JP2005308838A - トナー担持体、現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents

トナー担持体、現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 ポリウレタン+アミノ樹脂系コーティング層の表面自由エネルギとトナー帯電性に極めて重要な関係があることを利用することにより、適切で安定したトナー帯電量分布を有しかつ環境問題に対応できる、トナー担持体、現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置を提供する。
【解決手段】 トナー16を担持して、回転しながら静電潜像の形成された像担持体25に接触もしくは近接してこの像担持体25表面にトナー16を供給することによって、前記静電潜像を可視化するトナー担持体11において、基体11a上にコーティング層11cを有した構造であり、前記コーティング層11cは分子内にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂と、1種以上のアミノ樹脂の縮合架橋物により形成され、前記コーティング層の表面自由エネルギが、分子内にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂層の表面自由エネルギよりも小さいトナー担持体。
【選択図】 図1

Description

本発明は、複写機、プリンタ等の電子写真装置や静電記録装置などにおいて、静電潜像を一成分現像剤で可視化するためのトナー担持体、現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置に関するものである。
従来から、電子写真式の画像形成システムにおいては、トナーフィルミングの発生によって、現像装置を構成するトナー担持体の表面性状が変化するため、トナー帯電量やトナー搬送量が変わり、画像不良が発生することは知られている(例えば特許文献1および非特許文献1参照)。
上述した特許文献1において、現像剤担持体および画像形成装置に使用する「ウレタン変性アクリル化合物とメラミン樹脂との混合物を硬化させてなる樹脂」との記載が請求項1に開示されている。
また、上述した特許文献1の段落0003には、「トナー担持体表面の被覆層が摩耗すると、トナーフィルミングの発生によって、トナー担持体の表面性状が変化するため、トナー帯電量やトナー搬送量が変わり、画像不良が発生する」との記載がある。
しかしながら、トナー帯電量は、表面性状が変化しなくても、アミノ樹脂による縮合架橋物が被覆層表面にどの程度存在しているかで大きく変化する。かかる点を考慮する構成が望まれている。
特開2000−347497公報 ポリエステル−メラミン樹脂系硬化塗膜におけるメラミン樹脂濃化現象 川西ら 日本接着学会誌 Vol.30 No.6(1994)
しかしながら、トナー担持体の寿命に関して、近年、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の電子写真装置、とくに小型機分野においては、メンテナンスの簡素化が進んでおり、非磁性一成分現像剤(トナー)を用いた現像装置が実用化されている(図27)。
図27は従来の非磁性一成分現像剤(トナー)を用いた現像装置の第1の実施例を示す概略図である。トナー担持体(現像ローラ)11はケース14内でトナー供給部分12と接触して回転し得るように配置される。
ケース14内のトナー16は、ケース14に回転可能に取着されたトナー攪拌部材13によって攪拌され、トナー担持体11の表面のトナー層はトナー層規制部材15によって制限される。
図28は従来の非磁性一成分現像剤(トナー)を用いた現像装置の第2の実施例を示す概略図である。トナー担持体11はケース14内でトナー供給部分12と接触して回転し得るように配置される。
ケース14内のトナー16は、ケース14に回転可能に取着されたトナー攪拌部材13によって攪拌され、トナー担持体11の表面のトナー層はトナー層規制部材15によって制限される。このトナー層規制部材15はばね17によってトナー担持体11に弾力的に押圧されている。
図29は従来の非磁性一成分現像剤(トナー)を用いた現像装置の第3の実施例を示す概略図である。トナー担持体11は、ケース20内で現像剤供給部材(マグネットローラ)18と接触して回転し得るように配置される。
ケース20内のトナー22はケース20に回転可能に取着された現像剤攪拌部材19によって攪拌され、トナー担持体11の表面のトナー層は現像剤層規制部材21によって制限される。
トナーの帯電を現像剤23で行い、現像剤供給部材(マグネットローラ)18の表面に磁力で付着した現像剤23のトナー22を、トナー担持体11へバイアス電源24から供給される供給バイアスにより供給し、バイアス電源24から供給される現像バイアスにより、感光体上の静電潜像を現像する。
一般には、ゴムまたはエラストマの弾性材料で構成されるトナー担持体(図4)を用いた、ドラムあるいはベルト感光体への接触現像方式、アルミニウムやステンレスの金属材料で構成されるトナー担持体(図5)を用いた、ベルト感光体への接触現像方式、またそれに用いられるトナー担持体が種々提案されている。
静電潜像が形成されたドラムあるいはベルト感光体に、トナー担持体を当接させて、トナー担持体表面に薄層化されたトナーを現像電界に応じて移動させ、可視像化する。
この方法によれば、トナーに磁性材料を使うことなく、カラー化が容易であるという利点を有する。
しかしながら、図27に示すような現像装置においては、トナー担持体への当接部材であるトナー層形成部材および補給ローラとの当接部におけるトナーへのストレスにより、トナー担持体表面あるいはトナー層形成部材表面へのトナーの固着が発生し易く、またトナー担持体の削れ、キズの発生などにより、数k〜10数kプリントで交換できるカートリッジ形態を取ることが多い。
近年は、環境問題からカートリッジのリサイクルを行わなければならないという問題が発生してきていることと、価格低下のために、現像装置を据え置きにして、プリント1枚当たりのランニングコストを下げる手段が提案されている。
そのためには、現像装置を長寿命(例えば機械寿命の1200kプリント程度と同等)にする必要があるため、トナー担持体の耐摩耗性を向上させることが重要である。
トナー担持体の耐摩耗性を向上させるには、機械的な強度に優れるポリウレタン樹脂をコーティング層に用いることが多い。またさらに機械的な強度を高めるために、アミノ樹脂によって縮合架橋物を形成させることも多い。
しかしながら、コーティング層が全く摩耗しない場合には、トナーの固着が発生しやすく、良質な現像を妨げ、良質な画像が提供できなくなる。そのためトナー担持体のコーティング層は適当に摩耗した方が良い。
アミノ樹脂は分子構造中に窒素基を多く有しており、この窒素基がトナーの帯電性に大きく寄与することが知られている。しかしアミノ樹脂による縮合架橋物はコーティング層の表面に濃化(局在化)する傾向が確認されている(非特許文献1参照)。
そのため従来のトナー担持体は、初期的にはトナー帯電量が高く、良質な現像が行え、良質な画像を提供することが可能であったが、経時でコーティング層が摩耗するに連れて、コーティング層上に、アミノ樹脂による縮合架橋物の割合が少なくなり、トナーの帯電性が低下してしまい、良質な現像を妨げるだけでなく、トナーを静電気的に吸着しておく力が低下するため、トナー飛散の要因にもなってしまう。
経時でも安定したトナー帯電性を達成するためには、アミノ樹脂による縮合架橋物をほぼ安定して、コーティング層内部に存在させる技術が極めて重要である。なお、非特許文献1ではベース樹脂がポリエステルである。
近年、環境面において、塗装に関してはVOC(Volatile Organic Compounds:揮発性有機化合物)の低減が求められており、溶剤系の塗料から、水系の塗料に移行しつつある。製造工程においても、作業環境の改善および、有害物質の外部への排出を防止するために脱溶剤を図ることは重要である。
本発明の目的は、上述した実情を考慮して、ポリウレタン+アミノ樹脂系コーティング層の表面自由エネルギとトナー帯電性に極めて重要な関係があることを利用することにより、適切で安定したトナー帯電量分布を有しかつ環境問題に対応できる、トナー担持体、現像装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置を提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、トナーを担持して、回転しながら静電潜像の形成された感光体に接触もしくは近接して像担持体表面にトナーを供給することによって、前記静電潜像を可視化するトナー担持体において、基体上にコーティング層を有した構造であり、前記コーティング層は分子内にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂と、1種以上のアミノ樹脂の縮合架橋物により形成され、前記コーティング層の表面自由エネルギが、分子内にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂層の表面自由エネルギよりも小さいトナー担持体を特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記表面自由エネルギが60dyn/cm以上であるアミノ樹脂を用いた請求項1記載のトナー担持体を特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記コーティング層の最外層が取り除かれている請求項1記載のトナー担持体を特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、前記コーティング層内部の前記表面自由エネルギが、前記コーティング層の最外層を取り除いた層の表面自由エネルギと比較して、少なくとも同等以下である請求項1ないし3のいずれか1項記載のトナー担持体を特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、前記ポリウレタン樹脂が水中に乳化分散されているポリウレタン樹脂組成物である請求項1記載のトナー担持体を特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、前記コーティング層表面には、分子内にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂単独で形成される層の割合よりも、アミノ樹脂による縮合架橋物の割合の方が多い請求項1記載のトナー担持体を特徴とする。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項記載のトナー担持体が搭載されている現像装置を特徴とする。
また、請求項8に記載の発明は、前記トナー担持体のコーティング層の最外層を取り除いたことによって、前記最外層を取り除く前と比較して、トナー帯電量分布のピーク位置がマイナス側にシフトする請求項7記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項9に記載の発明は、前記トナー担持体のコーティング層内部での、トナー帯電量分布のピーク位置が安定している請求項8記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、前記トナー担持体のコーティング層の最外層を取り除いたことによって、前記最外層を取り除く前と比較して、トナー帯電量分布がよりシャープになる請求項7記載の現像装置を特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項7ないし10に記載の現像装置が搭載されているプロセスカートリッジを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項7ないし10記載の現像装置あるいは請求項11記載のプロセスカートリッジが搭載されている画像形成装置を特徴とする。
本発明によれば、コーティング層の表面自由エネルギが分子内にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂層の表面自由エネルギよりも小さいトナー担持体において、コーティング層表面にアミノ樹脂による縮合架橋物がより多く存在するため、トナー帯電性に寄与する窒素基もより多く存在する。
そのため、トナー帯電量分布をよりマイナス側にシフトさせることができ、トナー飛散に寄与する「よりプラス帯電したトナー」量を少なくすることができ、地肌汚れに寄与する「よりマイナス帯電したトナー」を少なくすることができる。これによって、適切なトナー帯電量分布を有するトナー担持体を提供することができる。
また、トナー飛散を生じ易い、よりプラスに帯電したトナー(q/d:0〜1の範囲)と、地肌汚れを生じ易い、よりマイナスに帯電したトナー(q/d:−3〜−4の範囲)が減少するため、トナー担持体上のトナー帯電量分布が適切であり、かつ経時で安定しているため、良質なトナー像(未定着)を得るプロセスカートリッジを提供することができる。
さらに、トナー担持体上のトナー帯電量分布が適切であり、かつ経時で安定しているため、良質な画像を得るプロセスカートリッジを搭載している画像形成装置を提供することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は本発明に係わるプロセスカートリッジの第1の実施の形態を示す概略図である。図2は本発明に係わるプロセスカートリッジの第2の実施の形態を示す概略図である。
図3は本発明に係わるプロセスカートリッジの第3の実施の形態を示す概略図である。
図1のプロセスカートリッジは図27の現像装置を、図2のプロセスカートリッジは図28の現像装置を、そして図3のプロセスカートリッジは図29の現像装置を搭載したものである。プロセスカートリッジの図にて、その動作を説明する。
本発明において、現像装置とは、トナー担持体、トナー供給部材、トナー層規制部材、トナーあるいは現像剤が少なくとも具備されているものを表す。また、プロセスカートリッジとは、現像装置、感光体、帯電手段が少なくとも具備されたユニットを表す。
さらに述べれば、画像形成装置とは、現像装置、感光体、帯電手段(以上、プロセスカートリッジ)、光書き込み手段、転写部材、定着装置が少なくとも具備されているものを表す。
図1においては、トナー担持体11、金属の芯金上に発泡体を形成してなるトナー供給部材12、トナー攪拌部材13がケース14内の側板に軸支されている。トナー16はトナー攪拌部材13およびトナー供給部材12を介してトナー担持体11の表面に供給される。
トナー担持体11上に供給されたトナーはトナー層規制部材15によって所定量に薄層化され、トナー層規制部材15を通過するさいに帯電される。帯電したトナーはトナー担持体11を経て感光体25に搬送される。
トナー担持体11は感光体25に接触(食い込み)し、電極を介して感光体25の帯電電位と光書き込み後(露光後)の残留電位の中間のバイアス電圧(図示しない)が印加されている。
トナー担持体11上のトナーが感光体25との接触部に搬送され、感光体電位とバイアス電源24から供給される現像バイアスによる現像電界に応じて、帯電したトナーが感光体25に付着し静電潜像が可視像化される。なお感光体25はドラム形状であるが、これに限定されるものではない。
また帯電部材26はロール形状をしているが、これに限定されるものではない。さらにトナー供給部材12の回転方向は、トナー担持体11の回転方向に対して順方向でも逆方向(図は逆方向)でも構わない。
図2のプロセスカートリッジはトナー層規制部材15がローラ形状のものである。基本的な動作は図1と同様である。トナー層規制部材15は、トナー担持体11にばね17等の弾性部材で押圧されており、トナー担持体11に食い込んでニップを形成している。
トナー層規制部材15の動作は、トナー担持体11が感光体25上の静電潜像をトナーによって現像するさい(トナー担持体11が回転しているとき)には、静止しており、トナー担持体11の現像の動作が終了した後、逆回転することにより、トナー層規制部材15が回転し、新しい当接面に変わる。
トナー層規制部材15の端部には、ワンウェイクラッチが配置されており、トナー層規制部材15は所定の一方向にのみ回転できるようになっている。トナー層規制部材15の動作は、上記間欠回転以外にも、装置のモータートルクが十分であり、バンディング等の不具合がなければ、現像時にトナー担持体11と一緒に回転させることもできる。
回転方向は、トナー担持体11の回転方向に対して、順方向でも逆方向でも構わない。トナー層規制部材15は、電圧を印加させる場合は、導電性にして抵抗を調整することが望ましい。
しかし、電圧を印加しない場合は、絶縁性でも構わない。なお感光体25はドラム形状であるが、これに限定されるものではない。また帯電部材26はロール形状をしているが、これに限定されるものではない。
図3の動作としては、トナーの帯電を現像剤23で行い、現像剤供給部材(マグネットローラ)18の表面に磁力で付着した現像剤のトナー22を、トナー担持体11へバイアス電源24から供給される供給バイアスにより供給し、バイアス電源27から供給される現像バイアスにより、感光体25上の静電潜像を現像する。
用いるトナーはポリエステル、ポリオ−ル等の樹脂に帯電制御剤(CCA)、色剤、低軟化点物質(ワックス)を分散混合し、その周囲にシリカ、酸化チタン等の物質を外添して、流動性を高めたものである。トナーは、従来の粉砕法あるいは、乳化、懸濁重合法等の重合法により製造されるものである。
外添剤としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セルウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物、窒化ケイ素等の窒化物、炭化ケイ素等の炭化物、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、カーボンブラック、シリカ等を挙げることができる。
外添剤の粒径は通常0.1〜1.5μmの範囲であり、添加量としては、トナー粒子100重量部に対し、0.01〜10重量部が用いられ、好ましくは0.05〜5重量部が用いられる。
これらの外添剤は単独で用いてもあるいは、複数を併用しても構わない。またこれらの外添剤は、疎水化処理されたものを用いるのがより好ましい。色剤はカ−ボンブラック、フタロシアニンブル−、キナクリドン、カ−ミン等を挙げることができる。
トナーの体積平均粒径の範囲は、3〜12μmが好適であるが、本実施の形態では約6.5μmであり、1200dpi以上の高解像度の画像にも十分対応することが可能である。
また、トナー内部に低軟化物質を内添することも可能であり、低軟化点物質としては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックスおよびこれらの誘導体またはこれらのグラフト/ブロック化合物等を挙げることができる。このような低軟化点物質を添加する場合は、トナー中へ5〜30質量%程度添加することが好ましい。
図4は弾性体であるトナー担持体の構成を示す断面図である。図4においてトナー担持体11は、金属の芯軸11a上にゴムやエラストマの弾性体11bを形成し、トナー帯電性、耐摩耗性、トナー固着性等を考慮して、その上に表面層11cが設けられているものを用いることができる。
図5は金属体であるトナー担持体の構成を示す断面図である。また図5に示すように、芯軸11aの外周上に設けた金属基体11d上に表面層11cが設けられているものも用いることができる。形状はローラであるが、ベルト形状でも構わない。
図6は本発明に係わる画像形成装置の1つの実施の形態をカラー画像形成装置として示す概略図である。プロセスカートリッジ32以外に、少なくとも、光書き込み装置30と転写部材33、定着装置34を有している。なお光書き込み装置30からの光路は図示していないが、感光体上の、帯電部材とトナー担持体との間の適切な位置に光路は確保されている。
トナー担持体の基体としては、弾性体、金属体のいずれも使用できる。弾性体としては、例えば、ポリウレタン、EPDM、天然ゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、NBR、エピクロルヒドリンゴム、ポリイソプレンゴム、ポリブタジエンゴム、シリコーンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、エチレン−プロピレンゴム、クロロプレンゴム、アクリルゴムおよび、これらの混合物を挙げることができる。
さらにまた、架橋してゴム状物質とするために、架橋剤、加硫剤を添加することができる。この場合、有機過酸化物架橋および、硫黄架橋のいずれの場合でも、加硫助剤、加硫促進剤、加硫遅延剤等を用いることもできる。
そのうえ、上記以外にもゴム配合剤として一般に用いられている発泡剤、可塑剤、軟化剤、粘着付与剤、粘着防止剤、分離剤、離型剤、増量剤、着色剤等を、特性を損なわない範囲で添加することができる。
金属基体11dとしては、例えば、アルミ、SUS(ステンレス)、鉄等を用いることができるが、加工性、軽さの面でアルミが用いられることが多い。アルミの場合、A6063、A5056、A3003等、SUSの場合、303、304、416等を用いることができる。
このようなトナー担持体は電気特性、とくに電気抵抗が重要であり、弾性体の場合には、抵抗を調整するために、種々の導電性付与剤を添加することができる。導電性材料としては、粉体としては、ケッチェンブラックEC、アセチレンブラック等の導電性カーボン、SAF、ISAF、HAF、FEF、GPF、SRF、FT、MT等のゴム用カーボンを挙げることができる。
また、酸化処理等を施したカラー用カーボン、熱分解カーボン、インジウムドープ酸化スズ(ITO)、酸化スズ、酸化チタン、酸化亜鉛、銅、銀、ゲルマニウム等の金属および、金属酸化物、ポリアニリン、ポリピロール、ポリアセチレン等の導電性ポリマ等を挙げることができる。
さらに、導電性付与剤として、イオン導電性物質もあり、過塩素酸ナトリウム、過塩素酸リチウム、過塩素酸カルシウム、塩化リチウム等の無機イオン性導電物質、さらに、変性脂肪酸ジメチルアンモニウムエトサルファート、ステアリン酸アンモニウムアセテート、ラウリルアンモニウムアセテート、オクタデシルトリメチルアンモニウム過塩素酸塩等の有機イオン性導電性物質がある。
本発明においては、弾性体の抵抗値は10〜10Ω・cmとすることが望ましい。抵抗値が10Ω・cm未満は、材料の加工性を著しく損ねると共に、硬度アップを招く。
一方、10Ω・cmを越えると、表層をコーティングしたトナー担持体の抵抗を適切な抵抗にすることが難しくなる。なお弾性体が絶縁性であれば、後述する表面層を低抵抗とし、表面からバイアスを取ればよい。
弾性体の硬度はとくに制限されるものではないが、トナー担持体が感光体と接触する場合には、60度以下(タイプA)であり、望ましくは、25〜50度である。硬度が高過ぎる場合、感光体がドラムの場合は、ニップ幅が小さくなるために、良好な現像が行えなくなる可能性がある。
逆に硬度が低くなり過ぎると、圧縮永久歪みが大きくなり、トナー担持体に変形や偏芯が生じた場合、濃度ムラが発生する。また、低硬度側は材料の固有の物性に大きく左右されるため、使用できる材料が限定される。弾性層の硬度を低硬度にする場合でも、圧縮永久歪みは小さくすることが望ましく、具体的には20%以下とすることが望ましい。
トナー担持体の表面層に求められる機能としては、トナー帯電性、トナー非固着性、耐摩耗性が挙げられる。これらを満足する材料としてはウレタン系樹脂が良く知られている。
数種のウレタン系材料(水系)を検討した結果、分子中にカルボキシル基を有する水系ウレタン樹脂をアミノ樹脂で架橋させることにより、耐トナー性(固着性)が向上すると共に、トナー帯電性、耐摩耗性が向上することを確認した。
アミノ樹脂としては、トナーに帯電性を付与する官能基である窒素基が多いトリアジン環を有するアミノ樹脂が望ましい。具体的には、分子内に窒素原子を6個有するメラミン樹脂、5個有するグアナミン樹脂が望ましい。メラミン樹脂および、グアナミン樹脂は、トリアジン環に付加している官能基種および、数によって、種々の樹脂があるが、任意で使用することができる。
また、2種類以上を混合して用いても加工性、特性を損なわない範囲であれば構わない。メラミン樹脂は、熱硬化型であり、加熱されなければ、硬化反応が起こらないために、塗料のポットライフも長いという利点がある。
水系ウレタン樹脂は水中で乳化重合された分子量十数万の樹脂であり、分子中にカルボン酸をグラフトし、アルカリ(アミン)で中和して水中に分散しているものである。
メラミン樹脂の添加量としては、ポリウレタン樹脂100に対して、3〜80重量%の範囲で添加することができる。メラミン樹脂は、分子構造中に窒素基を多く含有しているため、その添加量を増やすことによりトナー帯電性を高めることができる。
しかしながら、添加量を増やしていくと、塗膜が硬くなるため、塗膜の物性を損なわない範囲で添加する必要がある。添加量が3重量%以下では、塗膜の物性を十分向上させることができない。反応点以上に添加した場合においても、自己縮合するために、単量体で存在することはなく、そのため塗膜内部よりブリードすることはない。
トナー担持体11の表面層として使用するためには、塗料の導電化が必要であり、カーボンブラック等の導電剤を用いて導電化を行う。本実施の形態では、一般的な導電性カーボンを用いて導電化を行っており、カーボンブラックの添加量としては、樹脂100に対して10重量%添加しているが、これに限定されるものではない。
また水系塗料へのカーボンブラックの分散にさいしては、分散剤あるいは、消泡剤等の各種添加剤をトナー、感光体への非汚染性の点から適宜、添加することができる。本発明で使用した導電性水系ウレタン塗料においては、添加剤は添加していない。
表面層11cの膜厚は、トナー担持体11の寿命に応じて摩耗量との兼ね合いで決定されるものであり、任意である。しかし最近の高画質化に対応するためには、トナー担持体11の表面粗さはできるだけ小さいことが望ましく、弾性層の低硬度化(タイプAで40度以下)に伴い、弾性層の表面粗さを小さくすることが難しくなっている。
したがって、表面層11cの形成において、ローラ表面を平滑にする必要が生じてきた。そのためには、弾性層の表面粗さ以上の膜厚にして、弾性層の凹凸を埋めるような塗装方法を行う。
表面層11cは、例えばディップ法、スプレーコート、ロールコートなどの種々公知のコーティング方法により、弾性層上に形成する。
次に、計測および算出方法について説明する。
表面自由エネルギγcの算出方法
(1)式にて算出…非特許文献1から引用
γc:塗膜の表面自由エネルギ
γH:水の表面自由エネルギ(73dyn/cm)
Φ:接着仕事関数(=1)
θ:純水に対する接触角
接触角について、
・測定装置:自動接触角測定装置OCAH200(Data Physics(データフィジックス)製)英弘精機
・液滴滴下速度:10μl/秒
・液滴量:5μl
・測定回数:液滴滴下点を変えて、同一塗膜n=5測定
・手順:テストピースに、マイクロシリンジから純水を5μl滴下し、滴下から30秒後の液滴の形状から接触角=(θ1+θ2)/2を計測した。
図7はポリウレタン樹脂単独(未架橋)塗膜についての接触角を示す概略図である。ベースラインは液滴の最大幅に合わせている。マイクロシリンジのノズルから滴下された液滴を示している。
トナー帯電量分布q/d(単位はfC/10μmで、粒径10μm当たりのトナー帯電量を表す)について、
・測定装置:E−Spartアナライザ(ホソカワミクロン)
・現像装置:図29
・キャリア:ノンコートタイプ
・トナー:ポリエステル系樹脂(母材)+帯電制御剤(CCA) 体積平均粒径6.5μm
・トナー濃度:5〜7wt%
に調整した。
さらに、
・マグネットローラ線速:621mm/秒
・現像ローラ線速:270mm/秒
・供給バイアス(マグネットローラと現像ローラ間の電位差):100V
・手順:現像装置(図29)にて、トナー濃度を5〜7wt%に調整した現像剤(キャリアとトナー)をマグネットローラ18へ供給し、マグネットローラ18上で、−2〜−2.5fC/10μmにピーク帯電量を持つように帯電させたトナーを、現像ローラに供給し、現像ローラ上のトナー帯電量分布をE−Spartアナライザで測定した。
図8は本発明による構成を詳細に説明する実施例、比較例を表として示す図である。弾性層として、接着剤を塗布したφ8mmのSUS芯軸の周囲に、カーボンブラックを分散したポリオール(住友バイエルウレタン)とイソシアネート(住友バイエルウレタン)を用いて1ショット法にてウレタンエラストマーの弾性層を成形した。その後、外径研削により、φ16mmに調整することで、4mm厚の弾性層を得た。
コーティング層について、<ベース樹脂>として、旭電化工業製のAM36(水系ウレタン樹脂)にカーボンブラックを10重量%添加・分散させ、導電化したものを調合した(以降AM36Eと記載する)。
<アミノ樹脂>として、以下13種類のアミノ樹脂をベース樹脂の固形分に対して20重量%添加した。
・メラミン樹脂:HW11(旭電化)、MX035、MX730、MX706、MX042、MW22、MW30(以上、三和ケミカル)、M30WT、M40WT、M50WT(以上、住友化学)
・グアナミン樹脂:SB201、SB203、SB301(以上、三和ケミカル)
テストピースおよびローラの作製については、ローラに巻き付けたPETフィルム上に図8に示す処方の塗料をスプレーコートにて塗布した後、130℃×1時間の条件で加熱硬化させ、テストピースを形成した。
なお、図8において、塗料25と26は、アミノ樹脂単独では成膜しなかったため、表面自由エネルギは未算出である。また塗料27は成膜していたが、未硬化のため、表面自由エネルギの算出には至っていない。
塗料1〜14のテストピースは、塗膜深さゼロと最外層除去および塗膜内部(3ヶ所)での表面自由エネルギを算出した。塗料15〜24のテストピースは最外層を除去してから表面自由エネルギを算出した。なお最外層除去および塗膜内部(3ヶ所)のサンプルは、研磨テープによる研磨を実施した。
塗料1〜14については、上記弾性層にスプレーコートにて塗布した後、130℃×1時間の条件で加熱硬化させ、ローラを試作した。bkローラは、初期状態と最外層除去69および3μm以上研磨でトナー帯電量分布を測定した。先ずアミノ樹脂単独塗膜(塗料15〜24)の表面自由エネルギについて説明する。
図9はアミノ樹脂単独で形成した塗膜の表面自由エネルギを説明する図である。アミノ樹脂単独で形成した塗膜の表面自由エネルギは、図9の通りであり、MX035、MX730、MX706、MX042、M30WT、M50WTの6種類は60dyn/cm以上の表面自由エネルギを有している。
次いで本発明の基準となる塗料1(アミノ樹脂未添加のため、塗膜はAM36E単独の未架橋塗膜)について説明する。図10は塗料1の塗膜深さを説明する図である。図11は塗料1のq/dを説明する図である。
塗膜深さゼロ(最外層が取り除かれていない状態)では、表面自由エネルギは45dyn/cm程度であるが、最外層を取り除いた以降は、38dyn/cm程度で安定している。
塗膜深さゼロの層には、酸化生成物が形成されており、その影響で表面自由エネルギは大きいが、酸化生成物が取り除かれると、AM36E単独の未架橋塗膜が最表面に現れる。よって本塗膜の表面自由エネルギは38dyn/cm程度で、かつ塗膜内部方向で安定した塗膜が形成されていると言える。
トナー帯電量分布のピークは、いずれも−0.5fC/10μmである。(本発明において)適切なトナー帯電量分布は、−3〜−1fC/10μmの範囲にピークを有するものである。トナー帯電性に寄与するアミノ樹脂が存在していないため、適切なトナー帯電量分布に対してプラス側に位置している。
最外層除去及び3μm研磨では、初期のトナー帯電量分布に対しては、よりプラスに帯電したトナー(0〜1の範囲:トナー飛散を生じ易い)と、よりマイナスに帯電したトナー(−3〜−4の範囲:地肌汚れを生じ易い)が若干減少していて、形状はややシャープになっている。
トナー帯電量分布はシャープな方が適切であり、若干適切な形状に近づいていると言える。最外層除去と3μm研磨とでは、ほとんど有意差は見られない。塗膜内部方向で安定した塗膜が形成されていると言える。
(実施例1)
<塗料2>
アミノ樹脂としてMX035(表面自由エネルギ70.6dyn/cm)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より若干小さい表面自由エネルギを示しているにすぎない。
塗料1と同様に、塗膜深さゼロ位置には酸化生成物が形成されているためである。最外層を取り除いた以降は、塗料1より確実に小さい表面自由エネルギを示している。
酸化生成物が取り除かれ、アミノ樹脂による縮合架橋物(架橋塗膜)が、測定表面により多く存在するようになったためである。塗膜内部は、最外層を取り除いた直後より小さい表面自由エネルギを示している。
塗膜内部にも、アミノ樹脂による縮合架橋物(架橋塗膜)がより多く存在しているためである。初期のトナー帯電量分布のピークは、−0.5fC/10μmである。
塗料1とほぼ同等であり、酸化生成物の影響と言える。また、適切なトナー帯電量分布に対してプラス側に位置している。最外層を取り除くと、ピーク位置は大きくマイナス側にシフトし、かつ−3〜−4の範囲のトナーも減少している。
適切なトナー帯電量分布を示すようになった。以降塗膜深さ3μmまでトナー帯電量分布は安定している。塗膜が摩耗しても、適切でかつ安定したトナー帯電量分布が得られることが分かった。
図12は塗料2の塗膜深さを説明する図である。図13は塗料2のq/dを説明する図である。
(実施例2)
<塗料3>
アミノ樹脂としてMX730(表面自由エネルギ67.4dyn/cm)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。最外層を取り除いた以降も、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
塗膜内部は、最外層を取り除いた直後より小さい表面自由エネルギを示している。→実施例1(塗料2)と類似の結果である。トナー帯電量分布も、実施例1(塗料2)と類似であり、適切でかつ安定したトナー帯電量分布が得られることが分かった。
図14は塗料3の塗膜深さを説明する図である。図15は塗料4の塗膜深さを説明する図である。図16は塗料5の塗膜深さを説明する図である。図17は塗料6の塗膜深さを説明する図である。図18は塗料7の塗膜深さを説明する図である。
(実施例3)
<塗料4>
アミノ樹脂としてMX706(表面自由エネルギ68.6dyn/cm)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
最外層を取り除いた以降も、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
塗膜内部は、最外層を取り除いた直後より小さい表面自由エネルギを示している。実施例1(塗料2)と類似の結果である。
トナー帯電量分布も、実施例1(塗料2)と類似であり、適切でかつ安定したトナー帯電量分布が得られることが分かった。
(実施例4)
<塗料5>
アミノ樹脂としてMX042(表面自由エネルギ67.3dyn/cm)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
最外層を取り除いた以降も、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
塗膜内部は、最外層を取り除いた直後より小さい表面自由エネルギを示している。実施例1(塗料2)と類似の結果である。
トナー帯電量分布も、実施例1(塗料2)と類似であり、適切でかつ安定したトナー帯電量分布が得られることが分かった。
(実施例5)
<塗料6>
アミノ樹脂としてM30WT(表面自由エネルギ69.5dyn/cm)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
最外層を取り除いた以降も、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
塗膜内部は、最外層を取り除いた直後より小さい表面自由エネルギを示している。実施例1(塗料2)と類似の結果である。
トナー帯電量分布も、実施例1(塗料2)と類似であり、適切でかつ安定したトナー帯電量分布が得られることが分かった。
(実施例6)
<塗料7>
アミノ樹脂としてM50WT(表面自由エネルギ71.2dyn/cm)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
最外層を取り除いた以降も、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
塗膜内部は、最外層を取り除いた直後より小さい表面自由エネルギを示している。実施例1(塗料2)と類似の結果である。
トナー帯電量分布も、実施例1(塗料2)と類似であり、適切でかつ安定したトナー帯電量分布が得られることが分かった。
(比較例1)
<塗料8>においてアミノ樹脂としてHW11(表面自由エネルギ59.1dyn/cm)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
最外層を取り除いた以降も、しばらくは塗料1より小さい表面自由エネルギを示しているが、塗膜深さ3μm強では、塗料1よりも大きい表面自由エネルギを示している。また最外層を取り除いた直後より大きい表面自由エネルギを示している。
トナー帯電量分布のピークは、初期と最外層除去では−1.0fC/10μmであり、塗料1よりも適切なトナー帯電量分布に近い。3μm研磨ではピーク位置がプラス側にシフトし、−0.5fC/10μmとなった(塗料1と同等)。
HW11による架橋塗膜が塗膜表面により多く、塗膜内部に少ないために生じた変化であり、この場合、初期的には適切なトナー帯電量分布が得られるが、塗膜が摩耗(経時)すると、安定したトナー帯電量分布は得られないことが分かった。
図19は塗料8の塗膜深さを説明する図である。図20は塗料8のq/dを説明する図である。図21は塗料9の塗膜深さを説明する図である。図22は塗料10の塗膜深さを説明する図である。
(比較例2)
<塗料9>において、アミノ樹脂としてSB201(表面自由エネルギ59.1dyn/cm)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
最外層を取り除いた以降は、塗料1と同等の表面自由エネルギを示している。塗膜内部は、最外層を取り除いた直後と同等以上の表面自由エネルギを示している。トナー帯電量分布は、塗料1と類似であり、トナー帯電量分布は安定しているが、適切な帯電量分布からはプラス側にシフトしたままであることが分かった。
(比較例3)
<塗料10>において、アミノ樹脂としてSB203(表面自由エネルギ55.1dyn/cm)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。
最外層を取り除いた以降も、しばらくは塗料1より小さい表面自由エネルギを示しているが、塗膜内部は塗料1と同等の表面自由エネルギを示すようになる。塗膜内部は、最外層を取り除いた直後と同等以上の表面自由エネルギを示している。
トナー帯電量分布は、塗料1とほぼ類似であり、トナー帯電量分布はほぼ安定しているが、適切な帯電量分布からはプラス側にシフトしたままであることが分かった。
(比較例4)
<塗料11>において、アミノ樹脂としてSB301(表面自由エネルギ55.1dyn/cm)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。最外層を取り除いた以降は、塗料1と同等の表面自由エネルギを示している。
塗膜内部は、最外層を取り除いた直後と同等以上の表面自由エネルギを示している。トナー帯電量分布は、塗料1と類似であり、トナー帯電量分布はほぼ安定しているが、適切な帯電量分布からはプラス側にシフトしたままであることが分かった。
図23は塗料11の塗膜深さを説明する図である。図24は塗料12の塗膜深さを説明する図である。図25は塗料13の塗膜深さを説明する図である。図26は塗料14の塗膜深さを説明する図である。
(比較例5)
<塗料12>において、アミノ樹脂としてMW22(表面自由エネルギは未測定)を用いた場合、比較例1(塗料8)ほど変化は大きくないが、類似の結果である。
トナー帯電量分布も、比較例1(塗料8)と類似で、初期的には適切なトナー帯電量分布が得られるが、塗膜が摩耗(経時)すると、安定したトナー帯電量分布は得られないことが分かった。
(比較例6)
<塗料13>において、アミノ樹脂としてMW30(表面自由エネルギは未測定)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。最外層を取り除いた以降、塗膜深さ1.5μmで大きく上昇し、塗料1及び最外層を取り除いた直後より大きい表面自由エネルギを示した。
トナー帯電量分布も、塗膜深さ1.5μm程度で一旦ピーク位置が0fC/10μmを示し、安定したトナー帯電量分布は得られないことが分かった。注)塗料13のローラでは研磨量1.5μmでも帯電量分布を測定した。
(比較例7)
<塗料14>において、アミノ樹脂としてM40WT(表面自由エネルギは未測定)を用いた場合、塗膜深さゼロでは、塗料1より小さい表面自由エネルギを示している。最外層を取り除いた以降は、塗料1と同等の表面自由エネルギを示している。
塗膜内部は、最外層を取り除いた直後とほぼ同等の表面自由エネルギを示している。トナー帯電量分布は、塗料1と類似であり、トナー帯電量分布は安定しているが、適切な帯電量分布からはプラス側にシフトしたままであることが分かった。
上述した請求項1、2、3および6の実施の形態では、適切なトナー帯電量分布を有するトナー担持体を提供することを目的としている。そのために、分子内にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂だけではトナーの帯電量が十分ではないので、トナーの帯電性に寄与するアミノ樹脂を1種以上添加して、縮合架橋物を形成させた構成を基本とした。
しかしアミノ樹脂による縮合架橋物は濃化(局在化)する傾向が強く、トナーを担持する面に縮合架橋物が存在していなければ、トナーの帯電量は不十分なままである。そこでコーティング層の特性値として表面自由エネルギを提案し、かつどのような特性を有するアミノ樹脂を添加すればよいかについて言及した。
またコーティング層の最外層には酸化生成物が形成されることが多く、この酸化生成物がトナー帯電量分布を変化させてしまう。そこで酸化生成物を取り除くことについて言及した。さらにトナーを担持している層における、アミノ樹脂による縮合架橋物とポリウレタン樹脂単独で形成された層の割合について言及した。
上述した請求項4では、安定したトナー帯電量分布を有するトナー担持体を提供することを目的としている。コーティング層は摩耗していくので、徐々にコーティング層内部がトナー担持面になっていく。
コーティング層内部の表面自由エネルギが小さくなる分には問題は認められないが、大きくなる方向に変化すると、トナー帯電量分布のピーク位置がよりプラス側にシフトしてしまい、安定したトナー帯電量分布が得られなくなる。そのため、コーティング層内部の表面自由エネルギについて言及した。
昨今、トルエンやキシレンに代表される揮発性溶剤の使用量低減が叫ばれており、また人体への影響も警告されている。上述した請求項5では、かかる環境問題に対応可能なトナー担持体を提供することを目途としている。
このような状況で、環境に優しい(作業環境の改善および、有害物質の外部への排出防止など)水系塗料への積極的な移行が社会的使命である。そのために、水中に乳化分散されているポリウレタン樹脂組成物を用いることについて言及した。
本発明では、適切で安定したトナー帯電量分布を有する現像装置、また、適切で安定したトナー帯電量分布を有するプロセスカートリッジ、そしてさらに適切で安定したトナー帯電量分布を有する画像形成装置を提供することを目途としている。
表面自由エネルギが60dyn/cm以上であるアミノ樹脂を用いたトナー担持体においては、表面自由エネルギが大きいため、ポリウレタン樹脂と相溶し易く、縮合架橋物を形成し易い。したがって適切なトナー帯電量分布を有するトナー担持体を提供することができる。
コーティング層の最外層が取り除かれているトナー担持体においては、最外層に形成されている酸化生成物を取り除き、アミノ樹脂による縮合架橋物を表面に出すことができるため、適切なトナー帯電量分布を有するトナー担持体を提供することができる。
コーティング層内部の表面自由エネルギが、コーティング層の最外層を取り除いた層の表面自由エネルギと比較して、少なくとも同等以下であるトナー担持体においては、コーティング層内部にもアミノ樹脂による縮合架橋物がより多く存在するため、コーティング層が摩耗しても、安定したトナー帯電量分布を有するトナー担持体を提供することができる。
ポリウレタン樹脂が、水中に乳化分散されているポリウレタン樹脂組成物であるトナー担持体においては、VOCを低減することができ、塗装工程の作業環境が良くなると共に、環境への負荷が低減される。溶液が水であるため、塗料がレベリングし易く、トナー担持体表面を平滑にすることができる。
コーティング層表面には、分子内にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂単独で形成される層の割合よりも、アミノ樹脂による縮合架橋物の割合の方が多いトナー担持体においては、トナー帯電量分布がよりマイナス側にシフトするので、適切なトナー帯電量分布を有するトナー担持体を提供することができる。
上述したトナー担持体が搭載されている現像装置においては、トナー担持体上のトナー帯電量分布が適切で、かつ経時で安定しているため、良質な現像を安定して行うことができる。
トナー担持体のコーティング層の最外層を取り除いたことによって、最外層を取り除く前と比較して、トナー帯電量分布のピーク位置がマイナス側にシフトする現像装置においては、トナー飛散を生じ易いよりプラスに帯電したトナー(q/d:0〜1の範囲)が減少し、トナー担持体上のトナー帯電量分布が適切となるため、良質な現像を行うことができる。
上述した現像装置で、トナー担持体のコーティング層内部での、トナー帯電量分布のピーク位置が安定している現像装置においては、トナー担持体上のトナー帯電量分布が、経時でも適切な状態を保てるため、良質な現像を行うことができる。
トナー担持体のコーティング層の最外層を取り除いたことによって、最外層を取り除く前と比較して、トナー帯電量分布がよりシャープになる現像装置においては、トナー飛散を生じ易いよりプラスに帯電したトナー(q/d:0〜1の範囲)と、地肌汚れを生じ易いよりマイナスに帯電したトナー(q/d:−3〜−4の範囲)が減少するため、良質な現像を行うことができる。
上述した現像装置が搭載されているプロセスカートリッジにおいては、トナー飛散を生じ易いよりプラスに帯電したトナー(q/d:0〜1の範囲)と、地肌汚れを生じ易いよりマイナスに帯電したトナー(q/d:−3〜−4の範囲)が減少するため、トナー担持体上のトナー帯電量分布が適切であり、かつ経時で安定しているため、良質なトナー像(未定着)を提供することができる。
上述したプロセスカートリッジが搭載されている画像形成装置においては、トナー飛散を生じ易いよりプラスに帯電したトナー(q/d:0〜1の範囲)と、地肌汚れを生じ易いよりマイナスに帯電したトナー(q/d:−3〜−4の範囲)が減少するため、トナー担持体上のトナー帯電量分布が適切であり、かつ経時で安定しているため、良質な画像を提供することができる。
本発明に係わるプロセスカートリッジの第1の実施の形態を示す概略図。 本発明に係わるプロセスカートリッジの第2の実施の形態を示す概略図。 本発明に係わるプロセスカートリッジの第3の実施の形態を示す概略図。 弾性体であるトナー担持体の構成を示す断面図。 金属体であるトナー担持体の構成を示す断面図。 本発明に係わる画像形成装置の1つの実施の形態をカラー画像形成装置として示す概略図。 ポリウレタン樹脂単独(未架橋)塗膜についての接触角を示す概略図。 本発明による構成を詳細に説明する実施例、比較例を表として示す図。 アミノ樹脂単独で形成した塗膜の表面自由エネルギを説明する図。 塗料1の塗膜深さを説明する図。 塗料1のq/dを説明する図。 塗料2の塗膜深さを説明する図。 塗料2のq/dを説明する図。 塗料3の塗膜深さを説明する図。 塗料4の塗膜深さを説明する図。 塗料5の塗膜深さを説明する図。 塗料6の塗膜深さを説明する図。 塗料7の塗膜深さを説明する図。 塗料8の塗膜深さを説明する図。 塗料8のq/dを説明する図。 塗料9の塗膜深さを説明する図。 塗料10の塗膜深さを説明する図。 塗料11の塗膜深さを説明する図。 塗料12の塗膜深さを説明する図。 塗料13の塗膜深さを説明する図。 塗料14の塗膜深さを説明する図。 従来の非磁性一成分現像剤(トナー)を用いた現像装置の第1の実施例を示す概略図。 従来の非磁性一成分現像剤(トナー)を用いた現像装置の第2の実施例を示す概略図。 従来の非磁性一成分現像剤(トナー)を用いた現像装置の第3の実施例を示す概略図。
符号の説明
11 トナー担持体、11a 芯軸(基体)、11b 弾性体、11c 表面層(コーティング層)、11d 金属体、12 トナー供給部材、13 トナー攪拌部材、16 トナー、25 感光体(像担持体)、31 現像装置、32 プロセスカートリッジ

Claims (12)

  1. トナーを担持して、回転しながら静電潜像が形成された感光体に接触もしくは近接して像担持体表面にトナーを供給することによって、前記静電潜像を可視化するトナー担持体において、基体上にコーティング層を有した構造であり、前記コーティング層は分子内にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂と、1種以上のアミノ樹脂の縮合架橋物により形成され、前記コーティング層の表面自由エネルギが、分子内にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂層の表面自由エネルギよりも小さいことを特徴とするトナー担持体。
  2. 前記表面自由エネルギが60dyn/cm以上であるアミノ樹脂を用いたことを特徴とする請求項1記載のトナー担持体。
  3. 前記コーティング層の最外層が取り除かれていることを特徴とする請求項1記載のトナー担持体。
  4. 前記コーティング層内部の前記表面自由エネルギが、前記コーティング層の最外層を取り除いた層の表面自由エネルギと比較して、少なくとも同等以下であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載のトナー担持体。
  5. 前記ポリウレタン樹脂が水中に乳化分散されているポリウレタン樹脂組成物であることを特徴とする請求項1記載のトナー担持体。
  6. 前記コーティング層表面には、分子内にカルボキシル基を有するポリウレタン樹脂単独で形成される層の割合よりも、アミノ樹脂による縮合架橋物の割合の方が多いことを特徴とする請求項1記載のトナー担持体。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項記載のトナー担持体が搭載されていることを特徴とする現像装置。
  8. 前記トナー担持体のコーティング層の最外層を取り除いたことによって、前記最外層を取り除く前と比較して、トナー帯電量分布のピーク位置がマイナス側にシフトすることを特徴とする請求項7記載の現像装置。
  9. 前記トナー担持体のコーティング層内部での、トナー帯電量分布のピーク位置が安定していることを特徴とする請求項8記載の現像装置。
  10. 前記トナー担持体のコーティング層の最外層を取り除いたことによって、前記最外層を取り除く前と比較して、トナー帯電量分布がよりシャープになることを特徴とする請求項7記載の現像装置。
  11. 請求項7ないし10に記載の現像装置が搭載されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  12. 請求項7ないし10記載の現像装置あるいは請求項11記載のプロセスカートリッジが搭載されていることを特徴とする画像形成装置。
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