JP2005145016A - 複合材料成形体、現像装置およびこれを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 オフィスオートメーション機器で用いられる複合材料成形体において、金属基体18表面に化学的な表面処理を施し、その表面処理された金属基体18上に、分子内にフッ素基および水酸基を有するフッ素系樹脂と、1種類以上のトリアジン環を有するアミノ樹脂との縮合架橋生成物およびアミノ樹脂の自己縮合生成物からなる樹脂層19が形成されている。
【選択図】 図3
Description
特許文献1においては、さらに、ホルダを、電気亜鉛メッキ・有機潤滑皮膜鋼板で形成し、また、弾性体ブレードをポリウレタン樹脂で形成すると共に、有機潤滑皮膜のバインダとしてポリウレタン系、アクリル系または変性オレフィン系を用いることが開示されている。
特許文献3は良好な画像を得ることができ、且つ長期に渡って良好な画像を維持することを課題としており、現像ローラは、金属性ローラの外周に半導電性樹脂層を形成して、樹脂層が尿素樹脂およびまたはメラミン樹脂を含有することを開示している。
また、導電性樹脂層が、アルキッド樹脂、変性アルキッド樹脂、オイルフリーアルキッド樹脂及び、アクリル樹脂から選ばれた1種または2種以上の樹脂を含有していることを開示している。
さらに、導電性樹脂層が、シリコン樹脂、フッ素樹脂、フッ素系界面活性剤、シリコン系界面活性剤、シリコン系カップリング剤及びシリカ粉末から選ばれる摩擦低下剤を配合しており、金属ローラがアルミニウム、ステンレス鋼および鉄合金から形成されることを開示している。
また、トナー規制部材が、トナー規制ローラである。現像ローラは、アルミニウム基体にポリエステル樹脂、グアナミン樹脂、ITOからなる表面層を形成したものである。
また現像ローラが導電性の基体上にコーティング層を有した構造であり、コーティング層が、分子内にフッ素基および水酸基を有する樹脂と、1種以上のアミノ樹脂との縮合架橋物およびアミノ樹脂の自己縮合生成物により形成されるような研究もなされている。
さらに金属基体上の最外層に、分子内にフッ素基および水酸基を有するとフッ素系樹脂と、1種類以上のトリアジン環を有するアミノ樹脂との縮合架橋生成物および、アミノ樹脂の自己縮合生成物からなる樹脂層が形成されかつ、この樹脂層と金属基体の間に少なくとも1層以上の樹脂層を形成するようにすることも研究されている。
また、特許文献2および3では弾性体の基体上にフッ素系樹脂層を形成している。アミノ樹脂と水酸基を有するフッ素系樹脂を架橋させることにより、樹脂層を3次元架橋させる。アミノ樹脂は単独では存在しない。また、アミノ樹脂同士も縮合架橋するために単独では存在しない。
さらに、特許文献4では、トナー規制部材の表面層が導電性を必要とするために、カーボンブラックを分散させている。上述したその他の研究において、膜剥がれの課題に関して、さらなる高耐久(寿命)に対しては、十分ではなかった。
この特許文献4では、フッ素系樹脂層と基体の接着性を向上させるために、フッ素系樹脂層と基体と両方に接着性が良い樹脂層を中間に設けることにより、フッ素系樹脂の剥がれを防止するようにしている。
電子写真プロセスにおいては、トナーが介在するために、静電潜像担持体周辺の部品には、トナーが固着したり、付着したりしないようにすることが望まれている。
帯電部材、トナー担持体、転写部材等は部材表面にトナーの付着を伴いかつ各部材が他の部材に当接して回転しているために、トナーへ掛かるストレスによって、経時でトナーが溶融し、部材表面に固着する場合がある。
そのため、部材表面にトナーが固着しないような材料をコーティングすることが良く用いられる。トナーの付着を防止する材料としては、フッ素系材料が良く知られており、実際に使用されている。
しかしながら、このようなフッ素系材料は、ゴムあるいは樹脂のような有機材料には比較的容易に接着するが、アルミニウム、ステンレスといった金属材料には接着性が低いといった欠点がある。
とくに、トナーのみを用いる一成分現像方式の場合は、トナー担持体上でトナーを帯電させるために、トナー担持体にトナー供給部材やトナー規制部材を強く当接させるため、トナー固着がより顕著に発生しやすくなる。このトナー固着を防止するために、トナー担持体表面にフッ素系材料を用いることが行われている。
従来、トナー担持体はゴム基材上に、フッ素系材料を表面層として形成している場合がほとんどであり、ゴム基体の場合は、前述のように、表面層とゴム基体の接着性は良い。
しかしながら、金属を基体として用いるトナー担持体において、フッ素系材料を表面層とした場合、トナー担持体端部のトナーシール部材との当接部において、経時で表面層の剥がれが発生した。これはフッ素系材料が、金属材料と見かけ上密着はしているが、接着していないということであると考えられる。
またフッ素系材料はトナー固着に対しては良好であるが、一般的に用いられている負帯電性のトナーの場合、フッ素系材料はトナー帯電性としては、逆帯電させる傾向があるためにトナー帯電量が低くなるという問題が発生する。
そこで本発明の目的は、オフィスオートメーション(OA)機器において金属材料を基体としてその最外表面層にフッ素系材料を用いる場合に、経時で表面層の剥がれを防止することと、フッ素系材料を用いてトナー帯電性を向上させる複合材料成形(積層)体およびこれを備えた画像形成装置を提供することにある。
また、請求項2記載の発明では、前記金属基体表面と前記樹脂層の界面が化学的に結合している請求項1記載の複合材料成形体を主要な特徴とする。
また、請求項3記載の発明では、前記樹脂層が導電性である請求項1記載の複合材料成形体を特徴とする。
また、請求項4記載の発明では、前記樹脂層を透過して前記金属基体表面を目視で確認することができない請求項3記載の複合材料成形体を特徴とする。
また、請求項5記載の発明では、前記樹脂層にはカーボンブラックが添加されている請求項3または4記載の複合材料成形体を主要な特徴とする。
また、請求項6記載の発明では、トナーを担持して回転しながら静電潜像の形成された像担持体に接触もしくは近接して前記像担持体表面にトナーを供給することによって、前記静電潜像を可視化するトナー担持体である請求項5記載の複合材料成形体を特徴とする。
また、請求項7記載の発明では、請求項6記載の複合材料成形体であるトナー担持体に、トナーを供給するトナー供給部材と、前記トナー担持体上のトナーを規制し薄層を形成するトナー規制部材と、トナーが漏れることを防止するトナーシール部材が接触配置されている現像装置を特徴とする。
また、請求項8記載の発明では、前記トナー担持体端部に非塗装部を設けてある請求項7記載の現像装置を主要な特徴とする。
また、請求項9記載の発明では、プリント枚数に応じて、請求項1乃至5に記載の樹脂層が摩耗していく請求項8記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項10記載の発明では、請求項6、7、8および9に記載のトナー担持体および現像装置を備える画像形成装置を特徴とする。
また、トナー帯電が良好なトリアジン環を有するアミノ樹脂により、フッ素系樹脂のトナー帯電性の悪さを補うことができ、フッ素系樹脂の水酸基とアミノ樹脂を架橋させることにより、安定した樹脂層を得ることができる。
さらに、フッ素系樹脂を含む樹脂層は金属基体と接着性が悪いため、金属と接着性の良好な化学的表面処理を金属基体上に形成することにより、フッ素系樹脂を含む樹脂層が他の部材との接触・摺動により強いストレスを受けても樹脂層の剥がれを防止することができる。
図2は図1の現像装置を示す概略断面図である。現像装置はケース10内に収容されたトナー11、このトナーを攪拌する攪拌部材12、トナー担持体13、このトナー担持体13にトナー11を供給するトナー供給部材14、トナー担持体13へのトナー供給を規制するトナー規制部材15、このトナー規制部材15を弾力的に支持するばね16から構成されている。
図3は図2のトナー担持体を示す断面図である。図4は図3のトナー担持体を示す正面図である。トナー担持体13はその中心の軸17のまわりに金属基体(芯金)18、外側樹脂層19および内側樹脂層20から構成されている。
また、フッ素系樹脂が金属との接着力が低いために、金属基体表面を化学的に表面処理し、樹脂層と化学結合しやすい官能基を表面に形成することにより、フッ素樹脂層と金属基体表面の接着力を高め、フッ素樹脂層に強い力(ねじれ力のような強いストレス)が掛かってもフッ素樹脂層が剥離しないようにする。
フッ素系樹脂層と金属基体上の表面処理剤との接着性が悪いとフッ素樹脂層が剥離してしまうため、両樹脂層を界面で化学的に接合(接着)させることにより、剥離を防止する。
複合材料成形(積層)体が電子写真方式の画像形成装置に組み込まれる部品として使用するために、電圧が印加できるように導電性にして電気を通せるようにする。
成形体の検査のさいに、芯金の軽微な欠陥を検出してしまうことによる、検査工程の負荷の増大(効率の低下)を防止する。複合成形体の製造工程においては、成形体の表面性状が非常に重要であるため、外観検査が行われる。
高精度部品においては、樹脂層表面の欠陥が重要視されるが、樹脂層を透過して金属基体が確認できる場合は、軽微な基体上の欠陥も樹脂層表面欠陥との区別が難しく、検査工程の負荷の増大を招いてしまう。結果として、過剰品質になってしまいがちである。このようなことを防止するために、金属基体表面を目視で認識できないようにする。
金属基体が樹脂を透過して確認できなくする。そのためには樹脂層を黒色にすることが良い。カーボンブラックは1%程度の少量添加量でも、十分に黒くなるため、他の物性を損なわず、良好である。
また静電潜像を可視化するためのトナー担持を良好に行う。安定したトナー帯電の付与、トナー担持体上への安定したトナー供給および安定したトナー付着量の規制を行いかつ、トナー飛散等の不具合を防止する。トナー担持体上のトナーが経時において、とくに担持体上端部に固着するのを防止する。
導電性複合成形体を用いた現像装置を提供する。また、トナー担持体上のトナーが経時において、担持体上に固着するのを防止する。さらに、経時において、画像品質が安定した画像形成装置を提供する。
外側樹脂層19に関して、フッ素系樹脂としては、フルオロエチレンとビニルエーテルの共重合体であり、分子内にフッ素基を有していることはもちろんのことであるが、他の樹脂と架橋反応させるために水酸基を有している。このような、フッ素系樹脂は溶剤に溶けることが特徴である。
アミノ樹脂としては、トナーに帯電性を付与する官能基である窒素基が多いトリアジン環を有するアミノ樹脂が望ましい。具体的には、分子内に窒素原子を6個有するメラミン樹脂、5個有するグアナミン樹脂が望ましい。
メラミン樹脂およびグアナミン樹脂は、トリアジン環に付加している官能基種および数によって種々の樹脂があるが、任意で使用することができる。また、2種類以上を混合して用いても加工性、特性を損なわない範囲であれば構わない。
フッ素系樹脂とアミノ樹脂は、フッ素系樹脂の水酸基とアミノ樹脂の官能基間で縮合反応することによって架橋構造をとる。このことにより、塗膜の機械的物性の向上、耐水性等の塗膜の物性が向上する。
アミノ樹脂の添加量としてはフッ素系樹脂100部に対して、5〜80部の範囲で添加することができ、用いるトナーによって適正な帯電量を得ることと、磨耗量の調整において、添加量を任意に変えることができる。
しかしながら、リン酸亜鉛、クロメート処理が一般的であり、昨今の急増している環境についての問題からクロムフリーが望まれ、ジルコニウム処理が増加しつつある。
表面処理方法としては、処理剤液を金属素材の表面に塗布した後、50〜100℃程度(後の樹脂層硬化温度より低い領域)で加熱乾燥できれば構わず、塗布方法、乾燥方法などについては特定しない。
通常は素材表面に処理剤をロール転写させて塗り付けるロールコート法、或いはシャワーリンガー等によって流し掛けた後ロールで絞る、またはエアーナイフで液切りをする方法、処理液中に素材を浸漬する方法、素材に処理剤を噴霧(スプレー)する方法が用いられる。
処理液の温度は、とくに限定するものではないが、本処理剤の溶媒は水が主体であるため、処理温度は0〜100℃程度(後の樹脂層硬化温度より低い領域)が好ましく、5〜40℃がより好ましい。
また、処理工程についても特定はしないが、通常は本処理を行う前に素材に付着した油分、汚れを取り除くためにアルカリ脱脂剤または酸性脱脂剤で洗浄するか、湯洗、溶剤洗浄等を行う。その後、必要に応じて酸、アルカリなどによる表面調整を行う。
素材表面の洗浄に関しては、洗浄剤が素材表面になるべく残留しないように洗浄後に水洗することが好ましい。金属素材表面の洗浄を行った後、本発明の処理剤を直接適用できるが、リン酸塩系の化成処理を施した後、適用することも可能である。乾燥工程は、必ずしも熱を必要とせず風乾、もしくはエアブロー等の物理的除去でも構わない。
その場合の温度は、50〜100℃程度が好ましい。形成される皮膜の付着量は全皮膜質量で30〜5000mg/m2が好ましく、50〜3000mg/m2がより好ましい。
30mg/m2未満では十分な耐食性、上塗りとの密着性が得ることができず、5000mg/m2を超えると皮膜にクラックなどが生じ皮膜自体の密着性が低下する。
金属基体表面に化学的な表面処理を施すことにより、フッ素系樹脂と化学結合しやすい活性な官能基が多数形成されるため、樹脂層の接着力が向上し、樹脂層が他の部材との接触・摺動により強いストレスを受けても樹脂層の剥がれを防止することができる。
外側樹脂層19への導電性の付与の方法は、種々の導電性付与剤を添加する。導電性付与剤に関して、粉体としては、ケッチェンブラック、アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボンを挙げることができる。
また、酸化処理等を施したカラー用カーボン、熱分解カーボン、インジウムドープ酸化スズ(ITO)、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、銅、銀、ゲルマニウム等の金属および、金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマ等を挙げることができる。
また、導電性付与剤として、イオン導電性物質もあり、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウム等の無機イオン性導電物質、さらに、変性脂肪酸ジメチルアンモニウムエトサルファート、ステアリン酸アンモニウムアセテート、ラウリルアンモニウムアセテート、オクタデシルトリメチルアンモニウム過塩素酸塩等の有機イオン性導電性物質がある。
抵抗値は体積抵抗値で103〜106Ω程度の抵抗値が必要であり、部品の必要な抵抗値に応じて導電性付与剤を添加する。カーボンブラックは、安価であり導電性付与剤としては、一般的なものであるが、中抵抗領域を制御することが難しい。
金属基体(芯金)上に外側樹脂層を形成する場合、導電性付与剤が金属酸化物あるいは、イオン性導電剤の場合、有色系でないため、樹脂層を透過して基体表面を目視で確認することができる。
電子写真装置に組み込まれている帯電部材、トナー担持体、転写部材等の部品は、表面品質(表面粗さ、突起、凹み)等が非常に厳しく、製造工程においては、全数目視検査を行うことが一般的である。
金属基体上に外側樹脂層を形成した場合は、金属基体に軽微な欠陥、例えば、擦り傷、打痕あるいは樹脂層中に微少な異物等があったとしても、品質としては問題ない場合もある。
しかしながら、このような軽微で問題のないと思われる欠陥であっても、検査においては、賛否の判定を行わなければならないため、検査時間および負担が非常に大きくなる。
したがって、樹脂層を着色することにより、金属基体の軽微な欠陥および外側樹脂層内の軽微な欠陥を認識できなくすることにより、外側樹脂層表面のみを検査すれば良くなるため、検査工程の負担軽減を図ることができる。
外側樹脂層を着色するための方法としては、カーボンブラック、フタロシアニンブルー、キナクドリン、カーミン等の着色顔料を樹脂層に添加することで達成でき、中でもカーボンブラックは少量で着色性が良好であるため望ましい。
添加量としては、着色できれば十分であり、樹脂に対して1wt%以下で十分である。なお、導電性付与剤として、カーボンブラックを用いた場合は、さらに着色顔料を添加する必要はない。
上述したように、樹脂層を透過して金属基体表面を目視で確認することができないようにすることにより、金属基体の軽微なキズ等、機能上問題ない欠陥を検査することを省きあるいは、樹脂層表面のみを検査することになるため、製造工程における検査工程の負担を軽減することができる。
各樹脂層19、20の厚さとしては、表面処理層20の厚さは、1μm以下程度である。外側樹脂層19の厚さは、現像装置6の寿命によって、樹脂の磨耗量を考慮して任意に設定することができるが、おおよそ、10〜30μm程度の厚さである。トナー担持体13の形状は、ローラ、ベルト形状を取ることができる。
本実施の形態で用いる現像装置としては、図2に示すようなトナー規制部材15がローラ形状のものである。このようなローラ形状の規制部材15を用いる場合は、トナー担持体13が硬いため、トナー規制部材15とニップを形成するために、トナー規制部材15は柔らかい必要がある。
このため、芯金状にゴム層を形成しかつ、トナーの離型性、すべり性を付与するために、表面に樹脂層を形成したものを用いることが望ましい。トナー規制部材15は、トナー担持体13にばね等の弾性部材16で押圧されており、トナー担持体13に食い込んでニップを形成している。
トナー規制部材15の端部には、ワンウェイクラッチ(図示せず)が配置されており、所定の方向にのみ回転できるようになっている。トナー規制部材15の動作は、本発明のような間欠回転以外にも、装置のモータトルクが十分であり、バンディング等の不具合がなければ、現像時にトナー担持体13と一緒に回転させることもできる。
回転方向は、トナー担持体13の回転方向に対して、順方向でも逆方向でも構わない。また、トナー規制部材15の形状としては、板状のものを用いることもできかつ材質も、樹脂、ゴム、金属等を用いることができる。
トナー規制部材15は、電圧を印加させる場合は、導電性にして抵抗を調整することが望ましいが、電圧を印加しない場合は、絶縁性でも構わない。トナー供給部材14は、金属の芯金上に発泡体を形成したローラ形状のものを用いることができる。発泡部分に保持したトナーを、トナー供給部材14がトナー担持体13に食い込むことにより、トナー担持体13上に供給するものである。
トナー供給部材(ローラ)14の回転方向は、トナー担持体13の回転方向に対して、順方向でも逆方向でも構わない。トナー規制部材15は、トナー担持体13の全域にわたって当接し、トナー担持体13上に供給されるトナー量を規制している。
このような現像装置においては、トナーが装置内から漏れるのを防止するために、トナーシールが重要である。とくに、トナー担持体13の端部は隙間が多く、トナーが漏れやすい。
しかしながら、トナーシール部材21が樹脂層と接すると、帯電したトナーがより強く帯電し、トナー担持体13の表面に保持され、強い圧縮力が掛かるために、トナーの圧粉体が形成されさらに発熱により溶融して固形になる。
その固形体がトナーシール部材21とトナー担持体13間あるいはトナー担持体13とトナー規制部材15間に挟まることにより隙間を生じさせ、その部分から、トナーが飛散するという不具合を生じさせる。そのため、端部のトナーシール部材21と当接する部分は、樹脂層を設けない(非塗装部23)構成にすることが望ましい。
表面処理を基体に施すことにより、基体の摩擦係数を低減できることがわかり、非塗装部23におけるトナーシール部材21との摺動性が向上し、トナー固着をより防止できることはもちろんのこと、トルクが低減し、モータへの負荷を小さくすることができる。
表面にフッ素系樹脂を用いているので、トナー離型性が良くかつ、磨耗性が良いため、トナーが固着しても磨耗により除去することができる。また、表面の樹脂層にアミノ樹脂を添加していることにより、トナーに十分な帯電性を付与するトナー担持体として用いることができる。
導電性のため、電圧を印加することができ、静電潜像担持体(感光体ベルト)との間で電位差により、帯電したトナーを移動させ、静電潜像担持体上の潜像を現像することができる。
トナーを供給するトナー供給部材14と、トナー担持体13上のトナーを規制し薄層を形成するトナー規制部材15と、トナーが漏れることを防止するトナーシール部材21がトナー担持体13に接触配置していることにより、経時でトナー帯電性が安定しかつ、トナーが飛散または漏れることのない非磁性一成分現像装置を提供することができる。
トナー担持体13端部に非塗装部23を設けることにより、樹脂層とトナーシール部材21間にトナー圧粉体が生成されるのを防止することができる。金属基体18に表面処理を施すことにより、トナー固着性をさらにもちろん防止できる。
表面処理による効果として、摩擦係数を低減できるため、トナーシール部材23との摺動性が良好になり、トルクが低減するとともに、モータの負荷を低減することが可能となる。
そのため、トナー担持体13上にトナーが圧力により溶融状態となり、トナー担持体13上へ付着し、その後、付着したトナーが核になって、さらに付着が進行して、トナーフィルミングと呼ばれる固着状態を形成する。
トナー担持体13は、各部材との強い当接と摺動を受けかつその当接部に無機の添加剤が外添されたトナーが存在するため、トナーが研摩剤のように作用して、トナー担持体13を摩耗させる。そのため、トナー担持体13の表面は、耐摩耗性が高いことが望ましいが、トナー担持体13上に固着したトナーを除去できない。
そこで、トナー担持体13の表面(樹脂)層材料の耐摩耗性を若干悪くすることで、トナーフィルミングが発生しても、トナー担持体表面の摩耗によりフィルミングしたトナーを除去することができる。
すなわち、画像形成装置Aにおける現像装置6のトナー担持体13としては、プリント枚数に応じて、トナー担持体13の表面が少しずつ摩耗していくことが望ましい。
トナー担持体13の表面の摩耗性は、材料の種類あるいは、その材料構成によって変更することができ、現像装置の寿命によって、適宜決めることができる。本発明では、摩耗性の悪いフッ素系樹脂を用いることにより、トナーフィルミングを防止する。
プリント枚数に応じて、樹脂層が摩耗していくことにより、樹脂層上に、トナーおよびトナー成分が付着し、堆積するのを防止することができかつ、付着しても磨耗により除去することができる。
トナーを供給するトナー供給部材14と、トナー担持体13上のトナーを規制し薄層を形成するトナー規制部材15と、トナーが漏れることを防止するトナーシール部材21がトナー担持体13に接触配置している。
以上のようなトナー担持体13およびこのトナー担持体13が搭載された現像装置6を用いた画像形成装置Aを用いることにより、経時でトナー帯電性が安定しかつトナーが飛散または漏れることのない、経時にわたって安定した画像を得ることができる。
トナー担持体形状・・・φ26mm、胴部長さ330mm(A3サイズ)、アルミニウム製(三つ矢管形状;外径部はアルミニウム製A6063で、軸部はSUS303を圧入)
図7は本発明の実施例と比較例を表の形で示す図である。表面処理層の形成は
ローラを脱脂→水洗→表面調整剤塗布(噴霧)→表面処理剤塗布(噴霧)によって、表面処理層を形成し、その後水洗した。表面処理剤は図7を参照。
<樹脂層の組成>
フッ素系樹脂・・・100部
アミノ樹脂 ・・・50部
ITOの場合・・・54〜61部
(カーボンブラックの場合・・・30〜50部)
外側樹脂層の組成の樹脂を混合・分散し、溶剤で希釈した塗料を表面処理が施された金属基体上に、スプレー(噴霧)塗装により、約10μmの膜厚で形成し、その後、160℃で1時間加熱・硬化させることによりトナー担持体13とした。
トナー担持体13の表面粗さはRz2μm以下の平滑面として形成した。トナー担持体13の両端部は10mmの長さで、マスキング治具により非塗装部23を設けた。
図7に示した構成のトナー担持体13を図2に示したような現像装置6に組み込み、イプシオ・カラー(Ipsio Color)7000の現像装置として画像出力を行った。画像出力は5%チャート(A4横)において連続60,000枚で行った。この場合にトナー規制部材はトナー担持体を剛体としたので、弾性体とした。
φ10mmのS45Cの金属基体上に、カーボンブラックを分散したNBRを被覆したゴムローラに、フッ素系樹脂とイソシアネート硬化剤とカーボンブラック(フッ素系樹脂100部に対して1部で添加)を分散した塗料をスプレー塗装によって約20μm形成したものを使用した。なお、軸方向の輪郭線はトナー担持体との当接荷重の撓み変形を考慮して、形状を円弧形状とした。
1 感光体(像担持体、感光体ベルト)
6 現像装置
11 トナー
13 複合材料成形体(トナー担持体)
14 トナー供給部材
15 トナー規制部材
18 金属基体(芯金)
19 樹脂層(外側樹脂層)
20 表面処理層(内側樹脂層)
21 トナーシール部材
23 非塗装部
Claims (10)
- オフィスオートメーション機器で用いられる複合材料成形体において、金属基体表面に化学的な表面処理を施し、その表面処理された金属基体上に、分子内にフッ素基および水酸基を有するフッ素系樹脂と、1種類以上のトリアジン環を有するアミノ樹脂との縮合架橋生成物およびアミノ樹脂の自己縮合生成物からなる樹脂層が形成されたことを特徴とする複合材料成形体。
- 前記金属基体表面と前記樹脂層の界面が化学的に結合していることを特徴とする請求項1記載の複合材料成形体。
- 前記樹脂層が導電性であることを特徴とする請求項1記載の複合材料成形体。
- 前記樹脂層を透過して前記金属基体表面を目視で確認することができないことを特徴とする請求項3記載の複合材料成形体。
- 前記樹脂層にはカーボンブラックが添加されていることを特徴とする請求項3または4記載の複合材料成形体。
- トナーを担持して回転しながら静電潜像の形成された像担持体に接触もしくは近接して前記像担持体表面にトナーを供給することによって、前記静電潜像を可視化するトナー担持体であることを特徴とする請求項5記載の複合材料成形体。
- 請求項6記載の複合材料成形体であるトナー担持体に、トナーを供給するトナー供給部材と、前記トナー担持体上のトナーを規制し薄層を形成するトナー規制部材と、トナーが漏れることを防止するトナーシール部材が接触配置されていることを特徴とする現像装置。
- 前記トナー担持体端部に非塗装部を設けてあることを特徴とする請求項7記載の現像装置。
- プリント枚数に応じて、請求項1乃至5に記載の樹脂層が摩耗していくことを特徴とする請求項8記載の現像装置。
- 請求項6、7、8および9に記載のトナー担持体および現像装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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