JP3653193B2 - 排水管継手の接続構造 - Google Patents

排水管継手の接続構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばマンション等の集合住宅の排水経路において、上階から下階を貫いて配管された立て管に各階の横枝管を接続するための排水管継手の下流側の立て管に対する接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、上記排水管継手を用いた配管施工例を示している。図示するようにこの排水管継手1は、上階と下階を区画するコンクリートスラブ4を貫通する状態に固定(埋め戻し)されている。この排水管継手1は、横枝管7を接続するための横枝管受け口5,6を備えた胴部10と、該胴部10の上部に設けられ、上流側の立て管2を接続するための上部受け口1aと、該胴部10の下部に設けられ、下流側の立て管3を接続するための下部接続部1bを有している。横枝管7を介して大便器8が排水管継手1ひいては立て管3に接続されている。
【0003】
又、近年この種の排水管継手1には、流入した排水を螺旋状に旋回させるための旋回羽根9が管内方に張り出し状に設けられており、該旋回羽根9に流下する排水を衝突させて旋回流を発生させることにより管中心に常時大気に連通した空気コアを形成し、これにより管内圧力を常時大気圧に保持して排水流下に伴う管内圧力の変動を抑制するいわゆる単管式排水システムが主流となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このように、従来旋回羽根9を備えた排水管継手1をコンクリートスラブ4に直接埋め戻して固定していたため、流下する排水が旋回羽根9に衝突した際の衝撃が振動となってコンクリートスラブ4に伝播し、これが特に下階の住人にとって不快な排水騒音となる問題があった。
又、上記旋回羽根9を有しない排水管継手1であっても、流入する横枝管排水が管内壁に衝突すること等により振動が発生し、これによっても排水騒音を生ずる問題があった。
本発明は、この問題に鑑みなされたもので、排水管継手から振動が発生しても排水騒音を大幅に緩和することができる排水管継手の接続構造を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、前記各請求項に記載した構成の接続構造とした。
請求項1記載の接続構造によれば、排水管継手は、コンクリートスラブに直接固定されるのではなく、該コンクリートスラブに固定した下流側の立て管を介して固定される。しかも、排水管継手の下部接続部と下流側の立て管の受け口との間には環状の舌状片を有するパッキンが介在されるので、排水管継手で発生した振動は該パッキンに吸収され、従ってコンクリートスラブに伝播する振動は大幅に低減される。
このことから、例えば排水管継手の内部に旋回羽根が設けられているため、該旋回羽根に排水が衝突することにより振動が発生してもコンクリートスラブにはほとんど伝わらず、これにより排水騒音を大幅に低減することができる。
なお、上記旋回羽根が設けられていない排水管継手であっても、横枝管から排水が流入することにより発生する振動がコンクリートスラブに伝播しにくので、上記と同様に排水騒音を大幅に低減することができる。
【0006】
、排水管継手の横枝管受け口をコンクリートスラブにより近づけることができるので、床下スペースが低い場合であっても、容易に横枝管の配管をすることができる。
ここで、近年、建物の床面に段差のないいわゆるバリアフリー構造が広く普及してきている。この構造の場合には居室の床面をより低く設定するためコンクリートスラブとの間の間隔が小さくなり、その結果横枝管を配管するための床下スペースが小さくなっていきている。このため、横枝管はコンクリートスラブとの間の隙間を極力小さくした状態で配管する必要があり、その結果、排水管継手の横枝管受け口もコンクリートスラブに極力近い高さになるよう当該排水管継手をコンクリートスラブに固定する必要がある。請求項記載の排水管継手によれば、このようなバリアフリー構造についての要請にも容易に応じることができる。
【0007】
更に、請求項記載の接続構造によれば、塩化ビニール製内管の表面をモルタル製の耐火被覆層で覆った耐火二層管継手の場合であっても、該継手内に排水が流入し、内壁面に衝突すること等により振動が発生しても、該振動がコンクリートスラブに直接伝播しないので、このような振動を原因とする排水騒音を大幅に低減することができる。
【0008】
又、請求項記載の接続構造によれば、横枝管をコンクリートスラブの上面により接近させて配管することができ、これにより前記と同様床下スペースを小さくして容易にバリアフリー構造に対応できるようになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を図1〜図5に基づいて説明する。図1は、第1実施形態に係る排水管継手20の接続構造を示している。この排水管継手20は、胴部21と、該胴部21の周囲に設けた横枝管受け口22と、胴部21の上部に設けた上部受け口24と、胴部の下部に設けた下部接続部25を有している。
【0010】
横枝管受け口22には、横枝管28を介して例えば前記大便器8(図1では省略)が接続されている。本実施形態の場合、この横枝管受け口22の内周側には略円筒形状のパッキンが介装されており、該パッキンの内周側に横枝管28を挿入するのみで、該横枝管28が受け口22に対して水密に接続されている。このワンタッチ式の接続構造の場合、横枝管受け口22にはボルト接合用のフランジ部等外周側に張り出す部位は設けられていない。
【0011】
胴部21の内周側には、流下する排水を旋回させるための旋回羽根21aが管内方へ螺旋状に張り出し状に設けられている。上流側の立て管26から流下した立て管排水はこの旋回羽根21aに衝突することにより減速し、減速した後該旋回羽根21aに案内されて旋回流となる。
【0012】
上部受け口24には、図示省略したパッキンを介して上流側の立て管26が挿入されている。
下部接続部25は、図示するように直管形状を有している。この下部接続部25は、下流側の立て管27の上部受け口27aに挿入されている。図2に示すように下部接続部25と、上部受け口27aの内周面との間には、ゴム製のパッキン29が介装されている。このパッキン29は略円筒形状を有し、その内周側には環状の舌状片29aが全周にわたって設けられている。この舌状片29aの内周側に、排水管継手20の下部接続部25が挿入されており、この舌状片29aが下部接続部25に弾性的に密着することにより、該下部接続部25が下流側の立て管27に対して水密に接続される。
しかも、上記舌状片29aは下部接続部25に対して弾性的に押圧されているので、排水管継手20に振動が発生しても、該舌状片29aによりこの振動は吸収される。
【0013】
又、上記パッキン29の下端部には、内周側に張り出す緩衝片29bが設けられており、この緩衝片29bに下部接続部25の下端が突き当てられている。この緩衝片29bが弾性変形することにより、下部接続部25の熱膨張が吸収される。
本実施形態の場合、上記のように下部接続部25が緩衝片29bに突き当たる状態にまで差し込まれると、図示するように横枝管受け口22がコンクリートスラブ30の上面にほぼ接触する高さに位置し、これにより横枝管28が最も低い位置(最もコンクリートスラブ30の上面に近い位置)に配管されている。
【0014】
次に、下流側の立て管27は、コンクリートスラブ30に埋め戻されて(埋め戻し部30a)固定されている。上部受け口27aの上端は、コンクリートスラブ30の上面に面一に揃えられている。このようにコンクリートスラブ30に直接固定した下流側の立て管の上部受け口27aに下部接続部25を挿入して、当該排水管継手20が下流側の立て管に接続されている。
このように、排水管継手20は、直管形状の下部接続部25を上部受け口27aに単に挿入することにより下流側の立て管27に接続される構成であるので、この接続状態において、横枝管受け口22をコンクリートスラブ30の上面にほぼ接触する位置まで低くすることができ、これにより横枝管28とコンクリートスラブ30の上面との間の隙間L0を極めて小さくして、該横枝管28をコンクリートスラブ30の上面により接近した位置(より低い位置)に配管することができる。
【0015】
以上のように構成した第1実施形態の接続構造によれば、下流側の立て管27をコンクリートスラブ30に固定し、該下流側の立て管27の上部受け口27aにパッキン29を介して排水管継手20が接続される。このため、上流側の立て管26を流下した排水が旋回羽根に衝突することにより発生する振動、或いは横枝管排水が流入して管壁に衝突することにより発生する振動は、パッキン29の舌状片29a及び緩衝片29bによって吸収されるため、これらの振動のコンクリートスラブ30への伝播は大幅に抑制される。
【0016】
このように、本実施形態の接続構造によれば、排水管継手20で発生した振動はパッキン29に吸収されるため、コンクリートスラブ30に直接伝播せず、排水騒音を大幅に低減することができる。この点、従来は、排水管継手をコンクリートスラブに直接固定していたため、これらの振動がコンクリートスラブに直接伝播してしまい、その結果特に下階の居住者にとって不快な排水騒音を発生していた。
【0017】
又、本実施形態の接続構造によれば、下部接続部25を上部受け口27aに単に挿入することによって、当該排水管継手20が下流側の立て管27に接続される構成であるので、横枝管受け口22をより低い位置に設定しやすくなる。
又、横枝管受け口22はいわゆるワンタッチ形式の接続構造を有しており、その外周側に張り出すフランジ部を有していないので、該横枝管受け口22は図示するようにほぼコンクリートスラブ30の上面に接触する位置まで下げられている。なお、横枝管受け口22の下端面とコンクリートスラブ上面との間に防振ゴム板を介在させて当接させてもよい。
【0018】
ここで、前記請求項1記載の発明には含まれない関連技術について説明する。例えば図3に示すように下部接続部にフランジ部43を設け、このフランジ部43を下流側の立て管45に挿通したフランジ部45aにボルト締めして、排水管継手40を下流側の立て管45に接続する構成(関連技術)とした場合は、ボルト・ナットを締めるスペースを確保する必要上、横枝管受け口42の高さを低くすることには限界があり、その結果、横枝管28とコンクリートスラブ30の上面との間の隙間L1は、前記例示した第1実施形態の接続構造に採用した場合の隙間L0よりも大きくなる。
【0019】
但し、図3に示す接続構造であっても、下流側の立て管45をコンクリートスラブ30に固定し、該下流側の立て管45にパッキン(図示省略)を介して排水管継手40を接続することにより、第1実施形態と同様排水騒音の低減を図ることができる。
更に、下流側の立て管27を直接コンクリートスラブ30に固定する構成であるので、従来下流側の立て管をコンクリートスラブの下面側に吊り下げ状に支持する場合に必要であった吊り金具等の特別の固定金具は不要になる。
【0020】
次に、請求項1記載の発明に係る第2実施形態の接続構造を図4に基づいて説明する。この第2実施形態は、第1実施形態とは横枝管の接続形態が異なっている。すなわち、前記第1実施形態に係る排水管継手20の横枝管受け口22はいわゆるワンタッチ式の受け口であったが、この第2実施形態に係る排水管継手37の横枝管受け口31は袋ナット32を締め込んで横枝管33を接続する形態(袋ナット式)となっている。
この場合、横枝管受け口31の内周側にはリング状のパッキン(図示省略)が装着されており、該パッキンの内周側及び袋ナット32の内周側に横枝管33を挿通し、この挿通状態で袋ナット32を締め込むことにより横枝管33が横枝管受け口31に対して水密に接続される。
【0021】
図示するようにこの袋ナット式の接続形態の場合、袋ナット32が該受け口31の外周側に張り出すため、該袋ナット32がコンクリートスラブ30の上面に当接するまでの範囲で横枝管受け口31を接近させることができる。従って、前記第1実施形態に比して、袋ナット32の張り出し分だけ当該横枝管受け口31をコンクリートスラブ30に接近させることに制限を受ける(L0<L2)。
【0022】
しかしながら、本実施形態における排水管継手37も、上流側の立て管36を接続するための上部受け口34と下流側の立て管35を接続するための下部接続部38を有しており、該下部接続部38は同じく直管形状を有して、下流側の立て管35の受け口35aにパッキンを介して差し込み接続されている。従って、横枝管33から流入した排水が当該管継手内壁に衝突することにより、或いは胴部37aに張り出し形成した旋回羽根37bに排水立て管が衝突すること等により振動が発生しても、この振動はパッキンに吸収されてしまうので、コンクリートスラブ30にまで伝播する振動は大幅に低減され、これにより不快な排水騒音を低減することができる。
【0023】
次に、図5には第3実施形態に係る接続構造が示されている。この第3実施形態は、いわゆる耐火被覆二層管の接続構造に関わる。図中、符号40は上流側の立て管、符号41は下流側の立て管、符号42は第1アダプタ管、符号43は第2アダプタ管、符号44は排水管継手を示している。これらは、全て内管(いわゆる塩ビ管)に耐火性のモルタル層を被覆させた構成となっている。
【0024】
排水管継手44の上部受け口44aには、上流側の立て管40が接続されている。この上流側の立て管40の下部は、耐火被覆層がなく内管がむき出しになった部分(図示省略)であり、該むき出し部分が上部受け口44aに挿入されて、当該上流側の立て管40が排水管継手44に接続されている。図示するようにこの接続状態では、立て管40のむき出し部分は外部に晒されていない。
【0025】
排水管継手44の下部接続部44bも、耐火被覆層がなく内管がむき出しになった直管形状の部分であり、該下部接続部44bが第1アダプタ管42の上部受け口に挿入されている。第1アダプタ管42の上部受け口の内周側にはパッキン42aが装着されており、このパッキン42aは挿入された下部接続部44bに弾性的に密着されている。
【0026】
第1アダプタ管42のほぼ下半分もモルタル被覆層42cのない内管42dがむき出しになった部分であり、このむき出し部分42bが第2アダプタ管43に挿入されている。このむき出し部分42bは、第2アダプタ管43の内管43aに対してほぼ隙間のない状態で、該内管43aの内周に張り出し形成したフランジ部43bに上方から突き当たるまで挿入され、この挿入状態で接着されている。
この第2アダプタ管43において、内管43aの外周面はその全面にわたってモルタル被覆層43cにより覆われている。上記第1及び第2アダプタ管42,43がコンクリートスラブ30に直接埋め戻されて固定されている(埋め戻し部30a)。
【0027】
上記第2アダプタ管43に、下流側の立て管41が接続されている。この下流側の立て管41の上部も、モルタル被覆層41aのない内管41bがむき出しになった部分であり、該むき出し部分41cが上記第2アダプタ管43にほぼ隙間のない状態で前記フランジ部43bに下方から突き当たるまで挿入され、この挿入状態で接着されている。
【0028】
上記のように、第1及び第2アダプタ管42,43と下流側の立て管41は接着により一体化されており、これらが特許請求の範囲に記載した下流側の立て管を構成し、従って第1アダプタ管42の上部受け口(パッキン42aが装着された部分)が特許請求の範囲に記載した上部受け口に相当する。
又、図示するようにこの第3実施形態においても、第1アダプタ管42の上端は、コンクリートスラブ30の上面に面一に揃えられている。この第1アダプタ管42に対して排水管継手44は、その横枝管受け口44bをコンクリートスラブ30の上面にほぼ接触させる位置まで挿入されており、これにより横枝管45がコンクリートスラブ30に極めて接近した低い位置に配管されている。
【0029】
このように構成した第3実施形態の接続構造によっても、排水管継手44の下部接続部44bが、コンクリートスラブ30に固定した第1アダプタ管42に挿入されており、両者間にはパッキン42aが介装されている。このため、排水管継手44において発生した振動は主としてパッキン42aにより吸収されて、コンクリートスラブ30まで伝播せず、これにより排水騒音を大幅に低減することができる。
【0030】
又、排水管継手44は、第1アダプタ管42に対して直管形状をなす下部接続部44bを単に挿入するのみで接続するワンタッチ式の接続形態を有するので、図3に示したフランジ部のボルト固定式の接続形態に比してより低い位置に接続することができ、これにより横枝管45をより低い位置に配管して、床下スペースが低いバリアフリー構造にも容易に対応できるようになる。
【0031】
以上説明した各実施形態には、さらに様々な変更を加えて実施することができる。本発明は、排水管継手をコンクリートスラブに直接固定するのではなく、下流側の立て管をコンクリートスラブに固定し、該下流側の立て管の上部受け口に直管形状をなす排水管継手の下部接続部をパッキンを介して挿入することにより、該排水管継手で発生した振動をパッキンにより吸収してコンクリートスラブに伝播する振動を低減し、これにより排水騒音を大幅に低減する構成であることを特徴している。従って、横枝管の接続形態についてはワンタッチ式又は袋ナット式等を適宜選択して適用することができる。但し、ワンタッチ式の接続形態を用いることにより、横枝管をより低い位置に配管することができる。
【0032】
又、下流側の立て管の上部受け口をコンクリートスラブの上面に面一に揃えて固定する構成を例示したが、必ずしも揃っている必要はない。下流側の立て管の受け口上端は、コンクリートスラブの上面から突き出してもよく、又該上面よりも下がっていてもよい。
更に、横枝管受け口は1口タイプのものを例示したが、2口以上を有する排水管継手であっても同様に実施することができる。
又、旋回羽根21a(37b)を有する排水管継手20(37)を例示したが、この種の旋回羽根を有しない排水管継手であっても同様に実施することができ、これにより前記作用効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態を示す図であり、下流側の立て管に対する排水管継手の接続部周辺の側面図である。
【図2】 下流側の立て管の上部受け口周辺を示す一部破断側面図である。
【図3】 請求項記載の発明には含まれない関連技術を示す図であり、フランジをボルト締めして下流側の立て管に排水管継手を接続する形態の該接続部周辺の側面図である。
【図4】 本発明の第2実施形態を示す図であり、袋ナット式の横枝管受け口を有する排水管継手の下流側の立て管に対する接続部周辺を示す側面図である。
【図5】 本発明の第3実施形態を示す図であり、耐火二層管継手の下流側の立て管に対する接続部周辺を示す側面図である。
【図6】 従来の排水管継手の接続構造を示す側面図である。
【符号の説明】
1…従来の排水管継手、1b…下部接続部
20…排水管継手(第1実施形態)
21a…旋回羽根
22…横枝管受け口
25…下部接続部
27…下流側の立て管
28…横枝管
29…パッキン
30…コンクリートスラブ
32…袋ナット
42…第1アダプタ管
44…耐火二層管継手
L0,L1,L2…横枝管とコンクリートスラブ上面との間の隙間

Claims (3)

  1. 略円筒形状の胴部と、該胴部の周囲に設けられた、横枝管を接続するための横枝管受け口と、前記胴部の上部に設けられた、上流側の立て管を接続するための上部受け口と、前記胴部の下部に設けられた、下流側の立て管を接続するための下部接続部を備えた排水管継手であり、前記横枝管を経て横枝管排水が流入して当該排水管継手の管内壁に衝突する構成となっている排水管継手の前記下流側の立て管に対する接続構造であって、
    前記下流側の立て管を、上階と下階を区画するコンクリートスラブに埋め戻しにより固定し、該固定は前記下流側の立て管の上端を前記コンクリートスラブの上面に面一に揃えて固定する構成であり、前記下流側の立て管の上部受け口の内周には、環状の舌状片が内周側の全周にわたって設けられたゴム製のパッキン介装されて、該ゴム製のパッキンの舌状片の内周側に直管形状とする前記下部接続部が単に挿入されるのみで当該排水管継手を前記下流側の立て管に接続できるワンタッチ式の接続構成とし、
    かつ、該接続構成は前記ゴム製のパッキンの舌状片により弾性的に押圧された接続構成とされて、該下部接続部を下流側の立て管に対して水密に接続すると共に、前記横枝管排水が流入して当該排水管継手の管内壁に衝突することにより発生する振動を吸収し、当該振動の前記コンクリートスラブへの伝播を抑制する接続構成となっており、前記コンクリートスラブからの排水騒音の発生を緩和することを特徴とする排水管継手の接続構造。
  2. 請求項1記載の接続構造であって、
    排水管継手は塩化ビニール製の内管の胴部と横枝管受け口と上部受け口の表面に耐火被覆層を設けた耐火二層管継手とされ、前記耐火被覆層がなく前記内管がむき出しになった下部接続部を、前記パッキンの舌状片の内周側に挿入して、当該排水管継手を前記下流側の立て管に接続する構成とした排水管継手の接続構造。
  3. 請求項1又は2記載の接続構造であって、防振ゴム板を介在させて横枝管受け口をコンクリートスラブの上面に当接させた構成とした排水管継手の接続構造。
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