JP4409197B2 - 排水管継手 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、略円筒形状の胴部と、その胴部の上端部に形成されており、上側の立て管が接続される上部受け口と、前記胴部の側面に形成されており、横枝管が接続される横枝管受け口と、前記胴部の下端部に形成されており、下側の立て管が接続される下側接続部とを備える排水管継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の排水管継手の一例が特許文献1に記載されている。前記排水管継手は、図14に示すように、略円筒形状の胴部201を備えており、その胴部201の上端部に上側の立て管221が接続される上部受け口202が形成されている。胴部201の側面には円周方向にほぼ90°隔てた状態で、横枝管223が接続される横枝管受け口203が形成されている。また、胴部201の下端部には、下側の立て管225が接続される下側接続部204が形成されている。
このため、上側の立て管221と横枝管223と下側の立て管225とが排水管継手200によって相互に接続され、上側の立て管221の排水と横枝管223の排水とが排水管継手200の胴部201で合流し、下側の立て管225に流入するようになる。
【0003】
【特許文献1】
特開2000−265514号
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した排水管継手200では、立て管221の内壁面に沿って筒状に流下する排水に対して横枝管223からの排水が横方向から衝突する。このため、立て管221の排水と横枝管223の排水との合流部分で抵抗が生じ、排水の流れが悪くなるという問題がある。
本発明は、上記した問題点を解決するためになされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、排水管継手の合流部分における排水の流れを良くすることである。
【0005】
上記した課題は、各請求項の発明によって解決される。
請求項1の発明は、略円筒形状の胴部と、その胴部の上端部に形成されており、上側の立て管が接続される上部受け口と、前記胴部の側面に形成されており、横枝管が接続される横枝管受け口と、前記胴部の下端部に形成されており、下側の立て管が接続される下側接続部とを備える排水管継手であって、前記胴部の内壁面には、上側の立て管から流下する排水を前記横枝管受け口の胴部側開孔よりも高い位置で受けることができる庇状旋回ガイドが形成されており、前記庇状旋回ガイドは、平面形状略扇形をしてその庇状旋回ガイドの円弧部の全体が前記胴部の内壁面と一体化されており、前記庇状旋回ガイドの扇の要に相当する角部と前記円弧部の両端とを結ぶ前辺部、後辺部は、側面視において一直線状に配置されて、前記前辺部の先端側である前記横枝管受け口側が高くなるように傾斜して構成されて、前記後辺部が前記横枝管受け口の軸心と平面的に平行になるように設定されており、前記庇状旋回ガイドは、上側の立て管から流下する排水が前記横枝管受け口の胴部側開孔を避けながら前記内壁面に沿って螺旋状に旋回し、その胴部側開孔と対向する胴部の内壁面の方向に案内されるように構成されていることを特徴とする。
【0006】
本発明によると、胴部の内壁面には庇状旋回ガイドが形成されており、その庇状旋回ガイドの働きにより、上側の立て管から流下する排水(以下、流下排水)が横枝管受け口の胴部側開孔を避けながら前記胴部の内壁面に沿って螺旋状に旋回できるようになる。このように、流下排水が横枝管受け口の胴部側開孔を避けて流れるため、横枝管受け口の胴部側開孔から胴部内に流入しようとする横枝管の排水と前記流下排水とがまともに衝突することがない。また、流下排水が螺旋状に旋回することで偏流となるので、横枝管からの排水とその流下排水とが直接的に合流衝突をすることがなく、両排水の合流がスムーズに行われる。このため、排水管継手の合流部分で従来よりも抵抗が小さくなり、排水の流れが良くなる。
【0007】
請求項2の発明によると、庇状旋回ガイドの後辺部と横枝管受け口の軸心との平面距離は前記胴部の内径寸法の約1/6に設定されており、前記庇状旋回ガイドの前辺部と後辺部とは側面視において一直線状に形成されて、前記横枝管受け口の軸心に対する前辺部と後辺部との上下方向の傾斜角度が約40°に設定されており、さらに、庇状旋回ガイドの半径方向における上下の傾きが約45°に設定されていることを特徴とする。
【0008】
請求項3の発明によると、胴部は、上胴部片と下胴部片とから構成されて、各々の胴部片にそれぞれ横枝管受け口が形成されており、前記上胴部片の内壁面に庇状旋回ガイドが設けられている。このように、上胴部片の内壁面に庇状旋回ガイドが設けられているため、庇状旋回ガイドの働きで流下排水と上側の横枝管の排水及び下側の横枝管の排水とをスムーズに合流させることができる。
請求項4の発明によると、下胴部片の内壁面には、横枝管受け口の胴部側開孔の上に、その胴部側開孔をカーテン状に塞ごうとする排水を一個所に集める集水ガイドが突出形成されている。このため、流下排水が横枝管受け口の胴部側開孔を塞ぐことがなく、また横枝管受け口への排水の逆流も防止できる。
【0009】
また、請求項5の発明によると、下胴部片の内壁面には、旋回しながら流下する排水が横枝管受け口の胴部側開孔に逆流するのを防止する逆流防止壁がその胴部側開孔の端縁に沿って形成されている。このため、排水が横枝管に逆流するのを確実に防止できるようになる。
請求項6の発明によると、下胴部片の内壁面には、流下する排水の旋回を促進させる旋回促進ガイドが形成されている。このため、上胴部片の庇状旋回ガイドによって旋回させられた排水の旋回力を排水管継手の下部でさらに強めることができる。
請求項7の発明によると、上胴部片と下胴部片との接合面には、旋回促進ガイドに対して庇状旋回ガイドをほぼ平行に配置したり、あるいはほぼ直角に配置可能にするため、その下胴部片に対する上胴部片の周方向における位置決めを複数通り行うことができる凹凸が形成されている。このため、上胴部片の横枝管受け口に対する下胴部片の横枝管受け口の向きを複数通りに変えることができるとともに、旋回促進ガイドに対する庇状旋回ガイドの位置も変えられるようになり、排水管継手の汎用性が高くなる。
【0010】
また、請求項8の発明によると、胴部の下側接続部は、集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブを貫通した下階の立て管の上部受け口に接続される構成である。このため、従来のように、排水管継手の胴部をコンクリートスラブの貫通孔に通す必要がなくなり、その排水管継手の長さ寸法をコンクリートスラブの厚み寸法とは無関係に設定できるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
(関連技術)
本発明の実施形態1に係る排水管継手の説明を行う前に、図1から図5に基づいて本発明に関連する排水管継手の説明を行う。本発明に関連する排水管継手はマンション等の集合住宅における排水経路に使用される管継手であり、図1にその排水管継手の縦断面等が示されている。また、図2は、排水管継手の上部継手と下部継手との接合面を表す平面図、図3は、排水管継手を使用した施工例を表す縦断面図である。
【0012】
排水管継手1は、図1に示すように、上流側の上部継手10と下流側の下部継手20とが組合わされることにより構成される。
上部継手10は略筒状の胴部11を備えており、その胴部11の上端部に上流側(上階)の排水立て管2(図3参照)が接続される上部受け口12が形成されている。上部受け口12は、その先端(上端)にリング状の内フランジ12fを備えており、その内フランジ12fの内側にリング状溝12mが設けられている。
【0013】
上部受け口12には、シール材14が装着されている。シール材14は、上部受け口12の内壁面をほぼ全体的に覆う筒部14tと、その筒部14tの上部内周に形成されたシール本体部14xとから構成されている。シール本体部14xは、上部受け口12と排水立て管2(図3参照)との間をシールする部分であり、断面略楔形をした複数(図1では三枚)のリング状襞が上部受け口12の奥側に傾斜した状態で形成されている。
【0014】
シール材14の筒部14tの上部外周には、フランジ部14sが形成されており、そのフランジ部14sが上部受け口12のリング状溝12mに嵌め込まれている。また、筒部14tの下部内周には、排水立て管2の先端(下端)を受けるリング状の受け部14rが形成されており、その受け部14rが上部継手10の胴部11の内周面に突出形成されたリング状の段差部11dによって下方から支持されている。このように、排水立て管2の下端がシール材14の受け部14rに支えられる構造のため、排水立て管2が熱膨張しても受け部14rが弾性変形することでその排水立て管2の熱膨張を吸収できる。
【0015】
上部継手10の胴部11の側面には、大径横枝管3(図3参照)が接続される上部横枝管受け口13が形成されている。上部横枝管受け口13の先端内周面には、リング状の突条13dが形成されており、その突条13dの部分にシール材16が装着されている。
【0016】
シール材16は、上部横枝管受け口13の先端内周面(突条13dの部分)を覆う筒部16sと、その筒部16sの内周面に形成されたシール本体部16xとから構成されている。シール本体部16xは、上部横枝管受け口13と大径横枝管3との間をシールする部分であり、断面略楔形をしたリング状襞が上部横枝管受け口13の奥側に傾斜した状態で形成されている。シール材16の筒部16sの先端には、フランジ部16fが形成されており、そのフランジ部16fが上部横枝管受け口13の先端面を覆っている。
【0017】
シール材16のフランジ部16fから上部横枝管受け口13の先端外周面までは、リング状の耐火カバー17によって覆われている。耐火カバー17は、シール材16を火災時の炎から保護するカバーであり、例えば、接着によりシール材16に固定される。ここで、接着とは、接着剤による接着だけではなく、シール材16を耐火カバー17に融着させる場合や、シール材16を型成形するときに耐火カバー17を型内にインサートして接着させる場合等も含むものとする。
なお、耐火カバー17の材料には、0.6mm以上のステンレス板や鋼板を使用するのが好ましい。
【0018】
上部継手10の胴部11と上部横枝管受け口13との上境には、大径横枝管3が胴部11内に入り込まないようにするための隔壁11kが形成されている。上部継手10の胴部11の下端部には、その上部継手10を後記する下部継手20に接続する際に使用される下部フランジ19が設けられている。また、下部フランジ19の下面(接合面)には、後記する下部継手20の位置決め凹部29hと嵌合する位置決め突起19tが基準位置STに形成されている(図2(A)のI図)。ここで、基準位置STは上部横枝管受け口13の中心線上に設定されている。なお、図2(A)のI図は、上部継手10を下方から見た模式平面図を表している。
【0019】
下部継手20は、上側で拡開するようにテーパが設けられた胴部21を備えており、その胴部21の上端部に前述の上部継手10と接続する際に使用される上部フランジ29が形成されている。また、上部フランジ29の上面(接合面)には、上部継手10の位置決め突起19tと嵌合可能な位置決め凹部29hが形成されている。
【0020】
位置決め凹部29hは、図2(A)のII図、III図、IV図に示すように、上部フランジ29の接合面の基準位置STと、基準位置STから右に90°回転した位置及び基準位置STから左に90°回転した位置の三個所に形成されている。なお、図2(A)のII図は、下部継手20を上方から見た平面図であり、図2(A)のIII図は、II図を右に90°回転した平面図、図2(A)のIV 図は、II図を左に90°回転した平面図である。
【0021】
下部継手20の胴部21の側面には、図1に示すように、小径横枝管4(図3参照)が接続される下部横枝管受け口23が形成されている。下部横枝管受け口23の先端内周面には、リング状の突条23dが形成されており、その突条23dの部分にシール材26が装着されている。
また、シール材26のフランジ部26fから下部横枝管受け口23の先端外周面までは、リング状の耐火カバー27によって覆われている。ここで、シール材26及び耐火カバー27は、上部横枝管受け口13のシール材16及び耐火カバー17と等しい構造のため、説明を省略する。
【0022】
下部継手20の胴部21と下部横枝管受け口23との上境には、小径横枝管4が胴部21内に入り込まないようにするための隔壁21kが形成されている。さらに、隔壁21kには、胴部21の内側に突出するように庇状の集水ガイド21yが形成されている。集水ガイド21yは、下部横枝管受け口23の開孔が胴部21内をカーテン状に流下する排水によって塞がれないようにするためのものであり、排水を下部横枝管受け口23の開孔中央に集める働きをする。
また、下部継手20の胴部21には、流下する排水を螺旋状に旋回させるための旋回ガイド28a,28bが形成されている。旋回ガイド28a,28bは、円周方向に約90°間隔で二箇所に形成するのが旋回効果上好ましいが、いずれか一個所に形成しても良い。さらに、胴部21の外周面には、旋回ガイド28の近傍に制振リブ21r(二点鎖線参照)が縦に形成されている。
下部継手20の胴部21の下端部には、下流側(下階)の排水立て管5(図3参照)の受け口部Uに挿入される直管部22が形成されている。
【0023】
上部継手10及び下部継手20の材料には鋳鉄等が一般的に使用される。しかし、例えば、樹脂等も使用可能である。なお、樹脂等を使用する場合には、上部継手10及び下部継手20の表面を不燃材及び繊維等を含むモルタルで覆う必要がある。
【0024】
次に、上部継手10と下部継手20とを組合わせて排水管継手1を製作する方法について説明する。
先ず、上部横枝管受け口13と下部横枝管受け口23とが、図1に示すように、同方向を指向する排水管継手1を製作する場合には、上部継手10の下部フランジ19に形成された位置決め突起19tを下部継手20の上部フランジ29の基準位置STに形成された位置決め凹部29hに嵌合させて、両フランジ19,29を連結する(図2(A)I図、II図参照)。なお、上部継手10の下部フランジ19と下部継手20の上部フランジ29とを連結させる際には、両フランジ19,29間にシール用のパッキン30を挟み込む。
【0025】
次に、下部横枝管受け口23が上部横枝管受け口13の位置から右に90°回転した位置にある排水管継手1を製作する場合には、上部継手10の位置決め突起19tを下部継手2の基準位置STから左に90°回転した位置に形成された位置決め凹部29hRと嵌合させ、両フランジ19,29を連結する(図2(A)I図、III図参照)。
【0026】
また、下部横枝管受け口23が上部横枝管受け口13の位置から左に90°回転した位置にある排水管継手1を製作する場合には、上部継手10の位置決め突起19tを下部継手2の基準位置STから右に90°回転した位置に形成された位置決め凹部29hLと嵌合させ、両フランジ19,29を連結する(図2(A)I図、IV図参照)。
即ち、上部継手10と下部継手20とにより三種類の排水管継手1を製造することができ、排水管継手1の汎用性が高くなる。
【0027】
ここで、下部継手20の上部フランジ29には、基準位置STの位置決め凹部29hと中心を挟んで対向する位置に位置決め凹部29hが形成されていない。このため、下部横枝管受け口23と上部横枝管受け口13とが反対方向を向くように、上部継手10と下部継手20とが連結されることはない。したがって、上部横枝管受け口13から流入した排水が下部横枝管受け口23に逆流するような不具合が生じない。
【0028】
次に、図3に基づいて、排水管継手1を使用した排水経路の施工例について説明する。
先ず、下階の排水立て管5の受け口部U及びその近傍がコンクリートスラブCの貫通孔Chに通された状態で、その排水立て管5の内管5eの下端部が下階の排水管継手(図示されていない)と接続される。この状態で、排水立て管5の受け口部Uの上端面はコンクリートスラブCの上面Cuの高さに合わせられる。なお、排水立て管5の受け口部UをコンクリートスラブCの上面Cuから突出させることも可能である。
【0029】
下階の排水立て管5は、例えば、直管部Sが内管5eと外管5fとから構成され、受け口部Uが受け口内管5uと受け口外管5yとから構成される耐火二層管である。受け口内管5uの先端にはリング状のシール材5cが装着されており、そのシール材5cの周縁部から受け口外管5yの先端外周面までが耐火カバー5kによって覆われている。また、受け口外管5yと直管部Sの外管5fとの突き合わせ部Wは耐火目地カバー50によって覆われている。
【0030】
耐火目地カバー50は、受け口外管5yとほぼ等しい内径寸法の筒状目地カバー本体51と、リング状の介在外管52と、パッキン状の熱膨張耐火材53とを備えている。熱膨張耐火材53は受け口外管5yと直管部Sの外管5fとの突き合わせ部Wに挟み込まれ、介在外管52は筒状目地カバー本体51と外管5fとの間に形成されたリング状の隙間に嵌め込まれる。この状態で、筒状目地カバー本体51の上縁部は受け口外管5yにネジ止めされ、筒状目地カバー本体51の下縁部は介在外管52と共に直管部Sの外管5fにネジ止めされる。このように、突き合わせ部Wにパッキン状の熱膨張耐火材53が挟み込まれているため、火災時に排水立て管5の内部を上昇する有毒ガスが突き合わせ部Wから外部に漏出する不具合が生じない。
【0031】
コンクリートスラブCの貫通孔Chに通された排水立て管5の受け口内管5uには、排水管継手1の下端部に形成された直管部22が挿入される。これによって、排水管継手1の直管部22と排水立て管5の受け口内管5uとの間がシール材5cによって自動的にシールされ、排水管継手1と排水立て管5とが接続される。
【0032】
次に、排水管継手1の上部横枝管受け口13に大便器等に接続された大径横枝管3が挿入され、その排水管継手1と大径横枝管3とが接続される。また、排水管継手1の下部横枝管受け口23に雑排水等を導く小径横枝管4が挿入され、その排水管継手1と小径横枝管4とが接続される。なお、上記した横枝管3,4は耐火二層管であり、図3にはその内管のみが図示され、外管が省略されている。
【0033】
次に、排水管継手1の上部受け口12に上階の排水立て管2の内管2eが挿入される。これによって、排水管継手1の上部受け口12と排水立て管2の内管2eとの間がシール材14によって自動的にシールされ、排水管継手1と上階の排水立て管2とが接続される。
ここで、上階の排水立て管2は下階の排水立て管5と等しい構造の耐火二層管であり、図3にはその内管のみが図示されて、外管は省略されている。上階の排水立て管2は、排水管継手1に接続される際に、その受け口部(図示されていない)が上階のコンクリートスラブの貫通孔(図示されていない)に通される。
下階の排水立て管5に排水管継手1が接続され、その排水管継手1に上階の排水立て管2が接続された後、コンクリートスラブCの貫通孔Chがモルタルで埋め戻され、排水立て管5の受け口部U及びその近傍がコンクリートスラブCに固定される。横枝管の配管3,4及びそれに接続される器具の取付け作業は他の工事工程との関連で適時に行われる。
【0034】
このように、本実施形態に係る排水管継手1は、コンクリートスラブCを貫通した下階の排水立て管5の受け口部Uに接続されるため、排水管継手の胴部をコンクリートスラブCの貫通孔Chに通す必要がない。したがって、排水管継手1の長さ寸法をコンクリートスラブCの厚み寸法とは無関係に設定することができる。このため、コンクリートスラブCの厚み寸法が大きい場合でも、排水管継手1の小型軽量化が可能になり、排水管継手1の取付け作業等が容易になるとともに、製作コストも安くなる。さらに、排水管継手1の取付けを誤った場合でも、コンクリートスラブCの貫通孔Chのモルタル除去作業が不要になり、手直しが格段に容易になる。
【0035】
また、排水管継手1は上部継手10と下部継手20とを組合わせることにより構成され、各々の継手10,20にそれぞれ横枝管受け口13,23が形成されている。また、上部継手10と下部継手20との接合面には、その上部継手10に対する下部継手20の周方向における位置決めを複数通り(三通り)行うことができる位置決め突起19t、位置決め凹部29h(凹凸)が形成されている。このため、上部継手10の横枝管受け口13に対する下部継手20の横枝管受け口23の向きを三通りに変えることができ、排水管継手1の汎用性が高くなる。
さらに、排水管継手1の下部継手20の内壁面には流下する排水を螺旋状に旋回させる旋回ガイド28a,28bが形成されているため、排水管内の空気圧変動を所定の範囲内に保持しつつ排水することができ、排水効率が向上する。
【0036】
なお、本実施形態に係る排水管継手1は、一個の横枝管受け口23を備える下部継手20を例に説明を行ったが、図2(B)に示すように、二個の横枝管受け口23a,23bを備える下部継手20を使用することも可能である。この場合、二個の横枝管受け口23a,23bが直角に配置されている型式では下部継手20の位置決め凹部29hは、それぞれの横枝管受け口23a,23bの真上位置に形成されている。また、二個の横枝管受け口23a,23bが直線状に配置されている型式では、下部継手20の位置決め凹部29hは、それぞれの横枝管受け口23a,23bの位置から約90°回転した位置に形成されている。
【0037】
また、本実施形態に係る排水管継手1は、上部継手10と下部継手20とを組合わせることにより構成する例を示したが、図4に示すように、排水管継手40を一体成形することも可能である。なお、図4では、下部横枝管受け口23a,23bを二個備える排水管継手40を例示しているが、下部横枝管受け口は一個であっても良いし、三個であっても良い。ただし、下部横枝管受け口23a,23bは、上部横枝管受け口13が形成されている壁面とほぼ対向する壁面に形成されることはない。このため、上部横枝管受け口13から流入した排水が下部横枝管受け口23a,23bの側に逆流することはない。
【0038】
図5は、図4に示す排水管継手40を使用した施工例を表している。
ここで、排水管継手40の直管部42が接続される下階の排水立て管5は、受け口部Uを有する排水立て管であればどのような配管でも使用可能である。なお、図5は、鋳鉄製の排水立て管60の受け口63に排水管継手40の直管部42を接続した例を示しているが、鋳鉄製の排水立て管60の代わりに受け口部を有する耐火二層管、耐火二層管継手を使用することも可能である。
【0039】
(実施形態1)
以下、図6から図13に基づいて本発明の実施形態1に係る排水管継手の説明を行う。本実施形態に係る排水管継手はマンション等の集合住宅における排水経路に使用される管継手であり、図6にその排水管継手を使用した施工例を表す縦断面図が示されている。図7は排水管継手の全体縦断面図、図8は排水管継手を構成する上部継手の平面図及び縦断面図、図9は下部継手の平面図及び縦断面図である。また、図10は図9のX-X矢視断面図、図11は主として下部継手の下部横枝管受け口を表す破断平断面図、図12は図9のXII-XII矢視断面図である。
【0040】
排水管継手100は、図6、図7に示すように、上流側の上部継手110と下流側の下部継手120とが組合わされることにより構成される。
上部継手110は、図6〜図8に示すように、略筒状の胴部111を備えており、その胴部111の上端部に上流側(上階)の排水立て管2(図6参照)が挿入接続される上部受け口112が形成されている。上部受け口112は、図7、図8に示すように、その先端(上端)にリング状の内フランジ112fを備えており、その内フランジ112fの下側にリング状溝112mが設けられている。
上部受け口112には、図6に示すように、シール材14が装着されている。シール材14は、図1に基づいて説明したシール材14と等しい構造であるため、同一番号を付して説明を省略する。なお、図7、図8では、シール材14が省略されている。
【0041】
上部継手110の胴部111の側面には、汚水排水用の大径横枝管3(図6参照)が挿入接続される上部横枝管受け口113が形成されている。上部横枝管受け口113の先端内周面には、リング状の突条113dが形成されており、その突条113dの部分に、図6に示すように、シール材16と耐火カバー17とが装着されている。シール材16と耐火カバー17とは、図1に基づいて説明したシール材16及び耐火カバー17と等しい構造であるため、同一番号を付して説明を省略する。なお、図7、図8ではシール材16及び耐火カバー17が省略されている。
【0042】
上部継手110の胴部111と上部横枝管受け口113との上境には、大径横枝管3の先端が胴部111内に入り込まないようにするための隔壁111kが形成されている。
また、上部継手110の胴部111の内壁面111eには、大径横枝管3の挿入方向右側に庇状旋回ガイド114が一体的に形成されている。庇状旋回ガイド114は、上流側の排水立て管2から流下する排水を、上部横枝管受け口113の胴部側開孔113hを避けた状態で、胴部111の内壁面111eに沿って旋回させる働きをする。
【0043】
庇状旋回ガイド114は、図8(A)に示すように、平面形状略扇形をしており、その庇状旋回ガイド114の円弧部114r(扇の先端円弧部分)の全体が胴部111の内壁面111eに一体的に形成されている。また、庇状旋回ガイド114は、扇の要に相当する位置に角部114kを備えており、その角部114kと円弧部114rの前端F(図8(A)において右端)とを結ぶ位置に前辺部114fが形成されている。即ち、庇状旋回ガイド114には、上部横枝管受け口113の胴部側開孔113hに近い側に前辺部114fが形成されている。また、庇状旋回ガイド114の角部114kと円弧部114rの後端B(図8(A)において左端)とを結ぶ位置に後辺部114bが形成されている。
【0044】
庇状旋回ガイド114の後辺部114bは、図8(A)に示すように、上部横枝管受け口113の軸心Juと平面的に平行に形成されており、その後辺部114bと軸心Ju間の平面距離が寸法Xに設定されている。ここで、寸法Xは上部継手110の胴部111の内径寸法の約1/6に設定するのが好ましい。また、前辺部114fは前記軸心Juに対して平面的に一定角度だけ傾斜した状態で形成されている。
【0045】
庇状旋回ガイド114の前辺部114f、角部114k及び後辺部114bは、図8(B)に示すように、側面視において一直線(仮想直線N)上に配置されている。そして、前辺部114fの先端側(上部横枝管受け口113側)が高くなるように、その仮想直線Nには傾斜が設けられている。ここで、前辺部114fの先端Fは上部横枝管受け口113の胴部側開孔113hよりも高い位置に位置決めされている。また、上部横枝管受け口113の軸心Juに対する仮想直線Nの高さ方向における傾斜角度は約40°に設定されている。
【0046】
庇状旋回ガイド114の前辺部114f、角部114k及び後辺部114bは、図8(B)に示すように、その庇状旋回ガイド114の円弧部114rよりも低い位置に配置されている。このため、庇状旋回ガイド114の上面114u、即ち、排水を受ける受け面114uは、後側(上部横枝管受け口113と対向する胴部111の内壁面111e側)が低くなるように、また、胴部111の中心側が低くなるように傾斜した状態で形成されている。
ここで、庇状旋回ガイド114の半径方向における上下の傾きは約45°に設定されている。
【0047】
上部継手110の胴部111の下端部には、その上部継手110を後記する下部継手120に接続する際に使用される下部フランジ119が設けられている。また、下部フランジ119の下面(接合面)には、後記する下部継手120の位置決め凹部129hと嵌合する位置決め突起119tが基準位置STに形成されている。
【0048】
下部継手120は、図7、図9等に示すように、略筒状の胴部121を備えており、その胴部121の上端部に前述の上部継手110と接続する際に使用される上部フランジ129が形成されている。また、上部フランジ29の上面(接合面)には、上部継手110の位置決め突起119tと嵌合可能な位置決め凹部129hが形成されている。ここで、上部継手110の位置決め突起119tと下部継手120の位置決め凹部129hとの構造および位置関係は、図2に基づいて説明した通りであるため、説明を省略する。
【0049】
下部継手120の胴部121の側面には、図7、図9に示すように、雑排水用の小径横枝管4(図6参照)が挿入接続される下部横枝管受け口123が形成されている。下部横枝管受け口123の先端内周面には、リング状の突条123dが形成されており、その突条123dの部分にシール材26及び耐火カバー27が装着されている。シール材26と耐火カバー27とは、図1に基づいて説明したシール材26及び耐火カバー27と等しい構造であるため、同一番号を付して説明を省略する。なお、図7、図9等ではシール材16及び耐火カバー17が省略されている。
【0050】
下部継手120の胴部121と下部横枝管受け口123との上境には、小径横枝管4が胴部121内に入り込まないようにするための隔壁121kが形成されている。さらに、隔壁121kには、胴部121の内側に突出するように庇状の集水ガイド121yが形成されている。集水ガイド121yは、下部横枝管受け口123の胴部側開孔123hが胴部121内を流下する排水によって塞がれないようにするためのものであり、図12に示すように、排水を下部横枝管受け口123の胴部側開孔123hの中央部分に集める働きをする。
【0051】
また、下部継手120の胴部121の内壁面121eには、図9(A)等に示すように、流下する排水の旋回を促進させるための第1旋回促進ガイド126と第2旋回促進ガイド127とが一体的に形成されている。第1旋回促進ガイド126は、小径横枝管4の挿入方向右側に羽根状に形成されている。第1旋回促進ガイド126は、図9(B)に示すように、先端部126fの側が高く、後端部126bの側が低くなるように傾斜が設けられており、その先端部126fが集水ガイド121yよりも高い位置に位置決めされている。ここで、下部横枝管受け口123の軸心Jdに対する第1旋回促進ガイド126の高さ方向における傾斜角度は約60°に設定されている。
【0052】
第2旋回促進ガイド127は、第1旋回促進ガイド126と胴部121の中心を挟んでほぼ対向する位置に同じく羽根状に形成されている。第2旋回促進ガイド127は、図10に示すように、後端部127bの側が高く、先端部127fの側が低くなるように傾斜が設けられており、その先端部127fが下部横枝管受け口123の胴部側開孔123hの下部とほぼ等しい高さ位置に位置決めされている。ここで、下部横枝管受け口123の軸心Jdに対する第2旋回促進ガイド127の高さ方向における傾斜角度は約60°に設定されている。
また、第1旋回促進ガイド126及び第2旋回促進ガイド127と前述の庇状旋回ガイド114(角部114k)との軸方向(上下方向)における距離L(図7参照)は、排水立て管2の内径寸法の約0.7倍から3.0倍に設定するのが好ましく、1.7倍が最適である。このように、排水管継手100の軸方向(高さ方向)の寸法を小さくすることが可能になる。
【0053】
また、下部継手120の胴部121の内壁面121eには、図11、図12に示すように、逆流防止壁123xが下部横枝管受け口123の胴部側開孔123hの端縁に沿って形成されている。逆流防止壁123xは、第2旋回促進ガイド127によって下部横枝管受け口123の方向に導かれた排水が胴部側開孔123h内に逆流するのを防止する働きをする。
【0054】
下部継手120の胴部121の下端部には、図12等に示すように、テ−パ部124を介して直管部128がほぼ同軸に形成されている。そして、下部継手120の直管部128が下流側(下階)の排水立て管5(図6参照)の受け口部Uに挿入されることで、排水管継手100が下流側(下階)の排水立て管5に接続される。なお、第1旋回促進ガイド126と第2旋回促進ガイド127とを胴部121に形成する例を示したが、テ−パ部124に形成することも可能である。
このように、上部継手110の胴部111が本発明の上胴部片に相当し、下部継手120の胴部121が本発明の下胴部片に相当する。また、下部継手120の直管部128が本発明の下側接続部に相当する。
【0055】
上部継手110と下部継手120とを組合わせて排水管継手100を製作するには、上部継手110の下部フランジ119と下部継手120の上部フランジ129との間にシール用のパッキン30を介在させた状態で両者119,129を連結させる。このとき、上部継手110の位置決め突起119tと下部継手120の位置決め凹部129hとの嵌合位置を変えることで、図13(A)(C)に示すように、第1旋回促進ガイド126及び第2旋回促進ガイド127に対して庇状旋回ガイド114を平面上ほぼ直角に配置したり、図13(B)に示すように、第1旋回促進ガイド126及び第2旋回促進ガイド127に対して庇状旋回ガイド114を平面上ほぼ平行に配置することが可能になる。このように、庇状旋回ガイド114、第1旋回促進ガイド126及び第2旋回促進ガイド127を様々に組み合わせることで、コンパクト、かつ高い排水能力を確保することができる。
また、図13(A)〜(C)に示すように、下部横枝管受け口123に対する上部横枝管受け口113の配置を変更することも可能になる。即ち、上部継手110の位置決め突起119tと下部継手120の位置決め凹部129hとが本発明の上胴部片と下胴部片との接合面に形成された凹凸に相当する。
【0056】
次に、本実施形態に係る排水管継手100の働きを説明する。
図6において、上階の排水立て管2の内壁面に沿ってカーテン状に流下する排水(流下排水)は、上部継手110の庇状旋回ガイド114の受け面114uによって受けられる。ここで、庇状旋回ガイド114の受け面114uの先端部分(前辺部114fの先端Fよりも高い部分)は上部横枝管受け口113の胴部側開孔113hよりも高い位置に位置決めされている。また、庇状旋回ガイド114の受け面114uは、後側(上部横枝管受け口113と対向する胴部111の内壁面111e側)が低くなるように、また、胴部111の中心側が低くなるように傾斜した状態で形成されている。
【0057】
このため、受け面114uによって受けられた排水は、図8(A)に示すように、その受け面の前側(F側)から後側(B側)に流れるとともに、胴部111の中心側に流れるようになる。即ち、受け面114uによって受けられた排水は、図の矢印に示すように、左回りに旋回しながら受け面114uの延長上に進み、上部継手110の胴部111の内部空間を横切るようになる。そして、内部空間を横切る排水の一部が上部横枝管受け口113の胴部側開孔113hの上からカーテン状に流下する排水(流下排水)を図8(A)のW方向に押圧し、その流下排水を胴部側開孔113hの端部に集める。これによって、上部横枝管受け口113の胴部側開孔113hが前記流下排水によって塞がれることがない。
【0058】
また、庇状旋回ガイド114によって左旋回させられた排水は上部継手110の胴部111の内壁面111eに沿って螺旋状に旋回しながら、下部継手120まで導かれる。
下部継手120に流下した排水は、第1旋回促進ガイド126と第2旋回促進ガイド127とによって左旋回が促進され、螺旋状に旋回しながら、直管部128を介して下流側の排水立て管5に導かれる。
このとき、下部横枝管受け口123の胴部側開孔123hの位置に流下する排水は、集水ガイド121yによって、図12に示すように、その胴部側開孔123hの中央部分に集められる。このため、流下する排水によって胴部側開孔123hが塞がれることがない。
【0059】
また、下部横枝管受け口123の胴部側開孔123hの端縁に沿って逆流防止壁123xが形成されているため、螺旋状に旋回する排水が横方向から下部横枝管受け口123の胴部側開孔123h内に入り込むことがない。これによって、小径横枝管4に対する排水の逆流を防止できる。
【0060】
上部継手110の上部横枝管受け口113に接続された大径横枝管3からその上部継手110に流入する排水は、排水立て管2から流下する排水(流下排水)が螺旋状に旋回することで偏流となるため、その流下排水とが直接的に合流衝突をすることがない。このため、流下排水と大径横枝管3の排水との合流がスムーズに行われる。
同様に、下部継手120の下部横枝管受け口123に接続された小径横枝管4からその下部継手120に流入する排水も流下排水と直接的に合流衝突をすることがない。このため、流下排水と小径横枝管4の排水との合流がスムーズに行われる。
したがって、排水管継手100の合流部分における抵抗が小さくなり、排水の流れが良くなる。
【0061】
また、上記した排水管継手100では、上部継手110と下部継手120との接合面には、その上部継手110に対する下部継手120の周方向における位置決めを複数通り行うことができる凹凸119t,129hが形成されている。このため、上部継手110の横枝管受け口113に対する下部継手120の横枝管受け口123の向きを複数通りに変えることができ、排水管継手の汎用性が高くなる。
また、排水管継手100の下側接続部(直管部128)は、コンクリートスラブCを貫通した下階の排水立て管5の上部受け口に挿入されることで、その排水立て管の上部受け口に接続される構成である。このため、従来のように、排水管継手の胴部をコンクリートスラブの貫通孔に通す必要がなくなり、その排水管継手の長さ寸法をコンクリートスラブの厚み寸法とは無関係に設定できるようになる。
【0062】
なお、本実施形態では、上部継手110と下部継手120とにそれぞれ単一の横枝管受け口113,123を備える排水管継手100を例に説明を行ったが、下部継手120の横枝管受け口123の数を適宜増やすことも可能である。この場合、下部継手120の横枝管受け口123は、上部継手110の横枝管受け口113が形成されている壁面にほぼ対向する壁面を除く位置に形成する必要がある。このようにすることで、上部継手110の横枝管受け口113から流入した排水が下部継手120の横枝管受け口123に逆流する不具合が生じなくなる。
【0063】
また、本実施形態では、下部継手120に二枚の旋回促進ガイド126,127を対向して設ける例を示したが、二枚の旋回促進ガイド126,127を約90°間隔で設けることも可能である。さらに、旋回促進ガイドの枚数は一枚であっても良い。また、旋回促進ガイド126,127の傾斜角度を60°に設定する例を示したが、傾斜角度は適宜変更可能である。
また、本実施形態では、庇状旋回ガイド114の平面形状を略扇状に形成する例を示したが、略半円形に形成することも可能である。さらに、庇状旋回ガイド114の傾きも適宜変更可能である。
【0064】
【発明の効果】
本発明によると、流下排水と横枝管の排水との合流がスムーズに行われるため、排水管継手の合流部分で従来よりも抵抗が小さくなり、排水の流れが良くなる。さらに、小型軽量化が可能になるとともに、排水能力も高くなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の関連技術に係る排水管継手の縦断面図(A図)及び排水管継手の旋回ガイド、集水ガイドの部分を表す平面図(B図)である。
【図2】排水管継手の上部継手(I図)と下部継手(II図,III図,IV図)との接合面を表す平面図(A図)であり、排水管継手の変更例の上部継手(I図)と下部継手(II図,III図,IV図)との接合面を表す平面図(B図)である。
【図3】排水管継手を使用した施工例を表す縦断面図である。
【図4】排水管継手の変更例を表す縦断面図である。
【図5】排水管継手を使用した施工例を表す縦断面図である。
【図6】本発明の実施形態1に係る排水管継手を使用した施工例を表す縦断面図である。
【図7】排水管継手の全体縦断面図である。
【図8】排水管継手を構成する上部継手の平面図(A図)及び縦断面図(B図)である。
【図9】排水管継手を構成する下部継手の平面図(A図)及び縦断面図(B図)である。
【図10】図9のX-X矢視断面図である。
【図11】主として下部継手の下部横枝管受け口を表す破断平断面図である。
【図12】図9のXII-XII矢視断面図である。
【図13】排水管継手の上部継手と下部継手との接続例を表す平面図(A図、B図、C図)である。
【図14】従来の排水管継手を表す側面図である。
【符号の説明】
C コンクリートスラブ
Ch 貫通孔
1 排水管継手
5 排水立て管
5u 受け口(立て管の上部受け口)
110 上部継手
111 胴部(上胴部片)
112 上部受け口
113 上部横枝管受け口
113h 胴部側開孔
114 庇状旋回ガイド
119t 位置決め突起(凹凸)
120 下部継手
121 胴部(下胴部片)
121y 集水ガイド
123 下部横枝管受け口
123x 逆流防止壁
126 第1旋回促進ガイド
127 第2旋回促進ガイド
128 直管部(下側接続部)
129h 位置決め凹部(凹凸)

Claims (8)

  1. 略円筒形状の胴部と、その胴部の上端部に形成されており、上側の立て管が接続される上部受け口と、前記胴部の側面に形成されており、横枝管が接続される横枝管受け口と、前記胴部の下端部に形成されており、下側の立て管が接続される下側接続部とを備える排水管継手であって、
    前記胴部の内壁面には、上側の立て管から流下する排水を前記横枝管受け口の胴部側開孔よりも高い位置で受けることができる庇状旋回ガイドが形成されており、
    前記庇状旋回ガイドは、平面形状略扇形をしてその庇状旋回ガイドの円弧部の全体が前記胴部の内壁面と一体化されており、
    前記庇状旋回ガイドの扇の要に相当する角部と前記円弧部の両端とを結ぶ前辺部、後辺部は、側面視において一直線状に配置されて、前記前辺部の先端側である前記横枝管受け口側が高くなるように傾斜して構成されて、前記後辺部が前記横枝管受け口の軸心と平面的に平行になるように設定されており、
    前記庇状旋回ガイドは、上側の立て管から流下する排水が前記横枝管受け口の胴部側開孔を避けながら前記内壁面に沿って螺旋状に旋回し、その胴部側開孔と対向する胴部の内壁面の方向に案内されるように構成されていることを特徴とする排水管継手。
  2. 請求項1に記載の排水管継手であって、
    前記庇状旋回ガイドの後辺部と前記横枝管受け口の軸心との平面距離は前記胴部の内径寸法の約1/6に設定されており、
    前記庇状旋回ガイドの前辺部と後辺部とは側面視において一直線状に形成されて、前記横枝管受け口の軸心に対する前辺部と後辺部との上下方向の傾斜角度が約40°に設定されており、
    さらに、庇状旋回ガイドの半径方向における上下の傾きが約45°に設定されていることを特徴とする排水管継手。
  3. 請求項1又は請求項2のいずれかに記載の排水管継手であって、
    胴部は、上胴部片と下胴部片とから構成されて、各々の胴部片にそれぞれ横枝管受け口が形成されており、
    前記上胴部片の内壁面に庇状旋回ガイドが設けられていることを特徴とする排水管継手。
  4. 請求項3に記載の排水管継手であって、
    下胴部片の内壁面には、横枝管受け口の胴部側開孔の上に、その胴部側開孔をカーテン状に塞ごうとする排水を一個所に集める集水ガイドが突出形成されていることを特徴とする排水管継手。
  5. 請求項3又は請求項4のいずれかに記載の排水管継手であって、
    下胴部片の内壁面には、旋回しながら流下する排水が横枝管受け口の胴部側開孔に逆流するのを防止する逆流防止壁がその胴部側開孔の端縁に沿って形成されていることを特徴とする排水管継手。
  6. 請求項3から請求項5のいずれかに記載の排水管継手であって、
    下胴部片の内壁面には、流下する排水の旋回を促進させる旋回促進ガイドが形成されていることを特徴とする排水管継手。
  7. 請求項3から請求項6のいずれかに記載の排水管継手であって、
    上胴部片と下胴部片との接合面には、旋回促進ガイドに対して庇状旋回ガイドをほぼ平行に配置したり、あるいはほぼ直角に配置可能にするため、その下胴部片に対する上胴部片の周方向における位置決めを複数通り行うことができる凹凸が形成されていることを特徴とする排水管継手。
  8. 請求項1から請求項7のいずれかに記載の排水管継手であって、
    胴部の下側接続部は、集合住宅の上階と下階とを仕切るコンクリートスラブを貫通した下階の立て管の上部受け口に接続される構成であることを特徴とする排水管継手。
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