47とナット48とが締め付けられると、第1フランジ板42と第2フランジ板43との間でシール材45が主として半径方向内側に弾性変形する。これによって、上部分割管12sの直管部12xがシール材45によって周囲から締め付けられ、上部受け口32と上部分割管12sとの間がそのシール材45によってシールされる。即ち、上部分割管12sの直管部12xと第2管継手30の上部受け口32とは軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。
なお、天井裏排水横枝管16と横枝管受け口34との接続、及び分割立て管12mと下部受け口36との接続も同様な方法で行われる。
【0022】
次に、図4及び図5に基づいて、排水設備の配管接続方法の説明を行う。
なお、図4(B)に示すように、既に、下階Bの第1管継手20が設置されており、その第1管継手20の上下の横枝管受け口23,24に、それぞれ汚水用の第2床上排水横枝管15と雑排水用の第1床上排水横枝管14とが接続されているものとする。
先ず、図4(A)に示すように、コンクリートスラブCSの厚み寸法に合わせて長さ寸法が調整された上部分割管12sと、下階Bの第1管継手20及び第2管継手30の高さ位置に合わせて長さ寸法が調整された上側の分割立て管12mと下側の分割立て管12mとが準備される。
【0023】
次に、図4(B)に示すように、下階Bの第1管継手20の上部受け口22に下側の分割立て管12mの下端部が挿入される。これによって、第1管継手20の上部受け口22と分割立て管12mとの間が、図2に示すように、シール材28によってシールされ、その上部受け口22と分割立て管12mとが接続される。次に、分割立て管12mの上端部に直管継手50の下部が接続される。分割立て管12mと直管継手50の下部との接続構造は、図3に示すように、フランジ継手40を使用した接続構造であり、ボルト47とナット48とを締め付けることで、分割立て管12mと直管継手50の下部受け口との間がシール材45によってシールされる。このため、分割立て管12mと直管継手50とは軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。
【0024】
次に、図4(B)に示すように、上側の分割立て管12mの上端部が第2管継手30の下部受け口36に挿入され、フランジ継手40によって軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。また、第2管継手30の上部受け口32に上部分割管12sの直管部12xが図3に示すように挿入され、同じくフランジ継手40によって軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。
次に、図4(B)、図6(B)に示すように、上部分割管12sがコンクリートスラブCSの貫通孔Hに通された後、上側の分割立て管12mの下端部が直管継手50の上部に接続される。分割立て管12mと直管継手50の上部との接続構造も、図3に示すように、フランジ継手40を使用した接続構造であるため、分割立て管12mと直管継手50とは軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。このとき、上部分割管12sの上部受け口12uの上端面がコンクリートスラブCSの床面とほぼ等しい高さ位置になるように、また、第2管継手30の横枝管受け口34がコンクリートスラブCSの下面と天井板Tとの間の所定高さ位置に配置されるように、分割立て管12mは直管継手50に接続される。
なお、図6(C)に示すように、上側の分割立て管12mの下端部を直管継手50の上部に接続した後、上部分割管12sをコンクリートスラブCSの貫通孔Hに通し、第2管継手30の下部受け口36を上側の分割立て管12mに接続する方法も可能である。
【0025】
次に、浴室(浴槽及び洗い場)からの雑排水を導く天井裏排水横枝管16が所定の下り勾配で配管され、その天井裏排水横枝管16の下流端が第2管継手30の横枝管受け口34に挿入接続される。前述のように、第2管継手30は上部分割管12s及び分割立て管12mに対して軸方向に距離調節可能及び軸心回りに回転可能なため、天井裏排水横枝管16に対して第2管継手30の横枝管受け口34を高さ方向及び円周方向に微調整することが可能である。
次に、上部分割管12sの上部受け口12uに上階Aの第1管継手20の下端部27が挿入されて、その第1管継手20が上部受け口12uに接続される。この状態で、第1管継手20の下部横枝管受け口24がコンクリートスラブCSの床面に当接するようになる。なお、振動吸収の観点から第1管継手20の下部横枝管受け口24とコンクリートスラブCSの床面との間に耐火性、防水性を有する弾性体を介在させるのが好ましい。
【0026】
次に、台所及び洗面所からの雑排水を導く第1床上排水横枝管14が所定の下り勾配で配管され、その第1床上排水横枝管14の下流端が第1管継手20の下部横枝管受け口24に挿入接続される。また、トイレからの汚水を導く第2床上排水横枝管15が所定の下り勾配で配管され、その第2床上排水横枝管15の下流端が第1管継手20の上部横枝管受け口23に挿入接続される。なお、第1管継手20は上部分割管12sの上部受け口12uに対して軸方向に距離調節可能及び軸心回りに回転可能なため、第1床上排水横枝管14及び第2床上排水横枝管15に対して第1管継手20の横枝管受け口23,24を高さ方向及び円周方向に微調整することが可能である。
以後、上記した手順が繰り返し実行されることで、排水設備が完成する。
【0027】
このように、本実施形態に係る排水設備の配管接続構造によると、コンクリートスラブCSの貫通孔Hには排水立て管12として使用される上部分割管12sが通されており、その上部分割管12sの上部受け口12uと第1管継手20とがコンクリートスラブCSの床面部分で接続される。また、上部分割管12sの直管部12x(下端部)と第2管継手30とがコンクリートスラブCSの下側で接続される。このため、コンクリートスラブCSの厚み寸法が様々であっても、その厚み寸法に合わせて上部分割管12sの長さ寸法を調整することにより、第1管継手20及び第2管継手30を高さ方向における適正位置に位置決めできるようになる。即ち、第1管継手20を床上排水横枝管14,15に対して適正な高さ位置に設置した状態で、第2管継手30を天井裏排水横枝管16に対して適正な高さ位置に設置できるようになる。このため、床上排水横枝管14,15及び天井裏排水横枝管16を適正勾配で配管できるようになる。なお、上部分割管12sの長さ寸法の調整は、長めに作成した上部分割管12sの直管部12x(下端部)をコンクリートスラブCSの厚み寸法に合わせて切断することにより、容易に行うことができる。
【0028】
また、上部分割管12sに対して第1管継手20及び第2管継手30が軸心回りに回動可能に構成されているため、横枝管受け口23,24,34の向きを自由に変えることが可能になる。
ここで、排水立て管12は鋳鉄製であっても良いし、鋼管であっても良い。また、樹脂製であっても良し、樹脂管の回りを耐火繊維モルタル製の外管で覆った耐火二層管であっても良い。
【0029】
なお、本実施形態では、第2管継手30に対して上部分割管12s及び上側の分割立て管12mを軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続する例を示したが、図7の模式図に示すように、第2管継手30に対して上部分割管12s及び上側の分割立て管12mを固定することも可能である。また、上部分割管12s、第2管継手30及び上側の分割立て管12mを一体型とすることも可能である。また、上側の分割立て管12mと下側の分割立て管12mとを直管継手50で接続する例を示したが、図7に示すように、下側の分割立て管12mの上部に受け口を設け、その受け口に上側の分割立て管12mの下端部を挿入接続することも可能である。
【0030】
また、本実施形態では、第2管継手30を有する排水設備を例に説明したが、図8の模式図に示すように、第2管継手30を有しない排水設備においては上部分割管12sを省略し、上側の分割立て管12mに上部受け口を設け、その上部受け口の上端面をコンクリートスラブCSの床面に合わせるように施工することも可能である。この場合、上側の分割立て管12mの下端部は下側の分割立て管12mの上部受け口に挿入されることで、両立て管12mは接続される。
なお、本実施形態ではマンション等の集合住宅における排水設備の配管接続構造について説明したが、本発明をオフィスビル等の排水設備における配管接続構造に適用することも可能である。
【0031】
【発明の効果】
本発明によると、第1管継手及び第2管継手の高さ方向における位置決めが容易になり、床上排水横枝管や天井裏排水横枝管を適正勾配で配管できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る排水設備の配管接続構造を表す模式側面図である。
【図2】図1のII矢視拡大縦断面図である。
【図3】図1のIII矢視拡大縦断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る排水設備の配管接続方法を表す模式側面図である。
【図5】排水設備の完成状態を表す側面図である。
【図6】排水設備の完成状態を表す模式図(A図)、排水設備の配管接続方法を表す模式図(B図、C図)である。
【図7】排水設備の配管接続構造の変更例を表す模式図である。
【図8】排水設備の配管接続構造の変更例を表す模式図である。
【図9】従来の排水設備の配管接続構造を表す側面図である。
【図10】従来の排水設備の配管接続構造を表す側面図である。
【符号の説明】
CS コンクリートスラブ
H 貫通孔
12 排水立て管
12s 上部分割管
12m 分割立て管
12x 直管部(下端部)
12u 上部受け口
14 第1床上排水横枝管
15 第2床上排水横枝管
16 天井裏排水横枝管
20 第1管継手
27 下端部
30 第2管継手
32 上部受け口
【発明の属する技術分野】
本発明は、マンションやオフィスビル等の建物における排水設備の配管接続構造及び配管接続方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
マンション等の集合住宅における従来の排水設備の一例が図10に示されている。前記排水設備90は、集合住宅の上下方向に延びる雑排水用の排水立て管92と汚水用の排水立て管94とを備えている。雑排水用の排水立て管92には、台所や洗面所からの雑排水がコンクリートスラブCSの床上に配管された床上排水横枝管(図示されていない)によって導かれる。前記床上排水横枝管はコンクリートスラブCSの床上に設けられた第1管継手95によって排水立て管92に接続される。また、排水立て管92には、浴室からの雑排水がコンクリートスラブCSの下側に配管された天井裏排水横枝管93によって導かれる。天井裏排水横枝管93はコンクリートスラブCSの下側に設けられた第2管継手96によって排水立て管92に接続される。
汚水用の排水立て管94には、トイレからの汚水がコンクリートスラブCSの床上に配管された汚水用の床上排水横枝管97によって導かれる。床上排水横枝管97はコンクリートスラブCSの床上に設けられた第3管継手98によって排水立て管94に接続される。
【0003】
図9は、上記した排水設備90をリフォームした後の状態を表す側面図である。雑排水用の床上排水横枝管(図示省略)と汚水用の床上排水横枝管97とをコンクリートスラブCSの上側で一本の排水立て管92に接続する必要から特殊排水管継手80が使用されている。
特殊排水管継手80は、特許文献1に記載されている排水管継手と基本的に同じ構成であり、胴部81の上部側面に汚水用の床上排水横枝管97が接続される上部横枝管受け口82が形成されている。また、胴部81の側面には、上部横枝管受け口82の下側で約90°回転した位置に、雑排水用の床上排水横枝管が接続される下部横枝管受け口84が形成されている。特殊排水管継手80の胴部81は、雑排水と汚水との合流がスムーズに行われるように、排水立て管92の径寸法よりも大径に形成されている。また、胴部81の下側には下細に形成されたテーパ部83が設けられており、そのテーパ部83の下側に排水立て管92と等しい外径寸法の下端部85が形成されている。特殊排水管継手80のテーパ部83はコンクリートスラブCSの貫通孔Hに通されており、その貫通孔Hから突出した特殊排水管継手80の下端部85が第2管継手96の上部受け口96uに挿入接続されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2000―064379号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した特殊排水管継手80を使用する方法では、コンクリートスラブCSの厚み寸法によって、そのコンクリートスラブCSから下方に突出する特殊排水管継手80の下端部85の長さ寸法が変化するようになる。例えば、コンクリートスラブCSの厚み寸法が大きい場合には、特殊排水管継手80の下端部85の突出寸法が小さくなり、その下端部85に接続される第2管継手96は天井板Tに対して高い位置に位置決めされる。逆に、コンクリートスラブCSの厚み寸法が小さい場合には、特殊排水管継手80の下端部85の突出寸法が大きくなり、第2管継手96は天井板Tに対して低い位置に位置決めされる。このため、第2管継手96を天井裏排水横枝管93に対して適正な位置に位置決めするのが難しく、天井裏排水横枝管93を適正な勾配で配管するのが困難という問題がある。
この問題を解決するために、コンクリートスラブCSの厚み寸法に合わせて特殊排水管継手80の長さ寸法を調整する方法も考えられるが、このようにすると特殊排水管継手80の量産が不可能になるため、特殊排水管継手80が高価になり、現実的ではない。
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、第1管継手(特殊排水管継手)と第2管継手とを高さ方向における適正位置に容易に位置決めできるようにし、床上排水横枝管及び天井裏排水横枝管を適正勾配で配管できるようにすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1発明は、建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管と、前記コンクリートスラブの下側に配管され、第2管継手によって前記排水立て管に接続される天井裏排水横枝管とを備える排水設備の配管接続構造であって、前記排水立て管として使用され、前記第1管継手と第2管継手との間に配管される構成の上部分割管を備えており、前記上部分割管は、前記コンクリートスラブの貫通孔に通された状態で、上部受け口の上端面がコンクリートスラブの床面にほぼ等しい高さになるように位置決めされており、前記上部分割管の上部受け口に前記第1管継手の下端部が挿入されることで、その上部分割管と前記第1管継手とが軸方向に相対距離調節可能な状態で接続され、前記コンクリートスラブの下側に突出した前記上部分割管の下端部が前記第2管継手に接続されていることを特徴とする。
【0007】
本発明によると、コンクリートスラブの貫通孔には排水立て管として使用される上部分割管が通されており、その上部分割管の上部受け口と第1管継手とがコンクリートスラブの上面部分で接続される。また、上部分割管の下端部と第2管継手とがコンクリートスラブの下側で接続される。このため、コンクリートスラブの厚み寸法が様々であっても、その厚み寸法に合わせて上部分割管の長さ寸法を調整することにより、第1管継手及び第2管継手を高さ方向における適正位置に位置決めできるようになる。即ち、第1管継手を床上排水横枝管に対して適正な高さ位置に設置した状態で、第2管継手を天井裏排水横枝管に対して適正な高さ位置に設置できるようになる。このため、床上排水横枝管及び天井裏排水横枝管等を適正勾配で配管できるようになる。なお、上部分割管の長さ寸法の調整は、長めに製作した上部分割管の下端部をコンクリートスラブの厚み寸法に合わせて切断することにより、容易に行うことができる。
また、上部分割管と第1管継手が軸方向に相対距離調節可能な状態で接続されているため、第1管継手の高さ位置を微調整することが可能になる。
【0008】
請求項2の発明によると、上部分割管の下端部が第2管継手の上部受け口に挿入されることで、その上部分割管と前記第2管継手とが軸方向に相対距離調節可能な状態で接続されている。このため、第2継手の高さ位置を微調整することが可能になり、天井裏排水横枝管が施工し易くなる。
請求項3発明によると、上部分割管に対して第1管継手及び/又は第2管継手が軸心回りに回動可能に構成されている。このため、横枝管受け口の向きを自由に変えることが可能になる。
なお、請求項4発明に示すように、上部分割管と第2管継手とを軸方向に相対距離調節不能かつ相対回転不能な状態に保持することも可能である。
【0009】
請求項5の発明は、建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管とを備える排水設備の配管接続構造であって、上階のコンクリートスラブと下階のコンクリートスラブとの間に位置する排水立て管は、直列に接続された複数本の分割立て管から構成されており、最も上に位置する分割立て管である上部分割管は、前記上階のコンクリートスラブの貫通孔に通された状態で、上部受け口の上端面が前記コンクリートスラブの床面にほぼ等しい高さになるように位置決めされており、前記上部分割管の上部受け口に前記第1管継手の下端部が挿入されることで、その上部分割管と前記第1管継手とが軸方向に相対距離調節可能な状態で接続されていることを特徴とする。
【0010】
請求項6の発明は、建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管と、前記コンクリートスラブの下側に配管され、第2管継手によって前記排水立て管に接続される天井裏排水横枝管とを備える排水設備の配管接続方法であって、前記排水立て管を構成する上部分割管を前記コンクリートスラブの厚み寸法及び/又は天井裏排水横枝管の芯高さ寸法に合わせて裁断する工程と、前記排水立て管の上部分割管の下端部を軸方向に相対距離調節可能な状態で第2管継手の上部受け口に接続し、前記排水立て管を構成する分割立て管の一本を軸方向に相対距離調節可能な状態で第2管継手の下部受け口に接続する工程と、前記上部分割管をコンクリートスラブの貫通孔に通し、その上部分割管の上部受け口の上端面が上階の前記コンクリートスラブの床面とほぼ等しい高さになるように、かつ、前記第2管継手の横枝管受け口が天井裏排水横枝管を受けられる高さになるように位置決めした状態で、その第2管継手の下部受け口に接続された前記分割立て管を下階において既に設置済みの分割立て管と接続する工程と、前記上部分割管の上部受け口に上階の第1管継手の下端部を挿入して、その上部分割管と前記第1管継手とを軸方向に相対距離調節可能な状態で接続する工程とを有することを特徴とする。
このため、第1管継手及び第2管継手の高さ方向における位置決めが容易になり、床上排水横枝管や天井裏排水横枝管を適正勾配で配管できるようになる。
【0011】
請求項7の発明は、建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管と、前記コンクリートスラブの下側に配管され、第2管継手によって前記排水立て管に接続される天井裏排水横枝管とを備える排水設備の配管接続方法であって、前記排水立て管を構成する上部分割管を前記コンクリートスラブの厚み寸法及び/又は天井裏排水横枝管の芯高さ寸法に合わせて裁断する工程と、前記排水立て管の上部分割管の下端部を軸方向に相対距離調節可能な状態で第2管継手の上部受け口に接続する工程と、前記上部分割管をコンクリートスラブの貫通孔に通し、その上部分割管の上部受け口の上端面が上階の前記コンクリートスラブの床面とほぼ等しい高さになるように、かつ、前記第2管継手の横枝管受け口が天井裏排水横枝管を受けられる高さになるように位置決めした状態で、その第2管継手の下部受け口を下階において既に設置済みの排水立て管の分割立て管に接続する工程と、前記上部分割管の上部受け口に上階の第1管継手の下端部を挿入して、その上部分割管と前記第1管継手とを軸方向に相対距離調節可能な状態で接続する工程とを有している。
【0012】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、図1から図8に基づいて本発明の実施形態1に係る排水設備の配管接続構造及び配管接続方法の説明を行う。本実施形態に係る排水設備の配管接続構造はマンション等の集合住宅における排水設備に使用されるものであり、図1にその側面図が示されている。また、図2は図1のII矢視拡大縦断面図、図3は図1のIII矢視拡大縦断面図であり、図4は排水設備の配管接続方法を表す側面図である。図5は排水設備の完成状態を表す側面図である。また、図6は排水設備の完成状態を表す模式図(A図)、排水設備の配管接続方法を表す模式図(B図、C図)である。
【0013】
マンション等の集合住宅は、図1、図5に示すように、上階Aと下階BとがコンクリートスラブCSによって仕切られており、そのコンクリートスラブCSに排水設備10の排水立て管12が通される貫通孔Hが形成されている。
排水設備10は、集合住宅の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管12と、その集合住宅の各階毎に設けられた各種の排水横枝管14,15,16と、それらの排水横枝管14,15,16を排水立て管12に接続するための各種の管継手20,30とから構成されている。
【0014】
コンクリートスラブCSの床上(コンクリートスラブCSの上側)には、台所や洗面所の雑排水を排水立て管12まで導く第1床上排水横枝管14と、トイレからの汚水を排水立て管12まで導く第2床上排水横枝管15とが配管されている。第1床上排水横枝管14と第2床上排水横枝管15とは、第1管継手20によって排水立て管12に接続されている。
コンクリートスラブCSの下側で下階の天井板Tの上方には、浴室(浴槽及び洗い場)からの雑排水を排水立て管12まで導く天井裏排水横枝管16が配管されている。天井裏排水横枝管16は、第2管継手30によって排水立て管12に接続されている。
【0015】
排水立て管12は、図5等に示すように、直管状の分割立て管12mと、上部受け口12uを備える上部分割管12sとから構成されている。分割立て管12mは、コンクリートスラブCSの床上に設置された第1管継手20の上部受け口22と天井板Tの上方に配置される第2管継手30の下部受け口36との間で使用される。分割立て管12mは、図5に示すように、通常、二本一組で使用され、掃除口付きの直管継手50によって接続される。このため、リフォーム時に分割立て管12mを室内に搬入し易くなるとともに、施工後、掃除口付きの直管継手50を利用して管内の洗浄や管内の汚れを確認し易くなる。なお、二本の分割立て管12mを掃除口付きの直管継手50の代わりに通常の直管継手(掃除口無し)あるいはソケット等で接続することも可能である。
上部分割管12sは、コンクリートスラブCSの貫通孔Hに通される短管であり、第2管継手30の上部受け口32と上階Aの第1管継手20の下端部27との間で使用される。
【0016】
第1管継手20は、例えば、鋳鉄製であり、図1等に示すように、略筒状の胴部21を備えている。胴部21の上端部には、分割立て管12mの下端部が接続される上部受け口22が形成されている。上部受け口22は、図2に示すように、その先端(上端)にリング状の内フランジ22fを備えており、その内フランジ22fの下側にリング状溝22mが形成されている。
上部受け口22には、シール材28が装着されている。シール材28は、上部受け口22の内壁面をほぼ全体的に覆う筒部28tと、その筒部28tの上部内周に形成されたシール本体部28xとから構成されている。シール本体部28xは、上部受け口22と排水立て管12mとの間をシールする部分であり、断面略楔形をしたリング状襞が上部受け口22の下側(奥側)に傾斜した状態で形成されている。
【0017】
シール材28の筒部28tの上部外周には、フランジ部28sが形成されており、そのフランジ部28sが上部受け口22のリング状溝22mに嵌め込まれている。また、筒部28tの下部内周には、排水立て管12の先端(下端)を受けるリング状の受け部28rが形成されており、その受け部28rが胴部21の内周面に突出形成されたリング状の段差部21dによって下方から支持されるようになっている。
このため、第1管継手20の上部受け口22に排水立て管12(分割立て管12m)の下端部が挿入されることにより、その上部受け口22と分割立て管12mとはシール材28によりシールされた状態で接続される。即ち、第1管継手20の上部受け口22と分割立て管12mとは軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。
【0018】
第1管継手20の胴部21の上部側面には、図1等に示すように、汚水用の第2床上排水横枝管15が接続される上部横枝管受け口23が形成されている。また、胴部21の下部側面には、上部横枝管受け口23から約90°回転した位置に雑排水用の第1床上排水横枝管14が接続される下部横枝管受け口24が形成されている。上部横枝管受け口23及び下部横枝管受け口24は、上部受け口22と実質的に同じ構造で製作されているため、説明は省略する。
第1管継手20の胴部21は、第2床上排水横枝管15から勢いよく流入する汚水によってその胴部21の内部空間が閉鎖されないように、分割立て管12mよりも十分大径に形成されている。このため、横方向から汚水が勢いよく流れ込んでいるときでも、第1管継手20の胴部21内では上下間で通気が確保され、管内の圧力変動が緩和される。
【0019】
第1管継手20の胴部21の下側には絞り部26が形成されており、その絞り部26の下側に排水立て管12と等しい外径寸法の下端部27が形成されている。そして、第1管継手20の下端部27が上部分割管12sの上部受け口12uに挿入接続されている。
上部分割管12sは、図3に示すように、直管部12xと前述の上部受け口12uとから構成されており、その直管部12xの先端(下端)がコンクリートスラブCSの厚み寸法に合わせて切断された状態で使用される。そして、上部分割管12sの直管部12xの下端が第2管継手30の上部受け口32に挿入接続される。なお、上部分割管12sの上部受け口12uの構造は実質的に第1管継手20の上部受け口22と同じであるため、説明を省略する。
【0020】
第2管継手30は、上部受け口32、横枝管受け口34及び下部受け口36を供えるT型管継手であり、各受け口32,34,36は実質的に等しい構造で形成されている。このため、図3に基づき上部受け口32の構造を代表して説明する。
上部受け口32にはフランジ継手40が設けられている。フランジ継手40は、図3に示すように、上部受け口32の上端部に形成された第1フランジ板42と、第2フランジ板43と、シール材45等とから構成されている。
第2フランジ板43は、第1フランジ板42と等しい径寸法で製作されており、ボルト47とナット48とによって第1フランジ板42に対して同心状態で連結される。また、第1フランジ板42と第2フランジ板43との間には、上部分割管12sの直管部12xが通されるリング状のシール材45が同心状態で挟まれている。
【0021】
このため、上部受け口32に上部分割管12sの直管部12xが挿入された状態で、ボルト47とナット48とが締め付けられると、第1フランジ板42と第2フランジ板43との間でシール材45が主として半径方向内側に弾性変形する。これによって、上部分割管12sの直管部12xがシール材45によって周囲から締め付けられ、上部受け口32と上部分割管12sとの間がそのシール材45によってシールされる。即ち、上部分割管12sの直管部12xと第2管継手30の上部受け口32とは軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。
なお、天井裏排水横枝管16と横枝管受け口34との接続、及び分割立て管12mと下部受け口36との接続も同様な方法で行われる。
【0022】
次に、図4及び図5に基づいて、排水設備の配管接続方法の説明を行う。
なお、図4(B)に示すように、既に、下階Bの第1管継手20が設置されており、その第1管継手20の上下の横枝管受け口23,24に、それぞれ汚水用の第2床上排水横枝管15と雑排水用の第1床上排水横枝管14とが接続されているものとする。
先ず、図4(A)に示すように、コンクリートスラブCSの厚み寸法に合わせて長さ寸法が調整された上部分割管12sと、下階Bの第1管継手20及び第2管継手30の高さ位置に合わせて長さ寸法が調整された上側の分割立て管12mと下側の分割立て管12mとが準備される。
【0023】
次に、図4(B)に示すように、下階Bの第1管継手20の上部受け口22に下側の分割立て管12mの下端部が挿入される。これによって、第1管継手20の上部受け口22と分割立て管12mとの間が、図2に示すように、シール材28によってシールされ、その上部受け口22と分割立て管12mとが接続される。次に、分割立て管12mの上端部に直管継手50の下部が接続される。分割立て管12mと直管継手50の下部との接続構造は、図3に示すように、フランジ継手40を使用した接続構造であり、ボルト47とナット48とを締め付けることで、分割立て管12mと直管継手50の下部受け口との間がシール材45によってシールされる。このため、分割立て管12mと直管継手50とは軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。
【0024】
次に、図4(B)に示すように、上側の分割立て管12mの上端部が第2管継手30の下部受け口36に挿入され、フランジ継手40によって軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。また、第2管継手30の上部受け口32に上部分割管12sの直管部12xが図3に示すように挿入され、同じくフランジ継手40によって軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。
次に、図4(B)、図6(B)に示すように、上部分割管12sがコンクリートスラブCSの貫通孔Hに通された後、上側の分割立て管12mの下端部が直管継手50の上部に接続される。分割立て管12mと直管継手50の上部との接続構造も、図3に示すように、フランジ継手40を使用した接続構造であるため、分割立て管12mと直管継手50とは軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続される。このとき、上部分割管12sの上部受け口12uの上端面がコンクリートスラブCSの床面とほぼ等しい高さ位置になるように、また、第2管継手30の横枝管受け口34がコンクリートスラブCSの下面と天井板Tとの間の所定高さ位置に配置されるように、分割立て管12mは直管継手50に接続される。
なお、図6(C)に示すように、上側の分割立て管12mの下端部を直管継手50の上部に接続した後、上部分割管12sをコンクリートスラブCSの貫通孔Hに通し、第2管継手30の下部受け口36を上側の分割立て管12mに接続する方法も可能である。
【0025】
次に、浴室(浴槽及び洗い場)からの雑排水を導く天井裏排水横枝管16が所定の下り勾配で配管され、その天井裏排水横枝管16の下流端が第2管継手30の横枝管受け口34に挿入接続される。前述のように、第2管継手30は上部分割管12s及び分割立て管12mに対して軸方向に距離調節可能及び軸心回りに回転可能なため、天井裏排水横枝管16に対して第2管継手30の横枝管受け口34を高さ方向及び円周方向に微調整することが可能である。
次に、上部分割管12sの上部受け口12uに上階Aの第1管継手20の下端部27が挿入されて、その第1管継手20が上部受け口12uに接続される。この状態で、第1管継手20の下部横枝管受け口24がコンクリートスラブCSの床面に当接するようになる。なお、振動吸収の観点から第1管継手20の下部横枝管受け口24とコンクリートスラブCSの床面との間に耐火性、防水性を有する弾性体を介在させるのが好ましい。
【0026】
次に、台所及び洗面所からの雑排水を導く第1床上排水横枝管14が所定の下り勾配で配管され、その第1床上排水横枝管14の下流端が第1管継手20の下部横枝管受け口24に挿入接続される。また、トイレからの汚水を導く第2床上排水横枝管15が所定の下り勾配で配管され、その第2床上排水横枝管15の下流端が第1管継手20の上部横枝管受け口23に挿入接続される。なお、第1管継手20は上部分割管12sの上部受け口12uに対して軸方向に距離調節可能及び軸心回りに回転可能なため、第1床上排水横枝管14及び第2床上排水横枝管15に対して第1管継手20の横枝管受け口23,24を高さ方向及び円周方向に微調整することが可能である。
以後、上記した手順が繰り返し実行されることで、排水設備が完成する。
【0027】
このように、本実施形態に係る排水設備の配管接続構造によると、コンクリートスラブCSの貫通孔Hには排水立て管12として使用される上部分割管12sが通されており、その上部分割管12sの上部受け口12uと第1管継手20とがコンクリートスラブCSの床面部分で接続される。また、上部分割管12sの直管部12x(下端部)と第2管継手30とがコンクリートスラブCSの下側で接続される。このため、コンクリートスラブCSの厚み寸法が様々であっても、その厚み寸法に合わせて上部分割管12sの長さ寸法を調整することにより、第1管継手20及び第2管継手30を高さ方向における適正位置に位置決めできるようになる。即ち、第1管継手20を床上排水横枝管14,15に対して適正な高さ位置に設置した状態で、第2管継手30を天井裏排水横枝管16に対して適正な高さ位置に設置できるようになる。このため、床上排水横枝管14,15及び天井裏排水横枝管16を適正勾配で配管できるようになる。なお、上部分割管12sの長さ寸法の調整は、長めに作成した上部分割管12sの直管部12x(下端部)をコンクリートスラブCSの厚み寸法に合わせて切断することにより、容易に行うことができる。
【0028】
また、上部分割管12sに対して第1管継手20及び第2管継手30が軸心回りに回動可能に構成されているため、横枝管受け口23,24,34の向きを自由に変えることが可能になる。
ここで、排水立て管12は鋳鉄製であっても良いし、鋼管であっても良い。また、樹脂製であっても良し、樹脂管の回りを耐火繊維モルタル製の外管で覆った耐火二層管であっても良い。
【0029】
なお、本実施形態では、第2管継手30に対して上部分割管12s及び上側の分割立て管12mを軸方向に相対距離調節可能及び軸心回りに相対回転可能な状態で接続する例を示したが、図7の模式図に示すように、第2管継手30に対して上部分割管12s及び上側の分割立て管12mを固定することも可能である。また、上部分割管12s、第2管継手30及び上側の分割立て管12mを一体型とすることも可能である。また、上側の分割立て管12mと下側の分割立て管12mとを直管継手50で接続する例を示したが、図7に示すように、下側の分割立て管12mの上部に受け口を設け、その受け口に上側の分割立て管12mの下端部を挿入接続することも可能である。
【0030】
また、本実施形態では、第2管継手30を有する排水設備を例に説明したが、図8の模式図に示すように、第2管継手30を有しない排水設備においては上部分割管12sを省略し、上側の分割立て管12mに上部受け口を設け、その上部受け口の上端面をコンクリートスラブCSの床面に合わせるように施工することも可能である。この場合、上側の分割立て管12mの下端部は下側の分割立て管12mの上部受け口に挿入されることで、両立て管12mは接続される。
なお、本実施形態ではマンション等の集合住宅における排水設備の配管接続構造について説明したが、本発明をオフィスビル等の排水設備における配管接続構造に適用することも可能である。
【0031】
【発明の効果】
本発明によると、第1管継手及び第2管継手の高さ方向における位置決めが容易になり、床上排水横枝管や天井裏排水横枝管を適正勾配で配管できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1に係る排水設備の配管接続構造を表す模式側面図である。
【図2】図1のII矢視拡大縦断面図である。
【図3】図1のIII矢視拡大縦断面図である。
【図4】本発明の実施形態1に係る排水設備の配管接続方法を表す模式側面図である。
【図5】排水設備の完成状態を表す側面図である。
【図6】排水設備の完成状態を表す模式図(A図)、排水設備の配管接続方法を表す模式図(B図、C図)である。
【図7】排水設備の配管接続構造の変更例を表す模式図である。
【図8】排水設備の配管接続構造の変更例を表す模式図である。
【図9】従来の排水設備の配管接続構造を表す側面図である。
【図10】従来の排水設備の配管接続構造を表す側面図である。
【符号の説明】
CS コンクリートスラブ
H 貫通孔
12 排水立て管
12s 上部分割管
12m 分割立て管
12x 直管部(下端部)
12u 上部受け口
14 第1床上排水横枝管
15 第2床上排水横枝管
16 天井裏排水横枝管
20 第1管継手
27 下端部
30 第2管継手
32 上部受け口
Claims (7)
- 建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管と、前記コンクリートスラブの下側に配管され、第2管継手によって前記排水立て管に接続される天井裏排水横枝管とを備える排水設備の配管接続構造であって、
前記排水立て管として使用され、前記第1管継手と第2管継手との間に配管される構成の上部分割管を備えており、
前記上部分割管は、前記コンクリートスラブの貫通孔に通された状態で、上部受け口の上端面がコンクリートスラブの床面にほぼ等しい高さになるように位置決めされており、
前記上部分割管の上部受け口に前記第1管継手の下端部が挿入されることで、その上部分割管と前記第1管継手とが軸方向に相対距離調節可能な状態で接続され、
前記コンクリートスラブの下側に突出した前記上部分割管の下端部が前記第2管継手に接続されていることを特徴とする排水設備の配管接続構造。 - 請求項1に記載の排水設備の配管接続構造であって、
上部分割管の下端部が第2管継手の上部受け口に挿入されることで、その上部分割管と前記第2管継手とが軸方向に相対距離調節可能な状態で接続されていることを特徴とする排水設備の配管接続構造。 - 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の排水設備の配管接続構造であって、
上部分割管に対して第1管継手及び/又は第2管継手が軸心回りに回動可能に構成されていることを特徴とする排水設備の配管接続構造。 - 請求項1に記載の排水設備の配管接続構造であって、
上部分割管と第2管継手とが軸方向に相対距離調節不能かつ相対回転不能な状態に保持されていることを特徴とする排水設備の配管接続構造。 - 建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管とを備える排水設備の配管接続構造であって、
上階のコンクリートスラブと下階のコンクリートスラブとの間に位置する排水立て管は、直列に接続された複数本の分割立て管から構成されており、
最も上に位置する分割立て管である上部分割管は、前記上階のコンクリートスラブの貫通孔に通された状態で、上部受け口の上端面が前記コンクリートスラブの床面にほぼ等しい高さになるように位置決めされており、
前記上部分割管の上部受け口に前記第1管継手の下端部が挿入されることで、その上部分割管と前記第1管継手とが軸方向に相対距離調節可能な状態で接続されていることを特徴とする排水設備の配管接続構造。 - 建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管と、前記コンクリートスラブの下側に配管され、第2管継手によって前記排水立て管に接続される天井裏排水横枝管とを備える排水設備の配管接続方法であって、
前記排水立て管を構成する上部分割管を前記コンクリートスラブの厚み寸法及び/又は天井裏排水横枝管の芯高さ寸法に合わせて裁断する工程と、
前記排水立て管の上部分割管の下端部を軸方向に相対距離調節可能な状態で第2管継手の上部受け口に接続し、前記排水立て管を構成する分割立て管の一本を軸方向に相対距離調節可能な状態で第2管継手の下部受け口に接続する工程と、
前記上部分割管をコンクリートスラブの貫通孔に通し、その上部分割管の上部受け口の上端面が上階の前記コンクリートスラブの床面とほぼ等しい高さになるように、かつ、前記第2管継手の横枝管受け口が天井裏排水横枝管を受けられる高さになるように位置決めした状態で、その第2管継手の下部受け口に接続された前記分割立て管を下階において既に設置済みの分割立て管と接続する工程と、
前記上部分割管の上部受け口に上階の第1管継手の下端部を挿入して、その上部分割管と前記第1管継手とを軸方向に相対距離調節可能な状態で接続する工程と、
を有することを特徴とする排水設備の配管接続方法。 - 建物の上下方向に延びる雑排水、汚水兼用の排水立て管と、その建物の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブの床上に配管され、第1管継手によって前記排水立て管に接続される床上排水横枝管と、前記コンクリートスラブの下側に配管され、第2管継手によって前記排水立て管に接続される天井裏排水横枝管とを備える排水設備の配管接続方法であって、
前記排水立て管を構成する上部分割管を前記コンクリートスラブの厚み寸法及び/又は天井裏排水横枝管の芯高さ寸法に合わせて裁断する工程と、
前記排水立て管の上部分割管の下端部を軸方向に相対距離調節可能な状態で第2管継手の上部受け口に接続する工程と、
前記上部分割管をコンクリートスラブの貫通孔に通し、その上部分割管の上部受け口の上端面が上階の前記コンクリートスラブの床面とほぼ等しい高さになるように、かつ、前記第2管継手の横枝管受け口が天井裏排水横枝管を受けられる高さになるように位置決めした状態で、その第2管継手の下部受け口を下階において既に設置済みの排水立て管の分割立て管に接続する工程と、
前記上部分割管の上部受け口に上階の第1管継手の下端部を挿入して、その上部分割管と前記第1管継手とを軸方向に相対距離調節可能な状態で接続する工程と、
を有することを特徴とする排水設備の配管接続方法。
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2003
- 2003-07-03 JP JP2003191193A patent/JP2005023675A/ja active Pending
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